JP2009166292A - 駆動信号生成装置及び駆動信号生成方法 - Google Patents

駆動信号生成装置及び駆動信号生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動信号を電力効率よく生成すること。
【解決手段】複数の出力線と、各前記出力線にそれぞれ異なる電圧を印加する電圧生成部と、各前記出力線に取り付けられたスイッチと、一端が各前記スイッチに接続されたインダクタンスと、前記インダクタンスの他端に接続されたキャパシタンスと、前記スイッチのいずれかを制御して前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択する制御部と、を備える駆動信号生成装置
【選択図】図6

Description

本発明は、駆動信号生成装置及び駆動信号生成方法に関する。
所定の波形を有する電圧信号を生成する装置が様々な分野で使用されている。例えば、用紙にインク滴を吐出して画像を形成するインクジェットプリンタの部分において、インク滴を吐出するためにピエゾ素子に印加する駆動信号を生成する装置が使用されている。
特許文献1には、このような駆動信号をトランジスタを用いて生成することが示されている。また、特許文献2には、駆動波形を生成し、これをトランジスタで増幅することによって駆動信号を生成することが示されている。また、特許文献3には、複数の電位線からの電圧を複数のスイッチで切り替えて出力することにより駆動信号を生成することが示されている。
特開昭63−25049号公報 特開2000−218834号公報 特開2004−153411号公報
このような駆動信号は、ピエゾ素子に繰り返し印加するために繰り返し生成される。よって、駆動信号は、電力効率よく生成されることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、駆動信号を電力効率よく生成することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
複数の出力線と、
各前記出力線にそれぞれ異なる電圧を印加する電圧生成部と、
各前記出力線に取り付けられたスイッチと、
一端が各前記スイッチに接続されたインダクタンスと、
前記インダクタンスの他端に接続されたキャパシタンスと、
前記スイッチのいずれかを制御して前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択する制御部と、
を備える駆動信号生成装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
複数の出力線と、
各前記出力線にそれぞれ異なる電圧を印加する電圧生成部と、
各前記出力線に取り付けられたスイッチと、
一端が各前記スイッチに接続されたインダクタンスと、
前記インダクタンスの他端に接続されたキャパシタンスと、
前記スイッチのいずれかを制御して前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択する制御部と、
を備える駆動信号生成装置。
このようにすることで、駆動信号を効率よく生成することができる。
かかる駆動信号生成装置であって、前記インダクタと各前記スイッチの前記他端に接続された複数のダイオードをさらに備え、前記制御部は、前記インダクタのインダクタンスと前記キャパシタのキャパシタンスによる共振周期の1/2の時間以上の時間毎に前記スイッチを制御して、前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択することが望ましい。また、前記制御部は、前記インダクタのインダクタンスと前記キャパシタのキャパシタンスによる共振周期の1/2の時間ごとに前記スイッチを制御して、前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択することもできる。また、前記異なる電圧のうち、隣り合う電位差の2つの電圧の中間の電圧が一端に印加される中間電圧用スイッチであって、他端が前記キャパシタに接続される中間電圧用スイッチを更に備え、前記制御部は、最初の電圧の選択において前記中間電圧用スイッチを制御して前記インダクタと前記キャパシタとの間から前記中間の電圧を出力させることが望ましい。また、前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、前記キャパシタは、前記圧電素子のキャパシタンスの10倍以上のキャパシタンスを有することが望ましい。
また、前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、前記キャパシタはキャパシタンスが可変である可変キャパシタであり、前記可変キャパシタと前記圧電素子の合計のキャパシタンスが一定となるように、前記可変キャパシタのキャパシタンスが調整されることが望ましい。また、前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、前記インダクタはインダクタンスが可変である可変インダクタであり、前記キャパシタと前記圧電素子の合計のキャパシタンスと、前記可変インダクタのインダクタンスと、による共振周期が一定になるように前記可変インダクタのインダクタンスが調整されることとしてもよい。
このようにすることで、駆動信号を効率よく生成することができる。
複数のスイッチの各スイッチの一端にそれぞれ異なる電圧を印加するステップと、
前記スイッチを制御して、一端が各前記スイッチの他端に接続されたインダクタと、該インダクタの他端に接続されたキャパシタと、の間から駆動信号を出力させるステップと、
を含む駆動信号生成方法。
このようにすることで、駆動信号を効率よく生成することができる。
===第1実施形態===
<印刷システムの構成>
図1Aは、プリンタ1の斜視図であり、図1Bは、プリンタ1の内部の斜視図である。図2は、プリンタ1のブロック図である。以下、これらの図を参照しつつプリンタ1の構成について説明を行う。
プリンタ1は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構、ヘッドユニット40、コントローラ60、及び、駆動信号生成回路70を含む。プリンタ1は、コントローラ60内のインタフェース(不図示)を介してコンピュータ110から印刷データを取得し、この印刷データに基づいて用紙S上に画像の印刷を行う。
コントローラ60は、CPUなどの処理装置(不図示)及びメモリなどの記憶装置(不図示)を含む。記憶装置には、プリンタ1に所望の動作をさせるためのプログラムが記憶されている。処理装置は、このプログラムを実行する。そして、コントローラ60によって、プリンタ1内の用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、及び、駆動信号生成回路70が制御される。
用紙搬送機構20は、コントローラ60の制御により、用紙Sを給紙台4から印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりする。キャリッジ移動機構30は、コントローラ60の制御により、キャリッジCR移動用のベルト31とキャリッジモータ32を用いて、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させる。
ヘッドユニット40は、ヘッド41とヘッド制御回路HCを含んでいる。ヘッド41は、インク滴を吐出する複数のノズルと、インク滴を吐出するための複数のピエゾ素子PZTを含む。ヘッド制御回路HCは、ヘッド41からのインク滴の吐出を制御する機能を有する。ヘッド制御回路HCの制御により、各ピエゾ素子PZTには、適当なタイミングで駆動信号COMが印加される。
駆動信号生成回路70は、ピエゾ素子PZTに印加するための駆動信号COMを生成する。駆動信号生成回路70の具体的な構成については、後述する。
<ヘッドの構造について>
図3は、ヘッド41の構造を説明するための図である。図には、ノズルNz、ピエゾ素子PZT、インク供給路402、ノズル連通路404、及び、弾性板406が示されている。
インク供給路402には、不図示のインクタンクからインク滴が供給される。そして、これらのインク滴等は、ノズル連通路404に供給される。ピエゾ素子PZTには、後述する駆動信号COMの駆動パルスが印加される。駆動パルスが印加されると、駆動パルスの信号に従ってピエゾ素子PZTが伸縮し、弾性板406を振動させる。そして、駆動パルスの振幅に対応する量のインク滴がノズルNzから吐出されるようになっている。
<駆動信号について>
図4は、駆動信号生成回路70によって生成される駆動信号COMを説明する図である。駆動信号COMは、インク滴を吐出するためのピエゾ素子PZTに印加される。図に示されるように、駆動信号COMは、繰り返し周期T_COMごとに繰り返し生成される。
繰り返し周期である期間T_COMは、ノズルが1画素分移動する間の期間に対応する。例えば、印刷解像度が720dpiの場合、期間T_COMは、ノズルが1/720インチ移動するための期間に相当する。そして、前述の印刷データに含まれる画素データに基づいて、期間T_COMに含まれる各区間の駆動パルスPS1〜PS4をピエゾ素子PZTに印加することによって、1つの画素内にいくつかのインク滴が吐出され、複数階調を表現可能としている。
駆動信号COMは、繰り返し周期における区間T1で生成される第1波形部SS1と、区間T2で生成される第2波形部SS2と、区間T3で生成される第3波形部SS3と、区間T4で生成される第4波形部SS4とを有する。ここで、第1波形部SS1は、駆動パルスPS1を有している。また、第2波形部SS2は駆動パルスPS2を、第3波形部SS3は駆動パルスPS3を、第4波形部SS4は駆動パルスPS4をそれぞれ有している。
そして、駆動パルスPS1、駆動パルスPS3、及び、駆動パルスPS4は、ノズルNzからインクを吐出させる際に用いられるものであり、互いに同じ波形をしている。ここでは、小ドットの形成時に駆動パルスPS3がピエゾ素子PZTへ印加される。また、中ドットの形成時には、駆動パルスPS3及び駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTへ印加され、大ドットの形成時には、駆動パルスPS1、駆動パルスPS3、及び、駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTへ印加される。駆動パルスPS2は、メニスカスを振動動作させるための微振動パルスであり、ドット無しの場合にピエゾ素子PZTへ印加される。
図5は、コントローラ60と駆動信号生成回路70とヘッド40の機能を説明するための図である。図には、駆動信号生成回路70、ヘッドユニット40、及び、コントローラ60が示されている。
コントローラ60は、駆動信号生成信号を駆動信号生成回路70に送る。駆動信号生成信号は、駆動信号COMの波形を規定するための信号である。また、コントローラ60は、ヘッドユニット40にヘッド制御信号を送る。ヘッド制御信号は、ヘッドユニット40の各ピエゾ素子PZTへの駆動信号COMの印加のタイミングを制御するための信号である。駆動信号生成回路70は、駆動信号COMを生成しヘッドユニット40に送る。ヘッドユニット40は、コントローラ60から送られるヘッド制御信号にしたがって、各ピエゾ素子PZTに対する駆動信号COMの印加を制御する。そして、ヘッドユニット40のヘッド41からインク滴が吐出される。
駆動信号生成回路70は、定電圧電源部75と電圧選択回路71とスイッチ制御回路72とコイル73とコンデンサ74とを含む。定電圧電源部75は、複数の電圧を生成するための電源である。ここでは、第1電圧V1〜第8電圧V8の8種類の電圧が生成される。第1電圧V1〜第8電圧V8は、いずれも定電圧である。また、第1電圧V1〜第8電圧の各電圧は、それぞれ隣り合う電圧と一定の電位差を有する電圧となっている。そして、第1電圧V1から第8電圧へと順番に電圧が高くなっている。
例えば、第1電圧V1を6Vとし、第2電圧V2を12Vとする。また、第3電圧V3を18Vとし、第4電圧V4を24Vとし、第5電圧V5を30Vとし、第6電圧V6を36Vとし、第7電圧V7を42Vとし、第8電圧V8を48Vとすることができる。尚、ここで示した各電圧は例示であって、これらの電圧は、生成する駆動信号COMの振幅にあわせて調整することができる。また、第1電圧V1を0Vとして、他の電圧を調整することとしてもよい。第1電圧V1〜第8電圧V8を通電するそれぞれの電力線は電圧選択回路71に接続される。
スイッチ制御回路72は、コントローラ60から送られた駆動信号生成信号に基づいて、後述する電圧選択回路71内のスイッチを制御するためのスイッチ制御信号を出力する。電圧選択回路71は、スイッチ制御信号に基づいてコイル73に印加する電圧(後述する中間電圧を含む)を選択する。
電圧選択回路71の出力はコイル73の一端に接続されている。また、コイル73の他端は、コンデンサ74の一端とヘッドユニット40に接続されている。コンデンサ74の他端はアースされている。
ヘッドユニット40は、ヘッド制御回路HCと複数のスイッチと複数のピエゾ素子PZTを含む。ヘッドユニット40に含まれる各スイッチは、入力端と出力端と制御端とを有する。そして、各スイッチは、制御端への制御信号(ここでは、オン又はオフ)に基づいて、入力端の信号を出力端に出力する。各スイッチの入力端には、駆動信号生成回路70で生成された駆動信号COMが印加される。また、各スイッチの出力端には、個々に対応するピエゾ素子PZTの一端が接続される。また、ピエゾ素子PZTの他端は、アースされている。
ヘッド制御回路HCは、スイッチの数分の信号線によりそれぞれのスイッチの制御端に接続されている。そして、ヘッド制御回路HCからスイッチをオンにする信号があるスイッチの制御端に入力されると、そのスイッチは入力端の駆動信号COMを出力端に出力する。駆動信号COMが出力端に出力されると、ピエゾ素子PZTに駆動信号が印加される。そして、駆動信号COMの電圧変化に従ってピエゾ素子PZTが伸縮し、ノズルからインク滴を吐出させる。
図6は、第1実施形態における電圧選択回路71の充電側の部分について説明するための図である。前述の電圧選択回路71は、定電圧電源部75からコイル73に電流を供給し、コイル73とコンデンサ74とによる回路の共振現象を利用して電圧を昇圧させる充電側の部分を含む。また、電圧選択回路71は、コイル73側の電流を定電圧電源部75側に逃がす際にコイル73とコンデンサ74とによる回路の共振現象を利用して電圧を降圧させる放電側の部分を含む。ここでは、まず、電圧選択回路71の充電側の部分について説明する。
ところで、ヘッドユニット40に接続されているピエゾ素子PZTはキャパシタンス(静電容量)を有する。ヘッド41内におけるスイッチがオンにされると、コンデンサ74とキャパシタンスを有するピエゾ素子PZTが並列に接続されるため、コイル73とコンデンサ74とピエゾ素子PZTとで構成される回路で前述の共振が生ずるようになる。そうすると、印字の状況により駆動されるピエゾ素子PZTの増減により、ピエゾ素子PZTのキャパシタンス分が増加するため、共振周期が変動する。しかし、本実施形態では全ピエゾ素子PZTが有するキャパシタンスよりも、大きいキャパシタンスを有するコンデンサ74を使用することにより、ピエゾ素子PZTの増減による共振周波数の増減は少ない。ここでは、少なくとも、全ピエゾ素子PZTが有するキャパシタンスの10倍以上のキャパシタンスを有するコンデンサ74を使用する。よって、ヘッド41のスイッチの切り替えにより、ピエゾ素子PZTが接続される数に変動を生じても、駆動信号COMの生成時において共振周期の変動は無視する。
図には、スイッチ制御回路72と電圧選択回路71とコイル73とコンデンサ74が示されている。電圧選択回路71は、充電側スイッチ群77Aと放電側スイッチ群77Bを含む。
充電側スイッチ群77Aは、充電側第1スイッチC_SW1、充電側第2スイッチC_SW2、充電側第3スイッチC_SW3、充電側第4スイッチC_SW4、充電側第5スイッチC_SW5、充電側第6スイッチC_SW6、充電側第7スイッチC_SW7、充電側第8スイッチC_SW8を含む。また、充電側第3スイッチC_SW3と充電側第4スイッチC_SW4の間に、中間電圧用スイッチC_SWM1、SWM2が設けられる。
ここで示された各スイッチも前述のスイッチと同様に入力端と出力端と制御端とを有する。図において、説明の容易のために各スイッチにはa端(入力端)、b端(出力端)、c端(制御端)が示されている。各スイッチは、制御端にオンの電位の信号が入力されている期間においてa端の信号をb端に出力する機能を有する。充電側スイッチ群77Aのスイッチは、例えば、電界効果型トランジスタで構成することができる。
充電側第1スイッチC_SW1のa端には、第1電圧V1の電力線が接続される。同様に、充電側第2スイッチC_SW2のa端には、第2電圧V2の電力線が接続される。充電側第3スイッチC_SW3のa端には、第3電圧V3の電力線が接続される。充電側第4スイッチC_SW4のa端には、第4電圧V4の電力線が接続される。充電側第5スイッチC_SW5のa端には、第5電圧V5の電力線が接続される。充電側第6スイッチC_SW6のa端には、第6電圧V6の電力線が接続される。充電側第7スイッチC_SW7のa端には、第7電圧V7の電力線が接続される。充電側第8スイッチC_SW8のa端には、第8電圧V8の電力線が接続される。
中間電圧用スイッチC_SWM1のa端には、抵抗R1を介して第3電圧V3の電力線に接続されている。また、中間電圧用スイッチC_SWM2のa端には、抵抗R2を介して第4電圧V4の電力線に接続されている。そして、抵抗R1と抵抗R2の抵抗値を適切に選択することによって、中間電圧用スイッチC_SWM1、2が共にONした場合、それらのb端には、第3電圧V3と第4電圧V4の中間の電圧が印加されるようになっている。
また、充電側第1スイッチC_SW1のb端には、充電側第1ダイオードC_D1のアノード側が接続される。同様に、充電側第2スイッチC_SW2のb端には、充電側第2ダイオードC_D2のアノード側が接続される。充電側第3スイッチC_SW3のb端には、充電側第3ダイオードC_D3のアノード側が接続される。充電側第4スイッチC_SW4のb端には、充電側第4ダイオードC_D4のアノード側が接続される。充電側第5スイッチC_SW5のb端には、充電側第5ダイオードC_D5のアノード側が接続される。充電側第6スイッチC_SW6のb端には、充電側第6ダイオードC_D6のアノード側が接続される。充電側第7スイッチC_SW7のb端には、充電側第7ダイオードC_D7のアノード側が接続される。充電側第8スイッチC_SW8のb端には、充電側第8ダイオードC_D8のアノード側が接続される。
充電側第1ダイオードC_D1〜充電側第8ダイオードC_D8のそれぞれのカソード側は、コイル73の一端に接続される。コイル73の一端には、中間電圧用スイッチC_SWM1、2のb端も接続される。
図において、前述の通り、コイル73の他端には、コンデンサ74の一端が接続されている。また、コンデンサ74の他端は、アースされている。また、コイル73とコンデンサ74とが接続されている点をVとする。点Vの電圧は、駆動信号COMの電圧を示す。尚、コイル73の一端には、さらに、放電側スイッチ群77Bにおける各ダイオードのアノード側が接続されることとなるが、これについては後述する。
各スイッチのc端は、スイッチ制御回路72に接続されている。スイッチ制御回路72は、コントローラ60から送られる駆動信号生成信号に基づいて各スイッチにスイッチ制御信号を送る。スイッチ制御信号は、パルスであり、このパルスがオンの状態のときにおいて、制御されるスイッチはオンにされ、スイッチのa端とb端とが電気的に接続される状態となる。
尚、各スイッチをオンにするタイミングについては、後述する。
図7は、第1実施形態における電圧選択回路71の放電側の部分について説明するための図である。図には、スイッチ制御回路72と電圧選択回路71とコイル73とコンデンサ74が示されている。前述の通り、電圧選択回路71は、充電側スイッチ群77Aと放電側スイッチ群77Bを含む。
放電側スイッチ群77Bは、放電側第1スイッチD_SW1、放電側第2スイッチD_SW2、放電側第3スイッチD_SW3、放電側第4スイッチD_SW4、放電側第5スイッチD_SW5、放電側第6スイッチD_SW6、放電側第7スイッチD_SW7、放電側第8スイッチD_SW8を含む。
ここでも、図において、説明の容易のために各スイッチにはa端(入力端)、b端(出力端)、c端(制御端)が示されている。各スイッチは、制御端にオンの電位の信号が入力されている期間において、a端の信号をb端に出力する機能を有する。
放電側第1スイッチD_SW1のb端には、第1電圧V1の電力線が接続される。同様に、放電側第2スイッチD_SW2のb端には、第2電圧V2の電力線が接続される。放電側第3スイッチD_SW3のb端には、第3電圧V3の電力線が接続される。放電側第4スイッチD_SW4のb端には、第4電圧V4の電力線が接続される。放電側第5スイッチD_SW5のb端には、第5電圧V5の電力線が接続される。放電側第6スイッチD_SW6のb端には、第6電圧V6の電力線が接続される。放電側第7スイッチD_SW7のb端には、第7電圧V7の電力線が接続される。放電側第8スイッチD_SW8のb端には、第8電圧V8の電力線が接続される。
また、放電側第1スイッチD_SW1のa端には、放電側第1ダイオードD_D1のカソード側が接続される。同様に、放電側第2スイッチD_SW2のa端には、放電側第2ダイオードD_D2のカソード側が接続される。放電側第3スイッチD_SW3のa端には、放電側第3ダイオードD_D3のカソード側が接続される。放電側第4スイッチD_SW4のa端には、放電側第4ダイオードD_D4のカソード側が接続される。放電側第5スイッチD_SW5のa端には、放電側第5ダイオードD_D5のカソード側が接続される。放電側第6スイッチD_SW6のa端には、放電側第6ダイオードD_D6のカソード側が接続される。放電側第7スイッチD_SW7のa端には、放電側第7ダイオードD_D7のカソード側が接続される。放電側第8スイッチD_SW8のa端には、放電側第8ダイオードD_D8のカソード側が接続される。
放電側第1ダイオードD_D1〜放電側第8ダイオードD_D8のそれぞれのアノード側は、コイル73の一端に接続される。また、前述の通り、コイル73の他端には、コンデンサ74の一端が接続されている。コンデンサ74の他端は、アースされている。また、前述の通り、コイル73とコンデンサ74とが接続されている点がVとして示されている。点Vの電圧は、駆動信号COMの電圧を示す。
各スイッチのc端は、スイッチ制御回路72に接続されている。スイッチ制御回路72は、コントローラ60から送られる駆動信号生成信号に基づいて各スイッチにスイッチ制御信号を送る。スイッチ制御信号は、パルスであり、このパルスがオンの状態のときにおいて、制御されるスイッチはオンにされ、スイッチのa端とb端とが接続される状態になる。
図8は、各スイッチに対する制御時間を説明するための図である。ここでは、図4における駆動パルスPS1の生成について説明する。図8には、時間tにおいて、各スイッチがオンにされるタイミング、すなわち各スイッチの制御端(c端)にスイッチ制御信号としてオンの電位の信号が入力されるタイミングが示されている。尚、前述の点Vにおける電圧が駆動信号COMの電圧に等しいことから、点Vの電圧を駆動信号COMの出力として説明する。
最初に、充電側スイッチ群77Aと放電側スイッチ群77Bの各スイッチはオフにされている。また、点Vの最初の電圧が0Vであるとする。このとき、駆動信号の中間電圧V3.5を生成するために、中間電圧用スイッチC_SWM1、2がオンにされる。尚、中間電圧V3.5は、第3電圧V3と第4電圧V4との間の電圧である。点Vの電圧が0Vのときにおいて中間電圧用スイッチC_SWM1、2がオンにされると、中間電圧V3.5が前述のコイル73に印加されることとなるが、コイル73とコンデンサ74とで構成される回路による共振現象により、点Vの電圧は中間電圧V3.5よりも高い電圧となるようにオーバーシュートする。また、オーバーシュートした電圧は、コイル73とコンデンサ74とで構成される回路内において共振する。
しかしながら、R1、R2により、オーバーシュートは小さく、また、共振はしだいに減衰し、点Vの電圧は、やがて定電圧である中間電圧V3.5となる。このように定電圧である中間電圧V3.5が生成されると、駆動信号COMの生成が開始される。駆動信号COMの生成が開始されると、まず中間電圧ホールド時間において、中間電圧用スイッチC_SWM1、2のオン状態が維持され、点Vにおける電圧が中間電圧V3.5に維持される。
図9は、第1実施形態において生成される駆動信号を説明するための図である。図には、駆動信号COMとして出力される電圧(点Vの電圧)が示されている。中間電圧ホールド時間において、中間電圧V3.5(VM)が出力されている。時間t2において中間電圧ホールド時間が終了すると、中間電圧用スイッチC_SWM1、2がオフにされ、充電側第4スイッチC_SW4がオンにされる。充電側第4スイッチC_SW4がオンにされると定電圧電源部75側からコイル73に電流が流れるが、コイル73とコンデンサ74とで構成される回路により共振現象が生ずる。そのため、中間電圧V3.5を最低電圧とし第4電圧V4を中間電圧とするようにして駆動信号の電圧が上昇する。
ところで、この共振の周期T’は、コイル73のインダクタンスをLとし、コンデンサ74と、コンデンサ74の容量と比べて少量ではあるが、ピエゾ素子PZTをすべて接続した容量の合計のキャパシタンスをCとした場合、
T’=2π×(L×C)1/2
となる。ここでは、共振周期の1/2の時間で最低電圧から最高電圧へと変化するので、第4電圧V4と第5電圧V5の中間の電圧に達するまでの時間Tは、
T=π×(L×C)1/2
となる。よって、充電側第4スイッチC_SW4は、少なくとも時間Tだけオンにされることになる。厳密には、共振周期はピエゾ素子PZTの接続数により増減するが、周期が一番長いのは、PZTがすべて接続されたときであり、それが上記Tであるので、Tだけ、スイッチをONしていれば、接続状況によらず、共振過程の半周期分以上は進んでいる。本実施形態では、時間t2の後、時間Tだけ充電側第4スイッチC_SW4がオンにされることが示されている。このように、充電側第4スイッチC_SW4がオンにされると、コイル73とコンデンサ74とピエゾ素子PZTの回路による共振現象のため、中間電圧V3.5を最低電圧とし、第4電圧V4を振幅の中心とするようにして電圧が上昇する。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t2+T)において第4電圧V4と第5電圧V5の中間の電圧にまで上昇する。なお、以降、ピエゾ素子PZTの容量はコンデンサ74の容量と比べて小さいので、共振はコンデンサ74とコイル73との間で発生すると記述する。
時間t2の後に時間Tだけオンにされた後、充電側第4スイッチC_SW4はオフにされる。尚、仮に時間Tよりも長い時間、充電側第4スイッチC_SW4がオンにされた場合であっても、充電側第4ダイオードC_D4が充電側第4スイッチC_SW4に接続されているため、点Vの電圧は第4電圧V4と第5電圧V5の中間の電圧に維持される。また、ピエゾ素子PZTの接続が無くなり、実際の周期が若干ではあるもののTより小さくなっても、同じ理由で、電圧は維持される。
次に、時間t3になると、充電側第5スイッチC_SW5が時間Tだけオンにされる。そうすると、前述と同様に、コイル73とコンデンサ74とで構成される回路における共振のため、第4電圧V4と第5電圧V5の中間の電圧を最低電圧とし、第5電圧V5を振幅の中心とするようにして点Vの電圧が上昇する。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t3+T)において、第5電圧V5と第6電圧V6の中間の電圧にまで上昇する。
同様にして、時間t4になると、充電側第6スイッチC_SW6が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t4+T)において、第6電圧V6と第7電圧V7の中間の電圧にまで上昇する。同様にして、時間t5になると、充電側第7スイッチC_SW7が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t5+T)において、第7電圧V7と第8電圧V8の中間の電圧にまで上昇する。次に、時間t6になると、充電側第8スイッチC_SW8が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t6+T)において、電圧VHにまで上昇する。電圧VHは、第8電圧V8から第7電圧V7を差し引いた値の半分の電圧を第8電圧V8に加算した電圧である。この電圧VHは、本実施形態において出力される最大の電圧である。
所望の駆動信号を生成するために、時間(t6+T)から時間t7までトップピークホールド時間が設けられている。このトップピークホールド時間においては、いずれのスイッチもオンにされない。よって、点Vの電圧は最大電圧VHに維持される。
次に、時間t7になると、放電側第8スイッチD_SW8が時間Tだけオンにされる。放電側の各スイッチは、コンデンサ74の電荷を定電圧電源部75側に放電しようとする。このように、コンデンサ74の電荷を放電することによって、点Vにおける電圧を下げるのであるが、ここでも、コイル73とコンデンサ74とで構成される回路における共振のため、スイッチによって接続されている定電圧よりも低い電圧にまで点Vの電圧は下降する。
よって、放電側第8スイッチD_SW8が時間Tだけオンにされると、最大電圧VHを最大電圧とし、第8電圧V8を振幅の中心とするようにして、第7電圧V7と第8電圧V8の中間の電圧にまで点Vの電圧が下降する。
同様にして、時間t8になると、放電側第7スイッチD_SW7が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t8+T)において、第6電圧V6と第7電圧V7の中間の電圧にまで下降する。同様にして、時間t9になると、放電側第6スイッチD_SW6が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Oにおける電圧は時間(t9+T)において、第5電圧V5と第6電圧V6の中間の電圧にまで下降する。
同様にして、時間t10になると、放電側第5スイッチD_SW5が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t10+T)において、第4電圧V4と第5電圧V5の中間の電圧にまで下降する。同様にして、時間t11になると、放電側第4スイッチD_SW4が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t11+T)において、第3電圧V3と第4電圧V4の中間の電圧にまで下降する。
同様にして、時間t12になると、放電側第3スイッチD_SW3が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t12+T)において、第2電圧V2と第3電圧V3の中間の電圧にまで下降する。同様にして、時間t13になると、放電側第2スイッチD_SW2が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t13+T)において、第1電圧V1と第2電圧V2の中間の電圧にまで下降する。
同様にして、時間t14になると、放電側第1スイッチD_SW1が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vにおける電圧は時間(t14+T)において、電圧VLにまで下降する。電圧VLは、第2電圧V2から第1電圧V1を差し引いた値の半分の電位を第1電圧V1から差し引いた電圧である。この電圧VLは、本実施形態の点Vにおいて出力される最小の電圧である。
所望の駆動信号COMを生成するために、時間(t14+T)から時間t15までボトムピークホールド時間が設けられている。このボトムピークホールド時間においては、いずれのスイッチもオンにされない。よって、点Vの電圧は最小電圧VLに維持される。
時間t15になると、充電側第1スイッチC_SW1が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vの電圧が時間(t15+T)において、第1電圧V1と第2電圧V2の中間の電圧にまで上昇する。同様にして、時間t16になると、充電側第2スイッチC_SW1が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vの電圧が時間(t16+T)において、第2電圧V2と第3電圧V3の中間の電圧にまで上昇する。
同様にして、時間t17になると、充電側第3スイッチC_SW3が時間Tだけオンにされる。そうすると、点Vの電圧が時間(t17+T)において、第3電圧V3と第4電圧V4の間の電圧にまで上昇する。尚、第3電圧V3と第4電圧V4の中間の電圧は、中間電圧VMである。時間(t17+T)から中間電圧ホールド時間においては、いずれのスイッチもオンにされない。よって、点Vの電圧は、中間電圧ホールド時間において中間電圧VMに維持される。
尚、あるスイッチをオンにしてから次のスイッチをオンにするまでの時間は、駆動信号の形状に合わせて調整することができる。例えば、時間t2から時間t3までの時間は駆動信号の傾きに合わせて調整することができる。このようにあるスイッチをオンにしてから次にスイッチをオンにするまでの時間を長くすることで平均的に駆動信号の傾きを緩やかにすることができる。
また、駆動信号を構成している傾きの最大が緩やかな場合、さらにコイル73のインダクタンスを高くすることで、共振周期を長くし、スイッチをオンにしたときの電圧の立ち上がり(又は立ち下がり)を緩やかにすることができる。そして、より滑らかな駆動信号を生成することができる。
尚、ここでは、駆動パルスPS1の生成について説明したが、同様にして駆動パルスPS2〜PS4を生成することにより、駆動信号COMを生成することができる。
===第2実施形態===
図10Aは、第2実施形態における可変容量コンデンサ74’の概念図である。第2実施形態では、第1実施形態におけるコンデンサ74が可変容量コンデンサ74’に置き換えられる。
再度、図5を参照すると、コンデンサ74とピエゾ素子PZTは、アースを基準としてコイル73に並列に接続しているものとみることができる。そうすると、コイル73とコンデンサ74とスイッチがオンにされ点Vに接続されたピエゾ素子PZTとで構成される回路において前述の共振が生ずることとなる。しかしながら、駆動信号COMが印加されるピエゾ素子PZTの数は動的に変化するので、この回路内のキャパシタンスも同様に変化する。
例えば、ヘッド41において並列に接続されている複数のピエゾ素子PZTの1つのキャパシタンスをC1とする。このとき、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうちの2つのスイッチがオンになったときにおいて、点Vに電気的に接続されるピエゾ素子PZT全体の静電容量は(2×C1)となる。コンデンサ74がこれらに並列に接続されているため、コンデンサ74(キャパシタンスC)と、オンにされたスイッチに接続されているピエゾ素子PZTとの全体のキャパシタンスは、(C+2×C1)となる。
また、ヘッド41においてピエゾ素子PZTが並列に180個接続されている場合において、全てのピエゾ素子PZTについてのスイッチがオンになったとき、コンデンサ74と、オンにされたスイッチに接続されているピエゾ素子PZTとの合計のキャパシタンスは、(C+180×C1)となる。
このように、点Vに接続されているピエゾ素子PZTの数が変化すると、回路全体のキャパシタンスが変化するので、回路の共振周期も変化することとなってしまう。そこで、第2実施形態では、第1実施形態におけるコンデンサ74を可変容量コンデンサ74’に置き換えることとしている。コンデンサ74のキャパシタンスを調整可能とすることで、コンデンサ74’とオンにされたスイッチに接続するピエゾ素子PZTとの合計のキャパシタンスを一定に保つこととして、共振周期を一定に保つこととしている。
図10Bは、第2実施形態における可変容量コンデンサ74’を説明するための図である。可変容量コンデンサ74’は、カウンタ部741を備える。また、可変容量コンデンサ74’は、コンデンサC’(キャパシタンスC’)を備える。また、可変容量コンデンサ74’は、コンデンサC1(キャパシタンスC1)をピエゾ素子PZTと同じ数だけ備える。1つのコンデンサC1は、1つのピエゾ素子PZTと同じキャパシタンスを有する。
ここでは、ヘッド41に180個のピエゾ素子PZTが並列に設けられていることから、可変容量コンデンサ74’内にも180個のコンデンサC1が並列に接続されている。また、それぞれのコンデンサC1にはスイッチが接続されている。そして、このそれぞれのスイッチは、カウンタ部741によって制御可能になっている。また、コンデンサC’もこれら180個のコンデンサC1に並列に接続されている。
カウンタ部741には、コントローラ60から出力されるヘッド制御信号が入力される。ヘッド制御信号は、どのピエゾ素子PZTに接続されたスイッチをオンにするかの情報を含んでいる。カウンタ部741は、ヘッド制御信号を解析し、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうちいくつのスイッチが現在オフにされているかを特定する。そして、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうちオフにされているスイッチの数と同数のコンデンサC1に接続されたスイッチをオンにする。
例えば、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうち120個のスイッチがオフにされていた場合、可変容量コンデンサ74’において120個のコンデンサC1のスイッチをオンにする。このようにすることで、オンにされているスイッチに接続されているピエゾ素子PZTの数とオンにされているスイッチに接続されているコンデンサC1との数の合計が180となる。つまり、共振を生ずる回路内のキャパシタンスが常に一定(C’+180×C1)に維持されることになる。尚、ここでは、キャパシタンス(C’+180×C1)が前述のコンデンサ74のキャパシタンスCと等しくなるようにされている。
このように、全体のキャパシタンスが一定になるように調整できるようにすることで、駆動信号生成回路70の回路内で一定の周期の共振をより精度良く生じさせることができる。そして、所望の駆動信号を精度良く生成することができる。
また、第1の実施形態のように、ピエゾ素子PZTの合計のキャパシタを無視できるような大きなキャパシタンスを設けなくてもよい。第1の実施形態では、大きなキャパシタンスに由来する大きな電流が流れ、スイッチ、ダイオード等は、その大きな電流を流せる能力が無ければならず、線路も太くしなければならなかった。本実施形態では、それが大きく緩和される。
また、可変容量コンデンサ74’において、回路内のキャパシタンスが常に一定になるようにカウンタ部が各スイッチを制御したが、意図的にキャパシタンスを変化させて、電圧の立ち上がりの角度を調整することとしてもよい。
===第3実施形態===
図11は、第3実施形態における可変インダクタンス73’について説明するための図である。第3実施形態では、第1実施形態におけるコイル73が可変インダクタンス73’に置き換えられる。
前述の通り、点Vに接続されているピエゾ素子PZTの数が変化すると、回路全体のキャパシタンスが変化する。そして、回路の共振周期が変化してしまう。しかしながら、第3実施形態のように、可変インダクタンス73’によってインダクタンスを調整可能とすることで、静電容量Cが変化した場合であっても、共振周期Tを一定にすることができる。
可変インダクタンス73’は、カウンタ部731を備える。また、可変インダクタンス73’は、L’のインダクタンスからL’/nのインダクタンスまでのn個のコイルを有する。ここでは、ヘッド41にピエゾ素子PZTが並列に180個設けられていることから、可変インダクタンス73’においてL’のインダクタンスからL’/180のインダクタンスまでの180個のコイルが並列に接続されている。また、それぞれのコイルにはスイッチが接続されている。そして、このそれぞれのスイッチは、カウンタ部731によって制御可能になっている。
カウンタ部731には、コントローラ60から出力されるヘッド制御信号が入力される。カウンタ部731は、ヘッド制御信号を解析し、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうちいくつのスイッチが現在オフにされているかを特定する。そして、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうちオンにされているスイッチの数をカウントする。そして、オンにされているスイッチの数でL’を除したインダクタンスを有するコイルに接続されたスイッチをオンにする。
例えば、ピエゾ素子PZTに接続されたスイッチのうち50個のスイッチがオンにされる場合、可変インダクタンス73’において、L’/50のインダクタンスを有するコイルに接続されたスイッチがオンにされる。50個のピエゾ素子PZTのキャパシタンスは(50×C1)である。一方、選択されたコイルのインダクタンスはL’/50である。よって、このときの、共振周期T’=2π×(L’×C1)1/2となり、常に一定となる。尚、(L’×C1)=(L×C)となるように、L’の値は予め調整されているものとする。
また、ここでは、共振周期が一定になるようにカウンタ部731のスイッチを制御したが、意図的に共振周波数が変化するようにコイルを選択するようにして、駆動信号の電圧の立ち上がりの角度を調整することとしてもよい。
===第4実施形態===
図12は、第4実施形態における電圧選択回路71’について説明するための図である。第1実施形態では、充電側スイッチ群71A及び放電側スイッチ群71Bにダイオードが取り付けられていた。第4実施形態では、充電側スイッチ群71Aからダイオードを取り除いたものが、スイッチ群として使用される。
このとき、スイッチ群のスイッチの切り替えを第1実施形態の時間Tごとに行うこととする。そうすると、最小電圧から最大電圧にまで電圧を上昇させたところで(最大電圧から最小電圧に電圧を降下させたところで)、次のスイッチの接続により、前回の最大電圧を最小電圧として、次の最大電圧にまで電圧を上昇させる(前回の最小電圧を最大電圧として、次の最小電圧にまで電圧を降下させる)ことができる。そして、駆動信号COMを生成することができる。
このように、スイッチ群にダイオードを有しない場合であっても、共振周期の1/2の時間毎に各スイッチの制御を行うことで所望の駆動信号を生成することができる。
===その他の実施の形態===
上述の実施形態では、プリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではなくインク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする液体吐出装置に具現化することもできる。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<ヘッドについて>
また、前述の実施形態では、ヘッドはキャリッジに設けられていた。しかし、キャリッジに着脱可能なインクカートリッジにヘッドが設けられても良い。また、実施例のキャリッジ操作式の印刷装置に限らず、ラインプリンタでもよい。ここで、ラインプリンタとは、用紙の搬送方向の直交方向に複数のノズルが並ぶノズル列を有するヘッドを備えるプリンタである。そして、このラインプリンタは、原則としてヘッドを移動させず、用紙の搬送を行っているときに連続的にインク滴を吐出することによって印刷を行う。
図1Aは、プリンタ1の斜視図であり、図1Bは、プリンタ1の内部の斜視図である。 プリンタ1のブロック図である。 ヘッド41の構造を説明するための図である。 駆動信号生成回路70によって生成される駆動信号COMを説明する図である。 コントローラ60と駆動信号生成回路70とヘッド40の機能を説明するための図である。 第1実施形態における電圧選択回路71の充電側の部分について説明するための図である。 第1実施形態における電圧選択回路71の放電側の部分について説明するための図である。 各スイッチに対する制御時間を説明するための図である。 第1実施形態において生成される駆動信号を説明するための図である。 図10Aは、第2実施形態における可変容量コンデンサの概念図であり、図10Bは、第2実施形態における可変容量コンデンサ74’を説明するための図である。 第3実施形態における可変インダクタンス73’について説明するための図である。 第4実施形態における電圧選択回路71’について説明するための図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 用紙搬送機構、30 キャリッジ移動機構、40 ヘッドユニット、
60 コントローラ、70 駆動信号生成回路、
41 ヘッド、402 インク供給路、404 ノズル連通路、406 弾性板、
72 スイッチ制御回路、73 コイル、74 コンデンサ、75 定電圧電源部、
731 カウンタ部、741 カウンタ部、
C_D1 充電側第1ダイオード、C_D2充電側第2ダイオード、
C_D3 充電側第3ダイオード、C_D4充電側第4ダイオード、
C_D5 充電側第5ダイオード、C_D6充電側第6ダイオード、
C_D7 充電側第7ダイオード、C_D8充電側第8ダイオード、
C_SW1 充電側第1スイッチ、C_SW2 充電側第2スイッチ、
C_SW3 充電側第3スイッチ、C_SW4 充電側第4スイッチ、
C_SW5 充電側第5スイッチ、C_SW6 充電側第6スイッチ、
C_SW7 充電側第7スイッチ、C_SW8 充電側第8スイッチ、
D_D1 放電側第1ダイオード、D_D2放電側第2ダイオード、
D_D3 放電側第3ダイオード、D_D4放電側第4ダイオード、
D_D5 放電側第5ダイオード、D_D6放電側第6ダイオード、
D_D7 放電側第7ダイオード、D_D8放電側第8ダイオード、
D_SW1 放電側第1スイッチ、D_SW2 放電側第2スイッチ、
D_SW3 放電側第3スイッチ、D_SW4 放電側第4スイッチ、
D_SW5 放電側第5スイッチ、D_SW6 放電側第6スイッチ、
D_SW7 放電側第7スイッチ、D_SW8 放電側第8スイッチ、
C_SWM1、2 中間電圧用スイッチ、
HC ヘッド制御回路、Nz ノズル、PZT ピエゾ素子

Claims (8)

  1. 複数のスイッチと、
    各前記スイッチの一端にそれぞれ異なる電圧を印加する電圧生成部と、
    一端が各前記スイッチの他端に接続されたインダクタと、
    前記インダクタの他端に接続されたキャパシタと、
    前記スイッチを制御して前記インダクタと前記キャパシタとの間から駆動信号を出力させる制御部と、
    を備える駆動信号生成装置。
  2. 前記インダクタと各前記スイッチの前記他端に接続された複数のダイオードをさらに備え、
    前記制御部は、前記インダクタのインダクタンスと前記キャパシタのキャパシタンスによる共振周期の1/2の時間以上の時間毎に前記スイッチを制御して、前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択する、請求項1に記載の駆動信号生成装置。
  3. 前記制御部は、前記インダクタのインダクタンスと前記キャパシタのキャパシタンスによる共振周期の1/2の時間ごとに前記スイッチを制御して、前記異なる電圧のうちの1つの電圧を選択する、請求項1に記載の駆動信号生成装置。
  4. 前記異なる電圧のうち、隣り合う電位差の2つの電圧の中間の電圧が一端に印加される中間電圧用スイッチであって、他端が前記キャパシタに接続される中間電圧用スイッチを更に備え、
    前記制御部は、最初の電圧の選択において前記中間電圧用スイッチを制御して前記インダクタと前記キャパシタとの間から前記中間の電圧を出力させる、請求項1〜3のいずれかに記載の駆動信号生成装置。
  5. 前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、
    前記キャパシタは、前記圧電素子のキャパシタンスの10倍以上のキャパシタンスを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の駆動信号生成装置。
  6. 前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、
    前記キャパシタはキャパシタンスが可変である可変キャパシタであり、
    前記可変キャパシタと前記圧電素子の合計のキャパシタンスが一定となるように、前記可変キャパシタのキャパシタンスが調整される、請求項1〜4のいずれかに記載の駆動信号生成装置。
  7. 前記インダクタと前記キャパシタとの間に圧電素子が接続され、
    前記インダクタはインダクタンスが可変である可変インダクタであり、
    前記キャパシタと前記圧電素子の合計のキャパシタンスと、前記可変インダクタのインダクタンスと、による共振周期が一定になるように前記可変インダクタのインダクタンスが調整される、請求項1〜4のいずれかに記載の駆動信号生成装置。
  8. 複数のスイッチの各スイッチの一端にそれぞれ異なる電圧を印加するステップと、
    前記スイッチを制御して、一端が各前記スイッチの他端に接続されたインダクタと、該インダクタの他端に接続されたキャパシタと、の間から駆動信号を出力させるステップと、
    を含む駆動信号生成方法。
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