JP2000169292A - 半導体薄膜の製造方法及び半導体薄膜の製造装置 - Google Patents
半導体薄膜の製造方法及び半導体薄膜の製造装置Info
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- JP2000169292A JP2000169292A JP10342963A JP34296398A JP2000169292A JP 2000169292 A JP2000169292 A JP 2000169292A JP 10342963 A JP10342963 A JP 10342963A JP 34296398 A JP34296398 A JP 34296398A JP 2000169292 A JP2000169292 A JP 2000169292A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液相成長方法で半導体薄膜を形成する際に、
簡便な方法で金属溶媒を基板表面から除去する。また、
溶液に基板を浸漬する際の衝撃により溶液中に結晶核が
成長してしまい、膜質に悪影響を及ぼすという問題点を
解決する。それにより、十分に均一な膜厚・膜質の半導
体薄膜を得る。 【解決手段】 半導体材料を含有する溶液に基板を浸漬
し、該基板上に半導体薄膜を成長させる半導体薄膜の製
造方法において、前記基板を前記溶液表面に対して斜め
に保持しつつ、該溶液に出し入れする。また、半導体薄
膜の製造装置において、基板保持部材が基板を前記溶液
表面に対して斜めに保持する。
簡便な方法で金属溶媒を基板表面から除去する。また、
溶液に基板を浸漬する際の衝撃により溶液中に結晶核が
成長してしまい、膜質に悪影響を及ぼすという問題点を
解決する。それにより、十分に均一な膜厚・膜質の半導
体薄膜を得る。 【解決手段】 半導体材料を含有する溶液に基板を浸漬
し、該基板上に半導体薄膜を成長させる半導体薄膜の製
造方法において、前記基板を前記溶液表面に対して斜め
に保持しつつ、該溶液に出し入れする。また、半導体薄
膜の製造装置において、基板保持部材が基板を前記溶液
表面に対して斜めに保持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池、光センサ
ー、発光ダイオードなどの光電変換素子、あるいは集積
回路などに適用可能な半導体薄膜の製造方法及び半導体
薄膜の製造装置に関する。
ー、発光ダイオードなどの光電変換素子、あるいは集積
回路などに適用可能な半導体薄膜の製造方法及び半導体
薄膜の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属溶媒中に半導体を溶かし
込んだ溶液中に基板を浸漬(ディッピング)し、徐々に
冷却することにより基板上に半導体をエピタキシー成長
させる技術が知られている。例えば米国特許第5544
616号には銅/アルミニウムの溶媒中にシリコンを溶
解した溶液に基板を浸漬し、多結晶シリコン基板上にシ
リコン結晶薄膜を形成し、しかるのち基板を溶液から引
き上げることが記載されている。また、特開平5−17
284には前述と同様のディッピング方式による液相成
長方法によってカドミウム・テルル基板上に水銀・カド
ミウム・テルル結晶層をエピタキシャル成長させること
が記載されている。
込んだ溶液中に基板を浸漬(ディッピング)し、徐々に
冷却することにより基板上に半導体をエピタキシー成長
させる技術が知られている。例えば米国特許第5544
616号には銅/アルミニウムの溶媒中にシリコンを溶
解した溶液に基板を浸漬し、多結晶シリコン基板上にシ
リコン結晶薄膜を形成し、しかるのち基板を溶液から引
き上げることが記載されている。また、特開平5−17
284には前述と同様のディッピング方式による液相成
長方法によってカドミウム・テルル基板上に水銀・カド
ミウム・テルル結晶層をエピタキシャル成長させること
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の液相成長方法に
於いては基板を水平に保持しているために、溶液中で半
導体薄膜を成長させた後基板を引き上げると金属溶媒が
基板表面に残存してしまい、その後のデバイス製造時に
影響を及ぼすという問題点がある。これまで、金属溶媒
を除去するための有効な方法は知られておらず、簡便な
方法で金属溶媒を基板表面から除去する技術が望まれて
いる。また、溶液に基板を浸漬する際の衝撃により溶液
中に結晶核が成長してしまい、膜質に悪影響を及ぼすと
いう問題点がある。また、従来の液相成長方法に於いて
は十分に均一な膜厚・膜質の半導体薄膜が得られていな
いという点も改善の余地がある。
於いては基板を水平に保持しているために、溶液中で半
導体薄膜を成長させた後基板を引き上げると金属溶媒が
基板表面に残存してしまい、その後のデバイス製造時に
影響を及ぼすという問題点がある。これまで、金属溶媒
を除去するための有効な方法は知られておらず、簡便な
方法で金属溶媒を基板表面から除去する技術が望まれて
いる。また、溶液に基板を浸漬する際の衝撃により溶液
中に結晶核が成長してしまい、膜質に悪影響を及ぼすと
いう問題点がある。また、従来の液相成長方法に於いて
は十分に均一な膜厚・膜質の半導体薄膜が得られていな
いという点も改善の余地がある。
【0004】本発明は、かかる問題点を解決し、液相成
長法を用いて良質な半導体薄膜を安価且つ簡便に製造す
る方法及び装置を提供することを目的とする。
長法を用いて良質な半導体薄膜を安価且つ簡便に製造す
る方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、半導
体材料を含有する溶液に基板を浸漬し、該基板上に半導
体薄膜を成長させる半導体薄膜の製造方法において、前
記基板を前記溶液表面に対して斜めに保持しつつ、該溶
液に出し入れすることを特徴とする半導体薄膜の製造方
法を提供する。それにより、基板引き上げ後に基板表面
に残存する金属溶媒を除去することができる。ここで、
溶液から基板を引き上げた後に該基板を回転させること
により、該基板表面から前記溶液を振り払うことが好ま
しい。
体材料を含有する溶液に基板を浸漬し、該基板上に半導
体薄膜を成長させる半導体薄膜の製造方法において、前
記基板を前記溶液表面に対して斜めに保持しつつ、該溶
液に出し入れすることを特徴とする半導体薄膜の製造方
法を提供する。それにより、基板引き上げ後に基板表面
に残存する金属溶媒を除去することができる。ここで、
溶液から基板を引き上げた後に該基板を回転させること
により、該基板表面から前記溶液を振り払うことが好ま
しい。
【0006】また、前記半導体薄膜の成長時に前記溶液
中で前記基板を回転することが好ましい。それにより、
均一な膜厚・膜質の半導体薄膜を得ることができる。
中で前記基板を回転することが好ましい。それにより、
均一な膜厚・膜質の半導体薄膜を得ることができる。
【0007】さらに、本発明は、溶液中に浸漬した基板
上に半導体薄膜を成長させる半導体薄膜の製造装置であ
って、少なくとも溶液を保持する坩堝と、該坩堝上に設
けられ上下に移動することにより該坩堝内に保持された
前記溶液中に前記基板を出し入れする基板保持部材とを
有し、該基板保持部材は前記基板を前記溶液表面に対し
て斜めに保持することを特徴とする半導体薄膜の製造装
置を提供する。
上に半導体薄膜を成長させる半導体薄膜の製造装置であ
って、少なくとも溶液を保持する坩堝と、該坩堝上に設
けられ上下に移動することにより該坩堝内に保持された
前記溶液中に前記基板を出し入れする基板保持部材とを
有し、該基板保持部材は前記基板を前記溶液表面に対し
て斜めに保持することを特徴とする半導体薄膜の製造装
置を提供する。
【0008】ここで、上記基板保持部材は回転自在であ
ることが好ましい。
ることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる半導体薄膜
の製造装置の一例を示す模式的な断面図である。本例の
装置は、成長室1を有し、その内部には半導体材料を含
有する溶液2を保持する坩堝3が備えられている。ま
た、成長室1の内部にはガス供給管4を通じて水素や窒
素などの雰囲気ガスを供給することができ、排気管5を
通じて室内を排気することができる。
の製造装置の一例を示す模式的な断面図である。本例の
装置は、成長室1を有し、その内部には半導体材料を含
有する溶液2を保持する坩堝3が備えられている。ま
た、成長室1の内部にはガス供給管4を通じて水素や窒
素などの雰囲気ガスを供給することができ、排気管5を
通じて室内を排気することができる。
【0010】成長室1の上方にはゲートバルブ6を介し
て前室7が連結している。前室7の内部には上下に可動
なサセプタ8が備えられており、サセプタ8の先端には
基板保持部材として基板ホルダ9が設けられている。ま
た、サセプタ8には不図示の回転手段が接続されてい
る。基板ホルダ9は基板10を斜めに保持するようにな
っている。基板ホルダ9には図示するように複数枚の基
板10を保持させることが量産性を高めるために好まし
い。前室7は左右に可動で、基板10を交換することが
できるようになっている。サセプタ8は複数備えられて
いてもよい。成長室の周囲にはヒーター13が備えられ
ており、成長室1内を所望の温度に制御することができ
る。また、ゲートバルブ6の上部には左右に可動な溶液
受け皿14が設けられており、基板から振り落とされた
溶液がゲートバルブ6に付着することを防止している。
て前室7が連結している。前室7の内部には上下に可動
なサセプタ8が備えられており、サセプタ8の先端には
基板保持部材として基板ホルダ9が設けられている。ま
た、サセプタ8には不図示の回転手段が接続されてい
る。基板ホルダ9は基板10を斜めに保持するようにな
っている。基板ホルダ9には図示するように複数枚の基
板10を保持させることが量産性を高めるために好まし
い。前室7は左右に可動で、基板10を交換することが
できるようになっている。サセプタ8は複数備えられて
いてもよい。成長室の周囲にはヒーター13が備えられ
ており、成長室1内を所望の温度に制御することができ
る。また、ゲートバルブ6の上部には左右に可動な溶液
受け皿14が設けられており、基板から振り落とされた
溶液がゲートバルブ6に付着することを防止している。
【0011】図2は基板ホルダ9の一例を示す模式的な
斜視図である。本例では、基板ホルダ9は4本の基板保
持爪を有しており、このうち1本(基板保持爪11a)
は脱着可能になっている。残りの3本の保持爪11には
複数の基板10を斜めに保持するための複数の溝12が
設けられている。この溝12に基板10を嵌挿し、脱着
可能な保持爪11aを取り付け、基板が脱落しないよう
にする。基板ホルダ9の材料としてはたとえば石英など
を好適に用いることができる。基板の傾き角度は3度乃
至15度とすることが好ましい。角度が大きい方が溶液
2の流動・除去には有効であるが、その一方、溶液の垂
直方向には溶質の濃度勾配が生じているために形成され
る半導体薄膜に膜厚むらが生じうる。なお、溶液2中に
基板10を浸漬している際に基板10を回転させる場合
には、溶液2の攪拌効果が期待できるために、溶質の濃
度勾配が低減され、無回転の場合よりも基板10の傾き
角度を大きく、具体的には30度程度にすることができ
る。
斜視図である。本例では、基板ホルダ9は4本の基板保
持爪を有しており、このうち1本(基板保持爪11a)
は脱着可能になっている。残りの3本の保持爪11には
複数の基板10を斜めに保持するための複数の溝12が
設けられている。この溝12に基板10を嵌挿し、脱着
可能な保持爪11aを取り付け、基板が脱落しないよう
にする。基板ホルダ9の材料としてはたとえば石英など
を好適に用いることができる。基板の傾き角度は3度乃
至15度とすることが好ましい。角度が大きい方が溶液
2の流動・除去には有効であるが、その一方、溶液の垂
直方向には溶質の濃度勾配が生じているために形成され
る半導体薄膜に膜厚むらが生じうる。なお、溶液2中に
基板10を浸漬している際に基板10を回転させる場合
には、溶液2の攪拌効果が期待できるために、溶質の濃
度勾配が低減され、無回転の場合よりも基板10の傾き
角度を大きく、具体的には30度程度にすることができ
る。
【0012】本発明の半導体薄膜の製造方法において、
半導体材料を溶解させる溶媒としてはIn、Sn、A
l、Cu、Gaなどの金属を好適に用いることができ
る。また製造可能な半導体薄膜の種類としてはSiのほ
か、GaAlAs、InGaAsP、GaP、GaAs
P、HgCdTeなどの化合物半導体があり、これらの
半導体材料を溶質とすることができる。これらの半導体
材料を溶媒に溶かし込むに当たっては、ペレットや破砕
屑のような形状で供給してもよいし、ウェファを浸漬し
て溶かし込んでもよい。あるいはガスの状態で溶液に供
給してもよい。
半導体材料を溶解させる溶媒としてはIn、Sn、A
l、Cu、Gaなどの金属を好適に用いることができ
る。また製造可能な半導体薄膜の種類としてはSiのほ
か、GaAlAs、InGaAsP、GaP、GaAs
P、HgCdTeなどの化合物半導体があり、これらの
半導体材料を溶質とすることができる。これらの半導体
材料を溶媒に溶かし込むに当たっては、ペレットや破砕
屑のような形状で供給してもよいし、ウェファを浸漬し
て溶かし込んでもよい。あるいはガスの状態で溶液に供
給してもよい。
【0013】本発明の半導体薄膜の製造方法において、
半導体薄膜をエピタキシャル成長させる基板10として
はSi、InP、GaP、CdTeなどから半導体基板
のほか、ガラスなどの異種材料からなる基板を用いても
よい。また、基板形状としては例えば円形ウェファのよ
うに円形でもよく、矩形形状であってもよい。これらの
基板10の表面に予め分離層を設けておき、該分離層の
上に所望の半導体薄膜を形成した後に、該分離層を介し
て半導体薄膜を基板から分離することが好ましい。たと
えばSi基板の表面に陽極化成により多孔質層を形成し
てこれを分離層とすることができる。
半導体薄膜をエピタキシャル成長させる基板10として
はSi、InP、GaP、CdTeなどから半導体基板
のほか、ガラスなどの異種材料からなる基板を用いても
よい。また、基板形状としては例えば円形ウェファのよ
うに円形でもよく、矩形形状であってもよい。これらの
基板10の表面に予め分離層を設けておき、該分離層の
上に所望の半導体薄膜を形成した後に、該分離層を介し
て半導体薄膜を基板から分離することが好ましい。たと
えばSi基板の表面に陽極化成により多孔質層を形成し
てこれを分離層とすることができる。
【0014】半導体薄膜の製造方法の例 図1に示す装置で薄膜Si結晶を成長させて半導体薄膜
を製造する方法の一例を以下に示す。まず前室7が成長
室1から離れた位置でサセプタ8を下降し、基板ホルダ
9に溶かし込み用の基板をセットする。サセプタ8を上
昇し、前室7を成長室1の上に移動してからサセプタ8
を下降し、InやSnなどの金属溶液2の中にSiを飽
和状態まで溶かし込む。次に、サセプタ8、前室7を移
動し、残存する溶かし込み用基板を外し、基板ホルダ9
に成長用の基板10を同様の手順でセットし、前室7を
成長室1の上に移動しサセプタ8を下降し、基板10が
溶液2に漬からない位置で1050℃の水素雰囲気に晒
して基板10の表面を浄化する。しかる後、サセプタ8
を回転しながら静かに基板10を溶液2に浸漬する。本
発明の方法によれば基板が斜めに保持されているため、
溶液に進入する際の衝撃が小さい。そのため溶液中に結
晶核が生成することを抑制できる。
を製造する方法の一例を以下に示す。まず前室7が成長
室1から離れた位置でサセプタ8を下降し、基板ホルダ
9に溶かし込み用の基板をセットする。サセプタ8を上
昇し、前室7を成長室1の上に移動してからサセプタ8
を下降し、InやSnなどの金属溶液2の中にSiを飽
和状態まで溶かし込む。次に、サセプタ8、前室7を移
動し、残存する溶かし込み用基板を外し、基板ホルダ9
に成長用の基板10を同様の手順でセットし、前室7を
成長室1の上に移動しサセプタ8を下降し、基板10が
溶液2に漬からない位置で1050℃の水素雰囲気に晒
して基板10の表面を浄化する。しかる後、サセプタ8
を回転しながら静かに基板10を溶液2に浸漬する。本
発明の方法によれば基板が斜めに保持されているため、
溶液に進入する際の衝撃が小さい。そのため溶液中に結
晶核が生成することを抑制できる。
【0015】ヒーター13を制御して成長室1内の温度
を徐々に下げると基板10の表面にSi薄膜がエピタキ
シャル成長する。その際の温度勾配はたとえば毎分0.
5乃至2℃とする。Si薄膜の成長中もサセプタ8を回
転させることが好ましい。それにより、斜めに保持され
た基板10が攪拌羽根の効果を発揮して、溶液2の中の
Siを好適に攪拌し、Si薄膜の膜厚、膜質が均一化さ
れるという利点がある。回転速度は例えば10乃至10
0rpmとすることができる。成長中は成長室1内を水
素雰囲気に保つことが望ましい。
を徐々に下げると基板10の表面にSi薄膜がエピタキ
シャル成長する。その際の温度勾配はたとえば毎分0.
5乃至2℃とする。Si薄膜の成長中もサセプタ8を回
転させることが好ましい。それにより、斜めに保持され
た基板10が攪拌羽根の効果を発揮して、溶液2の中の
Siを好適に攪拌し、Si薄膜の膜厚、膜質が均一化さ
れるという利点がある。回転速度は例えば10乃至10
0rpmとすることができる。成長中は成長室1内を水
素雰囲気に保つことが望ましい。
【0016】所望の膜厚まで半導体薄膜を成長した後、
サセプタ8を引き上げ基板10を前室7の位置まで移動
する。本発明によれば基板10が斜めに保持されている
ために溶液2から基板10が離脱する際に溶液が基板1
0表面に残存する量を著しく低減することができるとい
う利点がある。続いてゲートバルブ6及び溶液受け皿1
4を閉じ、サセプタ8を高速回転させて基板10の表面
に残存する溶液を振り払うことが好ましい。回転速度は
たとえば100乃至200rpmとすることができる。
これにより基板10表面から溶液が完全に除去される。
サセプタ8を引き上げ基板10を前室7の位置まで移動
する。本発明によれば基板10が斜めに保持されている
ために溶液2から基板10が離脱する際に溶液が基板1
0表面に残存する量を著しく低減することができるとい
う利点がある。続いてゲートバルブ6及び溶液受け皿1
4を閉じ、サセプタ8を高速回転させて基板10の表面
に残存する溶液を振り払うことが好ましい。回転速度は
たとえば100乃至200rpmとすることができる。
これにより基板10表面から溶液が完全に除去される。
【0017】本発明の方法によって製造される半導体薄
膜は、太陽電池、光センサー、発光ダイオードなどの光
電変換素子、あるいは集積回路などに適用可能すること
ができる。たとえば太陽電池に適用するには、基板とし
て表面を陽極化成によって多孔質層を形成したSi基板
を用い、本発明の方法によって薄膜Si結晶を形成した
後pn接合を形成し、パシベーション層、電極、反射防
止層などを適宜形成する。しかる後多孔質層を介して基
板から薄膜Si結晶を分離し、分離面に電極を形成して
薄膜太陽電池を得ることができる。
膜は、太陽電池、光センサー、発光ダイオードなどの光
電変換素子、あるいは集積回路などに適用可能すること
ができる。たとえば太陽電池に適用するには、基板とし
て表面を陽極化成によって多孔質層を形成したSi基板
を用い、本発明の方法によって薄膜Si結晶を形成した
後pn接合を形成し、パシベーション層、電極、反射防
止層などを適宜形成する。しかる後多孔質層を介して基
板から薄膜Si結晶を分離し、分離面に電極を形成して
薄膜太陽電池を得ることができる。
【0018】本発明の半導体薄膜を集積回路のSOI基
板に適用するには、基板として表面を陽極化成によって
多孔質層を形成したSi基板を用い、本発明の方法によ
って薄膜Si結晶を形成した後、表面に絶縁層を有する
ハンドル基板に薄膜Si結晶層を貼着する。しかる後多
孔質層を介して基板から薄膜Si結晶を分離すると、ハ
ンドル基板上に薄膜Si結晶層が転写されたSOI基板
を得ることができる。
板に適用するには、基板として表面を陽極化成によって
多孔質層を形成したSi基板を用い、本発明の方法によ
って薄膜Si結晶を形成した後、表面に絶縁層を有する
ハンドル基板に薄膜Si結晶層を貼着する。しかる後多
孔質層を介して基板から薄膜Si結晶を分離すると、ハ
ンドル基板上に薄膜Si結晶層が転写されたSOI基板
を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法及び装置によれば基板が斜
めに保持されているため、溶液に進入する際の衝撃が小
さい。そのため溶液中に結晶核が生成することを抑制で
き、半導体薄膜の品質低下を防止することができる。ま
た成長中に基板を回転することにより、斜めに保持され
た基板が攪拌羽根の効果を発揮して溶液を好適に攪拌す
ることができ、Si薄膜の膜厚、膜質が均一化されると
いう利点がある。また、本発明によれば基板が斜めに保
持されているために溶液から基板が離脱する際に溶液が
基板表面に残存する量を著しく低減することができる。
さらに基板を高速回転させることにより基板の表面に残
存する溶液を完全に振り払うことができる。これらの結
果、安価で高性能な半導体装置を提供することができ
る。
めに保持されているため、溶液に進入する際の衝撃が小
さい。そのため溶液中に結晶核が生成することを抑制で
き、半導体薄膜の品質低下を防止することができる。ま
た成長中に基板を回転することにより、斜めに保持され
た基板が攪拌羽根の効果を発揮して溶液を好適に攪拌す
ることができ、Si薄膜の膜厚、膜質が均一化されると
いう利点がある。また、本発明によれば基板が斜めに保
持されているために溶液から基板が離脱する際に溶液が
基板表面に残存する量を著しく低減することができる。
さらに基板を高速回転させることにより基板の表面に残
存する溶液を完全に振り払うことができる。これらの結
果、安価で高性能な半導体装置を提供することができ
る。
【図1】本発明の半導体薄膜の製造装置の一例を示す模
式的な断面図。
式的な断面図。
【図2】基板を斜めに保持するための基板保持部材(基
板ホルダ)の一例を示す模式的な斜視図。
板ホルダ)の一例を示す模式的な斜視図。
1 成長室 2 溶液 3 坩堝 4 ガス供給管 5 排気管 6 ゲートバルブ 7 前室 8 サセプタ 9 基板ホルダ 10 基板 11、11a 基板保持爪 12 溝 13 ヒーター 14 溶液受け皿
フロントページの続き (72)発明者 庄司 辰美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 西田 彰志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 岩根 正晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA03 BA04 BE36 BE41 BE43 BE47 BE48 CG02 CG03 ED06 EG01 EG13 EG14 HA12 QA04 QA06 QA54 QA66 QA68 QA70 QA71 5F053 AA03 AA13 BB52 BB53 BB54 DD01 DD04 DD05 DD07 DD15 DD20 FF01 GG01 HH01 HH04 HH10 LL01 LL02 LL04 LL05 LL06 LL10 PP03 PP20 RR01 RR13
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体材料を含有する溶液に基板を浸漬
し、該基板上に半導体薄膜を成長させる半導体薄膜の製
造方法において、前記基板を前記溶液表面に対して斜め
に保持しつつ、該溶液に出し入れすることを特徴とする
半導体薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 前記溶液から前記基板を引き上げた後に
該基板を回転させることにより、該基板表面から前記溶
液を振り払うことを特徴とする請求項1記載の半導体薄
膜の製造方法。 - 【請求項3】 前記半導体薄膜の成長時に前記溶液中で
前記基板を回転させることを特徴とする請求項1記載の
半導体薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 溶液中に浸漬した基板上に半導体薄膜を
成長させる半導体薄膜の製造装置であって、少なくとも
溶液を保持する坩堝と、該坩堝上に設けられ上下に移動
することにより該坩堝内に保持された前記溶液中に前記
基板を出し入れする基板保持部材とを有し、該基板保持
部材は前記基板を前記溶液表面に対して斜めに保持する
ことを特徴とする半導体薄膜の製造装置。 - 【請求項5】 前記基板保持部材が回転自在であること
を特徴とする請求項4記載の半導体薄膜の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10342963A JP2000169292A (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | 半導体薄膜の製造方法及び半導体薄膜の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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1998
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