JP2009171957A - ペットフード - Google Patents

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Abstract

【課題】長期保存安定性に優れたペットフードを提供する。
【解決手段】
(A)油脂、
(B)カテキン類、
(C)グルコン酸、そのラクトン体又はその塩、並びに
(D)鉄化合物及び/又は銅化合物を含有するペットフードであって、
油脂を構成する脂肪酸中の2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸含量が、該脂肪酸中の20質量%以上である、ペットフード。
【選択図】なし

Description

本発明は、不飽和脂肪酸高含有ペットフードに関する。
ペットブームによりペット飼育数は増大しており、それに伴いペットの高齢化、運動不足、栄養過多等によりペットの肥満、糖尿病、肝臓疾患等のヒトの成人病と同様の疾病が増大している。また、避妊手術後のホルモンバランスの狂いによって肥満する犬や猫が多くなっている。
このような肥満や体重増加を防止するためのペットフードが数多く開発されている。例えば、抗肥満効果を訴求し、不飽和脂肪酸含有量を高くしたジアシルグリセロール含有油脂を用い、かつミネラルを高配合したペットフードが知られている(特許文献1)。ミネラルとしてグルコン酸カルシウムやグルコン酸第一鉄を含有するペットフードが知られている(特許文献2)。
一方、不飽和脂肪酸含有量の高い油脂は酸化され易く、更にミネラル成分を含むペットフードにおいては、これが顕著となる。このため、特許文献1においては、ビタミンC誘導体を用いることにより長期保存安定性を改善する技術が開示されている。また特許文献3には、特定量の鉄及び銅をミネラルとして含有するペットフードが開示されており、保存安定性の向上のために天然由来の抗酸化剤又はその誘導体が有効である旨の記載がある。
特開2005−204659号公報 特開2006−55145号公報 特開2007−110916号公報
しかしながら、市場においては保存安定性へのより高い要望があり、更に効果の高い保存安定性向上技術が求められていた。
本発明者らは、2重結合を2つ以上有する不飽和脂肪酸含有量が高い油脂を含有し、かつミネラル成分を含有するペットフードについて鋭意検討した結果、金属塩、特にFeに対する封鎖作用物質について鋭意検討を行った結果、カテキン類とグルコン酸、そのラクトン体又はその塩とを併用することにより、著しく相乗的な抗酸化作用がもたらされる上、ペットフードの製品特性として重要なフード表面の油のベタツキに関しても著しい改良が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、
(A)油脂、
(B)カテキン類、
(C)グルコン酸、そのラクトン体又はその塩、並びに
(D)鉄化合物及び/又は銅化合物を含有するペットフードであって、
油脂を構成する脂肪酸中の2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸(以下、高度不飽和脂肪酸という)含量が、該脂肪酸中の20質量%以上である、ペットフードを提供するものである。
本発明のペットフードは、長期保存安定性に著しく優れており、長期保存しても臭いの変化、嗜好性の低下等がほとんどない。また、ペットフードの表面における油脂のべたつきが軽減されるので、包装紙、又は袋の油脂の滲みだしを抑制することができる。また、不飽和脂肪酸含有量が高く、かつジアシルグリセロール含有量も高いペットフードに応用可能なので、抗肥満効果の高いペットフードを提供することができる。
本発明のペットフードは、(A)油脂を含有し、当該油脂が、その構成脂肪酸中に高度不飽和脂肪酸を20質量%(以下、単に%で示す)以上含有するものである。構成脂肪酸中の高度不飽和脂肪酸の含量は、抗肥満効果、皮膚及び被毛の健康の点から、好ましくは20〜90%、更に23〜80%、特に25〜70%であることが好ましい。また、高度不飽和脂肪酸を構成脂肪酸として含む油脂のペットフード中の含量は、2〜45%が好ましく、2.5〜40%がより好ましく、3〜35%が更に好ましい。ここで、2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸としては、リノール酸、リノレン酸、EPA、DHA、アラキドン酸等の炭素数18〜24の不飽和脂肪酸が挙げられる。
なお、油脂を構成する脂肪酸としては、高度不飽和脂肪酸以外に、2重結合が1つの不飽和脂肪酸及び飽和脂肪酸が挙げられる。ここで、2重結合が1つの不飽和脂肪酸としてはオレイン酸、パルミトオレイン酸等の炭素数16〜24の不飽和脂肪酸が挙げられ、飽和脂肪酸としてはパルミチン酸、ステアリン酸等の炭素数12〜18の飽和脂肪酸が挙げられる。
ペットフード中の油脂の含有量は、抗肥満効果、ペットフードの不快臭除去の点から3〜50%が好ましく、5〜45%がより好ましく、5〜40%が更に好ましく、10〜30%が特に好ましい。
上記条件を満たすべく、本発明のペットフードに用いられる油脂としては、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、ナタネ油、大豆油、パーム油、ひまわり油、亜麻仁油、ごま油、ラード、牛脂、魚油、乳脂等が挙げられるが、油脂として配合したものに限られず、他の植物原料、又は動物原料中に油脂が含有されている場合にはこれも含む。
本発明のペットフードはまた、油脂としてジアシルグリセロールを含有しても良い。ジアシルグリセロールの含有量は肥満防止効果の点から油脂中に10〜85%であることが好ましく、20〜80%がより好ましく、25〜50%が更に好ましい。また、ジアシルグリセロールはペットフード中に0.5〜40%含まれることが好ましく、1〜30%がより好ましく、1.5〜25%がより好ましい。
ジアシルグリセロールは、その構成脂肪酸の80〜100%が不飽和脂肪酸(UFA)であることが好ましく、より好ましくは90〜100%、更に93〜100%、特に93〜98%、殊更94〜98%であるのが肥満防止効果の点で好ましい。ここで、この不飽和脂肪酸の炭素数は14〜24、更に16〜22であるのが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、リノール酸の含有量は15〜65%、更に20〜60%、また更に30〜55%、特に35〜50%であるのが肥満防止効果及び摂取性の点で好ましい。更に、酸化安定性、肥満防止効果の点から、ジアシルグリセロール中のリノール酸/オレイン酸の含有質量比が0.01〜2.0、更に0.1〜1.8、特に0.3〜1.7であることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、リノレン酸の含有量は15%未満、更に0〜13%、また更に1〜10%、特に2〜9%であるのが肥満防止効果、摂取性、及び酸化安定性の点で好ましい。リノレン酸は、異性体としてα−リノレン酸とγ−リノレン酸が知られているが、α−リノレン酸が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸(SFA)の含有量は20%未満であることが好ましく、更に0〜10%、また更に0〜7%、特に2〜7%、殊更2〜6%であるのが肥満防止効果、摂取性、及び酸化安定性の点で好ましい。飽和脂肪酸としては、炭素数14〜24、更に16〜22のものが好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中、炭素数12以下の脂肪酸の含有量は、風味、摂取性の点で5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0〜1%、実質的に含まないのが殊更好ましい。残余の構成脂肪酸は炭素数14〜24、特に16〜22であるのが好ましい。
また、肥満防止効果の点から、ジアシルグリセロール中の1,3−ジアシルグリセロールの割合が50%以上、更に52〜100%、また更に54〜90%、特に56〜80%であるジアシルグリセロールを用いるのが好ましい。
ジアシルグリセロールは、上述した天然油脂中に含有されるものを含んでいても良いが、ジアシルグリセロールの含有量を調整するために、上述した油脂由来の脂肪酸とグリセリンとのエステル化反応、油脂とグリセリンとのエステル交換反応等により得たものを配合することが好ましい。
なお、ジアシルグリセロールは、例えば(1)構成脂肪酸中に高度不飽和脂肪酸を20%以上含有する油脂(例、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、ナタネ油、大豆油、パーム油、ひまわり油、亜麻仁油、ごま油、ラード、牛脂、魚油、乳脂、あるいはそれらの分別油、ランダム化油、硬化油、エステル交換油)から選ばれた油脂とグリセリンとを、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物の存在下でエステル交換させるか、又は(2)これらの油脂由来の高度不飽和脂肪酸含有量20%以上の脂肪酸混合物とグリセリンとのエステル化反応により得ることができる。この際2種以上の油脂を混合してもよい。なお、これらの反応は上記のようなアルカリ触媒等を用いた化学反応によっても実施することができるが、1,3位選択的リパーゼ等の酵素を経て温和な条件で反応を行う方が、酸化安定性、嗜好性の点で好ましい。
本発明のペットフードにおける油脂中には、その他にトリアシルグリセロールが含まれ、また、若干のモノアシルグリセロール、遊離脂肪酸等が含まれていても良い。これらは、上記した天然油脂中に含有されるものの他、製造したジアシルグリセロール含有油脂、配合される植物原料、又は動物原料中に含まれる油脂に含有されるものも含む。特に、油脂中の遊離脂肪酸の含有量は、油脂からの不快臭の発生のしやすさ及び嗜好性の点で20%以下が好ましく、更に10%以下、また更に5%以下、特に2%以下、殊更1%以下であるのが好ましい。
本発明のペットフードはまた、成分(B)として、カテキン類を含む。ペットフード中のカテキン類含量は10〜10000mg/kgであることが酸化安定性の点から好ましく、25〜5000mg/kgがより好ましく、100〜1000mg/kgが更に好ましい。
カテキン類に属する化合物の具体例としては、カテキン、カテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ガロカテキン、ガロカテキンガレート等が挙げられ、本発明においては、これらの化合物のうち、1種のみを含有していてもよいし、2種以上を含有していてもよい。
カテキン類は、例えば、カテキン類を含有する植物からの抽出により得ることができる。また、市販のカテキン類を使用することもできる。カテキン類を含有する植物の具体例としては、茶(Thea sinensis)等が挙げられる。抽出原料として用いる植物の構成部位は特に限定されるものではなく、例えば、葉部、枝部、樹皮等の構成部位を抽出原料として使用することができる。また、抽出溶媒の種類は、カテキン類を抽出し得る限り特に限定されるものではなく、例えば、水、有機溶媒又はこれらの混合物を使用することができる。抽出溶媒として使用し得る水には、水に各種処理(例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等)を施したもの、例えば、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。抽出溶媒として使用し得る有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の低級脂肪族アルコール;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;又はこれらの混合物等の親水性有機溶媒が挙げられる。2種以上の混合物を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。植物からカテキン類を抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温又は還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出することができる。具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、時々撹拌して可溶性成分を溶出させる。その後濾過して抽出残渣を除き、得られた抽出液を濃縮、乾燥することによりカテキン類を得ることができる。得られた抽出液は、そのまま抗酸化成分として任意の組成物に配合することができるが、濃縮液又は乾燥物とした後に配合することが好ましい。また、抽出液には、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等の精製処理を施してもよい。
本発明のペットフードはまた、成分(C)として、グルコン酸、そのラクトン体又はその塩を含有する。成分(C)としては、グルコノデルタラクトン、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム等が挙げられる。この中で、摂取性、酸化安定性の点から、グルコノデルタラクトン又はグルコン酸ナトリウムが好ましい。該グルコン酸又はその塩のペットフード中の含有量は、5〜40000mg/kgが酸化安定性の点から好ましく、10〜30000mg/kgがより好ましく、100〜20000mg/kgが更に好ましい。
本発明のペットフードは、成分(C)カテキン類と成分(D)グルコン酸、そのラクトン体又はその塩(以下、グルコン酸類ともいう)を併用することで、鉄化合物及び/又は銅化合物の存在下における油脂の酸化による安定性低下を効果的に抑制することができる。また、ペットフードの表面における油脂のべたつきが軽減されるので、包装紙又は袋の油脂の染み出しを防止することができる。
特に、カテキン類の含有量が、鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量に対し0.01〜1000重量倍であり、かつグルコン酸類の含有量が、鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量に対し0.01〜2000重量倍であることが好ましく、同比率がそれぞれ1〜500重量倍と1〜1500重量倍であることがより好ましく、1〜250重量倍と1〜1250重量倍であることがより好ましい。
本発明のペットフードはまた、成分(D)として鉄化合物及び/又は銅化合物を含有する。
鉄化合物としては、硫酸鉄、塩化第二鉄、フマル酸第一鉄、炭酸第一鉄、酸化鉄等が挙げられる。該鉄化合物のペットフード中の含有量は、ペットフードの配合において許容できる範囲、0.1〜1000mg/kg含有するのが好ましく、0.5〜800mg/kgがより好ましく、1〜500mg/kgが更に好ましい。
銅化合物としては、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、硫化銅、銅クロロフィル等が挙げられる。該銅化合物のペットフード中の含有量は、ペットフードの配合において許容できる範囲、0.1〜100mg/kg含有するのが好ましく、0.5〜80mg/kgがより好ましく、1〜50mg/kgが更に好ましい。
また、鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量は、1〜1000mg/kgであることが好ましく、1〜500mg/kgが好ましく、1〜250mg/kgがより好ましい。
本発明のペットフードは、更に成分(E)クエン酸を含有することが、酸化安定性を向上する点から好ましい。クエン酸のペットフード中の含有量は10〜20000mg/kgであることが、酸化安定性の点から好ましい。
クエン酸の添加は、銅化合物の存在において特に効果があり、(E)クエン酸:(F)銅化合物を、0.1〜200:1の重量比の範囲で含有することが好ましく、当該比率は0.5〜180:1がより好ましく、1〜160:1が更に好ましく、長期保存における臭いの変化や嗜好性の低下を低減することができる。
本発明のペットフードは、更に成分(G)アスコルビン酸及び/又はその誘導体を含むことが、酸化安定性が向上する点から好ましい。アスコルビン酸誘導体としては、アスコルビン酸パルミテート等が好ましい。なお、該アスコルビン酸及び/又はその誘導体のペットフード中の含有量は10〜20000ppmであることが、特に酸化安定性の点から好ましい。
本発明のペットフードには、ミネラルとして鉄、銅以外に、マンガン、コバルト、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム等を含有してもよい。これらミネラルは、例えば、酸化マンガン、炭酸コバルト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等として配合される。
本発明のペットフードには、更に炭水化物を含むことが好ましい。炭水化物源としては、単糖類、オリゴ糖、多糖類、食物繊維、デンプン類等が含まれる。デンプン類としては、ワキシーコーンデンプン、コーンデンプン、小麦デンプン、米デンプン、糯米デンプン、馬鈴薯デンプン、甘露デンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン、又はこれらに化学的処理を施したものや化学修飾した加工デンプン等が挙げられる。また、炭水化物は、穀物類として含有させてもよく、穀物類としては、小麦、ライ麦、マイカ、米、ひえ、あわ、アマラサンサス、キヌア等が挙げられる。炭水化物は、ペットフード中に10〜70%、更に20〜60%、特に30〜50%含有するのが、経済的、肥満防止効果、摂取性、便の状態、及び外観を健康的に美しくする点から好ましい。
本発明のペットフードにおいては、更に動物性又は植物性のタンパク質を含むことが、肥満防止効果、摂取性、栄養バランス、及び外観を健康的に美しくする点から好ましいが、摂取性の点から動物性タンパク質が特に好ましい。動物性タンパク質としては、カゼイン等の乳タンパク質も挙げられるが、肥満防止効果及び摂取性の点から、動物性肉類タンパク質が好ましい。このような動物性肉類タンパク質としては、牛、豚、羊、うさぎ、カンガルー等の畜肉及び獣肉、並びにその副生成物及び加工品;鶏、七面鳥、うずら等の鳥肉並びにその副生成物及び家屋品;魚、白身魚等の魚肉並びにその副生成物及び加工品;ミートミール、ミートボーン、チキンミール、フィッシュミート等の上記原料のレタリング等が挙げられる。このうち、肥満防止効果の点で、鶏肉、魚肉が特に好ましい。複数の肉類タンパク質を混合して用いる場合には、鶏肉及び/又は魚肉を肉類中の30〜100%、特に50〜100%含有させるのが好ましい。
植物性タンパク質としては、大豆タンパク質、小麦タンパク質、小麦グルテン、コーングルテン等が好ましい。
本発明のペットフード中に動物性又は植物性タンパク質は、乾燥減量で5〜70%、更に10〜60%、特に15〜40%含有するのが好ましい。
本発明のペットフードには、更に植物ステロールを含有してもよい。植物ステロールは、ペットフード中に、コレステロール低下等の効果の点で、0.1%以上、更に0.5%以上含有するのが好ましい。また植物ステロール含有量は、30%以下が好ましい。ここで植物ステロールとしては、例えばα−シトステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、α−シトスタノール、β−シトスタノール、スチグマスタノール、カンペスタノール、シクロアルテノール等のフリー体、及びこれらの脂肪酸エステル、フェルラ酸エステル、桂皮酸エステル等のエステル体が挙げられる。
本発明のペットフードには、更に、ぬか類、粕類、野菜、ビタミン類等を配合することができる。ぬか類としては、米ぬか、ふすま等が、粕類としては、大豆粕等が挙げられる。野菜類としては野菜エキス等が挙げられる。ビタミン類としては、A、B1、B2、D、E、ナイアシン、パントテン酸、カロチン酸等が挙げられ、0.05〜10%含有するのが好ましい。この他、一般的にペットフードに使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等も含有することができる。
また、本発明のペットフードとしては、ドライタイプ、ウェットタイプ、セミモイストタイプ、ジャーキータイプ、ビスケットタイプ、ガムタイプ、粒状、粉状、スープ状等いずれの形態であってもよい。
実施例1〜3及び比較例1〜5
<試料の調製>
表1の脂肪酸組成及び 表2のグリセリド組成を持つジアシルグリセロール高含有油脂3gに、表3及び 表4に示した各成分を少量の水に溶解したものを添加した。表3及び表4の数値は油脂に対する含有量(mg/kg)である。
なお、使用した原料は以下のとおりである。
硫酸第一鉄 :試薬、和光純薬製
硫酸銅 :試薬、和光純薬製
エピガロカテキンガレート:テアビゴ(商品名、DMSニュートリション製)
グルコン酸ナトリウム :試薬、和光純薬製
クエン酸 :試薬、和光純薬製
Figure 2009171957
Figure 2009171957
<安定性評価方法>
調製した試料を、自動油脂安定性試験装置(「ランシマット743」、メトローム社製)に取り付け、20mL/minの条件で空気をバブリングしながら120℃に保ち、電気伝導率を測定する。経時時間に対する電気伝導率をプロットし、図1のようにして立ち上がりの時間を求め、安定性の評価とする。これは、酸化により電気伝導率が増加するという原理に基づく評価である。
結果を表3及び表4に示す。カテキン類とグルコン酸塩の併用により、安定性が顕著に向上することがわかる。
Figure 2009171957
Figure 2009171957
実施例4、比較例6、及び比較例7
<試料の調製>
表5に示す組成の原料を用い、表8に記載の成分を添加し、エクストルーダで混練押出をすることにより、直径約10mm、長さ約10mmの円柱状ペットフード(キブル)を製造した。但し、ジアシルグリセロール高含有油脂として、表1の脂肪酸組成及び表2のグリセリド組成を持ち、クエン酸200mg/kg、ビタミンE2000mg/kg、及びアスコルビン酸パルミテート250mg/kgを配合したものを用いた。
ペットフードから抽出した油脂の脂肪酸組成を表6に、ペットフードから抽出した油脂のグリセリド組成を表7に示す。
全油脂中の2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸の含有量は41.9質量%、全油脂中のジアシルグリセロール含有量は46.5質量%であった。ペットフードに含まれる全油脂は11.5質量%、ペットフード中の2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸の含有量は4.8質量%、ペットフード中のジアシルグリセロール含有量は5.3質量%であった。
Figure 2009171957
Figure 2009171957
Figure 2009171957
<安定性試験方法>
温度40℃、相対湿度75%の環境下で保存を行い、それぞれ0、4、8、12週間目ごとにサンプルを取り出し、含有する油脂のPOV(過酸化物価)の測定、及びペットフードの油の滲みだし評価を行った。結果を表8に示す。カテキン類とグルコン酸類の併用により、安定性が顕著に向上し、かつ油脂の滲みだしも改善された。
<POV(過酸化物価)の測定方法>
(1)ペットフードからの油脂の抽出
50gのキブルを粉砕し、1mm目開きのふるいに通し、そのサンプルを円筒ろ紙に充填し、コック付きのオープンカラムにセットした。コックを閉じたまま、上方から滴下ロートで150mLのジエチルエーテルを滴下し、滴下終了後カラムのコックを開けてジエチルエーテルを回収した。次に、50mLジエチルエーテルにて同様の操作を行った。回収したジエチルエーテルをエバポレーターを用いてトッピングすることにより除去し、ペットフードからの抽出油脂を得た。
(2)油脂のPOV測定
ペットフードから抽出した油脂0.5gを250mLのトールビーカーに量り取り、酢酸/イソオクタン=3/2(容積比)の溶液20mL溶かした。0.1mLの飽和ヨウ化カリウム溶液をそのトールビーカーに加え、1分間よく振とうした。その後、30mLの蒸留水を加え滴定サンプルとした。この滴定サンプルを0.01Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。このとき、メトロームシバタ(株)のPOV自動滴定装置、DMPティトリーノ785型を使用した。
<油脂の滲みだし評価方法>
安定性試験条件にて4週間保存した試料について、濾紙(東洋濾紙No.2)の上を30秒かけて転がし、転写した油脂の量をもって油脂の滲みだし量として評価した。滲みだし量は、ペットフードが濾紙に触れた部分の面積に対する油脂が付着した面積の百分率で表した。
Figure 2009171957
経時時間と電気伝導率の関係を示す図である。

Claims (8)

  1. (A)油脂、
    (B)カテキン類、
    (C)グルコン酸、そのラクトン体又はその塩、並びに
    (D)鉄化合物及び/又は銅化合物を含有するペットフードであって、
    油脂を構成する脂肪酸中の2重結合を2つ以上含む不飽和脂肪酸含量が、該脂肪酸中の20質量%以上である、ペットフード。
  2. 油脂の含有量が3〜50質量%である、請求項1記載のペットフード。
  3. 油脂が、ジアシルグリセロールを10〜85質量%含有する油脂である、請求項1又は2記載のペットフード。
  4. カテキン類含有量が10〜10000mg/kgである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のペットフード。
  5. グルコン酸、そのラクトン体又はその塩の含有量が5〜40000mg/kgである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペットフード。
  6. 鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量が1〜1000mg/kgである請求項1〜5のいずれか一項に記載のペットフード。
  7. カテキン類の含有量が、鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量に対し0.01〜1000重量倍であり、かつ
    グルコン酸、そのラクトン体又はその塩の含有量が、鉄化合物及び銅化合物の合計の含有量に対し0.01〜2000重量倍である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のペットフード。
  8. 更に、(E)クエン酸を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のペットフード。
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