JP2009177116A - 半導体結晶薄膜の作製方法及び太陽電池 - Google Patents

半導体結晶薄膜の作製方法及び太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない高純度の融液原料で、低コストで、良質で、低欠陥の半導体結晶薄膜を得る半導体結晶薄膜の作製方法の技術を提供する。
【解決手段】Si、GeまたはSiGeからなる半導体融液を、Si、GeまたはSiGeの融点以上の温度に保持し、Si、GeまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板の主面上に、融液から所定量を滴下させて基板の主面上にエピタキシャル成長を行い、Si、GeまたはSiGe結晶の薄膜を基板上に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池に実用化されているSi薄膜結晶や、将来の大規模集積回路用基板として期待されているSiGe薄膜基板等の半導体薄膜結晶の作製方法及びSi薄膜結晶を利用した太陽電池に関するものである。
現在、国内外において実用化されているSi太陽電池の大半は、Siバルク結晶を用いて作製されている。このSiバルク結晶には、チョクラルスキー成長法により成長したSiバルク単結晶、もしくは、キャスト成長法により成長したSiバルク多結晶が用いられ、これらの大きな体積のSiバルク結晶から、薄板状に切り出してSi基板を作製し、各種プロセスを施して、太陽電池が作製されている。しかし、Siバルク結晶を用いた太陽電池では、バルク結晶を薄板に切り出す際に、カッティング工程でのSi資源の損失が大きく、太陽電池の製造コストを上げている。
カッティングを用いない太陽電池用Si結晶の作製方法の一つとして、CVDなどの気相成長がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来の気相成長では、基板にガラス等を用いているために、成長温度を上げることができず、少数キャリア寿命の短いアモルファスや微結晶しか得ることができない。また、この方法では、成長時、熱平衡状態から大きくずれているため、欠陥(空孔や格子間原子、それらの複合体)が高濃度で導入されてしまうといった問題もある。そのため、Siバルク結晶太陽電池に匹敵する変換効率は、本質的に望めない。
また、別のSi系結晶薄膜の作製法として、Si薄膜の液相エピタキシャル(LPE)成長がある。LPE成長法は、気相成長に比較して熱平衡に近い状態での結晶成長が可能であるため、欠陥の少ない高品質なSi薄膜を得られる可能性がある(例えば、特許文献2参照)。しかし、従来のLPE成長技術では、溶媒にGa、In、Al、Sn、Auなどの金属を用いた、溶液からSi基板上へのLPE成長となっている。このため、成長温度での溶液成分の分配係数に応じた金属不純物が、Si薄膜結晶に混入するという問題が避けられず、溶液からのLPE成長法を用いて作製したSi薄膜の太陽電池では優れた特性が得られていない。
更に、金属溶媒を用いない方法として、Si融液から直接的にSi基板上へSiの薄膜結晶をLPE成長させる、融液からのLPE成長法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この技術では、主にスライディング・ボート法が主体となっている。そのため、Si基板を融解させずにエピタキシャル成長させ、さらにSi融液を離隔させて成長を終了させるには、極めて正確な温度制御やボート構造の精度が要求される。また、成長させるSi結晶薄膜の膜厚制御が難しいことや、Si融液とスライディング・ボート材の反応性の問題もある。
特開2005−197581号公報 特開平11−162859号公報 特許第3978494号公報
上記のような事情から、Si融液から高品質なSi薄膜結晶を成長できる技術の開発が渇望されている。そこで、本発明の目的は、少ない高純度の融液原料で、良質で低欠陥の半導体結晶薄膜を得る技術を提供することにある。
本発明によれば、Si、GeまたはSiGeからなる半導体融液を、Si、GeまたはSiGeの融点以上の温度に保持し、Si、GeまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板の主面上に、前記融液から所定量を滴下させて前記基板の主面上にエピタキシャル成長を行い、Si、GeまたはSiGe結晶の薄膜を前記基板上に形成することを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
本発明によれば、前記基板の主面上に、Si、GeまたはSiGeの融点以上の融点を有する中間層薄膜を形成し、前記基板の主面上に、前記融液から前記中間層薄膜を介して前記Si、GeまたはSiGeの結晶薄膜を液相エピタキシャル成長させることを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
また、本発明によれば、前記中間層薄膜は、リソグラフィーなどにより微細構造を形成した単層または多層の薄膜であることを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
また、本発明によれば、前記Si、GeまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板を所定の速さに回転させながら、前記基板の主面上に前記融液から所定量を滴下させ、前記基板の主面上にエピタキシャル成長を行って、Si、GeまたはSiGe結晶の薄膜を前記基板上に形成することを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
また、本発明によれば、前記融液には、エピタキシャル成長したSi結晶の薄膜に入りドーパントとなる微量の添加元素を混入させることを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
また、本発明によれば、前記SiまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板は、メタラジカルSiまたはソーラーグレイドSiを主たる原料として用いて作製されていることを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
なお、「メタラジカルSi」とは、鉱石から精錬された後に十分に精製されておらず、太陽電池にするためのpn接合が形成できないような、安価なSi原料を意味し、「ソーラーグレイドSi」とは、メタラジカルSiをさらに精製し純度を高めたものであり、太陽電池のpn接合は形成できるが半導体級Siを用いたものに比べて変換効率は劣り、大規模集積回路には適さないような、半導体級Siに比較して安価なSi原料を意味するものである。
また、本発明によれば、前記SiまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板は、平面基板、または高温高圧加工法により3次元的形状に塑性加工された結晶を用いた基板であることを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法が得られる。
また、本発明によれば、本発明に係る半導体結晶薄膜の作製方法により得られたSi薄膜結晶をその構造内に含むことを特徴とする太陽電池が得られる。
本発明は、高品質な半導体薄膜結晶のエピタキシャル成長方法に関するものであり、更に、高効率で低コストの太陽電池に関するものである。本発明によれば、少ない高純度の融液原料で、良質で低欠陥の半導体結晶薄膜を得る技術を提供することができ、太陽電池の高効率化を実現できる効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるSi薄膜作製装置の概略図を示す。図1で、底部先端に直径2mmの穴1aを有する石英ルツボ1およびSi原料2を炉内の上部に保持し、その下部には上面が(001)である厚さ500μmのSi単結晶基板3を配置した。Si原料2、Si単結晶基板3には、Bをドープしたp型のSi(抵抗率約1Ω・cm)を使用し、不活性ガスの雰囲気中で昇温し、石英ルツボ1内のSi原料2を融解させた。このSi融液2は、表面張力により、穴1aから落下せず、ルツボ1内に留まった。さらに昇温を続け、Si融液2の温度が約1430℃、基板3の底の温度が約1370℃に達した後、ルツボ1に連通する不活性ガスを用いて加圧することにより、Si基板3上にSi融液2を滴下させた。このとき、Si基板3上に滴下させるSi融液2の量は、不活性ガス圧などにより制御した。Si融液2の滴下後は、室温まで冷却して結晶を成長させた。図2は、成長終了後のSi薄膜結晶の外観である。図3は、このSi薄膜結晶を、基板3の表面に垂直な面で切断し、研磨を行い、EBSP法により方位解析した結果である。図3に示すように、基板3の上面方向の結晶面方位が基板3と同じ(001)面であることから、得られたSi薄膜結晶はSi基板3にエピタキシャルに成長したことがわかる。その膜厚は、1mm程度であった。
次に成長したSi結晶の上部から研磨を施し、成長したSi結晶の厚さを200μmとし、この結晶を用いて、太陽電池を試作した。試作プロセスは、次のような簡便である。ウェハーの表面に、リンを含む溶液をスピンコータにより塗布し、拡散炉で加熱することにより、表面にn+層を形成し、次に、スパッタリング法により、反射防止膜としてITO膜を形成し、裏面はアルミニウム電極とした。また、p+層を形成した。ウェハーの表面には、銀ペーストとn+層との間にオーミック接触を取り太陽電池を完成させた。
完成した太陽電池に対して、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し、温度25℃の下で、電流電圧特性を測定し、最大出力から変換効率を求めた。その結果、変換効率は、10.9%であった。ただし、この太陽電池作製プロセスは、本発明により成長したSi結晶用に最適化されたものでないため、成長条件(融液温度、基板温度、冷却速度など)の最適化、および太陽電池作製プロセスの最適化によって、さらに高い特性が得られると期待できる。
また、本発明により、金属溶媒を用いることなく、Si融液から熱平衡に近い状態でエピタキシャル成長させることができる。これにより、従来のGa、In、Al、Sn、Auなどの金属溶媒を用いたLPE成長で問題とされていた、溶媒の金属が不純物としてSi薄膜結晶中に混入してしまうことを防ぐことが可能である。また、融液はルツボ以外に接しないため、融液が他の部材と反応することなく、スムーズに成長を行うことが可能である。これにより、金属不純物の少ない高品質の単結晶薄膜を得ることができる。
更に、本発明において、メタラジカルSi原料からなるSi結晶といった低コストのSi結晶を基板に用いることにより、大幅な製造コストの低減が可能である。図4は、メタラジカルSi原料からなる低コストSi基板を用いた場合の太陽電池構造を示す。この場合、図4に示すように、成長時に用いた低コストSi基板を太陽電池構造における電極として利用することで、既に確立されている、バルク結晶Si太陽電池と同様の太陽電池作製プロセスを用いることができる利点もあり、さらなる低コスト化が見込まれる。
本発明の第2の実施の形態では、本発明の第1の実施の形態と同一のSi薄膜作製装置(図1)を用いた。図1で、底部先端に直径2mmの穴1aを有する石英ルツボ1およびSi原料2を炉内の上部に保持し、その下部には基板3を配置した。Si原料2には、Bをドープしたp型のSi(抵抗率約1Ω・cm)を使用し、基板3には、上面方位が(001)であるBをドープしたp型のSi単結晶ウエハ(3cm角、厚さ0.5mm、抵抗率約0.01Ω・cm)の上面に、中間層薄膜として高周波スパッタによりSiO2を200nm堆積させたものを用いた。続いて、不活性ガスの雰囲気中で炉内を昇温し、石英ルツボ1内のSi原料2を融解させた。このSi融液2は、表面張力により、穴1aから落下せず、ルツボ1内に留まった。さらに昇温を続け、Si融液2の温度が約1430℃、基板3の底の温度が約1370℃に達した後、ルツボ1に連通する不活性ガスを用いて加圧することにより、基板3上にSi融液2を1.0g滴下させた。このとき、基板3上に滴下させるSi融液2の量は、不活性ガス圧などにより制御した。Si融液2の滴下後は、室温まで冷却して結晶を成長させた。
図5は、このSi薄膜結晶を、基板3の表面に垂直な面で切断し、研磨を行い、EBSP法により方位解析した結果である。図5に示すように、成長したSi薄膜結晶の上面方向の結晶面方位が基板3と同じ(001)面であることから、得られたSi薄膜結晶は、基板表面のSiO2の中間層薄膜を通してSi基板にエピタキシャルに成長したことがわかる。一般にSiは、気相成長法や溶媒を用いたLPE成長法ではSiO上にはエピタキシャル成長しない。しかし、本発明の第2の実施の形態のSi融点に近い高温下でのSi融液からのLPE成長では、高温過程でSiOの中間層薄膜が下地のSi基板にエピタキシャルに結晶化し、さらに滴下したSi融液がSiO2の中間層薄膜にエピタキシャル成長したため、結果として、成長したSi薄膜結晶がSi基板と同一の結晶方位(エピタキシャル方位)になったと考えられる。
図6は、図5と同一の試料表面において、広がり抵抗測定装置を用いて、基板表面に垂直な方向(厚さ方向)の電気抵抗率の分布を測定した結果である。また、同一の成長条件にて、SiO2中間層薄膜を形成していないSi基板上に成長させたSi薄膜結晶の抵抗率分布も合わせて図6に示す。基板3にはBが高濃度で含まれている低抵抗率(約0.01Ω・cm)のSi単結晶ウエハを用い、Si原料2には中抵抗率(約1Ω・cm)のSi原料を用いたため、成長したSi薄膜結晶中の基板に近い位置での抵抗率の低下は、Si基板からのBの拡散によるものである。基板上に中間層薄膜を堆積させていていないSi薄膜結晶に比較して、中間層薄膜を用いたSi薄膜結晶では、Si薄膜結晶中の抵抗率が低下している範囲が狭くなった。このことは、SiO2の中間層薄膜を用いることで、Si基板からSi薄膜結晶へのBの拡散を抑制できたことを示している。本発明の第2の実施の形態では、B拡散の抑制に対する検証を行ったが、中間層薄膜は、Pなどの他のドーパント不純物やFeなどの金属不純物に対しても、拡散抑制の効果が同様にあると考えられる。太陽電池の低コスト化のため、低コストのメタラジカルSi結晶やソーラーグレイドSi結晶を基板に用いる場合には、基板に多量に含まれているPやBなどのドーパント不純物やFeなどの金属不純物が、Si薄膜結晶の成長中にSi薄膜結晶に拡散してしまい、Si薄膜結晶の抵抗率変化や品質低下を引き起こす問題がある。しかし、本発明の第2の実施の形態で示したように、中間層薄膜を用いることで、Si基板からの不純物の拡散を抑制でき、抵抗率が制御された、金属不純物の少ない高品質なSi薄膜結晶が得られる。
なお、本実施例においては、中間層薄膜の材料としてSiOを用いたが、Si融点以上の融点を有する材料、例えば、SiO2、Si3N4、C、SiC、BN、Al2O3、ZrO2、TiO2、MgO、AlNなどを用いても、同様のエピタキシャル成長および不純物拡散の抑制効果が得られると期待される。
また、中間層薄膜は、本発明によって得られるSi薄膜結晶を太陽電池に用いる際に、太陽電池の裏面反射層や、Si薄膜結晶を基板から剥離するための剥離層として利用することができる。以下に、中間層薄膜を使用して得られるSi薄膜結晶を用いた太陽電池の例を示す。
図7は、低コストSi基板を太陽電池の支持基板として用いた場合の太陽電池構造の模式図を示す。この場合、成長に用いた低コストSi基板を太陽電池構造における電極として利用することで、既に確立されているバルクSi結晶太陽電池と同様の太陽電池作製プロセスを用いることができるため、産業への利用は極めて容易である。また、図7の太陽電池構造で、中間層薄膜は、太陽電池の表面から入射しSi薄膜結晶を透過した光が、中間層薄膜との境界において反射され、Si結晶薄膜中に光を閉じ込める裏面反射層の働きをする。この働きによって、より多くの光がSi薄膜結晶で吸収されるため、さらなる高効率化が見込まれる。さらに、中間層薄膜に微小な凸凹を形成したり、中間層薄膜を多層の膜にすることで、光反射率の向上が期待できる。
図8は、Si薄膜結晶を基板から剥離して太陽電池に用いた場合の太陽電池構造の模式図を示す。この場合、Si薄膜結晶と中間層薄膜との異なる化学的・機械的性質を利用して、中間層薄膜のみを化学的にエッチングするなどして、Si薄膜結晶を基板から剥離し、Si薄膜結晶のみを太陽電池に加工する。この工程では、カッティングによるSi資源のロスはなく、さらに、Si薄膜結晶を剥離した後のSi基板は、繰り返しエピタキシャル成長の基板として利用可能であるため、少ないSi資源からSi結晶薄膜を効率よく作製できる。
前述の本発明に関する説明では、主にSi薄膜結晶の作製技術に関して記述したが、本発明は上記の内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。例えば、Si融液の代わりにGe融液や、Si融液とGe融液を混合したSiGe融液を用いれば、GeやSiGe薄膜結晶の作製に用いることができる。また、本発明によって得られるSi薄膜結晶を利用した太陽電池も、前記の太陽電池構造の例に限定されるものではない。
以上、詳細に説明したように、本方法は、Si融液からSi薄膜結晶を成長できる画期的な方法であり、しかも、低コストのSi基板を用いることにより、低コストで高品質なSi薄膜結晶を得ることができ、バルク結晶Si太陽電池に匹敵する変換効率を持つSi薄膜太陽電池を実現できる。
本発明の第1および第2の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法に使用されるSi薄膜作製装置を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製された成長後のSi薄膜結晶を示す写真である。 本発明の第1の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製された成長後のSi薄膜結晶の方位解析結果を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で、低コストSi基板を用いて作製されたSi薄膜結晶、およびその低コストSi基板を使用した場合の太陽電池構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製された成長後のSi薄膜結晶の方位解析結果を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製された成長後のSi薄膜結晶の抵抗率分布を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製されたSi薄膜結晶および低コストSi基板を太陽電池に使用した場合の太陽電池構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態の半導体結晶薄膜の作製方法で作製されたSi薄膜結晶を剥離して太陽電池に使用した場合の太陽電池構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ルツボ
1a 穴
2 Si原料またはSi融液
3 基板

Claims (9)

  1. Si、GeまたはSiGeからなる半導体融液を、Si、GeまたはSiGeの融点以上の温度に保持し、Si、GeまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板の主面上に、前記融液から所定量を滴下させて前記基板の主面上にエピタキシャル成長を行い、Si、GeまたはSiGe結晶の薄膜を前記基板上に形成することを特徴とする、半導体結晶薄膜の作製方法。
  2. 前記基板の主面上に、Si、GeまたはSiGeの融点以上の融点を有する中間層薄膜を形成し、前記基板の主面上に、前記融液から前記中間層薄膜を介して前記Si、GeまたはSiGeの結晶薄膜を液相エピタキシャル成長させることを特徴とする、請求項1記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  3. 前記中間層薄膜は、リソグラフィーなどにより微細構造を形成した単層または多層の薄膜であることを特徴とする、請求項1または2記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  4. 前記Si、GeまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板を所定の速さに回転させながら、前記基板の主面上に前記融液から所定量を滴下させ、前記基板の主面上にエピタキシャル成長を行って、Si、GeまたはSiGe結晶の薄膜を前記基板上に形成することを特徴とする、請求項1、2または3記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  5. 前記融液には、エピタキシャル成長したSi結晶の薄膜に入りドーパントとなる微量の添加元素を混入させることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  6. 前記SiまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板は、メタラジカルSiを主たる原料として用いて作製されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4または5記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  7. 前記SiまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板は、ソーラーグレイドSiを主たる原料として用いて作製されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4または5記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  8. 前記SiまたはSiGeの単結晶、多結晶、ポーラス結晶のいずれかからなる基板は、平面基板、または高温高圧加工法により3次元的形状に塑性加工された結晶を用いた基板であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の半導体結晶薄膜の作製方法。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の半導体結晶薄膜の作製方法により得られたSi薄膜結晶をその構造内に含むことを特徴とする太陽電池。

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