JP2009179664A - 粘着テープおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粘着テープをボビン巻きの状態で巻き取ることができる粘着テープを提供し、また、上記構成の粘着テープを製造するための方法を提供する。
【解決手段】 粘着テープAに係る発明は、剥離面21と粘着面31を表裏として構成された所定幅のテープ基材1のうち、粘着面は、幅方向中央および両端縁に非粘着領域NV1,NV2,NV3を構成しつつ粘着層を設けることを特徴とする。粘着テープの製造方法に係る発明は、テープ部材の幅方向に粘着領域と非粘着領域をそれぞれ適宜間隔で、かつ、長手方向に粘着領域を連続構成し、上記テープ部材を、上記非粘着領域を中央に配置しつつその両側の粘着領域に隣接する非粘着領域の中央長手方向に沿って切断して所定幅の粘着テープを構成することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 粘着テープAに係る発明は、剥離面21と粘着面31を表裏として構成された所定幅のテープ基材1のうち、粘着面は、幅方向中央および両端縁に非粘着領域NV1,NV2,NV3を構成しつつ粘着層を設けることを特徴とする。粘着テープの製造方法に係る発明は、テープ部材の幅方向に粘着領域と非粘着領域をそれぞれ適宜間隔で、かつ、長手方向に粘着領域を連続構成し、上記テープ部材を、上記非粘着領域を中央に配置しつつその両側の粘着領域に隣接する非粘着領域の中央長手方向に沿って切断して所定幅の粘着テープを構成することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粘着テープおよびその製造方法に関し、特に、電子部品等の小型部品を搬送するために使用するチップ搬送用キャリアのカバーテープ、または小型部品の保護用もしくは包装用のテープとして、粘着面の一部に非粘着領域を有するテープおよびその製造方法に関するものである。
一般的な粘着テープは、剥離面と粘着面とが表裏に構成され、粘着面の全面には粘着層が構成されるものであったが、例えば、電子部品などの搬送用キャリアの収納口を閉塞するために使用するときは、当該収納口部分には粘着剤が作用せず、その周辺においてのみ粘着剤による粘着効果を発揮させるような使用方法が用いられている。このような用途に使用される粘着テープは、テープ基材の幅方向中央付近に非粘着領域を設け、その両側に粘着領域を設けることによって、当該非粘着領域を上記収納口に合わせて使用されるものがあった(特許文献1参照)。そして、その製造方法としては、幅広の(テープ複数本分の幅を有する)テープ基材の粘着面において、非粘着領域と粘着領域を交互に配置させるとともに、各粘着領域の幅方向中央を長手方向に切断することによって、複数本の粘着テープに分離させていた。この製造方法によれば、切断部両側には粘着領域が存在し、切断されない非粘着領域は、粘着領域の中間に配置されることとなる。
特開2001−335756号公報(2頁、図1・図2)
上記の従来技術を検討すると、非粘着領域に粘着剤層と同じ厚みの非粘着性の熱可塑性樹脂層を設ける構成である。このように構成した理由は、粘着領域と非粘着領域との間で粘着テープの肉厚が異なることから、粘着テープに波打ったような変形を生じることを防止するためであった。
しかしながら、粘着領域は非粘着領域の両側において端縁に至る範囲に形成されていることから、巻き取った状態における粘着テープであっても、粘着剤層のうち、テープ基材の幅方向両側の端縁が外部に露出することとなり、この部分には、周辺の塵や埃が付着することとなり、清潔な状態で保存できるものではなかった。また、当該粘着テープをいわゆるボビン巻きにより巻き取った場合には、粘着テープが長手方向を有角的にしつつ交叉することとなり、当然に双方の端縁部分も交叉することとなるため、粘着剤層の端縁部分同士が接触し、当該粘着テープの巻き戻しの際に、剥離するための力にばらつきが生じ、異なる引っ張り力の作用によってテープ基材の伸び率が変化することがあった。
他方、上記に示した粘着テープの製造方法は、粘着剤層の中央を切断するものであるところ、上述のように、粘着テープ両側の端縁に至るまで粘着剤層が存在する構成とすることができるものである。しかし、粘着剤層の中央を切断するために、当該位置にカッタ(または同種の切断部材)が通過させることが必須となり、その結果、切断行程においては、当該カッタには粘着剤層の一部(粘着テープの両側端縁)に接触し、当該粘着剤層からカッタが離れるときに粘着剤がカッタ表面に付着して、カッタが移動するに際し、その移動方向の反対向きに負荷を与えることとなるものであった。また、同時にカッタ表面に付着した粘着剤層がカッタの移動に伴って引っ張られ、当該粘着剤層がカッタから離れたのちにおいても、粘着剤層の一部が粘着テープの粘着領域に戻らず、テープ基材の端縁よりも外方に位置する部分が残る状態となっていた。これが、上述の粘着剤層の端縁部分同士が接着する原因となり得るものとなっていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、粘着テープをボビン巻きの状態で巻き取ることができる粘着テープを提供すること、および、上記構成の粘着テープを製造するための方法で、かつ、切断時にカッタの表面に粘着剤が付着しない粘着テープの製造方法を提供することである。
そこで、粘着テープにかかる本発明は、剥離面と粘着面を表裏として構成された所定幅のテープ基材のうち、粘着面は、幅方向中央および両端縁に非粘着領域を構成しつつ粘着層を設けてなることを特徴とする粘着テープを要旨とする。
上記構成によれば、チップ搬送用キャリアのカバーテープとして使用する場合には、当該キャリアに収納される小型部品等は、幅方向中央に構成される非粘着領域に当接することとなるから、当該小型部品等が粘着テープの粘着剤が付着することがない。また、幅方向両端の縁部にも非粘着領域が構成されているので、粘着テープの幅方向両側に粘着剤が存在しないため、巻き取った状態においても粘着剤部分が外部に露出することがない。
また、本発明は、剥離面と粘着面を表裏として構成された長尺なテープ基材のうち、粘着面の長手方向に沿った中心線の両側にそれぞれ少なくとも1本の筋状粘着層を設けてなる粘着テープにおいて、上記筋状粘着層は、上記テープ本体の両側端縁から中心線に移動した位置に設けられた筋状粘着層であることを特徴とする粘着テープを要旨とする。
上記構成によれば、粘着面に設けられる筋状粘着層は、長尺なテープ基材の長手方向中心線を境界として、その両側に分かれて配置され、ちょうど中心線付近は非粘着領域を形成することとなる。また、当該筋状粘着層は、両側端縁から中心線寄りに設けられるから、当該端縁付近も非粘着領域を形成することとなる。その結果、中心線付近の非粘着領域は、小型部品等の搬送用キャリアに使用するとき、当該小型部品等に接触することがなく、また、両側端縁には、非粘着領域が存在することとなるため、巻き取った状態において、筋状粘着層が外方に露出することがない。
上記両発明において、前記テープ基材は、合成樹脂で構成された粘着面側基材層と、この粘着側基材層よりも表面張力の小さい素材で構成された剥離面側基材層とで構成されたテープ基材であってもよい。
このような構成によれば、剥離面側基材層は、表面張力の小さい素材であるから、巻き取り時に外側に積層される粘着テープの粘着剤の剥離効果が向上し、巻き戻しが容易となる。
また、上記発明において、前記粘着面側基材層は、ポリエチレンテレフタレートで構成してなる粘着面側基材層であり、前記剥離面側基材層は、ポリエチレンまたはポリプロピレンで構成してなる剥離面側基材層であってもよい。
このような構成であれば、剥離面側基材層は、粘着面側基材層よりも表面張力が小さく、剥離効果が向上することとなり、また、粘着面側基材層のポリエチレンテレフタレートは皺の発生および寸法変化を抑えることができる。
他方、粘着テープの製造方法にかかる本発明は、幅広のテープ部材の片面に、該テープ部材の幅方向に粘着領域と非粘着領域をそれぞれ適宜間隔で配置するとともに、該テープ部材の長手方向に上記粘着領域を連続構成し、上記テープ部材を、上記非粘着領域を中央に配置しつつその両側の粘着領域に隣接する非粘着領域の中央長手方向に沿って切断して所定幅の粘着テープを構成することを特徴とする粘着テープの製造方法を要旨とする。
上記構成によれば、非粘着領域において切断するため、切断用のカッタ等は粘着剤に接触することはなく、しかも、切断後の状態は、その切断部端縁付近に非粘着領域が存在することとなり、上述の両側端縁付近に非粘着領域を構成させることが可能となる。
上記発明において、前記非粘着領域は、所定の非粘着面部を構成する非粘着面部構成領域と、切断されるべき範囲を構成する切断部構成領域とを交互に形成してなることが好ましい。このような構成であれば、非粘着面部構成領域は、切断されず、粘着面の中央付近において非粘着領域を構成することとなり、その幅寸法は用途に応じて適宜変更可能となり、切断部構成領域は、切断に十分な幅寸法を構成すればよく、しかも、当該切断部構成領域の幅寸法は、切断用のカッタ等が接触しない程度とすることができる。しかも、切断部構成領域は、切断後の両側端縁における非粘着領域を形成することとなるため、中央を切断するとき、その両側に、所望の非粘着領域を形成させることができる。
粘着テープにかかる本発明によれば、粘着テープの両側端縁に粘着剤が露出しないことから、当該粘着テープをボビン巻きしたとしても、当該両側端縁が交叉する個所においても粘着剤同士が接着することがない。また、粘着層の肉厚寸法を小さくするときには、巻き取り時に作用する圧縮力(これを巻き取り圧と呼ぶ)による粘着層の変形を少なくすることができ、粘着層が変形した場合であっても基材の両側端縁から外方に粘着剤が露出することがなく、ボビン巻きによる巻き取りに適するものとなる。
また、粘着テープの製造方法にかかる本発明によれば、非粘着領域または切断部構成領域を切断することによりテープ状を構成するものであるから、切断行程を経過した後の切断部端縁には、非粘着領域が構成されることとなり、上述の粘着テープを製造することができる。また、本発明によれば、切断行程において使用するカッタ等は、粘着剤に接することがなく、粘着剤が当該カッタ等に接着して変形等することを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。粘着テープにかかる本実施形態は、図1に示すように、テープ基材1は、剥離面側基材2と粘着面側基材3とを積層してなり、粘着面側基材3の表面に粘着層4が設けられて粘着テープAが構成されている。上記剥離面側基材2は、表面張力の小さい材質によって構成され、その表面(粘着面側基材3が積層されていない側の面)21が剥離面として機能するものであり、また、上記粘着面側基材3は、剥離面側基材2よりも表面張力が大きく、その表面(剥離面側基材2が積層されていない側の面)31が粘着面として機能するものである。上記両基材2,3は、異なる材質のフィルム状部材であり、剥離面側基材2としては、表面張力の小さい樹脂が使用され、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン系またはフッ素系などが使用される。そして、肉厚寸法は、3μm〜150μmで構成される。他方、粘着面側基材3としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリカーボネートまたはエンジニアプラスチックなどが使用される。そして、肉厚寸法は、6μm〜250μmで構成される。なお、粘着面側基材3にポリプロピレンを使用する場合には、粘着面31を放電加工等により表面張力を大きくさせることが好ましく、また、両基材2,3を同種材料により構成する場合には、剥離面側基材2は、長鎖アルキル系を混合することによって、粘着面側基材3の表面張力と相対的に小さくしてもよい。剥離面側基材2および粘着面側基材3の肉厚寸法について、それぞれ5〜50μmおよび25〜250μmとすることが好ましい。
粘着層4は、上記粘着面31に設けられるが、当該粘着面31の全面に粘着剤が塗布されるものではなく、複数の筋状粘着剤41,42が、テープ基材1の長手方向に沿って設けられるものである。このような筋状粘着剤41,42の使用により、粘着面31には、粘着領域Vを構成すると同時に非粘着領域NVを構成することができる。ここで、本実施形態における非粘着領域NVは、テープ基材1の幅方向中央付近の領域NV1のほかに、筋状粘着剤41,42よりも外側、すなわちテープ基材1の幅方向両端縁の領域NV2,NV3にも形成されているのである。このとき、両端縁における非粘着領域NV2,NV3の幅寸法は0.3mm以上となるように構成されている。なお、粘着層4に使用する粘着剤としては、アクリル系、スチレン系、シリコーン系、合成ゴム系、天然ゴム系またはホットメルト系などがある。
本実施形態は、上記のような構成であるから、本実施形態の粘着テープAを使用するときは、図2に示すように、チップ搬送用キャリアCのチップ収納口C1に粘着面31の中央非粘着領域NV1を当該チップ収納口C1に合わせ、チップ収納口C1の両側に設けられているフランジ部C2,C3に粘着面31の粘着剤41,42(粘着領域V)を当接させることにより、当該粘着テープAは、チップ搬送用キャリアCのチップ収納口C1を閉塞して、搬送すべき小型部品Tを収納させることができるのである。このとき、小型部品Tは収納部の空間内で移動が自在であることから、当該小型部品Tが、粘着テープAの粘着面31に接触する状態となり得るが、この場合においても、粘着テープAの粘着面31のうち非粘着領域NV1が収納口C1を閉塞するため、小型部品Tに粘着剤が付着することはないのである。
また、上記構成により、粘着テープAをレコード巻きにより巻き取った場合、当該粘着テープAの側縁部には粘着剤41,42が存在せず、図3に示すように、レコード巻きした粘着テープロールRの端面部R1,R2には、当該粘着剤が露出することがない。従って、保存中の粘着テープロールRの近傍を浮遊する塵や埃が当該端面部R1,R2に付着することを防止できる。
さらに、上記構成により、粘着テープAをボビン巻きにより巻き取る場合においても好適である。すなわち、ボビン巻きにより粘着テープAを巻き取るときには、重なる部分が有角状になるものであった。そこで、従来のように、端縁部分に粘着剤が存在していた粘着テープBをボビン巻きする場合(図4(a))には、重なるテープの両側の粘着剤が、巻き圧によって変形し、または熱等によって軟化することなどによって、両側端縁が交叉する位置CRにおいて粘着剤同士が接着することとなり、巻き戻しの際(使用する際)には、粘着剤同士が接着している個所CRの巻き戻しに力を要することとなっていた。これは、巻き戻しに手間が掛かることとなるうえ、巻き戻しの自動化またはチップ搬送用キャリアの収納口閉塞作業の自動化に不向きなものとなっていた。しかし、本実施形態のように(図4(b))、両端に非粘着領域NV2,NV3を構成したことにより、粘着テープが有角状に重なる場合であっても、テープの両側端縁が交叉する個所CRで粘着剤41,42が相互に接着しないため、巻き戻しに必要な力の状態を均一にすることができる。
なお、上記実施形態の説明においては、筋状粘着剤41,42をテープ基材1の幅方向両端付近にそれぞれ1本ずつ設けたものについて説明したが、図5に示すように、それぞれ2本ずつ設けてもよく、さらにそれ以上の本数によって構成させてもよい。これらの複数の筋状粘着剤41,42,43,44は、テープ基材1の幅寸法が大きい場合や、用途において粘着力を強力なものとする必要がある場合などにおいて採用され得る。
また、筋状粘着剤41,42の肉厚寸法は30μm以下とすることが予定されるが、レコード巻きまたはボビン巻きによる巻き取り可能長を拡大させるためには、粘着層4の肉厚寸法は10μm以下とし、幅寸法にあっては3mm以下で構成することが予定され得る。さらに、巻き取り可能長をレコード巻きで2000m以上、ボビン巻きで10000m以上とするためには、肉厚寸法は7μmであるのが好ましく、幅寸法については0.3〜1mmが好ましい。
次に、上記粘着テープAの製造方法にかかる実施形態について説明する。本実施形態では、図6に示すように、基材貼り合わせ工程100と、粘着層形成工程200と、切断工程300と、巻き取り工程400で構成されている。基材貼り合わせ工程100では、剥離面側基材2と粘着面側基材3とを貼り合わせて1枚のテープ基材1を形成する。そして、粘着層形成工程200では、筋状粘着剤41,42が粘着面に連続かつ適宜間隔で設けられる。切断工程300では、上記の粘着層形成工程200で設けられた粘着剤41,42の幅方向の中間位置において、選択した任意の非粘着領域の中央を長手方向に切断し、その切断部端縁から所定幅の非粘着領域を形成させつつ、個々の長尺な粘着テープAを形成している。最後の巻き取り工程400は、レコード巻きまたはボビン巻きとして巻き取るための工程である。上記一連の工程により、長尺なフィルム状の基材2,3から粘着テープAが製造できるのである。
ここで、上述の粘着テープを製造するための切断工程300について詳述する。実施形態により製造される粘着テープは、既述のとおり(図1,図5参照)であるが、切断部端縁に非粘着領域NV2,NV3を形成するために、その切断位置は非粘着領域である。切断すべき非粘着領域の選択は、大別すると二種類案出されており、その一つは、図7(a)に示すように、粘着領域を形成する粘着層4が所定間隔で設けられ、すなわち、所定幅の非粘着領域NVが構成され、任意の位置の非粘着領域NVの中央を長手方向に沿って切断するものである。この方法による場合、チップ搬送用キャリアの収納口が比較的幅狭であるか、または、端縁に設けるべき非粘着領域を広く形成する場合に適する。
第二は、図7(b)に示すように、テープ中央の非粘着領域NV1を構成する部分(幅広部分)と、テープ両側の非粘着領域NV2,NV3を構成する部分(幅狭部分)とが、幅方向に交互に配置され、幅狭部分の中央を切断することにより、その切断部端縁両側に非粘着領域NV2,NV3を構成する方法である。この方法による場合、切断されない非粘着領域は、テープ中央に構成される非粘着領域NV1であるため、用途に応じた幅寸法の非粘着領域NV1を製造する際に適する。
上記のいずれの製造方法により粘着テープを製造するときも、切断工程における切断個所は非粘着領域であるから、切断に使用するカッタ等の刃が粘着剤に接触することはない。従って、粘着層がカッタ等との接着により引っ張られることはなく、粘着層の変形等が発生しない。また、上記製造方法により製造されたテープは、切断部端縁の両側に非粘着領域を形成できることから、上述した本発明にかかる粘着テープを製造することが可能となるものである。
本発明の実施形態は上記のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることは可能である。例えば、粘着テープの製造方法にかかる実施形態は、幅広のフィルム材料(フィルム状基材)を使用して、これを切断することにより複数の粘着テープを構成する方法について示しているが、粘着テープにかかる本発明が、上記製造法によれなければ製造できないという意味ではない。すなわち、粘着テープにかかる本発明の実施のためには、予め所定の幅寸法に裁断された長尺な基材1に粘着層4を設ける方法を採用することも可能である。
以下、粘着テープの実施例について説明する。本実施例は、剥離面側基材2として低密度ポリエチレン(三井石油化学株式会社製ミラソン500)を12μmの肉厚に押し出し成形し、他方、粘着面側基材3として肉厚25μmのポリエチレンテレフタレート(東レ社製ルミラー#25)を使用し、両者を熱ラミネートによって貼り合わせ、肉厚37μmの基材1を作成した。なお、基材1の幅寸法は9.5mmとした。この基材1の粘着面において、中央の非粘着領域NV1が幅寸法5.5mmとなるように、両端縁の非粘着領域NV2,NV3は各1mmとし、粘着層4の幅寸法を1mmとなるように筋状粘着剤を設けた。なお、粘着剤は、アクリル系粘着剤(東洋インキ化学社製オリバインBPS−5227−1)を使用し、肉厚7μmをグラビア方式で塗布した後に乾燥した。
上記粘着テープの製造方法としては、上述の第二の方法によることとなる。すなわち、幅寸法が5.5mmの非粘着領域と、幅寸法が2mmの非粘着領域とを交互に配置しつつ、筋状粘着剤を幅寸法2mmで設け、上記幅寸法2mmの非粘着領域の中央を切断することによって、上記寸法の粘着テープを製造し得ることとなる。
上記の実施例によれば、レコード巻きとして巻き取る場合、2000m以上の長さを巻き取った状態においても巻き崩れがなかった。これは、従来では500m程度であったことからすれば、約4倍の長さとなる。さらに、ボビン巻きとして巻き取った場合にあっては、10000m以上の巻き取りが可能となった。
〔比較例〕
本実施例の粘着テープの性能を比較すべく、比較例を製造したうえ、比較試験を試みた。比較例としては、次の二種を製造し、剥離性能、巻き戻し性能(巻き戻し後の状態)、および100°Cでの加熱保存性能について実験した。
〔比較例1〕
比較例1は、剥離面側基材2を省略し、粘着面側基材3の片面を剥離面としたものであり、基材1の肉厚寸法が25μmであることを除き、他の寸法は上記実施例と同一にした。
〔比較例2〕
比較例2は、上記実施例の粘着面側基材3の材質をポリプロピレンとし、各種寸法は実施例と同一のものとした。
〔比較例〕
本実施例の粘着テープの性能を比較すべく、比較例を製造したうえ、比較試験を試みた。比較例としては、次の二種を製造し、剥離性能、巻き戻し性能(巻き戻し後の状態)、および100°Cでの加熱保存性能について実験した。
〔比較例1〕
比較例1は、剥離面側基材2を省略し、粘着面側基材3の片面を剥離面としたものであり、基材1の肉厚寸法が25μmであることを除き、他の寸法は上記実施例と同一にした。
〔比較例2〕
比較例2は、上記実施例の粘着面側基材3の材質をポリプロピレンとし、各種寸法は実施例と同一のものとした。
比較実験の結果は表1に示すとおりである。
上記実施例は、比較実験の結果から明らかなとおり、剥離面側基材に低密度ポリエチレン、粘着面側基材にポリエチレンフタレートを使用したことによって、剥離性が良く、巻き戻し時の皺の発生がなかった。
1 テープ基材
2 剥離面側基材
3 粘着面側基材
4 粘着層
21 剥離面
31 粘着面
41,42,43,44 筋状粘着剤
A 粘着テープ
B 粘着テープ(従来品)
C チップ搬送用キャリア
C1 キャリアの収納口
C2,C3 キャリアのフランジ部
T 小型部品
V 粘着領域
NV,NV1,NV2,NV3 非粘着領域
R 粘着テープロール
R1,R2 ロール端面
CR 交叉位置
2 剥離面側基材
3 粘着面側基材
4 粘着層
21 剥離面
31 粘着面
41,42,43,44 筋状粘着剤
A 粘着テープ
B 粘着テープ(従来品)
C チップ搬送用キャリア
C1 キャリアの収納口
C2,C3 キャリアのフランジ部
T 小型部品
V 粘着領域
NV,NV1,NV2,NV3 非粘着領域
R 粘着テープロール
R1,R2 ロール端面
CR 交叉位置
Claims (7)
- 剥離面と粘着面を表裏として構成された所定幅のテープ基材のうち、粘着面は、幅方向中央および両端縁に非粘着領域を構成しつつ粘着層を設けてなることを特徴とする粘着テープ。
- 剥離面と粘着面を表裏として構成された長尺なテープ基材のうち、粘着面の長手方向に沿った中心線の両側にそれぞれ少なくとも1本の筋状粘着層を設けてなる粘着テープにおいて、上記筋状粘着層は、上記テープ本体の両側端縁から中心線に移動した位置に設けられた筋状粘着層であることを特徴とする粘着テープ。
- 前記テープ基材は、合成樹脂で構成された粘着面側基材層と、この粘着側基材層よりも表面張力の小さい素材で構成された剥離面側基材層とで構成されたテープ基材である請求項1または2記載の粘着テープ。
- 前記粘着面側基材層は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリルから選ばれた合成樹脂で構成してなる粘着面側基材層であり、前記剥離面側基材層は、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、シリコーン系、フッ素系から選ばれた上記粘着面側基材層の合成樹脂よりも表面張力の小さい剥離材である請求項3記載の粘着テープ。
- 幅広のテープ部材の片面に、該テープ部材の幅方向に粘着領域と非粘着領域をそれぞれ適宜間隔で配置するとともに、該テープ部材の長手方向に上記粘着領域を連続構成し、上記テープ部材を、上記非粘着領域を中央に配置しつつその両側の粘着領域に隣接する非粘着領域の中央長手方向に沿って切断して所定幅の粘着テープを構成することを特徴とする粘着テープの製造方法。
- 前記非粘着領域は、所定の非粘着面部を構成する非粘着面部構成領域と、切断されるべき範囲を構成する切断部構成領域とを交互に形成してなる請求項5記載の粘着テープの製造方法。
- 幅広のテープ部材の片面に、後工程において切断されるべき該テープ部材の長手方向に沿った位置を切断用非粘着領域としつつ、該切断用非粘着領域の両側に粘着領域を構成し、上記切断用非粘着領域に沿って切断して所定幅の粘着テープを構成することを特徴とする粘着テープの製造方法。
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2008
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