JP2009168874A - カラーフィルタ製造用のフォトマスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固体撮像素子に用いるカラーフィルタであって、3色以上の矩形のフィルタを備え、少なくとも1色のフィルタは角部が接して非孤立的に配列されているカラーフィルタを製造するために、非孤立的に配列されるフィルタ用のパターンとして角部を切り欠いた矩形のパターンを有するフォトマスクと、孤立的に配列されるフィルタ用のパターンとして、角部にサブパターンをもつ矩形のパターンを有するフォトマスクと、をセットとすることにより、各色のフィルタ間に空隙部の存在しないカラーフィルタを製造することができる。
【選択図】 図2
Description
さらに、上述の方法では、ポジ型のカラーレジストの露光に使用するマスクとして、角部に微小な遮光パターンを設けたマスクを使用することにより、いずれか1色のフィルタで角部が埋められる。しかし、市松状に存在する緑色フィルタと、他の2色のフィルタとでは、角部における露光時のコントラストの減少程度が異なる。このため、角部に微小な遮光パターンを設けたマスクを使用するだけでは、空隙部の発生を防止できない場合があり、また、逆に角部に盛り上がりが発生し、カラーフィルタ上に形成される平坦化層の表面に凹凸を生じ、マイクロレンズの変形等を引き起こすという問題もあった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、各色のフィルタ間に空隙部を生じることなくカラーフィルタを製造するためのフォトマスクを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、固体撮像素子に用いるカラーフィルタであって、3色以上の矩形のフィルタを備え、少なくとも1色のフィルタは角部が接して非孤立的に配列されているカラーフィルタを製造するためのフォトマスクにおいて、非孤立的に配列されるフィルタ用のフォトマスクであって、角部を切り欠いた矩形のパターンを有するフォトマスクと、孤立的に配列されるフィルタ用のフォトマスクであって、角部にサブパターンをもつ矩形のパターンを有するフォトマスクと、からなる複数のフォトマスクの組み合わせであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記サブパターンは、矩形パターンから離間して配置されているような構成とした。
本発明の他の態様として、角部を切り欠いた矩形のパターンを有する前記フォトマスクは、緑色フィルタを形成するためのフォトマスクであり、角部にサブパターンをもつ矩形のパターンを有する前記フォトマスクは、赤色フィルタおよび青色フィルタを形成するためのフォトマスクであるような構成とした。
図1は本発明のフォトマスクを使用して作製したカラーフィルタの一例を示す図である。図1に示されるカラーフィルタ1は、矩形の赤色フィルタ1R、緑色フィルタ1G、青色フィルタ1Bが配列されたものである。緑色フィルタ1Gは角部が接し市松状に配列された非孤立的フィルタである。また、赤色フィルタ1Rと青色フィルタ1Bは、緑色フィルタ1Gの非形成部位に配列された孤立的フィルタである。そして、このカラーフィルタ1は、各色のフィルタ間に空隙部をもたないものである。
次に、上記のカラーフィルタ1を形成するためのフォトマスクを例として、本発明のフォトマスクを説明する。
上記の例では、切り欠き部13は角部12aを直線的に切り欠いた形状であるが、本発明では、これに限定されず、例えば、図4および図5に示すような形状の切り欠き部13であってもよい。
このように孤立的に配列された矩形パターン12Rの角部12aにサブパターン14を有しているフォトマスク11Rを使用することにより、サブパターン14が角部における露光時のコントラストの減少を抑制するので、丸みを帯びずシャープな形状の角部をもつ孤立的な赤色フィルタ1Rを形成することができる。
上記の例では、サブパターン14は矩形であるが、サブパターン14の形状はこれに限定されるものではない。例えば、図9(A)に示すような三角形であってもよく、この場合も、図9(B)に示すようにサブパターン14はパターン12Rから離間したものであってよい。そして、突出距離d、離間距離d′は上述の範囲内とすることが好ましい。また、図10(A)に示すようにサブパターン14が円形であってもよく、この場合も、図10(B)に示すようにサブパターン14はパターン12Rから離間したものであってよい。そして、突出距離d、離間距離d′は上述の範囲内とすることが好ましい。
尚、孤立的に配列される青色フィルタ1B用のフォトマスク11Bは、上記のフォトマスク11Rと同様に構成することができ、ここでの説明は省略する。
まず、緑色フィルタ用の感光性材料を塗布し、フォトマスク11Gを用いて露光、現像して、非孤立的な緑色フィルタ1Gを形成する(図11(A))。この緑色フィルタ1Gは、角部が接したシャープな矩形であり、しがたって、緑色フィルタ1Gの非形成部位(孤立的に存在)もシャープな矩形となっている。
次に、赤色フィルタ用の感光性材料を緑色フィルタ1Gも被覆するように塗布し、フォトマスク11Rを用いて露光、現像して、孤立的な赤色フィルタ1Rを形成する(図11(B))。この赤色フィルタ1Rは、丸みを帯びずシャープな形状の角部をもつ矩形であり、しがたって、緑色フィルタ1Gの非形成部位(赤色フィルタ1Rの形成部位)が、空隙部を生じることなく赤色フィルタ1Rで埋められる。
これにより、矩形の緑色フィルタ1G、赤色フィルタ1R、青色フィルタ1Bで構成され、各色のフィルタ間、特に角部に空隙部のないカラーフィルタ1が得られる。
尚、赤色フィルタ1Rと青色フィルタ1Bの形成順序は逆であってもよい。
上述の実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、画素受光部ピッチ2.0μm、画素数2592個×1944個のCMOSイメージセンサーを形成したウェハを用意した。
次に、ウェハ表面をスピンスクラパーで洗浄した後、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って平坦化層(厚み0.3μm)を形成した。
次に、ネガ型感光性の緑色材料(G用材料)、赤色材料(R用材料)、青色材料(B用材料)として以下の材料を用意した。
G用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SG−4000L
R用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SR−4000L
B用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SB−4000L
また、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクとして、図6および図7に示されるフォトマスクを準備した。このフォトマスクは、1辺が2.0μmの矩形のパターン(光透過部)と、矩形のサブパターン(光透過部)を有し、サブパターンの寸法L′は0.2μm、突出距離dは0.23μmとした。
上記のように形成したカラーフィルタについて、隣接するフィルタ間、特に角部における空隙部の有無、および、盛り上がり部の有無を原子間力顕微鏡を用いて観察した。その結果、空隙部、盛り上がり部共に存在せず、良好な状態であることが確認された。
緑色フィルタ用のフォトマスクとして、図5に示されるパターンを有するフォトマスクを使用し、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクとして、図10(A)に示されるパターンおよびサブパターンを有するフォトマスクを使用した他は、実施例1と同様にして、平坦化層上にカラーフィルタを形成した。尚、緑色フィルタ用のフォトマスクにおける切り欠き部の切り欠き寸法Lは0.15μmとし、また、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクにおけるサブパターンの寸法L′は0.25μm、突出距離dは0.2μmとした。
形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、空隙部、盛り上がり部共に存在せず、良好な状態であることが確認された。
ポジ型感光性の緑色材料(G用材料)、赤色材料(R用材料)、青色材料(B用材料)を使用し、また、フォトマスクのパターン、サブパターンを遮光部とした他は、実施例1と同様に、緑色フィルタ用のフォトマスク、および、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクを準備し、実施例1と同様にして、平坦化層上にカラーフィルタを形成した。
形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、空隙部、盛り上がり部共に存在せず、良好な状態であることが確認された。
赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクとして、図8に示されるパターンおよびサブパターンを有するフォトマスクを使用した他は、実施例1と同様にして、平坦化層上にカラーフィルタを形成した。尚、赤色フィルタ用、青色フィルタ用のフォトマスクにおけるサブパターンの寸法L′は0.2μmとし、離間距離d′は0.05μmとした。
形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、空隙部、盛り上がり部共に存在せず、良好な状態であることが確認された。
緑色フィルタ用のフォトマスクとして、切り欠き部をもたず、角部を接して矩形のパターンが非孤立的に配列されたフォトマスクを使用した他は、実施例1と同様にして、平坦化層上にカラーフィルタを形成した。
形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、各緑色フィルタの角部が太く接続されており、この部位に赤色フィルタ、青色フィルタの角部が重なって、角部に盛り上がり部(高さ約0.2μm)が存在しており、平坦性が悪いことが確認された。
緑色フィルタ用のフォトマスクにおいて、直角二等辺三角形形状の切り欠き部の切り欠き寸法Lを、露光装置の解像限界(0.35μm)を超える0.4μmとした他は、実施例1と同様にして、平坦化層上にカラーフィルタを形成した。
形成したカラーフィルタについて、実施例1と同様に観察した結果、角部に空隙部が存在することが確認された。
1G…緑色フィルタ
1R…赤色フィルタ
1B…青色フィルタ
11G…緑色フィルタ用のフォトマスク
11R…赤色フィルタ用のフォトマスク
12G,12R…パターン
13…切り欠き部
14…サブパターン
Claims (4)
- 固体撮像素子に用いるカラーフィルタであって、3色以上の矩形のフィルタを備え、少なくとも1色のフィルタは角部が接して非孤立的に配列されているカラーフィルタを製造するためのフォトマスクにおいて、
非孤立的に配列されるフィルタ用のフォトマスクであって、角部を切り欠いた矩形のパターンを有するフォトマスクと、
孤立的に配列されるフィルタ用のフォトマスクであって、角部にサブパターンをもつ矩形のパターンを有するフォトマスクと、からなる複数のフォトマスクの組み合わせであることを特徴とするフォトマスク。 - 矩形の辺を延長した交点から角部の切り欠きまでの最大距離を切り欠き寸法とし、また、角部から外側に突出するサブパターンの最大長をサブパターン寸法としたときに、該切り欠き寸法およびサブパターン寸法は、マスク露光条件での露光装置の解像限界以下の寸法であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
- 前記サブパターンは、矩形パターンから離間して配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフォトマスク。
- 角部を切り欠いた矩形のパターンを有する前記フォトマスクは、緑色フィルタを形成するためのフォトマスクであり、角部にサブパターンをもつ矩形のパターンを有する前記フォトマスクは、赤色フィルタおよび青色フィルタを形成するためのフォトマスクであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフォトマスク。
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