JP7371037B2 - リチウムイオン二次電池の検査方法及び検査プログラム - Google Patents

リチウムイオン二次電池の検査方法及び検査プログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、リチウムイオン二次電池の品質を確認する検査方法及び検査プログラムに関する。
リチウムイオン二次電池では、過充電が生じた場合における安全性の指標として過充電検出特性がある。この過充電検出特性は、材料や加工の設計値により制御されるものであり、生産セルが設計値通りに作製できているのか確認は抜き取り品質確認で確認しており、生産セル全数の過充電検出特性を保障できない問題があった。そこで、抜き取り品質確認によらずに電池特性を検査する検査方法に関する技術の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載のリチウム二次電池の検査方法は、リチウム二次電池の検査方法であって、正極活物質であるリチウム複合酸化物を含む正極活物質層を正極集電体上に備えるリチウム二次電池を用意すること、前記用意したリチウム二次電池に対し、少なくとも1サイクルの充放電処理を施すこと、前記少なくとも1サイクルの充放電処理の最後の放電が完了した後に開回路電圧値を測定すること、前記測定した開回路電圧値Vと、予め設定しておいた基準電圧値V0とを比較すること、および、前記比較により、測定電圧値Vが基準電圧値V0以下である(V≦V0)と判定されたリチウム二次電池を選択すること、を包含し、ここで前記基準電圧値V0は、前記リチウム複合酸化物であってリチウムのモル組成比が所定の目標値であるリチウム複合酸化物を正極活物質として内在する同型のリチウム二次電池で同条件で測定され得る開回路電圧値である。
特開2009-176533号公報
しかしながら、特許文献1に記載の検査方法は、電池特性を担保する検査方法であり、過充電検出特性を検査する手法についてはなんら開示されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性を精度良く検査することを目的とするものである。
本発明のリチウムイオン二次電池の検査方法の一態様は、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査方法であって、検査対象の前記リチウムイオン二次電池について測定した品質確認データから直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧を抽出し、前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記出力電圧を、検査前に準備した過充電検出特性予測式に与えて得られる予測値を算出し、前記予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行う。
本発明のリチウムイオン二次電池の検査方法の別の態様は、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査方法であって、検査対象の前記リチウムイオン二次電池について測定した品質確認データから特定充電率における出力電圧を抽出し、前記出力電圧をから前記リチウムイオン二次電池のリチウム・メタル比を推定した推定値を算出し、前記推定値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行う。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の検査プログラムの一態様は、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性の特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査装置の演算部で実行される検査プログラムであって、検査対象のリチウムイオン二次電池について測定した品質確認データを蓄積する品質確認データ記憶部から特定充電率における直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び出力電圧を抽出し、前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記出力電圧を、検査前に準備した過充電検出特性予測式に与えて得られる予測値を算出し、前記予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行う。
本発明のリチウムイオン二次電池の検査方法、検査装置及び検査プログラムでは、チウムイオン二次電池の過充電検出特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査装置の演算部で実行される検査プログラムであって、検査対象のリチウムイオン二次電池について測定した品質確認データを蓄積する品質確認データ記憶部から直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧を抽出し、前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記出力電圧を、検査前に準備した過充電検出特性予測式に与えて得られる予測値を算出し、前記予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行う。
本発明のリチウムイオン二次電池の検査方法、検査装置及び検査プログラムによれば、高精度に過充電検出特性を検査することができる。
実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の過充電検知電圧到達時間と過充電特性判定時間との関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の過充電検知電圧到達時間と過充電検知電圧到達時間予測値との関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の充電率と出力電圧との関係についてのリチウム・メタル比依存関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係についての過充電領域の出力電圧の依存関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について直流抵抗依存関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について反応抵抗依存関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について容量依存関係を説明するグラフである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の検査方法の流れを説明するフローチャートである。 実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の検査方法を実施する検査装置のブロック図である。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
実施の形態1
まず、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法では、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性について検査を行う。この過充電検出特性の良否は、過充電検知電圧から過充電検知電圧よりも高い所定の電圧(例えば5.5V程度)に達する時間(以下、過充電検出特性判定時間)の長短により判断することができる。具体的には、過充電検知電圧から所定の電圧に達する時間が長いほど過充電耐性が高いため、よりよい特性と考えられている。
一方、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法では、過充電検出特性判定時間に代えて基準充電率から過充電検知電圧に達するまでの時間である過充電検知電圧到達時間を用いる。そこで、図1に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の過充電検知電圧到達時間と過充電検出特性判定時間との関係を説明するグラフを示す。
図1では横軸に代替指標である過充電検知電圧到達時間の実測値を示し、縦軸に過充電検出特性判定時間の実測値を示した。過充電検知電圧到達時間は、短いほど過充電検出能力が高いと考えられるものである。また、過充電検出特性判定時間は、長いほど過充電検出能力が高いと考えられるものである。そして、図1を参照すると過充電検出特性判定時間と過充電検知電圧到達時間との間に一定の相関があることがわかる。
また、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法では、リチウムイオン二次電池の製造工程や出荷前検査で得られる品質確認データに基づき生成される予測式から算出される過充電検知電圧到達時間の予測値(以下、単に予測値)を用いてリチウムイオン二次電池の過充電検出特性の良否判定を行う。
そこで、図2に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の過充電検知電圧到達時間と過充電検知電圧到達時間予測値との関係を説明するグラフを示す。図2では横軸に代替指標である過充電検知電圧到達時間の実測値を示し、縦軸に過充電検知電圧到達時間の予測値を示した。図2に示すように、実施の形態1にかかる過充電検知電圧到達時間の予測値は、実測された過充電検知電圧到達時間と相関を有する。そこで、この予測値を算出する予測式について以下で詳細に説明する。
まず、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性は、リチウムイオン二次電池の正極活物質中のリチウム・メタル比(Li/M比)に依存することがわかっている。このLi/M比は、正極活物質中のLiモル量とその他の金属のモル量との比を表わすものである。Li/M比が低いと引き抜けるリチウムイオンの量が少なくなりLi/M比が高いものに対してリチウムの抜けきりが早くなる。そして、リチウム抜けが早くなるほど出力電圧が高くなるため、Li/M比が低い正極の過充電領域の充電率に対する出力電圧Vが高くなる。
そこで、まず、図3に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の充電率と出力電圧との関係についてのリチウム・メタル比依存関係を説明するグラフを示す。図3に示すように、Li/M比の高低により、充電率SOCに対する出力電圧Vの変化に違いが生じる。なお、図3は、リチウムイオン二次電池が満充電となるまでの間の電圧変化を示すものであるが、満充電を超えた過充電領域においても出力電圧Vの変化に違いが見られる。そこで、図4に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係についての過充電領域の出力電圧の依存関係を説明するグラフを示す。
図4では、横軸に満充電に達した後に充電をさらに進める過充電試験の試験時間を示し、縦軸に過充電試験を行っている期間の出力電圧Vを示した。なお、図5~図7に置いても同様の指標を用いる。
図4に示すように、過充電領域の充電率SOCのうち出力電圧Vが過充電検知電圧に近づいたときの電圧変化がLi/M比が低いほど急峻になる傾向がある。つまり、Li/M比が低いほど過充電検知電圧に達するまでの時間が短く、過充電が浅くなり過充電検出能力が高くなる。ここで、図3を参照すると、充電率が概ね50~90%の領域で出力電圧Vの差がLi/M比の高低によって生じる。そこで、実施の形態1にかかる検査方法では、一例として、予測式に充電率が60%の時の出力電圧Vの値を用いたLi/M比の推定を行うことで、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性の良否判定を行う。
また、実施の形態1にかかる検査方法では、より予測精度を高めるために、リチウムイオン二次電池の特性のうち過充電検出特性に対する寄与が高い3つの指標を予測式にて起用する。この3つの指標は、具体的には、直流抵抗、反応抵抗及びセル容量である。そこで、これら3つの指標と過充電検出特性との関係について以下で説明する。
まず、図5に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について直流抵抗依存関係を説明するグラフを示す。図5に示すように、直流抵抗は、その大小によって、過充電領域における試験時間に対する出力電圧Vの変化が上下にシフトする影響を及ぼす。具体的には、直流抵抗が大きいほど過充電検知電圧に達するまでの時間が短くより過充電検出特性が良好になることがわかる。この直流抵抗は、充電開始から0.1秒の間に計測される出力電圧Vと放電電流との比から算出できる。
次いで、図6に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について反応抵抗依存関係を説明するグラフを示す。図6に示すように、反応抵抗は、その大小によって、過充電領域における試験時間に対する出力電圧Vの変化が長短方向に圧縮或いは伸張する影響を及ぼす。具体的には、反応抵抗が大きいほど過充電検知電圧に達するまでの時間が短くより過充電検出特性が良好になることがわかる。この反応抵抗は、充電開始から0.1秒から10秒の間に計測される出力電圧Vと放電電流との比から算出できる。
次いで、図7に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の試験時間と出力電圧との関係について容量依存関係を説明するグラフを示す。セル容量は大きいほど過充電により生じるストレスを緩和できるため、大きいほど過充電検出能力が高い。しかしながら、図7に示すように、セル容量が大きくなるほど過充電検知電圧に達するまでの時間が長くなる。つまり、セル容量に関しては、直流抵抗や反応抵抗が過充電検出特性に寄与する方向とは逆の特徴を示す。
実施の形態1にかかる検査方法では、まず、製品として同型となる複数の電池セルに対する試験で得られた直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率(例えば、60%)の出力電圧と、試験した電池セルの実際の過充電検出特性及び過充電検知電圧到達時間について重回帰解析を行い予測式を作成する。なお、予測式の導出は、重回帰解析のみならず、例えば、人工知能等の機械学習解析を用いても行うことができる。
この予測式は、予測値をT、直流抵抗の係数をα1、直流抵抗の計測値をRd、反応抵抗の係数をα2、反応抵抗の計測値をRr、セル容量の係数をα3、セル容量の計測値をCc、出力電圧の係数をα4、出力電圧の計測値をVとした場合、(1)式で表わされる。重回帰解析では、係数をα1~α4及び定数項を求める。
T=定数項+α1×Rd+α2×Rr+α3×Cc+α4×V・・・(1)
そして、(1)式で示される直流抵抗Rd、反応抵抗Rr、セル容量Cc、出力電圧Vを検査対象のリチウムイオン二次電池の品質確認データから抽出して検査対象のリチウムイオン二次電池の良否を判断する。
ここで、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法の流れについて説明する。そこで、図8に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の検査方法の流れを説明するフローチャートを示す。なお、図8に示す説明では、すでに(1)式で示す予測式は作成済みであるものとする。
図8に示すように、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査は、出荷時品質確認検査の1項目として行われる。図8では、この出荷時品質確認検査のうち過充電検出特性検査に関するフローのみを示した。
図8に示すように、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査では、リチウムイオン二次電池(例えば、電池セル)に対する充電検査を行う(ステップS1)。この充電検査では、電池セルの充放電特性について性能確認検査を行う。そして、この充電検査により、品質確認データが取得される。
そして、ステップS1で取得された品質確認データからセル容量、直流抵抗、反応抵抗及び特定充電率(例えば、60%)のときの出力電圧Vを取得する(ステップS2~S5)。その後、コンピュータ等の計算機を用いて検査結果から取得されたセル容量、直流抵抗、反応抵抗及び出力電圧Vを(1)式の予測式に適用して過充電検知電圧到達時間予測値を算出する(ステップS6)。
そして、過充電検知電圧到達時間予測値が予め設定した判定閾値よりも小さいか否かを判定する(ステップS7)。そして、ステップS7で過充電検知電圧到達時間予測値が判定閾値よりも小さければ検査対象の電池セルが過充電検出特性について良品と判定し(ステップS8)、過充電検知電圧到達時間予測値が判定閾値以上であれば検査対象の電池セルが過充電検出特性について不良品と判定する(ステップS9)。
上記検査の流れは、コンピュータ上で検査プログラムを実行することで行うことが好ましい。そこで、上記検査を行う検査装置の構成について説明する。そこで、図9に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池状の検査方法を実施する検査装置のブロック図を示す。
図9に示すように、実施の形態1にかかる検査装置は、判定装置10、充放電装置11、電圧検出部12、電池セル13を有する。なお、電池セル13は、検査対象となるリチウムイオン二次電池である。判定装置10は、電池セル13の良品判定を行う。充放電装置11は、電池セル13に対して充放電電流を供給する装置である。電池セル13は、試験中に電池セル13が出力する出力電圧Vを計測する装置である。
そして、判定装置10は、品質確認データ記憶部20、演算部21、メモリ22、制御インタフェース23を有する。品質確認データ記憶部20は、充放電装置11及び電圧検出部12から出力される検査数値を品質確認データとして記憶する記憶装置である。演算部21は、図8で説明した検査フローを実施する検査プログラムを実行するプログラム実行部である。メモリ22は、演算部21で行われる計算データの一次記憶、或いは、検査プログラムの格納場所である。制御インタフェース23は、例えば、演算部21で実行されているプログラムに基づき発行される検査シーケンスに起因する命令を充放電装置11及び電圧検出部12に与えて、充放電装置11及び電圧検出部12を制御する。
ここで、検査プログラムは、検査対象のリチウムイオン二次電池について測定した品質確認データを蓄積する品質確認データ記憶部から直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧を抽出する図8のステップS2~S5の処理と、直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び出力電圧Vを、検査前に準備した過充電検出特性予測式に与えて得られる予測値を算出する図8のステップS6の処理と、予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象のリチウムイオン二次電池の良否判定を行う図8のステップS7~S9の処理を行う。なお、この検査プログラムが、図8のステップS1の充電検査を行っても良い。
上記説明より、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法では、直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧の4つの指標に対して過充電値圧に関する重回帰解析をして得られる予測式を作成する。そして、作成した予測式に検査対象のリチウムイオン二次電池から得られた直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧の4つの指標を適用することで過充電検知電圧到達時間予測値を算出する。そして、この予測値と予め設定した判定閾値を比較することで、リチウムイオン二次電池の過充電検出特性の検査を行う。
実施の形態1では、過充電検出特性に対する影響が大きな4つの指標を用いて過充電検出特性を判断することで精度の高い検査を実現することができる。検査精度が高いと、不良品の流出を防ぐために安全マージンを多く取らなければならず、本来良品として出荷できる電池セルを不良品として廃棄しなければならない問題がある。しかしながら、実施の形態1にかかる検査方法によれば高精度の検査が可能であり、安全マージンを小さくしても不良品の流出を防ぐことができるため、良品として出荷可能な電池セルを増やすことができる。
また、実施の形態1にかかる検査方法の別の観点においては、50%~90%の範囲にある特定充電率の出力電圧Vから検査対象のLi/M比を推定して、当該推定値に基づきリチウムイオン二次電池の良否判定を行うことができる。このことは、図3と図4に示したグラフから明らかであり、この関係に基づき特定充電率の出力電圧Vと予め設定した判定閾値の大小関係を用いることでリチウムイオン二次電池の過充電検出特性に関する良否判定を行うことができる。
また、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法では、出荷するリチウムイオン二次電池に対して過充電のストレスを与えることなく、通常の利用の範囲内の検査結果から過充電検出特性を判定することができる。また、実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の検査方法は、検査数値に基づく過充電検出特性の検査であるため、出荷対象のリチウムイオン二次電池の全数検査を実現することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 判定装置
11 充放電装置
12 電圧検出部
13 電池セル
20 品質確認データ記憶部
21 演算部
22 メモリ
23 制御インタフェース

Claims (5)

  1. リチウムイオン二次電池の過充電検出特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査方法であって、
    検査対象の前記リチウムイオン二次電池に対して行った充放電特性の検査により取得された前記リチウムイオン二次電池の充放電電流の検査数値及び出力電圧の検査数値を含む品質確認データから直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧を抽出し、
    前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記特定充電率における出力電圧を、検査前に準備した予測式に与えて得られる過充電検知電圧到達時間予測値を算出し、
    前記過充電検知電圧到達時間予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行うリチウムイオン二次電池の検査方法。
  2. 記予測式は、複数のリチウムイオン二次電池の特性のうち前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記特定充電率における出力電圧についての重回帰解析により得られた前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記特定充電率における出力電圧について係数を有する請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
  3. 記予測式は、前記過充電検知電圧到達時間予測値をT、前記直流抵抗の係数をα1、前記直流抵抗の計測値をRd、前記反応抵抗の係数をα2、前記反応抵抗の計測値をRr、前記セル容量の係数をα3、前記セル容量の計測値をCc、前記特定充電率における出力電圧の係数をα4、前記特定充電率における出力電圧の計測値をVとした場合、次式で表わされる
    T=定数項+α1×Rd+α2×Rr+α3×Cc+α4×V
    請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
  4. 前記特定充電率は、50%~90%の間のいずれかの値である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
  5. リチウムイオン二次電池の過充電検出特性を検査するリチウムイオン二次電池の検査装置の演算部で実行される検査プログラムであって、
    検査対象のリチウムイオン二次電池に対して行った充放電特性の検査により取得された前記リチウムイオン二次電池の充放電電流の検査数値及び出力電圧の検査数値を含む品質確認データを蓄積する品質確認データ記憶部から直流抵抗、反応抵抗、セル容量及び特定充電率における出力電圧を抽出し、
    前記直流抵抗、前記反応抵抗、前記セル容量及び前記特定充電率における出力電圧を、検査前に準備した予測式に与えて得られる過充電検知電圧到達時間予測値を算出し、
    前記過充電検知電圧到達時間予測値と判定閾値との大小関係に基づき検査対象の前記リチウムイオン二次電池の良否判定を行うリチウムイオン二次電池の検査プログラム。
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