JP2009169744A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の視点の高さに応じて、適切なタイミングで運転支援動作を行うことのできる運転支援装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載され、当該車両と障害物とが衝突する危険があると判断した場合、衝突を回避するための運転支援動作を行う運転支援装置である。運転支援装置は、搭載された車両を運転する運転者の顔の特徴点の高さに応じて、運転支援動作を開始するタイミングを変更する。すなわち、運転者の視点が低くて視界が悪い場合などには、運転支援装置はより早いタイミングで運転支援動作を開始することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は車両用の制御装置に関し、より特定的には、運転支援装置に関する。
近年、車両の周囲に障害物等が接近したことを検知すると、警報を出したり、走行を制御したりして、車両と障害物との衝突を回避するための運転操作を支援する装置が開発されている。上記のような装置による運転操作の支援は、雨天や夜間などの運転者の視界が悪くなる状況では、視界が良好な状況よりも早いタイミングで開始されることが望ましい。これは、雨天や夜間などの運転者の視界が悪くなる状況では、運転者が周囲の状況を確認し難いためである。運転操作の支援が早いタイミングで開始されると、運転者は周囲の状況を十分に確認することができ、より正確に回避操作を行うことができる。
このように、運転操作の支援が開始されるタイミングを制御する装置として、例えば、特許文献1に開示される運転支援装置が知られている。特許文献1に開示される運転支援装置は、車両に備えられたワイパーやヘッドランプ等の機器が動作している間は、雨天や夜間などの視界が悪くなる状況で走行しているものとして、上記機器が動作していない場合よりも早いタイミングで警報を出す。
特開2006−252148号公報
運転者の視界は、運転者の視点の高さによって変化する。そして、運転者の視点の位置が低い場合には視界が悪くなる場合がある。しかしながら、上記の従来の技術では、このような運転者の視点の高さによる視界への影響が考慮されていない。そのため、運転者の体型に依る視点の高さの違いや、運転者の姿勢の変化に伴う視点の変化などに応じて運転支援動作を行うタイミングを変更することができない。そのため、適切なタイミングで運転支援動作を開始することができないおそれがあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、適切なタイミングで運転支援動作を開始することができる運転支援装置を提供することを目的とする。
上記の課題を達成するため、本願は以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、車両に搭載され、当該車両と障害物とが衝突する危険があると判断した場合、衝突を回避するための運転支援動作を行う運転支援装置である。運転支援装置は、搭載された車両を運転する運転者の顔の特徴点の高さに応じて、運転支援動作を開始するタイミングを変更する。
第2の発明は、上記第1の発明において、運転支援装置は、車両と障害物とが衝突するまでの衝突時間を推定する衝突時間推定手段と、衝突時間の閾値の大きさを、特徴点の高さが高いほど小さくなるように算出する時間閾値算出手段と、衝突時間の値が衝突時間の閾値以下である場合、障害物と車両とが衝突する危険があると判断する衝突判断手段と、衝突判断手段により障害物と車両とが衝突する危険があると判断された場合、運転支援動作を実行する動作実行手段とを備える。
第3の発明は、上記第1の発明において、運転支援装置は、特徴点の高さの変動方向および変動量を算出する特徴点変動量算出手段をさらに備える。そして、タイミング決定手段は、変動方向が下方向である場合には変動量に応じてタイミングを早くし、変動方向が上方向である場合には変動量に応じてタイミングを遅くする。
第4の発明は、上記第1の発明において、運転支援装置は、障害物の高さを測定する障害物高さ測定手段をさらに備える。そして、運転支援装置は、障害物の高さが低いほどタイミングを早くする。
第5の発明は、上記第1の発明において、運転支援装置は、運転者の顔を撮影する撮像装置により撮像された顔画像をもとに特徴点の高さを検出する。
第6の発明は、上記第5の発明において、運転支援装置は、運転者の顔幅を検出する顔幅検出手段と、顔画像を用いて基準の顔幅を設定する基準顔幅設定手段とをさらに備える。撮像装置は、水平軸に対して斜め上方向を撮影するよう配置される。そして、運転支援装置は、前記顔幅変化量算出手段により算出される運転者の顔幅の変化量に基づいて、前記顔画像中の運転者の顔幅が大きくなるほどタイミングを早くする。
第7の発明は、上記第5の発明において、運転支援装置は、顔画像中の特徴点の高さが、予め定められた画像中の基準の高さより上か下かを判断する高さ判定手段をさらに備える。タイミング決定手段は、前記特徴点の高さが前記基準の高さより上か下かに応じて前記タイミングを変更する。
第8の発明は、上記第7の発明において、撮像装置は、チルト機構を有するステアリングコラムのコラムカバー上に配置される。運転支援装置は、チルト機構のチルト角度を検出する、チルト角度検出手段と、チルト角度に応じて基準高さを定める基準高さ決定手段とを、さらに備える。
第9の発明は、上記第1の発明において、運転支援装置は、運転支援動作を開始するタイミングの基準値を予め記憶し、当該基準値を特徴点の高さに応じて変更することによってタイミングを決定する。そして、タイミングの基準値は、運転支援装置を搭載した車両の運転席の着座高が低いほど大きな値に設定される。
第10の発明は、上記第1の発明において、特徴点は、運転者の目、鼻、鼻穴、口、眉、および顔の輪郭の少なくとも何れか一つを含む。
第11の発明は、上記第1の発明において、運転支援動作は、車両に対して障害物が接近したことを運転者に知らせる警報の発報、および車両の走行状態を調整する走行調整の少なくとも何れか一つを含む。
第1の発明によれば、運転者の顔の特徴点の高さに応じたタイミングで衝突回避のための運転支援動作が開始される。例えば、運転者の視点が低くて視界が悪い場合には、運転支援装置はより早いタイミングで運転支援動作を開始することができるので、運転者はより正確に衝突回避のための操作を行うことができる。また、運転者の視点が高くて視界が良好な場合には、運転支援装置はより遅いタイミングで運転支援動作を開始する、すなわち、早すぎるタイミングで運転支援動作を行わないので、運転者にとって煩わしく感じる運転支援動作が行われることを避けることができる。
第2の発明によれば、衝突時間と衝突時間の閾値とを用いることによって、衝突危険性を判断することができる。また、当該閾値を特徴点の高さに応じて変更することによって、運転支援動作が開始されるタイミングが変化するので、当該タイミングを容易に変更することができる。
第3の発明によれば、顔の位置が下がった場合には、より早いタイミングで運転支援動作が開始される。したがって、例えば、運転者が運転に疲れて顔の位置が下がった場合、より早いタイミングで運転支援動作が開始されて、運転者は、より正確に衝突回避のための操作を行うことができる。
第4の発明によれば、障害物の高さが低く、運転席から運転者が障害物を視認し難いと想定される場合など、より早いタイミングで運転支援動作が開始され、運転者は、より正確に衝突回避のための操作を行うことができる。
第5の発明によれば、特徴点の高さを運転者の顔画像から検出することによって特徴点の高さを容易に検出することができる。
第6の発明によれば、例えば、実際の目の高さは異なるが、顔画像中の目の高さは同じ場合、画像中での顔幅の変化にもとづいてタイミングが決定されることにより、運転者は、実際の目の高さに応じたタイミングで運転支援動作が開始され、より正確に衝突回避のための操作を行うことができる。
第7の発明によれば、運転支援動作が開始されるタイミングを画像中の基準の高さに基づいて容易に決定することができる。
第8の発明によれば、運転支援装置は、チルト角度に応じて画像中の基準の高さを変更する。したがって、運転者がチルト機構を操作し、撮像装置の設置角度が変化して撮像装置の撮像範囲が変化した場合であっても、チルト角度に応じて画像中の基準の高さを適切に設定することができる。これによって、運転支援動作が開始されるタイミングを実際の目の高さに応じて決定することができる。
第9の発明によれば、車両毎の着座高の違いにより運転者の視点の高さが異なる場合であっても、着座高に応じたタイミングで運転支援動作を開始することができる。
第10の発明によれば、運転支援動作が開始されるタイミングは、運転者の目、鼻、鼻穴、口、眉、および顔の輪郭の少なくとも何れかを一つの顔の特徴点の高さに基づいて決定される。したがって、運転支援動作は、認識し易い顔の特徴点の高さに基づいて開始されることができる。
第11の発明によれば、警報の発報や、走行調整などの様々な運転支援動作を顔の特徴点の高さに応じたタイミングで実行することができる。
以下、図1から図11を参照して、本発明の一実施形態に係る運転支援装置について説明する。本実施形態では、運転支援装置が、車両に搭載される一例について説明する。運転支援装置は、該装置を搭載した車両が障害物等に接近すると、運転者の目の高さに応じたタイミングで車両と障害物との衝突を回避するための運転支援動作を開始する。なお、本実施形態では運転支援動作の一例として、車両に備えられたブザーにより警告音を発して運転者に衝突の危険を知らせる動作を運転支援装置が行う例について説明する。
まず、図1を参照して運転支援装置の機能構成の一例について説明する。なお、図1は、運転支援装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、運転支援装置は、運転者監視システム10、ミリ波レーダー11、ステアリングチルト装置12、制御部20、およびブザー30を備える。
運転者監視システム10は、運転者の状態を監視する車載システムである。運転者監視システム10は、近赤外照明101、近赤外カメラ102、およびECU(Electrical Control Unit)103を備える。
近赤外照明101は、近赤外光を発する照明装置であり、典型的には、近赤外光を発するLED(Light Emitting Diode)である。近赤外照明101は近赤外カメラ102の近傍に配置され、運転者に対して近赤外光を照射する。
近赤外カメラ102は、請求項に記載の撮像装置の一例である。近赤外カメラ102は、近赤外領域で高い感度特性を有する撮像装置であり、典型的には、近赤外CCDカメラである。近赤外領域で高い感度特性を有するカメラを用いることにより、夜間やトンネル内などを走行中で車内が暗い状況でも、近赤外照明101に照らされた撮像対象を感度良く撮像することが可能である。近赤外カメラ102は運転者の顔を撮像可能な位置に配置される。具体的には、近赤外カメラ102は、図2に示すように、ステアリングコラムのコラムカバー上方に配置される。なお、図2は、カメラおよび運転者の側面図である。上記の近赤外カメラ102の配置箇所は一例であり、近赤外カメラ102を配置する箇所は、運転者の顔を撮影可能な箇所であれば、メーターパネル内部などの他の箇所に配置されて構わない。近赤外カメラ102は運転者の顔およびその周囲の画像を撮影し、撮影された画像をECU103へ出力する。以下、近赤外カメラ102によって撮影される画像をカメラ画像と呼称する。なお、説明のため、カメラ画像における位置情報を、左下端を原点として、縦方向をY座標、横方向をX座標とする座標系で表す。
ECU103は、典型的にはマイクロコンピュータなどの情報処理装置、メモリなどの記憶装置、およびインターフェース回路などを備える処理装置である。近赤外カメラ102より入力されたカメラ画像中の運転者の目および顔の輪郭を検出する。そして、カメラ画像中の運転者の目および顔の輪郭を検出できた場合、目の高さE、および顔幅Wを求め、目の高さE、および顔幅Wを示すデータを制御部20へ出力する。なお、目の高さEは、カメラ画像中の運転者の目の高さ(Y座標)である。また、顔幅Wは、カメラ画像中での運転者の顔の幅である。以下、ECU103の処理について説明する。
ECU103は、例えば、カメラ画像の輝度値をもとに運転者の目の高さを検出する。具体的には、運転者の目の部分を、カメラ画像中で探索する。当該箇所を発見した場合、該箇所のY座標を目の高さEを示すデータとして制御部20へ出力する。
また、ECU103は、カメラ画像を両端から走査し、輝度値が大きく変化した箇所を顔の左右の輪郭線の位置としてそれぞれ検出する。そして、顔の左右の輪郭線の間隔が最も長い箇所を顔幅Wとして制御部20へ出力する。
なお、ECU103は、上記に示した処理の他に、運転者の顔の位置、顔の向き、および瞼の開閉状態など、運転者の種々の状態をカメラ画像に基づいて検出し、それらを示すデータを出力する処理機能を備える。
ミリ波レーダー11は、車外監視用のセンサーとして、フロントグリル後方の構造材に配置される。ミリ波レーダー11は、ミリ波長の電磁波を放射し、車両周囲に存在する障害物からの反射波を受信して、該障害物を検出する。さらに、ミリ波レーダー11は、検出した障害物から車両までの距離L、該障害物に対する車両の相対速度V、および該障害物の高さBを測定する。ミリ波レーダー11は障害物を検出すると、距離L、相対速度V、および障害物の高さBを測定し、各測定値を示す信号を制御部20へ出力する。なお、ミリ波レーダー11は、必要な測定範囲や分解能に応じて、車両に複数備えられても良い。また、ミリ波レーダー11の代りに、障害物の検出、および障害物の高さの測定が可能な、レーザーセンサなどの他の計測器を用いても良い。
ステアリングチルト装置12は、車両のステアリングコラムに備えられた電動式のチルト装置である。運転者は、ステアリングチルト装置12を操作してチルト角度θを変更することによりステアリングコラムの位置を調整することができる。チルト角度θとは、図2に示す、ステアリングコラムの軸線と水平軸とが成す角度である。ステアリングチルト装置12は、チルト角度θの値を示す信号を制御部20へ出力する。
制御部20は、典型的には、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)などの情報処理装置、メモリなどの記憶装置、およびインターフェース回路などを備える処理装置である。制御部20は、近赤外カメラ102、ミリ波レーダー11、およびステアリングチルト装置12からの入力に基づいて後述の処理を行い、ブザー30を動作させる指示を該ブザーへ出力する。
ブザー30は、制御部20からの指示信号に応じて警告音を発するブザー装置である。ブザー30は制御部20からの上記の指示信号を受けている間、継続して警告音を発する。ブザー30は、車両内部に配置され、車両に障害物が接近したことを示す警告音を運転者に対して発する。
次に、制御部20の処理に用いられる主なデータについて説明する。図3は、制御部20の処理に用いられる主なデータを示す図である。図3に示す処理用データは、制御部20が有するメモリなどの記憶装置に記憶される。処理用データには、警報作動時間K、警報作動時間の初期値Kd、衝突時間TC、目の高さE、目の基準高さEs、目の高さの移動量ΔE、顔幅W、顔の基準幅Ws、顔幅の変化量ΔW、および障害物の高さBを示すデータが含まれる。
衝突時間TCは、ミリ波レーダー11により検出された障害物に車両が衝突するまでに要すると予想される時間である。衝突時間TCは、障害物から車両までの距離Lの値、および障害物と車両との相対速度Vの値に基づいて制御部20により算出され、記憶装置に記憶される。
警報作動時間Kは、車両が障害物に衝突すると予想される時点から、該時点に至る前に制御部20がブザー30に警告音を発する指示を出す時点までの時間である。詳細は後述するが、衝突時間TCの値が警報作動時間Kの値より小さい場合、ブザー30に警告音を発する指示が出される。したがって、警報作動時間Kの値が大きいほど早いタイミングで警告音が発せられる。制御部20は、警報作動時間Kの値を変更することにより、警告音を発するタイミングを制御する。
警報作動時間の初期値Kdは、警報作動時間Kの初期値である。警報作動時間の初期値Kdを示すデータは、制御部20の記憶装置に予め記憶される。そして、着座位置が高い車種に比べて着座位置が低い車種の方が、警報作動時間の初期値Kdとして大きな値が設定される。上記のようにして着座位置に応じて警報作動時間Kの初期値を定めることにより、着座位置が低く、運転者の視界が悪くなり易い車種では、より早いタイミングで警告音が発せられる。なお、警報作動時間Kの値は、目の基準高さEs、目の移動量ΔE、顔幅の変化量ΔW、および障害物の高さBの値に応じて変更される。
なお、上記では、車種に応じた警報作動時間Kの初期値が予め制御部20に記憶される例を示したが、警報作動時間Kの初期値は、制御部20に接続される他の記憶装置に記憶されていても良い。その場合、制御部20に接続される他の記憶装置から制御部20へ警報作動時間Kの初期値を示すデータが出力される。
目の高さEは、カメラ画像中の運転者の目の高さEである。制御部20の記憶装置には、目の高さEの最新の値が記憶される。
目の基準高さEsは、運転者が基本的な運転姿勢をとった状態における、カメラ画像中での運転者の目の高さEである。詳細は後述するが、目の基準高さEsの値が、基準高さの閾値Estより大きいか否かに応じて警報作動時間Kの値が変更される。
目の高さの移動量ΔEは、目の高さEと目の基準高さEsとの差である。目の高さの移動量ΔEは、目の高さEが更新される度に更新され、最新の値が制御部20の記憶装置に記憶される。詳細は後述するが、目の高さの移動量ΔEの大きさに応じて警報作動時間Kの値が変更される。
顔幅Wは、カメラ画像中の運転者の顔幅である。制御部20の記憶装置には、顔幅Wの最新の値が記憶される。
顔の基準幅Wsは、運転者が基本的な運転姿勢をとった状態における、カメラ画像中での運転者の顔幅Wである。
顔幅の変化量ΔWは、顔幅Wと顔の基準幅Wsとの差である。詳細は後述するが、顔幅の変化量ΔWの値の大きさに応じて警報作動時間Kの値が変更される。顔幅の変化量ΔWは、顔幅Wが更新される度に更新され、最新の値が制御部20の記憶装置に記憶される。詳細は後述するが、顔幅の変化量ΔWの大きさに応じて警報作動時間Kの値が変更される。
障害物の高さBは、ミリ波レーダー11により検知される障害物の高さである。詳細は後述するが、障害物の高さBの値の大きさに応じて警報作動時間Kの値が変更される。
次に、図4から図10を参照して、制御部20の処理について説明する。図4および図5は、制御部20によって実行される処理の詳細を示すフローチャートである。図4および図5に示すフローチャートの処理は、制御部20を搭載する車両のイグニッションスイッチがONになると、制御部20に電力が供給されて開始される。
ステップS10において、制御部20は、イグニッションスイッチがONであるか否かを判定する。制御部20は、イグニッションスイッチがONであると判断した場合、処理をステップS12へ進める。一方、イグニッションスイッチがON以外の状態であると判断した場合、制御部20は、処理を終了する。ステップS10の処理によって、イグニッションスイッチがONである間、以下に説明するステップS12からステップS58までの処理が繰り返される。
ステップS12において、制御部20は、警報作動時間Kの値を初期化する。具体的には、制御部20は、予め記憶装置に記憶されている警報作動時間の初期値Kdの値を読み出し、記憶装置に記憶される警報作動時間Kの値を警報作動時間の初期値Kdの値で上書きする。制御部20はステップS12の処理を完了すると、処理をステップS14へ進める。
ステップS14において、制御部20は、運転者の目の高さEを取得する。具体的には、制御部20は、ECU103から目の高さEを示すデータを取得し、記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS14の処理を完了すると、処理をステップS16へ進める。
ステップS16において、制御部20は、運転者の顔幅Wを取得する。具体的には、制御部20は、ECU103から顔幅Wを示すデータを取得し、記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS16の処理を完了すると、処理をステップS18へ進める。
ステップS18において、制御部20は、目の基準高さEsおよび顔の基準幅Wsが設定済みであるか否かを判断する。具体的には、制御部20は、目の基準高さEsおよび顔の基準幅Wsの値を参照し、記憶装置に記憶されているか否かを判断する。目の基準高さEsおよび顔の基準幅Wsが設定済みである場合、制御部20は処理をステップS26へ進める。一方、目の基準高さEsおよび顔の基準幅Wsが設定済みでない場合、制御部20は処理をステップS20へ進める。
ステップS20において、制御部20は、イグニッションスイッチがONになってから初めてシフトがドライブに切換えられたか否かを判定する。なお、本実施形態では車両に備えられる変速機がオートマチックトランスミッションである場合について説明するが、車両に備えられる変速機はマニュアルトランスミッションや、CVT(Continuously Variable Transmission)などであっても構わない。車両に備えられる変速機がマニュアルトランスミッションである場合には1速に、CVTまたはオートマチックトランスミッションである場合にはドライブに、それぞれシフトが切換えられたか否かを判定する。制御部20は、イグニッションスイッチがONになってから初めてシフトがドライブに切換えられたと判断した場合、処理をステップS20へ進める。一方、イグニッションスイッチがONになってからシフトが切換えられてないと判断した場合、制御部20は、処理をステップS10へ戻す。
ステップS22において、制御部20は、目の基準高さEsを設定する。具体的には、制御部20は、ステップS14の処理で取得した目の高さEの値を基準高さEsの値として記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS20の処理を完了すると、処理をステップS24へ進める。
ステップS24において、制御部20は、顔の基準幅Wsを設定する。具体的には、制御部20は、ステップS16の処理で取得した顔幅Wの値を顔の基準幅Wsの値として記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS24の処理を完了すると、処理をステップS26へ進める。
上記のステップS18からステップS24の処理において、イグニッションスイッチがONになってから最初にシフトがドライブに切換えられた時点で、運転者が基本的な運転姿勢をとっていると想定する。したがって、上記のステップS18からステップS24の処理により、運転者が基本的な運転姿勢をとった時の目の高さEの値が、基準高さEsの値として設定される。同様に、運転者が基本的な運転姿勢をとった時の顔幅Wの値が、顔の基準幅Wsの値として設定される。
ステップS26において、制御部20は、チルト角度θを取得する。具体的には、制御部20は、ステアリングチルト装置12から入力されるチルト角度θの値を示すデータを取得する。制御部20は、ステップS26の処理を完了すると、処理をステップS28へ進める。
ステップS28において、制御部20は、チルト角度θに基づいて基準高さの閾値Estを設定する。以下、図6を参照して基準高さの閾値Estの設定方法について説明する。図6は、チルト角度θの値と基準高さの閾値Estの値との関係を表すデータテーブルの一例を示した図である。
制御部20は、図6に示すようなチルト角度θの値と基準高さの閾値Estの値との関係を表すデータテーブルを予め記憶する。図6に示すデータテーブルでは、列毎にチルト角度θおよび基準高さの閾値Estの値が対応するように各々並べられている。該データテーブルにおいて、チルト角度θの値は1列目に示され、チルト角度θの値と対応する基準高さの閾値Estの値が2列目に示される。制御部20は、取得したチルト角度θの値を用いて、上記データテーブルからチルト角度に対応する基準高さの閾値Estを設定する。具体的には、制御部20は、図6に示されたデータテーブル中の1列目において、取得したチルト角度θの値を探索する。そして、当該チルト角度θが記された行と同じ行の2列目に記された基準高さの閾値Estの値を、当該チルト角度θの値に対応した基準高さの閾値Estの値として記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS28の処理を完了すると、処理をステップS30へ進める。
上記のステップS26およびステップS28の処理により、運転者がステアリングチルト装置12を操作してチルト角度θが変更された場合、チルト角度θの値に応じて基準高さの閾値Estの値が変更される。
ここで、図7および図8を参照して、チルト角度θに応じてカメラ画像中の目の基準高さEsが変更される様子について説明する。なお、図7は、チルト角度θ=αの場合、およびチルト角度θ=βの場合の近赤外カメラ102および運転者の側面図である。また、図8は、図7において撮影されるカメラ画像を示した図である。
チルト角度θ=αである場合、実際の目の高さはHsであり、カメラ画像中の目の基準高さEsの値はEsαである。一方、チルト角度θ=βである場合、実際の目の高さは同様にHsであるが、カメラ画像中の目の基準高さEsの値は、Esαより大きなEsβである。すなわち、実際の目の高さHsの高さは同じでも、チルト角度θが異なると、カメラ画像中の目の基準高さEsの値も異なる。したがって、カメラ画像をもとに、実際の目の高さHsを実際の基準の高さHtと比較するためには、カメラ画像中で実際の高さHtを示す基準高さの閾値Estをチルト角度θに応じて変更する必要がある。
そこで、上記に説明したステップS28の処理により、チルト角度θ=αである場合、基準高さの閾値Estの値はEstαとして設定される。一方、チルト角度θ=βである場合、基準高さの閾値の値はEstαより大きなEstβとして設定される。このように、チルト角度θが変更されて、近赤外カメラ102の撮像範囲が変化した場合であっても、チルト角度θの値に応じて基準高さの閾値Estの値が変更されるため、制御部20は、カメラ画像中の基準高さEsの値が基準高さの閾値Estを超えるか否かを判断することで、実際の目の高さHsが定められた高さHtより高いか否かを判断することができる。
図4の説明に戻り、ステップS30において、制御部20は、目の基準高さEsの値が基準高さの閾値Estより大きいか否かを判定する。具体的には、記憶装置に記憶される目の基準高さEsの値と、記憶装置に記憶される基準高さの閾値Estの値とを比較して、どちらが大きいか判断する。目の基準高さEsの値が基準高さの閾値Est以下である場合、制御部20は、処理をステップS32へ進める。一方、目の基準高さEsの値が基準高さの閾値Estより大きい場合、制御部20は、処理をステップS34へ進める。
ステップS32において、制御部20は、警報作動時間Kの値に対して、予め定められた加算値gを加算する。加算値gは、予め制御部20に記憶された定数値である。具体的には、制御部20は、記憶装置から警報作動時間Kの値および加算値gの値を読み出し、警報作動時間Kの値に加算値gの値を加算した値で警報作動時間Kの値を上書きする。この処理により、警報作動時間Kが加算値gだけ長くなる。詳細は後述するが、ステップS24の処理によって警報作動時間Kが長くなった場合、制御部20は、警告音を発する指示をブザー30に対して出すタイミングをより早くする。制御部20は、ステップS32の処理を完了すると、処理をステップS34へ進める。
上記のステップS30およびステップS32の処理により、基本的な運転姿勢での目の高さが、予め定められた基準の高さより低い場合には、警報作動時間Kが長くなる。なお、上述したように、警報作動時間Kの値が大きいほど早いタイミングで警告音が発せられる。したがって、基本的な運転姿勢での目の高さが、予め定められた基準の高さより低い場合には、基準の高さよりも高い場合に比べてより早いタイミングでブザー30から警告音が発せられる。
ステップS34において、制御部20は、目の高さの移動量ΔEを算出する。具体的には、制御部20は、記憶装置に記憶される目の高さEおよび目の基準高さEsを読み出し、下記の式に基づいて目の高さの移動量ΔEを算出し、記憶装置に記憶する。
ΔE=E−Es
移動量ΔEが正の値である場合は、目の基準高さEsより高い位置に目が移動したことを示し、移動量ΔEが負の値である場合は、目の基準高さEsより低い位置に目が移動したことを示す。また、移動量ΔEの絶対値が大きいほど、目の基準高さEsから大きく離れた位置へ目が移動したことを示す。制御部20はステップS34の処理を完了すると、処理をステップS36へ進める。
ステップS36において、制御部20は、目の高さの移動量ΔEが移動量の閾値ΔEt以下であるか否かを判定する。具体的には、制御部20は、目の高さの移動量ΔEの値、および予め定められた目の移動量の閾値ΔEtの値を記憶装置から読み出し、各々の大きさを比較する。目の高さの移動量ΔEが移動量の閾値ΔEt以下であると判断した場合、制御部20は、処理をステップS40へ進める。一方、目の高さの移動量ΔEが移動量の閾値ΔEtより大きいと判断した場合、制御部20は、処理をステップS38へ進める。
ステップS38において、制御部20は、警報作動時間Kに加算値hを加算する。加算値hは、予め制御部20に記憶された定数値である。具体的には、制御部20は、記憶装置から警報作動時間Kの値および加算値hの値を読み出し、警報作動時間Kの値に加算値hの値を加算した値で警報作動時間Kの値を上書きする。制御部20は、ステップS38の処理を完了すると、処理をステップS40へ進める。
上記ステップS34からステップS38の処理によると、運転者の目の高さが、基本的な運転姿勢をとった状態での目の高さよりも下がった場合、警報作動時間Kが大きくなる。その結果、より早いタイミングでブザー30から警告音が発せられる。したがって、ステップS34からステップS38の処理によって、運転者の目の高さに応じた適切なタイミングでブザー30から警告音を発することができる。なお、運転者の目の高さが、基本的な運転姿勢をとった状態での目の高さよりも下がっている時は、運転者が疲れて判断力が鈍っていると考えられる。したがって、ステップS34からステップS38の処理は、運転者の疲労度に応じてタイミングを変化させる処理とも言える。つまり、ステップS34からステップS38の処理によって、制御部20は、運転者の疲労度の増加に応じてより早いタイミングでブザー30から警告音を発することができる。これによって、疲労度が増している運転者に対しては警告音を早いタイミングで出すことができ、適切なタイミングで警告を行うことができる。
ステップS40において、制御部20は、顔幅の変化量ΔWを算出する。具体的には、制御部20は、記憶装置に記憶される顔幅Wおよび顔の基準幅Wsを読み出し、下記の式に基づいて顔幅の変化量ΔWを算出し、記憶装置に記憶する。
ΔW=W−Ws
詳細については後述するが、変化量ΔWの値が大きいことは、運転者の目の位置がより低い位置に移動したことを示す。一方、変化量ΔWの値が小さいことは、運転者の目の位置がより高い位置に移動したことを示す。制御部20はステップS40の処理を完了すると、処理をステップS42へ進める。
ステップS42において、制御部20は、顔幅の変化量ΔWが変化量の閾値ΔWt以上であるか否かを判定する。具体的には、制御部20は、顔幅の変化量ΔWの値、および予め定められた変化量の閾値ΔWtの値を記憶装置から読み出し、各々の大きさを比較する。制御部20は、変化量ΔWが変化量の閾値ΔWt以上であると判断した場合、処理をステップS44へ進める。一方、変化量ΔWが変化量の閾値ΔWtより小さいと判断した場合、制御部20は、処理をステップS46へ進める。
ステップS44において、制御部20は、警報作動時間Kの値に予め定めた加算値iを加算する。加算値iは、予め制御部20に記憶された定数値である。具体的には、制御部20は、記憶装置から警報作動時間Kの値および加算値iの値を読み出し、警報作動時間Kの値に加算値iの値を加算した値で警報作動時間Kの値を上書きする。制御部20は、ステップS44の処理を完了すると、処理をステップS46へ進める。
上記のステップS40からステップS44の処理により、カメラ画像中の眼の高さが変化していなくても、上記顔幅の変化量ΔWが変化量の閾値ΔWt以上である場合、警報作動時間Kが大きくなる。その結果、より早いタイミングでブザー30から警告音が発される。詳細については後述するが、変化量ΔWの値が大きいことは、運転者の目の位置がより低い位置に移動したことを示す。一方、変化量ΔWの値が小さいことは、運転者の目の位置がより高い位置に移動したことを示す。したがって、ステップS40からステップS44の処理により、運転者の目の位置が下がった量が所定値以上である場合、より早いタイミングでブザー30から警告音が発されることとなる。これらの処理により、以下に説明するように、カメラ画像中の目の高さEが同じで、実際の目の高さが異なる場合であっても、実際の目の高さに応じて警報を発するタイミングを変更することができる。
以下、図9を参照して、運転者の顔の位置に応じて、カメラ画像中の顔幅の変化について説明する。なお、図9は近赤外カメラ102および運転者の側面図である。図9において、運転者の目は、実際の目の高さHaの位置から、近赤外カメラ102の光学軸に沿って近赤外カメラ102へ近づく方向へ、高さHaより低い高さHbの位置まで移動する。図9において運転者の目の位置が移動した場合のカメラ画像を図10に示す。図10に示すように、目の高さHaの場合も、目の高さHbの場合も、カメラ画像中の目の高さEの値は同じEαである。一方、目の高さHaの場合、顔幅Wの値はWaである。また、目の高さHbである場合、顔幅Wの値はWaより小さいWbである。このように、カメラ画像中の目の高さEが同じ値で、実際の目の高さが異なる場合、カメラ画像中の顔幅が変化する。したがって、顔幅の変化量ΔWに応じて警報作動時間Kを変更することにより、実際の目の高さに応じて警報を発するタイミングを変更することができる。
図5の説明に戻り、ステップS46において、制御部20は、障害物が検出されたか否かを判定する。具体的には、制御部20は、距離L、相対速度V、および障害物の高さBの測定値を示す信号がミリ波レーダー11から入力されている場合、障害物が検出されていると判断する。障害物が検出されていると判断した場合、制御部20は、処理をステップS48へ進める。一方、障害物が検出されていないと判断した場合、制御部20は、処理をステップS10へ戻す。
ステップS48において、制御部20は、障害物の高さBが障害物の高さが障害物の高さの閾値Bt以下であるか否かを判定する。障害物の高さの閾値Btは、予め記憶装置に記憶された定数値である。具体的には、制御部20は、障害物の高さの閾値Btの値を記憶装置から読み出し、障害物の高さの閾値Btと、ミリ波レーダー11から入力される障害物の高さBの値との大きさを比較する。障害物の障害物の高さBが障害物の高さの閾値Bt以下であると判断した場合、制御部20は、処理をステップS50へ進める。一方、障害物の高さBが障害物の高さの閾値Btより大きいと判断した場合、制御部20は、処理をステップS52へ進める。
ステップS50において、制御部20は、警報作動時間Kの値に予め定めた加算値jを加算する。加算値jは、予め制御部20に記憶された定数値である。具体的には、制御部20は、記憶装置から警報作動時間Kの値および加算値jの値を読み出し、警報作動時間Kの値に加算値jの値を加算した値で警報作動時間Kの値を上書きする。制御部20は、ステップS50の処理を完了すると、処理をステップS52へ進める。
上記のステップS46からステップS50の処理により、障害物が定められた高さよりも低い場合、警報作動時間Kの値が大きくなる。その結果、より早いタイミングでブザー30から警告音が発される。これらの処理により、障害物の高さが低く、運転者が障害物を視認し難いと想定される場合には、早いタイミングで警報を発して、運転者に衝突の注意を促すことができる。
ステップS52において、制御部20は、衝突時間TCを算出する。具体的には、制御部20は、ミリ波レーダー11より入力される距離Lおよび相対速度Vから下記の式に基づいて衝突時間TCの値を算出する。
TC=L/V
制御部20は算出した衝突時間TCの値を記憶装置に記憶する。制御部20は、ステップS52の処理を完了すると、処理をステップS54へ進める。
ステップS54において、制御部20は、衝突時間TCが警報作動時間K以下であるか否かを判定する。具体的には、制御部20は、衝突時間TCの値、および警報作動時間Kの値を記憶装置から読み出し、各々の大きさを比較する。衝突時間TCが警報作動時間K以下であると判断した場合、制御部20は、処理をステップS56へ進める。衝突時間TCが警報作動時間Kより大きいと判断した場合、制御部20は、処理をステップS58へ進める。
ステップS56において、制御部20は、ブザー30を動作させる。具体的には、制御部20は、ブザー30への指示信号を継続的に出力する。制御部20は、ステップS56の処理を完了すると、処理をステップS10へ戻す。
ステップS58において、制御部20は、ブザー30を停止させる。具体的には、制御部20は、ブザー30へ警告音を発する指示信号を停止する。制御部20は、ステップS58の処理を完了すると、処理をステップS10へ戻す。
上記のステップS52からステップS58の処理により、衝突時間TCが警報作動時間Kより小さい場合にブザー30が警告音を発する。
なお、上記で説明した制御部20のステップS20の処理において、イグニッションスイッチがONになってから、シフトがドライブに切換えられた時点で目の基準高さEsおよび顔の基準幅設定される例を示したが、目の基準高さEsおよび顔の基準幅の設定方法は上記に限らない。例えば、制御部20は、上記のようにシフトが切換えられた時点から、予め定めた一定の時間の間、複数の時点で目の高さEの値を記憶し、記憶した複数の目の高さEの値を平均して算出された値を基準高さEsとして設定しても構わない。このように、複数の時点での高さEの値に基づいて基準高さEsを設定することにより、シフトが切換えられた時点で、運転者が基本的な運転姿勢をとっていない場合であっても、一定の時間の間に運転者が基本的な運転姿勢をとれば、運転者が基本的な運転姿勢をとった状態の目の高さEに基づいて基準高さEsを設定することができる。
また、上記で説明した制御部20のステップS30およびステップS32の処理において、目の基準高さEsの値が基準高さの閾値Estより小さい場合に警報作動時間Kの値に加算値gを加算する例を示したが、基準高さの閾値が複数設定され、各閾値に応じた加算値が警報作動時間Kの値に加算されても良い。
例えば、図11に示すように基準高さの閾値として、大きい順に閾値Est1、閾値Est2、および閾値Est3が設定される。なお、図11は複数の閾値が設定された場合のカメラ画像を示す図である。そして、目の基準高さEsの値が閾値Est1より大きい場合、加算値g1が警報作動時間Kの値に加算される。また、閾値Est1より小さく、且つ閾値Est2より大きい場合、加算値g2が警報作動時間Kの値に加算される。閾値Est2より小さく閾値Est3より大きい場合、加算値g3が警報作動時間Kの値に加算される。閾値Est3より小さい場合、加算値g4が警報作動時間Kの値に加算される。各加算値は小さい値から大きな値の順に並べると加算値g1、加算値g2、加算値g3、加算値g4の順である。また、目の基準高さEsの値に応じて警告音を発するタイミングを遅くする場合、加算値を負の値としても良い。
このように、基準高さの閾値が複数設定され、各閾値に応じた加算値が警報作動時間Kの値に加算されることにより、基準高さEsの値に応じて警告音を発するタイミングをより細かく設定することができる。
同様に、目の高さの移動量ΔE、顔幅の変化量ΔW、障害物の高さBの値に複数の閾値を設定しても構わない。そして、目の高さの移動量ΔE、顔幅の変化量ΔW、障害物の高さBの値と、それぞれの値に設定された複数の閾値とを比較し、その大小に応じてステップS38における加算値h、ステップS44における加算値i、およびステップS50における加算値jの値が定められるよう処理されても構わない。
また、上記で説明した制御部20のステップS32の処理において、警報作動時間Kの値に予め定めた加算値gを加算する例を示したが、同ステップにおいて、加算値gの値は、基準高さEsの値の大きさに応じて定められるよう処理されても良い。例えば、基準高さEsの値が5小さくなる毎に、加算値gの値が0.5ずつ増加するように処理されても良い。このように、加算値gの大きさを基準高さEsの値に応じて変更することにより、警告音を発するタイミングをより細かく設定できる。同様に、ステップS38における加算値h、ステップS44における加算値i、およびステップS50における加算値jについても、それぞれ目の高さの移動量ΔE、顔幅の変化量ΔW、障害物の高さBの値の大きさに応じて値が定められるよう処理されても構わない。
また、上記で説明した制御部20の処理では、運転者の目の高さ、および障害物の高さが低い場合により早いタイミングで警告音を発する例を示したが、運転者の目の高さおよび障害物の高さが高く、運転者の視界が良い状態であると想定される場合には、制御部20が、警報作動時間Kを短くするよう補正して、より遅いタイミングで警告音を発するようにしても構わない。
具体的には、制御部20のステップS30の処理において、目の基準高さEsが基準高さEstより大きいと判断された場合、警報作動時間Kから予め定めた数値を減算して、警報作動時間Kを短くするよう処理しても良い。同様に、ステップS36の処理において、目の移動量ΔEが移動量の閾値ΔEtより大きいと判断された場合、警報作動時間Kから予め定めた数値を減算して、警報作動時間Kを短くするよう処理しても良い。同様に、ステップS42の処理において、顔幅の変化量ΔWが変化量の閾値ΔWtより小さいと判断された場合、警報作動時間Kから予め定めた数値を減算して、警報作動時間Kを短くするよう処理しても良い。また、同様に、ステップS48において、障害物高さBが障害物の高さの閾値Btより大きいと判断された場合、警報作動時間Kから予め定めた数値を減算して、警報作動時間Kを短くするよう処理しても良い。
このように、運転者の目の高さ、および障害物の高さが、定められた高さより高く、運転者が障害物を視認し易いと想定される場合に、より遅いタイミングで警告音を発すると、警告音が頻繁に鳴ったり、長時間鳴ったりして運転者が煩わしく感じることがない。
また、上記で説明した制御部20のステップS14からステップS38の処理では、カメラ画像中の目の高さおよび目の高さの移動に応じて警報を発するタイミングを決定する例について説明したが、警報を発するタイミングは、鼻孔、口、眉、および顔の輪郭などの、目以外の顔の特徴点の高さに基づいて決定されても良い。例えば、目よりも認識率の高い顔の特徴点を用いれば、より確実に顔の特徴点の高さに応じたタイミングで警報を発することができる。また、目よりも短時間で高さを認識することができる顔の特徴点を用いれば、警報を発するタイミングをより短い時間で算出することができる。
また、上記で説明した実施形態では、制御部20のステップS48およびステップS50の処理により、障害物の高さBに応じて警報を発するタイミングを変更する例を示したが、ステップS48およびステップS50の処理を省略しても構わない。ステップS48およびステップS50の処理を省略する場合、障害物の高さBを測定する必要が無く、高さ方向に分解能をもたない安価なミリ波レーダーを用いることができる。
また、上記で説明した実施形態では、運転者に車両の衝突の危険を知らせる方法として、ブザー30により警告音を発する例を示したが、運転者に車両の衝突の危険を知らせる方法はこの例に限らない。例えば、制御部20は、車両のインストゥルメントパネルなどに備えられた警告を示すランプを点灯させたり、車両に備えられたナビゲーション装置のモニタに警告内容を示すメッセージ表示させたりして、運転者に対して視覚的に衝突の危険を知らせても良い。さらに、制御部20は、シートや、シートベルトを振動させて、運転者に対して衝突の危険を知らせても良い。
また、上記で説明した実施形態では、運転支援動作として、警告音が発せられる例を示したが、運転支援動作は上記に限らず、車両の走行制御などが実行されても構わない。例えば、制御部20は、ステップS56において、車両の走行制御の一例としてブレーキおよび/またはステアリングなどの各種車載機器を動作させても構わない。
以上のように、本発明に係る運転支援装置は、運転者の顔の特徴点の高さに応じたタイミングで衝突回避のための運転支援動作が開始することが可能で、車両用の制御装置などとして利用することができる。
運転支援装置の機能構成の一例を示すブロック図 カメラおよび運転者の側面図 制御部の処理に用いられる主なデータを示す図 制御部によって実行される処理の詳細を示すフローチャート 制御部によって実行される処理の詳細を示すフローチャート チルト角度θの値と基準高さの閾値Estの値との関係を表すデータテーブルの一例を示した図 カメラおよび運転者の側面図 図7において撮影されるカメラ画像を示した図 カメラおよび運転者の側面図 図9において撮影されるカメラ画像を示した図 複数の閾値が設定された場合のカメラ画像を示す図
符号の説明
10 運転者監視システム
11 ミリ波レーダー
12 ステアリングチルト装置
20 制御部
30 ブザー
101 近赤外照明
102 近赤外カメラ
103 ECU

Claims (11)

  1. 車両に搭載され、当該車両と障害物とが衝突する危険があると判断した場合、衝突を回避するための運転支援動作を行う運転支援装置であって、
    前記車両を運転する運転者の顔の特徴点の高さに応じて、前記運転支援動作を開始するタイミングを変更する、運転支援装置。
  2. 前記車両と障害物とが衝突するまでの衝突時間を推定する衝突時間推定手段と、
    衝突時間の閾値の大きさを、前記特徴点の高さが高いほど小さくなるように算出する時間閾値算出手段と、
    前記衝突時間の値が前記衝突時間の閾値以下である場合、前記障害物と前記車両とが衝突する危険があると判断する衝突判断手段と、
    前記衝突判断手段により前記障害物と前記車両とが衝突する危険があると判断された場合、前記運転支援動作を実行する動作実行手段とを備える、請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記特徴点の高さの変動方向および変動量を算出する特徴点変動量算出手段を備え、
    前記変動方向が下方向である場合には前記変動量に応じて前記タイミングを早くし、前記変動方向が上方向である場合には前記変動量に応じて前記タイミングを遅くする、請求項1に記載の運転支援装置。
  4. 前記障害物の高さを測定する障害物高さ測定手段を備え、
    前記障害物の高さが低いほど前記タイミングを早くする、請求項1に記載の運転支援装置。
  5. 運転者の顔を撮影する撮像装置により撮像された顔画像を用いて前記特徴点の高さを検出する、請求項1に記載の運転支援装置。
  6. 前記顔画像中の運転者の顔幅を検出する顔幅検出手段と、
    前記顔画像を用いて基準の顔幅を設定する基準顔幅設定手段とを備え、
    前記撮像装置は、水平軸に対して斜め上方向を撮影するよう配置され、
    前記顔幅検出手段により検出される顔幅が前記基準の顔幅より予め定められた値以上大きくなった場合、前記タイミングを早くなるように変更する、請求項5に記載の運転支援装置。
  7. 前記特徴点の高さが、基準の高さより上か下かを判断する高さ判定手段をさらに備え、
    前記特徴点の高さが前記基準の高さより上か下かに応じて前記タイミングを変更する、請求項5に記載の運転支援装置。
  8. 前記撮像装置は、チルト機構を有するステアリングコラムのコラムカバー上に配置され、
    前記チルト機構のチルト角度を検出するチルト角度検出手段と、
    前記チルト角度に応じて前記基準の高さを定める基準高さ決定手段とを、さらに備える、請求項7に記載の運転支援装置。
  9. 運転支援動作を開始するタイミングの基準値を予め記憶し、当該基準値を前記特徴点の高さに応じて変更することによって前記タイミングを決定し、
    前記タイミングの基準値は、前記運転支援装置を搭載した車両の運転席の着座高が低いほど大きな値に設定される、請求項1に記載の運転支援装置。
  10. 前記特徴点は、運転者の目、鼻、鼻穴、口、眉、および顔の輪郭の少なくとも何れか一つを含む、請求項1に記載の運転支援装置。
  11. 前記運転支援動作は、車両に対して障害物が接近したことを運転者に知らせる警報の発報、および車両の走行を制御する走行制御の少なくとも何れか一つを含む、請求項1に記載の運転支援装置。
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