JP2009176533A - リチウム二次電池の検査方法及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池構築後のリチウム二次電池において、正極活物質の組成や結晶構造を間接的に求めることで良好な電池性能を非破壊で判定し得るリチウム二次電池の検査方法を提供すること。
【解決手段】本発明の検査方法は、正極活物質であるリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を用意すること、前記用意したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択すること、を包含する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の検査方法は、正極活物質であるリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を用意すること、前記用意したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択すること、を包含する。
【選択図】なし
Description
本発明は、リチウム二次電池の検査方法および該検査方法を検査プロセスとして包含するリチウム二次電池の製造方法に関する。
近年、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池は、車両搭載用電源、或いはパソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池等のリチウム二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく利用できるものとして期待されている。
リチウム二次電池では、正極活物質からなる正極と負極活物質からなる負極との間で、リチウムイオンを授受することで充放電が行われる。このため、上記リチウムイオンを吸蔵および放出し易い材料は、正極活物質(正極材料)として好適であり、該正極活物質はリチウム二次電池の電池性能を左右し得る。例えば、リチウムイオン電池の放電容量は、リチウムイオンの吸蔵および放出のし易さにも影響される。また、リチウムイオン電池により得られる電圧は、正極活物質の材質、組成およびその結晶構造等によっても左右される。
したがって、電池性能の優れたリチウム二次電池を開発するにあたり、正極活物質の組成や結晶構造を決定し、それらが最適な化合物を正極活物質として使用することは重要である。
例えば特許文献1および特許文献2には、正極活物質として好適な材料(化合物)の一例として一般式LixNiyM1−yO2で表わされるニッケル−マンガン系リチウム複合酸化物が記載されており、さらにX線回折により正極活物質として好適なリチウム−ニッケル−マンガン複合酸化物の結晶構造・組成比を説明している。
特開2004−2141号公報
特開2005−97087号公報
正極活物質として使用されるリチウム複合酸化物それ自体の特性は、リチウム二次電池の構築(組立て)前に、正極活物質(リチウム複合酸化物)の粉末自体の組成や結晶構造(例えば、格子定数、リチウムサイトにおけるリチウム席占有率)を測定することで直接的に確認することができる。例えば、上述の特許文献1および特許文献2では、正極活物質材料の上記一般式で表わされるニッケル−マンガン系リチウム複合酸化物の粉末をX線回折法にて測定し、得られる結晶構造パラメータから格子定数(c軸長)やリチウムサイトのリチウム席占有率を求め、この結晶構造パラメータから正極材料として好適なリチウム複合酸化物を特定している。
一方、二次電池を構築する際、具体的には、正極電極体を作製する工程(例えば、正極活物質(材料)粉末に適当な溶媒(水等)を加えてペースト化し、該ペーストを集電体に塗布して正極電極体を作製する工程)、および電池の初期活性化工程(即ち、電池の構築後に所定条件で初期充放電を行って電池を活性化状態にする工程)において、正極活物質の組成や結晶構造は変化する虞がある。しかし、これらの工程で生じる正極活物質の組成や結晶構造の変化は、材料粉末自体の組成や結晶構造の測定データからは把握できない。したがって、活性化状態に至った時点での二次電池の電池性能を、材料粉末自体の組成や結晶構造から保証することはできない。
そこで本発明は、上記二次電池の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電池構築(組立て)後のリチウム二次電池(特にリチウムイオン電池)において、正極活物質の組成や結晶構造を間接的に求めることで良好な電池性能を非破壊で判定し得るリチウム二次電池の検査方法を提供することである。また、他の目的としては、該検査方法を検査プロセスとして包含するリチウム二次電池の製造方法を提供することである。
上記目的を実現するべく本発明によって提供されるリチウム二次電池の検査方法は、正極活物質であるリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を用意すること、前記用意したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択することを包含する。ここで前記基準電圧値V0は、前記リチウム複合酸化物であってリチウムのモル組成比が所定の目標値であるリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池で同条件で測定され得る開回路電圧値である。
かかる方法によれば、リチウム二次電池の開回路電圧値Vを測定し、該開回路電圧値Vと予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較して、該基準電圧値V0以下と判定されたリチウム二次電池を選択することによって、リチウムのモル組成比が所定の範囲内に収まる正極活物質(リチウム複合酸化物)を備えたリチウム二次電池を選択することができる。
特に、リチウム二次電池の構築後に施される少なくとも1サイクルの充放電処理の後、すなわち、ICP発光分析等により直接的に正極活物質のリチウムのモル組成比を求めることが困難となった後でも、リチウム二次電池の開回路電圧値Vを測定することによって、上記リチウム複合酸化物のリチウムの組成比を間接的に求めることができる。
なお、本明細書において上記リチウム複合酸化物におけるリチウムのモル組成比の所定の目標値とは、良好な電池特性(電池としての性能が良好となり得る特性)を示すものと保証され得るリチウム複合酸化物に含まれるリチウムのモル組成比の値である。これにより、リチウム二次電池の開回路電圧値Vから、良好な電池性能が保証され得るリチウム二次電池を良品として選択することができる。
したがって、本発明に係る検査方法により、少なくとも1サイクルの充放電処理後においても、リチウム二次電池の開回路電圧値Vから、良好な電池性能を保持して一定以上の品質が保証され得るリチウム二次電池を簡便に判定・選択することができる。
ここで開示される検査方法の好ましい一態様では、前記充放電処理が前記用意した二次電池の初期活性化処理(コンディショニング処理ともいわれる。)である。
このような態様であることによって、実際に使用される直前時におけるリチウム二次電池の正極活物質のリチウムのモル組成比を求めることができるので、上記リチウム二次電池のより実質的な電池性能を把握し得る。
ここで開示される検査方法のさらに好ましい一態様では、前記充放電処理の最後の放電完了後、少なくとも1時間の放置後に前記開回路電圧値Vを測定する。
このような態様であることによって、安定化した前記開回路電圧値Vが測定され得るので、前記充放電処理を実施した後の状態における正極活物質のリチウムの組成比を正確に反映した開回路電圧値Vを測定することができる。
本発明に係る検査方法を好適に適用し得るリチウム複合酸化物の一つとして、一般式:
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物が挙げられる。
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物が挙げられる。
かかるリチウム複合酸化物は、上記一般式のxの値と、上記リチウム複合酸化物を正極活物質として備えるリチウム二次電池の開回路電圧値Vとの相関性、および上記xの値と、上記リチウム二次電池の性能との相関性が特に良好であるので、開回路電圧値Vを測定することによって、より電池性能を反映したxの値を取得し得る。
また、本発明によって、ここで開示される検査方法を検査プロセスとして包含するリチウム二次電池の製造方法が提供される。
すなわち、ここで開示されるリチウム二次電池の製造方法は、正極活物質として所定の組成のリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を構築すること、前記構築したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択することを包含する。ここで前記基準電圧値V0は、前記リチウム複合酸化物であってリチウムのモル組成比が所定の目標値であるリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池で同条件で測定され得る開回路電圧値である。
かかる製造方法によれば、少なくとも1サイクルの充放電処理後においても良好な電池性能を保持し得るリチウム二次電池を良品として判定、選択することができるので、高品質なリチウム二次電池を市場に提供することができる。
また、ここで開示されるリチウム二次電池の製造方法において、前記充放電処理が前記準備した二次電池の初期活性化処理であることが好ましい。また、前記充放電処理の最後の放電完了後、少なくとも1時間の放置後に前記開回路電圧値Vを測定することが特に好ましい。
これらにより、使用直前の実質的な電池性能が良好な高品質のリチウム二次電池を判定して選択することができる。
また、ここで開示される製造方法をより好適に適用し得るリチウム複合酸化物の一つは、一般式:
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である。
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である。
また、ここで開示される製造方法の好ましい一態様では、前記電池の構築において、前記リチウム複合酸化物を正極活物質として含むペーストを調製し、該ペーストを正極集電体の表面に塗布することにより前記正極活物質層を形成する。
ペーストを調製するプロセスを含むリチウム二次電池の製造方法では、該調製プロセスにおいてリチウム複合酸化物のリチウムが溶媒中に溶出する虞がある。すなわち、このプロセスがリチウムのモル組成比を変化させる主な要因となり得る。このため、ペーストを作製して使用するリチウム二次電池の製法において、特に本発明に係る検査方法(検査プロセス)を好適に適用することができる。
本発明の実施にあたっては、上記基準電圧値V0として、リチウム二次電池の性能を評価し得る種々の基準値(閾値)を設定することができる。
例えば、リチウム二次電池の性能は、正極活物質(リチウム複合酸化物)におけるリチウムのモル組成比および結晶構造パラメータ(例えば、格子定数のc軸長やリチウムサイトにおけるリチウム席占有率)と相関がある。このため、リチウム二次電池の性能を評価する際には、電池性能が良好であることを保証し得る物性値(物性パラメータ)として、結晶構造パラメータおよびリチウムのモル組成比が好適に採用される。例えば、正極活物質が後述のニッケル系リチウム複合酸化物であるリチウムイオン電池では、上記結晶構造パラメータとして上記c軸長の採用が好ましい。一例を挙げれば、ニッケル系リチウム複合酸化物のc軸長が約14.18Å以下であれば、電池の性能は良好であり、このときのリチウムのモル組成比は、1.05以上となる(図2A参照)。これを言い換えれば、リチウムのモル組成比が1.05以上のニッケル系リチウム複合酸化物は、c軸長が約14.18Å以下となるので、良好な電池特性を示し得る。
また、リチウム席占有率が99.0%以上であればニッケル系リチウム複合酸化物の電池特性は良好であり、このときのリチウムのモル組成比は1.03以上となっている(図3A参照)。これを言い換えれば、リチウムのモル組成比が1.03以上のニッケル系リチウム複合酸化物は、リチウム席占有率が99.0%以上となるので、良好な電池特性を示し得る。
ここで、リチウム二次電池を構築する(組み立てる)前では、リチウム複合酸化物の物性パラメータは、機器分析等による測定によって直接的に求められる。例えば、結晶構造パラメータは、該リチウム複合酸化物の材料粉末のX線回折(XRD)により求められる。また、リチウムのモル組成比は、ICP発光分析等による材料粉末の組成分析により求められる。
しかし、リチウム二次電池の構築(組立て)後、特に、初期活性化処理により電池活性化状態に至ったリチウム二次電池の上記物性パラメータを直接的に求め、活性化状態における電池の性能を確認することは非常に困難である。
そこで、本発明者らは、鋭意努力を重ねた結果、リチウム二次電池の開回路電圧値Vによって、該リチウム二次電池の正極活物質のリチウムのモル組成比が一義的に決まり得ることを見出した。そして、この開回路電圧値Vを測定および比較することによって、リチウム複合酸化物の物性パラメータを間接的に求め、かつ良好な電池性能を有するリチウム二次電池を判定し、選択する方法を見出した。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る検査方法および該検査方法を検査プロセスとして包含する製造方法についてさらに詳しく説明する。なお、以下、円筒形状のリチウムイオン電池を例にして、本発明に係るリチウム二次電池の検査方法について説明するが、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項(例えば、正極活物質のX線回折の測定方法や結晶構造パラメータの算出方法、または、正極活物質の組成分析方法)は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書によって開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
図1は、一実施形態に係る二次電池100の構造を示す縦断面図である。図2Aは、リチウム複合酸化物中のリチウムのモル組成比xと格子定数のc軸長との相関の一例を示した図である。図2Bは、リチウム複合酸化物中のリチウムのモル組成比xの実測値と開回路電圧の実測値Vとの相関の一例を示した図である。
まず、本発明に係る検査方法における検査対象物について説明する。本発明に係る検査方法は、正極活物質としてリチウム複合酸化物を内在するリチウム二次電池であれば好適に適用されるが、特に好ましくは、リチウムイオン電池(リチウムイオン二次電池)であって、電池性能に影響するリチウムイオンを含まない炭素材料が負極活物質に用いられ、かつ該リチウムイオンを含むリチウム複合酸化物は正極活物質にのみ用いられる構成のリチウムイオン電池である。
リチウムイオン電池における正極活物質として、従来からリチウムイオン電池に用いられる化合物の1種、または2種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、リチウム−コバルト系複合酸化物、リチウム−ニッケル系複合酸化物、またはリチウム‐マンガン系複合酸化物が挙げられる。さらに好ましくは、ニッケルの一部がコバルト等の少なくとも1種以上の金属元素で置換されたリチウム‐ニッケル系複合酸化物である。すなわち、該リチウム−ニッケル系複合酸化物は、一般式:
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である。
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である。
次に、上記リチウム複合化合物を含む正極活物質を備えた正極電極体を作製し、本発明に係る検査方法の検査対象となるリチウムイオン電池を構築する(用意する)ことについて説明する。
上記正極活物質には、上記のリチウム複合酸化物に加え、電子伝導性を向上させるための導電材(例えばアセチレンブラック)、結着剤或いは増粘剤としてのポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース等のバインダが含まれる。これらの混合物に溶剤または水を溶媒として加え、混練してペーストを調製する。得られた正極ペーストを正極集電体の表面に均一に塗布することで、正極集電体表面上に正極活物質層が形成された正極の電極体(正極シート)を作製する。なお、この正極シートの正極集電体には、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属からなるシート材(好ましくはアルミニウム箔)が使用される。
一方、負極の電極体については、正極と同様にして、負極活物質をペースト状に調製し、得られた負極ペーストを負極集電体の表面に均一に塗布することで、負極集電体表面上に負極活物質層が形成された負極の電極体(負極シート)を作製する。
ここで、負極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の1種または2種を特に限定なく使用することができる。例えばグラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物等が挙げられるが、特に好ましくは炭素系材料である。上記負極活物質には、上記の炭素系材料等の主成分に加え、スチレンブタジエンラバー、カルボキシメチルセルロース等のバインダが含まれる。これらの混合物も溶剤又は水が添加されて、上記負極ペーストに調製される。また、負極集電体には、銅等の金属から成るシート材(銅箔)が使用される。
次に、図1を参照にして、リチウムイオン電池100の構築(組立て)方法について説明する。リチウムイオン電池100の構築方法は、従来の構築方法と同様でよく、特に制限はない。以下に一例を示す。
正極集電体11に正極活物質層が形成された正極シート、および負極集電体12に負極活物質層が形成された負極シートを、シート状のセパレータ(例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂製)を間に挟みながら積層状に重ね合わせ、これを捲回することによって捲回電極体10を作製する。なお、正極シートおよび負極シートのそれぞれにおいて、捲回する方向に沿う一方の端部(すなわち、シートの幅方向の一方の端部)には活物質層が塗布されておらず各集電体11,12がそれぞれ露出しており、これらの露出部分同士が捲回電極体10の軸方向の両端部に対向するように配置して捲回する。
次に、正極集電体11の露出部分には正極集電端子40を付設する。負極集電体12の露出部分には負極集電端子50を付設する。
正極集電端子40の構成材料として、好ましくは正極集電体11と同種の金属材料(好ましくはアルミニウム)である。一方、負極集電端子50の構成材料として、好ましくは負極集電体12と同種の金属材料(好ましくは銅)である。
次に、各集電端子40、50が軸方向の両端に付設された捲回電極体10を、少なくとも一方が開口した電池容器20に収容する。図1に示されるリチウムイオン電池100では、捲回電極体10は、正極集電端子40が開口部21から突出するように軸心方向が垂直方向に沿うように収容されている。
次いで、上記電池容器20内にエチレンカーボネートやジエチルカーボネート等の非水溶媒にフッ素を構成元素とする各種リチウム塩(例えばLiPF6)の電解質を溶解した電解液を注ぎ入れる。
最後に、電池容器20の開口部21を、中心部が穿孔された蓋体30によって閉塞する。蓋体30の中央部の穿孔に上記正極集電端子40を挿通させて、ナット31で蓋体30の上面から固定する。
電池容器20および蓋体30の材質は問わないが、軽量で熱伝導性が良好なアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属性材料が好ましい。また、電池容器20の形状も、直方体形状の角型(箱型)、円筒形状の円筒型等いずれでもよい。電池容器20が角型の場合には、捲回電極体10を側面方向から押し潰し、扁平形状にして収容すればよい。なお、図1に示されるリチウムイオン電池100の電池容器20は、一方が閉じた有底の円筒体であり、正極集電端子40のみが電池容器20から突出した構成であるが、両端が開口して各開口端部から正極および負極の集電端子が突出した円筒型電池でもよい。
以上のようにして、リチウムイオン電池100が構築される。該リチウムイオン電池100のように、活物質(特に正極活物質)をペースト状に調製してシート状の集電体表面に塗布して電極シートを作製する構成のリチウム二次電池では、リチウム複合酸化物のリチウムがペーストの溶媒中に溶け出てしまう可能性がある。したがって、構築後のリチウム二次電池の性能を評価(検査)できる本発明に係る検査方法は、上記のような構成のリチウム二次電池に対して、特に好適に適用され得る。
次に、構築したリチウムイオン電池100に対して、本発明に係る検査方法を実施する前に、初期活性化処理を行う。該初期活性化処理は、従来の一般的なリチウムイオン電池の製造方法においてコンディショニングを行う場合の操作と同様にして実施することができる。
まず、リチウムイオン電池100における正極(正極集電端子40)と負極(負極集電端子50)との間に外部電源を接続して充電する。このとき、初回の充電(初期充電)を行う際には、充電開始から少なくともSOC(State of charge)20%に至るまでの間は、1/3C以下(典型的には、1/20C〜1/3C)の充電レート(電流値)で行うことが好ましい。より好ましくは1/5C以下(典型的には、1/20C〜1/5C)である。
次に、上記初期充電されたリチウムイオン電池100を放電させて、1サイクルの充放電処理を行う。このときの放電レートは上記充電レートと同程度でよい。
1サイクルの充放電処理の後、さらに充放電処理を行うことが好ましく、初期充電を含めて1〜5回の充放電サイクルを実施することが好ましい。2回目以降の充放電サイクルのおける充放電レートは、初回の充放電のレートと同程度でもよいが、高く設定してもよい。
上記初期活性化処理後、開回路電圧値Vを測定するまでの間に、1時間〜24時間(典型的には1時間〜2時間)リチウムイオン電池100を放置して、該電池100を十分に安定させることが好ましい。
このような初期活性化処理を行うことによって、正極活物質および負極活物質へのリチウムイオンの吸蔵および放出(または挿入および脱離)が円滑に行われ、正極および負極の間で行われるリチウムイオンの授受が安定して行われるようになり、電池性能を安定化させる効果が得られる。したがって、初期活性化処理を実施した後の状態に至ったリチウムイオン電池100を検査対象とすることによって、実際に電池として使用される直前状態における実質的な電池性能を評価し得る。
以上のような操作により、検査対象となるリチウム二次電池の一実施形態であるリチウムイオン電池100が用意される。
次に、図2Aおよび図2Bを参照して、リチウムイオン電池100の検査方法について説明する。
本実施形態に係るリチウム二次電池の検査方法は、初期活性化処理後のリチウム二次電池の開回路電圧値Vを、予め設定しておいた基準電圧値V0と比較し、上記リチウム二次電池の良否を判定する方法である。
まず、上記基準電圧値V0およびその求め方について説明する。基準電圧値V0とは、リチウムのモル組成比が所定の目標値と一致しているリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池において、同条件で測定され得る開回路電圧値である。
リチウム複合酸化物におけるリチウムのモル組成比の所定の目標値(以下、目標値M0とする。)とは、良好な電池性能を示すものと保証され得るリチウム複合酸化物に含まれるリチウムのモル組成比の値である。上述したように、リチウム二次電池の性能は、リチウム複合酸化物における結晶構造パラメータに左右され、該結晶構造パラメータはリチウムのモル組成比により左右される。このため、リチウムのモル組成比から(結晶構造パラメータを介して)良好な電池性能を保証する(確認する)ことは有効であると考えられる。したがって、良好な電池特性を有するリチウム複合酸化物の結晶構造パラメータを所定の値に設定し、その設定された結晶構造パラメータ値から求められるリチウムのモル組成比の値が上記目標値M0である。特に、電池特性の良否を分ける境界を設定し、この境界にあるようなリチウム複合酸化物が取り得る結晶構造パラメータの限界値からリチウムのモル組成比の値を求め、この値を目標値M0と定めるのが好ましい。
結晶構造パラメータとリチウムのモル組成比との相関性については、例えば材料メーカ等が保証データとして提供しているものを利用することができる。例えば、一般式:Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2(ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素)と示されるニッケル系のリチウム複合酸化物においては、結晶構造パラメータ(格子定数の一つであるc軸長)とリチウムのモル組成比(上記一般式におけるxの値)との間には、図2Aに示されるような相関性があり、リチウムのモル組成比が大きくなるとc軸長は小さくなる傾向にある。例えば、上記リチウム複合酸化物の場合、c軸長が14.18[Å]前後或いはそれ以下であれば、電池特性が良好であるとされている。図2Aによれば、c軸長が14.181[Å]以下となるときのリチウムのモル組成比xは、1.05以上となる。すなわち、リチウムのモル組成比xの目標値M0を1.05と設定できる。
以上より、リチウムのモル組成比が目標値M0に等しい正極活物質(リチウム複合酸化物)が内在するときのリチウム二次電池の開回路電圧値Vが基準電圧値V0となり得る。
リチウム二次電池の開回路電圧値Vと、該リチウム二次電池に内在する正極活物質中のリチウムのモル組成比との相関を実測により求める。この相関に照らし合わせることで、上記目標値M0のリチウムのモル組成比における開回路電圧値V、すなわち基準電圧値V0を求めることができる。
まず、リチウムのモル組成比の異なるリチウム複合酸化物を複数種用意(調製)する。次に、リチウムのモル組成比の異なる正極活物質の条件以外はすべて、検査対象となるリチウム二次電池と同一条件、同一構成および同一形状のリチウム二次電池(指標電池)を構築する。次に、各指標電池を検査対象のリチウム二次電池と同一条件の初期活性化処理を行い、所定時間放置する。このようにして得られた初期活性化処理後の各指標電池について、開回路電圧値Vを測定する。開回路電圧値Vを測定した後、各指標電池を解体し、収容されている電極体(リチウムイオン電池100では捲回電極体10における正極シート)から正極活物質を採取し、ICP発光分析装置を用いて定量分析を行い、採取した各正極活物質中の実際のリチウムのモル組成比を求める。これにより、各リチウムのモル組成比と開回路電圧値Vとの相関を求めることができる。例えば、正極活物質として一般式Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2で表わされる上記リチウム複合酸化物を内在したリチウムイオン電池100において、リチウムのモル組成比xと開回路電圧値Vとの間には、図2Bに示されるような相関があり、リチウムのモル組成比xが大きくなると開回路電圧値Vは小さくなって一定値に収束していく傾向にある。図2Bによれば、リチウムのモル組成比xが1.05であれば、開回路電圧値Vは3.07[V]となる。したがって、図2Aおよび図2Bを考慮すれば、電池特性が良好であるときの上記リチウムのモル組成比xの目標値M0は1.05であり、このときの開回路電圧値Vは3.07[V]である。すなわち、基準電圧値V0は、3.07[V]である。
次に、リチウム二次電池の判定方法について説明する。上述のように、電池特性が良好となるリチウム複合酸化物におけるリチウムのモル組成比を「目標値M0以上」と範囲を設定すれば、この範囲に対応する上記開回路電圧値Vは、「基準電圧値V0以下」の範囲内となる。したがって、検査対象のリチウム二次電池における性能の良否を判定する際は、このリチウム二次電池の開回路電圧値Vを測定し、得られた開回路電圧値Vを上記基準電圧値V0以下であるか否かを判定し、基準電圧値V0以下であるリチウム二次電池を電池性能が良好な「良品」として選択すればよい。
以上の実施形態では、リチウムのモル組成比の目標値M0を求める際に、電池特性が良好となり得るリチウム複合酸化物の格子定数のc軸長(結晶構造パラメータ)を設定し、その設定されたc軸長の値から求められるリチウムのモル組成比の値を目標値M0としている。
他の実施形態としては、結晶構造パラメータとしてリチウムサイトのリチウム席占有率を採用できる。他の実施形態について、図3Aおよび図3Bを参照して説明する。図3Aは、リチウム複合酸化物中のリチウムのモル組成比xと、リチウムサイトにおけるリチウム席占有率との相関を示した図である。図3Bは、リチウム複合酸化物中のリチウムのモル組成比xの実測値と開回路電圧の実測値Vとの相関を示した図である。
一般式Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2で表わされる上記リチウム複合酸化物では、上記リチウム席占有率とリチウムのモル組成比xとの間に、図3Aに示されるような相関性があり、リチウムのモル組成比が大きくなると上記席占有率も増加する傾向にある。例えば、上記リチウム複合酸化物の場合、リチウム席占有率は99.0%以上であれば、その電池特性は良好であるとされている。図3Aによれば、上記リチウム席占有率は99.0%以上となるときのリチウムのモル組成比xは、1.03以上となる。すなわち、リチウムのモル組成比xの目標値M0は1.03である。この後のプロセスは、リチウム二次電池の開回路電圧値Vと、該リチウム二次電池に内在する正極活物質中のリチウムのモル組成比との相関を求めればよい。例えば、一般式Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2で表わされる上記リチウム複合酸化物では、図3B(図2Bと同一プロットである)に示されるように、リチウムのモル組成比xの目標値M0が1.03であるときの開回路電圧値V、すなわち基準電圧値V0は、3.10[V]と決まり得る。
以上に示した検査方法を実施する検査プロセスを、リチウム二次電池の製造工程に導入すれば、初期活性化処理後のリチウム二次電池の開回路電圧値Vを測定し、該開回路電圧値Vと、指標電池から予め求めておいた基準となる開回路電圧値(基準電圧値)V0とを比較するのみによって、当該検査対象電池に内在されるリチウム複合酸化物のリチウムの実際のモル組成比xが間接的に求められ、結果、活性化状態にあるリチウム二次電池の性能の良否を簡便に判定し、高品質の良品を選択し得る。したがって、この検査プロセスを製造工程に加えると、製造工程を過度に複雑化させることなく、より性能の優れたリチウム二次電池を製造し(即ち選別し)、市場に提供することができる。
以下、本発明に係る実施例について説明するが、本発明を係る具体例に示すものに限定するものではない。
<例1:リチウム複合酸化物Lix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2の作製>
NiとCoのモル比が、Ni:Co=0.9:0.1となるように、硫酸ニッケルと硫酸コバルトを混合し、脱イオン水を添加してニッケルとコバルトを含有する水溶液を調製した。Arガス雰囲気下、40〜50℃の温度条件下で、上記水溶液にアンモニア水を少量ずつ滴下してpH11〜13のアルカリ条件のもので反応させて、ニッケルとコバルトを含有する水酸化物を沈殿させた。沈殿したニッケル・コバルト含有水酸化物を回収し、脱イオン水中に加えた。
<例1:リチウム複合酸化物Lix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2の作製>
NiとCoのモル比が、Ni:Co=0.9:0.1となるように、硫酸ニッケルと硫酸コバルトを混合し、脱イオン水を添加してニッケルとコバルトを含有する水溶液を調製した。Arガス雰囲気下、40〜50℃の温度条件下で、上記水溶液にアンモニア水を少量ずつ滴下してpH11〜13のアルカリ条件のもので反応させて、ニッケルとコバルトを含有する水酸化物を沈殿させた。沈殿したニッケル・コバルト含有水酸化物を回収し、脱イオン水中に加えた。
次に、Alと、Al+Ni+Co(すなわちAlおよびNiおよびCoの和)のモル比がAl:(Al+Ni+Co)=0.03:1となるようにアルミン酸ナトリウムを添加し、硫酸を滴下してpH9.5に調整した。こうして水溶液中に沈殿または分散した状態で上記ニッケル・コバルト含有水酸化物と水酸化アルミニウムとを混在させた。
次に、Liと(Al+Ni+Co)のモル比が、Li:(Al+Ni+Co)=x:1となるように水酸化リチウムを添加した。これによって得られた沈殿物に所定割合の水を添加して十分に混合し、造粒した。
次に、得られた造粒物を焼成炉に入れて酸素ガス雰囲気中で焼成した。本実施例では、室温〜300℃まで加熱して造粒物を脱水処理した。脱水処理完了後、450℃に昇温した後、10時間程度維持して、Lix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2を焼結させた。その後さらに750℃まで昇温した。そして、750℃で15時間程度維持し、焼結したLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2を粒成長させた。
焼成後、得られた焼成物を粉砕、分級して所定の粒径のLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2粉末を得た。
以上の製造方法により、上記xの値(Liのモル組成比)の異なるサンプル1、2を作製した。
<例2:サンプル1、2のX線回折測定および組成分析>
上記サンプル1、2についてX線回折を測定し、結晶構造パラメータとしてc軸長を一般的なリートベルト解析により求めた。また、各サンプルのLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2粉末の実際のxの値を市販の一般的なICP発光分析装置により測定した。その結果を表1に示した。
<例3:サンプル1、2を使用したリチウムイオン電池の構築>
上記サンプル1、2のそれぞれに、以下に示す(正極)材料および水を混ぜて混練し、ペースト状に調製した。一方、以下に示す負極材料についても水とともに混練してペースト状に調製した。
<例2:サンプル1、2のX線回折測定および組成分析>
上記サンプル1、2についてX線回折を測定し、結晶構造パラメータとしてc軸長を一般的なリートベルト解析により求めた。また、各サンプルのLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2粉末の実際のxの値を市販の一般的なICP発光分析装置により測定した。その結果を表1に示した。
<例3:サンプル1、2を使用したリチウムイオン電池の構築>
上記サンプル1、2のそれぞれに、以下に示す(正極)材料および水を混ぜて混練し、ペースト状に調製した。一方、以下に示す負極材料についても水とともに混練してペースト状に調製した。
正極材料:ニッケル酸リチウム(88質量%)、アセチレンブラック(導電材)(10質量%)、ポリテトラフルオロエチレン(結着剤)(1質量%)、カルボキシメチルセルロース(1質量%)
負極材料:黒鉛(98質量%)、スチレンブタジエンラバー(1質量%)、カルボキシメチルセルロース(1質量%)
ペーストの調製後、所定時間(ここでは24時間)放置し、正極集電体である長尺シート状のアルミ箔(厚さ15μm程度)にサンプル1または2を含む各ペーストを両面に塗布し、100℃前後で乾燥させて正極活物質層を形成させた。これらを所定厚さになるまでプレスして、正極シートを作製した。
負極材料:黒鉛(98質量%)、スチレンブタジエンラバー(1質量%)、カルボキシメチルセルロース(1質量%)
ペーストの調製後、所定時間(ここでは24時間)放置し、正極集電体である長尺シート状のアルミ箔(厚さ15μm程度)にサンプル1または2を含む各ペーストを両面に塗布し、100℃前後で乾燥させて正極活物質層を形成させた。これらを所定厚さになるまでプレスして、正極シートを作製した。
また、負極集電体である長尺シート状の銅箔(厚さ10μm程度)の両面に負極材料のペーストを塗布して120℃で乾燥させて、負極活物質層を形成させた。これらを所定厚さになるまでプレスして、負極シートを作製した。
各正極シートと負極シートとをポリエチレン製のセパレータを介して重ね合わせて捲回し、それぞれのサンプルについて計3個の捲回電極体を得た。該捲回電極体の正極シートおよび負極シートのそれぞれに正極および負極の集電端子を接合し、捲回電極体を電解液とともに容器に収容して開口部を密閉した。電解液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを所定割合で混合した混合溶媒に支持塩のLiPF6を1mol/Lの濃度となるように溶解させたものである。以上の方法により、サンプル1に係るリチウムイオン電池およびサンプル2に係るリチウムイオン電池の計2種類のリチウムイオン電池を作製した。
<例4:サンプル3を使用したリチウムイオン電池の構築>
次に、上記例3と同様にサンプル2を使用してリチウムイオン電池を構築した。ただし、本例ではサンプル2をペースト状に調製してから、上記の例よりも(サンプル1、2)のときよりも4倍の時間長く放置した(ここでは96時間放置)後に正極集電体のアルミ箔に塗布した。その後の処理は上記例と同様におこない、サンプル3に係るリチウムイオン電池を作製した。
<例5:サンプル1〜3のリチウムイオン電池の初期活性化>
得られたサンプル1〜3のリチウムイオン電池の初期活性化処理を行った。まず、各電池の正極端子および負極端子を外部電源に接続して、まず1/10Cの充電レートで3時間の一定電流充電を行い、次に1/3Cの充電レートで4.1Vまで定電流−定電圧充電を行った。
次に、上記例3と同様にサンプル2を使用してリチウムイオン電池を構築した。ただし、本例ではサンプル2をペースト状に調製してから、上記の例よりも(サンプル1、2)のときよりも4倍の時間長く放置した(ここでは96時間放置)後に正極集電体のアルミ箔に塗布した。その後の処理は上記例と同様におこない、サンプル3に係るリチウムイオン電池を作製した。
<例5:サンプル1〜3のリチウムイオン電池の初期活性化>
得られたサンプル1〜3のリチウムイオン電池の初期活性化処理を行った。まず、各電池の正極端子および負極端子を外部電源に接続して、まず1/10Cの充電レートで3時間の一定電流充電を行い、次に1/3Cの充電レートで4.1Vまで定電流−定電圧充電を行った。
次に、これらの初期充電された各電池を1/3Cの放電レートで3.0Vまで定電流で放電させた。この後、1/3Cの充電レートで4.1Vまで定電流‐定電圧で充電する操作と、1/3Cの放電ルートで3.0Vまで定電流で放電する操作とを2〜3サイクル繰り返した。かかる充放電処理終了後(即ち最後の放電が完了した後)、各電池を1時間放置した。
<例6:サンプル1〜3のリチウムイオン電池の開回路電圧測定>
放置後の負荷をかけていない状態にある各電池の正極および負極端子に、電圧計をつないで開回路電圧を測定した。その結果を表1に示した。
<例7:サンプル1〜3の電池の活性化後のX線回折測定および組成分析>
サンプル1〜3のリチウムイオン電池を解体し、電池容器内の捲回電極体の正極シートを一部切り出し、シート表面の活物質層から正極活物質をサンプリングした。サンプリングされたサンプル1〜3(正極活物質)のX線回折を測定し、結晶構造パラメータとしてc軸長をリートベルト解析により求めた。また、上記サンプル1〜3のLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2粉末のxの値をICP発光分析により測定した。その結果を表1に示した。
<例6:サンプル1〜3のリチウムイオン電池の開回路電圧測定>
放置後の負荷をかけていない状態にある各電池の正極および負極端子に、電圧計をつないで開回路電圧を測定した。その結果を表1に示した。
<例7:サンプル1〜3の電池の活性化後のX線回折測定および組成分析>
サンプル1〜3のリチウムイオン電池を解体し、電池容器内の捲回電極体の正極シートを一部切り出し、シート表面の活物質層から正極活物質をサンプリングした。サンプリングされたサンプル1〜3(正極活物質)のX線回折を測定し、結晶構造パラメータとしてc軸長をリートベルト解析により求めた。また、上記サンプル1〜3のLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2粉末のxの値をICP発光分析により測定した。その結果を表1に示した。
表1に示されるように、サンプル1および2については、ペースト状に調製する前のLix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2の材料粉末自体のxの値(リチウムのモル組成比)、およびc軸長(結晶構造)は、リチウムイオン電池の活性化処理後よりもわずかに減少することが分かった。すなわち、リチウムイオン電池の製造工程から初期活性化処理工程を経る間に、Lix(Ni0.9Co0.1)0.95Al0.05O2を構成するリチウムが減少し、結晶構造も変化し得ることが確認された。
一方、サンプル2および3を比較すると、同一組成の材料粉末を使用しても、開回路電圧値Vに差が生じた。この結果、同一組成の正極活物質の材料粉末を使用しても、リチウムイオン電池の製造工程の内容に差が生じると、開回路電圧値Vが変化し得ることがわかった。また、ICP発光分析によって得られた上記xの値は、サンプル2よりもサンプル3で顕著に減少していた。上記製造工程において、ペースト状の正極活物質中のリチウムが溶媒中に多く流出し得る環境下に長時間曝された場合には、xの値は確かに減少することがICP発光分析によっても確認されたと共に、開回路電圧値Vは増加し得ることが確認された。
したがって、リチウムイオン電池の構築工程および初期活性化処理工程を経る間にリチウムのモル組成比や結晶構造に変化が生じることが確認された。また、開回路電圧値Vを測定することによって、正極活物質中のリチウム量や結晶構造の変化を把握し得るので、本発明に係る検査方法はリチウム二次電池に好適に適用され得る。
V :開回路電圧値
V0 :基準電圧値
M0 :目標値
10 :捲回電極体
11 :正極集電体
12 :負極集電体
20 :電池容器
40 :正極集電端子
50 :負極集電端子
V0 :基準電圧値
M0 :目標値
10 :捲回電極体
11 :正極集電体
12 :負極集電体
20 :電池容器
40 :正極集電端子
50 :負極集電端子
Claims (9)
- リチウム二次電池の検査方法であって、
正極活物質であるリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を用意すること、
前記用意したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、
前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、
前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、
前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択すること、を包含し、
ここで前記基準電圧値V0は、前記リチウム複合酸化物であってリチウムのモル組成比が所定の目標値であるリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池で同条件で測定され得る開回路電圧値である、検査方法。 - 前記充放電処理が前記用意した二次電池の初期活性化処理である、請求項1に記載の検査方法。
- 前記充放電処理の最後の放電完了後、少なくとも1時間の放置後に前記開回路電圧値Vを測定する、請求項1または2に記載の検査方法。
- 前記リチウム複合酸化物は、一般式:
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である、請求項1〜3のいずれか一つに記載の検査方法。 - リチウム二次電池の製造方法であって、
正極活物質として所定の組成のリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を構築すること、
前記構築したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、
前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、
前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、
前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択すること、を包含し、
ここで前記基準電圧値V0は、前記リチウム複合酸化物であってリチウムのモル組成比が所定の目標値であるリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池で同条件で測定され得る開回路電圧値である、製造方法。 - 前記充放電処理が前記構築した二次電池の初期活性化処理である、請求項5に記載の製造方法。
- 前記充放電処理の最後の放電完了後、少なくとも1時間の放置後に前記開回路電圧値Vを測定する、請求項5または6に記載の製造方法。
- 前記リチウム複合酸化物は、一般式:
Lix(Ni1−yCoy)1−zMzO2
ここで、x、yおよびzは、それぞれ0.98≦x≦1.15、0.05≦y≦0.4、0.01≦z≦0.2を満たす値であり、Mは、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cu、ZnおよびGaからなる群から選ばれた1種類以上の金属元素である;
で示される組成のリチウム複合酸化物である、請求項5〜7のいずれか一つに記載の製造方法。 - 前記電池の構築において、前記リチウム複合酸化物を正極活物質として含むペーストを調製し、該ペーストを正極集電体の表面に塗布することにより前記正極活物質層を形成する、請求項5〜8のいずれか一つに記載の製造方法。
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