JP2009176498A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレン弁等の排出弁が凍結により作動不能となることを防止可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】アノードに水素が、カソードに空気がそれぞれ供給されることで発電する燃料電池スタック10と、アノードから排出されたオフガスが通るオフガス配管と、オフガス配管のオフガスを排出するドレン弁30と、燃料電池スタック10内を掃気ガスにより掃気するコンプレッサ41と、を備える燃料電池システム1であって、ドレン弁30は、弁体32と、弁体32を作動させるプランジャ33と、弁体32及びプランジャ33を収容するケーシング31と、を備えると共に、プランジャ33とケーシング31との間には掃気ガスが流通可能な掃気ガス通路33aが形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス)がアノードに、酸素を含む空気(酸化剤ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池の開発が盛んである。
このような燃料電池は発電すると、そのカソードで水蒸気(水)を生成し、生成した水の一部は、電解質膜(固体高分子膜)を介して、アノード側に透過する。また、電解質膜の湿潤状態を維持するため、燃料電池に向かう水素、空気は、中空糸膜を備える加湿器等によって加湿される。したがって、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガス、カソードから排出されるカソードオフガスは多湿となり、そして、水滴(水分)等を含む。
また、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスには、電極反応で消費されなかった未反応の水素が含まれる。そこで、水素の利用効率を高めるべく、適宜な気液分離器(水分分離器)によって、アノードオフガスから水滴(水分)を分離させ、この分離後のアノードオフガスを、燃料電池の上流側に戻し、燃料電池に再供給する、つまり、水素循環系を備える燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。なお、気液分離器で分離された水は、その下流に設けられたドレン弁(排水弁)を介して、外部に排出される。
また、このように多湿のアノードオフガス及びカソードオフガスが排出されるので、システム停止後に、燃料電池等が低温環境下に曝され、凍結する虞がある場合、燃料電池等のシステム内に、掃気ガス(例えば空気)を導入し、システム内に残留する水蒸気、結露水等を外部に押し出し、掃気する技術が提案されている。
特開2007−73280号公報
ところが、特許文献1に係るドレン弁では、ドレン弁に導入される掃気ガスが、弁体を作動させるプランジャと、このプランジャを囲むケーシングとの隙間に流れず、この隙間に残留する水滴が除去されない虞がある。そして、この水滴が凍結すると、プランジャがケーシングに固着し、ドレン弁が作動不能(開弁不能)になる虞がある。
そこで、本発明は、ドレン弁等の排出弁が凍結により作動不能となることを防止可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、アノードに燃料ガスが、カソードに酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、前記アノードから排出されたオフガスが通るオフガス配管と、前記オフガス配管のオフガスを排出する排出弁と、前記燃料電池内を掃気ガスにより掃気する掃気手段と、を備える燃料電池システムであって、前記排出弁は、弁体と、前記弁体を作動させるプランジャと、前記弁体及び前記プランジャを収容するケーシングと、を備えると共に、前記プランジャと前記ケーシングとの間には掃気ガスが流通可能な掃気ガス通路が形成されていることを特徴とする燃料電池システムである。
ここで、燃料電池等の掃気とは、燃料電池等内の水分(水蒸気等)を、掃気ガスによって押し出すことである。掃気ガスとしては、例えば、空気や窒素が使用される。
このような燃料電池システムによれば、掃気手段からの掃気ガスが、プランジャとケーシングとの間に形成された掃気ガス通路を流れる。これにより、プランジャとケーシングとの間に残留する水蒸気、水滴等を、押し出して除去し、掃気することができる。したがって、凍結により、プランジャがケーシングに固着し、プランジャ及び弁体が作動不能、つまり、排出弁が作動不能になることを防止できる。
また、前記排出弁は、前記掃気手段からの掃気ガスが導入される掃気ガス導入部と、前記弁体が開閉する排出部と、を備え、前記掃気ガス導入部と前記排出部とは、前記プランジャを挟んで対向していることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、掃気ガスが、掃気ガス導入部から、プランジャとケーシングとの間に形成された掃気ガス通路を通って、排出部に向かう。すなわち、掃気ガスは、その流れ方向を大きく変えずに排出部に向かって流れつつ、プランジャ全体に付着する水滴等を押し出し、これを除去することができる。
なお、掃気ガス導入部と排出部とは、後記する実施形態のように、プランジャの作動軸線上に配置、つまり、掃気ガス導入部はプランジャの一端側に、排出部は他端側に配置されることが好ましい。
また、前記排出部は、鉛直下方に配置されていることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、排出部が鉛直下方に配置されているので、水滴等が、その自重によっても排出部に導かれる。これにより、排出弁内の水の排出性を高めることができる。
また、前記オフガス配管には、オフガスから水分を分離する水分分離器を備え、前記排出弁は、前記水分分離器で分離された水分を排出する弁であると共に、前記掃気手段による掃気時に開かれる、ことを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、水分分離器によって、オフガスから水分が分離され、分離された水分は、排出弁を介して、外部に排出される。また、排出弁は、掃気手段による掃気時に開かれ、掃気手段からの掃気ガスが、掃気ガス導入部から排出弁内に導入されるので、掃気ガスによって、排出弁内の水分を押し出し、掃気できる。
また、前記排出弁は、前記水分分離器で分離された水分が導入される水分導入部と、前記掃気手段からの掃気ガスが導入される掃気ガス導入部と、を別々に備え、前記水分導入部からの水分が、前記プランジャの外側を経由せずに、前記排出部に向かうように構成されていることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、水分導入部からの水分が、プランジャの外側を経由せずに、排出部に向かうので、プランジャとケーシングとの間に、水滴等が残留しにくくなる。仮に、プランジャとケーシングとの間に水滴等が残留したとしても、掃気ガス通路を流れる掃気ガスによって、この水滴等を押し出し、掃気できる。
本発明によれば、ドレン弁等の排出弁が凍結により作動不能となることを防止可能な燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、掃気時にカソード系からアノード系に掃気ガスを導く掃気ガス系と、これらを電子制御する図示しないECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層されることで構成されたスタックであり、複数の単セルは電気的に直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータ及びカソードセパレータと、を備えている。
MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードとを備えている。アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝及がアノード流路11(燃料ガス流路)として機能している。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝がカソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路12を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10と走行モータ等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
なお、カソードで生成した水(水蒸気)の一部は、電解質膜を透過し、アノードに移動する。よって、カソードから排出されるカソードオフガス、アノードから排出されるアノードオフガスは、多湿になると共に、水蒸気が結露・凝縮することで生成した水滴を含む。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21(燃料ガス供給手段)と、常閉型の遮断弁22と、エゼクタ23と、気液分離器24(水分分離器)と、常閉型のパージ弁25と、常閉型のドレン弁30(排出弁)とを備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、エゼクタ23、配管23aを介して、アノード流路11の入口に接続されている。配管22aには、水素を所定圧力に減圧する減圧弁(図示しない)が設けられている。そして、ECUによって、遮断弁22が開かれると、水素タンク21の水素が配管21a等を介してアノード流路11に供給されるようになっている。
アノード流路11の出口には、配管24a、気液分離器24が接続されており、アノード流路11(アノード)から排出された多湿で水滴を含むアノードオフガスが、気液分離器24に導入されるようになっている。
気液分離器24は、アノードオフガスから水滴(水分)を分離するための機器である。
具体的には、気液分離器24内は、中間壁24bによって、中間壁24bの上方のチャンバ24c(アノードオフガス流通部)と、中間壁24bの下方のタンク部24dとに仕切られている。チャンバ24cには、アノードオフガスが導入されると共に、アノードオフガスが略水平面方向において蛇行するように流路壁(図示しない)が形成されている。
そして、中間壁24bには、チャンバ24cとタンク室24dとを連通する複数の連通孔24eが適所に形成されており、アノードオフガスに同伴する水滴が、連通孔24eを通って、タンク部24dに流れ込み、タンク部24dに一時的に貯溜されるようになっている。
一方、水滴が分離されたアノードオフガスは、配管24fを介して、エゼクタ23の吸引口に戻されるようになっている。その結果、水素が循環し、水素が有効利用されるようになっている。
また、配管24fの途中は、配管25a、常閉型で電磁式のパージ弁25、配管25bを介して、希釈器43に接続されている。そして、図示しない電圧センサで検出される単セルの電圧(セル電圧)が低下し、アノードオフガスに含まれる不純物(水蒸気、窒素等)が多いとECUで判断された場合、ECUよってパージ弁25は開かれ、不純物を含むアノードオフガスが配管25a、配管25bを介して、希釈器43に排出されるようになっている。
気液分離器24のタンク部24dは、配管30a、常閉型で電磁式のドレン弁30、配管30bを介して、希釈器43に接続されている。そして、ECUによってドレン弁30が開かれると、タンク部24dに貯溜されていた水が、配管30a、配管30bを介して、希釈器43に排出されるようになっている。
また、ドレン弁30は、燃料電池スタック10内の掃気時にも、パージ弁25と共に開かれる設定となっている。そして、このようにドレン弁30が開かれると、コンプレッサ41から吐出され、アノード流路11(アノード)から排出される掃気ガス(オフガス)は、気液分離器24を介して、ドレン弁30から排出され、これにより、気液分離器24及びドレン弁30も掃気されるようになっている。
したがって、アノード流路11(アノード)から排出されたオフガスが通るオフガス配管は、配管24a、24f、25a、25bの他、配管30a、30bも含んでいる。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ41(酸化剤ガス供給手段、掃気手段)と、加湿器42と、希釈器43とを備えている。
コンプレッサ41は、配管41a、加湿器42、配管42aを介して、カソード流路12の入口に接続されており、ECUの指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、カソード流路12に供給するようになっている。
また、コンプレッサ41は、燃料電池スタック10のアノード流路11、カソード流路12の掃気時には、アノード流路11等に掃気ガス(非加湿の空気)を送り込む掃気手段として機能する。
カソード流路12の出口は、配管42b、加湿器42、配管42cを介して、希釈器43に接続されている。そして、カソード流路12から排出された多湿のカソードオフガスは、配管42b等を介して、希釈器43に供給されるようになっている。なお、配管42cには、カソード流路12の圧力と、アノード流路11の圧力とをバランスさせる背圧弁(図示しない)が設けられている。この背圧弁は、例えばバタフライ弁から構成される。
加湿器42は、コンプレッサ41からカソード流路12に向かう空気を加湿するため、カソード流路12に向かう空気と、多湿のカソードオフガスとを水分交換させる中空糸膜42dを備えている。また、配管41aと配管42aとを接続するバイパス配管(図示しない)が設けられており、燃料電池スタック10の掃気時において、コンプレッサ41からの掃気ガスが加湿器42をバイパスするようになっている。
希釈器43は、パージ弁25が開かれた場合に導入されるアノードオフガス中の水素を、カソードオフガス(希釈用ガス)で希釈する容器であり、その内部に希釈空間を備えている。そして、希釈後のガスは、配管43aを介して、車外に排出されるようになっている。配管43aには、図示しないサイレンサ(消音器)が設けられている。
<掃気系>
掃気系は、燃料電池スタック10の掃気時に、コンプレッサ41からの掃気ガス(非加湿の空気)をアノード系に導く系であり、常閉型の掃気弁51を備えている。掃気弁51の上流は、配管51aを介して配管41aに接続されており、掃気弁51の下流は、配管51bを介して配管23aに接続されている。
そして、燃料電池スタック10を掃気する場合、例えばシステム停止中において、温度センサ(図示しない)が検出するシステム温度が0℃未満となり、燃料電池スタック10内が凍結する虞のある場合、ECUはコンプレッサ41を作動すると共に、掃気弁51、パージ弁25及びドレン弁30を開く設定となっている。
[ドレン弁]
ここで、図2(a)、図2(b)を参照して、ドレン弁30の構造を具体的に説明する。なお、図2(a)は、コイル34がONされ、常閉型のドレン弁30が開いた状態を示している。また、図2(a)の紙面下側が鉛直下方である。
ドレン弁30は、第1入口ポート31a(掃気ガス導入部)及び出口ポート31c(排出部)が形成されたケーシング31と、出口ポート31cを開閉するゴム製の弁体32と、弁体32と一体に構成され、弁体32を往復させるプランジャ33と、プランジャ33及びこれと一体の弁体32を作動させるコイル34と、を備えている。すなわち、ケーシング31は、弁体32及びプランジャ33を収容している。
プランジャ33は、略円柱状であって、ケーシング31内に、ケーシング31に対し鉛直方向において摺動自在に設けられており、その下端部に弁体32が固定されている。また、プランジャ33とケーシング31との間には、圧縮コイルばね(図示しない)が設けられており、この圧縮コイルばねによりプランジャ33は、鉛直下向きに付勢されている。これにより、コイル34がOFFされている場合、弁体32が、出口ポート31cの周縁に形成された弁座部31dに当接し、出口ポート31cが閉じるようになっている。
一方、ECUからの指令により、コイル34がONされると、プランジャ33が鉛直上向きに移動し、つまり、弁体32が弁座部31dから離間し、出口ポート31cが開くようになっている。
第1入口ポート31aには、配管30aの下流端が接続されており、気液分離器24のタンク部24dに貯溜された水が導入されるようになっている。また、燃料電池スタック10の掃気時において、ドレン弁30が開かれると、掃気ガスが、気液分離器24、配管30aを介して、第1入口ポート31aに導入されるようになっている。
出口ポート31cには、配管30bの上流端が接続されている。そして、ドレン弁30が開かれると、気液分離器24からの水又は掃気ガスが、出口ポート31c、配管30bを介して、希釈器43に排出されるようになっている。
第1入口ポート31aは、ケーシング31の鉛直上部に形成されており、出口ポート31cは、ケーシング31の鉛直下部に形成されている。すなわち、第1入口ポート31aと出口ポート31cとは、プランジャ33の作動軸線上に配置、つまり、第1入口ポート31aはプランジャ33の鉛直上側(一端側)に配置されており、出口ポート31cはプランジャ33の鉛直下側(他端側)に配置されている。言い換えると、第1入口ポート31aと出口ポート31cとは、プランジャ33及び弁体32を挟むように配置されており、対向している。
これにより、第1入口ポート31aからケーシング31内に導入される水又は掃気ガスが、ケーシング31内で大きく流れ方向を変えずに、出口ポート31cに向かって流れるようになっている。また、出口ポート31cがケーシング31の鉛直下部に形成されているので、ケーシング31内に導入される水は、その自重を利用しつつ、出口ポート31cに向かうようになっている。
プランジャ33の外形は略円柱状であり、プランジャ33の外周面には、軸方向(鉛直方向)に溝状で、複数(図2(b)では3本)の掃気ガス通路33aが形成されている(図2(b)参照)。そして、第1入口ポート31aからケーシング31内に導入される水又は掃気ガスは、掃気ガス通路33aを主に通って、鉛直下向きに流れ、出口ポート31cに向かうようになっている。
これにより、特に、燃料電池スタック10の掃気時において、ドレン弁30が開かれる場合、掃気ガスが、掃気ガス通路33a、つまり、プランジャ33とケーシング31との間の隙間(円筒状の空間)を流れ、プランジャ33とケーシング31との間に残留する水滴等が、出口ポート31cに押し出され、ドレン弁30が好適に掃気されるようになっている。
したがって、掃気後に燃料電池システム1が低温環境下(例えば0℃未満)に曝されたとしても、凍結により、プランジャ33とケーシング31とが固着しないようになっている。よって、その後、システムが再起動しても、ケーシング31に対してプランジャ33が良好に作動、つまり、ドレン弁30が良好に作動するようになっている。
ゆえに、プランジャ33とケーシング31との間に、水滴等が残留しにくくなるように、プランジャ33の外周面、及び/又は、プランジャ33を囲むケーシング31の内周面に、撥水処理を施し、撥水層を形成してもよい。
≪燃料電池システムの効果≫
このような燃料電池システム1によれば、次の効果を得る。
ドレン弁30を経由する掃気ガスが、プランジャ33の外周面に形成された掃気ガス通路33aを流れるので、プランジャ33とケーシング31との隙間に残留する水滴を、好適に押し出すことができる。これにより、凍結のため、プランジャ33がケーシング31に固着し、ドレン弁30が作動不能となることを防止できる。
また、出口ポート31cがケーシング31の鉛直下方に配置されており、ケーシング31内の水が、その自重を利用しつつ、出口ポート31cに向かうので、排水性を高めることができる。
さらに、ドレン弁30を確実に掃気するため、例えば、燃料電池スタック10の掃気完了後において、掃気弁51を開いたまま、掃気対象であるドレン弁30以外の弁(パージ弁25)を閉じて、掃気ガスの大部分(又は全て)がドレン弁30を経由するモードで燃料電池システム1を運転させ、ドレン弁30を確実に掃気する構成としてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。また、次の構成を適宜組み合わせることもできる。
例えば、図3に示す燃料電池システム2でもよい。燃料電池システム2は、ドレン弁30に代えて、ドレン弁30Aを備えている。また、燃料電池システム2では、配管51bの途中は、配管52a、常閉型の掃気弁52、配管52bを介して、ドレン弁30Aに接続されている。掃気弁52は、ECUによって、燃料電池スタック10の掃気時に、掃気弁51等と共に開かれる設定となっている。
ドレン弁30Aは、図4に示すように、ドレン弁30(図2参照)の構成に加えて、ケーシング31に形成された第2入口ポート31b(水分導入部)を備えている。第2入口ポート31bは、出口ポート31cに対して、第1入口ポート31aよりも近くのケーシング31の側壁部に配置されている。
第1入口ポート31a(掃気ガス導入部)には、配管52bの下流端が接続されており、燃料電池スタック10の掃気時に、コンプレッサ41が作動した状態で、掃気弁51及び掃気弁52が開かれると、第1入口ポート31aに、コンプレッサ41からの掃気ガスが導入されるようになっている。このように導入される掃気ガスは、燃料電池スタック10をバイパスするので、燃料電池スタック10の残留水分を含まず、そして、燃料電池スタック10等の圧力損失を受けずに、ドレン弁30Aに導入されるようになっている。
第2入口ポート31b(水分導入部)には、気液分離器24を構成するタンク部24dに接続した配管30aの下流端が接続されており、タンク部24dに貯溜された水が導入されるようになっている。そして、気液分離器24から第2入口ポート31bに導入される水は、プランジャ33とケーシング31との間に略向かわず、出口ポート31cに直接向かうように構成されている。これにより、プランジャ33とケーシング31との間に、水滴等が残留しにくくなっている。
なお、燃料電池スタック10の掃気時に、掃気弁51及びドレン弁30が開かれると、アノード流路11の経由後の掃気ガスが、配管24a、気液分離器24、配管30aを介して、第2入口ポート31bにも導入されるようになっている。
すなわち、ドレン弁30Aは、掃気時のみに掃気ガスが導入される第1入口ポート31aと、気液分離器24で分離後の水が主に導入される第2入口ポート31bとを、別々に備える構成である。
そして、燃料電池システム2の通常運転時において、気液分離器24に貯溜された水を排出するため、ドレン弁30Aが開かれた場合、この水は、配管30aから、第2入口ポート31b、出口ポート31cを経由して配管30bに流れるので、速やかに希釈器43に排出することができる。また、このように排出される水は、プランジャ33の外周面とケーシング31との間(プランジャ33の外側)を、ほとんど通らないので、プランジャ33とケーシング31との間に、水滴が残留しにくくなる。
仮に、プランジャ33とケーシング31との間に水滴が残留したとしても、燃料電池スタック10の掃気時に掃気弁51、52が開かれると、掃気ガスが第1入口ポート31aに導入され、この掃気ガスが掃気ガス通路33aを通って、出口ポート31cに向かう。これにより、プランジャ33とケーシング31との間の水滴を出口ポート31cに向かって押し出すので、ドレン弁30Aを好適に掃気できる。
前記した実施形態では、プランジャ33の外周面に溝状の掃気ガス通路33aが形成された構成を例示したが、その他に例えば、プランジャ33を囲むケーシング31の内周面に、複数の凸条を形成し、周方向において隣り合う凸条間を、掃気ガス通路としてもよい。
前記した実施形態では、弁体32が出口側の出口ポート31cを開閉する構成を例示したが、その他に例えば、弁体32が入口側の第1入口ポート31aを開閉する構成でもよい。
前記した実施形態では、プランジャ33が鉛直方向で作動し、プランジャ33の上方に第1入口ポート31a、下方に出口ポート31cが配置された構成を例示したが、その他に例えば、ドレン弁30が横置きで配置される構成、つまり、プランジャ33が水平方向で作動し、その一端側に第1入口ポート31a、その他端側に出口ポート31cが配置された構成でもよい。
前記した実施形態では、アノードオフガスが燃料電池スタック10の上流に戻される水素循環系を備える燃料電池システム1に、本発明を適用したが、水素循環系を備えない燃料電池システムに、本発明を適用してもよい。
前記した実施形態では、オフガス配管のオフガスを排出する排出弁が、ドレン弁30である場合を例示したが、その他に例えば、前記排出弁がパージ弁25であってもよい。
前記した実施形態では、水分分離器として気液分離器24を備える構成を例示したが、気液分離器24に代えて、又は気液分離器24の上流に、内部に低温冷媒が通流する冷媒管を内蔵し、低温冷媒とアノードオフガスとを熱交換することで、アノードオフガスに含まれる水蒸気(水分)を凝縮させ、アノードオフガスから水蒸気を分離する凝縮器(水分分離器)を備える構成でもよい。
前記した実施形態では、気液分離器24において、分離された水滴が、タンク部24dに一時的に貯溜される構成を例示したが、タンク部24dを備えず、分離された水滴が、順次、ドレン弁30に排出される構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池自動車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用や業務用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムでもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る燃料電池システムを構成するドレン弁の縦断面図であり、(b)は、(a)のX1−X1線断面図である。 変形例に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 変形例に係るドレン弁の縦断面図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
11 アノード流路
12 カソード流路
24 気液分離器(水分分離器)
24a、30a 配管(オフガス配管)
30 ドレン弁(排出弁)
31 ケーシング
31a 第1入口ポート(掃気ガス導入部)
31b 第2入口ポート(水分導入部)
31c 出口ポート(排出部)
32 弁体
33 プランジャ
33a 掃気ガス通路
41 コンプレッサ(掃気手段)

Claims (5)

  1. アノードに燃料ガスが、カソードに酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、
    前記アノードから排出されたオフガスが通るオフガス配管と、
    前記オフガス配管のオフガスを排出する排出弁と、
    前記燃料電池内を掃気ガスにより掃気する掃気手段と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記排出弁は、弁体と、前記弁体を作動させるプランジャと、前記弁体及び前記プランジャを収容するケーシングと、を備えると共に、前記プランジャと前記ケーシングとの間には掃気ガスが流通可能な掃気ガス通路が形成されている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記排出弁は、前記掃気手段からの掃気ガスが導入される掃気ガス導入部と、前記弁体が開閉する排出部と、を備え、
    前記掃気ガス導入部と前記排出部とは、前記プランジャを挟んで対向している
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記排出部は、鉛直下方に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記オフガス配管には、オフガスから水分を分離する水分分離器を備え、
    前記排出弁は、前記水分分離器で分離された水分を排出する弁であると共に、前記掃気手段による掃気時に開かれる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記排出弁は、前記水分分離器で分離された水分が導入される水分導入部と、前記掃気手段からの掃気ガスが導入される掃気ガス導入部と、を別々に備え、前記水分導入部からの水分が、前記プランジャの外側を経由せずに、前記排出部に向かうように構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
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