JP2009179042A - 木質系複合材料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原材料中に有害物質を含有せず、構造材としても十分に使用することのできる木質系複合材料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】木質系複合材料を、細長い木質材片と結合剤の混和物からなり、細長い木質材片が一方向に配向されて積層されることにより木質マットが形成され、この木質マットが加熱加圧されることで得られるものであって、上記結合剤にアカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤を用いたものとし、その製法を、細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤からなる結合剤とを混和し、木質材片の長手方向を一方向に配向させて積層されることで形成される木質マットを搬送機に載せてプレス機に入れ、プレス機で加熱加圧して木質材片同士を結合させるものとする。
【選択図】なし
【解決手段】木質系複合材料を、細長い木質材片と結合剤の混和物からなり、細長い木質材片が一方向に配向されて積層されることにより木質マットが形成され、この木質マットが加熱加圧されることで得られるものであって、上記結合剤にアカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤を用いたものとし、その製法を、細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤からなる結合剤とを混和し、木質材片の長手方向を一方向に配向させて積層されることで形成される木質マットを搬送機に載せてプレス機に入れ、プレス機で加熱加圧して木質材片同士を結合させるものとする。
【選択図】なし
Description
本発明は、木質系複合材料およびその製造方法に関する。
木質系成形材料として木材を破砕した細長い木質チップを得たのち、この木質チップに接着剤を付着させ、木質チップをその長手方向に略揃えて配向させてマット状に積層して木質マットを形成し、この木質マットを加熱加圧することによって、木質系複合材料を得る方法が知られている。得られる木質系複合材料は、木質チップを配向させることによって曲げ強度が高くなる(例えば、特許文献1参照)。
上記のように木質チップを接着剤で結合されてなる木質系複合材料としては、例えば、単板積層材(LVL)、パーティクルボード、中密度繊維版(MDF)、ハードボード等が挙げられる。
しかしながら、従来の上記木質系複合材料は、使用される木質チップが植物資源からなり再生可能な資源材料であるものの、接着剤として、一般に再生可能な天然資源ではないフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート樹脂などの石油系材料が主原料として用いられている。したがって、得られる木質系複合材料は循環型材料とは言えない。また、十分に製造条件を管理しないと製品から有害な揮発性物質(例えばホルムアルデヒド)が発生するという問題もある。
上記のように木質チップを接着剤で結合されてなる木質系複合材料としては、例えば、単板積層材(LVL)、パーティクルボード、中密度繊維版(MDF)、ハードボード等が挙げられる。
しかしながら、従来の上記木質系複合材料は、使用される木質チップが植物資源からなり再生可能な資源材料であるものの、接着剤として、一般に再生可能な天然資源ではないフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート樹脂などの石油系材料が主原料として用いられている。したがって、得られる木質系複合材料は循環型材料とは言えない。また、十分に製造条件を管理しないと製品から有害な揮発性物質(例えばホルムアルデヒド)が発生するという問題もある。
このような問題を解決する方法として、例えば、使用済みの廃木材が破砕機で破砕されて分級されて得られる細長い木質チップと、天然成分であるタンニンを主成分とする接着剤(以下、これをタンニン系接着剤ともいう)を混和し、このタンニン系接着剤を加熱して硬化させ、硬化した接着剤で木質チップ同士を結合させて再生可能な資源を原料とする天然型資源からなる木質系複合材料を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。得られた木質系複合材料は実用上十分な強度を有することが可能であり、製品から有害な揮発性物質が発生することがない。
しかしながら、近年、健康意識や環境問題への注目が極めて高くなってきており、製品から有害な揮発性物質が発生することがないのは勿論のこと、原材料中の有害物質の有無についても関心が持たれるようになってきており、商品としての価値を左右するほど重要な要因になりつつある。タンニン系接着剤についても、硬化剤としてホルムアルデヒドを用いる従来技術(例えば、特許文献2参照)に代わり、原材料中に有害物質を含有せず、且つ、高強度な木質系複合材料とする技術が求められている。
しかしながら、近年、健康意識や環境問題への注目が極めて高くなってきており、製品から有害な揮発性物質が発生することがないのは勿論のこと、原材料中の有害物質の有無についても関心が持たれるようになってきており、商品としての価値を左右するほど重要な要因になりつつある。タンニン系接着剤についても、硬化剤としてホルムアルデヒドを用いる従来技術(例えば、特許文献2参照)に代わり、原材料中に有害物質を含有せず、且つ、高強度な木質系複合材料とする技術が求められている。
しかし、タンニン系接着剤を用いた木質系複合材料は、構造材として過度の応力がかかる部位に使用するには、その強度は必ずしも十分とはいえず、また、吸水したときに強度が低下するという欠点があった。
本発明の課題は、従来の木質系複合材料の問題点に鑑み、原材料中に有害物質を含有せず、構造材としても十分に使用することのできる木質系複合材料及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、細長い木質材片と結合剤の混和物からなり、結合剤にアカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤を用い、木質材片が一方向に配向されて積層された木質マットを加熱加圧して得られる木質系複合材料により上記課題が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、細長い木質材片と結合剤の混和物からなり、細長い木質材片が一方向に配向されて積層されることにより木質マットが形成され、この木質マットが加熱加圧されることで得られる木質系複合材料であって、上記結合剤がアカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤であることを特徴とする木質系複合材料が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする木質系複合材料が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、上記細長い木質材片が、リサイクル木材からなることを特徴とする木質系複合材料が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1、2または3の発明において、上記結合剤が、粘着性を有することを特徴とする木質系複合材料が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明の木質系複合材料からなることを特徴とする構造材が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤からなる粘着性を有する結合剤とを混和し、細長い木質材片がその長手方向を一方向に配向させて積層されることにより木質マットを形成し、この木質マットを搬送機に載せてプレス機に入れ、この木質マットをプレス機によって加熱加圧することにより木質材片同士を結合させることを特徴とする木質系複合材料の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第6または7の発明の製造方法により得られた木質系複合材料からなることを特徴とする構造材が提供される。
本発明の木質系複合材料は、木質材片料と天然物成分からなる結合剤より構成され、天然資源を原料としているので、再生可能であるとともに、タンニン系接着剤には有害な触媒などが用いられていないので、有害物、例えば揮発性物質等が発生しないし、また、上記タンニン系接着剤を使用していながら、構造材、例えば柱、梁、土台、根太、大引、桁、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打等としても十分に使用することのできる強度およぴ耐水性を有するという利点がある。
また、本発明の木質系複合材料の製法によれば、木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらないという顕著な効果が奏される。
本発明において木質材片同士を結合させるために用いられる結合剤には、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤が用いられる。
この結合剤は、粘着性を有するのが好ましく、この粘着性とは、互いに接触した木質材片が結合剤の粘りつきによって剥がれたり移動し難くなる特性のことを意味し、具体的には、JIS Z0237に記載されている傾斜式ボールタック試験において、傾斜30度でのボールナンバーが好ましくは2インチ以上、より好ましくは3インチ以上である。
この結合剤は、粘着性を有するのが好ましく、この粘着性とは、互いに接触した木質材片が結合剤の粘りつきによって剥がれたり移動し難くなる特性のことを意味し、具体的には、JIS Z0237に記載されている傾斜式ボールタック試験において、傾斜30度でのボールナンバーが好ましくは2インチ以上、より好ましくは3インチ以上である。
アカシア由来のタンニンは、一般にアカシアの樹木からの抽出物であり、木質系成形材料との親和性が良く、適度な粘着性を有し、更に、硬化すると高強度になる。
アカシアの樹種は特に限定されないが、好ましくはモリシマアカシア(ブラックワトル)が用いられる。
モリシマアカシアから抽出されるタンニンは、架橋剤や硬化剤との反応性が極めて高く、また、糖類などの不純物の含有量が少ないという特徴がある。したがって、タンニン系接着剤とした場合に、反応性の高い硬化剤(例えば、ホルムアルデヒド)だけでなく、反応性の低い硬化剤(例えば、ヘキサメチレンテトラミン)を用いた場合でも、接着剤としての反応性が高いので高強度な木質系複合材料とすることができる。また、タンニン系接着剤を水溶液として用いる場合には、モリシマアカシア由来のタンニンは他のタンニンより粘度が低くなるために、ハンドリング性が良く、木質材片との混和ムラが出来にくいという利点もある。
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アカシアの樹種は特に限定されないが、好ましくはモリシマアカシア(ブラックワトル)が用いられる。
モリシマアカシアから抽出されるタンニンは、架橋剤や硬化剤との反応性が極めて高く、また、糖類などの不純物の含有量が少ないという特徴がある。したがって、タンニン系接着剤とした場合に、反応性の高い硬化剤(例えば、ホルムアルデヒド)だけでなく、反応性の低い硬化剤(例えば、ヘキサメチレンテトラミン)を用いた場合でも、接着剤としての反応性が高いので高強度な木質系複合材料とすることができる。また、タンニン系接着剤を水溶液として用いる場合には、モリシマアカシア由来のタンニンは他のタンニンより粘度が低くなるために、ハンドリング性が良く、木質材片との混和ムラが出来にくいという利点もある。
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タンニンには糖などの不純物が混入していても特に問題にはならないが、高強度の木質系複合材料を得ようとする場合には、不純物は少ない方がよい。タンニンの純度は例えばStiasny Value(以下、「SV」と記す)で評価することができ、SVは、好ましくは50以上、より好ましくは70以上である。
なお、上記SVは、例えば以下のようにして求めることができる。
すなわち、予め乾燥した試料(樹皮抽出物、或いは標準カテキン)を、容量25mlの丸底フラスコに約100mg秤取り、蒸留水10ml、37%ホルムアルデヒド水溶液2ml、塩酸(10規定)1mlをこの順に添加した後、フラスコを加熱し、30分間沸騰させる。加熱後直ちに、予め質量を測定したガラスフィルターで試料を一気にろ過し、熱水、メタノールで順次洗浄する。ガラスフィルターを105℃のオーブンで一晩乾燥させ、質量を測定して残渣質量を算出し、以下の式を用いて算出する。なお、値の補正のために、標準カテキンのSVも測定する。
SV=(残渣質量/試料質量)×(104.1/標準カテキンのSV)×100
なお、上記SVは、例えば以下のようにして求めることができる。
すなわち、予め乾燥した試料(樹皮抽出物、或いは標準カテキン)を、容量25mlの丸底フラスコに約100mg秤取り、蒸留水10ml、37%ホルムアルデヒド水溶液2ml、塩酸(10規定)1mlをこの順に添加した後、フラスコを加熱し、30分間沸騰させる。加熱後直ちに、予め質量を測定したガラスフィルターで試料を一気にろ過し、熱水、メタノールで順次洗浄する。ガラスフィルターを105℃のオーブンで一晩乾燥させ、質量を測定して残渣質量を算出し、以下の式を用いて算出する。なお、値の補正のために、標準カテキンのSVも測定する。
SV=(残渣質量/試料質量)×(104.1/標準カテキンのSV)×100
本発明において、タンニンは、抽出したままのものを用いてもよいが、接着剤としての性能や粘度等で改質の必要がある場合には変性して改質した変性タンニンとして用いてもよい。
以下、タンニンや変性タンニンを総称して(変性)タンニンということもある。
(変性)タンニンは、粉体のまま取り扱ってもよいが、取扱いやすさや接着剤に用いて得られる木質系複合材料の性能等を考慮すると水に溶解又は分散させ液状で使用することが好ましい。この場合、(変性)タンニン濃度は20質量%〜70質量%が好ましい。粘度については10,000cps以下が好ましく、木質系成形材料との混和を接着剤のスプレー塗布によって行う場合には2,000cps以下が取扱い易く好ましい。
以下、タンニンや変性タンニンを総称して(変性)タンニンということもある。
(変性)タンニンは、粉体のまま取り扱ってもよいが、取扱いやすさや接着剤に用いて得られる木質系複合材料の性能等を考慮すると水に溶解又は分散させ液状で使用することが好ましい。この場合、(変性)タンニン濃度は20質量%〜70質量%が好ましい。粘度については10,000cps以下が好ましく、木質系成形材料との混和を接着剤のスプレー塗布によって行う場合には2,000cps以下が取扱い易く好ましい。
本発明に用いられるタンニン系接着剤は上記タンニンを含有するものであるが、タンニンだけでは接着強度が十分ではない惧れがあるので、架橋剤または硬化剤を併用するのが好ましい。
架橋剤または硬化剤は、(変性)タンニンを架橋・硬化する作用があるものであれば特に制限されず、このようなものとしては、例えば第三級アミン、メチロール基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物、アルデヒド基を有する化合物、アミノ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、中でも第三級アミンが、それを含むタンニン系接着剤を用いて得られる木質系複合材料について、それを強度及び耐水性に優れたものとしうるので好ましい。
第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリエチルテトラミン、トリブチルアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の脂肪族第三級アミン、ベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノール、ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミン等が挙げられる。
これらの第三級アミンは単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、ヘキサメチレンテトラミンを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
ヘキサメチレンテトラミンは粉体状のものでもペレット状のものでもどちらでもよい。
これらの第三級アミンは単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、ヘキサメチレンテトラミンを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
ヘキサメチレンテトラミンは粉体状のものでもペレット状のものでもどちらでもよい。
メチロール基を有する化合物は、メチロール基を有する脂肪族化合物、メチロール基を有する脂環式化合物、メチロール基を有する芳香族化合物に大別されるが、タンニンとの反応性の高さからメチロール基を有する脂肪族化合物が好ましい。
メチロール基を有する脂肪族化合物としては、多官能性化合物が好ましく、例えばトリスヒドロキシメチルアミノメタン(2−ヒドロキシメチル−2−アミノ−1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメチルアミノメタン(2−メチル−2−アミノ−1,3プロパンジオール)、トリスヒドロキシメチルニトロメタン(2−ヒドロキシメチル−2−ニトロ−1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメチルニトロメタン(2−メチル−2−ニトロ−1,3プロパンジオール)等が挙げられる。
これらのメチロール基を有する脂肪族化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、トリスヒドロキシメチルニトロメタンを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
トリスヒドロキシメチルニトロメタンは粉体状のものでもペレット状のものでもどちらでもよい。
メチロール基を有する脂肪族化合物としては、多官能性化合物が好ましく、例えばトリスヒドロキシメチルアミノメタン(2−ヒドロキシメチル−2−アミノ−1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメチルアミノメタン(2−メチル−2−アミノ−1,3プロパンジオール)、トリスヒドロキシメチルニトロメタン(2−ヒドロキシメチル−2−ニトロ−1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメチルニトロメタン(2−メチル−2−ニトロ−1,3プロパンジオール)等が挙げられる。
これらのメチロール基を有する脂肪族化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、トリスヒドロキシメチルニトロメタンを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
トリスヒドロキシメチルニトロメタンは粉体状のものでもペレット状のものでもどちらでもよい。
エポキシ基を有する化合物としては、多官能性化合物が好ましく、例えば、グリセロールポリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらのエポキシ基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらのエポキシ基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
イソシアネート基を有する化合物としては、多官能性化合物が好ましく、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、αジメチルベンジルイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのイソシアネート基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、ポリメリックMDIを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
これらのイソシアネート基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよいが、ポリメリックMDIを用いるのが、後述の木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価であるので、好ましい。
アルデヒド基を有する化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド、アジプアルデヒド、マレアルデヒド、フマルアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
これらのアルデヒド基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらのアルデヒド基を有する化合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
アミノ樹脂としては、例えば、ユリア樹脂(尿素樹脂)、メラミン樹脂、メラミン・ユリア共縮合樹脂等が挙げられる。
これらのアミノ樹脂は単独で用いても2種類以上を併用してもよい
これらのアミノ樹脂は単独で用いても2種類以上を併用してもよい
上記タンニン系接着剤において、架橋剤または硬化剤の含有割合は、(変性)タンニン100質量部に対し、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは3〜10質量部である。この割合が1質量部未満では(変性)タンニンの硬化が進行しにくく実用上十分な接着強度が発現しない惧れがあるし、また、20質量部を超えても硬化反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまう惧れがあり、また経済的でなくなることとなる。
また、本発明において、特に強度や耐水性が必要とされる用途に着目すれば、前記架橋剤または硬化剤との併用でレゾール型フェノール樹脂を用いるのが好ましい。これらを併用することで、単独使用における欠点を補完し、接着剤として適度な架橋構造のものとなり、タンニン系接着剤の強度や耐水性が向上する。その結果、タンニン系接着剤で木質材料を接着させて得られる木質系複合材料をより高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価な木質系複合材料とすることができる。
レゾール型フェノール樹脂は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
タンニン系接着剤におけるレゾール型フェノール樹脂の含有割合は、タンニン100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは5〜25質量部である。この割合が少なすぎるとタンニンの硬化が進行しにくく実用上十分な接着強度が発現しない惧れがあり、また、多すぎても接着剤に占めるタンニンの比率が下がってしまい、十分な硬化強度が得られにくくなり、また硬化反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまう惧れがあるとともに、経済的でなくなる上に、接着剤の粘着性が高くなりすぎるために木質系成形材料との混和物が製造ラインに付着し、ライントラブルの原因になったり清掃頻度が高くなるので好ましくない。
レゾール型フェノール樹脂は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
タンニン系接着剤におけるレゾール型フェノール樹脂の含有割合は、タンニン100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは5〜25質量部である。この割合が少なすぎるとタンニンの硬化が進行しにくく実用上十分な接着強度が発現しない惧れがあり、また、多すぎても接着剤に占めるタンニンの比率が下がってしまい、十分な硬化強度が得られにくくなり、また硬化反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまう惧れがあるとともに、経済的でなくなる上に、接着剤の粘着性が高くなりすぎるために木質系成形材料との混和物が製造ラインに付着し、ライントラブルの原因になったり清掃頻度が高くなるので好ましくない。
タンニン系接着剤は、pHがアルカリ性であるのがよく、さらにはpHが7より大きく13以下、中でも7より大きく12以下であるのが好ましく、特に架橋剤または硬化剤として第三級アミンを用いる場合においてそうである。
タンニンの水溶液は通常pH4〜7程度であるが、タンニン水溶液は、pHを調整することでタンニン系接着剤の反応性や物性を調整することができる。
タンニン系接着剤においてpHをアルカリ性にすることによって、接着剤の反応速度を適度に遅延させることができ、接着剤の取り扱いがしやすくなり、また、接着剤を木質系成形材料に供して得られる木質複合材料について、その生産性と性能の向上に資するものとなる。これは、例えば、接着剤のpHが酸性の場合には、反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまうことがあるのに対し、pHがアルカリ性であることから適度な反応速度となるために、接着剤配合後、プレス機に投入するまでには接着剤の硬化は起こらず、プレス機で加熱加圧した時に初めて硬化することに如実に示される。
また、接着剤のpHが酸性の場合には、接着剤を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰な分解が起こり有害な揮発性物質が発生する惧れがあるが、pHをアルカリ性にすることによって、接着剤を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰な分解が抑えられるので有害な揮発性物質の発生が抑止される。
タンニンの水溶液は通常pH4〜7程度であるが、タンニン水溶液は、pHを調整することでタンニン系接着剤の反応性や物性を調整することができる。
タンニン系接着剤においてpHをアルカリ性にすることによって、接着剤の反応速度を適度に遅延させることができ、接着剤の取り扱いがしやすくなり、また、接着剤を木質系成形材料に供して得られる木質複合材料について、その生産性と性能の向上に資するものとなる。これは、例えば、接着剤のpHが酸性の場合には、反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまうことがあるのに対し、pHがアルカリ性であることから適度な反応速度となるために、接着剤配合後、プレス機に投入するまでには接着剤の硬化は起こらず、プレス機で加熱加圧した時に初めて硬化することに如実に示される。
また、接着剤のpHが酸性の場合には、接着剤を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰な分解が起こり有害な揮発性物質が発生する惧れがあるが、pHをアルカリ性にすることによって、接着剤を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰な分解が抑えられるので有害な揮発性物質の発生が抑止される。
また、pHをアルカリ性にすることでレゾール型フェノール樹脂の反応性が向上し、タンニンとの架橋反応が効率よく進行し、その結果、タンニン系接着剤の強度や耐水性が向上し、しかもプレス時における木質系成形材料中のヘミセルロースの加水分解、ひいてはそれによる木質系成形材料の軟化が更に促進される。この軟化作用によって、低いプレス圧力でも木質チップの圧密が可能となり、製品の厚さ方向の密度を均一にすることができ、耐水性が良くなり、さらに、プレス時の圧力を下げることができるので好ましい。更にその結果として強度や耐水性などの製品性能が良くなる。
もっとも、pHが13より大きくなり、アルカリ性が強くなりすぎると、取り扱いに注意する必要があるし、また、木材成分(例えば、ヘミセルロース)が軟化を通り越して一部分解して変性し、木質複合材料が黒く着色する惧れがあるので好ましくない。
タンニンが水溶液として供される場合、そのpHは架橋剤または硬化剤と混合する前に予め調整しておくことが好ましい。pHを調整するアルカリについては特に限定されないが、好ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどが挙げられる。
タンニンが水溶液として供される場合、そのpHは架橋剤または硬化剤と混合する前に予め調整しておくことが好ましい。pHを調整するアルカリについては特に限定されないが、好ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどが挙げられる。
また、タンニン系接着剤は、必要に応じ、所期の目的を損なわない範囲で、この種接着剤に通常用いられる各種添加剤を含有させてもよい。この添加剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルエマルション、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルエマルション等の水溶性高分子;トルエン、キシレン、メタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の有機溶剤;フタル酸エステル等の可塑剤;造膜剤;クレー、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、マイカ、ケイ酸粉末等の体質顔料;小麦粉、コーンスターチ、木粉、ヤシ殻粉等の充填剤または増量剤;酸化チタン等の着色顔料;染料;増粘剤;粘性改質剤;分散剤;乳化剤;尿素等の湿潤剤;消泡剤;凍結防止剤;防腐剤;防かび剤;防虫剤;防錆剤;その他改質のための試薬等を挙げることができる。さらに、強度の補強、粘性、機械的特性等を改善するために、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等やそのプレポリマー、澱粉、キトサン、リグニン、レゾルシノール等を含有させてもよい。
本発明の木質系複合材料は、細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤からなる粘着性を有する結合剤とを混和し、細長い木質材片がその長手方向を一方向に配向させて積層されることにより木質マットを形成し、この木質マットを搬送機に載せてプレス機に入れ、この木質マットをプレス機によって加熱加圧して木質材片同士を結合させることにより製造することができる。
その際、アカシアとして、モリシマアカシアを用いるのが好ましい。
また、得られる木質系複合材料は、構造材、中でも柱、梁、土台、根太、大引、桁、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打であるのが好ましい。
本発明において用いられる木質材片は、その原料樹種として、スギ、ヒノキ、マツ、スプルース、ファーなどの針葉樹、シラカバ、アピトン、センゴンラウト、アスペンなどの広葉樹が挙げられるが、これら樹木だけでなく竹、コウリャンといった植物材料も含まれる。
その利用出来る形態としては、上記樹種の丸太、間伐材等の生材料、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等が挙げられる。特に、解体廃材、廃パレット材、間伐材、製材時に発生する端材、燃料や製紙用原料として使用される木質材料等リサイクル材が好ましい。
上記原材料を細長い木質材片に加工する方法においては、ハンマーミル、表面に刃物のついたロールを回転させて木材を破砕する一軸破砕機、回転刃がかみ合った構造の二軸もしくは多軸破砕機等の破砕機が使用されるが、ベニヤ加工したものを割り箸状に切断してスティックにするロータリーカッター、丸太などを回転刃で切削してストランドにするフレーカー等も使用できる。特に原料としてリサイクル材を使用する場合、異物が混入し易く刃の耐久性が高いという点で破砕機が好ましい。
上記の方法で得られた細長い木質材片はサイズのばらつきがあるので、分級工程によって所定のサイズの木質材片を得る。このときの分級方法としては、ローラースクリーン方式や振動メッシュ方式、風選方式等があり、必要に応じて使い分ければ良い。細長い木質材片は、長さ20〜150mm、厚み1〜15mmのものが好ましい。
分級された細長い木質材片は、含水率を一定範囲に調整して置くことが好ましい。含水率を一定にすることで生産時の成形品の品質ばらつきがなくなる。好ましい含水率としては0〜14%である。
分級され、含水率を調整された細長い木質材片は、上記結合剤と混合される。結合剤の混和量は、木質材片の密度、形状、表面状態にもよるが、通常は木質材片の重量に対して、1〜20重量%が好ましい。
上記木質材片と結合剤の混和手段としては、木質材片と結合剤をヘンシェルミキサーのようなミキサーに投入し混合する方法が挙げられるが、結合剤が液体の場合はコンベア上やドラムブレンダー内等で木質材片に対し、スプレー等の塗布手段を用いることにより、木質材片の表面に結合剤を付着させると、均一で安定した強度の構造材が得られる。
上記木質材片と結合剤の混和物は、一定方向へ配向しながら積層することにより木質系マットを形成する。具体的には木質材片を型の中に投入し、積層することで行うことが出来る。一定方向へ配向とは、木質チップの繊維方向が、成形された木質系複合材料の長手方向に対して、平均20度未満の角度で配向している事である。一方向に配向させるには、一定間隔に分割されたフォーミング型や、オリエンテッドストランドボード(OSB)等の製造で用いられるディスクオリエンター等の配向積層装置が用いられる。
上記マット形成後、加熱可能なプレス装置へ投入して加圧加熱成形する。加熱と加圧とは、同時に行ってもよいし、加圧をした後に加熱をしてもよいし、加熱した後に加圧してもよい。上記プレス装置としては、熱板のように木質材片の表面から伝熱により内部に熱を伝える方法や、蒸気噴射や高周波加熱等のように内部を直接加熱する方法が挙げられる。
このようにして得られる木質系複合材料は、構造材、例えば柱、梁、土台、根太、大引、桁、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打等として十分使用することができるものである。
以下、実施例により比較例と対比させながら本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
木質系複合材料を、以下の製造プロセスで成形した。
細長い木質材片は、木材廃棄物処理業者から購入したボード用チップ(一軸破砕機にて破砕)を、ローラースクリーン方式であるウエーブローラースクリーン装置(たいへい社製)を用いて、厚み1〜8mmの木質チップを分級した。
上記木質チップを含水率6%に調整した後、結合剤としてタンニン系接着剤を木質チップに対して10重量%、ドラムブレンダーに投入して混合した。タンニン系接着剤は以下の手順にて調製したものを用いた。まず、モリシマアカシアタンニンの粉体を約40℃の温水に濃度40質量%になるように溶解させた。その後、濃度50質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した。硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンの40質量%水溶液を用い、タンニン100質量部に対してヘキサメチレンテトラミンが10質量部になるように混合した。タンニン系接着剤の粘着性をJIS Z 0237に従って測定した。ボールナンバーは5インチであった。
次に、ブレンドされた結合剤と木質チップをOSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投入し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、高さ100mm)に投入した。
フォーミング型内は金属製の仕切り板(厚み2mm)を用いて、50mm間隔に10等分したものを用い、一方向に配向積層した。
次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し、マットをプレス機に投入した。木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したが、粘着性を有するため目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらなかった。
プレス機の金型は縦2500mm、横500mm、高さ150mmである。プレス機は伝熱タイプで、川崎油工製300tプレスを用いた。加熱温度180℃、圧力3MPaで、20分間プレスして成型品の最終形状が2000mm×500mm×30mmの板状成形体を得た。
作成した成形体の三点曲げ強度を測定したところ、43MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ10%であった。
木質系複合材料を、以下の製造プロセスで成形した。
細長い木質材片は、木材廃棄物処理業者から購入したボード用チップ(一軸破砕機にて破砕)を、ローラースクリーン方式であるウエーブローラースクリーン装置(たいへい社製)を用いて、厚み1〜8mmの木質チップを分級した。
上記木質チップを含水率6%に調整した後、結合剤としてタンニン系接着剤を木質チップに対して10重量%、ドラムブレンダーに投入して混合した。タンニン系接着剤は以下の手順にて調製したものを用いた。まず、モリシマアカシアタンニンの粉体を約40℃の温水に濃度40質量%になるように溶解させた。その後、濃度50質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した。硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンの40質量%水溶液を用い、タンニン100質量部に対してヘキサメチレンテトラミンが10質量部になるように混合した。タンニン系接着剤の粘着性をJIS Z 0237に従って測定した。ボールナンバーは5インチであった。
次に、ブレンドされた結合剤と木質チップをOSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投入し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、高さ100mm)に投入した。
フォーミング型内は金属製の仕切り板(厚み2mm)を用いて、50mm間隔に10等分したものを用い、一方向に配向積層した。
次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し、マットをプレス機に投入した。木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したが、粘着性を有するため目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらなかった。
プレス機の金型は縦2500mm、横500mm、高さ150mmである。プレス機は伝熱タイプで、川崎油工製300tプレスを用いた。加熱温度180℃、圧力3MPaで、20分間プレスして成型品の最終形状が2000mm×500mm×30mmの板状成形体を得た。
作成した成形体の三点曲げ強度を測定したところ、43MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ10%であった。
(比較例1)
タンニン系接着剤として、ケブラチョタンニンを用いた以外は、実施例1と同じである。
タンニン系接着剤の粘着性をJIS Z 0237に従って測定した。ボールナンバーは5インチであった。
木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したが、粘着性を有するため目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらなかった。
作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定したところ、34MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ12%であった。
タンニン系接着剤として、ケブラチョタンニンを用いた以外は、実施例1と同じである。
タンニン系接着剤の粘着性をJIS Z 0237に従って測定した。ボールナンバーは5インチであった。
木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したが、粘着性を有するため目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらなかった。
作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定したところ、34MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ12%であった。
(比較例2)
結合剤として、イソシアネート系接着剤を用いた以外は、実施例1と同じである。
イソシアネート系接着剤の粘着性をJIS Z0237に従って測定した。ボールナンバーは2インチであった。
木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したら、粘着性を有さないためマット全体に渡って配向が乱れ、端部において顕著な積層崩れが発生した。
作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定したところ、33MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ8%であった。
結合剤として、イソシアネート系接着剤を用いた以外は、実施例1と同じである。
イソシアネート系接着剤の粘着性をJIS Z0237に従って測定した。ボールナンバーは2インチであった。
木質チップのマットをプレス機に搬送する際に、約10mの距離を台車上に載せて搬送したら、粘着性を有さないためマット全体に渡って配向が乱れ、端部において顕著な積層崩れが発生した。
作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定したところ、33MPaであった。また、吸水厚さ膨張率を測定したところ8%であった。
Claims (8)
- 細長い木質材片と結合剤の混和物からなり、細長い木質材片が一方向に配向されて積層されることにより木質マットが形成され、この木質マットが加熱加圧されることで得られる木質系複合材料であって、上記結合剤がアカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤であることを特徴とする木質系複合材料。
- 上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする請求項1に記載の木質系複合材料。
- 上記細長い木質材片が、リサイクル木材からなることを特徴とする請求項1または2に記載の木質系複合材料。
- 上記結合剤が、粘着性を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の木質系複合材料。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の木質系複合材料からなることを特徴とする構造材。
- 細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンを含有するタンニン系接着剤からなる粘着性を有する結合剤とを混和し、細長い木質材片がその長手方向を一方向に配向させて積層されることにより木質マットを形成し、この木質マットを搬送機に載せてプレス機に入れ、この木質マットをプレス機によって加熱加圧することにより木質材片同士を結合させることを特徴とする木質系複合材料の製造方法。
- 上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
- 請求項6または7に記載の製造方法により得られた木質系複合材料からなることを特徴とする構造材。
Priority Applications (2)
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JP2008022507A JP2009179042A (ja) | 2008-02-01 | 2008-02-01 | 木質系複合材料およびその製造方法 |
PCT/JP2008/056006 WO2009096046A1 (ja) | 2008-02-01 | 2008-03-28 | 木質系複合材料およびその製造方法 |
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JP2008022507A Pending JP2009179042A (ja) | 2008-02-01 | 2008-02-01 | 木質系複合材料およびその製造方法 |
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JP4095457B2 (ja) * | 2003-01-30 | 2008-06-04 | 株式会社オーシカ | 水性接着剤組成物及びそれを用いる木質パネル |
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2008
- 2008-02-01 JP JP2008022507A patent/JP2009179042A/ja active Pending
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WO2009096046A1 (ja) | 2009-08-06 |
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