JP2009168081A - Vベルト式自動変速装置の従動側プーリ - Google Patents

Vベルト式自動変速装置の従動側プーリ Download PDF

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Abstract

【課題】Vベルト式自動変速装置において、再加速時におけるスムーズな自動変速を実現する従動側プーリを提供する。
【解決手段】従動軸3と、外周にカムピンが形成された固定ボス部12を有する固定プーリ半体1と、カム溝が形成された可動ボス部22を有する可動プーリ半体2と、固定プーリ半体1と共に回転するクラッチ部4と、ネジリコイルバネ5とからなり、カム溝は、可動ボス部22の回転方向に沿って可動プーリフェース21側に次第に近接する傾斜方向に形成され、前記固定ボス部12は前記可動ボス部22に挿入されると共に前記カム溝には前記カムピンが挿通し、ネジリコイルバネ5の一端の係止端部52が前記可動プーリ半体2の被係止部24に他端の係止端部52がクラッチ部4にそれぞれ係止され、且つ前記ネジリコイルバネ5の係止端部52と被係止部24とは、適宜の範囲内において相互に移動自在である。
【選択図】図2

Description

本発明は、従動側プーリにおいて、エンジントルクに対応した適切な推力を可動プーリに与え、再加速時におけるスムーズな自動変速を実現するVベルト式自動変速装置の従動側プーリに関する。
一般に、Vベルト式自動変速装置の従動側プーリにおいて、従動側可動プーリ側カムと、固定プーリ側ピンによる、ベルト伝達力の一部を軸方向の押圧力に変える機構(トルクカム機構)を備えたVベルト式自動変速装置(CVT)が存在しており、スラストスプリング(コイルバネ)の両端部をクラッチプレートと可動プーリにそれぞれ固定する機構としたものが特許文献1に開示されている。
特開平5−60192号
特許文献1では、減速比が高速域状態(TOP)から、減速比が低速域状態(LOW)に移行する時、従動側プーリでは、ネジリコイルバネの回転方向の復元力、可動プーリ側のカムと固定プーリ側のピンとの係合による軸方向押圧力が、可動プーリを固定プーリに対し相対的に移動させる力(推力)への付勢力となる。カムは、可動プーリのボス部に形成され、且つ該ボス部の軸方向に対して傾斜状に形成された長孔の溝である。高速域状態から、低速域状態へ移行する過程において、高速域状態では、可動プーリが固定プーリに対して相対的に回転し、固定プーリ側のピンが可動プーリ側の溝孔形状のカム側面(内周面)に当接且つ押圧している。
そして、高速域状態から低速域状態へ移行する場合には、ばねによる軸方向の押圧力にて可動プーリが固定プーリ側へ移動することになる。このとき、前記可動プーリ側のカム側面(内周面)には、前記固定プーリ側のピンから受ける軸方向に傾斜する力Fの分力がボス部の軸方向に沿う力、すなわち、軸方向力Fxとなり、可動プーリを固定プーリ側へ移動させる力となっている〔図8(C)参照〕。
低速域状態では、コイルバネの両端部がクラッチプレートと可動プーリにそれぞれ固定されており、低速域状態から高速域状態への移行時において、可動プーリが固定プーリ及びクラッチプレートに対して、相対的に回転することで、コイルバネにねじりの復元力が蓄えられ、この復元力が、高速域状態から低速域状態への移行動作において、可動プーリと同じ回転方向に働き、カムの作用により可動プーリの推力への付勢力になる。
特許文献1等に開示された従来技術では、以下に示す問題点がある。まず可動プーリ側のカム100aの形状については、種々の例が存在し、可動プーリ100のボス部の軸方向に傾斜する直線形状としたものや、同様に軸方向に傾斜する曲線(円弧)形状、または折線形状にしたものが存在する。これらの例では、軸方向力Fxは、Fに対しごく僅かな量となってしまう〔図8(C)参照〕。そのために上記例の形状としたカム100aでは、可動プーリ100の推力が不足しがちであり、その不足分をコイルバネ200の圧縮方向の押圧力追加により補う必要がある。コイルバネ200の圧縮方向の押圧力は、エンジントルクに関係なく一定であるから、押圧力には、エンジントルクに対して不必要な部分があり、それは、フリクションロス、ベルトとプーリ間の摩擦、ベルトゴムの圧縮、引張による老朽化等の不具合の原因となる。
また、Vベルト300が摩耗する前に対し、摩耗した後ではVベルト7300の幅が減少し、駆動側においてベルトの巻き付け径は小さくなる〔図8(C)参照〕。そのため従動側ではベルトの巻き付け径は大きくなり、この時、可動プーリは固定プーリに近付いていき、その結果捩じりコイルばねの設置状態も変化する。
Vベルト300の幅が摩耗により減った場合、駆動側プーリ機構500ではプーリ間隔が狭まらないため、プーリに接するVベルト径は小さくなる。それに伴い従動側プーリでは、ばねの軸方向押圧力(圧縮方向)によりプーリ間隔が狭まり、且つVベルト径は、長くなる〔図8(B)参照〕。すなわち、従動側の可動プーリのカムがさらに固定プーリ側に回転させられる。そして、高速域状態から低速域状態の移行時では、可動プーリ100がベルト摩耗前の低速域状態の位置で、ばねの捩れ方向の力は、0(ゼロ)になる。
そのために、逃げ幅内では、可動プーリが弾性復元力が蓄えられる方向と逆に回転するため、捩じりと逆方向にばねが広がり、負の復元力が蓄積されることになる。従って、減速後の低速域状態への移行時に、従動側プーリの伝達能力が下がるといいう不都合が生じる。本発明の目的は、再加速時におけるスムーズな自動変速を実現して、再加速性の低下を抑制し、且つ従動側プーリにおいて、エンジントルクに対応した適切な推力を可動プーリに与えるVベルト式自動変速装置を提供することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、従動軸と、外周にカムピンが形成された固定ボス部を有する固定プーリ半体と、カム溝が形成された可動ボス部を有する可動プーリ半体と、前記固定プーリ半体と共に回転するクラッチ部と、ネジリコイルバネとからなり、前記カム溝は、前記可動ボス部の回転方向に沿って前記可動プーリフェース側に次第に近接する傾斜方向に形成され、前記固定ボス部は前記可動ボス部に挿入されると共に前記カム溝には前記カムピンが挿通し、前記ネジリコイルバネは長手方向一端の係止端部が前記可動プーリ半体の被係止部に、他端の係止端部が前記クラッチ部にそれぞれ係止され、且つ前記ネジリコイルバネの係止端部と前記被係止部とは、適宜の範囲内において相互に移動自在としてなるVベルト式自動変速装置の従動側プーリとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、前述の構成において、前記ネジリコイルバネは巻き方向に捩りが加えられて予め弾性復元力を有してなるVベルト式自動変速装置の従動側プーリとしたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、前述の構成において、前記被係止部は、長孔としてなるVベルト式自動変速装置の従動側プーリとしたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、前述の構成において、前記被係止部は、適宜の間隔をおいて突起が形成され、前記ネジリコイルバネの係止端部は両突起間に配置されてなるVベルト式自動変速装置の従動側プーリとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、Vベルト摩耗後に従動側プーリにおいて、高速域状態から低速域状態(LOW)に移行する時に、可動プーリ半体の回転によって、前記ネジリコイルバネの係止端部が復元力が0になった後から、さらに可動プーリ半体の回転に追従されることを防止し、ネジリコイルバネが捩じりと逆方向に広がる、即ち、負の弾性力が生じることを防止できる。これによって再加速性が下がることを防止できる。請求項2の発明によって、ネジリコイルバネには、捩じりが加えられ、予め弾性復元力を有したものとなり、さらに摩耗した後のVベルト7に十分に対応できる。請求項3及び請求項4の発明によって、被係止部を長孔としたので、構造を簡単にできる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は、本発明における従動プーリ機構を示したものである。該従動プーリ機構は、図7(A)に示すように、主に固定プーリ半体1と,可動プーリ半体2,クラッチ部4及びネジリコイルバネ5とから構成される。その固定プーリ半体1は、扁平円錐状の固定プーリフェース11と中空状の固定ボス部12とカムピン13とから構成される。前記固定ボス部12には、カムピン13が装着されている。次に、可動プーリ半体2は、扁平円錐状の可動プーリフェース21と、中空状の可動ボス部22と、カム溝23とから構成される。該カム溝23は、前記可動ボス部22の回転方向に沿って前記可動プーリフェース側に近接するように傾斜形成されている。
その固定プーリ半体1の固定ボス部12は、図7に示すように、従動軸3に回動自在に支承されている。具体的には、ニードルベアリング及びボールベアリング等の軸受を介して、前記固定プーリ半体1の固定ボス部12は前記従動軸3に回転自在に支承されている。前記固定ボス部12は、前記可動ボス部22に軸方向を一致させて挿入され、前記固定プーリ半体1に対して前記可動プーリ半体2が摺動且つ相互に回転自在となり、前記固定プーリフェース11に可動プーリフェース21が近接及び離間するように移動して、両間隔が拡縮自在となっている。また、固定プーリ半体1と可動プーリ半体2との間には逃げ部領域Sが予め設けられている。
該逃げ部領域Sとは、Vベルト7が幅方向に磨耗して、幅方向寸法が短くなった場合に、該Vベルト7を前記固定プーリフェース11と可動プーリフェース21とで良好な圧力で挟持するために、可動プーリ半体2が固定プーリ半体1側に移動することができる領域のことである〔図1,図3(A)参照〕。この逃げ部領域Sは、Vベルト7の磨耗が生じない場合や、磨耗による幅方向の寸法の減少が微量の期間においては、前記可動プーリフェース21が入り込むことはない領域である。前記可動ボス部22のカム溝23には、前記固定ボス部12のカムピン13が挿入し、可動プーリ半体2は、前記カムピン13とカム溝23に基づきながらカム溝23の長さの範囲内で前記固定プーリ半体1に対して相対的に回転しつつ、前記固定プーリ半体1側に近接及び離間するように軸方向に移動する。この逃げ部領域Sは、前記カム溝23にも存在し、Vベルト7が幅方向に磨耗して、幅方向寸法が短くなった場合に、カムピン13が移動する領域である(図2参照)。
従動プーリの固定ボス部12の他端側には、クラッチ部4が装着されている。該クラッチ部4は、クラッチプレート41,クラッチウエイト42、支持プレート43及びクラッチアウタ44等から構成されている。前記クラッチプレート41には、複数のクラッチウエイト42,42,…が同数の枢支ピン45にそれぞれ枢支連結されている。クラッチアウタ44は、前記従動軸3の軸端部に固着されている。そして、前記クラッチプレート41が前記固定ボス部12の軸端部に固着されている。前記固定プーリ半体1に伝達された回転力は、前記固定ボス部12を通じて前記クラッチプレート41に伝達され、次いで、クラッチウエイト42,42,…が遠心力によって、クラッチアウタ44の内周側面に当接し、該クラッチアウタ44から従動軸3に回転力が伝達する。
前記クラッチプレート41に装着された枢支ピン45,45,…に対し、揺動自在に装着されたクラッチウエイト42,42,…を覆うようにして、支持プレート43が装着されている。該支持プレート43は、前記クラッチプレート4に装着された枢支ピン45,45,…の先端にサークリップ等の止め環或いはカシメ等にて固着される。該支持プレート43は、前記クラッチプレート41に装着されたクラッチウエイト42,42,…を支持する役目をなす。前記クラッチアウタ44は、図7に示すように、略カップ形状をなしている。該クラッチアウタ44の外周は、略円筒状をなしており、その内周側面には、揺動するクラッチウエイト42,42,…に装着されたライニングが接触するものである。
前記可動プーリ半体2の可動プーリフェース21の裏面側と、前記クラッチ部4のクラッチプレート41又は支持プレート43との間には、ネジリコイルバネ5が装着されている。具体的には、前記可動プーリフェース21の背面側で且つ前記可動ボス部22との間に、前記カバー部材6が配置され、該カバー部材6を介して前記ネジリコイルバネ5が装着される。該ネジリコイルバネ5は、図2(A),(B)に示すように、コイル状部51の長手方向両端に、係止端部52,52が形成されている。
該係止端部52は、コイル状部51を構成する線材の端部付近が適宜に屈曲されて略直線となる軸片として形成され、該軸片とした係止端部52は、前記コイル状部51の伸縮方向(長手方向)と同一方向に形成されている。前記係止端部52は、コイル状部51の伸縮方向(長手方向)両端に形成されている。前記カバー部材6は、円筒状部61の長手方向一端側にバネ受部62が形成され、該バネ受部62は、前記円筒状部61の直径方向に延在するようにしてフランジ状部62aが形成されている。
該ネジリコイルバネ5は、図7に示すように、カバー部材6の外周側に配置され、そのコイル状部51の一端側は、前記クラッチ部4のクラッチプレート41又は支持プレート43に当接し、その一端側の係止端部52は前記クラッチプレート41又は支持プレート43に形成された貫通孔状等の被係止部46に係止固定されている。また、ネジリコイルバネ5の長手方向他端側は,前記カバー部材6のバネ受部62に当接して、その他端側の係止端部52が前記可動プーリ半体2の可動ボス部22又は可動プーリフェース21に形成された被係止部24に係止固定されている。前記係止端部52と被係止部24とは、適宜の範囲内において相互に移動自在としたものである。具体的には、長孔24aとして形成されている。また、被係止部24の別の実施形態としては、図2(D)の2つの突起片24b,24bからなるものであって、前記係止端部52が両突起片24b,24bの間を相互に移動自在としている。
前記ネジリコイルバネ5は、前記固定プーリ半体1に可動プーリ半体2が接近するように弾性的に付勢すると共に、該可動プーリ半体2を、その回転方向と同一方向に回動させるように弾性的に付勢する役目をなすものである。ここで、前記可動プーリ半体2の回転方向とは、従動軸3の回転方向と同一方向であり、また駆動側プーリとVベルト7によって回転伝達を受けるときの回転方向のことである。この回転方向とは、2輪車が前進する方向に対応する方向である。前記固定プーリ半体1の固定プーリフェース11と、前記可動プーリ半体2における可動プーリフェース21との間にVベルト7が巻き掛けられ、従動側プーリが駆動側プーリと前記Vベルト7によって、回転伝達される。
次に、本発明の作用を説明する。ネジリコイルバネ5と、(カムピン13も含めて)カム溝23の作用を図3乃至図6に基づいて説明する。図1(B)のように巻き方向の幅Tの捩じりが加えられて、予め弾性復元力のある状態を初期捩り設定Tとすると、図3及び図4は、初期捩り設定Tが加わらないネジリコイルバネ5が使用されたものである。図5及び図6は、初期捩り設定Tが加わったネジリコイルバネ5が使用されたものである。さらに、図4及び図6においてaは低速域状態(LOW)のVベルト7の摩耗前の停止(固定)位置、bは低速域状態(LOW)のVベルト7摩耗後の停止(固定)位置、cは高速域状態(TOP)の停止(固定)位置、dは、クラッチ部4側のネジリコイルバネ5の固定位置〔a’は、以下に記す復元力F1,F2が共に0(ゼロ)になる停止(固定)位置〕である。
従動側プーリが高速域状態(TOP)から低速域状態(LOW)移行する場合、可動プーリ半体2は低速域状態から高速域状態に移行する時に生じた復元力F1の付勢を受ける。この時、Vベルト7が摩耗していると、従動側プーリ間は、ネジリコイルバネ5の軸方向押圧力(圧縮方向)により狭まる。即ち従動側の可動プーリ半体2のカム溝23が相対的に、さらに固定プーリ半体1側に回転させられ、カム溝23の逃げ幅まで回転する。以上のことから、ネジリコイルバネ5の、可動プーリ半体2の推力に対する付勢の過程は以下のようになる。高速域状態(TOP)から低速域状態(LOW)への移行は、可動プーリ半体2が回転しても、可動プーリ半体2に設けられた長孔24a等の被係止部24によって、ネジリコイルバネ5の係止端部52は移動しない。従ってF1=0になった位置aから可動プーリ半体2が位置bまで回転した場合に、従来技術のような逆方向の復元力F3は生じない。低速域状態から高速域状態への移行では、正の弾性復元力F1が蓄えられる。次に高速域状態から低速域状態への移行では、前記可動プーリ半体2の回転方向の弾性復元力F1となり、可動プーリの軸方向付勢力は減少しない(図3,図4参照)。
次に、ネジリコイルバネ5に初期捩り設定Tが加えられたものでは、従動軸3の回転方向と同方向に弾性復元力F2が働いており、可動プーリ半体2とクラッチ部4に組み付けることで、可動プーリ半体2が固定プーリ半体1、クラッチ部4に対し相対的に回転した状態になり、ネジリコイルバネ5の復元力F2が蓄えられる。また従来技術と同様に低速域状態から高速域状態の移行時、可動プーリ半体2が回転することで、ネジリコイルバネ5の弾性復元力F1が蓄えられる(図6参照)。
従動側プーリが高速域状態から低速域状態に移行する場合、可動プーリが低速域状態から高速域状態に移行する時に生じた復元力F1+F2の付勢を受ける。この時、Vベルト7が摩耗していると、従動側プーリ間は、ネジリコイルバネ5の軸方向押圧力(圧縮方向)により狭まる。即ち従動側の可動プーリ半体2のカム溝23が相対的且つ固定プーリ半体1側に回転させられ、カム溝23の逃げ部領域Sで回転する場合では、以下のようになる。
先ず、高速域状態から低速域状態の移行では、可動プーリが回転しても、可動プーリに設けられた長孔24aにより、ばねの固定端は移動しない。従ってF1=0、F2=0になった位置a’から、さらに可動プーリ半体2回転した場合に、従来技術のような逆方向の復元力F3は生じない。次に、低速域状態から高速域状態への移行では、正の復元力F1+F2が蓄えられる。さらに、高速域状態から低速域状態の移行では、可動プーリ半体2の回転方向への復元力はF1+F2となり、弾性復元力F1のみの場合と同様に、可動プーリ半体2の軸方向付勢力は減少しない(図5,図6参照)。
(A)は可動プーリ半体,ネジリコイルバネ及びクラッチ部の略示斜視図、(B)は可動側ボス部とネジリコイルバネの拡大斜視図、(C)はネジリコイルバネの正面図、(D)はネジリコイルバネの被係止部に突起片を設けた他の実施形態の拡大図である。 (A)は低速域状態における摩耗後のVベルトによって可動プーリ半体が逃げ部領域内で固定プーリ半体に近接した状態の略示図、(B)は低速域状態における摩耗以前のVベルトによって可動プーリ半体が固定プーリ半体に近接した状態の略示図、(C)は高速域状態における略示図である。 (A)は可動プーリ半体とネジリコイルバネの分離した状態の斜視図、(B)及び(C)は係止端部と被係止部とが係止した状態の拡大図である。 (A)乃至(C)は本発明の作用図である。 (A)は可動プーリ半体とネジリコイルバネの分離した状態の斜視図、(B)及び(C)は係止端部と被係止部とが係止した状態の拡大図である。 (A)乃至(C)は本発明の作用図である。 (A)は従動側プーリの縦断側面図、(B)は(A)の要部拡大図縦断側面図である。 (A)は従来技術の構成の略示図、(B)はVベルトが摩耗することにより巻き掛けが変化する状態を示す略示図、(C)は従来技術の従動側プーリの拡大略示図である。
符号の説明
1…固定プーリ半体、12…固定ボス部、13…カムピン、2…可動プーリ半体、
22…可動ボス部、23…カム溝、24…被係止部、3…従動軸、4…クラッチ部、
5…ネジリコイルバネ。

Claims (4)

  1. 従動軸と、外周にカムピンが形成された固定ボス部を有する固定プーリ半体と、カム溝が形成された可動ボス部を有する可動プーリ半体と、前記固定プーリ半体と共に回転するクラッチ部と、ネジリコイルバネとからなり、前記カム溝は、前記可動ボス部の回転方向に沿って前記可動プーリフェース側に次第に近接する傾斜方向に形成され、前記固定ボス部は前記可動ボス部に挿入されると共に前記カム溝には前記カムピンが挿通し、前記ネジリコイルバネは長手方向一端の係止端部が前記可動プーリ半体の被係止部に、他端の係止端部が前記クラッチ部にそれぞれ係止され、且つ前記ネジリコイルバネの係止端部と前記被係止部とは、適宜の範囲内において相互に移動自在としてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置の従動側プーリ。
  2. 請求項1において、前記ネジリコイルバネは巻き方向に捩りが加えられて予め弾性復元力を有してなることを特徴とするVベルト式自動変速装置の従動側プーリ。
  3. 請求項1又は2において、前記被係止部は、長孔としてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置の従動側プーリ。
  4. 請求項1又は2において、前記被係止部は、適宜の間隔をおいて突起が形成され、前記ネジリコイルバネの係止端部は両突起間に配置されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置の従動側プーリ。
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