JP2009167913A - スクロール流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、1つの軸受給油孔で各軸受部への給油を可能とし、各軸受部への給油量を一定に保つことができるスクロール流体機械を得る。
【解決手段】給油通路40aがその一端を主軸35の下端面に開口して主軸35内に上下方向に延設され、軸受給油孔40cが給油通路40aと軸受部22bの下端側とを連通するように主軸35内に径方向外方に延設され、螺旋溝41が軸受部22bに軸支される主軸35の部位の外周壁面に形成されている。切り欠き部42がスライダ36の外周壁面に上端から下端に至るように延設され、切り欠き部43が軸受部21bに軸支される主軸35の部位の外周壁面に上端から下端に至るように延設されている。さらに、平面溝44が主軸35の軸心からの距離が主軸35の回転方向と逆方向に向かって漸次減少する螺旋状に、かつ切り欠き部42,43を連通するように、スライダ36の下端面に凹設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍・空調用途の冷凍サイクル内で圧縮機または膨張機として用いられ、揺動スクロールが一対の固定スクロール間に揺動運動可能に配置されたスクロール流体機械に関し、特に、軸受部への給油構造に関するものである。
冷凍・空調用に用いられる冷凍サイクルにおいて、冷媒を圧縮する圧縮機或いは膨張過程の冷媒から機械エネルギーを回収する膨張機を、渦巻きを組み合わせてできる室内の容積変化を利用するスクロール流体機構で構成した場合、圧縮または膨張前後の差圧に起因して揺動スクロールの軸方向に作用するスラスト荷重の処理が課題となる。特に、高低圧差が過大となる二酸化炭素などの冷媒を用いる場合、平面摺動部によるスラスト支持が困難であるか、限られた圧力範囲でのみ成立することが多い。
このようなスラスト支持に関する課題を解決するために、揺動スクロールの台板両面に渦巻きを設け、揺動スクロールの両渦巻きを揺動スクロールの両側に配設された固定スクロールのそれぞれの渦巻きと組み合わせて揺動スクロールの両側に圧縮室と膨張室とを形成し、圧縮/膨張過程において揺動スクロールに作用する軸方向のスラスト荷重を相殺するようにした両面式のスクロール流体機械が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来のスクロール流体機械では、駆動軸が両固定スクロールの中央部の上下ジャーナル軸受により支持され、上下ジャーナル軸受間の駆動軸の偏心部が揺動スクロールの中央の揺動軸受を貫通している。そして、駆動軸内にその軸心と平行に形成された給油通路から上下ジャーナル軸受および揺動軸受のそれぞれの軸受面に通じる半径方向外向きの軸受給油孔を形成している。これにより、給油通路を流れる潤滑油が各軸受給油孔を介して上下ジャーナル軸受および揺動軸受のそれぞれの軸受面に供給され、各軸受の潤滑を行っていた。
特開平8−326671号公報
従来のスクロール流体機械における給油構造は、潤滑油を軸方向に平行な給油通路から径方向外方に延設された軸受給油孔を介して各軸受部に順次供給しているので、軸受給油孔が軸受部の個数分必要となり、給油構造が複雑となると共に、上流側の軸受部と下流側の軸受部とに対する給油量のバランスが回転数などの条件により変化し、一定に保つことが困難であった。
また、上下ジャーナル軸受間の駆動軸の部位にスライダを嵌着して偏心部を構成するような場合、揺動軸受部に給油する軸受給油孔は駆動軸とスライダとの間の隙間を経由しなければならず、揺動軸受部の軸受面以外への給油漏れを生じさせるという問題がある。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、1つの軸受給油孔で各軸受部への給油を可能とし、各軸受部への給油量を一定に保つとともに、軸受面以外への給油漏れを抑えることができるスクロール流体機械を得ることを目的としている。
この発明のスクロール流体機械は、密閉容器と、上記密閉容器内に上部空間を画成するように配設され、第1渦巻歯が第1台板の下面に形成された第1固定スクロールと、上渦巻歯および下渦巻歯が第3台板の両面に形成されて構成され、該上渦巻歯が上記第1渦巻歯と咬合するように上記第1固定スクロールの下面側に相対して配設された揺動スクロールと、第2渦巻歯が第2台板の上面に形成されて構成され、該第2渦巻歯が上記下渦巻歯と咬合するように上記揺動スクロールの下面側に相対して配設され、上記密閉容器内に下部空間を画成する第2固定スクロールと、上記第1固定スクロールの第1軸受部と第2固定スクロールの第2軸受部とに軸支されて上記揺動スクロールの揺動軸受部を貫通して上記密閉容器内に上下方向に延設された主軸と、上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記揺動軸受部に挿入され、該主軸の回転運動を揺動運動に変換して該揺動スクロールに伝達するクランク部を構成する円筒体のスライダと、上記下部空間の底部に貯留された潤滑油と、を備え、上記揺動スクロールが上記第1および第2固定スクロールに対して揺動運動して、上記揺動スクロールの上面側および下面側でそれぞれ冷媒を圧縮或いは膨張させる。さらに、スクロール流体機械は、一端が上記主軸の下端面に開口して該主軸内に上下方向に延設された給油通路と、孔方向を上記主軸の軸心方向と直交する方向とし、上記給油通路と上記第1軸受部の下端側とを連通するように該主軸内に形成された軸受給油孔と、上記第1軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に形成された螺旋溝と、上記スライダの外周壁面に上端から下端に至るように延設された第1切り欠き部と、上記第2軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に上端から下端に至るように延設された第2切り欠き部と、上記主軸の軸心からの距離が該主軸の回転方向と逆方向に向かって漸次減少する螺旋状に、かつ上記第1切り欠き部と上記第2切り欠き部とを連通するように、上記スライダの下端面に凹設された連通溝と、上記下部空間の底部に貯留された上記潤滑油を上記給油通路に送油する送油手段と、を備えている。
この発明によれば、送油手段により給油通路に送油された潤滑油は、軸受給油孔を通って第1軸受部の下端側に揚油される。第1軸受部の下端側に揚油された潤滑油の一部が、螺旋溝内を流通しつつ、第1軸受部を潤滑する。第1軸受部の下端側に揚油された潤滑油の一部は、第1切り欠き部を流通しつつ、揺動軸受部を潤滑する。そして、第1切り欠き部を流通してスライダの下端に到達した潤滑油は、粘性ポンプの効果により、螺旋状の連通溝を流通して第2切り欠き部に送油され、第2切り欠き部を流通しつつ、第2軸受部を潤滑する。このように、軸受給油孔を軸受部毎に設ける必要がなく、給油構造が簡素化されると共に、各軸受部への給油量が一定に保たれ、軸受面以外への給油漏れも抑えられる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図、図2はこの発明の実施の形態1によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図であり、図2の(a)は一部破断側面図、図2の(b)は図2の(a)のA−A矢視断面図である。なお、図2において、矢印Aは潤滑油の流れを示し、矢印Bは駆動軸の回転方向を示している。ここで、各図において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは、明細書の全文において共通することである。さらに、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であって、これらの記載に限定されるものではない。この実施の形態1によるスクロール流体機械は、二酸化炭素のような高圧側が超臨界となる冷媒を用い、膨張機構部が冷凍サイクル内の膨張過程を行い、サブ圧縮機構部が膨張過程の冷媒から回収した機械エネルギーを動力として冷凍サイクル内の圧縮過程の一部を行う圧縮機一体型膨張機として用いられることを想定している。
図1および図2において、スクロール流体機械1の密閉容器4内の下方には、膨張機構2が設置されており、膨張機構2の上方には、サブ圧縮機構3が設置されている。膨張機構2は、第2台板21aの上面に第2渦巻歯21cを形成した第2固定スクロール21と、第3台板23aの下面に下渦巻歯23cを形成した揺動スクロール23とからなる。第2固定スクロール21の第2渦巻歯21cと揺動スクロール23の下渦巻歯23cとは、逆の巻き方向で、咬合するように配置されている。また、サブ圧縮機構3は、第1台板22aの下面に第1渦巻歯22cを形成した第1固定スクロール22と、第3台板23aの上面に上渦巻歯23dを形成した揺動スクロール23とからなる。第1固定スクロール22の第1渦巻歯22cと揺動スクロール23の上渦巻歯23dとは、逆の巻き方向で、咬合するように配置されている。
ここで、サブ圧縮機構3の第1渦巻歯22cおよび上渦巻歯23dは、膨張機構2の第2渦巻歯21cおよび下渦巻歯23cと同じ巻き方向で、揺動スクロール23が揺動したときに、一方で圧縮、他方で膨張できるようになっている。また、第1固定スクロール22により密閉容器4内に上部空間が画成され、第2固定スクロール21により密閉容器4内に下部空間が画成される。密閉容器4の下部空間の底部には、潤滑油19が貯留されている。
主軸35は、膨張機構2の第2固定スクロール21およびサブ圧縮機構3の第1固定スクロール22それぞれの中央に形成された軸受部21b,22bによって、回転自由に支持されて、即ち軸支されて、両持ち支持されている。スライダ36は、軸嵌入孔37が偏心して穿設された円筒体に作製され、揺動スクロール23の中央に穿設された揺動軸受部23bに内嵌状態に嵌め込まれている。そして、主軸35の軸受部21b、22b間の部位が、スライダ36の軸嵌入孔37に嵌入、固定されている。つまり、スライダ36が偏心部を構成する。これにより、スライダ36の外径中心と主軸35の軸心との間の距離が変動可能で、スライダ36が揺動スクロール23に作用するガス圧による力で揺動半径が大きくなる方向に移動する揺動半径可変スライダ機構を構成し、揺動スクロール23が揺動運動する。
スライダ36の外周面には、スライダ36の軸心に平行な平面でスライダ36の外周壁面を切り欠いて形成された切り欠き部42が一端から他端に至るように延設されている。主軸35の軸受部21bに軸支される部位の外周面には、主軸35の軸心に平行な平面で主軸35の外周壁面を切り欠いて形成された切り欠き部43が軸受部22bに軸支される領域の上下方向全域に渡って延設されている。さらに、スライダ36の下面には、切り欠き部42と切り欠き部43とを連通する連通溝としての断面矩形の平面溝44が、主軸35の軸心からの距離が主軸35の回転方向Bと逆方向に向かって漸次減少する螺旋状に形成されている。なお、切り欠き部42および切り欠き部43は、それぞれスライダ36および主軸35の荷重を支持しない面に形成されている。
膨張機構2の外周であって密閉容器4の側面には、冷媒を吸入する膨張機構吸入管11および膨張した冷媒を吐出する膨張機構吐出管12が設置されている。一方、サブ圧縮機構3の上方であって密閉容器4の上面には、冷媒を吸入するサブ圧縮機構吸入管13が設置されており、サブ圧縮機構3の外周であって密閉容器4の側面には、圧縮した冷媒を吐出するサブ圧縮機構吐出管14が設置されている。密閉容器4には、密閉容器4の底部と後述する主圧縮機5の容器底部とを連通する均油管15と、適正油面高さより高い位置と主圧縮機5の吸入側とを連通する油戻り管16とが設けられている。
サブ圧縮機構3においては、第1固定スクロール22および揺動スクロール23それぞれの第1渦巻歯22cおよび上渦巻歯23dの先端には、第1固定スクロール22の第1渦巻歯22cと揺動スクロール23の上渦巻歯23dとで形成されるサブ圧縮室3aを仕切るチップシール31が装着されている。また、第1固定スクロール22における揺動スクロール23に対向する面であって第1渦巻歯22cの外周には、揺動スクロール23と第1固定スクロール22とをシールする外周シール33が設けられている。
一方、膨張機構2においては、サブ圧縮機構3と同様に、揺動スクロール23の第2固定スクロール21に対向する面であって揺動軸受部23bの外周には、揺動スクロール23と第2固定スクロール21とをシールする内周シール32が設けられている。また、第2固定スクロール21および揺動スクロール23の第2渦巻歯21cおよび下渦巻歯23cの先端には、第2固定スクロール21の第2渦巻歯21cと揺動スクロール23の下渦巻歯23cとで形成される膨張室2aを仕切るチップシール31が装着されている。
揺動スクロール23は、サブ圧縮機構3に設けたオルダムリング39によって、自転を規正される。また、揺動スクロール23が揺動運動することによって発生する遠心力を相殺するために、上および下バランサ38a,38bが主軸35の両端側に取り付けられている。主軸35の下端には、潤滑油19を各軸受部に供給するための送油手段としての油ポンプ20が取り付けられている。
主軸35内には、通路方向を主軸35の軸方向と平行とする給油通路40aが、主軸35の軸受部22bに軸支される部位の下端側から下部空間に開口するように、偏心して上下方向に延在し、ガス抜き孔40bが給油通路40aの上端から上部空間に開口するように上下方向に延設され、軸受給油孔40cが給油通路40aから軸受部22bの下端側に至るように径方向外方に延設されている。そして、主軸35の軸受部22bに軸支される部位の外周壁面には、螺旋溝41が、例えば主軸35の回転方向と逆方向に向かって上り勾配となる溝形状で、主軸35の軸受部22bに軸支される部位の上下方向全域にわたって設けられている。油戻し孔17が、上部空間と下部空間とを連通するように第2固定スクロール21および第1固定スクロール22に穿設されている。なお、螺旋溝41は、主軸35の荷重を支持しない面に形成されている。
つぎに、このように構成されたスクロール流体機械1を用いた冷凍サイクルについて図3を参照しつつ説明する。
サブ圧縮機構吸入管13が主圧縮機5の吐出側に接続され、サブ圧縮機構吐出管14がガスクーラ7の吸入側に接続され、膨張機構吸入管11がガスクーラ7の吐出側に接続され、膨張機構吐出管12が蒸発器8の吸入側に接続されて、スクロール流体機械1が冷凍サイクルに組み込まれている。つまり、この冷凍サイクルでは、スクロール流体機械1のサブ圧縮機構3がガスクーラ7の上流側に配設され、膨張機構2がガスクーラ7の下流側に配設されている。この時、膨張機構2とサブ圧縮機構3とが一体に構成されていることの制約から、膨張機構2の通過流量を調整するためのバイパス膨張弁9が膨張機構2と並列に、膨張機構2の体積流量を調整するための予膨張弁10が膨張機構2と直列、かつ上流側に設けられている。また、膨張機構2が蒸発器8の上流側に配設され、サブ圧縮機構3が蒸発器8の下流側に配設された主圧縮機5の下流側に配設されている。
このように構成された冷凍サイクルでは、モータ6に給電されると、主圧縮機5が駆動され、冷媒が圧縮される。圧縮された冷媒は、サブ圧縮機構吸入管13からサブ圧縮機構3に送り込まれ、第1固定スクロール22の第1渦巻歯22cと揺動スクロール23の上渦巻歯23dとで形成されるサブ圧縮室3a内で圧縮昇圧される。サブ圧縮室3a内で圧縮昇圧された冷媒は、吐出弁18から吐出されて密閉容器4の上部空間に一旦開放され、油分離された後、サブ圧縮機構吐出管14から密閉容器4外へ吐出される。サブ圧縮機構吐出管14から吐出された冷媒は、ガスクーラ7に送り込まれて冷却される。冷却された冷媒の一部が、予膨張弁10で膨張されて、あるいは膨張されずに膨張機構吸入管11から膨張機構2に送り込まれ、第2固定スクロール21の第2渦巻歯21cと揺動スクロール23の下渦巻歯23cとで形成される膨張室2a内で膨張減圧される。ガスクーラ7で冷却された冷媒の残部は、バイパス膨張弁9で膨張減圧される。膨張室2a内で膨張減圧された冷媒は、膨張機構吐出管12から吐出され、バイパス膨張弁9で膨張減圧された冷媒の残部とともに蒸発器8に送り込まれ、加熱された後、主圧縮機5に送り込まれる。
つぎに、このスクロール流体機械1における潤滑油19の流れについて説明する。
密閉容器4内の上部空間と下部空間とは、給油通路40a、ガス抜き孔40b、軸受給油孔40c、油戻し孔17を介して連通されており、冷凍サイクル内の低圧(蒸発器8の吐出圧力)となり、第1および第2固定スクロール22,21で挟まれ、かつ揺動スクロール23の外周側の空間は、膨張過程後の低圧雰囲気に満たされている。そして、密閉容器4の底部に貯液されている潤滑油19は、油ポンプ20の遠心力により、給油通路40a内を上昇し、軸受給油孔40cを通って、軸受部22bの下端側に揚油される。
軸受部22bの下端側に揚油された潤滑油19の一部が、螺旋溝41を通って上昇し、密閉容器4の上部空間にオーバーフローする。そして、軸受部22bが螺旋溝41を流通する潤滑油19により潤滑される。密閉容器4の上部空間にオーバーフローした潤滑油19は、油戻し孔17を通って下部空間に戻る。
軸受部22bの下端側に揚油された潤滑油19の一部は、スライダ36の外周面に形成された切り欠き部42を通って下降する。そして、揺動軸受部23bが切り欠き部42を流通する潤滑油19により潤滑される。ここで、スライダ36の下端面に形成された平面溝44は、回転方向と逆の方向に向かって、軸心からの距離が徐々に減少する螺旋状に形成されているので、スライダ36の下端まで下降した潤滑油19は、粘性ポンプの効果により、遠心力に抗して平面溝44を通って主軸35の外周面に形成された切り欠き部43に導かれ、切り欠き部43を通って下降し、下部空間に戻る。そして、軸受部21bが切り欠き部43を流通する潤滑油19により潤滑される。
また、サブ圧縮される冷媒は、主圧縮機5から潤滑油を含んでサブ圧縮機構吸入管13を介して供給され、揺動スクロール23と第1固定スクロール22とによりサブ圧縮された後、上部空間に一旦開放されることにより油分離され、サブ圧縮機構吐出管14から排出される。上部空間で冷媒から分離された油は、螺旋溝41からオーバーフローされた潤滑油19とともに、油戻し孔17を介して下部空間に戻される。
このように、実施の形態1によれば、螺旋溝41が主軸35の軸受部22bに軸支される部位の外周壁面に当該部位の上下方向全域にわたって形成され、切り欠き部42がスライダ36の外周壁面に一端から他端に至るように形成され、切り欠き部43が主軸35の軸受部21bに軸支される部位の外周壁面に当該部位の上下方向全域にわたって形成されている。さらに、平面溝44が、主軸35の回転方向と逆の方向に向かって、軸心からの距離が徐々に減少する螺旋状に、かつ切り欠き部42と切り欠き部43とを連通するように、スライダ36の下端面に形成されている。そこで、給油通路40aから径方向外方に延びて軸受部22bの下端側に開口する軸受給油孔40cを設けて、潤滑油19を主軸35の軸受部22bに軸支される部位の下端側に揚油するだけで、軸受部21b,22bおよび揺動軸受部23bのそれぞれに給油できる。これにより、従来技術のように給油通路40aから径方向外方に延びる軸受給油孔を軸受部毎に設ける必要がなく、簡易な構成で、揺動半径可変スライダ機構による渦歯側面の押し付けシールを行いつつ、各軸受部への安定した給油量を確保でき、高効率で、高信頼性のスクロール流体機械を得ることができる。
ここで、この実施の形態1における螺旋溝粘性ポンプの基本特性について、図4乃至図6を参照しつつ説明する。図4は粘性ポンプの模式図、図5は粘性ポンプの基本作用図、図6は螺旋溝ポンプの基本形状図である。一般の螺旋溝粘性ポンプは、回転による遠心力の効果でポンプ流量が低下するのを避けるため、溝を設けていない円板を回転させる。本実施の形態は、螺旋溝を設けた側を回転させる点で一般的な螺旋溝粘性ポンプと異なり、螺旋溝が回転することによる遠心力が流体に作用する。そこで、以下では、螺旋溝が回転することによる遠心効果を考慮した時の形状パラメータと流量の関係を導く。なお、平面溝の側壁の影響、出入口の抵抗、流れによる遠心効果については考慮しないものとする。
図5に示すように、溝に沿った流れ方向をx、溝の深さ方向をyとする。流れ方向にdx、幅dyの長方形の微小要素をとり、この部分に加わる力のつり合いを考える。非圧縮で境界層の十分発達した定常流れにおいては、式(1)が成り立つ。
Figure 2009167913
ここで、pは圧力、τはせん断応力、ρは流体密度、Fxは単位質量あたりの流体に作用する遠心力のx方向成分で、加速度をaxとするとFx=ρdxdyaxである。
x方向の流速をUとし、流体粘度をμとすると、層流に対してはτ=μdU/dyであるから、式(1)は式(2)で表される。
Figure 2009167913
式(2)の左辺は、xの関数、右辺はyの関数である。式(2)をyについて2回積分すると式(3)となる。
Figure 2009167913
この実施の形態1では、溝を設けた側を回転させるが、図5に示すように相対的には溝を設けない壁面が動いているのと同じとして、平行平板間の層流モデルを考える。
y=0には固定平板が、y=δには、U=UW(一定)で動く平行平板があるとすると、境界条件は、y=δでU=UW、y=0でU=0である。C,C2を境界条件から求めると、溝に沿った(x方向)の速度Uは、式(4)となる。
Figure 2009167913
流量Qは、溝幅をb、溝深さをδとすると、式(5)となる。
Figure 2009167913
なお、回転壁と固定壁との隙間εは極めて小さく0に近いとし、考慮しないものとする。ここで、作用速度UW が溝に沿って変わる場合には、溝の流速は、正しくは式(4)では表せないが、近似的には式(4)が成り立つとし、UW 、dp/dx、axがxの関数と考えれば、式(5)が適用できる。
連続の関係から、Qはxに無関係であるから、UWとaの変わり方が分かれば、式(5)を積分して、出口と入口の圧力差をΔPを求めることができる。すなわち、溝の長さをLとすると、式(5)は式(6)となる。
Figure 2009167913
ここで、作用速度UW の溝に沿う平均値をUWm、とし、
Figure 2009167913
x方向の加速度axの溝に沿う平均値をa xmとすれば、
Figure 2009167913
式(6)は式(9)のように書き換えられる。
Figure 2009167913
これは、平均の作用速度と平均の加速度で一様に作用すると考えた流量に等しく、右辺第1項は壁面の運動によって生じるすべり流れの流量を、第2項は溝の回転による遠心力によって生じる流量を,第3項は圧力差によって生じる流量を表している。
つぎに、図6に示すような螺旋溝に適用した時の作用速度UWと加速度aを考える。
溝の入口は半径r0の位置にあるとし、溝の入口と回転中心Oとを結ぶ線を基線として、半径rの位置をPとし、回転の反対方向にθをとることとする。入口(r= r0)から溝の中心線にそって、流れ方向をxとし、線分OPと溝の流れ方向の角度をφ、半径rにおける溝の周速度Vθ、角速度をωとすると、溝に沿う作用速度UWは、式(10)で表される。
Figure 2009167913
回転による遠心力Fcが溝を流れる流体に作用すると考えると、流体の流れ方向と逆向きに遠心力のx方向成分Fx=−Fc cosφが作用し、式(11)が成り立つ。
Figure 2009167913
そこで、式(11)とから、Fx=ρdxdyaxとから、式(12)となる。
Figure 2009167913
すなわち、この実施の形態1では、式(10)と式(12)とを式(7)〜式(9)に適用し、式(9)の第1項の流量が、第2項、第3項の流量より大きくなるように設計すればよい。
なお、上記実施の形態1では、連通溝としての断面矩形の平面溝44がスライダ36の下端面に形成されているとしたが、スライダ36の下端面に形成される連通溝の断面形状は矩形に限定されるものではなく、例えば図7に示す断面半円の溝44aや図8に示す断面三角形の溝44bであってもよい。溝幅に対し溝深さを一定とした場合、ポンプ揚程(流量0の時のポンプ圧力)は、直角二等辺三角形>三角形>半円>長方形の順に高い特性を示す。これは、溝幅に対して、溝の深さをできるだけ浅くする方が揚程確保に有利となるためである。
また、上記実施の形態1では、軸受給油孔40cが給油通路40aから径方向外方向に延設されているものとしているが、軸受給油孔40cの孔方向は主軸35の径方向に限定されるものではなく、主軸35の軸心と直交する平面内であればよい。
実施の形態2.
図9はこの発明の実施の形態2によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図、図8はこの発明の実施の形態2によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図であり、図10の(a)は一部破断側面図、図10の(b)は図10の(a)のB−B矢視断面図である。
図9および図10において、スリーブ45は、主軸35の軸受部21bに対応する部位のD字状の外形形状に適合する内形形状の軸嵌入孔45aを有する円筒体に作製され、第2固定スクロール21の軸受部21bに軸支されている。主軸35がスリーブ45の軸嵌入孔45aに挿入されて回転を規制され、スリーブ45が主軸35と一体に回転する。平面溝44Aが、切り欠き部42と、軸受部21bとスリーブ45の外周壁面との間の隙間とを連通するように、主軸35の軸心からの距離が主軸35の回転方向Bと逆方向に漸次減少する螺旋状に形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成されたスクロール流体機械1Aにおいても、切り欠き部42を通ってスライダ36の下端まで下降した潤滑油19は、粘性ポンプの効果により、遠心力に抗して平面溝44Aを通って軸受部21bとスリーブ45の外周壁面との間の隙間に導かれ、当該隙間を通って下降し、軸受部21bに潤滑に供される。
従って、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に効果が得られる。
また、この実施の形態2においては、平面溝44Aの溝長さ、即ち遠心力に抗して潤滑油19を送油する距離が短くなるので、給油をより確実に行うことができる。
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図、図12はこの発明の実施の形態3によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図であり、図12の(a)は一部破断側面図、図12の(b)は図12の(a)のC−C矢視断面図である。
図11および図12において、スリーブ45Aは、軸嵌入孔45aを有する円筒体に作製され、その外周壁面が、主軸35の軸心方向から見て、切り欠き部42を構成する底面に接している。ここで、切り欠き部42を構成する底面とは、スライダ36の軸心に平行な平面で切り欠かれてスライダ36の外周壁面に形成された平端面である。そして、スリーブ45Aの下端面には、平面溝44Aが省略されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
このように構成されたスクロール流体機械1Bにおいても、切り欠き部42を通ってスライダ36の下端まで下降した潤滑油19は、軸受部21bとスリーブ45Aの外周壁面との間の隙間に導かれ、当該隙間を通って下降し、軸受部21bに潤滑に供される。
従って、この実施の形態3においても、上記実施の形態2と同様に効果が得られる。
また、この実施の形態3においては、遠心力に抗して潤滑油19を送油する平面溝44A(連通溝)が不要となり、構成がより簡素化されると共に、給油をより確実に行うことができる。
なお、上記各実施の形態では、膨張機構2を密閉容器4内の下方に構成し、サブ圧縮機構3を密閉容器4内の上方に構成するものとしているが、サブ圧縮機構3を密閉容器4内の下方に構成し、膨張機構2を密閉容器4内の上方に構成するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、スクロール流体機械として、一側で膨張を行い、他側で圧縮を行う両面式スクロールの圧縮機一体型膨張機について説明しているが、本発明は、両側で圧縮を行う両面式スクロール圧縮機、両側で膨張を行う両面式スクロール膨張機などのスクロール流体機械に適用してもよい。
この発明の実施の形態1によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態1によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図である。 この発明の実施の形態1によるスクロール流体機械を搭載した冷凍サイクルの回路図である。 粘性ポンプの模式図である。 粘性ポンプの基本作用図である。 螺旋溝ポンプの基本形状図である。 この発明の実施の形態1によるスクロール流体機械におけるスライダの下端面に形成される螺旋溝の実施態様を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるスクロール流体機械におけるスライダの下端面に形成される螺旋溝の他の実施態様を示す断面図である。 この発明の実施の形態2によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態2によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図である。 この発明の実施の形態3によるスクロール流体機械の構成を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態3によるスクロール流体機械における給油構造を説明する図である。
符号の説明
1,1A,1B スクロール流体機械、2 膨張機構、3 サブ圧縮機構、4 密閉容器、19 潤滑油、20 油ポンプ(送油手段)、21 第2固定スクロール、21a 第2台板、21c 第2渦巻歯、22 第1固定スクロール、22a 第1台板、22c 第1渦巻歯、23 揺動スクロール、23a 第3台板、23c 下渦巻歯、23d 上渦巻歯、35 主軸、36 スライダ、40a 給油通路、40b ガス抜き孔、40c 軸受給油孔、41 螺旋溝、42,43 切り欠き部、44,44A 平面溝(連通溝)、45,45A スリーブ。

Claims (4)

  1. 密閉容器と、
    上記密閉容器内に上部空間を画成するように配設され、第1渦巻歯が第1台板の下面に形成された第1固定スクロールと、
    上渦巻歯および下渦巻歯が第3台板の両面に形成されて構成され、該上渦巻歯が上記第1渦巻歯と咬合するように上記第1固定スクロールの下面側に相対して配設された揺動スクロールと、
    第2渦巻歯が第2台板の上面に形成されて構成され、該第2渦巻歯が上記下渦巻歯と咬合するように上記揺動スクロールの下面側に相対して配設され、上記密閉容器内に下部空間を画成する第2固定スクロールと、
    上記第1固定スクロールの第1軸受部と第2固定スクロールの第2軸受部とに軸支されて上記揺動スクロールの揺動軸受部を貫通して上記密閉容器内に上下方向に延設された主軸と、
    上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記揺動軸受部に挿入され、該主軸の回転運動を揺動運動に変換して該揺動スクロールに伝達するクランク部を構成する円筒体のスライダと、
    上記下部空間の底部に貯留された潤滑油と、を備え、
    上記揺動スクロールが上記第1および第2固定スクロールに対して揺動運動して、上記揺動スクロールの上面側および下面側でそれぞれ冷媒を圧縮或いは膨張させるスクロール流体機械において、
    一端が上記主軸の下端面に開口して該主軸内に上下方向に延設された給油通路と、
    孔方向を上記主軸の軸心方向と直交する方向とし、上記給油通路と上記第1軸受部の下端側とを連通するように該主軸内に形成された軸受給油孔と、
    上記第1軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に形成された螺旋溝と、
    上記スライダの外周壁面に上端から下端に至るように延設された第1切り欠き部と、
    上記第2軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に上端から下端に至るように延設された第2切り欠き部と、
    上記主軸の軸心からの距離が該主軸の回転方向と逆方向に向かって漸次減少する螺旋状に、かつ上記第1切り欠き部と上記第2切り欠き部とを連通するように、上記スライダの下端面に凹設された連通溝と、
    上記下部空間の底部に貯留された上記潤滑油を上記給油通路に送油する送油手段と、を備えていることを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 密閉容器と、
    上記密閉容器内に上部空間を画成するように配設され、第1渦巻歯が第1台板の下面に形成された第1固定スクロールと、
    上渦巻歯および下渦巻歯が第3台板の両面に形成されて構成され、該上渦巻歯が上記第1渦巻歯と咬合するように上記第1固定スクロールの下面側に相対して配設された揺動スクロールと、
    第2渦巻歯が第2台板の上面に形成されて構成され、該第2渦巻歯が上記下渦巻歯と咬合するように上記揺動スクロールの下面側に相対して配設され、上記密閉容器内に下部空間を画成する第2固定スクロールと、
    上記第1固定スクロールの第1軸受部と第2固定スクロールの第2軸受部とに軸支されて上記揺動スクロールの揺動軸受部を貫通して上記密閉容器内に上下方向に延設された主軸と、
    上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記揺動軸受部に挿入され、該主軸の回転運動を揺動運動に変換して該揺動スクロールに伝達するクランク部を構成する円筒体のスライダと、
    上記下部空間の底部に貯留された潤滑油と、を備え、
    上記揺動スクロールが上記第1および第2固定スクロールに対して揺動運動して、上記揺動スクロールの上面側および下面側でそれぞれ冷媒を圧縮或いは膨張させるスクロール流体機械において、
    一端が上記主軸の下端面に開口して該主軸内に上下方向に延設された給油通路と、
    孔方向を上記主軸の軸心方向と直交する方向とし、上記給油通路と上記第1軸受部の下端側とを連通するように該主軸内に形成された軸受給油孔と、
    上記第1軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に形成された螺旋溝と、
    上記スライダの外周壁面に上端から下端に至るように延設された切り欠き部と、
    上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記第2軸受部に挿入された円筒体のスリーブと、
    上記主軸の軸心からの距離が該主軸の回転方向と逆方向に向かって漸次減少する螺旋状に、かつ上記第1切り欠き部と上記第2軸受部と上記スリーブとの間の隙間とを連通するように、上記スライダの下端面に凹設された連通溝と、
    上記下部空間の底部に貯留された上記潤滑油を上記給油通路に送油する送油手段と、を備えていることを特徴とするスクロール流体機械。
  3. 密閉容器と、
    上記密閉容器内に上部空間を画成するように配設され、第1渦巻歯が第1台板の下面に形成された第1固定スクロールと、
    上渦巻歯および下渦巻歯が第3台板の両面に形成されて構成され、該上渦巻歯が上記第1渦巻歯と咬合するように上記第1固定スクロールの下面側に相対して配設された揺動スクロールと、
    第2渦巻歯が第2台板の上面に形成されて構成され、該第2渦巻歯が上記下渦巻歯と咬合するように上記揺動スクロールの下面側に相対して配設され、上記密閉容器内に下部空間を画成する第2固定スクロールと、
    上記第1固定スクロールの第1軸受部と第2固定スクロールの第2軸受部とに軸支されて上記揺動スクロールの揺動軸受部を貫通して上記密閉容器内に上下方向に延設された主軸と、
    上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記揺動軸受部に挿入され、該主軸の回転運動を揺動運動に変換して該揺動スクロールに伝達するクランク部を構成する円筒体のスライダと、
    上記下部空間の底部に貯留された潤滑油と、を備え、
    上記揺動スクロールが上記第1および第2固定スクロールに対して揺動運動して、上記揺動スクロールの上面側および下面側でそれぞれ冷媒を圧縮或いは膨張させるスクロール流体機械において、
    一端が上記主軸の下端面に開口して該主軸内に上下方向に延設された給油通路と、
    孔方向を上記主軸の軸心方向と直交する方向とし、上記給油通路と上記第1軸受部の下端側とを連通するように該主軸内に形成された軸受給油孔と、
    上記第1軸受部に軸支される上記主軸の部位の外周壁面に形成された螺旋溝と、
    上記スライダの外周壁面に上端から下端に至るように延設された切り欠き部と、
    上記主軸に外嵌状態に嵌着されて上記第2軸受部に挿入され、該主軸の軸心方向からみて外周壁面が上記切り欠き部の底面に接している円筒体のスリーブと、
    上記下部空間の底部に貯留された上記潤滑油を上記給油通路に送油する送油手段と、を備えていることを特徴とするスクロール流体機械。
  4. 上記冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のスクロール流体機械。
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