JP2009167016A - 異物除去装置、並びにレーザ印字システム、レーザ印字検査システム、およびレーザ印字検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 高圧空気Hを噴射する多数の噴射口36を有する高圧空気噴射手段21と、噴射口36が接続され、印字対象物11の印字面13に近接する面に開口部40が設けられるとともに、飛散した紙粉等の異物Pを一時的に収容可能な飛散スペース43を有する箱状本体22と、飛散スペース43に連通する吸引口46を介して配設される吸引手段23と、を備え、高圧空気噴射手段21によって、箱状本体22の開口部40を通じ、印字面13に対して斜め方向から高圧空気Hを噴き付けることで、印字面13に付着した紙粉等の異物Pを剥離させ、飛散スペース43に飛散した紙粉等の異物Pを、印字面13に再付着しないように、吸引手段23によって吸引除去するように異物除去装置20を構成した。
【選択図】 図4
Description
また、本発明は、データ入力を簡易化し、一元的な管理を可能とするレーザ印字検査システムに関する。
レーザ印字装置によれば、複雑な文字や記号等であっても、正確に再現性よく、鮮明な印字を高速で行うことが可能となり、しかも耐光性や耐水性にも優れるといった利点があるため、近年広く用いられている。
本願発明者らは、かかる状況の下、上記のような紙粉等の異物が、レーザ印字および印字検査の際に悪影響を与えるものとなり、レーザ印字の不良や印字検査での誤検知を引き起こす大きな要因となり得ることを見出し、本発明に至ったものである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、かかる紙粉が、レーザ印字および印字検査に悪影響を及ぼし得る点を見出したものである。
バーコードは、バーとスペースのパターンに文字や記号を置き換えたものであるが、本発明の「バーコード」には、一次元コード、二次元コード、その他これらと同様に機能するコードが含まれる。バーコードは、データ入力作業の簡素化、誤入力の防止、あるいは低コスト化といった観点から印字情報として好ましいものである。
したがって、本発明に係る異物除去装置は、このようなRSSの如きコードが印字情報としてレーザ印字および印字検査がなされる印字対象物に用いるのが最適であり、きわめて効果的と言える。しかも、本発明に係る異物除去装置であれば、印字面をブラシ等で直接擦るものではないため、デリケートな印字面も保護し得る。
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施例に係るレーザ印字検査システム1は、主として、搬送手段2、異物除去手段3、レーザ印字手段4、印字検査手段5から構成されている。
搬送手段2は、例えばベルトコンベア等からなり、印字対象物10を所定の一方向に対して間欠的に搬送しており、その搬送途中において、異物除去手段3、レーザ印字手段4、印字検査手段5によって、異物除去、レーザ印字、印字検査の各工程が順次行われるようになっている。本実施例に係るレーザ印字検査システム1は、1分間あたり25〜240個程度の印字対象物10を処理できる。
印字検査手段5は、図1に示すように、上記のレーザ印字手段4によって印字対象物10に印字された印字情報の良否を検査するための高解像度のカメラ5aおよびバーコードリーダ5bを備えて構成されている。本実施例では、カメラ5aで撮像した文字およびバーコードリーダ5bで読み取ったバーコードを画像入力し、予めプログラムで規定された正しい文字やバーコードと比較演算することで、レーザ印字の良否を判別し、不良を検出するようになされている。
上記に代えて、レーザ印字と印字検査の工程を同一位置で行うようにすることもできる。また、カメラ1台で文字およびバーコードの双方の印字検査に対応するものであってもよい。カメラを複数台設けるようにしてもよい。
図3〜図4に示すように、異物除去装置20は、高圧空気噴射手段21、箱状本体22、吸引手段23から構成されている。異物除去装置20は、上記の搬送手段2によって搬送されてくる個装ケース11の印字面13、とりわけ印字領域14、15およびその周囲に付着する紙粉等の異物Pを、高圧空気Hを用いて除去するものである。個装ケース11は、図3〜図4に示す如くのガイド板2aや昇降自在のストッパー2b、個装ケースを検知するセンサー2cを用いて位置決め規制され、一定の位置に保持されるようになされている。
高圧空気供給体30には、直径3mm程度の細長円筒状で先端が閉じた形状の主管路35と、主管路35から適宜の間隔で長さ方向に沿って分岐して、箱状本体22の内部天井面22aに現れる多数の噴射口36(直径約1.2mm)にそれぞれ連通する分岐路37が設けられており、送り込まれた高圧空気Hを、主管路35、分岐路37と、さらに噴射口36を通して箱状本体22に供給できるようになっている。なお、本実施例では、噴射口36から噴出される高圧空気Hの送風圧が、0.15(MPa)となるようにした。
なお、高圧空気Hを噴き付けることによって剥離し、飛散する紙粉等の異物Pが、箱状本体22の外に飛び出さないように、開口部40と印字面13との間隙は最小限(本実施例では1mm程度)としている。
搬送手段2によって搬送されてきた個装ケース11が所定の場所に位置決め規制されると、高圧空気噴射手段21によって、高圧空気Hが、個装ケース11の印字領域14、15およびその周囲における適宜の位置に対して斜め方向から、一定時間連続的に又は間欠的に噴き付けられる。噴き付けられた高圧空気Hは、特に印字領域14、15およびその周囲(開口部40に略相当する面)に付着する紙粉等の異物Pを全面的に剥離させ、傾斜部41によって飛散スペース43に案内されるとともに、剥離された紙粉等の異物Pが瞬間的に飛散状態となって、飛散スペース43に一時的に収容される。そして、高圧空気噴射手段21の作動と同時に又は一定の時間差で、吸引手段23を作動させて、飛散スペース43に飛散した紙粉等の異物Pを含んだ空気を、紙粉等の異物Pが個装ケース11の印字面13に再付着しないように残らず吸引するものである。スムーズな吸引を行うため、高圧空気噴射手段21の作動前に、飛散スペース43にあらかじめ吸引圧力をかけておいても良い。
したがって、レーザ印字手段4によるレーザ印字、および印字検査手段5による印字検査の際に、紙粉等の異物Pが悪影響を及ぼすのを防止でき、レーザ印字の品質向上と印字検査での誤検知の防止に優れた効果を発揮することが可能となる。その結果、印字効率が改善され、コストの大幅な削減にも繋がる。特に、RSSコード18を印字する印字領域15においてはその効果がきわめて高い。
例えば、異物除去装置20を移動可能とする手段を設け、印字面13に沿って開口部40を上下左右にスライドさせることで、印字領域14、15全体に高圧空気Hを噴き付けることとしてもよい(特に印字領域14、15の面積が開口部40よりも大きいような場合に有効)。特定の印字領域(例えばRSSコード18が印字される印字領域15)のみを探し出して開口部40をスライド移動させ、その部分のみに高圧空気Hを噴き付けるようにすることもできる。
また、噴射口36の構成としては、上記の他に、一又は複数のノズルやスリットを用いることもできる。噴射口36の噴射角度を調節自在に構成し、噴射口36から噴射される高圧空気Hの印字面13に対する当接点を、例えば開口部40の上端側から下端側にかけて移動させるようにしてもよい。
なお、本実施例に係る異物除去装置20と、レーザ印字手段4と、によって構成した「レーザ印字システム」として利用することもできる。
図6は、本実施例に係るレーザ印字検査システム70の全体構成を示すブロック図である。
印字検査手段81は、上記のレーザ印字手段80によって印字対象物に印字された印字情報の良否を検査するもので、文字検査用のカメラ86およびカメラ86の制御を行うコントローラ87、さらにバーコード検査用のバーコードリーダ88およびバーコードリーダ88の制御を行うコントローラ89とから構成されている。
なお、93はUSBケーブルで、文字登録を行うためのものであり、94は専用ケーブルで、バーコード読み取りに必要なデータ設定登録を行うためのものである。また、プログラマブルコントローラ72、コントローラ84、87、89は、一の制御盤97内に収容されている。
コンピュータ本体71は上記入力された印字情報等をプログラマブルコントローラ72に送信し、プログラマブルコントローラ72はこれを受信して、記憶手段であるメモリ部に格納する。
なお、コントローラ87内で照合判定を行い、合否の結果のみをプログラマブルコントローラ72へ送信するようにしてもよい。
なお、プログラマブルコントローラ72があらかじめ格納する印字情報(文字、バーコードのデータ)と、実際に撮像した文字のデータ又は読み取ったバーコードのデータが一致した場合は、照合適合となるが、それ以外は照合不適合となる。例えば、紙粉等の異物の影響などで印字の一部に汚れ、欠け、擦れ等があった場合は不適合となる。また、印字自体が誤っている場合にも照合エラーとして不適合となる。さらに、例えば、エレメントエッジの判定、反射率、エッジコントラスト、シンボルコントラスト、モジュレーション、デコード等のあらかじめ設定した所定の検査基準を満たさないものについて不適合とすることとしてもよい。
照合結果データは、例えば、照合適合か不適合か等のフラグを付したものを送信する形式で行われる。
プログラマブルコントローラ72は、上記照合結果に基づき、照合適合か否かの信号を振り分け手段に送信し、振り分け手段が良品と不良品との振り分けを行うようになされている。
また、コンピュータ本体71のみの操作で、データの入力から、システムの運転、生産実績、異常履歴等に至るまでの一元的な管理が可能となるため、作業者の負担を著しく低減できる。
2 搬送手段
3 異物除去手段
4 レーザ印字手段
4a レーザマーカー
5 印字検査手段
5a カメラ
5b バーコードリーダ
10 印字対象物
11 個装ケース
13 印字面
14、15 印字領域
20 異物除去装置
21 高圧空気噴射手段
22 箱状本体
23 吸引手段
36 噴射口
40 開口部
41 傾斜部
43 飛散スペース
55 集塵装置
57b 捕捉口
70 レーザ印字検査システム
71 コンピュータ本体
72 プログラマブルコントローラ
80 レーザ印字手段
81 印字検査手段
83 レーザマーカー
86 カメラ
88 バーコードリーダ
P 紙粉等の異物
H 高圧空気
Claims (8)
- レーザ印字および印字検査の前工程において、印字対象物の印字面に付着した紙粉等の異物を除去するための異物除去装置であって、
高圧空気を噴射する多数の噴射口を有する高圧空気噴射手段と、
該噴射口が接続され、印字対象物の印字面に近接する面に開口部が設けられるとともに、飛散した紙粉等の異物を一時的に収容可能な飛散スペースを有する箱状本体と、
該飛散スペースに連通する吸引口を介して配設される吸引手段と、を備え、
該高圧空気噴射手段によって、該箱状本体の該開口部を通じ、該印字面に対して斜め方向から高圧空気を噴き付けることで、該印字面に付着した紙粉等の異物を剥離させ、該飛散スペースに飛散した該紙粉等の異物を、該印字面に再付着しないように、該吸引手段によって吸引除去するようになされた異物除去装置。 - 該開口部に連続し、かつ該噴射口に対向して、
該印字面に噴き付けられた高圧空気を、該印字面から剥離させた紙粉等の異物とともに、該飛散スペースに案内するための傾斜部が設けられた請求項1に記載の異物除去装置。 - 該噴射口から噴射される高圧空気の該印字面に対する噴射角度が、30度〜60度となされた請求項1又は2に記載の異物除去装置。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の異物除去装置と、
印字対象物の印字面にレーザ光を照射して、文字、記号、図形等の印字情報を印字するためのレーザ印字手段と、を備えたレーザ印字システム。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の異物除去装置と、
印字対象物の印字面にレーザ光を照射して、文字、記号、図形等の印字情報を印字するためのレーザ印字手段と、
該レーザ印字手段によって印字された印字情報の良否を検査するための印字検査手段と、を備えたレーザ印字検査システム。 - 該レーザ印字手段は、該印字面へのレーザ光の照射に伴って発生する粉塵を下方から捕捉する集塵装置を有する請求項5に記載のレーザ印字検査システム。
- レーザ印字および印字検査の前工程において、印字対象物の印字面に対して、斜め方向から高圧空気を噴き付けることで、該印字面に付着した紙粉等の異物を剥離させ、飛散した該紙粉等の異物を該印字面に再付着しないように、吸引除去する異物除去工程と、
該異物除去工程によって該紙粉等の異物を除去された印字対象物の該印字面に、レーザ光を照射して、文字、記号、図形等の印字情報を印字するレーザ印字工程と、
該レーザ印字工程によって印字された印字情報の良否を検査する印字検査工程と、を備えたレーザ印字検査方法。 - コンピュータと、
該コンピュータにネットワーク接続されるとともに、印字対象物の印字面にレーザ光を照射して、文字、記号、図形等の印字情報を印字するレーザ印字手段と、該レーザ印字手段によって印字された印字情報の良否を検査する印字検査手段と、が各々接続されたプログラマブルコントローラと、を備え、
該プログラマブルコントローラが、
該コンピュータの入力手段によって入力された、印字対象物の印字面に印字すべき文字、記号、図形等からなる印字情報を、該コンピュータから受信し、
該レーザ印字手段に印字指令の信号を出力し、受信した該印字情報に基づいて、該レーザ印字手段を動作させ、
該印字検査手段に検査指令の信号を出力し、該印字検査手段を動作させるとともに、該印字検査手段によって得られる印字対象物に実際に印字された文字、記号、図形等のデータと、上記受信した該印字情報と、を比較照合して、照合結果データを作成し、
該照合結果データを、該コンピュータに送信するようになされたレーザ印字検査システム。
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