JP2009172954A - 車両用シートパッドの成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】開口周囲における樹脂の回り込みが防止される車両用シートパッドの成形方法を提供する。
【解決手段】シートパッドの成形を行うには、まず、異音防止用布5を中子3に取り付ける。次いで、下型1内にウレタン原液などの発泡樹脂原料を所定量供給した後、上型2を型締めし、樹脂を発泡させる。樹脂がキュア(硬化)した後、上型2を起立回動させて型開きし、発泡体よりなるシートパッド本体6と異音防止用布5とが一体化したシートパッド7Aを脱型する。次に鋏やカッターなどによって、異音防止用布5のうち孔8に重なる箇所を切り取り、開口5aを開ける。これにより、孔8が上下に貫通したシートパッド7Aが得られる。
【選択図】図3
【解決手段】シートパッドの成形を行うには、まず、異音防止用布5を中子3に取り付ける。次いで、下型1内にウレタン原液などの発泡樹脂原料を所定量供給した後、上型2を型締めし、樹脂を発泡させる。樹脂がキュア(硬化)した後、上型2を起立回動させて型開きし、発泡体よりなるシートパッド本体6と異音防止用布5とが一体化したシートパッド7Aを脱型する。次に鋏やカッターなどによって、異音防止用布5のうち孔8に重なる箇所を切り取り、開口5aを開ける。これにより、孔8が上下に貫通したシートパッド7Aが得られる。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両用シートパッドの成形方法に係り、特に異音防止用布などのシート状物が一体となるように樹脂原液を発泡させて車両用シートパッドを成形する方法に関する。
I.車両用シートパッド(以下、単にシートパッドということがある。)は、一般に軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム等の樹脂発泡体で構成されている。
II.樹脂発泡よりなる車両用シートパッドが車両用シートのSバネやフレーム、シートパン等と擦れて異音が発生することを防止するために車両用シートパッドの下面にシート状物を一体化させることがある(特開平9−76255)。
III.車両用シートパッドに上下方向に孔を設け、この孔を空調用の通気孔としたり、センサやヒータの設置孔として利用することがある。この孔を有した車両用シートパッドを成形するために、下型から柱状部を立設し、この柱状部の上端面を中子に当接させている。
この発泡成形方法の従来の一例について第7,8図を参照して説明する。
第7図の通り、金型は、下型1、上型2及び該上型2に取り付けられた中子3を有する。上型2は、支軸(図示略)回りに上下方向に回動可能となっている。下型1のキャビティ面には上向きに柱状部4aが突設(立設)され、中子3のキャビティ面には下向きに柱状部4bが突設(垂設)されている。
この金型を用いて異音防止用布付きのシートパッドの成形を行うには、まず、異音防止用布5を中子3に取り付ける。異音防止用布5には、柱状部4bを通すための開口5aが予め設けられており、各柱状部4bを各開口5aに通し、異音防止用布5を中子3のキャビティ面に密着状に重ね合わせ、留付部(図示略)によって保持させる。
次いで、下型1内にウレタン原液などの発泡樹脂原料を所定量供給した後、上型2を型締めし、樹脂を発泡させる(第7図)。発泡した樹脂がキュア(硬化)した後、上型2を起立回動させて型開きし、発泡体よりなるシートパッド本体6と異音防止用布5とが一体化したシートパッド7を脱型する。
第8図は成形されたシートパッド7の縦断面図であり、柱状部4a,4bの抜去痕よりなる孔8が形成されている。なお、第8図では、シートパッド7は座席設置状態とは上下逆に図示されている。また、図の左右方向が座席の左右方向となる。
特開平9−76255号公報
第7,8図のようにして異音防止用布5付きのシートパッド7を発泡成形する場合、異音防止用布5の開口5aの周囲が第9図の如く中子3のキャビティ面から浮き易い。そして、発泡しつつある樹脂がこの開口5aを通って異音防止用布5と中子3のキャビティ面との間に入り込み、第10図の如く、シートパッド7の孔8の周囲において異音防止用布5を覆うようになる。
このように開口5aを回り込んで固化した樹脂は、シートパッド7の底面に露呈するので、Sバネやシートフレーム等と直に摺動して異音を発生させることになる。
本発明は、このような開口周囲における樹脂の回り込みが防止される車両用シートパッドの成形方法を提供することを目的とする。
請求項1の車両用シートパッドの成形方法は、上型又はこれに取り付けられた中子のキャビティ面にシート状物を取り付けておき、キャビティ内で樹脂原液を発泡させて、該シート状物が樹脂発泡体の外面に一体化された車両用シートパッドを成形する車両用シートパッドの成形方法において、キャビティ内に、該下型から立ち上がり、上型又は中子に当接する柱状部が立設されており、該柱状部の上端面を前記シート状物に当接させた状態で発泡成形を行い、脱型後、該シート状物のうち、該柱状部の抜去により形成される孔に臨む部分に開口を開けることを特徴とするものである。
請求項2の車両用シートパッドの成形方法は、請求項1において、前記上型又は中子のうち前記柱状部の上端面に対峙する部分は、その周囲と面一状の平坦面となっていることを特徴とするものである。
請求項3の車両用シートパッドの成形方法は、請求項1において、前記上型又は中子のうち前記柱状部の上端面に対峙する部分は、その周囲よりも下方に突出した凸部となっていることを特徴とするものである。
請求項4の車両用シートパッドの成形方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シート状物を切断することにより前記開口を開けることを特徴とするものである。
請求項5の車両用シートパッドの成形方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シート状物のうち前記柱状部の上端面に対面する部分に予め前記開口を設けると共に、該開口を蓋状物で閉鎖しておき、脱型後、該蓋状物を除去することにより前記開口を開けることを特徴とするものである。
請求項6の車両用シートパッドの成形方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記シート状物は異音防止用布であることを特徴とするものである。
本発明の車両用シートパッドの成形方法にあっては、シート状物のうち、孔を覆っていた部分を除去して開口を形成するようにしている。そのため、発泡成形途中では開口は開いておらず、発泡樹脂が回り込むことがない。
上型又は中子のうち柱状部の上端面に対峙する部分は、その周囲と面一であってもよく、その周囲から若干突出する凸部となっていてもよい。
上記の開口は、シート状物を成形して開けてもよく、開口を覆っていた蓋状物を除去して開口を開けるようにしてもよい。
シート状物としては、異音防止用布が好適である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係る車両用シートパッドの成形方法に用いられる金型の縦断面図、第2図は異音防止用布5を取り付けて型締めした状態における金型の縦断面図、第3図は発泡完了状態における金型の縦断面図、第4図(a)は脱型したシートパッドの縦断面図、第4図(b)は第4図(a)のB部分の拡大縦断面図、第4図(c)は異音防止用布5に開口を開けた状態の第4図(b)と同一部分の縦断面図である。
なお、第1〜第4図において、第7,8図と同一部分については同一符号を付してある。
この発泡成形方法においても、第1図の通り、金型は、下型1、上型2及び該上型2に取り付けられた中子3を有する。上型2は、支軸(図示略)回りに上下方向に回動可能となっている。この実施の形態では、下型1のキャビティ面から上向きに柱状部4が立設されている。この柱状部4の上端面が対峙する中子3のキャビティ面は、その周囲と面一状となっている。即ち、従来例(第7,8図)の柱状部4bは、この実施の形態では設けられていない。
この金型を用いて異音防止用布付きのシートパッドの成形を行うには、まず、異音防止用布5を中子3に取り付ける。異音防止用布5には、この段階ではまだ開口5aは設けられていない。
異音防止用布5を中子3のキャビティ面に密着状に重ね合わせて留付部(図示略)によって保持させる。
次いで、下型1内にウレタン原液などの発泡樹脂原料を所定量供給した後、上型2を型締めし、樹脂を発泡させる(第3図)。なお、この型締め状態では、柱状部4の上端面は異音防止用布5を軽く押す程度に異音防止用布5に当接する。
発泡した樹脂がキュア(硬化)した後、上型2を起立回動させて型開きし、発泡体よりなるシートパッド本体6と異音防止用布5とが一体化したシートパッド7Aを脱型する。
第4図(a)は成形されたシートパッド7Aを上下逆にした縦断面図であり、柱状部4の抜去痕よりなる孔8が形成されている。なお、図の左右方向が座席の左右方向となる。
この段階では、第4図(a),(b)の通り、異音防止用布5にはまだ開口5aは設けられていない。そこで、次に鋏やカッターなどによって、異音防止用布5のうち孔8に重なる箇所を切り取り、第4図(c)の通り開口5aを開ける。これにより、孔8が上下に貫通したシートパッド7Aが得られる。
この実施の形態では、第3図のように、発泡成形する段階では異音防止用布5に開口5aは設けられておらず、発泡しつつある樹脂が異音防止用布5の開口5a付近の裏側に回り込まない。従って、第4図(c)の通り、成形されたシートパッド7Aの開口5aの周囲には、樹脂が全く露呈しない。このため、このシートパッド7を用いた車両用シートにあっては、擦れ音の発生が確実に防止される。
上記実施の形態では、脱型後に異音防止用布5に開口5aを切り開けているが、第5図(a),(b)のように、異音防止用布5に開口5aを予め設けると共に、この開口5aを塞ぐように異音防止用布5に蓋状物10を取り付けておき、脱型後に蓋状物10を除去して、第5図(c)の通り、開口5aを開けるようにしてもよい。
蓋状物10は異音防止用布5に粘着剤、タグピン、平面ファスナ、弱い縫合、点状の縫合などにより剥離可能に留め付けられていることが好ましい。この蓋状物10は、脱型後に異音防止用布5から簡単に取り去ることができる。
蓋状物10は水溶性フィルムにて構成されてもよい。この場合、脱型後に水を蓋状物10に塗布、スプレーなどによって接触させフィルムを溶解することにより、開口5aを開ける。
なお、この第5図の車両用シートパッドの成形方法のその他の手順は第1図〜第4図の場合と同じである。第5図(a)は脱型後のシートパッド7Bの縦断面図、同(b)は同(a)のB部分の拡大図、同(c)は蓋状物10を除去した後の孔8部分の縦断面図である。
第1図〜第5図では、中子3のキャビティ面のうち柱状部4に対面する部分は、その周囲と面一状であるが、第6図(a)〜(c)のように中子3に若干の凸部4dを設けてもよい。この場合、異音防止用布5には予め開口5aを設けると共に、開口5aに伸縮性及び水溶性を有した蓋状物11を取り付けておく。蓋状物11が伸縮性を有するので、異音防止用布5を中子3に取り付けると、蓋状物11は突起4dに押されて伸長する。
下型3には柱状部4cが設けられており、型締状態では蓋状物11を凸部4dと柱状部4cとで挟持する。
第6図(b),(c)のように異音防止用布5を取り付けた状態で発泡成形し、脱型後、蓋状物11を溶解除去することにより、開口5aを介して孔8が貫通した車両用シートパッドが得られる。
上記異音防止用布としては、2枚の不織布の間にウレタン非浸透性のフィルムを介在させた3層構造のものが好適であるが、単層の不織布であってもよい。また、単層の合成樹脂フィルムを用いてもよい。
蓋状物10としては、上記異音防止用布と同様のものが好適であるが、前記の通り、水溶性フィルムを用いてもよい。蓋状物11としては、水溶性フィルムが好適である。
上記実施の形態では中子を用いているが、中子を有しない金型を用いる方法にも本発明を適用できる。
本発明では、異音防止用布以外のシート状物を用いてもよい。
1 下型
2 上型
3 中子
4,4a,4b,4c 柱状部
4d 凸部
5 異音防止用布
5a 開口
6 シートパッド本体
7,7A,7B 車両用シートパッド
8 孔
10,11 蓋状物
2 上型
3 中子
4,4a,4b,4c 柱状部
4d 凸部
5 異音防止用布
5a 開口
6 シートパッド本体
7,7A,7B 車両用シートパッド
8 孔
10,11 蓋状物
Claims (6)
- 上型又はこれに取り付けられた中子のキャビティ面にシート状物を取り付けておき、
キャビティ内で樹脂原液を発泡させて、該シート状物が樹脂発泡体の外面に一体化された車両用シートパッドを成形する車両用シートパッドの成形方法において、
キャビティ内に、該下型から立ち上がり、上型又は中子に当接する柱状部が立設されており、
該柱状部の上端面を前記シート状物に当接させた状態で発泡成形を行い、
脱型後、該シート状物のうち、該柱状部の抜去により形成される孔に臨む部分に開口を開けることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。 - 請求項1において、前記上型又は中子のうち前記柱状部の上端面に対峙する部分は、その周囲と面一状の平坦面となっていることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。
- 請求項1において、前記上型又は中子のうち前記柱状部の上端面に対峙する部分は、その周囲よりも下方に突出した凸部となっていることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シート状物を切断することにより前記開口を開けることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記シート状物のうち前記柱状部の上端面に対面する部分に予め前記開口を設けると共に、該開口を蓋状物で閉鎖しておき、
脱型後、該蓋状物を除去することにより前記開口を開けることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記シート状物は異音防止用布であることを特徴とする車両用シートパッドの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008016427A JP2009172954A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 車両用シートパッドの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008016427A JP2009172954A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 車両用シートパッドの成形方法 |
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JP2008016427A Pending JP2009172954A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 車両用シートパッドの成形方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017200810A (ja) * | 2016-05-06 | 2017-11-09 | 株式会社イノアックコーポレーション | 車両用クッションパッド及びその製造方法 |
JP2018068543A (ja) * | 2016-10-27 | 2018-05-10 | 東洋ゴム工業株式会社 | シートパッド |
-
2008
- 2008-01-28 JP JP2008016427A patent/JP2009172954A/ja active Pending
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