JP2009173829A - インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット用のインクに用いられる色材として銅フタロシアニン顔料を用いる場合でもフィルタで目詰まりを起こさない吐出性に優れたインクジェット用インクを提供すること。
【解決手段】少なくとも、銅フタロシアニン顔料、水溶性樹脂、水、水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用インクであって、前記インク全質量を基準とした、前記銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)、前記水溶性樹脂の含有量B(質量%)が、0.1<P/B<1の条件を満たし、前記水溶性有機溶剤の比誘電率が、30.0以上70.0未満であり、かつ、前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、5.0質量%以上15.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも、銅フタロシアニン顔料、水溶性樹脂、水、水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用インクであって、前記インク全質量を基準とした、前記銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)、前記水溶性樹脂の含有量B(質量%)が、0.1<P/B<1の条件を満たし、前記水溶性有機溶剤の比誘電率が、30.0以上70.0未満であり、かつ、前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、5.0質量%以上15.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置に関する。
近年、耐水性や耐光性などの堅牢性に優れた画像が得られることから、インクジェット用インクの色材に顔料を用いることが多くなっている。中でも、シアンインク用の色材としては、銅フタロシアニン顔料を用いることが多い(特許文献1及び2参照)。
しかし、色材に顔料を用いた顔料インクには、色材に染料を用いた染料インクとは異なり、インク中に分散状態が不安定な顔料粒子が数多く存在している。そのため、インクを装置内に長期保存した場合などは、前記顔料粒子の凝集物がインク供給路内で目詰まりし、正常な吐出性を示すことができないことがある。このような課題を解決する手段として、インク中の水溶性樹脂の含有量を規定する方法が提案されている(特許文献3参照)。さらに、インク中の水溶性有機溶剤の種類や量を規定する方法が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、高精細な画像を得るために、近年における吐出するインク滴の小液滴化は目覚ましく、これに伴って記録ヘッドのノズル径も小さくなっている。このため、インクを吐出するための記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けるフィルタの径も、ポアサイズが例えば3.5μm以下と、従来のフィルタの径と比較してかなり微細な径となってきている。その結果、従来より提案されている方法を用いても、前記フィルタに顔料の凝集物が目詰まりを起こし、これにより、インクがノズルに到達する際の圧力損失が大きくなることから、インクの吐出が不安定になってしまうという問題が生じる。特に、他の顔料と比較して分散剤が吸着しにくいという特性をもつ銅フタロシアニン顔料を含有するインクは、顔料の凝集物が生じやすく、前記したフィルタの通過性が低い傾向にあった。
したがって、本発明の目的は、インクジェット用のインクに用いられる色材として銅フタロシアニン顔料を用いる場合でも、フィルタでの目詰まりが起こりにくい、吐出性に優れたインクジェット用インクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、銅フタロシアニン顔料を含有させたインクを用いているにもかかわらず、優れた吐出性を安定して得ることを実現したインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録装置を提供することにある。特に、記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部にポアサイズが3.5μm以下の、微細な径のフィルタを有するインクジェット記録装置用に好適なインクジェット用インクを提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、少なくとも、銅フタロシアニン顔料、水溶性樹脂、水及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用インクであって、インク全質量を基準とした、前記銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)と前記水溶性樹脂の含有量B(質量%)とが、0.1<P/B<1の条件を満たし、前記水溶性有機溶剤の20℃での比誘電率が、30.0以上70.0未満であり、かつ、前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、5.0質量%以上15.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インクである。
本発明の別の実施形態は、インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法において、インクに、上記のインクジェット用インクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法である。また、本発明の別の実施形態は、インクを収容するインク収容部を備えてなるインクカートリッジにおいて、インクが、上記インクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジである。また、本発明の別の実施形態は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなる記録ユニットにおいて、インクが、上記インクジェット用インクであることを特徴とする記録ユニットである。本発明の別の実施形態は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなるインクジェット記録装置において、インクが、上記インクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明のインクジェット用インクを用いることにより、銅フタロシアニン顔料を用いる場合でもインクを吐出するための記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けるフィルタ部で目詰まりを抑制することが可能となる。その結果、吐出性に優れたインクジェット用インクを提供することができる。また、本発明によれば、銅フタロシアニン顔料を含有させたインクを用いているにもかかわらず、優れた吐出性を安定して得ることを実現したインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録装置の提供が可能となる。特に、記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部にポアサイズが3.5μm以下の、微細な径のフィルタを有するインクジェット記録装置用に好適なインクジェット用インクが提供される。
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の記載において、「インクジェット用インク」を単に「インク」と呼ぶことがある。
本発明者らは、樹脂により顔料を分散させた顔料分散体(以下、単に「顔料分散体」という。)を用いたインクについて、インクを吐出するための記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けるフィルタの目詰まりに関する検討を行った。その際、顔料として銅フタロシアニン顔料を含有するインクは、他のインクと比較して、上記フィルタで目詰まりが起きやすい傾向があった。特に、記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けたフィルタのポアサイズを従来の径よりも小さい3.5μm以下としたときに目詰まりする現象が顕著に表れた。
本発明者らは、樹脂により顔料を分散させた顔料分散体(以下、単に「顔料分散体」という。)を用いたインクについて、インクを吐出するための記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けるフィルタの目詰まりに関する検討を行った。その際、顔料として銅フタロシアニン顔料を含有するインクは、他のインクと比較して、上記フィルタで目詰まりが起きやすい傾向があった。特に、記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部に設けたフィルタのポアサイズを従来の径よりも小さい3.5μm以下としたときに目詰まりする現象が顕著に表れた。
そこで、本発明者らは、上記現象の原因を追求すべく検討を進めた結果、下記に述べるように、銅フタロシアニン顔料のもつ結晶構造が主たる原因であるという結論に至った。フィルタが目詰まりする原因としては、以下のことが考えられる。
一般的に、インクを構成する水性媒体中に水溶性樹脂を用いて顔料を分散させる場合、水溶性樹脂は下記のように分散剤として働き、顔料に吸着する。すなわち、水溶性樹脂の疎水性部分が顔料へ吸着し、親水性部分が水性媒体に溶解することで、顔料は水性媒体中に安定して分散されることとなる。しかし、銅フタロシアニン顔料の場合は、その結晶構造の表面の大部分がベンゼン環で覆われているため、他の多くの顔料と比較して、顔料に水溶性樹脂が吸着しにくい。そのため、銅フタロシアニン顔料は、他の多くの顔料と同レベルの分散を行ったとしても凝集(二次凝集)しやすいという特性がある。このような二次凝集しやすいという特性により、銅フタロシアニン顔料は、インクの色材として用いた場合に、他の多くの顔料と比較して、記録ヘッド部の前記したフィルタをより詰まらせやすくしているものと推測している。顔料の凝集物などでフィルタが詰まると、記録ヘッド部へインクが供給されにくくなるため、記録の乱れや不吐出などが発生し、その結果、画像品位が低下する場合がある。
そこで、本発明者らは、このフィルタが詰まる問題に対して、インク中の銅フタロシアニン顔料の分散安定性をより高めて吐出性を向上させることについて検討を行った。その結果、インク中における銅フタロシアニン顔料の含有量に対する水溶性樹脂の含有量、さらには、インク中の水溶性有機溶剤の種類やその含有量をコントロールすることにより、銅フタロシアニン顔料の分散安定性を向上させることができるという知見を得た。このことで銅フタロシアニン顔料の分散安定性が向上するのは、水溶性樹脂が銅フタロシアニン顔料に速やかに吸着するようになることに起因する。以下、詳細に説明する。
先ず、本発明者らは、より安定な分散状態を維持するために、インク中の顔料と水溶性樹脂の比率に着目して検討を行った。一般的に、インク中の水溶性樹脂の含有量を増やすと、顔料に吸着しない水溶性樹脂(以下、フリーの水溶性樹脂という)の量も増えると推測される。そして、このフリーの水溶性樹脂が多いと、顔料に吸着している水溶性樹脂が脱離しても、速やかにフリーの水溶性樹脂が顔料へ吸着する。このため、水溶性樹脂の吸着及び脱離の平衡を保つことができ、顔料粒子の二次凝集を有効に防ぐことができる。
本発明者らの詳細な検討によれば、インク中における水溶性樹脂と銅フタロシアニン顔料の比率が以下の関係を満たすことで、優れた分散安定性が得られることがわかった。具体的には、インク全質量を基準とした、銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)及び水溶性樹脂の含有量B(質量%)が、0.1<P/B<1の関係を満たすようにすればよいことがわかった。P/Bの値が1以上であると、銅フタロシアニン顔料の含有量に対して水溶性樹脂の含有量が少なくなるため、銅フタロシアニン顔料の凝集が起こりやすくなる場合がある。一方、P/Bの値が0.1以下であると、フリーの水溶性樹脂の量が多くなりすぎてしまい、ノズル先端部の水分蒸発に伴うインク粘度の上昇や、記録ヘッドのオリフィスなどに水溶性樹脂の付着が起こりやすくなり、吐出性が低下する場合がある。
これまでに述べてきた本発明者らの検討結果から、顔料の分散剤として用いる水溶性樹脂の含有量を顔料に対して適度に増やすことで、記録ヘッドとインクカートリッジの結合部のフィルタでの耐目詰まり性が向上することがわかった。
しかし、上述したように、インク中の水溶性樹脂の含有量を多くするだけでは、インクを長期間保存する場合や高温で保存する場合に、銅フタロシアニン顔料が凝集して、フィルタ通過性が低下する場合があった。そこで、本発明者らは、インク中の水溶性有機溶剤の種類やその含有量に着目し、さらに検討を行った。その結果、インク中の水溶性有機溶剤の含有量を多くするほど銅フタロシアニン顔料が凝集する傾向にあり、特に、比誘電率が小さい水溶性有機溶剤ほどこの凝集の傾向が強いことがわかった。
水溶性有機溶剤が顔料の分散安定性へ影響を及ぼす理由には、以下のことが考えられる。通常、インク中では、水溶性有機溶剤は、水分子や顔料粒子に囲まれており、水と水溶性有機溶剤との間や顔料と水溶性有機溶剤との間に働く相互作用を受ける。そして、インク中に比誘電率が大きい水溶性有機溶剤が存在すると、顔料との間に働く相互作用よりも、水溶性有機溶剤の分子間又は水溶性有機溶剤の分子と水分子の双極子間により大きい引力が働き、分散状態は安定となる。しかし、一方で、比誘電率が小さい水溶性有機溶剤では、これらの相互作用は小さくなる。このため、比誘電率が小さい水溶性有機溶剤は、疎水性である銅フタロシアニン顔料へ接近すると考えられる。この結果、比誘電率が小さい水溶性有機溶剤と顔料との相互作用により、分散剤として作用する水溶性樹脂の顔料からの脱離が起こり、時間の経過と共に水溶性樹脂を介して分散していた銅フタロシアニン顔料が凝集する。その結果、フィルタの目詰まりが起こるものと考えられる。
そして、本発明者らの検討の結果、水溶性有機溶剤として、20℃での比誘電率(ε)が30.0以上70.0未満の水溶性有機溶剤を用いることで、フィルタの目詰まりを顕著に抑制できることがわかった。本発明者らの検討によると、比誘電率が30.0未満の水溶性有機溶剤を含有するインクの場合、銅フタロシアニン顔料と水溶性有機溶剤との相互作用が大きく働くこととなり、銅フタロシアニン顔料が凝集する場合がある。記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部のフィルタのポアサイズが3.5μm以下と小さい場合には、この程度の相互作用による顔料の凝集であってもフィルタの通過性が低下し、目詰りを生じる場合がある。
本発明者らのさらなる検討の結果、20℃での比誘電率が30.0以上70.0未満である水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、5.0質量%以上15.0質量%以下であることが必要であることがわかった。20℃での比誘電率が30.0以上70.0未満である水溶性有機溶剤の含有量が5.0質量%未満であると、インクが蒸発しやすく、耐固着性、スタートアップ特性、記録耐久性が低下する場合がある。一方、20℃での比誘電率が30.0以上70.0未満である水溶性有機溶剤の含有量が15.0質量%を超えると、銅フタロシアニン顔料の凝集が起こる場合がある。
<インク>
以下、本発明のインクを構成する各成分について詳細に説明する。
(銅フタロシアニン顔料)
本発明に用いる顔料としては、銅フタロシアニン顔料であればいずれのものも用いることができ、例えば、α型、β型、ε型、低塩素型、高塩素型、中塩素型、高塩臭素化型の各銅フタロシアニン顔料や銅フタロシアニンレーキなどが挙げられる。これらの銅フタロシアニン顔料をC.I.ナンバーで示すと、例えば、C.I.ピグメントブルー;15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17:1、C.I.ピグメントグリーン;7、36、37などが挙げられる。また、本発明のために新たに調製した銅フタロシアニン顔料を用いることもできる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、銅フタロシアニン顔料をいずれも用いることができる。
以下、本発明のインクを構成する各成分について詳細に説明する。
(銅フタロシアニン顔料)
本発明に用いる顔料としては、銅フタロシアニン顔料であればいずれのものも用いることができ、例えば、α型、β型、ε型、低塩素型、高塩素型、中塩素型、高塩臭素化型の各銅フタロシアニン顔料や銅フタロシアニンレーキなどが挙げられる。これらの銅フタロシアニン顔料をC.I.ナンバーで示すと、例えば、C.I.ピグメントブルー;15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17:1、C.I.ピグメントグリーン;7、36、37などが挙げられる。また、本発明のために新たに調製した銅フタロシアニン顔料を用いることもできる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、銅フタロシアニン顔料をいずれも用いることができる。
インク中の銅フタロシアニン顔料の含有量Pは、インクに担持させる着色力、記録媒体に再現する色相、さらには形成させる画像の品位などによって異なり、インクジェット用インクとして実用的な物性を維持し得る限り、特に限定されるものではない。一般的には、銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、本発明のインクは、銀塩写真に匹敵するレベルの高品位なインクジェット画像の形成に多用される所謂淡インクとしても用いることができる。本発明のインクを淡インクとして用いる場合、銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
(水溶性樹脂)
上記した銅フタロシアニン顔料を水性媒体中に安定に存在させる分散剤の役割を果たす水溶性樹脂には、銅フタロシアニン顔料への親和性を有する疎水性部分と水への親和性を有する親水性部分を有する水溶性樹脂を用いることができる。例えば、親水性モノマーの重合体、或いは、親水性モノマーと疎水性モノマーとの重合体を用いることができる。このような水溶性樹脂を形成するためのモノマーとしては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びこれらのモノマーの誘導体などである。本発明で使用する水溶性樹脂としては、これらのモノマーから選ばれる少なくとも2つのモノマー(このうち少なくとも1つは親水性モノマー)を用いて得られる共重合体が好適である。共重合体としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩など、いずれのものも用いることができるが、特に、ブロック共重合体を水溶性樹脂として用いることが好ましい。本発明で使用する水溶性樹脂の重量平均分子量は、30,000未満、さらには20,000未満、特には2,000乃至10,000であることが好ましい。水溶性樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸共重合体やスチレン−マレイン酸共重合体などが挙げられる。
上記した銅フタロシアニン顔料を水性媒体中に安定に存在させる分散剤の役割を果たす水溶性樹脂には、銅フタロシアニン顔料への親和性を有する疎水性部分と水への親和性を有する親水性部分を有する水溶性樹脂を用いることができる。例えば、親水性モノマーの重合体、或いは、親水性モノマーと疎水性モノマーとの重合体を用いることができる。このような水溶性樹脂を形成するためのモノマーとしては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びこれらのモノマーの誘導体などである。本発明で使用する水溶性樹脂としては、これらのモノマーから選ばれる少なくとも2つのモノマー(このうち少なくとも1つは親水性モノマー)を用いて得られる共重合体が好適である。共重合体としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩など、いずれのものも用いることができるが、特に、ブロック共重合体を水溶性樹脂として用いることが好ましい。本発明で使用する水溶性樹脂の重量平均分子量は、30,000未満、さらには20,000未満、特には2,000乃至10,000であることが好ましい。水溶性樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸共重合体やスチレン−マレイン酸共重合体などが挙げられる。
本発明の一つの特徴は、上記に挙げたような水溶性樹脂のインク中における含有量Bを、先に説明した銅フタロシアニン顔料の含有量Pとの関係が、0.1<P/B<1の条件を満たすようにしたことにある。したがって、水溶性樹脂のインク中の含有量Bは、銅フタロシアニン顔料の含有量Pに応じて上記の関係を満たす範囲で適宜に決定する。使用する水溶性樹脂の重量平均分子量などにもよるが、インクジェット用インクとしてより良好な特性のものとするためには、水溶性樹脂の含有量B(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下の範囲とすることが好ましい。
(水溶性有機溶剤)
本発明のインクのもう一つの特徴は、インクを構成する水溶性有機溶剤に、20℃での比誘電率が30.0以上70.0未満のものを用い、その含有量を特定の範囲にしたことにある。具体的には、上記特定の比誘電率を有する水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として5.0質量%以上15.0質量%以下の範囲、より好ましくは、7.0質量%以上12.0質量%以下の範囲となるように構成する。本発明のインクを構成する水溶性有機溶剤は、上記した範囲の比誘電率を示すものであれば特に限定されるものではない。具体的には、グリセリン(43.0)、エチレングリコール(38.1)、ジエチレングリコール(32.5)、1,2−プロパンジオール(32.2)、1,3−プロパンジオール(34.8)、1,4−ブタンジオール(31.3)などが挙げられる。本発明では、比誘電率を、LCRメータ 4284A(日本ヒューレットパッカード製)を用いて、温度20℃、測定周波数1MHzの条件で測定した。しかし、これに限定されるものではなく、同様に水溶性有機溶剤の比誘電率を測定できるものであれば、いずれの方法で測定してもよいのは勿論である。
本発明のインクのもう一つの特徴は、インクを構成する水溶性有機溶剤に、20℃での比誘電率が30.0以上70.0未満のものを用い、その含有量を特定の範囲にしたことにある。具体的には、上記特定の比誘電率を有する水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として5.0質量%以上15.0質量%以下の範囲、より好ましくは、7.0質量%以上12.0質量%以下の範囲となるように構成する。本発明のインクを構成する水溶性有機溶剤は、上記した範囲の比誘電率を示すものであれば特に限定されるものではない。具体的には、グリセリン(43.0)、エチレングリコール(38.1)、ジエチレングリコール(32.5)、1,2−プロパンジオール(32.2)、1,3−プロパンジオール(34.8)、1,4−ブタンジオール(31.3)などが挙げられる。本発明では、比誘電率を、LCRメータ 4284A(日本ヒューレットパッカード製)を用いて、温度20℃、測定周波数1MHzの条件で測定した。しかし、これに限定されるものではなく、同様に水溶性有機溶剤の比誘電率を測定できるものであれば、いずれの方法で測定してもよいのは勿論である。
(水)
本発明のインクに用いる水は、イオン交換水(脱イオン水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上90.0質量%以下、さらには、70.0質量%以上85.0質量%以下とすることが好ましい。
本発明のインクに用いる水は、イオン交換水(脱イオン水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上90.0質量%以下、さらには、70.0質量%以上85.0質量%以下とすることが好ましい。
(その他添加剤)
また、本発明のインクは、上記の成分の他に必要に応じて所望の物性値を有するインクとするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤などを添加することが可能であり、さらに、市販の水溶性染料などを添加することもできる。界面活性剤は、記録媒体へのインクの浸透性を高め、記録物の耐擦過性を向上させることができる。具体的には、以下のものを用いることができる。ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダやラウリル硫酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤。アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物やポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤。燐酸やカルボン酸などのアニオン性解離基をエチレンオキシド末端に有しかつHLB値が10以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン−アニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でもアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物やポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤がより好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
また、本発明のインクは、上記の成分の他に必要に応じて所望の物性値を有するインクとするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤などを添加することが可能であり、さらに、市販の水溶性染料などを添加することもできる。界面活性剤は、記録媒体へのインクの浸透性を高め、記録物の耐擦過性を向上させることができる。具体的には、以下のものを用いることができる。ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダやラウリル硫酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤。アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物やポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤。燐酸やカルボン酸などのアニオン性解離基をエチレンオキシド末端に有しかつHLB値が10以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン−アニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でもアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物やポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤がより好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
<インクジェット記録方法>
本発明の別の実施形態である本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクを、インクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うことを特徴とする。本発明のインクは、インクジェット記録方法に適用することが、特に好ましい。インクジェット記録方法には、インクに力学的エネルギーを作用することによりインクを吐出する記録方法や、インクに熱エネルギーを作用することによりインクを吐出する記録方法などがある。特に、本発明のインクジェット記録方法においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を適用することが好ましい。
本発明の別の実施形態である本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクを、インクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うことを特徴とする。本発明のインクは、インクジェット記録方法に適用することが、特に好ましい。インクジェット記録方法には、インクに力学的エネルギーを作用することによりインクを吐出する記録方法や、インクに熱エネルギーを作用することによりインクを吐出する記録方法などがある。特に、本発明のインクジェット記録方法においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を適用することが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明の別の実施形態である本発明のインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。
本発明の別の実施形態である本発明のインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。
<記録ユニット>
本発明の別の実施形態である本発明の記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。特に、記録ヘッドが記録信号に対応した熱エネルギーをインクに作用することによりインクを吐出する方式の記録ユニットであることが好ましい。さらには、本発明の記録ユニットは、金属及び/又は金属酸化物を含有する発熱部接液面を有する記録ヘッドであることが好ましい。発熱部接液面を構成する金属及び/又は金属酸化物は、具体的には、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、若しくはAlなどの金属、又はこれらの金属酸化物などが挙げられる。
本発明の別の実施形態である本発明の記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。特に、記録ヘッドが記録信号に対応した熱エネルギーをインクに作用することによりインクを吐出する方式の記録ユニットであることが好ましい。さらには、本発明の記録ユニットは、金属及び/又は金属酸化物を含有する発熱部接液面を有する記録ヘッドであることが好ましい。発熱部接液面を構成する金属及び/又は金属酸化物は、具体的には、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、若しくはAlなどの金属、又はこれらの金属酸化物などが挙げられる。
<インクジェット記録装置>
本発明の別の実施形態である本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。特に、本発明のインクを収容してなるインク収容部を有する記録ヘッド内部のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを作用することによりインクを吐出する方式のインクジェット記録装置であることが好ましい。
本発明の別の実施形態である本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなり、該インクに、上記で説明した本発明のインクを適用してなることを特徴とする。特に、本発明のインクを収容してなるインク収容部を有する記録ヘッド内部のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを作用することによりインクを吐出する方式のインクジェット記録装置であることが好ましい。
以下に、本発明のインクジェット記録装置の一例の機構部の概略構成を説明する。インクジェット記録装置は、各機構の役割から、給紙部、搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部、及びこれらを保護し、意匠性を持たせる外装部などで構成される。
図1は、インクジェット記録装置の斜視図である。また、図2及び図3は、インクジェット記録装置の内部機構を説明する図であり、図2はインクジェット記録装置の内部機構の右上部からの斜視図、図3はインクジェット記録装置の内部機構の側断面図をそれぞれ示す。
給紙を行う際には、給紙トレイM2060を含む給紙部において、記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。搬送部に搬送された記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に搬送される。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転し、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
記録媒体に画像を形成する際には、キャリッジ部は、記録ヘッドH1001(図4;詳細な構成は後述する)を目的の画像を形成する位置に配置して、電気基板E0014からの信号にしたがって記録媒体にインクを吐出する。記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査する主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体を行方向に搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に画像を形成する。画像が形成された記録媒体は、排紙部において、第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれた状態で搬送されて、排紙トレイM3160に排出される。
なお、クリーニング部は、画像を形成する前後の記録ヘッドH1001をクリーニングする。キャップM5010で記録ヘッドH1001の吐出口をキャッピングした状態で、ポンプM5000を作動すると、記録ヘッドH1001の吐出口から不要なインクなどが吸引されるようになっている。また、キャップM5010を開いた状態で、キャップM5010の内部に残っているインクなどを吸引することにより、残インクによる固着やその他の弊害が起こらないようになっている。
(記録ヘッドの構成)
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクカートリッジH1900を搭載する手段、及びインクカートリッジH1900から記録ヘッドにインクを供給する手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクカートリッジH1900を搭載する手段、及びインクカートリッジH1900から記録ヘッドにインクを供給する手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図4は、ヘッドカートリッジH1000に、インクカートリッジH1900を装着する様子を示した図である。インクジェット記録装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及びグリーンの各インクで画像を形成する。したがって、インクカートリッジH1900も7色分が独立に用意されている。なお、上記において、少なくともひとつのインクに、本発明のインクを用いる。そして、図4に示すように、それぞれのインクカートリッジが、ヘッドカートリッジH1000に対して着脱可能となっている。なお、インクカートリッジH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000を搭載した状態でも行うことができる。
図5は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図である。ヘッドカートリッジH1000は、記録素子基板、プレート、電気配線基板H1300、カートリッジホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルタH1700、シールゴムH1800などで構成される。記録素子基板は第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101で構成され、プレートは第1のプレートH1200及び第2のプレートH1400で構成される。
第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソグラフィ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAlなどの電気配線は成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路はフォトリソグラフィ技術により形成されている。さらに、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
図6は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101の構成を説明する正面拡大図である。H2000〜H2600は、それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下、ノズル列ともいう)である。第1の記録素子基板H1100には、イエローインクのノズル列H2000、マゼンタインクのノズル列H2100、及びシアンインクのノズル列H2200の3色分のノズル列が形成されている。第2の記録素子基板H1101には、淡シアンインクのノズル列H2300、ブラックインクのノズル列H2400、グリーンインクのノズル列H2500、及び淡マゼンタインクのノズル列H2600の4色分のノズル列が形成されている。各ノズル列は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に1200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、約2ピコリットルのインクを吐出する。各吐出口における開口面積は、およそ100μm2に設定されている。
以下、図4及び図5を参照して説明する。第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されている。ここには、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されている。この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持する。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加する。この電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、インクジェット記録装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有する。外部信号入力端子H1301は、カートリッジホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
インクカートリッジH1900を保持するカートリッジホルダーH1500には、流路形成部材H1600が、例えば、超音波溶着により固定され、インクカートリッジH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成する。インクカートリッジH1900と係合するインク流路H1501のインクカートリッジ側端部には、フィルタH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクカートリッジH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
さらに、上記したように、カートリッジホルダー部と記録ヘッド部H1001とを接着などで結合することで、ヘッドカートリッジH1000が構成される。なお、カートリッジホルダー部は、カートリッジホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルタH1700、及びシールゴムH1800から構成される。また、記録ヘッド部H1001は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される。
なお、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じた膜沸騰をインクに生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(記録素子)を用いて記録を行うサーマルインクジェット方式の記録ヘッドについて述べた。この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、所謂、オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用することができる。
サーマルインクジェット方式は、オンデマンド型に適用することが特に有効である。オンデマンド型の場合には、インクを保持する液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加する。このことによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、インクに膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応したインク内の気泡を形成できる。この気泡の成長及び収縮により吐出口を介してインクを吐出することで、少なくともひとつの滴を形成する。駆動信号をパルス形状とすると、即時、適切に気泡の成長及び収縮が行われるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成でき、より好ましい。
また、本発明のインクは、前記のサーマルインクジェット方式に限らず、下記に述べるような、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置においても好ましく用いることができる。かかる形態のインクジェット記録装置は、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備えてなる。そして、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクをノズルから吐出する。
インクジェット記録装置は、上記したように、記録ヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。さらに、インクカートリッジは、記録ヘッドに対して分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもの、また、インクジェット記録装置の固定部位に設けられて、チューブなどのインク供給部材を介して記録ヘッドにインクを供給するものでもよい。また、記録ヘッドに対して、好ましい負圧を作用させるための構成をインクカートリッジに設ける場合には、以下の構成とすることができる。すなわち、インクカートリッジのインク収容部に吸収体を配置した形態、又は可撓性のインク収容袋とこれに対してその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態などとすることができる。また、インクジェット記録装置は、上記したようなシリアル型の記録方式を採るもののほか、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、「部」又は「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<顔料分散体の調製>
下記表1の上段に示した各成分をそれぞれ混合し、ポット内に0.6mm径のジルコニアビーズを充填率70%で充填したサンドミル(金田理化工業製)を用いて、1,500rpmで5時間分散した。そして、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去し、さらにポアサイズ3.0μmのミクロフィルタ(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行うことで、顔料分散体1〜7を調製した。な、お、水溶性樹脂(分散剤)として用いたスチレン−アクリル酸共重合体は、予め、水及びその酸価と当量の水酸化カリウムを加えて80℃で撹拌して得られた水溶液としたものを用いた。下記表1の下段に、各顔料分散体中における顔料及び水溶性樹脂の含有量(質量%)の値と、これらの比(顔料の含有量/水溶性樹脂の含有量)をそれぞれ示した。
下記表1の上段に示した各成分をそれぞれ混合し、ポット内に0.6mm径のジルコニアビーズを充填率70%で充填したサンドミル(金田理化工業製)を用いて、1,500rpmで5時間分散した。そして、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去し、さらにポアサイズ3.0μmのミクロフィルタ(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行うことで、顔料分散体1〜7を調製した。な、お、水溶性樹脂(分散剤)として用いたスチレン−アクリル酸共重合体は、予め、水及びその酸価と当量の水酸化カリウムを加えて80℃で撹拌して得られた水溶液としたものを用いた。下記表1の下段に、各顔料分散体中における顔料及び水溶性樹脂の含有量(質量%)の値と、これらの比(顔料の含有量/水溶性樹脂の含有量)をそれぞれ示した。
<インクの調製>
先に調製した顔料分散体を含む下記表3及び表4に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルタ(富士フィルム製)にて加圧ろ過して、実施例1〜5のインク及び比較例1〜12のインクを調製した。なお、下記表3及び表4の下段に、インク全質量を基準とした、顔料の含有量P、水溶性樹脂の含有量B、P/Bの値、比誘電率30.0以上70.0未満の水溶性有機溶剤の含有量をそれぞれ示した。
先に調製した顔料分散体を含む下記表3及び表4に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルタ(富士フィルム製)にて加圧ろ過して、実施例1〜5のインク及び比較例1〜12のインクを調製した。なお、下記表3及び表4の下段に、インク全質量を基準とした、顔料の含有量P、水溶性樹脂の含有量B、P/Bの値、比誘電率30.0以上70.0未満の水溶性有機溶剤の含有量をそれぞれ示した。
(水溶性有機溶剤の比誘電率の測定)
インクの調製に用いた水溶性有機溶剤の比誘電率(ε)を、LCRメータ 4284A(日本ヒューレットパッカード製)を用いて、温度20℃、測定周波数1MHzの条件で測定した。結果を表2に示した。
インクの調製に用いた水溶性有機溶剤の比誘電率(ε)を、LCRメータ 4284A(日本ヒューレットパッカード製)を用いて、温度20℃、測定周波数1MHzの条件で測定した。結果を表2に示した。
<評価>
(吐出性)
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置PIXUS990iを改造したものに搭載した。その後、PPC用紙オフィスプランナー(キヤノン製)に、温度25℃、相対湿度60%の環境で、記録デューティを50%とした2cm×8cmのベタ画像を連続して記録した。得られた記録物における画像の乱れや不吐出の状態を目視で確認して吐出性の評価を行った。吐出性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:1,000枚以上連続して記録しても、画像の乱れや不吐出が発生しない。
B:500枚を超えて1,000枚未満を連続して記録すると、画像の乱れや不吐出が発生した。
C:連続して記録した枚数が500枚以下で、画像の乱れや不吐出が発生した。
(吐出性)
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置PIXUS990iを改造したものに搭載した。その後、PPC用紙オフィスプランナー(キヤノン製)に、温度25℃、相対湿度60%の環境で、記録デューティを50%とした2cm×8cmのベタ画像を連続して記録した。得られた記録物における画像の乱れや不吐出の状態を目視で確認して吐出性の評価を行った。吐出性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:1,000枚以上連続して記録しても、画像の乱れや不吐出が発生しない。
B:500枚を超えて1,000枚未満を連続して記録すると、画像の乱れや不吐出が発生した。
C:連続して記録した枚数が500枚以下で、画像の乱れや不吐出が発生した。
(保存後の吐出性)
上記で得られた各インクをガラス瓶に入れて密栓し、温度60℃のオーブン中で1ヶ月間保存した。その後、オーブンからガラス瓶を取り出し、インクが常温になった後、各インクをインクカートリッジに充填して、上記の吐出性の評価と同様の手順及び評価基準で、高温長期間の保存後の吐出性の評価を行った。結果を表5に示した。
上記で得られた各インクをガラス瓶に入れて密栓し、温度60℃のオーブン中で1ヶ月間保存した。その後、オーブンからガラス瓶を取り出し、インクが常温になった後、各インクをインクカートリッジに充填して、上記の吐出性の評価と同様の手順及び評価基準で、高温長期間の保存後の吐出性の評価を行った。結果を表5に示した。
(耐固着性)
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、インクジェット記録装置から記録ヘッドを取り外して、温度35℃、相対湿度10%の環境で1週間放置した。記録ヘッドを再度インクジェット記録装置に搭載して、通常のクリーニング動作により記録が回復するかを確認して、耐固着性の評価を行った。耐固着性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:クリーニング動作を1回行うと記録が回復する。
B:クリーニング動作を数回行うと記録が回復する。
C:クリーニング動作では記録が回復しない。
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、インクジェット記録装置から記録ヘッドを取り外して、温度35℃、相対湿度10%の環境で1週間放置した。記録ヘッドを再度インクジェット記録装置に搭載して、通常のクリーニング動作により記録が回復するかを確認して、耐固着性の評価を行った。耐固着性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:クリーニング動作を1回行うと記録が回復する。
B:クリーニング動作を数回行うと記録が回復する。
C:クリーニング動作では記録が回復しない。
(スタートアップ特性)
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、温度25℃、相対湿度10%の環境でインクジェット記録装置の電源を切った後、温度25℃、相対湿度50%の環境でインクジェット記録装置を2時間放置した。その後、インクジェット記録装置の電源を入れ、最初の記録状態を確認して、スタートアップ特性の評価を行った。スタートアップ特性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:2時間の放置前の記録状態と違いがない。
B:2時間の放置前の記録状態と多少違いがある。
C:2時間の放置前の記録状態と明らかに違いがある。
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、温度25℃、相対湿度10%の環境でインクジェット記録装置の電源を切った後、温度25℃、相対湿度50%の環境でインクジェット記録装置を2時間放置した。その後、インクジェット記録装置の電源を入れ、最初の記録状態を確認して、スタートアップ特性の評価を行った。スタートアップ特性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示した。
A:2時間の放置前の記録状態と違いがない。
B:2時間の放置前の記録状態と多少違いがある。
C:2時間の放置前の記録状態と明らかに違いがある。
(記録耐久性)
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、駆動周波数7.5kHz、3×108パルスの条件で、20個のノズルからインクを連続して吐出した(この20個のノズルを耐久ノズルとする)。その後、上記の連続吐出を行っていないノズル(未耐久ノズルとする)と、耐久ノズルとを用いて、それぞれベタ画像を記録し、得られた各ベタ画像における画像濃度の差を目視で確認して記録耐久性の評価を行った。記録耐久性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示す。7.5kHzという高い駆動周波数でインクを吐出する場合に、ヒータ近傍でインク中の銅フタロシアニン顔料の分散破壊が生じれば、耐久ノズルのヒータ面には分散破壊により生じた物質が付着することになり、その後のインクの吐出性が低下する場合がある。その結果、耐久ノズルを用いて形成したベタ画像と未耐久ノズルで形成したベタ画像との画像濃度には差が生じることになる。
A:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、画像濃度に差がない。
B:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、若干の差がある。
C:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、画像濃度に明らかな差がある。
上記で得られた各インクをインクカートリッジに充填して、上記と同様のインクジェット記録装置に搭載した。その後、駆動周波数7.5kHz、3×108パルスの条件で、20個のノズルからインクを連続して吐出した(この20個のノズルを耐久ノズルとする)。その後、上記の連続吐出を行っていないノズル(未耐久ノズルとする)と、耐久ノズルとを用いて、それぞれベタ画像を記録し、得られた各ベタ画像における画像濃度の差を目視で確認して記録耐久性の評価を行った。記録耐久性の評価基準は以下の通りである。結果を表5に示す。7.5kHzという高い駆動周波数でインクを吐出する場合に、ヒータ近傍でインク中の銅フタロシアニン顔料の分散破壊が生じれば、耐久ノズルのヒータ面には分散破壊により生じた物質が付着することになり、その後のインクの吐出性が低下する場合がある。その結果、耐久ノズルを用いて形成したベタ画像と未耐久ノズルで形成したベタ画像との画像濃度には差が生じることになる。
A:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、画像濃度に差がない。
B:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、若干の差がある。
C:未耐久ノズルと耐久ノズルとで形成した各画像において、画像濃度に明らかな差がある。
M2041:分離ローラ
M2060:給紙トレイ
M2080:給紙ローラ
M3000:ピンチローラホルダ
M3030:ペーパーガイドフラッパー
M3040:プラテン
M3060:搬送ローラ
M3070:ピンチローラ
M3110:排紙ローラ
M3120:拍車
M3160:排紙トレイ
M4000:キャリッジ
M5000:ポンプ
M5010:キャップ
E0002:LFモータ
E0014:電気基板
H1000:ヘッドカートリッジ
H1001:記録ヘッド
H1100:第1の記録素子基板
H1101:第2の記録素子基板
H1200:第1のプレート
H1201:インク供給口
H1300:電気配線基板
H1301:外部信号入力端子
H1400:第2のプレート
H1500:カートリッジホルダー
H1501:インク流路
H1600:流路形成部材
H1700:フィルタ
H1800:シールゴム
H1900:インクカートリッジ
H2000:イエローノズル列
H2100:マゼンタノズル列
H2200:シアンノズル列
H2300:淡シアンノズル列
H2400:ブラックノズル列
H2500:グリーンノズル列
H2600:淡マゼンタノズル列
M2060:給紙トレイ
M2080:給紙ローラ
M3000:ピンチローラホルダ
M3030:ペーパーガイドフラッパー
M3040:プラテン
M3060:搬送ローラ
M3070:ピンチローラ
M3110:排紙ローラ
M3120:拍車
M3160:排紙トレイ
M4000:キャリッジ
M5000:ポンプ
M5010:キャップ
E0002:LFモータ
E0014:電気基板
H1000:ヘッドカートリッジ
H1001:記録ヘッド
H1100:第1の記録素子基板
H1101:第2の記録素子基板
H1200:第1のプレート
H1201:インク供給口
H1300:電気配線基板
H1301:外部信号入力端子
H1400:第2のプレート
H1500:カートリッジホルダー
H1501:インク流路
H1600:流路形成部材
H1700:フィルタ
H1800:シールゴム
H1900:インクカートリッジ
H2000:イエローノズル列
H2100:マゼンタノズル列
H2200:シアンノズル列
H2300:淡シアンノズル列
H2400:ブラックノズル列
H2500:グリーンノズル列
H2600:淡マゼンタノズル列
Claims (7)
- 少なくとも、銅フタロシアニン顔料、水溶性樹脂、水及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用インクであって、
インク全質量を基準とした、前記銅フタロシアニン顔料の含有量P(質量%)と前記水溶性樹脂の含有量B(質量%)とが、0.1<P/B<1の条件を満たし、
前記水溶性有機溶剤の20℃での比誘電率が、30.0以上70.0未満であり、かつ、前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、5.0質量%以上15.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。 - 前記銅フタロシアニン顔料が、前記水溶性樹脂によって分散されている請求項1に記載のインクジェット用インク。
- インクを吐出するための記録ヘッドとインクカートリッジとの結合部にポアサイズが3.5μm以下のフィルタを有するインクジェット記録装置用である請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。
- インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクに、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
- インクを収容するインク収容部を備えてなるインクカートリッジにおいて、前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
- インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなる記録ユニットにおいて、前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とする記録ユニット。
- インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えてなるインクジェット記録装置において、前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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JP2017002221A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社リコー | インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、及び記録物 |
EP3190161A1 (en) * | 2016-01-08 | 2017-07-12 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid discharge apparatus and liquid discharge head |
CN107020817A (zh) * | 2016-01-08 | 2017-08-08 | 佳能株式会社 | 液体排出设备和液体排出头 |
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2008
- 2008-01-28 JP JP2008016209A patent/JP2009173829A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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