JP2009168157A - ばね式防振機器と防振装置 - Google Patents

ばね式防振機器と防振装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構造でより長周期の成分に対して免震効果を発揮するばね式防振機器とそれも用いた防振装置を提供しようとする。
【解決手段】
従来のばね式防振機器にかわって、架台と、テーブルと、鉛直ばねと、水平ばねと、前記架台に支持された水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結され両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、自動レベリング機器と、を備え、鉛直ばねと水平ばねの一方が空気ばねであり、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押し、前記自動レベリング機器が前記空気ばねに気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとするものとした。
【選択図】 図7

Description

本発明は、基礎の上方に配置された被支持体を支持するばね式防振機器とそれを用いて被支持体を支持し防振する防振装置とに関する。
建物、プラント、機械設備等の被支持体を支持し防振するのに防振装置を用いる。
防振装置は、被支持体を支持する単数または複数のばね式防振機器を備える。
例えば、ばね式防振機器は、被支持体を支持する単数または複数の空気ばねと自動レベリング機器とを備える。
空気ばねは、内部に貯留した空気の圧縮または膨張により直線上に伸縮する機械要素である。
例えば、空気ばねは、空気ピストン、柔軟性材料でできた円筒形状部材に空気を貯留し周囲にたがを嵌めたもの、等である。
空気ばねは、流体の注入と排出とで伸縮する。
自動レベリング機器は、単数または複数の空気ばねに流体を注入しまたは排出して、被支持体のレベルまたは水平度を調整する装置である。
例えば、複数の空気ばねを3群に分割して、各群ごとに給排気配管と自動レベリング機器とを設けて、各々の自動レベリング機器が、各々の群に属する空気ばねに設けられた給排気配管へ供給する流体の量、または各々の群に属する空気ばねに設けられた給排気配管から排気する排気量を調整して、各群に含まれる空気ばねにより支持される被支持体のレベルを調整する。
地震が発生すると、被支持体の基礎には水平方向の加速度と垂直方向の加速度が生じる。地震の波は、異なった周期をもった多数の波が重なったものであることが知られている。
このような性質をもつ地震がおきた際に、防振装置の共振を避けて被支持体に大きな力が作用しないようにするために、防振装置の固有周期を長周期化することが望まれる。例えば、防振装置の固有周期を2秒、3秒、5秒と長くすると免震効果が大きくなる。
上下方向を支持する防振装置を構成するのに、ばね特性をもった防振機器を採用する。防振機器を設計するにあたって、固有周期を上記のような値に設定すると、いわゆるばね定数が極めて小さくなる。このため、地震のない定常時において、被支持体の重量が僅かに変化した際に、大きな上下方向の変位を生じる。
したがって、地震等のない状態である定常時には、被支持体の重量や転倒モーメントの変化にかかわらず、レベルと水平度を一定に保つことができ、地震等が発生した状態である非定常時には、基礎の加速度を被支持体に伝えない様にする防振機器が望まれている。
この目的を達成するため、空気ばねと自動レベリング機器を組み合わせた防振機器が使用される。
定常時は、自動レベリング機器により被支持体のレベルを維持する。地震が発生した材は、自動レベリング機器がレベルを維持しようとし、自動レベリング機器の特性を越える長周期の加速度を空気ばねが吸収する。
特に近年、より長い周期の成分にも防振性能を発揮するという要望が増えてきている。
公開実用昭和50−111596号 公開実用昭和50−147083号 公開実用昭和53− 90756号 公開実用昭和54−148782号 公開実用昭和57− 87844号
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡単な構造でより長周期の成分に対して防振効果を発揮するばね式防振機器とそれを用いた防振装置を提供しようとする。
上記目的を達成するため、本発明に係る基礎の上方に配置された被支持体を支持するばね式防振機器を、基礎に支持される架台と、被支持体を搭載するテーブルと、上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、前記テーブルのレベルを調整する自動レベリング機器と、を備え、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押し、前記自動レベリング機器が前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする、ものとした。
上記本発明の構成により、架台が基礎に支持される。テーブルが、被支持体を搭載する。鉛直ばねが、上下方向に伸縮自在になる。水平ばねが、水平方向に伸縮自在になる。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。水平ガイド部材が、前記架台に支持され、水平方向に往復移動可能になる。リンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。前記鉛直ばねが、前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持する。前記水平ばねが、前記水平ガイド部材を水平方向に押す。前記自動レベリング機器が前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
その結果、鉛直ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のみかけのばね定数が小さくなり、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させる。さらに、前記テーブルの高さ位置を前記所定高さ位置に維持しようとする。
以下に、本発明の実施形態に係るばね式防振機器を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。
その結果、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方によりテーブルに作用する荷重が安定し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力を中心に変化する。
その結果、基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生しているときに、水平ばねによりテーブルに作用する荷重が所定値を中心に変化し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
その結果、応答能力を超える加速度が基礎又は被支持体に発生して前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きいのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である。
その結果、応答能力を超える大きな加速度が基礎または被支持体に発生して前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、水平ばねに貯留した気体の圧力は所定圧力を中心に変動して、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置を中心とする可動範囲内で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であるのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結される。
上記実施形態の構成により、前記水平ばねの水平方向の一方の側が前記架台に連結される。他方の側が前記水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記被支持体に水平方向の加速度が生じると、前記テーブルに作用した水平力が前記リンク部材と前記水平ガイド部材とを介して前記水平ばねへ伝達し、水平ばねが架台を介して基礎に支持されているので、被支持体とばね式防振機器の全体系の水平方向の移動が拘束される。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を備え、上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
上記実施形態の構成により、前記他の水平ガイド部材が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になる。前記他のリンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並ぶ。前記水平ばねが、水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され、他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材とを反対方向に押し、傾斜した前記リンク部材と前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器は、水平方向に伸縮自在になった他の水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を備え、上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結され、前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
上記実施形態の構成により、前記他の水平ばねが、水平方向に伸縮自在になる。前記他の水平ガイド部材が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になる。他のリンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並ぶ。前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結される。前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材を押し、傾斜した前記リンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。前記他の水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記他の水平ガイド部材を押し、傾斜した前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
上記目的を達成するため、本発明に係る基礎の上方に配置された被支持体を支持する防振装置を、基礎に支持される架台と、被支持体を搭載するテーブルと、上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、を有し、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押す、3個のばね式防振機器を、備え、3個の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見て被支持体の輪郭の中に位置する仮想点から周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿わせる様に配置される、ものとした。
上記本発明の構成により、ばね式防振機器において、架台が基礎に支持される。テーブルが、被支持体を搭載する。鉛直ばねが、上下方向に伸縮自在になる。水平ばねが、水平方向に伸縮自在になる。水平ガイド部材が、前記架台に支持され、水平方向に往復移動可能になる。リンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。前記鉛直ばねが、前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持する。前記水平ばねが、前記水平ガイド部材を水平方向に押す。3個の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見て被支持体の輪郭の中に位置する仮想点から周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿させる様に配置される。
その結果、鉛直ばねにより前記テーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のいわゆるばね定数が小さくなる。加速度が基礎または被支持体に発生すると、基礎と被支持体との間に伝わる加速度を減少させ、3個の前記ばね式防振機器に作用した各々の水平方向の力を前記仮想点に集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る基礎の上方に配置された被支持体を支持する防振装置を、基礎に支持される架台と、被支持体を搭載するテーブルと、上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、を有し、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押す、1対のばね式防振機器を、備え、1対の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見てほぼ一直線上に沿わせる様に配置される、ものとした。
上記本発明の構成により、ばね式防振機器において、架台が基礎に支持される。テーブルが、被支持体を搭載する。鉛直ばねが、上下方向に伸縮自在になる。水平ばねが、水平方向に伸縮自在になる。水平ガイド部材が、前記架台に支持され、水平方向に往復移動可能になる。リンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。前記鉛直ばねが、前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持する。前記水平ばねが、前記水平ガイド部材を水平方向に押す。1対の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見てほぼ一直線上に沿わせる様に配置される。
その結果、鉛直ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のいわゆるばね定数が小さくなる。加速度が基礎または被支持体に発生すると、基礎と被支持体との間に伝わる加速度を減少させ、1対の前記ばね式防振機器に作用した各々の水平方向の力を一直線上に集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
以下に、本発明の実施形態に係る防振装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記ばね式防振機器がテーブルのレベルを調整する自動レベリング機器を有し、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して上下方向に伸縮自在になった空気ばねであり、前記自動レベリング機器が前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
その結果、前記自動レベリング機器が鉛直ばねによる荷重を変化させ、前記テーブルの高さ位置が前記所定高さ位置を境に上下に変動し、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させる。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。
その結果、水平ばねによりテーブルに作用する荷重が安定し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する。
その結果、所定加速度を越える加速度が基礎または被支持体に発生すると、水平ばねによりテーブルに作用する荷重が所定値を中心に僅かに変化し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置を中心とする可動範囲内で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置を中心とする可動範囲内で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
その結果、応答能力を超える大きな加速度が基礎または被支持体に発生して前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置を中心とする可動範囲内で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きいのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置を中心とする可動範囲内で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である。
上記実施形態の構成により、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねである。前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとする。仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である。
その結果、応答能力を超える大きな加速度が基礎または被支持体にが発生して前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じると、水平ばねに貯留した気体の圧力は所定圧力を中心に変動して、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であるのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結する。
上記本発明の構成により、前記水平ばねの水平方向の一方の側が前記架台に連結される。他方の側が前記水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記被支持体に水平方向の加速度が生じると、前記テーブルに作用した水平力が前記リンク部材と前記水平ガイド部材を介して前記水平ばねへ伝達し、水平ばねが架台を介して基礎に支持されているので、被支持体とばね式防振機器の全体系の水平方向の移動が拘束される。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記ばね式防振機器が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を有し、上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
上記本発明の構成により、他の水平ガイド部材が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になる。他のリンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並ぶ。前記水平ばねが、水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され、他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材とを反対方向に押し、傾斜した前記リンク部材と前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させ、それらの合力である支持荷重が被支持体を支持する。
本発明の実施形態に係る防振装置は、前記ばね式防振機器が、水平方向に伸縮自在になった他の水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を有し、上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結され、前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
上記本発明の構成により、他の水平ばねが、水平方向に伸縮自在になる。他の水平ガイド部材が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になる。他のリンク部材が、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させる。上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並ぶ。前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結される。前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される。
その結果、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材を押し、傾斜した前記リンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。前記他の水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記他の水平ガイド部材を押し、傾斜した前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
以上説明したように本発明に係るばね式防振機器は、その手順と構成により、以下の効果を有する。
鉛直方向に伸縮する前記鉛直ばねを前記架台と前記テーブルとの間に設け、架台の上に水平方向に移動可能な水平ガイド部材を設け、傾斜した前記リンク部材で前記テーブルと前記水平ガイド部材とを連結し、水平方向に伸縮する前記水平ばねで水平ガイド部材を押し、垂直ばねまたは水平ばねの一方を空気ばねとして、垂直ばねまたは水平ばねの一方に給排気してテーブルの高さ位置を所定高さ位置にする様に制御したので、鉛直ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のいわゆるばね定数が小さくなり、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させる。さらに、前記所定高さ位置を境に上下に変動する。
また、鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとするので、空気ばねによりテーブルに作用する荷重が安定し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方を空気ばねとし、基礎及び被支持体に大きな加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、大きな加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する様にしたので、空気ばねによりテーブルに作用する荷重が所定値を中心に僅かに変化し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる様にしたので、応答能力を超える大きな加速度が発生して前記空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きいのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である様にしたので、応答能力を超える大きな加速度が発生して前記空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、前記空気ばねに貯留した気体の圧力は所定圧力を中心に変動して、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であるのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、前記水平ばねの水平方向の一方の側を前記架台に連結し、他方の側を前記水平ガイド部材に連結する様にしたので、前記被支持体に水平方向の加速度が生じると、前記テーブルに作用した水平力が前記リンク部材を介して一方の端部から他方の端部へ伝達し、前記水平ガイド部材を介して前記水平ばねの水平方向の他方の側へ伝達し、水平ばねを介して前記水平方向の他方の側から一方の側に連結した架台に伝達する。架台が基礎に支持されているので、被支持体とばね式防振機器の全体系の水平方向の移動が拘束される。
また、他の水平ガイド部材と他のリンク部材とを設け、上から見て水平ガイド部材と他の水平ガイド部材との往復移動する軌跡を一直線上に沿わせて並べ、前記水平ばねを前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材との間に連結する様にしたので、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材とを反対方向に押し、傾斜した前記リンク部材と前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
また、他の水平ばねと他の水平ガイド部材と他のリンク部材とを設け、上から見て水平ガイド部材と他の水平ガイド部材との往復移動する軌跡を一直線上に沿って並べ、前記架台に連結された前記水平ばねが前記水平ガイド部材を押し、前記架台に連結された前記他の水平ばねが前記他の水平ガイド部材を押す様にしたので、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材を押し、傾斜した前記リンク部材を介して前記テーブルに上向きの水平ばね支持荷重を作用させる。前記他の水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記他の水平ガイド部材を押し、傾斜した前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
以上説明したように本発明に係る防振装置は、その手順と構成により、以下の効果を有する。
鉛直方向に伸縮する前記鉛直ばねを前記架台と前記テーブルとの間に設け、架台の上に水平方向に移動可能な水平ガイド部材を設け、傾斜した前記リンク部材で前記テーブルと前記水平ガイド部材を連結し、水平方向に伸縮する前記水平ばねで水平ガイド部材を押した構造を有する3個のばね式防振機器を採用し、3個の前記ばね式防振機器を各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡が上から見て被支持体の輪郭の中に位置する仮想点から周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿う様に配置したので、鉛直ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のいわゆるばね定数が小さくなる。地震等により加速度が基礎に発生すると、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させ、3個の前記ばね式防振機器に作用した各々の水平方向の力を前記仮想点に集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
また、上述した構造を有する1対のばね式防振機器を採用し、1対の前記ばね式防振機器を各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡が上から見てほぼ一直線上に沿って並ぶ様に配置する様にしたので、鉛直ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれて大きくなる傾向があり、水平ばねによりテーブルに作用する荷重はテーブルが下がるにつれ小さくなる傾向があり、両者の合力である支持荷重はその傾向を相殺しあい、ばね式防振機器のいわゆるばね定数が小さくなる。地震等により加速度が基礎に発生すると、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させ、1対の前記ばね式防振機器に作用した各々の水平方向の力を一直線上に集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
また、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとするので、前記自動レベリング機器が空気ばねによる荷重を変化させ、前記テーブルの高さ位置が前記所定高さ位置を境に上下に変動し、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させる。
また、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとするので、水平ばねによりテーブルに作用する荷重が安定し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方を空気ばねとし、基礎及び被支持体に大きな加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、大きな加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制するので、前記空気ばねによりテーブルに作用する荷重が所定値を中心に僅かに変化し、前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる様にしたので、応答能力を超える大きな加速度が基礎または被支持体に発生して前記空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きいのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方を空気ばねとし、前記鉛直ばねまたは前記水平ばねに貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねに貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である様にしたので、応答能力を超える大きな地震が発生して前記空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、水平ばねに貯留した気体の圧力は所定圧力を中心に変動して、前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であるのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、前記水平ばねの水平方向の一方の側を前記架台に連結し、他方の側を前記水平ガイド部材に連結する様にしたので、前記被支持体に水平方向の加速度が生じると、前記テーブルに作用した水平力が前記リンク部材と前記水平ガイド部材を介して前記水平ばねへ伝達し、水平ばねが架台を介して基礎に支持されているので、被支持体とばね式防振機器の全体系の水平方向の移動が拘束される。
また、他の水平ガイド部材と他のリンク部材とを設け、上から見て水平ガイド部材と他の水平ガイド部材との往復移動する軌跡を一直線上に沿って並べ、前記水平ばねを前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材との間に連結する様にしたので、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材と前記他の水平ガイド部材とを反対方向に押し、傾斜した前記リンク部材と前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
また、他の水平ばねと他の水平ガイド部材と他のリンク部材を設け、上から見て水平ガイド部材と他の水平ガイド部材との往復移動する軌跡を一直線上に沿って並べ、前記架台に連結された前記水平ばねが前記水平ガイド部材を押し、前記架台に連結された前記他の水平ばねが前記他の水平ガイド部材を押す様にしたので、前記水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記水平ガイド部材を押し、傾斜した前記リンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。前記他の水平ばねが水平方向に伸縮すると、前記他の水平ガイド部材を押し、傾斜した前記他のリンク部材を介して前記テーブルに上向きの荷重を作用させる。それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
従って、簡単な構造でより長周期の成分に対して免震効果を発揮するばね式防振機器とそれを用いた防振装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る防振装置20を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る防振装置の側面図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係る防振装置の概念図である。図3は、本発明の第二の実施形態に係る防振装置の概念図である。図4は、本発明の実施形態に係る防振装置の配管系統図である。図5は、本発明の第一の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図6は、本発明の第二の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図7は、本発明の第三の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図8は、本発明の第四の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図9は、本発明の第五の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図10は、本発明の第六の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図11は、本発明の第七の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図12は、本発明の第八の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。図13は、本発明の実施形態に係る防振装置の性能特性図その1である。図14は、本発明の実施形態に係る防振装置の性能特性図その2である。
防振装置20は、基礎30の上方に配置された被支持体10を支持する装置である。
防振装置20は、単数または複数のばね式防振機器100で構成される。
複数のばね式防振機器100が、被支持体の下方に配置される。
または、単数のばね式防振機器100が、被支持体の下方に配置される。
ばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と単数または複数の鉛直ばね130と単数または複数の水平ばね140と単数または複数の水平ガイド部材150と単数または複数のリンク部材160とで構成される。
架台110は、基礎に支持される。
テーブル120は、被支持体を搭載する。
被支持体は、図示しない別途の機構により水平方向の移動を拘束される。
鉛直ばね130は、上下方向に伸縮自在になった機器である。
例えば、鉛直ばね130は、空気ばね、つるまきばね、弾性材料でできたばね等である。
水平ばね140は、水平方向に伸縮自在になった機器である。
例えば、水平ばね140は、空気ばね、つるまきばね、弾性材料でできたばね等である。
水平ガイド部材150は、架台に支持され水平方向に往復移動可能になった部材である。
リンク部材160は、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され、他方の端部を水平ガイド部材150に揺動自在に連結された部材であって、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたものである。
鉛直ばね130が、架台110に支持され、テーブル120を鉛直方向に押して支持する。
水平ばね140が、水平ガイド部材150を水平方向に押す。
鉛直ばね130が、内部に貯留した気体を膨張または圧縮して上下方向に伸縮自在になった鉛直空気ばね130であってもよい。
水平ばね140が、内部に貯留した気体を膨張または圧縮して水平方向に伸縮自在になった水平空気ばね140であってもよい。
以下に2つのタイプの防震装置20を説明する。
第1のタイプの防振装置20は、少なくとも3個のばね式防振機器100と圧力流体供給装置200とで構成されている。
ばね式防振機器100は、基礎の上方に配置された被支持体10を支持する機器である。
ばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と単数または複数の鉛直空気ばね130と単数または複数の水平空気ばね140と単数または複数の水平ガイド部材150と単数または複数のリンク部材160と自動レベリング機器170とで構成される。
説明の便宜のために複数の機器を区別したいとき、以下のとおり呼称する。
複数の鉛直空気ばね130を、第一鉛直空気ばね131(「鉛直空気ばね」に該当する)、第二鉛直空気ばね132(「他の鉛直空気ばね」に該当する。)と呼称して区別する。
複数の水平空気ばね140を、第一水平空気ばね141(「水平空気ばね」に該当する。)、第二水平空気ばね(142「他の水平空気ばね」に該当する。)と呼称して区別する。
複数の水平ガイド部材150を、第一水平ガイド部材151(「水平ガイド部材」に該当する。)、第二水平ガイド部材152(「他の水平ガイド部材」に該当する。)と呼称して区別する。
複数のリンク部材160を、第一リンク部材161(「リンク部材」に該当する。)、第二リンク部材162(「他のリンク部材」に該当する。)と呼称して区別する。
例えば、複数のばね式防振機器100が、基礎の上に互いに距離をおいて配置され、被支持体10を支持する。
3個のばね式防振機器100が、後述する各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡が上から見て被支持体10の輪郭の中に位置する仮想点Gから周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿う様に、配置されてもよい。
図2は、3個のばね式防振機器100が、各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡を上から見て被支持体10の輪郭の中に位置する仮想点Gから周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿わせる様に、配置されているのを示す。
第2のタイプの防振装置20は、少なくとも1対のばね式防振機器100と圧力流体供給装置200とで構成されている。
1対のばね式防振機器が、後述する各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡がが上から見てほぼ一直線上に並ぶ様に、配置されてもよい。
図3は、1対のばね式防振機器と他の1対のばね式防振機器が、後述する各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡を上から見てほぼ一直線上に沿わせる様に、配置されているのを示す。
以下に、ばね式防振機器100を詳述する。
後述する自動レベリング機器170が鉛直空気ばね130に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとするときに、水平ばね130は、空気ばね、つるまきばね、弾性材料でできたばね等であってもよい。
後述する自動レベリング機器170が水平空気ばね140に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとするときに、鉛直ばね130は、空気ばね、つるまきばね、弾性材料でできたばね等であってもよい。
以下では、鉛直ばねと水平ばねとが空気ばねであるとして、説明する。
鉛直空気ばね130は、内部に貯留した気体を膨張または圧縮して上下方向に伸縮自在になった機器である。
例えば、鉛直空気ばね130は鉛直空気ばね本体130aと鉛直補助タンク130bとで構成される。
水平空気ばね140は、内部に貯留した気体を膨張または圧縮して水平方向に伸縮自在になった機器である。
例えば、水平空気ばね140は、水平空気ばね本体140aと水平補助タンク140bとで構成される。
水平ガイド部材150は、架台に支持され水平方向に往復移動可能になった部材である。
リンク部材160は、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され他方の端部を水平ガイド部材150に揺動自在に連結された部材であって、両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたものである。
自動レベリング機器170は、テーブル120のレベルを調整する機器である。
鉛直空気ばね130が、架台110に支持され、テーブル120を鉛直方向に押して支持する。
水平空気ばね140が、水平ガイド部材150を水平方向に押す。
自動レベリング機器170が、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
自動レベリング機器170が、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとしてもよい。
自動レベリング機器170が、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとし、基礎又は被支持体に所定加速度を越える加速度が発生したときに、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの一方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制してもよい。
「基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないとき」とは、「地震が発生していないとき」、「被支持体が収納する物体が大きく動いていないとき」、「被支持体が収納する物体が急激に重量を変化していないとき」、等である。
以下では、特に断らないかぎり、「基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないとき」を「地震が発生していないとき」で代表して説明する。
例えば、自動レベリング機器が、地震がないときに鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
各々のばね式防振機器100において、各々の自動レベリング機器170が各々のテーブル120のレベルを調整するので、被支持体10の水平度を維持し、被支持体10のの高さ位置を維持する。
特に、被支持体10の重量が変化したり、被支持体10の重心位置が変化した際に、各々のばね式防振機器100において、各々の自動レベリング機器170が、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140に気体を給排気して、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を調整する。
その結果、被支持体10の水平度を維持し、被支持体10の高さ位置を所定高さ位置に維持する。
鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。
基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとしてもよい。
基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持し、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生したときに、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制してもよい。
以下に、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140に貯留する気体の圧力の調整方法と気体の給排気方法について、詳述する。
自動レベリング機器170が鉛直空気ばね130に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとし、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとしてもよい。
自動レベリング機器170が水平空気ばね140に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとし、鉛直空気ばね130に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとしてもよい。
説明の理解の容易のために、自動レベリング機器170が鉛直空気ばね130に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとし、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする場合を例に説明する。
自動レベリング機器170が、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに鉛直空気ばね130に気体を給排気して、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようしてもよい。
例えば、自動レベリング機器170が、地震がないときに鉛直空気ばね130に気体を給排気して、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
例えば、自動レベリング機器170が、地震が発生したときに鉛直空気ばね130に気体を給排気して、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする。
圧力流体供給装置200の応答能力には合理的な限界があるので、その限界を超えた大きな地震が発生したときに、鉛直空気ばね130に貯留した空気の出入りが実質的に抑制される。
鉛直空気ばね130に貯留した空気の出入りが実質的に抑制される現象が生ずると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より下がると鉛直空気ばね130に貯留した気体の圧力が上昇し、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より上がると鉛直空気ばね130に貯留した気体の圧力が下がる。
自動レベリング機器170が、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに鉛直空気ばね130に気体を給排気して、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようし、基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生するときに、鉛直空気ばね130に貯留した気体の出入りを遮断または抑制してもよい。
例えば、自動レベリング機器170が、地震がないときに鉛直空気ばね130に気体を給排気して、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとし、地震が発生すると鉛直空気ばね130に貯留した気体の出入りを遮断または抑制してもよい。
ここで、「気体の出入りを抑制する」とは、多くの気体の出入りを遮断し、残りの気体の出入りを許容する意味である。
基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとしてもよい。
例えば、地震がないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、地震が発生したときにも水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする。
水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を制御する回路は合理的な応答限界を持っており、その応答限界を超える振幅の地震が発生すると、水平空気ばね140に貯留した気体の出入りは実質的に抑制される。
また、基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようし、基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると水平空気ばね140に貯留した気体の出入りを遮断または抑制してもよい。
例えば、地震がないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようし、地震が発生すると水平空気ばね140に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する。
仮に鉛直空気ばねまたは水平空気ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなってもよい。
例えば、仮に水平空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断すると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなってもよい。
所定圧力を適正に選択し、仮に鉛直空気ばねまたは水平空気ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
例えば、所定圧力を適正に選択し、仮に水平空気ばねのに貯留した気体の出入りを遮断すると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる。
仮に鉛直空気ばねまたは水平空気ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力であるとテーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で変化した際にテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であってもよい。
例えば、仮に水平空気ばねに貯留した気体の圧力が所定圧力であるとテーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で変化した際にテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であってもよい。
例えば、所定圧力を適正に選択し、仮に水平空気ばねに貯留した気体の圧力が所定圧力であると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置の近傍で変化した際にテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である。
応答能力の限界を超える振幅の地震が発生すると、水平空気ばねに貯留した気体の出入りが抑制されるのと同等の現象が生ずるので、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より下がると水平空気ばねとに貯留した気体の圧力が上昇し、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より上がると水平空気ばねに貯留した気体の圧力が下がる。
本発明の実施形態に係るばね式防振機器100の性能特性を、図を基に、説明する。
図13は、本発明の実施形態に係るばね式防振機器の性能特性図の一例を示す。
図13の左上は、鉛直空気ばね130に気体を給排気してテーブルの高さを所定高さに維持し、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持した後、水平空気ばね140に貯留する気体の出入りを遮断し、鉛直空気ばね130に貯留する気体の出入りを遮断した際の、鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重を示す。
縦軸が鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重を示し、横軸が所定高さからの上下方向の変位を示す。所定圧力Pを5段階に変化させている。
図13の右上は、鉛直空気ばね130に気体を給排気してテーブルの高さを所定高さに維持し、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持した後、水平空気ばね140に貯留する気体の出入りを遮断し、鉛直空気ばね130に貯留する気体の出入りを遮断した際の、水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重を示す。
縦軸が水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重を示し、横軸が所定高さからの上下方向の変位を示す。所定圧力Pを5段階に変化させている。
図13の下は、鉛直空気ばね130に気体を給排気してテーブルの高さを所定高さに維持し、水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持した後、水平空気ばね140に貯留する気体の出入りを遮断し、鉛直空気ばね130に貯留する気体の出入りを遮断した際の、鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重と水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重を合計した値を示す。所定圧力Pを5段階に変化させている。
テーブルの所定高さ位置を適正に選択し、鉛直空気ばね130または水平空気ばね140のうちの他方に貯留する気体の所定圧力Pを適正に選択すると、ばね式防振機器の性能特性を以下の様にすることができる。
鉛直空気ばね130の気体の出入りを遮断または抑制すると、テーブルの高さ位置が所定高さ位置を中心とした可動範囲内で下がるつれて、鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重は、大きくなる傾向をもつ。所定圧力Pが大きくなると全体に荷重が小さくなる傾向がある。
水平空気ばね140に貯留した気体の出入りを遮断または抑制すると、水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重は、テーブルの高さ位置が所定高さ位置を中心とした可動範囲内で下がるにつれて小さくなる傾向をもつ。所定圧力Pが大きくなると全体に荷重が大きくなる傾向がある。
したがって、鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とに貯留した空気の出入りが遮断または抑制されると、鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とによりテーブルに作用する支持荷重は、水平空気ばね140に密閉した気体の所定圧力Pが大きいとテーブルの高さ位置が低くなるにつれ小さくなり、水平空気ばね140に密閉した気体の所定圧力Pが小さいとテーブルの高さ位置が低くなるにつれ大きくなる。
したがって、地震がないときの水平空気ばね140に貯留した気体の所定圧力Pを選ぶことにより、水平空気ばね140に貯留した空気の出入りが遮断されたときに、テーブルの高さ位置が所定高さの近傍で低くなるにつれ、テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる様にすることができる。
また、別の方法として、地震がないときの水平空気ばね140に貯留した気体の所定圧力Pを選ぶことにより、水平空気ばね140に貯留した空気の圧力が所定圧力に維持すると、テーブルの高さ位置が所定高さの近傍で変化しても、テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定にする様にすることもできる。
この様にすると、鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とに貯留した空気の出入りが遮断または抑制されると、テーブルの高さ位置が下がると鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とに貯留した気体の圧力が上昇し、テーブルの高さ位置が上がると鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とに貯留した気体の圧力が下降するので、テーブルの高さ位置が所定高さの近傍で低くなるにつれ、テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる様にすることができる。
圧力流体供給装置200は、ばね式防振機器100に圧力流体を供給する装置である。
圧力流体供給装置200は、鉛直空気ばね圧力系210と水平空気ばね圧力系220と鉛直空気ばねセンサ系230とで構成される。
鉛直空気ばね圧力系210は、鉛直空気ばね130に圧力気体を供給する系統であり、鉛直空気ばね圧力配管211と鉛直空気ばね圧力源212とで構成される。
鉛直空気ばね圧力配管211は、鉛直空気ばね圧力源212を後述する切替弁171を介して鉛直空気ばね130に連通する配管である。
鉛直空気ばね圧力源212は圧力気体を供給する機器である。
水平空気ばね圧力系220は、水平空気ばね140に所定圧力の気体を供給する系統であり、水平空気ばね圧力配管221と水平空気ばね圧力源222とで構成される。
水平空気ばね圧力配管221は、水平空気ばね圧力源222を水平空気ばね140に連通する配管である。
水平空気ばね圧力源222は所定圧力の空気を供給する機器である。
例えば、水平空気ばね圧力源222は、水平空気ばね圧力配管221に供給する流体の圧力を所定圧力に維持しようとするリリーフ弁を持つ。
鉛直空気ばねセンサ系230は、鉛直空気ばね130の圧力を検知する系統であり、鉛直空気ばねセンサ配管231と鉛直空気ばねセンサ計232とで構成される。
鉛直空気ばねセンサ配管231は、鉛直空気ばね130と鉛直空気ばねセンサ計232とを連通する配管である。
鉛直空気ばねセンサ計232は、鉛直空気ばねセンサ配管231の圧力を検知する機器である。
以下に、複数の形式のばね式防振機器100を、各々に詳述する。
最初に、第一の実施形態にかかるばね式防振機器100を、図を基に、説明する。
図5は、本発明の第一の実施形態に係るばね式防振機器100の概念図である。
第一の実施形態のばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と1個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)とで構成される。
2個の鉛直空気ばね130は、第一鉛直空気ばね131と第二鉛直空気ばね132とで構成される。
2個の水平ガイド部材150は、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とで構成される。
2個のリンク部材160は、第一リンク部材161と第二リンク部材162とで構成される。
第一鉛直空気ばね131と第二鉛直空気ばね132とが、水平に並んで架台110に支持され、テーブル120を上方に押して支持する。
上から見て、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とが、互いの往復移動する軌跡を一直線上に沿わせる様に並び、架台110に支持される。
例えば、第一水平ガイド部材151がリニアガイドを介して架台110に支持され、第二水平ガイド部材152がリニアガイドを介して架台110に支持される。
上から見て、各々のリニアガイドの直動方向が一直線上に沿っている。
第一リンク部材161が、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され、他方の端部を第一水平ガイド部材151に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線S1を傾斜させる。
第二リンク部材162が、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され、他方の端部を第二水平ガイド部材152に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線S2を傾斜させる。
上から見て、第一水平ガイド部材151の往復移動の軌道と第二水平ガイド部材152の往復移動の軌道と第一リンク部材161の仮想線と第二リンク部材162の仮想線との長手方向の向きが一致する。
横から見て、第一リンク部材161のテーブル120との連結箇所と第二リンク部材のテーブル120との連結箇所との離間距離が第一リンク部材161の第一水平ガイド部材との連結箇所と第二リンク部材162の第二水平ガイド部材152との連結箇所との離間距離よりも狭い。
すなわち、第一リンク部材161の仮想線S1と第二リンク部材162の仮想線S2とが上方に行くにしたがって離間する。
第一水平空気ばね141が、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152との間に配される。
第一水平空気ばね141の水平方向の一方の側が第一水平ガイド部材151に連結される。
第一水平空気ばね141の水平方向の他方の側が第二水平ガイド部材152に連結される。
例えば、第一水平空気ばね141は、1個の水平空気ばね本体140aと2個の水平補助タンク140bとで構成される。
1個の水平補助タンク140bが水平空気ばね本体140aの水平方向の一方の側に連結し、他の1個の水平補助タンク140bが水平空気ばね本体140aの水平方向の他方の側に連結する。
図14は、本発明の実施形態に係るばね式防振機器の性能特性図の他の一例を示す。
図14は、所定圧力を適正に選択した際の、鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重、水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の荷重、及びその合計である支持荷重を示している。
鉛直空気ばね130によりテーブルに作用する鉛直方向の支持荷重は、テーブルが下がるつれて大きくなる傾向をもつ。
水平空気ばね140によりテーブルに作用する鉛直方向の支持荷重は、テーブルが下がるにつれて小さくなる傾向をもつ。
鉛直空気ばね130と水平空気ばね140とによりテーブルに作用する鉛直方向の支持荷重は、高さ位置が所定高さ位置を中心とする可動範囲内で下がると、僅かに大きくなる様になっていることがわかる。
次に、第二の実施形態にかかるばね式防振機器の、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第二の実施形態にかかる空気ばね防振装置は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と1個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)とで構成される。
架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と1個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と自動レベリング機器(図示せず)との構造が第一の実施形態にかかるばね式防振機器のものと同じなので、説明を省略する。
2個のリンク部材160は、第一リンク部材161と第二リンク部材162とで構成される。
第一リンク部材161が、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され、他方の端部を第一水平ガイド部材151に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線S1を傾斜させる。
第二リンク部材162が、一方の端部をテーブル120に揺動自在に連結され、他方の端部を第二水平ガイド部材152に揺動自在に連結され、両方の端部を結ぶ仮想線S2を傾斜させる。
上から見て、水平ガイド部材150の往復移動の軌道と第一リンク部材161の仮想線S1と第二リンク部材162の仮想線S2との長手方向の向きが一致する。
横から見て、第一リンク部材161のテーブル120との連結箇所と第二リンク部材のテーブル120との連結箇所との離間距離が第一リンク部材161の第一水平ガイド部材との連結箇所と第二リンク部材162の第二水平ガイド部材152との連結箇所との離間距離よりも広い。
すなわち、第一リンク部材161の仮想線S1と第二リンク部材162の仮想線S2とが上方に行くにしたがって離間する。
第二の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
次に、第三の実施形態にかかるばね式防振機器100の構成を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第三の実施形態のばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)とで構成される。
2個の鉛直空気ばね130は、第一鉛直空気ばね131と第二鉛直空気ばね132とで構成される。
2個の水平空気ばね140は、第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とで構成される。
2個の水平ガイド部材150は、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とで構成される。
2個のリンク部材160は、第一リンク部材161と第二リンク部材162とで構成される。
架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)との構造は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器のものと同じなので、説明を省略する。
上から見て、第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とが、互いの伸縮方向を一直線上に沿って並ぶ。
また、上から見て、第一水平空気ばね141の伸縮方向と第一水平ガイド部材151の往復する軌跡とが一直線上に沿う。
また、上から見て、第二水平空気ばね142の伸縮方向と第一水平ガイド部材152の往復する軌跡とが一直線上に沿う。
第一水平空気ばね141が、水平方向の一方の側を架台110に連結され、他方の側を第一水平ガイド部材151に連結される。
第二水平空気ばね142が、水平方向の一方の側を架台110に連結され、他方の側を第二水平ガイド部材152に連結される。
第三の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第四の実施形態にかかるばね式防振機器100の構成を、図を基に、説明する。
図8は、 本発明の第四の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第四の実施形態のばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)と転がり支承部材180と水平支持部材190とで構成される。
架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)との構成は、第三の実施形態にかかるばね式防振機器のものと同じなので、説明を省略する。
転がり支承部材180は、架台110を転がり機械要素で支え、被支持体10を水平方向に移動自在に支持する部材である。
転がり支承部材180は、2個の球体式転がり支承部材181である。
球体式転がり支承部材181が、架台110の下部に互いに離れて配置される。
球体式転がり支承部材181は、上部板構造と複数の球体とリテーナと下部板構造とで構成される。
リテーナが複数の球体を互いの距離を一定に保ち回転自在に保持する。
複数の球体が上部板構造と下部板構造との間に挟まれる。
上部板構造と下部板構造とは、小さな摩擦力で互いに水平移動できる。
水平支持部材190は、被支持体10が水平方向移動するのに応じて水平方向の抵抗力を架台110に作用させる部材である。
例えば、水平支持部材190は上下方向に複数のゴム板を積層したものの上部を架台110に連結し、下部を基礎30に連結したものである。
基礎30に水平方向の加速度が発生すると、転がり部材180の小さな摩擦力が被支持体10に伝達する加速度のレベルを低下させ、水平支持部材190の抵抗力により原点へ復帰させる。
第四の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、上下方向について第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
次に、第五の実施形態にかかるばね式防振機器100を、図を基に、説明する。
図9は、本発明の第五の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第五の実施形態に係るばね式防振機器は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)と転がり支承部材180と水平支持部材190とで構成される。
架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2個のリンク部材160と自動レベリング機器(図示せず)との構成は、第三の実施形態にかかるばね式防振機器のものと同じなので、説明を省略する。
転がり支承部材180は、架台110を転がり機械要素で支え、被支持体10を水平方向に移動自在に支持する部材である。
転がり支承部材180は、2個の直動式転がり支承部材182である。
直動式転がり支承部材182が、架台110の下部に互いに離れて配置される。
直動式転がり支承部材182は、互いに直交して連結された上下1対のリニアレールである。
水平支持部材190は、被支持体10が水平方向移動するのに応じて水平方向の抵抗力を架台110に作用させる部材である。
例えば、水平支持部材190は上下方向に複数のゴム板を積層したものの上部を架台110に連結し、下部を基礎30に連結したものである。
基礎30に水平方向の加速度が発生すると、転がり部材180の小さな摩擦力が被支持体10に伝達する加速度のレベルを低下させ、水平支持部材190の抵抗力により原点へ復帰させる。
第五の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、上下方向について第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第六の実施形態にかかるばね式防振機器100を、図を基に、説明する。
図10は、本発明の第六の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第六の実施形態に係るばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と1個の鉛直空気ばね130と1個の水平空気ばね140と1個の水平ガイド部材150と1組のリンク部材160と自動レベリング機器170とで構成される。
1組のリンク部材160は、互いに平行にテーブル120と水平ガイド部材150とを連結する2本のリンク部材である。
1個の鉛直空気ばね130が、上下方向の下側を架台110に連結され、上側をテーブル120の下面に連結される。
1個の水平空気ばね140が、水平方向の一方の側を架台110に連結され、他方の側を水平ガイド部材150に連結される。
自動レベリング機器170は、テーブル120のレベルを調整する機器であり、切替弁171とレベルセンサ172とで構成される。
切替弁171は、鉛直空気ばね130に気体を給気し、または鉛直空気ばね130から排気する弁である。
レベルセンサ172はテーブル120のレベルを切替弁にフィードバックする機器である。
例えば、切替弁171は、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より高いとその差の高さに応じた流量の気体を鉛直空気ばね130から排気する。
例えば、切替弁171は、テーブルの高さ位置が所定高さ位置より低いとその差の高さに応じた流量の気体を鉛直空気ばね130に給気する。
この様にすることで、テーブルの高さを変動させる要因があるときに、テーブル120の高さ位置が所定高さを間にして上下に変動する。テーブルの高さを変化させる要因がないときに、テーブルの高さは所定高さになる。
3個のばね式防振機器100を、各々の第一水平ガイド部材の往復移動する軌跡が上から見て被支持体の輪郭の中に位置する仮想点から周囲に散らばって放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿う様に、配置し、3個のばね式防振機器100を仮想点を境に点対称になるように配置してもよい。
図2は、3個のばね式防振機器100が、仮想点から周囲に散らばって放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿う様に配置し、3個のばね式防振機器100の向きを仮想点を境に点対称になるように配置しているのを示している。
この様にすると、水平空気ばねに作用する水平力を互いに相殺し、被支持体を所定の位置に安定させることをできる。
1対のばね式防振機器を、各々の第一水平ガイド部材の往復移動する軌跡がが上から見てほぼ一直線上に沿って並ぶ様に、配置し、1対のばね式防振機器100を一直線に沿って線対称になるように配置してもよい。
図3は、4個のばね式防振機器を、2組に分けて、組ごとに、1対のばね式防振機器を、各々の第一水平ガイド部材の往復移動する軌跡がが上から見てほぼ一直線上に沿って並ぶ様に配置し、1対のばね式防振機器100を一直線に沿って線対称になるように配置しているのを示している。
この様にすると、水平空気ばねに作用する水平力を互いに相殺し、被支持体を所定の位置に安定させることをできる。
第六の実施形態に係るばね式防振機器の性能特性は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器とのものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第七の実施形態にかかるばね式防振機器100を、図を基に、説明する。
図11は、本発明の第七の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第七の実施形態にかかるばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2組のリンク部材160と自動レベリング機器170とで構成される。
2個の鉛直空気ばね130は、第一鉛直空気ばね131と第二鉛直空気ばね132とで構成される。
2個の水平空気ばね140は、第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とで構成される。
2個の水平ガイド部材150は、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とで構成される。
2組のリンク部材160は、互いに平行にテーブル120と水平ガイド部材150とを連結する2対のリンク部材である。
2個の鉛直空気ばね131が、上下方向の下側を架台110に連結され、上側をテーブル120の下面に連結される。
2個の鉛直空気ばね131が、2個の水平ガイド部材151、152の往復移動する軌跡を挟む位置に各々に配置される。
2個の水平ガイド部材151、153が互いの往復移動する軌跡を一直線上に沿って互いに水平補助タンクを向かい合わせて架台110に配置される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とが互いの伸縮方向を一直線上に沿って、2個の水平ガイド部材151、153の間に配置される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142との水平方向の互いに向き合った側が架台110に連結される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142との水平方向の互いの反対側が、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とに各々に連結される。
第七の実施形態にかかる複数のばね式防振機器100の配置方法は、第六の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
第七の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
次に、本発明の第八の実施形態にかかるばね式防振機器100を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の第八の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。
第七の実施形態にかかるばね式防振機器100は、架台110とテーブル120と2個の鉛直空気ばね130と2個の水平空気ばね140と2個の水平ガイド部材150と2組のリンク部材160と自動レベリング機器170とで構成される。
2個の鉛直空気ばね130は、第一鉛直空気ばね131と第二鉛直空気ばね132とで構成される。
2個の水平空気ばね140は、第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とで構成される。
2個の水平ガイド部材150は、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とで構成される。
2組のリンク部材160は、互いに平行にテーブル120と水平ガイド部材150とを連結する2対のリンク部材である。
2個の鉛直空気ばね131が、上下方向の下側を架台110に連結され、上側をテーブル120の下面に連結される。
2個の鉛直空気ばね131が、2個の水平ガイド部材151、152の往復移動する軌跡を挟む位置に各々に配置される。
2個の水平ガイド部材151、153が互いの往復移動する軌跡を一直線上に沿って互いに離間して架台110に配置される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142とが互いの伸縮方向を一直線上に沿って、2個の水平ガイド部材151、153の外側に配置される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142との水平方向の互いの反対側が架台110に連結される。
第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142との水平方向の互いの向き合った側が、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とに各々に連結される。
第八の実施形態にかかる複数のばね式防振機器100の配置方法は、第六の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
第八の実施形態にかかるばね式防振機器100の性能特性は、第一の実施形態にかかるばね式防振機器100のものと同じなので、説明を省略する。
上述のとおり、本発明の実施実施形態に係るばね式防振機器を用いれば、以下の効果を有する。
鉛直方向に伸縮する鉛直空気ばね130を架台110とテーブル120との間に設け、架台の上に水平方向に移動可能な水平ガイド部材150を設け、傾斜したリンク部材160でテーブルと水平ガイド部材150を連結し、水平方向に伸縮する水平空気ばね140で水平ガイド部材150を押し、自動レベリング機器170で地震がないときにテーブル120の高さ位置を所定高さ位置にする様に制御するので、鉛直空気ばね130が上下方向に伸縮しテーブルに上向きの荷重を作用させ、水平空気ばね140が水平方向に伸縮し水平ガイド部材150を押して傾斜したリンク部材160を介してテーブル120に上向きの支持荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。自動レベリング機器170が鉛直空気ばね130に気体を給排気して荷重を変化させ、基礎30から被支持体10に伝わる加速度を減少させる。また、テーブル120の高さ位置を所定高さ位置を境にして上下に変動させる。
また、地震がないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとするので、水平空気ばね140によりテーブル120に作用する荷重が安定し、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、地震がないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、地震があると水平空気ばね140に貯留した気体の出入りを遮断するので、水平空気ばねによりテーブルに作用する荷重が所定値を中心に僅かに変化し、テーブル120の高さ位置を予め定められた所定高さ位置に容易に維持できる。
また、地震がないときに水平空気ばね140に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、仮に水平空気ばね140に貯留した気体の出入りを遮断するとテーブル120の高さ位置が所定高さ位置の近傍で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる様にしたので、応答能力を超える大きな地震が発生して水平空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、テーブルの高さ位置が所定高さ位置を中心とする可動範囲内で低くなるにつれテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きいのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、地震がないときに水平空気ばねに貯留した気体の圧力が所定圧力に維持しようとし、仮に水平空気ばねに貯留した気体の圧力が所定圧力であるとテーブルの高さ位置が所定高さ位置を中心とする可動範囲内で変化した際にテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である様にしたので、応答能力を超える大きな地震が発生して水平空気ばねに貯留した気体の出入りを遮断するのと同等の現象が生じても、水平空気ばねに貯留した気体の圧力は所定圧力を中心に変動して、テーブルの高さ位置が所定高さ位置を中心とする可動範囲内で変化した際にテーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定であるのでテーブルの見かけのばね定数が小さく、長周期の振動に応答できる。
また、水平空気ばね140の水平方向の一方の側を架台110に連結し、他方の側を水平ガイド部材150に連結する様にしたので、被支持体10に水平方向の加速度が生じると、テーブル120に作用した水平力がリンク部材160を介して一方の端部から他方の端部へ伝達し、水平ガイド部材150を介して水平空気ばね140の水平方向の他方の側へ伝達し、水平空気ばね140を介して水平方向の他方の側から一方の側に連結した架台110に伝達する。架台110が基礎に支持されているので、被支持体10とばね式防振機器100の全体系の水平方向の移動が拘束される。
また、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152と第一リンク部材161第二リンク部材162とを設け、上から見て第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材52との往復移動する軌跡を一直線上に並べ、水平空気ばね140を第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152との間に連結する様にしたので、水平空気ばね140が水平方向に伸縮すると、第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152とを反対方向に押し、傾斜した第一リンク部材161と第二リンク部材162を介してテーブル120に上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
また、第一水平空気ばね141と第二水平空気ばね142と第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152と第一リンク部材161第二リンク部材162とを設け、上から見て第一水平ガイド部材151と第二水平ガイド部材152との往復移動する軌跡を一直線上に沿って並べ、架台に連結された第一水平空気ばね141が第一水平ガイド部材151を押し、架台に連結された第二水平空気ばね142が第二水平ガイド部材152を押す様にしたので、第一水平空気ばね141が水平方向に伸縮して第一水平ガイド部材151を押し、傾斜した第一リンク部材161を介してテーブルに上向きの荷重を作用させる。第二水平空気ばね142が水平方向に伸縮して第二水平ガイド部材152を押し、傾斜した第二リンク部材162を介してテーブルに上向きの荷重を作用させる。それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。
また、本発明の実施実施形態に係る防振装置を用いれば、以下の効果を有する。
架台とテーブルと鉛直ばねと水平ばねと水平ガイド部材とリンク部材とで構成された3個のばね防振機器100を用意し、3個のばね式防振機器100を各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡が上から見て被支持体10の輪郭の中に位置する仮想点Gから周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿う様に配置したので、鉛直ばね130が上下方向に伸縮しテーブル120に上向きの荷重を作用させ、水平ばね140が水平方向に伸縮し水平ガイド部材150を押して傾斜したリンク部材160を介してテーブル120に上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体10を支持する。地震等により加速度が基礎に発生すると、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させ、3個のばね式防振機器100に作用した各々の水平方向の力を仮想点Gに集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
また、架台とテーブルと鉛直ばねと水平ばねと水平ガイド部材とリンク部材とで構成された少なくとも1対のばね式防振機器100を用意し、1対のばね式防振機器100が各々の水平ガイド部材150の往復移動する軌跡を上から見てほぼ一直線上に沿わせる様に配置される様にしたので、鉛直ばね130が上下方向に伸縮しテーブルに上向きの荷重を作用させ、水平ばね140が水平方向に伸縮し水平ガイド部材150を押して傾斜したリンク部材160を介してテーブルに上向きの荷重を作用させ、それらの荷重の合力である支持荷重が被支持体を支持する。地震等により加速度が基礎に発生すると、基礎から被支持体に伝わる加速度を減少させ、1対のばね式防振機器に作用した各々の水平方向の力を一直線上に集中させ、各々の力のアンバランスを相殺できる。
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
本発明の説明では、防振装置を構成する複数のばね式防振機器の垂直ばねと水平ばねに空気ばねを採用したがこれに限定されず、例えば、垂直ばねと水平ばねの両方または一方につるまきばね、弾性材料でできたばねを採用してもよい。例えば、垂直ばねと水平ばねとの一方に自動レベリング機器で気体を給排気する空気ばねを採用し、垂直ばねと水平ばねとの他方に、つるまきばね、弾性材料でできたばねを採用してもよい。
本発明の実施形態に係る防振装置の側面図である。 本発明の第一の実施形態に係る防振装置の概念図である。 本発明の第二の実施形態に係る防振装置の概念図である。 本発明の実施形態に係る防振装置の配管系統図である。 本発明の第一の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第二の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第三の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第四の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第五の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第六の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第七の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の第八の実施形態に係るばね式防振機器の概念図である。 本発明の実施形態に係る防振装置の性能特性図その1である。 本発明の実施形態に係る防振装置の性能特性図その2である。
符号の説明
G 仮想点
S1 仮想線
S2 仮想線
10 被支持体
20 防振装置
30 基礎
100 ばね式防振機器
110 架台
120 テーブル
130 鉛直空気ばね(鉛直ばね)
130a 鉛直空気ばね本体
130b 鉛直補助タンク
131 第一鉛直空気ばね
132 第二鉛直空気ばね
140 水平空気ばね(水平ばね)
140a 水平空気ばね本体
140b 水平補助タンク
141 第一水平空気ばね
142 第二水平空気ばね
150 水平ガイド部材
151 第一水平ガイド部材
152 第二水平ガイド部材
160 リンク部材
161 第一リンク部材
162 第二リンク部材
170 自動レベリング機器
171 切替弁
172 レベルセンサ
180 転がり支承部材
181 球体式転がり支承部材
182 直動式転がり支承部材
190 水平支持部材
200 圧力流体供給装置
210 鉛直空気ばね圧力系
211 鉛直空気ばね圧力配管
212 鉛直空気ばね圧力源
220 水平空気ばね圧力系
221 水平空気ばね圧力配管
222 水平空気ばね圧力源
230 鉛直空気ばねセンサ系
231 鉛直空気ばねセンサ配管
232 鉛直空気ばねセンサ計

Claims (18)

  1. 基礎の上方に配置された被支持体を支持するばね式防振機器であって、
    基礎に支持される架台と、
    被支持体を搭載するテーブルと、
    上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、
    水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、
    前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、
    一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、
    前記テーブルのレベルを調整する自動レベリング機器と、
    を備え、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、
    前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押し、
    前記自動レベリング機器が前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする、
    ことを特徴とするばね式防振機器。
  2. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  3. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生すると前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  4. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  5. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が前記所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  6. 前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  7. 前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、
    一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、
    を備え、
    上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、
    前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  8. 水平方向に伸縮自在になった他の水平ばねと、
    前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、
    一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、
    を備え、
    上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、
    前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結され、
    前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のばね式防振機器。
  9. 基礎の上方に配置された被支持体を支持する防振装置であって、
    基礎に支持される架台と、被支持体を搭載するテーブルと、上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、を有し、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押す、3個のばね式防振機器を、
    備え、
    3個の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見て被支持体の輪郭の中に位置する仮想点から周囲に散って放射状に伸びる3本の線上に夫々に沿わせる様に配置される、
    ことを特徴とする防振装置。
  10. 基礎の上方に配置された被支持体を支持する防振装置であって、
    基礎に支持される架台と、被支持体を搭載するテーブルと、上下方向に伸縮自在になった鉛直ばねと、水平方向に伸縮自在になった水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させたリンク部材と、を有し、前記鉛直ばねが前記架台に支持され前記テーブルを鉛直方向に押して支持し、前記水平ばねが前記水平ガイド部材を水平方向に押す、1対のばね式防振機器を、
    備え、
    1対の前記ばね式防振機器が各々の前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡を上から見てほぼ一直線上に沿わせる様に配置される、
    ことを特徴とする防振装置。
  11. 前記ばね式防振機器が前記テーブルのレベルを調整する自動レベリング機器を有し、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記自動レベリング機器が前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの一方に気体を給排気して前記テーブルの高さ位置を予め定められた所定高さ位置に維持しようとする、
    ことを特徴とする請求項9または請求項10のうちのひとつに記載の防振装置。
  12. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとする、
    ことを特徴とする請求項11に記載の防振装置。
  13. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    基礎及び被支持体に所定加速度を越える加速度が発生していないときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    基礎または被支持体に所定加速度を越える加速度が発生しているときに前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断または抑制する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の防振装置。
  14. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の出入りを遮断すると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で低くなるにつれ前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が僅かに大きくなる、
    ことを特徴とする請求項11に記載の防振装置。
  15. 前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方が内部に貯留した気体を膨張または圧縮して伸縮自在になった空気ばねであり、
    前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力を所定圧力に維持しようとし、
    仮に前記鉛直ばねまたは前記水平ばねのうちの他方に貯留した気体の圧力が所定圧力であると前記テーブルの前記高さ位置が前記所定高さ位置の近傍で変化した際に前記テーブルを介して被支持体に作用する支持荷重が略一定である、
    ことを特徴とする請求項11に記載の防振装置。
  16. 前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項9または請求項10のうちのひとつに記載の防振装置。
  17. 前記ばね式防振機器が、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を有し、上から見て水平ガイド部材の往復移動する軌跡と他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記水平ガイド部材に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項9または請求項10のうちのひとつに記載の防振装置。
  18. 前記ばね式防振機器が、水平方向に伸縮自在になった他の水平ばねと、前記架台に支持され水平方向に往復移動可能になった他の水平ガイド部材と、一方の端部を前記テーブルに揺動自在に連結され他方の端部を前記他の水平ガイド部材に揺動自在に連結された部材であって両方の端部を結ぶ仮想線を傾斜させた他のリンク部材と、を有し、上から見て前記水平ガイド部材の往復移動する軌跡と前記他の水平ガイド部材の往復移動する軌跡とが一直線上に沿って並び、前記水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記水平ガイド部材に連結され、前記他の水平ばねが水平方向の一方の側を前記架台に連結され他方の側を前記他の水平ガイド部材に連結される、
    ことを特徴とする請求項9または請求項10のうちのひとつに記載の防振装置。
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