JP2009174878A - 反射体発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、大がかりな装置を取り付けることなく配管内での反射体発生装置の移動を防止することにより、配管内において反射体を安定して供給することが可能な反射体発生装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる反射体発生装置100は、超音波を反射させるための反射体を配管内に供給する反射体発生装置であって、反射体170を配管内に供給するためのノズル110と、配管内を流れる流体の流圧を受けるためのフランジ120とを備え、ノズルは、反射体を吐出するための反射体吐出部112と、反射体を配管内に導入するためのホース140と接続するホース接続部116とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる反射体発生装置100は、超音波を反射させるための反射体を配管内に供給する反射体発生装置であって、反射体170を配管内に供給するためのノズル110と、配管内を流れる流体の流圧を受けるためのフランジ120とを備え、ノズルは、反射体を吐出するための反射体吐出部112と、反射体を配管内に導入するためのホース140と接続するホース接続部116とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、超音波流量測定において配管内を流れる流体に反射体を発生させる反射体発生装置に関する。
配管内を流れる流体の流量を測定する方法として、例えば特許文献1には、ドップラ式超音波流量計を用いる方法が開示されている。かかるドップラ式超音波流量計では、配管に斜めに取り付けられた超音波振動子によって、配管内に超音波パルスを入力し、流体中の気泡によって反射された反射波と発振された超音波パルスの周波数を比較することにより、配管内を流れる流体の流速および流量を測定することができる。この方法は、水力発電施設における水圧鉄管内を流れる流体の流量を測定する際にも用いることができる。
上述したドップラ式超音波流量計を用いて配管内の流量計測を行う場合、配管内を流れる流体中に、反射体である気泡が十分かつ安定して供給されている必要がある。流体中の気泡の含有量が十分でない場合、超音波パルスを発振しても当該超音波パルスを反射することができないし、流体中に気泡が安定して供給されない場合、測定結果の信頼性が低下するためである。
また、反射体である気泡は、ある程度の大きさになると気泡同士が合着し、更に大きい気泡を形成する。これにより、流体に含有される気泡の数が減少するため、反射体である気泡の大きさはできるだけ微細であることが好ましい。
かかる微細な気泡を発生させる方法として、特許文献2に示されるように、配管内にポンプを用いて空気を圧送することが考えられる。また、キャビテーションを利用して気泡を発生させることにより、さらに微細な気泡を発生させる方法が知られている。キャビテーションとは、流体にかかる圧力が飽和蒸気圧より低くなったときに、流体が沸騰することにより気泡が生じる現象である。かかるキャビテーションを発生させる方法として、特許文献1には、超音波放射器によって管の外部から超音波を放射することによって管内に気泡を発生させる構成が記載されている。
特開平6−294670号公報
特開平8−062007号公報
しかし、特許文献1のように管外から超音波を放射して気泡を発生する構成では、管が適度な太さの鉄管である場合には有効であるが、コンクリート管である場合や、土中埋設管などの場合には、管外から高エネルギーの超音波を入力することが困難である。そこでキャビテーションを利用して気泡を発生させる他の方法として、管内にノズルを設置して水流を供給し、オリフィスやベンチュリ管を用いて圧力低下によりキャビテーション現象を生じさせる方法がある。
水力発電施設において水圧鉄管内を流れる流体の流量を測定する際には、内部にオリフィスやベンチュリ管を備えたノズルを水槽の空気抜き口等から内部に導入し、水槽と水圧鉄管(配管)との接合部分である「水圧鉄管のみくち」付近に設置する。そしてノズルに水流を供給することにより、ノズルから水を噴射すると共に、発生した気泡を反射体として配管内の流体に供給する。
ところで、オリフィスやベンチュリ管を用いてキャビテーション現象を生じさせるとき、強い水流を噴射する必要がある。その噴射方向は配管内の流れと同一方向(下流方向)である。すると、その噴射時の流圧によって、噴射した方向とは反対方向への反動力が発生する。この反動力によって、ノズルが水圧鉄管のみくち付近から水槽側に移動すると、配管内へ反射体を安定して供給することができなくなる。
このため、従来は、単管パイプ等で組み立てたガイドに上述のノズルを固定することによって、配管内でのノズルの移動を防止していた。しかし、水槽や水圧鉄管の構造は施設によって異なるため、水槽の空気抜き口等のノズル投入口が狭い施設では剛体のガイドが入りにくいという問題があった。
また、ノズル投入口から水圧鉄管のみくちまでの距離が離れている場合、すなわち、水圧鉄管のみくちの位置が深い場合、配管内の流れによってガイドが湾曲または屈折したり、破損することがある。したがって、ガイドの強度を向上させるため、ガイドに使用する部材は長い部材や径が太い部材となり、ガイドの強度が増すに連れ、ガイドの大きさも増していく。これに伴い、ノズルにガイドを取り付ける手間も増え、取り付けに要する時間も増すという問題もあった。
本発明は、このような課題に鑑み、大がかりな装置を取り付けることなく配管内での反射体発生装置の移動を防止することにより、配管内において反射体を安定して供給することが可能な反射体発生装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる反射体発生装置の代表的な構成は、超音波を反射させるための反射体を配管内に供給する反射体発生装置であって、反射体を配管内に供給するためのノズルと、配管内を流れる流体の流圧を受けるためのフランジとを備え、ノズルは、反射体を吐出するための反射体吐出部と、反射体を配管内に導入するためのホースと接続するホース接続部とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、反射体発生装置を配管内に導入し水圧鉄管のみくち付近に設置した際、フランジは配管内を流れる流体の流圧を受けるため、配管内での反射体発生装置の動きを制限することができる。したがって、従来使用されていたガイド等の大がかりな装置を取り付けることなく、配管内での反射体発生装置の水圧鉄管のみくち付近から水槽側への移動を防止することができ、配管内に反射体を安定して供給することが可能となる。
また、剛体のガイドを取り付ける必要がなくなるため、水槽や水圧鉄管の構造に左右されることなく、ノズル投入口(水槽の空気抜き口等)が狭い施設等においても当該反射体発生装置を使用することができる。更に、反射体発生装置にガイドを取り付ける必要がないため、その手間を省き、取り付けに要する時間を削減することも可能となる。
上記のノズルは、細径部を有し、ホースから水を供給することによりキャビテーションを利用して反射体としての気泡を発生させるとよい。
ノズルに細径部を有することにより、ホースを流れる水が細径部を通過する前の圧力と通過する後の圧力に高低差を設け、強い水流を噴射することができる。これにより、キャビテーション現象を発生させ、微細な気泡(反射体)を配管内に供給することが可能となる。かかる細径部は、オリフィスやベンチュリ管を用いてもよい。
上記のフランジは、配管内を流れる流体の上流側を向いて傾斜した傘状の形状であるとよい。
キャビテーションにより発生させた反射体を配管内に供給する際、反射体発生装置からは強い水流が配管内の流れと同一方向(下流方向)に噴射される。このとき、噴射時の流圧によって、噴射した方向とは反対方向(上流方向)への反動力が発生する。この反動力によって、反射体発生装置が水圧鉄管のみくち付近から水槽側へ移動すると、配管内への反射体の供給が不安定になるという問題が発生する。
しかし、フランジが上述の形状であることにより、フランジは配管内を流れる流体の流圧を効率的に受けることができるため、フランジの受ける水圧で噴射時に発生する反動力を相殺することができ、配管内での反射体発生装置の水圧鉄管のみくち付近から水槽側への移動を防止することが可能となる。したがって、上述の問題を解決することができる。
本発明にかかる反射体発生装置の他の構成は、ホースから反射体発生装置が脱離した場合に流失を防止するための索体を接続するための索体接続部を更に備えることを特徴とする。
上記構成によれば、万が一、ホースから反射体発生装置が脱離した場合においても、配管内の流れや、反射体供給時の噴射により発生する反動力によって反射体発生装置を流失することを防止できる。またホース接続部に負荷をかけないように、索体によってノズルを吊下してもよい。このように、水槽の外からノズルに接続されるホースおよび索体のいずれもが可撓性を有する柔軟な部材であることにより、反射体発生装置の配管内への導入や配管内からの導出を容易に行うことができる。
本発明にかかる反射体発生装置の他の構成は、ドップラ式超音波流量計を使用した、配管内を流れる流体の流速分布の測定において、反射体を発生させるために用いられることを特徴とする。
ドップラ式超音波流量計では、超音波振動子を用いて配管内に発振した超音波パルスの周波数と、配管内を流れる流体中に存在する反射体(気泡)によって反射された当該超音波パルスの周波数を比較することにより、配管内を流れる流体の流速分布および流量を測定している。そのため、測定時には流体中に反射体が十分かつ安定して供給されている必要がある。したがって、かかる反射体発生装置は、上述した測定方法において特に効果を発揮する。
本発明にかかる反射体発生装置の他の構成は、水力発電装置における、水槽と水圧鉄管の接合部である水圧鉄管のみくちに設置されることを特徴とする。
反射体発生装置を水圧鉄管のみくちに設置することにより、水圧鉄管の中に反射体である気泡を効率的に流すことができる。キャビテーション現象によって発生した気泡は早期に消滅するが、上記構成によれば、反射体発生装置を水槽内に設置するのに比べ、消滅前に超音波流量計で測定することができるため、効率的である。すなわち、上記ドップラ式超音波流量計を使用した測定方法において特に効果を発揮する当該反射体発生装置は、水力発電施設における配管内の流体の流速分布や流量測定に適している。
本発明によれば、大がかりな装置を取り付けることなく配管内での反射体発生装置の移動を防止することにより、超音波流量測定に用いる反射体を安定して供給することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる反射体発生装置の外観図である。反射体発生装置100は、ノズル110およびフランジ120、ホース140を接続するためのホース接続部116(図2(a)参照)、索体130を接続する索体接続部114から構成される。かかる反射体発生装置100は、ノズル110内にてキャビテーションによって反射体(気泡)を発生させ、ノズル110に接続されているホース140から供給される水に反射体を含有させる。そして、その水を配管内に吐出することにより、配管内に反射体を供給する。
索体接続部114に接続される索体130は、ホース140によって反射体発生装置100を支持する場合には、ホース140から反射体発生装置100が脱離した場合に流失を防止する。ただし、ホース接続部116にかかる負荷を軽減するために、索体130によって反射体発生装置100を支持するよう構成してもよい。本実施形態においては、索体接続部114として手環(環状の金具)を備えるよう図示しているが、索体接続部114の形状はこれに限定されるものではなく、例えばノズル110の外周に溝を設けたり、フランジ120に索体を接続するための穴を設けたりすることでもよい。
フランジ120はノズル110をその中心に配置する傘状の形状をしており、配管内を流れる流体の上流側を向いて傾斜している。なお、傘の大きさや傾斜の角度は特に限定するものではなく、配管内を流れる流体の流圧を受けとめられる形状であればよい。
かかるフランジ120は、外側からフランジ留め具122を用いて固定することにより、ノズル110に装着されている。なお、本実施形態ではフランジ留め具122を用いているが、他の方法、例えば、ノズル110とフランジ120を嵌合によって固定したり、ノズル110の外周面に切った雄ネジとフランジの内周面に切った雌ネジとで螺合させて固定してもよい。
図2は、本実施形態にかかる反射体発生装置の断面図であり、図1のX−X断面図である。図2(a)および図2(b)に図示するように、ノズル110は、反射体170を含有する水を吐出するための反射体吐出部112と、水を供給するホース140とノズル110を接続するためのホース接続部116を備えている。そして、ホース接続部116にはホース140が接続され、ホース留め具142によって固定されている。なお、図2(a)および図2(b)中の矢印は、ホース140から供給される水のホース140内およびノズル110内での流れる方向を示している。
図2(a)は、細径部の例としてベンチュリ管を有するノズルの断面図である。ベンチュリ管150とは、直径を絞り込み細径部を形成した後、直径を緩やかに拡大した形状を有する管のことである。
ホース140からノズル110に水が供給されると、供給された水はノズル110内を流れ、ベンチュリ管150の細径部(P1)を通過する。このとき、水は細径部(P1)の前後で圧力差を生じ、細径部の下流側の位置(P2)において水にかかっていた圧力が急激に低下し、水への圧力は飽和蒸気圧より低くなる。したがって、水は沸騰状態になって気泡を生じるキャビテーション現象を起こし、水中に反射体170(気泡)を含有させることができる。
図2(b)は、細径部としてオリフィスを有するノズルの断面図である。オリフィス160とは板状の部材に空孔を設けた構造であり、空孔の前後で圧力差を生じさせる。図2(b)においても、細径部(P1)および、細径部の下流側の位置(P2)を通過する水は図2(a)に示す状態と同様になるため、図2(b)における反射体発生装置においても、上述のようにキャビテーション現象により水中に反射体170(気泡)が発生する。
図3は、反射体発生装置の配管内での位置を説明する図である。図3に図示するように、水力発電施設において、河川等から取水された水は導水路210を通過し、水槽220に供給される。水槽220は、水槽220に貯蓄されている水を発電施設(図示せず)に供給するための水圧鉄管230と接合されており、この接合部分を水圧鉄管のみくち240と称する。また、水槽220は空気抜き口250を備えており、ここから反射体発生装置100を水槽220下部の水圧鉄管のみくち240に導入する。
水圧鉄管230の外側にはセンサ260が取り付けられており、センサ260は流量計270(ドップラ式超音波流量計)に接続されている。センサ260は内部に超音波振動子(図示せず)が備えられており、これによって水圧鉄管230内に超音波パルスを入力する。そして、センサ260は、水圧鉄管230内を流れる反射体170によって反射された超音波パルスの周波数を認識し、流量計270はこの周波数と入力時の超音波パルスの周波数を比較することによって、水圧鉄管230内を流れる流体の流速および流量を測定している。なお、図3中の矢印は、導水路210から水槽220へ供給される水の流れる方向、並びに、反射体発生装置100から噴射される反射体170の流れる方向を示している。
また、図3に示すように、反射体発生装置100は、空気抜き口250から水槽220内に導入され、水圧鉄管のみくち240付近に設置される。そして、ホース140から供給される水と共に反射体170を水圧鉄管230内に噴出する。反射体発生装置100はフランジ120を備えることにより、配管内の流れや反射体170噴出時の反動力によっても水槽側に移動することなく、水圧鉄管230内に反射体170を安定して供給することができる。反動力については、後に詳述する。
また、反射体発生装置100は索体130を備えることにより、万が一、反射体発生装置100がホース140から脱離した場合においても、反射体発生装置100が流失することを防止することができる。更に、かかる構成によって、索体130によって反射体発生装置100を水槽220内に吊下すことが可能となり、ホース接続部116への負荷を軽減することができる。
図4は、配管内での水流の方向を説明する図である。図4(a)は、反射体発生装置が作動していない状態における、配管内での水流の方向を説明する図である。導水路210から水槽220に供給された水は、水圧鉄管のみくち240を通過し、水圧鉄管230に流れる。このとき、反射体発生装置100が動作していなければ、フランジ120は、水が導水路210から流れてくる方向へ流圧を受ける。しかし、反射体発生装置100は索体130によって保持されているため、水圧鉄管230内に流されることなく、水圧鉄管のみくち240付近に留まることができる。
図4(b)は、反射体発生装置が作動している状態における、配管内での水流の方向を説明する図である。水槽220内における水流の方向およびフランジ120が受ける流圧の方向は図4(a)と同様である。そして反射体発生装置100から水圧鉄管230内に反射体170が噴射されると、噴射時の強い流圧によって、噴射方向(下流方向)とは反対方向(上流方向)への反動力が発生し、反対方向への水流が生じる。このとき、フランジ120を備えない反射体発生装置100であると、反射体発生装置100は反対方向への水流の流圧によって水槽220側に流されてしまい、水圧鉄管230内へ反射体170を安定して供給することができなくなる。
しかしながら、本実施形態にかかる、フランジ120を備えている反射体発生装置100であれば、フランジ120が水槽220内における水流の流圧を受けているため、かかる流圧によって、噴射時に発生した反動力を相殺することができる。したがって、反射体発生装置100の水槽220側への移動を防止できるため、反射体発生装置100は水圧鉄管のみくち240付近に留まり、水圧鉄管230内へ反射体170を安定して供給することが可能となる。
図5は、異なる形状のフランジを備える反射体発生装置を説明する図である。図5に示す反射体発生装置は、傾斜していないフランジであるフランジ120aを備えている。フランジ120aは、上流側を向いて傾斜した形状と比較して流圧を受けにくいが、水槽内を流れる異物(木の葉など)を補足しにくく、また不使用時に収納する際にかさばらないという利点を備えている。したがって噴射時の反動力と水圧鉄管のみくち240の流圧のバランスにより、さほど大きな流圧を受ける必要がなければ、傾斜していないフランジ120aを選択することもできる。
図6は、開閉可能なフランジを備える反射体発生装置を説明する図である。図6に示すノズル110には、蝶ネジ180を螺合するための螺孔182が複数設けられている。フランジ120bは複数に分割されており、蝶番188でノズル110に接続され、開閉可能である。また、フランジ120bの内面と位置調節リング184は、リンクアーム186によって連結されており、位置調節リング184は蝶ネジ180でノズルに固定される。したがって、螺孔182を選択することにより、フランジ120bの傾斜を所望の角度に変更することができ、フランジ120bが配管内の流体から受ける流圧を調節することができる。
図7は、比較例として従来の反射体発生装置の配管内での位置を説明する図である。従来の反射体発生装置290はフランジを備えておらず、接続されているホース140と共にガイド280に固定され、空気抜き口250から水槽220内に導入され、水圧鉄管のみくち240付近に設置される。ガイド280は、剛体の単管パイプ等で組み立てられており、反射体発生装置290が配管内の流れや反射体170噴出時の反動力によって水圧鉄管のみくち240付近から移動することを防止している。
しかしながら、施設によって水槽220や水圧鉄管230の構造は異なるため、空気抜き口250等のノズル投入口が狭い施設ではガイド280が入りにくいという問題や、空気抜き口250直下に梁などがある施設ではそれがガイド280を導入する際の障害となっていた。また、空気抜き口250等のノズル投入口から水圧鉄管のみくち240までの距離が離れている施設では、配管内の流れによってガイド280が湾曲または屈折したり、パイプのつなぎ目がとれたりすることにより、ガイド280が破損しうる問題があった。
これに対し、上記実施形態にかかる構成では、フランジ120を設けることにより、配管内の流圧を利用して噴射の反動力を相殺するため、剛体によるノズルの支持が不要である。そしてホース140および索体130は共に可撓性を有する柔軟な部材であるため、反射体発生装置100の配管内への導入や配管内からの導出を容易に行うことが可能となる。したがって、大がかりな装置を取り付けることなく配管内での反射体発生装置の移動を防止し、超音波流量測定に用いる反射体170を安定して供給することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、超音波流量測定において配管内を流れる流体に反射体を発生させる反射体発生装置として利用することができる。
100…反射体発生装置、110…ノズル、112…反射体吐出部、114…索体接続部、116…ホース接続部、120、120a、120b…フランジ、122…フランジ留め具、130…索体、140…ホース、142…ホース留め具、150…ベンチュリ管、160…オリフィス、170…反射体、180…蝶ネジ、182…螺孔、184…位置調節リング、186…リンクアーム、188…蝶番、210…導水路、220…水槽、230…水圧鉄管、240…水圧鉄管のみくち、250…空気抜き口、260…センサ、270…流量計、280…ガイド、290…反射体発生装置
Claims (6)
- 超音波を反射させるための反射体を配管内に供給する反射体発生装置であって、
前記反射体を前記配管内に供給するためのノズルと、
前記配管内を流れる流体の流圧を受けるためのフランジとを備え、
前記ノズルは、
前記反射体を吐出するための反射体吐出部と、
反射体を配管内に導入するためのホースと接続するホース接続部とを備えていることを特徴とする反射体発生装置。 - 前記ノズルは細径部を有し、前記ホースから水を供給することによりキャビテーションを利用して反射体としての気泡を発生させることを特徴とする請求項1に記載の反射体発生装置。
- 前記フランジは、前記配管内を流れる流体の上流側を向いて傾斜した傘状の形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射体発生装置。
- 当該反射体発生装置は、前記ホースから該反射体発生装置が脱離した場合に流失を防止するための索体を接続するための索体接続部を更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の反射体発生装置。
- 当該反射体発生装置は、ドップラ式超音波流量計を使用した、前記配管内を流れる流体の流速分布の測定において、反射体を発生させるために用いられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の反射体発生装置。
- 当該反射体発生装置は、水力発電装置における、水槽と水圧鉄管の接合部である水圧鉄管のみくちに設置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の反射体発生装置。
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2008
- 2008-01-21 JP JP2008010906A patent/JP2009174878A/ja active Pending
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