JP2009168769A - 排出ガスセンサのヒータ制御装置 - Google Patents

排出ガスセンサのヒータ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排出ガスセンサの素子割れを防止しながらセンサ素子の早期活性化を実現する。
【解決手段】始動時に始動条件(冷却水温、吸気温、外気温、油温等)に応じて、排出ガスセンサ25,26のセンサ素子を予熱する予熱期間と基準ヒータ通電デューティを設定する。予熱期間中は、運転条件(シフトレンジ、エンジン回転速度、点火時期、吸入空気量)に応じて補正デューティを設定し、基準ヒータ通電デューティに補正デューティを加算して予熱期間中のヒータ通電デューティを設定する。始動後の経過時間が予熱期間を越えるまでは、予熱期間中のヒータ通電デューティで排出ガスセンサ25,26のヒータ27,28に通電してセンサ素子を予熱する。その後、始動後の経過時間が予熱期間を越えた後は、ヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させて、センサ素子を活性状態に維持するようにヒータ通電デューティを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排出ガスセンサのセンサ素子を加熱するヒータの通電を制御して該センサ素子の温度を制御する排出ガスセンサのヒータ制御装置に関する発明である。
近年の電子制御化された内燃機関では、排気管に排出ガスの空燃比やリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ(空燃比センサ、酸素センサ等)を配置し、この排出ガスセンサの出力に基づいて排出ガスの空燃比を目標空燃比に一致させるように燃料噴射量等をフィードバック制御するようにしている。一般に、排出ガスセンサは、センサ素子の温度が活性温度まで昇温しないと検出精度が悪いため、始動後に排出ガスセンサに内蔵したヒータでセンサ素子を加熱して排出ガスセンサの活性化を促進するようにしている。
しかし、内燃機関の排出ガスには、燃料と空気の燃焼反応によって生成された水蒸気が含まれており、内燃機関の始動直後で排気管の温度が低いときには、水蒸気を含んだ排出ガスが排気管内で冷やされるため、排気管内で排出ガス中の水蒸気が凝縮して凝縮水が生じることがある。このため、始動直後に排気管内で生じた凝縮水が排出ガスセンサのセンサ素子に付着する可能性があり、始動直後からセンサ素子をヒータで強く加熱すると、高温に加熱されたセンサ素子が凝縮水の付着による局所冷却(熱歪み)によって割れてしまう“素子割れ”が発生することがある。
この対策として、特許文献1(特開2007−120390号公報)に記載されているように、内燃機関の始動時から所定の予熱期間が経過するまで、排出ガスセンサのセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度で予熱するようにヒータの通電デューティ(通電量)を制限して通電し、その後、予熱期間が経過した後に、ヒータの通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させるようにしたものがある。
特開2007−120390号公報
ところで、予熱期間中のセンサ素子の予熱温度は、ヒータの通電デューティ(発熱量)の他に、内燃機関から排気通路内に排出される排気熱量によっても変化する。
しかし、上記特許文献1の技術では、予熱期間中の運転条件の変化による排気熱量の変化を考慮せずに、始動条件のみでヒータの通電デューティを設定するため、ヒータの通電デューティを安全側の余裕を見込んで低めの通電デューティに設定する必要があり、その分、センサ素子の予熱温度が低くなって、予熱期間終了後にセンサ素子を活性温度に昇温するまでの時間が長くなってしまい、空燃比フィードバック制御の開始が遅れて排気エミッションが悪化するという欠点がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、排出ガスセンサの素子割れを防止しながらセンサ素子の早期活性化を実現することができる排出ガスセンサのヒータ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の排気通路に設けられた排出ガスセンサのセンサ素子を加熱するヒータの通電を制御して該センサ素子の温度を制御する排出ガスセンサのヒータ制御装置において、内燃機関の始動時から所定の予熱期間が経過するまで前記排出ガスセンサのセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で予熱するように前記ヒータの通電量を制限する予熱制御手段を備え、前記予熱制御手段によって、前記予熱期間中に運転条件に応じて前記ヒータの通電量を補正するようにしたものである。
この構成では、予熱期間中に、運転条件の変化に応じて内燃機関から排気通路内に排出される排気熱量が増加又は減少したときに、その排気熱量によってセンサ素子に与えられる熱量が増加又は減少するのに対応して、その増加分又は減少分の影響を少なくするようにヒータの通電量(発熱量)を減少又は増加させるように補正して、ヒータの発熱量と排気熱量とによって決まるセンサ素子の予熱温度を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で従来よりも高い温度に制御することが可能となり、排出ガスセンサの素子割れを防止しながらセンサ素子の早期活性化を実現することができる。
この場合、請求項2のように、予熱期間中に、内燃機関の回転速度、点火時期、吸入空気量、変速機のシフトレンジのうちの少なくとも1つに応じてヒータの通電量を補正するようにすれば良い。一般に、内燃機関の回転速度が高くなるほど排気熱量が増加し、また、点火時期が遅角されると排気温度が上昇し、また、吸入空気量が多くなるほど排気熱量が増加するという関係がある。また、始動直後の触媒早期暖機制御中にシフトレンジがPレンジ又はNレンジからDレンジに切り替えられると、目標アイドル回転速度が低下して排気熱量が減少するという関係がある。従って、予熱期間中に、内燃機関の回転速度、点火時期、吸入空気量、変速機のシフトレンジのうちの少なくとも1つに応じてヒータの通電量を補正すれば、予熱期間中の運転条件の変化による排気熱量の変化に応じてヒータの通電量を適正に補正することができる。
また、請求項3のように、予熱期間中に運転条件が変化するまでの経過時間を考慮してヒータの通電量を補正するようにしても良い。このようにすれば、予熱期間中のヒータの通電量の補正精度を高めることができる。
また、請求項4のように、予熱期間中に排気通路内に凝縮水が発生しない状態であると判断したときにヒータの通電量を増加させるようにしたり、或は、請求項5のように、予熱期間中に排気通路内に発生した凝縮水が飛散しない状態であると判断したときに前記ヒータの通電量を増加させるようにしても良い。このようにしても、予熱期間中に被水による素子割れが発生しない温度範囲内でヒータの通電量を増加させてセンサ素子の予熱温度を従来よりも高い温度に制御することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図6に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23(排気通路)には、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒24が設けられ、この触媒24の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ25,26(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、各排出ガスセンサ25,26には、センサ素子を加熱するヒータ27,28が内蔵されている(又は外付けされている)。尚、下流側の排出ガスセンサ26を省略した構成としても良い。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ29や、エンジン11のクランク軸が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ30が取り付けられている。このクランク角センサ30の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
これら各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)31に入力される。このECU31は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
その際、ECU31は、上流側の排出ガスセンサ25の出力に基づいて触媒24の上流側の排出ガスの空燃比を目標空燃比に一致させるように燃料噴射量等をフィードバック補正するメインフィードバック制御を行うと共に、下流側の排出ガスセンサ26の出力に基づいて触媒24の上流側の目標空燃比又は燃料噴射量のフィードバック補正量を補正するサブフィードバック制御を行うことで、触媒24の排出ガス浄化効率を高めるようにしている。
また、排出ガスセンサ25,26は、センサ素子の温度が活性温度(例えば750℃)まで昇温しないと検出精度が悪いため、エンジン始動後に空燃比フィードバック制御(メイン/サブフィードバック制御)を開始する前に、排出ガスセンサ25,26のヒータ27,28に通電してセンサ素子を加熱して活性化する必要がある。従って、エンジン始動後に空燃比フィードバック制御を早期に開始するには、排出ガスセンサ25,26のセンサ素子を早期に活性化する必要がある。
しかし、エンジン11の排出ガスには、燃料と空気の燃焼反応によって生成された水蒸気が含まれており、エンジン11の始動直後で排気管23の温度が低いときには、水蒸気を含んだ排出ガスが排気管23内で冷やされるため、排気管23内で排出ガス中の水蒸気が凝縮して凝縮水が生じることがある。このため、始動直後に排気管23内で生じた凝縮水が排出ガスセンサ25,26のセンサ素子に付着する可能性があり、始動直後からセンサ素子をヒータ27,28で強く加熱すると、高温に加熱されたセンサ素子が凝縮水の付着による局所冷却(熱歪み)によって割れてしまう“素子割れ”が発生することがある。
この対策として、ECU31は、後述する図2のヒータ通電制御プログラムを実行することで、エンジン始動時に予熱期間を始動条件に応じて設定し、始動時から予熱期間が経過するまで、排出ガスセンサ25,26のセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度で予熱するようにヒータ27,28の通電デューティ(以下「ヒータ通電デューティ」という)を制限して通電する予熱制御を実行し、その後、予熱期間が経過した後に、ヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させて、センサ素子を活性状態に維持するようにヒータ通電デューティを制御する活性化制御を実行する。
この際、従来のように、予熱期間中のヒータ通電デューティを始動条件のみで設定すると、予熱期間中の運転条件の変化による排気熱量の変化を予熱制御に反映させることができず、予熱期間中の運転条件の変化による排気熱量の変化によってセンサ素子の予熱温度が変化する。
排出ガスセンサ25,26の予熱期間中は、触媒24も活性化していないため、触媒早期暖機制御が実行され、シフトレンジがPレンジやNレンジの場合は目標アイドル回転速度が通常よりも高い回転速度(例えば1250rpm)に設定され、Dレンジに切り替えられると、目標アイドル回転速度が低回転側の目標回転速度(例えば900rpm)に低下する。このため、予熱期間中にシフトレンジがPレンジ又はNレンジからDレンジに切り替えられると、目標アイドル回転速度が低下して排気熱量が減少する。この関係から、図6に示すように、従来のものは、予熱期間中にDレンジで運転すると、センサ素子の予熱温度がP,Nレンジの場合よりも低下して、予熱期間終了後にセンサ素子を活性温度に昇温するまでの時間が長くなってしまい、空燃比フィードバック制御の開始が遅れて排気エミッションが悪化するという欠点がある。
この対策として、ECU31は、後述する図2のヒータ通電制御プログラムを実行することで、予熱期間中に運転条件に応じてヒータ通電デューティを補正することで、センサ素子の予熱温度を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で高い温度に制御するようにしている。以下、図2のヒータ通電制御プログラムの処理内容を説明する。
図2のヒータ通電制御プログラムは、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン期間中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう予熱制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、予熱期間が終了したか否かを判定し、予熱期間終了後であれば、ステップ109に進み、活性化制御を実行して、ヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させると共に、センサ素子を活性状態に維持するようにヒータ通電デューティを制御する。
これに対して、上記ステップ101で、予熱期間終了前と判定されれば、ステップ102に進み、自動変速機のシフトレンジがPレンジ又はNレンジであるか否か(停車中であるか否か)を判定し、Pレンジ又はNレンジであれば、ステップ103に進み、予熱期間とヒータ通電デューティが設定されているか否かを判定し、まだ予熱期間とヒータ通電デューティが設定されていなければ、ステップ104に進み、始動条件に応じて予熱期間をマップ等により設定する。この際、始動条件として、例えば始動時の冷却水温を用い、図3の予熱期間設定マップを参照して、始動時の冷却水温が低いほど、予熱期間を長くするように設定する。或は、始動条件として、始動時の冷却水温の他に、吸気温、外気温、油温等も考慮し、それらの中から最も低い温度に応じて予熱期間を設定したり、更に、始動時の冷却水温と外気温との差(又は始動時の冷却水温と吸気温との差)に応じて上記予熱期間を補正しても良い。
この後、ステップ105に進み、始動条件に応じて予熱期間中の基準ヒータ通電デューティをマップ等により設定する。この際、始動条件として、例えば始動時の冷却水温を用い、図4の基準ヒータ通電デューティ設定マップを参照して、始動時の冷却水温が低いほど、基準ヒータ通電デューティを低下させるように設定する。これは、始動時の冷却水温が低いほど、排気管23内に凝縮水が生じやすいためである。或は、始動条件として、始動時の冷却水温の他に、吸気温、外気温、油温等も考慮し、それらの中から最も低い温度に応じて基準ヒータ通電デューティを設定したり、更に、始動時の冷却水温と外気温との差(又は始動時の冷却水温と吸気温との差)に応じて上記基準ヒータ通電デューティを補正しても良い。
尚、上記ステップ104、105の予熱期間と基準ヒータ通電デューティの設定処理は、上記ステップ103の判定処理によって、始動時に1回のみ行われる。
一方、前述したステップ102で、シフトレンジがPレンジ又はNレンジからDレンジに切り替えられていると判定されれば、ステップ106に進み、Dレンジに対応した補正デューティを設定する。始動直後の触媒早期暖機制御中にシフトレンジがPレンジ又はNレンジからDレンジに切り替えられると、目標アイドル回転速度が低下して排気熱量が減少するため、本プログラムでは、予熱期間中の運転条件として、予熱期間中のシフトレンジを用い、Dレンジに切り替えられたときに、基準ヒータ通電デューティに対する補正デューティを設定して予熱期間中のヒータ通電デューティを増量補正するものである。この補正デューティは、予め設定した一定値としても良いが、始動時の冷却水温等の始動条件(又は基準ヒータ通電デューティ)に応じて変化させるようにしても良い。例えば、図4に示すように、始動時の冷却水温が高くなるほど(又は基準ヒータ通電デューティが大きくなるほど)、補正デューティを小さくするようにしても良い。
本発明は、予熱期間中の運転条件として、シフトレンジの他に、エンジン回転速度、点火時期、吸入空気量のうちの少なくとも1つに応じて補正デューティを設定しても良い。一般に、エンジン回転速度が高くなるほど排気熱量が増加し、また、点火時期が遅角されると排気温度が上昇し、また、吸入空気量が多くなるほど排気熱量が増加するという関係がある。この関係から、例えば、エンジン回転速度が所定値以上高くなったときに予熱期間中のヒータ通電デューティを減少させるように補正デューティを設定したり、点火時期が所定値以上進角されたときに予熱期間中のヒータ通電デューティを増加させるように補正デューティを設定したり、吸入空気量が所定値以上増加したときに予熱期間中のヒータ通電デューティを減少させるように補正デューティを設定しても良い。
尚、上記ステップ106で補正デューティを設定(変更)する回数を所定回数以下又は1回のみに制限するようにしても良い。
以上のようにして、ステップ103、104で、始動条件に応じて予熱期間と基準ヒータ通電デューティを設定すると共に、ステップ106で、予熱期間中の運転条件に応じて基準ヒータ通電デューティに対する補正デューティを設定した後、ステップ107に進み、基準ヒータ通電デューティに補正デューティを加算して予熱期間中のヒータ通電デューティを設定する。
予熱期間中のヒータ通電デューティ=基準ヒータ通電デューティ+補正デューティ
尚、始動後にシフトレンジがDレンジに切り替えられるまでは、ステップ106の補正デューティの設定処理が行われないため、基準ヒータ通電デューティがそのまま予熱期間中のヒータ通電デューティに設定される。
予熱期間中のヒータ通電デューティ=基準ヒータ通電デューティ
この後、ステップ108に進み、始動後の経過時間が予熱期間を越えたか否かを判定し、始動後の経過時間が予熱期間を越えていなければ、ステップ110に進み、上記ステップ107で設定した予熱期間中のヒータ通電デューティでヒータ27,28に通電する予熱制御を実行する。
その後、始動後の経過時間が予熱期間を越えた時点で、ステップ109に進み、ヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させて、センサ素子を活性状態に維持するようにヒータ通電デューティを制御する活性化制御を実行する。
尚、図2のヒータ通電制御プログラムでは、予熱期間中にシフトレンジがPレンジ(又はNレンジ)→Dレンジ→Pレンジ(又はNレンジ)へと切り替えられた場合、Dレンジ→Pレンジ(又はNレンジ)への切り替え時には、ステップ102で「Yes」と判定されるため、ステップ106の補正デューティの設定処理は行われない。このため、Pレンジ(又はNレンジ)に切り替えられた後も、Dレンジ時に設定された補正デューティで増量補正されたヒータ通電デューティを用いて予熱制御を実行するようになっているが、Pレンジ(又はNレンジ)に切り替えられた後は、補正デューティを「0」にキャンセルして、ヒータ通電デューティを、P,Nレンジに対応したヒータ通電デューティ(基準ヒータ通電デューティ)に戻すようにしても良い。
また、上流側の排出ガスセンサ25の予熱期間やその予熱期間中のヒータ通電デューティと、下流側の排出ガスセンサ26の予熱期間やその予熱期間中のヒータ通電デューティとを別々に設定するようにしても良い。
以上説明した本実施例1の予熱制御の一例を図5のタイムチャートを用いて説明する。図5の例では、時刻t1 で始動時と判定され、その時点t1 の始動条件に応じて予熱期間と基準ヒータ通電デューティを設定する。始動後の経過時間が予熱期間を越える前(t3 以前)に、シフトレンジがPレンジ又はNレンジからDレンジに切り替えられると、その時点t2 で、Dレンジに対応した補正デューティを設定して、予熱期間中のヒータ通電デューティを、基準ヒータ通電デューティに補正デューティを加算したデューティに増加させる。その後、始動後の経過時間が予熱期間を越えた時点t4 で、予熱制御から活性化制御に移行し、ヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子を活性温度まで昇温させて、センサ素子を活性状態に維持するようにヒータ通電デューティを制御する。
尚、始動後の経過時間が予熱期間を越える前(t3 以前)に、シフトレンジがDレンジに切り替えられずに、始動後のPレンジ又はNレンジの継続時間が予熱期間を越える場合は、基準ヒータ通電デューティがそのまま予熱期間中のヒータ通電デューティとなり、始動後の経過時間が予熱期間を越えた時点t3 で、活性化制御に移行する。
以上説明した本実施例1によれば、予熱期間中に、シフトレンジがDレンジに切り換えられてエンジン11から排気管23内に排出される排気熱量が減少したときに、その排気熱量によってセンサ素子に与えられる熱量が減少することを考慮して、その熱量の減少分を補うようにヒータ通電デューティ(発熱量)を増加させるように補正して、ヒータ27,28の発熱量と排気熱量とによって決まるセンサ素子の予熱温度を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で従来よりも高い温度に制御することが可能となり、排出ガスセンサ25,26の素子割れを防止しながらセンサ素子の早期活性化を実現することができる。
尚、本実施例1では、予熱期間中の運転条件に応じて設定した補正デューティを基準ヒータ通電デューティに加算することで、予熱期間中のヒータ通電デューティを運転条件に応じて補正するようにしたが、予熱期間中の運転条件に応じて基準ヒータ通電デューティに対する補正係数を設定して、始動条件に応じて設定した基準ヒータ通電ディレイ時間に補正係数を乗算することで、予熱期間中の運転条件に応じてヒータ通電デューティを補正するようにしても良い。
予熱期間中のヒータ通電デューティ=基準ヒータ通電デューティ×補正係数
図7乃至図9に示す本発明の実施例2では、始動後に運転条件が変化するまでの経過時間を考慮して補正デューティを設定することで、運転条件が変化するまでの始動後の経過時間を考慮して予熱期間中のヒータ通電デューティを補正するようにしている。その他の点は、前記実施例1と同じである。
本実施例2で実行する図7のヒータ通電制御プログラムは、前記実施例1で説明した図2のステップ102の後にステップ102aの処理を追加し、図2のステップ106の処理をステップ106aの処理に変更したものであり、他の各ステップの処理は図2の各ステップの処理と同じである。
本実施例2では、図9に示すように、始動時t1 に、前記実施例1と同様の方法で、始動条件に応じて予熱期間と基準ヒータ通電デューティを設定した後、運転条件が変化するまでの経過時間として、始動後にDレンジに切り替えられるまでのP,Nレンジ継続時間を計測する(ステップ102a)。そして、Dレンジに切り替えられた時点t2 で、図8の補正デューティ設定マップを参照して、P,Nレンジ継続時間に応じた補正デューティを設定し(ステップ106a)、基準ヒータ通電デューティに補正デューティを加算して予熱期間中のヒータ通電デューティを設定する。
予熱期間中のヒータ通電デューティ=基準ヒータ通電デューティ+補正デューティ
ここで、図8の補正デューティ設定マップは、P,Nレンジ継続時間が長くなるほど、基準ヒータ通電デューティに加算する補正デューティが大きくなるように設定されている。これは、P,Nレンジ継続時間が長くなるほど、排気管23内の温度が高くなって排気管23内の水分量が少なくなって、被水による素子割れの可能性が少なくなることを考慮したものである。その後、始動後の経過時間が予熱期間を越えた時点t4 で、活性化制御に移行する。
尚、本実施例2においても、予熱期間中の運転条件として、シフトレンジの他に、エンジン回転速度、点火時期、吸入空気量のうちの少なくとも1つに応じて補正デューティを設定しても良い。
以上説明した本実施例2では、予熱期間中に運転条件が変化するまでの経過時間を考慮してヒータ通電デューティを補正するようにしたので、予熱期間中のヒータ通電デューティの補正精度を高めることができる。
本発明の実施例3では、図10のヒータ通電制御プログラムを実行する。図10のヒータ通電制御プログラムは、前記実施例1で説明した図2のヒータ通電制御プログラムのステップ102の処理を省略し、図2のステップ105〜107の処理をステップ105a〜107aの処理に変更しただけであり、その他の各ステップの処理は、前記図2の各ステップの処理と同じである。
図10のヒータ通電制御プログラムでは、前記実施例1と同様の方法で、始動時に予熱期間を始動条件に応じてマップ等により設定し(ステップ104)、更に、始動条件に応じて予熱期間中のヒータ通電デューティ(前記実施例1の基準ヒータ通電デューティに相当)を設定する(ステップ105a)。
この後、予熱期間中は、ステップ106aに進み、排気管23内に凝縮水が発生する条件になったか否かを運転条件等に基づいて判定し、凝縮水が発生する条件になっていると判定されれば、予熱期間中のヒータ通電デューティを変更しないが、排気管23内に凝縮水が発生する条件になっていないと判定されれば(つまり凝縮水が発生しない状態であると判定されれば)、ステップ107aに進み、予熱期間中のヒータ通電デューティを増加させる。このヒータ通電デューティの増加量は、予め設定された一定値としても良いが、始動後の経過時間に応じてヒータ通電デューティの増加量をマップ等により設定しても良い(例えば始動後の経過時間が長くなるほどヒータ通電デューティの増加量を大きくするようにしても良い)。
以上説明した本実施例3では、予熱期間中に、排出ガスセンサ25,26の素子割れを防止できる範囲内でヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子の予熱温度を従来よりも高い温度に制御することが可能となり、排出ガスセンサ25,26の早期活性化を実現することができる。
本発明の実施例4では、図11のヒータ通電制御プログラムを実行する。図11のヒータ通電制御プログラムは、前記実施例3で説明した図10のヒータ通電制御プログラムのステップ106aの処理をステップ106bの処理に変更しただけであり、その他の各ステップの処理は、前記図10の各ステップの処理と同じである。
図11のヒータ通電制御プログラムでは、予熱期間中は、ステップ106bに進み、排気管23内に発生した凝縮水が飛散する条件になったか否かを運転条件等に基づいて判定し、凝縮水が飛散する条件になっていると判定されれば、予熱期間中のヒータ通電デューティを変更しないが、凝縮水が飛散する条件になっていないと判定されれば(つまり凝縮水が飛散しない状態であると判定されれば)、ステップ107aに進み、予熱期間中のヒータ通電デューティを増加させる。このヒータ通電デューティの増加量は、予め設定された一定値としても良いが、始動後の経過時間に応じてヒータ通電デューティの増加量をマップ等により設定しても良い(例えば始動後の経過時間が長くなるほどヒータ通電デューティの増加量を大きくするようにしても良い)。
以上説明した本実施例4では、前記実施例3と同様に、予熱期間中に、排出ガスセンサ25,26の素子割れを防止できる範囲内でヒータ通電デューティを増加させてセンサ素子の予熱温度を従来よりも高い温度に制御することが可能となり、排出ガスセンサ25,26の早期活性化を実現することができる。
尚、本発明は、上流側の排出ガスセンサ25のヒータ通電制御のみに適用して実施しても良い等、種々変更して実施できることは言うまでもない。
本発明の各実施例1〜4に共通するエンジン制御システム全体の概略構成図である。 実施例1のヒータ通電制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の予熱期間設定マップの一例を概念的に示す図である。 実施例1の基準ヒータ通電デューティ設定マップの一例を概念的に示す図である。 実施例1の予熱制御の一例を示すタイムチャートである。 従来の予熱制御の課題を説明するためのタイムチャートである。 実施例2のヒータ通電制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の補正デューティ設定マップの一例を概念的に示す図である。 実施例2の予熱制御の一例を示すタイムチャートである。 実施例3のヒータ通電制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4のヒータ通電制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管(排気通路)、24…触媒、25…上流側の排出ガスセンサ、26…下流側の排出ガスセンサ、27,28…ヒータ、29…冷却水温センサ、31…ECU(予熱制御手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排出ガスセンサのセンサ素子を加熱するヒータの通電を制御して該センサ素子の温度を制御する排出ガスセンサのヒータ制御装置において、
    内燃機関の始動時から所定の予熱期間が経過するまで前記排出ガスセンサのセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で予熱するように前記ヒータの通電量を制限する予熱制御手段を備え、
    前記予熱制御手段は、前記予熱期間中に運転条件に応じて前記ヒータの通電量を補正することを特徴とする排出ガスセンサのヒータ制御装置。
  2. 前記予熱制御手段は、前記予熱期間中に、内燃機関の回転速度、点火時期、吸入空気量、変速機のシフトレンジのうちの少なくとも1つに応じて前記ヒータの通電量を補正することを特徴とする請求項1に記載の排出ガスセンサのヒータ制御装置。
  3. 前記予熱制御手段は、前記予熱期間中に運転条件が変化するまでの経過時間を考慮して前記ヒータの通電量を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の排出ガスセンサのヒータ制御装置。
  4. 内燃機関の排気通路に設けられた排出ガスセンサのセンサ素子を加熱するヒータの通電を制御して該センサ素子の温度を制御する排出ガスセンサのヒータ制御装置において、
    内燃機関の始動時から所定の予熱期間が経過するまで前記排出ガスセンサのセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で予熱するように前記ヒータの通電量を制限する予熱制御手段を備え、
    前記予熱制御手段は、前記予熱期間中に前記排気通路内に凝縮水が発生しない状態であると判断したときに前記ヒータの通電量を増加させることを特徴とする排出ガスセンサのヒータ制御装置。
  5. 内燃機関の排気通路に設けられた排出ガスセンサのセンサ素子を加熱するヒータの通電を制御して該センサ素子の温度を制御する排出ガスセンサのヒータ制御装置において、
    内燃機関の始動時から所定の予熱期間が経過するまで前記排出ガスセンサのセンサ素子を被水による素子割れが発生しない温度範囲内で予熱するように前記ヒータの通電量を制限する予熱制御手段を備え、
    前記予熱制御手段は、前記予熱期間中に前記排気通路内に発生した凝縮水が飛散しない状態であると判断したときに前記ヒータの通電量を増加させることを特徴とする排出ガスセンサのヒータ制御装置。
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