JP2009173918A - 粒状洗剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い再汚染防止能を有する粒状洗剤組成物の提供。
【解決手段】(A) α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
(B) エーテル化度0.2〜1.3、かつ、重量平均分子量10万以上のカルボキシメチルセルロースまたはその塩
(C) プロテアーゼおよび/またはセルラーゼ
を含む、粒状洗剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、再汚染防止能の優れた粒状洗剤組成物に関する。
近年、洗濯機の大型化に伴う機械力の低下、浴比の低下、さらに洗濯ネット使用によって、機械力がかかりにくい状況で洗濯が行われる場合が増えている。そのため、洗濯中に一度落ちた汚れが布に再付着する再汚染の問題が生じ、一般的な洗剤製品においても課題となっている。
近年、省エネルギーおよび省資源の観点から少ない水で洗濯する節水洗濯が求められているのに加えてドラム式洗濯機が普及し、その結果、浴比(洗濯水と衣類の質量比)が低下する傾向にある。しかしながら、一般に低浴比のもとで洗濯を行うと、洗浄中に落ちた汚れが再度洗濯物に汚染しやすくなる。
洗濯時における衣類の再汚染を防止するための検討が様々なされてきた。例えば、特開昭和63−92700号公報には、再汚染防止剤として特定のカルボキシメチルセルロースを含む洗浄剤組成物が開示されている。しかしながら、前記公報に記載される洗浄剤組成物は再汚染防止効果が十分ではなく、また、節水洗濯の傾向は今後さらに進むと考えられるため、さらなる再汚染の防止技術が求められている。
特開昭和63−92700号公報
本発明の目的は、高い再汚染防止能を有する粒状洗剤組成物を提供することである。
本願発明者らは、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩に、高分子量カルボキシメチルセルロース、さらにはプロテアーゼおよび/またはセルラーゼを組み合わせることにより、再汚染防止能の向上した粒状洗剤組成物を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(A) α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
(B) エーテル化度0.2〜1.3、かつ、重量平均分子量10万以上のカルボキシメチルセルロースまたはその塩
(C) プロテアーゼおよび/またはセルラーゼ
を含む、粒状洗剤組成物を提供する。
本発明の粒状洗剤組成物により、特に綿衣類の洗濯において、高い再汚染防止能を得ることができる。これにより、本発明の粒状洗剤組成物は特に低浴比での洗浄やドラム式洗濯機での洗浄に好適である。
(A)α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(MES)
本発明の粒状洗剤組成物は、再汚染防止効果および洗浄力向上効果を得ることを目的としてα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む。
本発明におけるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩としては、その種類は特に制限されず、一般の粒状洗剤組成物に使用されるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩のいずれも好適に使用することができる。α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩として好適なものを以下に例示する。
Figure 2009173918
前記式(A−1)中、R11は、炭素数8〜20、好ましくは炭素数14〜16の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。R12において、炭素数は1〜6であり、1〜3であることが好ましい。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、洗浄力がより向上することからメチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
Mは、対イオンを表し、たとえばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン塩;アンモニウム塩等が挙げられ、なかでもアルカリ金属塩が好ましい。
本発明の粒状洗剤組成物におけるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の量は、再汚染防止性能から全組成物を基準として5〜20質量%が好ましく、より好ましくは7〜18質量%。上記下限値以上であることにより、必要な洗浄力及び再汚染防止性を得ることができる。一方、上記上限値以下であっても洗浄力及び再汚染防止効果が充分に得られ、経済的にも有利である。
(B)カルボキシメチルセルロースまたはその塩
本発明の粒状洗剤組成物は、再汚染防止効果を得ることを目的としてエーテル化度0.2〜1.3、かつ、重量平均分子量10万以上のカルボキシメチルセルロースまたはその塩を含む。
本発明におけるにおけるカルボキシメチルセルロースとしては、たとえば、セルロースとしてパルプを原料として、これを苛性ソーダで処理した後、モノクロール酢酸を反応させて得られるアニオン性の水溶性・水不溶性セルロースエーテルが好適に挙げられる。
本発明において、カルボキシメチルセルロースまたはその塩の重量平均分子量は10万以上、好ましくは30万以上、より好ましくは50万以上、さらに好ましくは60万以上、特に好ましくは80万以上である。上限値としては、120万以下、たとえば100万以下である事が好ましい。カルボキシメチルセルロースまたはその塩の重量平均分子量の範囲の範囲を上記とすることにより、再汚染防止効果を顕著に向上させることができる。一方、カルボキシメチルセルロースまたはその塩の重量平均分子量120万以下であれば、溶解性がより良好となる。なお、本発明において、カルボキシメチルセルロースまたはその塩の重量平均分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)−示差屈折率検出装置(RI)システムにより測定することが可能であり、溶離液:0.1M NaNO3 、流速:1ml/min、試料:0.02〜0.3重量% 溶媒は0.1M NaNO3 、注入量:200μlの操作条件において、重量平均分子量をPEG換算の数値として算出した値を意味する。なお、上記の測定には、装置として、例えば送液ポンプ:Shodex DS−4(昭和電工製)、デガッサー:ERC3115(ERC社製)、カラム:Shodex SB−806MHQ(昭和電工製)、示差屈折率検出器:Shodex RI−71(昭和電工製)などを使用することができる。
また、本発明において、カルボキシメチルセルロースまたはその塩のエーテル化度は、0.2〜1.3が好ましく、0.2〜0.8がさらに好ましい。なお、本発明において、エーテル化度とは、グルコース環単位当たり、カルボキシメチル基又はその塩で置換された水酸基の平均個数(該グルコース環の持つ3つの水酸基のうち、いくつがカルボキシメチル基又はその塩により置換されたかを示すもので、最大3となる)を意味する。
Figure 2009173918
(B-1)
[式中R1〜R3は、それぞれ独立して水素原子、またはカルボキシメチル基(CH2COOH)またはその塩を示す。]
カルボキシメチルセルロースの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが例示でき、これらの塩の混合物であってもよい。上記のうち、カルボキシメチルセルロース ナトリウム塩が好適に使用される。
本発明に使用されるカルボキシメチルセルロースまたはその塩としては、具体的には、ダイセル化学工業(株)から商品名「CMCダイセル」で販売されている、1110、1120、1130、1140、1160、1170、1180、1190、1220、1240、1260、1280、1290、1380、2200、2260、2280、2450、2340等が挙げられ、日本製紙ケミカル(株)から商品名「サンローズ」で販売されているF10LC、F600LC、F1400LC、F10MC、F150MC、F350HC、F1400MC、F1400MGなどのサンローズFシリーズ、SLD-F1(以上商品名)が挙げられ、第一工業製薬(株)から商品名「セロゲン」で販売されているF-BSH-6、F-6HS9などが挙げられる。上記の中でも、CMCダイセル1130、1140、1180、1190、1280、サンローズF1400LC、F1400MC、サンローズ SLD-F1、セロゲンF-6HS9、が特に好ましい。
本発明において、カルボキシメチルセルロースまたはその塩は、1種または2種以上混合して用いる事ができる。カルボキシメチルセルロースまたはその塩の含有量は、本発明の粒状洗剤組成物中、0.1〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜5質量%、さらに好ましくは0.3〜3質量%の量で含まれるのが好ましい。上記下限値以上であることにより、必要な再汚染防止性を得ることができる。一方、上記上限値以下であっても再汚染防止効果が充分に得られ、経済的にも有利である。
成分(C)プロテアーゼおよび/またはセルラーゼ
本発明の粒状洗剤組成物は、再汚染防止効果を得ることを目的としてプロテアーゼおよび/またはセルラーゼを含む。
プロテアーゼの具体例としては、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、スプチリシン、パパイン、プロメリン、カルボキシペプチターゼAまたはB、アミノペプチターゼ、アスパーギロペプチターゼAまたはB等が挙げられる。
市販品としては、サビナーゼ、アルカラーゼ、エバラーゼ、カンナーゼ、エバラーゼ、デオザイム、ポラザイム(以上、商品名;ノボザイムズ社製);API21(商品名、昭和電工(株)製);マクサターゼ、マクサカル、ピュラフェクト、マクサペム(以上、ジェネンコア社製)、KAP(花王(株)製)、特開平5−25492号公報記載のプロテアーゼK−14、K−16等を挙げることができる。
セルラーゼとしては、たとえば市販品のセルザイム、ケアザイム、セルクリーン(商品名、ノボザイムズ社製);KAC500(花王(株)製)、アルカリセルラーゼK、アルカリセルラーゼK−344、アルカリセルラーゼK−534、アルカリセルラーゼK−539、アルカリセルラーゼK−577、アルカリセルラーゼK−425、アルカリセルラーゼK−521、アルカリセルラーゼK−580、アルカリセルラーゼK−588、アルカリセルラーゼK−597、アルカリセルラーゼK−522、CMCアーゼI、CMCアーゼII、アルカリセルラーゼE−II、およびアルカリセルラーゼE−III(以上、特開昭63−264699号公報に記載のセルラーゼ)等が挙げられる。
上記酵素は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。セルラーゼを用いる場合は、プロテアーゼと併用することが好ましい。
なお、酵素は別途安定な粒子として造粒したものを、洗剤生地(粒子)にドライブレンドした状態で使用すると好適であり、酵素含有粒子の造粒方法としては、特開昭53−6484号公報、特開昭60−262900号公報、特開昭62−257990号公報、特開平1−112983号公報、特表平3−503775号公報、特表平4−503369号公報、特開2000−178593号公報記載の方法等が挙げられる。
上記酵素含有粒子の平均粒子径は、溶解性及び保存安定性の点から、200〜1,000μmが好ましく、より好ましくは300〜700μmである。
上記酵素の含有量は、再汚染防止性能から0.01〜2質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。上記下限値以上であることにより、必要な再汚染防止性を得ることができる。一方、上記上限値以下であっても再汚染防止効果が充分に得られ、経済的にも有利である。なお、本発明において、プロテアーゼおよび/またはセルラーゼの含有量は、例えばサビナーゼ12T(プロテアーゼ;ノボザイムズ製)、エバラーゼ8T(プロテアーゼ;ノボザイムズ製)、ピュラフェクトE(プロテアーゼ;ジェネンコア社製)、ケアザイム4500T、セルクリーン4500T(セルラーゼ;ノボザイムズ製)等の造粒した顆粒の質量に基づいて計算することができる。
その他の成分
本発明の粒状洗剤組成物には、上記成分の他に、さらに、必要に応じて以下の任意成分を配合することができる。
<アニオン界面活性剤>
本発明において用いることのできる(A)成分以外のアニオン界面活性剤として、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
(2)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩(AS)又はアルケニル硫酸塩
(3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)
(4)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩
(5)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均付加モル数が10モル以下のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド又はそれらの混合物を付加したアルキルエーテル硫酸塩(AES)又はアルケニルエーテル硫酸塩
(6)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均付加モル数が10モル以下のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド又はそれらの混合物を付加したアルキルエーテルカルボン酸塩又はアルケニルエーテルカルボン酸塩
(7)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸等のアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩
(8)炭素数10〜20の高級脂肪酸塩。
アニオン界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩等)、AOS、AESのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩等)、高級脂肪酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩等)が好ましい。このうち、炭素数10〜14のアルキル基を有するLAS、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩が好ましい。0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上使用することができる。
<ノニオン界面活性剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができるノニオン界面活性剤としては、たとえば、以下のものを挙げることができる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテルまたはポリオキシアルキレンアルケニルエーテルである。
この中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテルが好適なものとして挙げられる。
ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられ、第1級アルコールが好ましい。また、アルキル基またはアルケニル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
(2)ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルまたはポリオキシエチレンアルケニルフェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した、たとえば下記一般式(I)で表される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
1CO(OA)N’OR2 (I)。
[式中、R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を示し;OAは、炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキサイド(たとえば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等)の付加単位(オキシアルキレン基)を示し;N’はアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。R2は炭素数1〜3の置換基を有していてもよい低級(炭素数1〜4の)アルキル基を示す。]
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
上記のノニオン界面活性剤のなかでも、(1)のノニオン界面活性剤が好ましく、そのなかでも炭素数12〜16の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテルまたはポリオキシアルキレンアルケニルエーテルが特に好ましい。
また、融点が50℃以下で、HLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイドが付加された脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとが付加された脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレート等が好適に用いられる。
これらのノニオン界面活性剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
なお、上記の「HLB」とは、GRIFFINの方法により求められた値である(吉田、進藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」,工業図書株式会社,1991年,第234頁参照)。
また、上記の「融点」とは、JIS K 0064−1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」に記載されている融点測定法によって測定された値を意味する。
本発明の粒状洗剤組成物は、プロテアーゼおよび/またはセルラーゼと共に上記のノニオン界面活性剤を含むことが好ましい。
<カチオン界面活性剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができるカチオン界面活性剤としては、たとえば、以下のものを挙げることができる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
ただし、上記の「長鎖アルキル」は炭素数12〜26、好ましくは14〜18のアルキル基を示す。
「短鎖アルキル」は、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基等の置換基を包含し、炭素間にエーテル結合を有していてもよい。なかでも、炭素数1〜4、好ましくは1〜2のアルキル基;ベンジル基;炭素数2〜4、好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基;炭素数2〜4、好ましくは2〜3のポリオキシアルキレン基が好適なものとして挙げられる。
<両性界面活性剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる両性界面活性剤としては、たとえばイミダゾリン系の両性界面活性剤、アミドベタイン系の両性界面活性剤等を挙げることができる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好適なものとして挙げられる。
本発明の組成物において、全界面活性剤量は、5質量%以上、50質量%以下、好ましくは10%以上、好ましくは40質量%以下、より好ましくは15質量%以上、より好ましくは30質量%以下、特に好ましくは25質量%以下の量で含まれる。上記の範囲とすることにより、十分な洗浄力と濯ぎ性及び再汚染防止性を得ることができる。
<洗浄性ビルダー>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる洗浄性ビルダーとしては、無機ビルダーおよび有機ビルダーが挙げられる。
無機ビルダーとしては、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩;結晶性層状珪酸ナトリウム[たとえば、クラリアントジャパン社製の商品名「Na−SKS−6」(δ−Na2O・2SiO2)等の結晶性アルカリ金属珪酸塩]、非晶質アルカリ金属珪酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物;オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;結晶性アルミノ珪酸塩、無定形アルミノ珪酸塩、炭酸ナトリウムと非晶質アルカリ金属珪酸塩の複合体(たとえば、Rhodia社の商品名「NABION15」)等が挙げられる。
上記無機ビルダーの中でも、炭酸ナトリウム、アルミノ珪酸塩、または溶解性向上の効果を併せ持つものとしてカリウム塩(炭酸カリウム、硫酸カリウム等)もしくはアルカリ金属塩化物(塩化カリウム、塩化ナトリウム等)が好ましい。
アルミノ珪酸塩としては、結晶性、非晶質(無定形)のいずれのものも用いることができ、カチオン交換能の点から結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。
結晶性アルミノ珪酸塩としては、A型、X型、Y型、P型ゼオライト等が好適に配合でき、平均一次粒子径は0.1〜10μmが好ましい。粒状洗剤組成物中の結晶性アルミノ珪酸塩の含有量は、1〜40質量%が好ましく、洗浄性能および流動性等の粉体物性の点から2〜30質量%が特に好ましい。
炭酸カリウムを配合する場合、その含有量は、溶解性向上の効果の点から、粒状洗剤組成物中に、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは2〜12質量%、さらに好ましくは5〜12質量%である。
アルカリ金属塩化物を配合する場合、その含有量は、溶解性向上の効果の点から、粒状洗剤組成物中に、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜8質量%、さらに好ましくは3〜7質量%である。
結晶性アルカリ金属珪酸塩を配合する場合、その含有量は、洗浄性能の点から、粒状洗剤組成物中に、好ましくは0.5〜40質量%、より好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5〜15重量%である。
有機ビルダーとしては、たとえばニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノまたはジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩;ポリアクリル酸塩、アクリル酸−アリルアルコール共重合体の塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸の塩;ヒドロキシアクリル酸重合体、多糖類−アクリル酸共重合体等のアクリル酸重合体または共重合体の塩;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラメチレン1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸等の重合体または共重合体の塩;デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン等の多糖類酸化物等が挙げられる。
上記有機ビルダーの中でも、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリアセタールカルボン酸の塩が好ましい。特に、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、重量平均分子量が1000〜80000のアクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリアクリル酸塩、重量平均分子量が800〜1000000(好ましくは5000〜200000)のポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸塩(たとえば、特開昭54−52196号公報に記載のもの)が好適である。
有機ビルダーの含有量は、粒状洗剤組成物中、1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは2〜5質量%である。
上記洗浄性ビルダーは、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記洗浄性ビルダーの中でも、洗浄力、洗濯液中での汚れ分散性が向上することから、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリアセタールカルボン酸の塩等の有機ビルダーと、ゼオライト等の無機ビルダーとを併用することが好ましい。
粒状洗剤組成物中の洗浄性ビルダーの含有量は、充分な洗浄性能を付与する点から、10〜80質量%が好ましく、20〜75質量%がより好ましい。
<漂白剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる漂白剤として、例えば、水に溶解したときに過酸化水素を発生する無機過酸化物を使用することができる。通常、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムの一方あるいは両方が用いられる。特に、経時安定性の点から過炭酸ナトリウムが好ましい。無機過酸化物粒子の表面に水分や他の洗剤成分等が接触すると、無機過酸化物の分解が生じる場合があるため、これを防止するために被覆等の処理を施すことが好ましい。被覆が施された形態の粒子としては、既に提案されている酸素系漂白剤粒子を用いることができる。例えば特許第2918991号公報に記載の漂白剤粒子を挙げることができる。該漂白 剤粒子は、流動状態を保った過炭酸ナトリウム粒子にホウ酸水溶液とケイ酸アルカリ金属塩水溶液とを別々に噴霧して乾燥してなる造粒物である。上記の他に、従来知られているキレート剤等の安定化剤を被覆剤と併用してもよい。
さらに、漂白活性化剤や漂白活性化触媒を使用することができる。
漂白活性化剤としては、公知の化合物を用いることができるが、好ましくは有機過酸前駆体が用いられる。
有機過酸前駆体としては、テトラアセチルエチレンジアミン、炭素数8〜12のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸、炭素数8〜12のアルカノイルオキシ安息香酸又はそれらの塩が挙げられ、このうち、4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。これらは1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
漂白活性化剤を含有する粒子は、公知の製造方法で製造できる。例えば押出造粒法や、ブリケット機を用いた錠剤形状による造粒法により製造することができる。
具体的には、有機過酸前駆体粒子は、PEG#3000〜#20000、好ましくはPEG#4000〜#6000のポリエチレングリコール等の常温で固体のバインダー物質を加熱溶融した中に有機過酸前駆体とオレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩等の界面活性剤の粉末を投入後、押し出して直径1mm程度のヌードル状の有機過酸前駆体造粒物を製造し、その後長さ0.5〜3mm程度に軽く粉砕して配合されることが好ましい。界面活性剤の粉末としては、アルキル鎖長14のα−オレフィンスルホン酸塩が好ましい。
漂白活性化触媒としては、公知の化合物を用いることができる。具体例としては、銅、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロム、バナジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、タングステン、モリブデン等の遷移金属原子と配位子とが、窒素原子や酸素原子等を介して錯体を形成したものであって、含まれる遷移金属としては、コバルト、マンガン等が好ましく、特にマンガンが好ましい。特に、特開2004−189893号公報記載の漂白 活性化触媒が好ましい。
漂白活性化触媒を含有する粒子は、公知の造粒法で製造できる。例えば押出造粒法、ブリケット機を用いた錠剤形状による造粒法により製造することができる。
<蛍光増白剤>
蛍光増白剤としては、たとえば4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)−ビフェニル塩、4,4’−ビス−(4−クロロ−3−スルホスチリル)−ビフェニル塩、2−(スチリルフェニル)ナフトチアゾール誘導体、4,4’−ビス(トリアゾール−2−イル)スチルベン誘導体、ビス−(トリアジニルアミノスチルベン)ジスルホン酸誘導体等が挙げられる。
上記蛍光増白剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
粒状洗剤組成物中の蛍光増白剤の含有量は、0.001〜1質量%が好ましい。
市販品として具体的には、ホワイテックスSA、ホワイテックスSKC(以上、商品;住友化学(株)製);チノパールAMS−GX、チノパールDBS−X、チノパールCBS−X(以上、商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製);LemoniteCBUS−3B(以上、商品名;Khyati Chemicals製)等が好適なものとして挙げられる。なかでも、チノパールCBS−X、チノパールAMS−GXがより好ましい。
<酵素>
(C)成分以外の酵素をさらに使用してもよい。なかでも、エステラーゼ、リパーゼ、ヌクレアーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ等が好ましい。
エステラーゼの具体例としては、ガストリックリパーゼ、バンクレアチックリパーゼ、植物リパーゼ類、ホスホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類、ホスホターゼ類等が挙げられる。
リパーゼの具体例としては、リポラーゼ、リポラーゼウルトラ、ライペックス(以上、商品名;ノボザイムズ社製)、リポサム(商品名、昭和電工(株)製)等の市販のリパーゼ等を挙げることができる。
アミラーゼとしては市販のステインザイム、ターマミル、デュラミル(ノボザイムズ社製)等を挙げることができる。
上記酵素は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
なお、酵素は、別途安定な粒子として造粒したものを、洗剤生地(粒子)にドライブレンドした状態で使用することが好ましい。
<酵素安定剤>
酵素安定剤としては、たとえばカルシウム塩、マグネシウム塩、ポリオール、蟻酸、ホウ素化合物等を配合することができる。なかでも、4ホウ酸ナトリウム、塩化カルシウム等が好ましい。
酵素安定剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
粒状洗剤組成物中の酵素安定剤の含有量は、0.05〜2質量%が好ましい。
<ポリマー類>
本発明の粒状洗剤組成物においては、粒状洗剤組成物粒子を高密度化する場合に使用されるバインダーもしくは粉体物性調整剤として、または疎水性微粒子(汚れ)に対する再汚染防止効果を付与するため、平均分子量が200〜200000のポリエチレングリコール、重量平均分子量1000〜100000のアクリル酸および/またはマレイン酸ポリマーの塩、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、メチルセルロース(MC)、カチオン化セルロース等のセルロース誘導体、粉末セルロース等のセルロース等を配合することができる。
また、汚れ放出剤としてテレフタル酸に由来する繰返し単位と、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコールに由来する繰返し単位とのコポリマー、またはターポリマー等を配合することができる。
また、色移り防止効果を付与するため、ポリビニルピロリドン等を配合することができる。
かかるポリマー類は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
粒状洗剤組成物中の上記ポリマー類の含有量は、0.05〜5質量%が好ましい。
<ケーキング防止剤>
ケーキング防止剤としては、パラトルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酢酸塩、スルホコハク酸塩、タルク、微粉末シリカ、粘土、酸化マグネシウム等を配合することができる。
<消泡剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる消泡剤としては、従来公知の、たとえばシリコーン/シリカ系のものを挙げることができる。また、かかる消泡剤は、下記の製造方法により得られる消泡剤造粒物として用いてもよい。
まず、マルトデキストリン(商品名、日澱化学株式会社製;酵素変性デキストリン)100gに、消泡剤成分としてシリコーン(コンパウンド型、商品名:PSアンチフォーム、ダウコーニング社製)20gを添加し混合して均質混合物を得る。次に、得られた均質混合物50質量%、ポリエチレングリコール(PEG−6000,融点58℃)25質量%、および中性無水芒硝25質量%を70〜80℃で混合した後、押出し造粒機(型式EXKS−1、不二パウダル株式会社製)により造粒し、消泡剤造粒物を得る(特開平3−186307号公報参照)。
<還元剤>
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等が挙げられる。
<金属イオン捕捉剤>
金属イオン捕捉剤は、水道水中の微量金属イオン等を捕捉し、金属イオンの繊維(被洗物)への吸着を抑制する効果を有する。
本発明の粒状洗剤組成物に配合することができる金属イオン捕捉剤としては、前記洗浄性ビルダーに包含されるものの他に、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、グリコールエチレンジアミン6酢酸等のアミノポリ酢酸類;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP−H)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、ヒドロキシエタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、ヒドロキシメタンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)、2−ヒドロキシエチルイミノジ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)等の有機ホスホン酸誘導体またはその塩;ジグリコール酸、酒石酸、シュウ酸、グルコン酸等の有機酸類またはその塩等が挙げられる。
上記金属イオン捕捉剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
粒状洗剤組成物中の金属イオン捕捉剤の含有量は、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。0.1質量%以上であれば、水道水中の金属イオンを捕捉する効果が向上する。一方、5質量%以下であれば、金属イオンを捕捉する効果が充分に得られる。
<pH調整剤>
本発明の粒状洗剤組成物は、そのpHが特に制限されるものではないが、洗浄性能の点から、粒状洗剤組成物の1質量%水溶液におけるpHが8以上であることが好ましく、該1質量%水溶液におけるpHが9〜11であることがより好ましい。前記pHが8以上であることにより、洗浄効果が発揮されやすくなる。
粒状洗剤組成物のpHを制御するための技術としては、通常アルカリ剤によってpH調整が行われており、前記洗浄性ビルダーに記載のアルカリ剤のほか、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
具体的には、たとえば、水への溶解性およびアルカリ度の点から、炭酸ナトリウムと珪酸ナトリウムと水との割合が55/29/16(質量比)の混合物であるNABION15(商品名、ローディア社製)を用いるのが好ましい。
また、粒状洗剤組成物のpHが高くなりすぎることを防止するために、酸等を用いて上記pHの範囲に調整することもできる。
かかる酸としては、前記金属イオン捕捉剤、リン酸2水素カリウム等のアルカリ金属リン酸2水素塩、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、グルコン酸、またはそれらのポリカルボン酸、炭酸水素ナトリウム、硫酸、塩酸等を使用することができる。
また、洗浄時に繊維の汚れに由来する酸成分によるpHの低下を防止するための緩衝剤の使用も可能である。
上記pH調整剤は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
<香料>
本発明における香料とは、特に制限はされず、一般に洗剤に使用されるいずれのものでもよく、香料成分、溶剤、香料安定化剤等からなる。
かかる香料としては、たとえば特開2002−146399号公報、特開2003−89800号公報に記載のもの等を用いることができる。
粒状洗剤組成物中の香料の含有量は、0.001〜2質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。
<色素>
本発明においては、粒状洗剤組成物の外観を良好にするために、染料、顔料等の各種色素を用いることができる。なかでも、保存安定性の点から顔料が好ましく、耐酸化性を有するものが特に好ましい。
かかる色素としては、たとえば酸化物等が挙げられ、好ましくは、酸化チタン、酸化鉄、銅フタロシアニン、コバルトフタロシアニン、群青、紺青、シアニンブルー、シアニングリーン等が挙げられる。
本発明の粒状洗剤組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、一般に用いられている製造方法により製造可能である。該粒状洗剤組成物が粉末形態である場合を例に説明すると、たとえば、界面活性剤や他の原料を水に分散・溶解し噴霧乾燥する方法や、捏和・押出、撹拌造粒、転動造粒等の装置に供して、捏和や造粒、圧縮成形等を施し、さらに必要に応じて粉砕等する方法により製造することができる。
表1・表2に示す組成にしたがって、下記に示す調製方法により、粒状洗剤組成物を調製した。次いで、調製した粒状洗剤組成物を洗濯に使用し、被洗布の再汚染防止性の評価を行った。下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%を示す。
(粒状洗剤組成物の調製)
実施例1〜29、比較例1〜5
工程(A)
撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を60℃に調整した。これに界面活性剤(ただしMESとノニオン界面活性剤を除く)を添加し、10分間撹拌した。続いてMA剤(アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム塩)を添加した。さらに10分間撹拌した後、粉末A型ゼオライトの一部(表1・表2に記載する添加量より1.0%の捏和時添加用、5.0%の粉砕助剤用、1.5%の表面被覆用の各A型ゼオライトを除いた量)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウムを添加した。さらに20分間撹拌して水分38%の噴霧乾燥用スラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度280℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒子径320μm、嵩密度0.30g/cm3、水分5%の噴霧乾燥粒子を得た。
工程(B)
工程(A)で得た噴霧乾燥粒子、MES混合濃縮物(A)、1.0%の粉末A型ゼオライト、噴霧添加用のノニオン界面活性剤0.5%を除く残りのノニオン界面活性剤、蛍光増白剤及び水を連続ニーダー((株)栗本鐵工所製、KRC−S4型)に投入し、捏和能力120kg/hr、温度60℃の条件で捏和し、界面活性剤を含有する水分6%の混合物を得た。
工程(C)
工程(B)で得た混合物を穴径10mmのダイスを具備したペレッターダブル(不二パウダル(株)製、EXDFJS−100型)を用いて押し出しつつ、カッターで切断し(カッター周速は5m/s)長さ5〜30mm程度のペレットを得た。
次いで、得られたペレットに粉砕助剤としての粉末A型ゼオライト(平均粒子径180μm)を5.0%添加し、冷風(10℃、15m/s)共存下で直列3段に配置したフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、DKA−3)を用いて粉砕した(スクリーン穴径:1段目/2段目/3段目=12mm/6mm/3mm、回転数:1段目/2段目/3段目いずれも4700rpm)。
後処理
上記得られた粉末とカルボキシメチルセルロース、被覆炭酸ナトリウム粒子、亜硫酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムを、水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、1.5%の粉末A型ゼオライトを加え、0.5%のノニオン界面活性剤と香料を噴霧しつつ、1分間転動し表面改質して粒子を得た。
得られた粒子の一部を着色するために、当該粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の界面活性剤含有粒子層の高30mm、層幅300mm)その表面に色素の20%水分散液を噴霧した(平均粒子径500μm、嵩密度0.84g/cm3)。
水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、上記で得られた粒子と、漂白活性化剤造粒物及び酵素を添加し、5分間混合し洗剤組成物を得た。
実施例30
先ず、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸と水酸化ナトリウム水溶液を溶解槽中で等モル中和した。その後、MES、ノニオン界面活性剤、粉末A型ゼオライト、軽質炭酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、香料、色素、酵素を除いたその他の成分を水に加え、ドライマター40%のスラリーを調製した。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて風温270〜300℃の条件でスプレー乾燥し、水分5%の乾燥粒子を得た。
レーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に上記乾燥粒子、トリポリリン酸ナトリウム、粉末A型ゼオライト7%、 軽質炭酸ナトリウムを充填率50%になるように所定量投入し、予め調製しておいた50%ノニオン水溶液を添加した。主軸(200rpm)とチョッパー(6000rpm)にて撹拌造粒を開始した。撹拌造粒開始後120秒後に撹拌を一旦停止し、別途調製したMES粒子(B)と粉末A型ゼオライトを3%添加し、香料を噴霧しつつ、再度30秒撹拌して粉末A型ゼオライトで被覆し、粒子を得た。
得られた粒子の一部を着色するために、当該粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の界面活性剤含有粒子層の高30mm、層幅300mm)その表面に色素の20%水分散液を噴霧した(平均粒子径500μm、嵩密度0.84g/cm3)。
水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、上記で得られた粒子と酵素を添加し、5分間混合し洗剤組成物を得た。
実施例31
先ず、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸と水酸化ナトリウム水溶液を溶解槽中で等モル中和した。その後、粉末A型ゼオライト、香料、色素、酵素を除いたその他の成分を水に加え、ドライマター40%のスラリーを調製した。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて風温270〜300℃の条件でスプレー乾燥し、水分6%の乾燥粒子を得た。
上記得られた乾燥粒子を、水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、粉末A型ゼオライトを加え、香料を噴霧しつつ、1分間転動し表面改質して粒子を得た。
得られた粒子の一部を着色するために、当該粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の界面活性剤含有粒子層の高30mm、層幅300mm)その表面に色素の20%水分散液を噴霧した(平均粒子径500μm、嵩密度0.84g/cm3)。
水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、上記で得られた粒子と酵素を添加し、5分間混合し洗剤組成物を得た。
比較例6
実施例1の製造方法において、工程(B)のMES混合濃縮物(A)を加えない以外は同様にして粒状洗剤組成物を製造した。
Figure 2009173918
Figure 2009173918
表1・表2におけるの各成分の詳細は以下の通りである。
<A成分>
・C16-18MES(A):
(スルホン化工程)
パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180)を80:20(質量比)になるように混合し、さらに常法により水添処理することにより、ヨウ素価を0.2に低減して精製したものを用いて脂肪酸メチルエステル混合物を、流下型薄膜反応器を用いて、脱湿した空気で7%に希釈したSO3ガスで反応モル比(SO3/飽和脂肪酸エステル)=1.18、反応温度80℃の条件にてスルホン化し、スルホン化生成物を得た。
(熟成工程)
得られたスルホン化生成物を、平均滞留時間20分の二重管ジャケット付きのループ式熟成管に導入した。このループ式熟成管を3 基連続して繋げ、平均滞留時間を60分とし、また十分な攪拌と一定温度を保持するために、線速0.16m/sでループ熟成管を流し、設定温度80℃に対して実際の温度は78〜82℃で制御して熟成反応を行いスルホン化を完結し、α−スルホ脂肪酸メチルエステルを得た。
(エステル化・漂白工程)
得られたα−スルホ脂肪酸メチルエステル100質量部に対してメタノール( 住友化学工業社製メタノール:工業グレード水分500ppm以下)を20質量部導入した後、この混合物と35%過酸化水素(三菱ガス化学社製35%工業用過酸化水素:工業グレード)5.7質量部を混合ミキサーと熱交換器を備えた連続ループ式反応器に導入して漂白を行い、α−スルホ脂肪酸メチルエステル漂白処理物を得た。
(中和工程)
次に、各々の原料界面活性剤組成となるように48%NaOH水溶液(ダイソー株式会社製かせいソーダ:工業グレード)とノニオン界面活性剤、水、メタノール(住友化学工業社製メタノール:工業グレード)、α−スルホ脂肪酸メチルエステル漂白処理物及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を、中和ラインに連続的に供給した。
中和方式は、特開2001−64248号公報記載の中和方式を採用し、プレミキサーと中和ミキサーとの間に、48%の水酸化ナトリウム水溶液を定量的にフィードし、連続的に中和できるようにした。そして、予め中和させておいたエステル化物の中和物と、エステル化物とを、プレミキサーで完全に混合した後、水酸化ナトリウム水溶液と混合して中和物とした。
(濃縮工程)
更に、上記中和物を原料界面活性剤水溶液として用い、特開2004−210807号公報に記載のリサイクルフラッシュ蒸発を行い、低級アルコールの除去及び濃縮化を行い、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩含有組成物を得た。
・C14-16MES(A):上記製造法において、ステアリン酸メチルをミリスチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−14)に替えて製造したもの。
・C16-18MES(B):
攪拌機付きの容量1kLの反応装置に、脂肪酸メチルエステル混合物(パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180))を9:1の質量比になるように予め混合した混合物)330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として無水硫酸ナトリウムを前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して5質量%投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSO3ガス(スルホン化ガス)110kg(前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
その後、低級アルコールとしてメタノールを14kg供給し、エステル化を行った。エステル化温度は80℃、熟成時間は30分であった。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を純分換算で、アニオン界面活性剤濃度(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とα−スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di−Na塩)との合計濃度)に対して1%を供給、混合し、80℃に保ち漂白を行い、ペースト状のα−SF塩(α−SF−Na)を得た。
上で得られたα−SF−Naペーストを、回転数1,060rpm、羽根先端速度約11m/sで回転している真空薄膜蒸発機(伝熱面:0.5m2、筒状の処理部の内径:205mm、伝熱面と掻き取り手段である羽根先端とのクリアランス:3mm、商品名「エクセバ」、神鋼パンテック(株)製)に35kg/hrで導入し、内壁加熱温度(伝熱面の温度)135℃、真空度(処理部内の圧力)0.007〜0.014MPaの条件で濃縮を行った。
得られた濃縮物の温度は115℃であり、水分含有量は2.5%であった(固形分量 質量%)。
得られた濃縮物を、投入プーリー間クリアランスを2mmに調整した日本ベルティング(株)製ダブルベルト式ベルトクーラー(NR3−Lo.クーラー)に連続的に222kg/hで供給し、冷却した。この際のベルト移動速度は6m/sとし、また、冷却水の流量は上ベルト側1500L/h(ベルト裏面上に向流方式で流下して冷却)、下ベルト側1800L/h(ベルト裏面に噴霧して冷却)とし、冷却水供給温度は20℃であった。冷却ベルトから排出されて得られた界面活性剤含有物シートを排出プーリー付近に設置された付属の解砕機にて200rpmの回転数で解砕し、23℃のフレーク状のα−SF−Na固形物を得た。
得られたフレーク状のα−SF−Na固形物を、2段直列に配列した粉砕機(ホソカワミクロン(株)製、フィッツミル DKA−3型、1段目スクリーン径8mmφ、2段目スクリーン径3.5mmφ、ブレード回転数1段目:4700rpm、2段目2820rpm)に、15℃の除湿した冷風(露点:−5℃、風量:6Nm3/min)とともに導入し、処理速度200kg/hrで粉砕し、平均粒子径500μmの粉粒体のα−SF−Na固形物を得た。
・C16-18MES(C):
攪拌機付きの容量1kLの反応装置に、脂肪酸メチルエステル混合物(パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180))を9:1の質量比になるように予め混合した混合物)330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として無水硫酸ナトリウムを前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して5質量%投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSO3ガス(スルホン化ガス)110kg(前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
その後、低級アルコールとしてメタノールを14kg供給し、エステル化を行った。エステル化温度は80℃、熟成時間は30分であった。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を純分換算で、アニオン界面活性剤濃度(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とα−スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di−Na塩)との合計濃度)に対して1%を供給、混合し、80℃に保ち漂白を行い、ペースト状のα−SF塩(α−SF−Na)を得た。
上で得られたα−SF−Naペーストを、回転数1,060rpm、羽根先端速度約11m/sで回転している真空薄膜蒸発機(伝熱面:0.5m2、筒状の処理部の内径:205mm、伝熱面と掻き取り手段である羽根先端とのクリアランス:3mm、商品名「エクセバ」、神鋼パンテック(株)製)に35kg/hrで導入し、内壁加熱温度(伝熱面の温度)135℃、真空度(処理部内の圧力)0.007〜0.014MPaの条件で濃縮を行った。
得られた濃縮物の温度は115℃であり、水分含有量は2.5%であった(固形分量質量%)。
得られた濃縮物を、投入プーリー間クリアランスを2mmに調整した日本ベルティング(株)製ダブルベルト式ベルトクーラー(NR3−Lo.クーラー)に連続的に222kg/hで供給し、冷却した。この際のベルト移動速度は6m/sとし、また、冷却水の流量は上ベルト側1500L/h(ベルト裏面上に向流方式で流下して冷却)、下ベルト側1800L/h(ベルト裏面に噴霧して冷却)とし、冷却水供給温度は20℃であった。冷却ベルトから排出されて得られた界面活性剤含有物シートを排出プーリー付近に設置された付属の解砕機にて200rpmの回転数で解砕し、23℃のフレーク状のα−SF−Na固形物を得た。
C16-18MES(C)において使用するスクリュ押出式造粒機100として、スクリュ押出式造粒機(ホソカワミクロン(株)製、エクストルード・オーミックス EM−6型、主軸回転数70rpm)を使用している。図1を参照すると、スクリュ押出式造粒機100は、円筒形のケーシング110と、ケーシング110の上流側上方に設けられた原料投入口112と、ケーシング110において原料投入口112の下流側上方に設けられたバインダ投入口114と、ケーシング110の下流側に設けられた製品出口118とを備える。回転可能なスクリュ軸140がケーシング110の内部に配置される。スクリュ140軸はモータ(図示せず)などの駆動機構の回転によって回転される。スクリュ押出式造粒機のケーシング110の内部には、バインダ投入口114(今回は不使用)の下流側に設けられた固定爪130と、固定爪130の下流側に設けられた第一パドル144と、第一パドル144の下流側に設けられた第二パドル146と、上流側の第一オリフィスプレート122と、下流側の第二オリフィスプレート124とが備えられている。原料投入口112から近い側に配置された第一オリフィスプレート122は、孔径6mmのオリフィスを有する。第二オリフィスプレート124は、孔径4.5mmのオリフィスを有する。第三オリフィスプレート126が製品出口118に装備される。今回用いた第三オリフィスプレート126の孔形状は円形、孔径は0.8mm、孔面積は0.50mm2/本である。上流側の第一パドル144と、下流側第二パドル146はケーシング110に固定される。スクリュ軸140が回転すると、第一パドル144および第二パドル146はスクリュ軸140と一体になって回転される。ジャケット150が、スクリュ押出式造粒機のケーシング110の外部に装備される。ジャケット150の内部に、入り口温度30℃で水を通過させている。
得られたフレーク状のα−SF−Na固形物を、原料投入口112が大気開放された状態で、スクリュ押出式造粒機100の原料投入口112から、80kg/hの速度で連続的に供給した。供給時のフレークの温度は25℃である。そして、スクリュ軸140を回転させ第一パドル144および第二パドル146を、70〜160rpmで回転させることによって、α−SF−Na固形物を混練すると共に第三オリフィスプレート126の孔から押出して、ヌードル状のα−SF−Na固形物を得た。
このヌードルを室温にて30℃まで冷却した後、粉砕機(岡田精工(株)製、スピードミル ND−10型、ブレード回転数840rpm、スクリーンφ2mmに1kg/minの速度で投入して解砕し、ペレット状のα−SF−Na固形物(直径0.8mm、長さ2.5mm)を得た。
<B成分>
・CMC(1):サンローズ F10LC(エーテル化度:0.60、分子量:13万) 日本製紙ケミカル(株)社製
・CMC(2):CMCダイセル1130(エーテル化度:0.70、分子量:30万) ダイセル化学工業(株)社製
・CMC(3):CMCダイセル1140(エーテル化度:0.70、分子量:62万) ダイセル化学工業(株)社製
・CMC(4):CMCダイセル1190(エーテル化度:0.7、分子量:82万) ダイセル化学工業(株)社製
・CMC(5):サンローズ SLD-F1(エーテル化度:0.30、分子量:30万) 日本製紙ケミカル(株)社製
・CMC(6):CMCダイセル1290(エーテル化度:0.90、分子量:99万) ダイセル化学工業(株)社製
<B’成分>
以下は、本発明の「エーテル化度0.2〜1.3、かつ、重量平均分子量10万以上」の範囲外のカルボキシメチルセルロースである。
・CMC(7):CMCダイセル1105(エーテル化度:0.70、分子量:6万) ダイセル化学工業(株)社製
・CMC(8):サンローズ A20SH(エーテル化度:1.50、分子量:13万) 日本製紙ケミカル(株)社製
なお、上記の各分子量は、装置として、送液ポンプ:Shodex DS−4(昭和電工製)、デガッサー:ERC3115(ERC社製)、カラム:Shodex SB−806MHQ(昭和電工製)、示差屈折率検出器:Shodex RI−71(昭和電工製)を使用し、溶離液:0.1M NaNO3 、流速:1ml/min、試料:0.02〜0.3重量% 溶媒は0.1M NaNO3 、注入量:200μlの操作条件下で、重量平均分子量をPEG換算の数値として算出した値である。
<C成分>
・酵素(1):サビナーゼ12T(商品名、ノボザイムズ製、プロテアーゼ)
・酵素(2):エバラーゼ8T(商品名、ノボザイムズ製、プロテアーゼ)
・酵素(3):ピュラフェクトE(ジェネンコア社製、プロテアーゼ)
・酵素(4):ケアザイム4500T(商品名、ノボザイムズ製、セルラーゼ)
<任意成分>
・LAS-Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸[ライオン(株)製、ライポンLH−200(LAS−H 純分96質量%)]を、界面活性剤組成物の調製時に48質量%水酸化ナトリウム水溶で中和した化合物と、前記水酸化ナトリウムにて中和する代わりに、48質量%水酸化カリウム水溶液で中和した化合物を質量比2:1で混合したもの。表中の配合量は、これら混合物としての値(質量%)を示す。
・AS-Na:アルキル(炭素数11、13、15)硫酸ナトリウム(サンデットLNM、三洋化成工業(株)製;純分32質量%)
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、純分:67質量%、タイター:40〜45℃;脂肪酸組成:C12 1質量%、C14 10質量%、C16 24質量%、C18F0(ステアリン酸)10質量%、C18F1(オレイン酸)54質量%、C18F2(リノール酸)1質量%)。
・POEアルキルエーテル(1):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均15モル付加体(純分90%)
・POEアルキルエーテル(2):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均7モル付加体(純分90%)
・ゼオライト:粉末A型ゼオライト(商品名:シルトンB、水澤化学(株)製;純分80質量%)。
・トリポリリン酸ナトリウム:トリポリ燐酸ソーダ(三井化学(株)製)
・ケイ酸ナトリウム:粉末珪酸ソーダ2号(日本化学(株)製、純分78%)
・MA剤(1):アクリル酸/無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩(商品名:アクアリックTL−400、日本触媒(株)製;純分40質量%水溶液)。
・MA剤(2):アクリル酸/無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩(商品名:アクアリックTL−500、日本触媒(株)製;純分50質量%水溶液)。
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝(日本化学工業(株)製)。
・炭酸ナトリウム(1):粒灰(旭硝子(株)製、平均粒子径320μm、嵩密度1.07g/cm3)。
・炭酸ナトリウム(2):軽質炭酸ナトリウム(商品名:軽灰、旭硝子(株)製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学(株)製)。
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製;平均粒子径490μm、嵩密度1.30g/cm3)。
・過炭酸ナトリウム:被覆化過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学(株)製、製品名;SPC−D、平均粒子径750μm、嵩密度0.85g/mL)
・漂白活性化剤:漂白活性剤として4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの合成を、原料として4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(関東化学(株)製 試薬)、N,N−ジメチルホルムアミド(関東化学(株)製 試薬)、ラウリン酸クロライド(東京化成工業(株)製 試薬)、アセトン(関東化学(株)製 試薬)を用い、以下の方法で行った。
予め脱水処理した4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム3000g(15.3mol)をN,N−ジメチルホルムアミド9000g中に分散させ、スターラーで撹拌しながらラウリン酸クロライド3347g(15.3mol)を50℃で30分かけて滴下した。滴下終了後3時間反応を行い、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下(0.5〜1mmHg)、100℃で留去した。アセトン洗浄後、水/アセトン(=1/1mol)溶媒中にて再結晶を行って精製し、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの結晶を得た。収率は90%であった。上記の方法で合成した4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70質量部、PEG(商品名:ポリエチレングリコール#6000M(ライオン(株)製))20質量部、炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム粉末品(商品名:リポランPJ−400(ライオン(株)製))5質量部の割合で合計5000gになるようにホソカワミクロン社製エクストルード・オーミックスEM−6型(商品名)に投入し、混練押し出しすることにより径が0.8mmφのヌードル状の押し出し品を得た。この押し出し品(60℃)を、ホソカワミクロン社製フィッツミルDKA−3型(商品名)に導入し、また助剤としてA型ゼオライト粉末5質量部を同様に供給し、粉砕して平均粒子径約700μm の漂白活性化剤造粒物を得た。
・酵素(5):ライペックス100T(商品名、ノボザイムズ製、リパーゼ)。
・酵素(6):ステインザイム12GTS(商品名、ノボザイムズ製、アミラーゼ)。
・香料:特開2002−146399号公報 [表11]〜[表18]に示す香料組成物A。
・色素:群青(大日精化工業製、Ultramarine Blue)
・蛍光増白剤:チノパールCBS−X(商品名、チバスペシャルティケミカルズ製)/チノパールAMS−GX(商品名、チバスペシャルティケミカルズ製)=3/1(質量比)の混合物。
・被覆炭酸Na粒子:以下に示す第1〜3工程で調製される、炭酸ナトリウム85質量%、アクリル酸/無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩3質量%、ラウリン酸7質量%、水、その他残部からなる表面処理無機粒子。
(第1工程)
鋤刃状ショベルを具備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのプローシェアーミキサー(大平洋機工(株))に、炭酸ナトリウムを投入し(充填率30容積%)、主軸150rpmで撹拌を開始した(チョッパー回転数:1015rpm、ブレード先端速度(周速):6.9m/s)。撹拌開始後10秒後に、アクリル酸/無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩水溶液を噴霧角115度の加圧ノズル(フラットノズル)で180秒間噴霧添加し、造粒・被覆操作を行った。
なお、第1工程で調製された粒子において、該粒子全量に対する水分量が10質量%を超えていた場合には、上記装置に熱風を導入して乾燥し、水分量を10質量%以下に調整した。
(第2工程)
引き続き、プローシェアーミキサーの撹拌を継続しつつ、ラウリン酸を噴霧角60度の加圧ノズル(フルコーンノズル)で180秒間噴霧添加し、被覆操作を行った。そして、引き続き、30秒間撹拌を続け、粒子を得た。
(第3工程)
次いで、得られた粒子を、流動層(製品名:Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20、(株)パウレックス製)に充填し、充填後、15℃の風(空気)を流動層内に送り、粒子の冷却操作を行い、20℃まで冷却された粒子を得た。
流動層内風速は、流動化状態を確認しながら0.2〜10.0m/sの範囲で調整した。
得られた粒子を、目開き2000μmの篩を用いて分級し、目開き2000μmの篩を通過する表面処理無機粒子(被覆炭酸Na粒子)を得た。
[再汚染性評価方法−1]
再汚染性判定布として、肌シャツ(BVD社肌シャツ:綿100%、G0134TS)を2枚ずつ各家庭に配布し、1枚を評価組成用、他の1枚を対照組成(比較例1)用として、各家庭で洗濯する際、毎回、実使用の被洗物と一緒に洗濯を行った。試験は1サンプルにつき10家庭で行った。その内、5家庭では評価組成で20回繰り返し実用洗濯後、配布肌シャツを評価。その後、対照組成で同様に20回実用洗濯後、配布肌シャツを評価する順序とした。また、他の5家庭は、対照組成を最初に試験した後、評価組成を試験する順序とし、試験時期のズレによる汚れの量、質の影響を相殺、平準化するようにした。各家庭での洗濯は、被洗布1.5kgにつき、30Lの洗濯水、供試洗剤20gを標準使用量の目安として行った。
再汚染の判定は、回収した肌シャツの腹側表面及び背側表面の中心線沿いに各〃5,10,15,20,25,30cmの6箇所計12箇所の反射率を、反射率計(日本電色工業,分光式色差計 SE2000)を用いて測定しZ値として算出した。各サンプルのZ値を平均し、更にn=10家庭での総平均Z値を算出した。評価組成のZ値から対照組成のZ値を引いた値、ΔZを求めて再汚染性を評価した。ΔZが1以上で目視による識別が可能である。再汚染性に対して下記に示す評価基準を設定し、◎◎、◎及び○を合格とした。
[評価基準]
◎◎ : ΔZが3より大きい
◎ : ΔZが2より大きく3以下
○ : ΔZが1より大きく2以下
△ : ΔZが0より大きく1以下
× : ΔZが0以下
[再汚染性評価方法−2]
再汚染性判定布として、肌シャツ(BVD社肌シャツ:綿100%、G0134TS)を5×5cmに裁断したものを5枚用意した。
<洗浄>
ラウンドリーテスター(FI-301,テスター産業(株)製)を使用し、ステンレス製試料瓶(500±50mL)に25℃の3°DH硬水で調整した0.15%の洗剤溶液を200mL入れ、これに再汚染判定布5枚、湿式人工汚染布(財団法人洗濯科学協会製、オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6%、コレステロールオレート12.2%、流動パラフィン2.5%、スクアレン2.5%、コレステロール1.6%、ゼラチン7.0%、泥29.8%、カーボンブラック0.5%)20枚、前記肌シャツを細かく(3×3cm程度)裁断したものを入れて浴比を10倍に合わせ、40rpm、25℃で25分間洗浄した。
<すすぎ>
洗浄した布を1分脱水した後、25℃の3°DH硬水を200mLを入れた試料瓶に戻し、40rpm、25℃で3分間すすいだ。このすすぎ工程を2回繰り返した。
<乾燥>
すすいだ布を1分脱水した後、再汚染判定布のみ取り出し、ろ紙に挟んでアイロンで乾燥した。
この洗浄−すすぎ−乾燥の工程を3回繰り返し、再汚染判定布の反射率を反射率計(日本電色工業,分光式色差計 SE2000)を用いて測定しZ値として算出し、洗浄前のZ値から洗浄後のZ値を引いた値、ΔZを求め、5枚の平均値から再汚染性を評価した。
[評価基準]
◎◎ : ΔZが6以下
◎ : ΔZが6より大きく8以下
○ : ΔZが8より大きく10以下
△ : ΔZが10より大きく12以下
× : ΔZが12以上
本発明の実施例において使用するスクリュ押出造粒機の概略構造を示す断面図である。
符号の説明
100 スクリュ押出式造粒機
110 ケーシング
112 原料投入口
114 バインダ投入口
118 製品出口
122 第一オリフィスプレート
124 第二オリフィスプレート
126 第三オリフィスプレート
130 固定爪
140 スクリュ軸
144 第一パドル
146 第二パドル
150 ジャケット

Claims (6)

  1. (A) α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
    (B) エーテル化度0.2〜1.3、かつ、重量平均分子量10万以上のカルボキシメチルセルロースまたはその塩
    (C) プロテアーゼおよび/またはセルラーゼ
    を含む、粒状洗剤組成物。
  2. 成分(B)のカルボキシメチルセルロースまたはその塩の重量平均分子量が30万以上である、請求項1記載の粒状洗剤組成物。
  3. 成分(C)としてプロテアーゼを、全組成物を基準として0.01〜2質量%含む、請求項1または2記載の粒状洗剤組成物。
  4. 全組成物を基準として、成分(A)のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を5〜20質量%含む、請求項1から3のいずれか1項記載の粒状洗剤組成物。
  5. 全組成物を基準として、成分(B)のカルボキシメチルセルロースまたはその塩を0.1〜5質量%含む、請求項1から4のいずれか1項記載の粒状洗剤組成物。
  6. ドラム式洗濯機用洗剤組成物である、請求項1から5のいずれか1項記載の粒状洗剤組成物。
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