JP2009165201A - パルス電源回路 - Google Patents

パルス電源回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2009165201A
JP2009165201A JP2007339011A JP2007339011A JP2009165201A JP 2009165201 A JP2009165201 A JP 2009165201A JP 2007339011 A JP2007339011 A JP 2007339011A JP 2007339011 A JP2007339011 A JP 2007339011A JP 2009165201 A JP2009165201 A JP 2009165201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
pulse generation
power supply
circuit
generation circuits
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007339011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5143547B2 (ja
Inventor
Tatsuya Terasawa
達矢 寺澤
Takao Saito
隆雄 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2007339011A priority Critical patent/JP5143547B2/ja
Publication of JP2009165201A publication Critical patent/JP2009165201A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5143547B2 publication Critical patent/JP5143547B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)

Abstract

【課題】高電圧パルスの高い電圧上昇率(急峻性)を維持したまま、高電圧パルスの高周波化、回路の大容量化を実現する。
【解決手段】パルス電源回路10は、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)と、これら複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)を、それぞれタイミングをずらして制御する制御回路14とを有する。また、各パルス発生回路12(1)〜12(n)の第1出力端子36a(1)〜36a(n)が第1接続点38に接続され、各パルス発生回路12(1)〜12(n)の第2出力端子36b(1)〜36b(n)が第2接続点40に接続され、第1接続点38と第2接続点40間に負荷42が接続されている。各パルス発生回路12(1)〜12(n)は、二次巻線34と第2出力端子36a(1)〜36a(n)との間にそれぞれダイオード44(1)〜44(n)が接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、簡単な回路構成にて、低い電圧の直流電源部からトランスに蓄積させた電磁エネルギーを開放することにより、極めて短い立ち上がり時間と極めて狭いパルス幅とを有する高電圧パルスを供給することができるパルス電源回路に関する。
近時、ワークを放電加工する際に、例えば微細な加工等を行う場合は、高電圧の極めて幅の狭いパルスを供給できる高電圧パルス発生回路が必要となる。また、高電圧パルスの放電によるプラズマにより、脱臭、殺菌、有害ガスの分解等を行う技術が適用されるようになってきたが、このプラズマを発生させるためにも、高電圧の極めて幅の狭いパルスを供給できる高電圧パルス発生回路が必要となる。
そこで、従来においては、例えば特許文献1及び2に示すような高電圧パルス発生回路を用いたパルス電源回路が提案されている。
従来のパルス電源回路によれば、高電圧が印加される半導体スイッチを複数個使用することなく、簡単な回路構成で、急峻な立ち上がり時間と極めて狭いパルス幅を有する高電圧を供給することができる。
特に、特許文献2に記載されたパルス電源回路は、半導体スイッチとして、直列接続されたSIサイリスタ(静電誘導サイリスタ)とスイッチング素子を用い、SIサイリスタの過渡状態において、スイッチング素子をターンオフすることにより、幅が狭く、且つ、電圧上昇率(dv/dt)が高い高電圧パルスを得ることができる、という効果を奏する。
特許3811681号公報 特開2007−259308号公報
ところで、上述のようなパルス電源回路においては、高電圧パルスの電圧上昇率と、パルス電源回路の出力容量とはトレードオフの関係にあることがわかっている。
例えばパルス電源回路の出力容量を大きくしようとした場合、大形の素子(例えばSIサイリスタ)を使用することが考えられるが、スイッチングスピードが遅くなるという問題がある。パルス電源回路で電圧が数10kV、パルス幅が1μsec未満の急峻な高電圧パルスを生成しようとする場合には、素子の電流容量は数10Aクラスまでが好ましい。すなわち、小形のSIサイリスタを2〜3個並列に接続することが好ましい。
しかし、素子の並列接続数を増やすと、素子のスイッチングタイミングを揃えるのが困難になる。このとき、素子の遮断電流(素子定格)、素子間電流のアンバランスにより、1パルス当たりの最大エネルギーが決まる。そのため、素子の損失(温度上昇)により、動作周波数が制限されてしまい、パルス電源回路の出力が制限されるという問題がある。つまり、高電圧パルスのエネルギーで動作周波数が制限されてしまう。素子の放熱を改良(強化)しても限界がある。
このように、従来のパルス電源回路は、高電圧パルスの急峻な立ち上がりを確保した状態での、回路の大容量化が困難であるという問題がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、高電圧パルスの高い電圧上昇率(急峻性)を維持したまま、高電圧パルスの高周波化、回路の大容量化を実現することができるパルス電源回路を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、上述の効果に加えて、適用するプロセスに適した出力タイミング及び振幅で高電圧パルスを発生させることができるパルス電源回路を提供することにある。
本発明に係るパルス電源回路は、複数のパルス発生回路と、前記複数のパルス発生回路を、それぞれタイミングをずらして制御する制御回路とを有し、前記複数のパルス発生回路が並列接続され、その接続点と負荷とが接続され、前記複数のパルス発生回路と前記接続点との間に、それぞれダイオードが、前記高電圧パルスの前記負荷への供給方向に対して順方向に接続され、各前記パルス発生回路は、直流電源部の両端に直列接続されたトランス及びスイッチを有し、前記制御回路の前記スイッチに対するオン制御によって前記トランスへの誘導エネルギーの蓄積を行い、前記制御回路の前記スイッチに対するオフ制御によって前記トランスの二次側での高電圧パルスの発生とを行うことを特徴とする。
これにより、1つのパルス発生回路で発生した高電圧パルスに伴う電流が他のパルス発生回路に流れることを防止することができ、高電圧パルスの高い電圧上昇率(急峻性)を維持したまま、高電圧パルスの高周波化、回路の大容量化を実現することができる。
そして、本発明において、前記制御回路は、n番目(n=1、2・・・)の前記パルス発生回路の前記スイッチに対してオン制御を行った後に、オフ制御を行い、n番目の前記パルス発生回路の前記スイッチに対するオフ制御の開始と共に、n+1番目の前記パルス発生回路の前記スイッチに対するオン制御を開始するようにしてもよい。これにより、高電圧パルスの高周波化をさらに図ることができる。
また、本発明において、前記複数のパルス発生回路における各トランスの一次インダクタンスがそれぞれ同じであってもよい。
また、本発明において、前記複数のパルス発生回路のうち、少なくとも1つの前記パルス発生回路における前記トランスの一次インダクタンスが、他のパルス発生回路における前記トランスの一次インダクタンスと異なるようにしてもよい。
この場合、前記複数のパルス発生回路に対する制御の順番が登録された順番テーブルが記録されたメモリを有し、前記制御回路は、前記順番テーブルに登録された順番に従って前記複数のパルス発生回路を制御するようにしてもよい。
あるいは、前記複数のパルス発生回路に対する制御の順番が登録された複数の順番テーブルが記録されたメモリと、外部入力に従って、前記複数の順番テーブルのうち、1つの順番テーブルを選択する手段とを有し、前記制御回路は、選択された前記1つの順番テーブルに登録された順番に従って前記複数のパルス発生回路を制御するようにしてもよい。これにより、適用するプロセスに適した出力タイミング、パルス幅、及び振幅で高電圧パルスを発生させることができ、ワークの放電加工や、プラズマによる脱臭、殺菌、有害ガスの分解等を、適切なパルス供給によって効率よく行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明に係るパルス電源回路によれば、高電圧パルスの高い電圧上昇率(急峻性)を維持したまま、高電圧パルスの高周波化、回路の大容量化を実現することができる。
また、適用するプロセスに適した出力タイミング及び振幅で高電圧パルスを発生させることができる。
以下、本発明に係るパルス電源回路の実施の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
本実施の形態に係るパルス電源回路10は、図1に示すように、複数のパルス発生回路(第1パルス発生回路12(1)、第2パルス発生回路12(2)、・・・第nパルス発生回路12(n))と、これら複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)を、それぞれタイミングをずらして制御する制御回路14とを有する。
例えば第1パルス発生回路12(1)は、図2に示すように、直流電源部16の両端に直列接続されたトランス18、SIサイリスタ20及びスイッチング素子22を有する。トランス18の一次巻線24における一方の端子26aに直流電源部16の正極が接続され、トランス18の一次巻線24における他方の端子26bにSIサイリスタ20のアノードが接続されている。また、SIサイリスタ20のゲートと一次巻線24の一方の端子26a間には、ダイオード28と抵抗30が並列に接続されている。なお、ダイオード28は、カソードが一次巻線24の一方の端子26aに接続され、アノードがSIサイリスタ20のゲートに接続されている。
スイッチング素子22は、例えばMOSFETやIGBT等によって構成され、そのゲート電極に入力端子32(1)が接続され、この入力端子32(1)に制御回路14からの制御信号Sc1が供給されるようになっている。
また、トランス18の二次巻線34の一方の端子が第1出力端子36a(1)を構成し、二次巻線34の他方の端子が第2出力端子36b(1)を構成している。
さらに、このパルス電源回路10は、図1に示すように、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)が並列接続されている。具体的には、各パルス発生回路12(1)〜12(n)の第1出力端子36a(1)〜36a(n)が第1接続点38に接続され、各パルス発生回路12(1)〜12(n)の第2出力端子36b(1)〜36b(n)が第2接続点40に接続され、第1接続点38と第2接続点40間に負荷42が接続されている。
また、各パルス発生回路12(1)〜12(n)は、二次巻線34と第2出力端子36a(1)〜36a(n)との間にそれぞれダイオード44(1)〜44(n)が接続されている。例えば第1パルス発生回路12(1)についてみると、高電圧パルスの発生に伴って、電流が二次巻線34→第2出力端子36b(1)→第2接続点40→負荷42→第1接続点38と流れる場合に、その順方向にダイオード44(1)が接続されている。すなわち、ダイオード44(1)は、カソードが第2出力端子36b(1)に接続され、アノードが二次巻線34に接続されている。これは、第2パルス発生回路12(2)〜第nパルス発生回路12(n)の各ダイオード44(2)〜44(n)においても同様である。
ここで、第1パルス発生回路12(1)での回路動作を図3を参照しながら説明した後、全体の回路動作を図4を参照しながら説明する。
先ず、図3のサイクル1の開始時点t1において、制御回路14から第1パルス発生回路12(1)の入力端子32(1)に対してオンを示す制御信号Sc1(オン信号:例えば高レベル信号)が供給されると、スイッチング素子22がオンとなり、これにより、SIサイリスタ20はターンオンを経てオンとなる。SIサイリスタ20がオンとなることによって、トランス18に直流電源部16の電圧Eとほぼ同じ電圧が印加され、トランス18の一次インダクタンスをL1としたとき、トランス18の一次巻線24に流れる電流I1(1)は勾配(E/L1)で時間の経過に伴って直線状に増加し、トランス18への誘導エネルギーの蓄積が行われる。
このとき、SIサイリスタ20がオンとなっている期間(オン期間T1)においては、二次側にダイオード44(1)が接続されて電流の流れが遮断されていることから、第1出力端子及び第2出力端子間の出力電圧V2(1)は0Vのままとなっている。
その後、一次側の電流I1(1)の値が予め決められたピーク値(波高値)Ip1となった時点t2において、制御回路14から第1パルス発生回路12(1)の入力端子32(1)に対してオフを示す制御信号Sc1(オフ信号:例えば低レベル信号)が供給されると、スイッチング素子22がオフとなり、これにより、SIサイリスタ20はターンオフを経てオフとなる。SIサイリスタ20がターンオフとなることによって、負荷42への高電圧パルスPa1の供給が開始される。ここで、直流電源部16の電圧Eを100(V)、オン期間T1を20(μsec)、トランス18の一次インダクタンスL1を20(μH)としたとき、ピーク値Ip1は、
Ip1=E×T1/L1
=100(V)×20(μsec)/20(μH)
=100(A)
となる。
そして、SIサイリスタ20がオフになることによってトランス18にパルス状の負極性の誘導起電力Vp1(例えば−数100(V)〜−4(kV))が発生し、これに伴って、二次側の電流I2(1)がダイオード44(1)の順方向に急激に流れ、負荷42には前記誘導起電力に応じたパルス状の負極性の高電圧Vp2(例えば数〜20(kV):高電圧パルスPa1)が印加されることになる。このとき、高電圧パルスPa1の発生に伴って、電流が負荷42に向かって流れるが、他のパルス発生回路(第2パルス発生回路12(2)、第3パルス発生回路12(3)・・・第nパルス発生回路12(n))へは流れない。すなわち、他のパルス発生回路12(2)〜12(n)の各後段に接続されたダイオード44(2)〜44(n)によって、前記電流の他のパルス発生回路12(2)〜12(n)への進入が遮断されるからである。
なお、二次側の電流I2(1)のピーク値(波高値)Ip2は、一次巻線24と二次巻線34の巻線比1:Nを1:5とし、スイッチングロスによる減衰分α(例えば10%)を考慮したとき、
Ip2=(Ip1/N)×(1−α)
=(100A/5)×0.9
=18A
となる。
その後、高電圧Vp2のピークの時点を過ぎると、負荷42においてエネルギーが消費されることから、二次側の電流I2(1)は徐々に減衰し、予め決められたオフ期間T2が経過する前の時点で基準レベル(0(A))になる。
オフ期間T2が経過した時点でサイクル2が開始され、上述したサイクル1と同様の動作が繰り返される。
そして、制御回路14は、第1パルス発生回路12(1)の入力端子32(1)へのオフ信号の供給とほぼ同時(時点t2)に、第2パルス発生回路12(2)の入力端子32(2)に対してオン信号を供給し、これにより、上述した第1パルス発生回路12(1)と同様に、スイッチング素子22及びSIサイリスタ20がオンとなり、第2パルス発生回路12(2)のトランス18への誘導エネルギーの蓄積が行われる。その後、一次側の電流I1(2)の値が予め決められたピーク値Ip1となった時点t3において、制御回路14から第2パルス発生回路12(2)の入力端子32(2)に対してオフ信号が供給されると、上述した第1パルス発生回路12(1)と同様に、スイッチング素子22及びSIサイリスタ20がオフとなり、これによって、トランス18にパルス状の負極性の誘導起電力Vp1が発生し、二次側の電流I2(2)がダイオード44(2)の順方向に急激に流れ、負荷42には前記誘導起電力に応じたパルス状の負極性の高電圧Vp2(高電圧パルスPa2)が印加されることになる。この場合も、高電圧パルスPa2の発生に伴って、電流が負荷42に向かって流れるが、他のパルス発生回路(第1パルス発生回路12(1)、第3パルス発生回路12(3)・・・第nパルス発生回路12(n))へは流れない。
以下同様に、第3パルス発生回路12(3)、・・・第nパルス発生回路12(n)の順番で、制御回路14からオン信号及びオフ信号が供給され、負荷42にはそれぞれ順番に高電圧パルスPa1、Pa2、Pa3、・・・Panが印加されることになる。これによって、負荷42には、サイクル1の期間に、n個の高電圧パルスPa1、Pa2、Pa3、・・・Panが順番に印加されることになり、1つのサイクルでの出力容量を大きくすることが可能となる。つまり、通常は、1つのパルス発生回路のみで構成されることから、1つのサイクルにおいて、1つの高電圧パルスが出力されるだけであるが、このパルス電源回路10では、1つのサイクルにおいて、n個の高電圧パルスPa1、Pa2、Pa3、・・・Panが出力されることになり、n個の高電圧パルスPa1、Pa2、Pa3、・・・Panをそれぞれ時間で積分した値を加算した値が負荷42に対する出力容量となるから、大幅に出力容量を増加させることができる。
このように、パルス電源回路10においては、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)と、これら複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)を、それぞれタイミングをずらして制御する制御回路14とを有するようにしたので、高電圧パルスPa1〜Panの高い電圧上昇率(急峻性)を維持したまま、高電圧パルスPa1〜Panの高周波化、回路の大容量化を実現することができる。
さらに、このパルス電源回路10は、制御回路14によって、n番目(n=1、2・・・)のパルス発生回路のスイッチング素子22に対してオン制御を行った後に、オフ制御を行い、n番目のパルス発生発生回路のスイッチング素子に対するオフ制御の開始と共に、n+1番目のパルス発生回路のスイッチング素子22に対するオン制御を開始するようにしたので、高電圧パルスの高周波化をさらに図ることができる。このパルス電源回路10では、負荷42に供給される高電圧パルスの周波数を最大1MHzまで高周波化することが可能となる。
上述の例では、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)における各トランス18の一次インダクタンスをそれぞれ同じにして、ピーク値及びパルス幅がほぼ同じである高電圧パルスPa1〜Panを複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)から出力させた例を示したが、これら複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)から出力される高電圧パルスPa1〜Panは、ピーク値及びパルス幅がほぼ同じである必要はない。
例えば第1パルス発生回路12(1)の高電圧パルスPa1の波形は、例えば負荷42が抵抗負荷の場合、第1パルス発生回路12(1)におけるトランス18の一次インダクタンスによってパルス幅が変わり(例えば一次インダクタンス増→パルス幅増)、トランス18の変圧比によってピーク値が変わり(例えば変圧比高→ピーク高)、充電エネルギーによってもピーク値とパルス幅が変わる(例えば充電エネルギー増→ピーク値増、パルス幅増)。これは、第2パルス発生回路12(2)〜第nパルス発生回路12(n)でも同様である。
ここで、高電圧パルスPa1のパルス幅だけを変えたい場合は一次インピーダンスを変更し、高電圧パルスPa1のピーク値だけを変えたい場合は変圧比を変更するのが有効である。なお、放電負荷(プラズマ用途)では負荷の特性により、ピーク値がある一定値以上には上昇しないこともある。
そして、例えば、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)のうち、少なくとも1つのパルス発生回路におけるトランス18の一次インダクタンスと変圧比が、他のパルス発生回路におけるトランス18の一次インダクタンスと変圧比と異なるようにしてもよい。これにより、それぞれパルス幅及びピーク値の異なる高電圧パルスを出力させることができる(第1方式)。
例えば第1パルス発生回路12(1)の変圧比が最も高く、第nパルス発生回路12(n)の変圧比が最も低く、その間の第2パルス発生回路12(2)〜第n−1パルス発生回路12(n−1)の変圧比が、その順番で小さく設定されていれば、図5に示すように、第1パルス発生回路12(1)〜第nパルス発生回路12(n)から出力される高電圧パルスPa1〜Panは、それぞれ順番にピーク値が低下する形態となる。
また、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)の変圧比がすべて同じであったとしても、少なくとも1つ一次インダクタンスを、他のパルス発生回路の一次インダクタンスと異なるようにしておけば、パルス幅も異ならせることができる(第2方式)。
また、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)の変圧比と一次インダクタンスがすべて同じであったとしても、少なくとも1つのパルス発生回路のオン期間T1を、他のパルス発生回路のオン期間T1と異なるようにしておけば、例えばSIサイリスタ20の過渡状態において、SIサイリスタ20をターンオフすることにより、上述した特許文献2からもわかるように、ピーク値もパルス幅も異ならせることができる(第3方式)。
上述した第1方式、第2方式及び第3方式を組み合わせることで、それぞれピーク値及びパルス幅の異なる高電圧パルスを出力させることが可能となる。
この第1方式、第2方式、第3方式を、ワークの放電加工や、プラズマによる脱臭、殺菌、有害ガスの分解等のプロセスに適用させる場合は、以下の2つの構成を採用することが好ましい。
すなわち、図6に示すように、第1の構成例(第1変形例)に係るパルス電源回路10aは、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)に対する制御の順番が登録された順番テーブル50が記録されたメモリ52を有する。制御回路14は、この順番テーブル50に登録された順番に従って複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)を制御する。順番テーブル50は、図7に示すように、各レコードに、オン制御すべきパルス発生回路のID番号が登録されている。
例えば上述した様々なプロセスのうち、実際にパルス電源回路10aを使用して行うプロセスについて、該プロセスに適した例えばピーク値の異なる高電圧パルスの順番を事前に決めておき、その順番を順番テーブル50に登録し、該順番テーブル50をメモリ52に記録する。
そして、パルス電源回路10aが起動されると、制御回路14は、順番テーブル50の第1レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。その後、所定のオン期間T1が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給すると同時に、順番テーブル50の第2レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。
以下同様にして、順番テーブル50の第n−1レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。その後、所定のオン期間T1が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給すると同時に、順番テーブル50の第nレコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。そして、所定のオン期間T1が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給する。
このようにして、1つのサイクルに、当該プロセスに適した順番で、且つ、ピーク値のn個の高電圧パルスが負荷42に印加されることになる。
この段階で1つのサイクルが終了し、以後、上述した一連の処理を順次繰り返していく。
また、別のプロセスにこのパルス電源回路10aを使用する場合は、上述と同様にして、事前に該別のプロセスに適した例えばピーク値の異なる高電圧パルスの順番を事前に決めておき、その順番を順番テーブル50に登録し、該順番テーブル50をメモリ52に記録(上書き)する。
その後は、上述した一連の処理を繰り返すことで、当該別のプロセスに適した順番で、且つ、ピーク値の高電圧パルスが順次負荷に印加されることになる。
次に、図8に示すように、第2の構成例(第2変形例)に係るパルス電源回路10bは、複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)に対する制御の順番が登録された複数の順番テーブル50a、50b、50c、50d・・・が記録されたメモリ52と、使用者の操作指示(例えばプロセスの種類を示す番号等)を電気信号として入力するための操作部54と、該操作部54からの操作指示に従って、複数の順番テーブル50a、50b、50c、50d・・・のうち、1つの順番テーブルを選択する選択部56とを有する。制御回路14は、選択された順番テーブルに登録された順番に従って複数のパルス発生回路12(1)〜12(n)を制御する。
複数の順番テーブル50a、50b、50c、50d・・・は、例えばワークの放電加工用の順番テーブル50a、プラズマによる脱臭処理用の順番テーブル50b、プラズマによる殺菌用の順番テーブル50c、プラズマによる有害ガスの分解用の順番テーブル50d等がある。各順番テーブルは、図7と同様に、各レコードに、オン制御すべきパルス発生回路のID番号が登録されている。すなわち、各順番テーブルには、それぞれ対応するプロセスに適した順番でパルス発生回路のID番号が登録されている。
そして、操作部54を介して今回のプロセスを示す番号が入力されて、パルス電源回路10bが起動されると、選択部56は、複数の順番テーブル50a、50b、50c、50d・・・のうちから、今回入力されたプロセスの番号に対応する順番テーブルを選択する。制御回路14は、選択された順番テーブルの第1レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。その後、所定のオン期間が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給すると同時に、選択された順番テーブルの第2レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。
以下同様にして、選択された順番テーブルの第n−1レコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。その後、所定のオン期間が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給すると同時に、選択された順番テーブルの第nレコードからID番号を読み出し、該読み出したID番号に対応するパルス発生回路の入力端子にオン信号を供給する。そして、所定のオン期間が経過した時点で上記パルス発生回路の入力端子にオフ信号を供給する。
このようにして、1つのサイクルに、今回のプロセスに適した順番で、且つ、ピーク値のn個の高電圧パルスが負荷に印加されることになる。
この段階で1つのサイクルが終了し、以後、上述した一連の処理を順次繰り返していく。
また、別のプロセスにこのパルス電源回路10bを使用する場合は、上述と同様にして、操作部54を介して別のプロセスの番号を入力する。選択部56は、当該別のプロセスに対応する順番テーブルを選択し、制御回路14は、この選択された順番テーブルに基づいて各パルス発生回路を制御する。
これによって、上述した一連の処理が繰り返され、当該別のプロセスに適した順番で、且つ、ピーク値の高電圧パルスが順次負荷に印加されることになる。
このように、第1変形例及び第2変形例に係るパルス電源回路10a及び10bにおいては、適用するプロセスに適した出力タイミング及び振幅で高電圧パルスを発生させることができ、ワークの放電加工や、プラズマによる脱臭、殺菌、有害ガスの分解等を、適切なパルス供給によって効率よく行うことが可能となる。
なお、本発明に係るパルス電源回路は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係るパルス電源回路の構成を示すブロック図である。 代表的に第1パルス発生回路の構成を示す回路図である。 代表的に第1パルス発生回路の回路動作を示すタイミングチャートである。 本実施の形態に係るパルス電源回路の回路動作を示すタイミングチャートである。 本実施の形態に係るパルス電源回路において、各パルス発生回路の一次インダクタンスを変更した場合の回路動作を示すタイミングチャートである。 第1の変形例に係るパルス電源回路の構成を示すブロック図である。 順番テーブルの内訳を示す説明図である。 第2の変形例に係るパルス電源回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10、10a、10b…パルス電源回路
12(1)〜12(n)…第1パルス発生回路〜第nパルス発生回路
14…制御回路 16…直流電源部
18…トランス 20…SIサイリスタ
22…スイッチング素子 24…一次巻線
32(1)〜32(n)…入力端子 34…二次巻線
36a(1)〜36a(n)…第1出力端子
36b(1)〜36b(n)…第2出力端子
38…第1接続点 40…第2接続点
42…負荷
44(1)〜44(n)…ダイオード

Claims (5)

  1. 複数のパルス発生回路と、
    前記複数のパルス発生回路を、それぞれタイミングをずらして制御する制御回路とを有し、
    前記複数のパルス発生回路が並列接続され、その接続点と負荷とが接続され、
    前記複数のパルス発生回路と前記接続点との間に、それぞれダイオードが、前記高電圧パルスの前記負荷への供給方向に対して順方向に接続され、
    各前記パルス発生回路は、直流電源部の両端に直列接続されたトランス及びスイッチを有し、前記制御回路の前記スイッチに対するオン制御によって前記トランスへの誘導エネルギーの蓄積を行い、前記制御回路の前記スイッチに対するオフ制御によって前記トランスの二次側での高電圧パルスの発生とを行うことを特徴とするパルス電源回路。
  2. 請求項1記載のパルス電源回路において、
    前記複数のパルス発生回路における各トランスの一次インダクタンスがそれぞれ同じであることを特徴とするパルス電源回路。
  3. 請求項1記載のパルス電源回路において、
    前記複数のパルス発生回路のうち、少なくとも1つの前記パルス発生回路における前記トランスの一次インダクタンスが、他のパルス発生回路における前記トランスの一次インダクタンスと異なることを特徴とするパルス電源回路。
  4. 請求項3記載のパルス電源回路において、
    前記複数のパルス発生回路に対する制御の順番が登録された順番テーブルが記録されたメモリを有し、
    前記制御回路は、前記順番テーブルに登録された順番に従って前記複数のパルス発生回路を制御することを特徴とするパルス電源回路。
  5. 請求項3記載のパルス電源回路において、
    前記複数のパルス発生回路に対する制御の順番が登録された複数の順番テーブルが記録されたメモリと、
    外部入力に従って、前記複数の順番テーブルのうち、1つの順番テーブルを選択する手段とを有し、
    前記制御回路は、選択された前記1つの順番テーブルに登録された順番に従って前記複数のパルス発生回路を制御することを特徴とするパルス電源回路。
JP2007339011A 2007-12-28 2007-12-28 パルス電源回路 Expired - Fee Related JP5143547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339011A JP5143547B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 パルス電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339011A JP5143547B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 パルス電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009165201A true JP2009165201A (ja) 2009-07-23
JP5143547B2 JP5143547B2 (ja) 2013-02-13

Family

ID=40967172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339011A Expired - Fee Related JP5143547B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 パルス電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5143547B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2461482A2 (en) 2010-12-01 2012-06-06 NGK Insulators, Ltd. Pulse generation circuit

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56163830A (en) * 1980-05-13 1981-12-16 Inoue Japax Res Inc Pulse power source
JPH0585521U (ja) * 1984-05-11 1993-11-19 アーゲー フユア インドストリエルレ エレクトロニク アギー ロソーネ ベー. ロカルノ 放電加工機用スパーク発生器
JP2003304690A (ja) * 2002-04-10 2003-10-24 Fujitsu Access Ltd 可変電源システム
JP3811681B2 (ja) * 2002-06-12 2006-08-23 日本碍子株式会社 高電圧パルス発生回路

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56163830A (en) * 1980-05-13 1981-12-16 Inoue Japax Res Inc Pulse power source
JPH0585521U (ja) * 1984-05-11 1993-11-19 アーゲー フユア インドストリエルレ エレクトロニク アギー ロソーネ ベー. ロカルノ 放電加工機用スパーク発生器
JP2003304690A (ja) * 2002-04-10 2003-10-24 Fujitsu Access Ltd 可変電源システム
JP3811681B2 (ja) * 2002-06-12 2006-08-23 日本碍子株式会社 高電圧パルス発生回路

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2461482A2 (en) 2010-12-01 2012-06-06 NGK Insulators, Ltd. Pulse generation circuit
US8476954B2 (en) 2010-12-01 2013-07-02 Ngk Insulators, Ltd. Pulse generation circuit

Also Published As

Publication number Publication date
JP5143547B2 (ja) 2013-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10734906B2 (en) Nanosecond pulser
US20200043702A1 (en) High voltage resistive output stage circuit
US7084528B2 (en) High-voltage pulse generating circuit
Jiang et al. Pulsed power generation by solid-state LTD
JP3422002B2 (ja) Dc−dcコンバータ回路およびこのdc−dcコンバータ回路を用いた誘導負荷駆動装置
JP4382665B2 (ja) パルス電源装置
JP4783740B2 (ja) 高電圧パルス発生回路
JP5143547B2 (ja) パルス電源回路
JP4418212B2 (ja) 高電圧パルス発生回路
JP4684765B2 (ja) 電気回路及びパルス電源
JP2007181375A (ja) 高電圧パルス発生回路およびパルス幅変更方法
Patel et al. Power supplies for plasma heating: PSM and involved challenges
JP4538305B2 (ja) 放電装置
JP4783628B2 (ja) 放電装置
JP2004220985A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP4824419B2 (ja) 放電装置
JP2000323772A (ja) パルス電源装置
KR101105801B1 (ko) 룩업 테이블을 이용한 자기 스위치 제어 방법 및 장치
JP4740559B2 (ja) パルス電源
JPWO2005041389A1 (ja) パルス発生回路
EP4235742A1 (en) High power generator and method of supplying high power pulses
EP4235736A1 (en) High power generator and method of supplying high power pulses
EP4235740A1 (en) High power generator and method of supplying high power pulses
EP4235733A1 (en) High power generator and method of supplying high power pulses
EP4235734A1 (en) High power generator and method of supplying high power pulses

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121121

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151130

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees