JP2009164901A - 呼接続装置及び呼接続方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】お互いの呼接続に同意したユーザの携帯電話同士を各々の呼接続番号自体を交換することなく呼接続させ得るような仕組みを提供すること。
【解決手段】一度限りの通話に合意した両ユーザのIDを各々の移動体端末10の赤外線通信機能を使って交換させ、一方の移動体端末10から相手のIDをサーバ装置へ送信させる。他方の移動体端末10はサーバ装置からIDを受信し、受信したIDと自らに固有のIDの対をサーバ装置に送信すると、その相手と呼接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信端末を呼接続する技術に関する。
固定電話と同様に、携帯電話には各々に固有の呼接続番号が割り振られており、携帯電話を利用する各ユーザは、自らの携帯電話から通話相手の携帯電話の呼接続番号をダイヤルすることにより、その通話相手の携帯電話と音声の遣り取りを行うことが可能である。そして、この携帯電話同士の音声の遣り取りは、通信事業者の運営する移動パケット関門中継交換局内のサーバ装置を介して行われるようになっている。特許文献1には、このような携帯電話同士の通話を行う際の呼接続番号の秘匿性を確保する仕組みが開示されている。同文献に開示された通信仲介センタは、ある携帯電話の呼接続番号に対応する匿名識別情報を用いた発呼がなされると、網内でその匿名識別情報を呼接続番号に変換し、変換後の呼接続番号への発呼がなされるようになっている。
特開2005−159485号公報
特許文献1に開示された類の従来技術は、呼接続番号そのものではなくそれと対応付けられた固有のID(匿名識別情報)を不特定人に開示し、そのIDを用いた発呼を行うようになっている。
しかしながら、この仕組みによると、あるユーザから発呼のためのIDを入手した者がそのIDを別の他人に渡してしまうと、その他人がIDを用いて誰とでも自由に呼接続を行うことができてしまうという問題があった。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、その目的は、お互いの呼接続に同意したユーザの通信端末同士を各々の呼接続番号自体を交換することなく呼接続させ得る仕組みを提供することにある。
本発明の好適な態様である呼接続装置は、通信端末の呼接続番号の対と、当該対を特定するための特定情報とを対応付けて記憶した記憶手段と、前記特定情報を受信する受信手段と、受信した前記特定情報に対応付けられて記憶されている前記呼接続番号の対を前記記憶手段から抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続する呼接続手段とを備えている。
前記特定情報は、前記通信端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報であり、
前記記憶手段は、各々の前記ユーザに割り当てられたユーザ識別情報と当該ユーザの通信端末の呼接続番号とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザ識別情報の対を記憶し、前記受信手段は、前記ユーザ識別情報を受信し、前記抽出手段は、前記記憶手段に記憶されている前記ユーザ識別情報の対のうち、前記受信手段によって受信されたユーザ識別情報が含まれている対を特定し、さらに、特定した対をなすユーザ識別情報の各々と対応付けられた呼接続番号を抽出してもよい。さらに、前記受信手段は、前記ユーザ識別情報の対を受信し、前記抽出手段は、受信した前記ユーザ識別情報の対のうちの一方のユーザ識別情報に対応付けられた呼接続番号を前記記憶手段から特定し、特定した呼接続番号の通信端末宛てに、前記ユーザ識別情報の対のうちの他方のユーザ識別情報を送信し、その宛先の通信端末からユーザ識別情報の対を受信し、受信した対が前記記憶手段に記憶されていれば、当該対をなすユーザ識別情報の各々に対応付けられた呼接続番号を抽出してもよい。
また、前記抽出手段によって前記呼接続番号の対が複数抽出された場合には、これら複数の対のうちいずれかを選択する選択手段を備え、前記呼接続手段は、前記選択手段によって選択された前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続するようにしてもよい。
本発明の別の好適な態様である呼接続方法は、複数の通信端末と、それらの通信端末と通信網を介して接続される呼接続サーバ装置とを有するシステムを用いた呼接続方法であって、第1の通信端末又は第2の通信端末の一方又は双方が、各々の通信端末に割り当てられた呼接続番号の対を特定するための特定情報を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第1の行程と、前記サーバ装置が、前記特定情報を受信し、その特定情報と、前記第1の通信端末及び前記第2の通信端末の呼接続番号の対とを対応付けて記憶手段に記憶する第2の行程と、前記第1の通信端末又は第2の通信端末の少なくともいずれか一方が、前記特定情報を前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第3の行程と、前記サーバ装置が、前記特定情報を受信し、その特定情報に対応付けられて前記記憶手段に記憶されている前記呼接続番号の対を抽出し、抽出した前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続する第5の行程とを備える。
前記第1の行程は、前記第1の通信端末が、各通信端末に割り当てられた呼接続番号の対を特定するための特定情報を、第2の通信端末へ送信する行程と、前記第1の通信端末が、前記特定情報と、自端末に割り当てられた呼接続番号とを、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する行程と、前記第2の通信端末が、前記特定情報を受信し、受信した特定情報と自端末に割り当てられた呼接続番号を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する行程とからなり、前記第2の行程において、前記サーバ装置が、前記第1の通信端末から前記特定情報とともに送信されてきた前記呼接続番号と、前記第2の通信端末から当該特定情報とともに送信されてきた前記呼接続番号との対を、当該特定情報と対応付けて記憶手段に記憶させるようにしてもよい。さらに、前記第1の行程では、前記第1の通信端末は、前記特定情報を前記通信網を介さずに前記第2の通信端末へ送信することが望ましい。
また、本発明の別の好適な態様である呼接続方法は、複数の通信端末と、それらの通信端末と通信網を介して接続される呼接続サーバ装置とを有するシステムを用いた呼接続方法であって、第1の通信端末が、自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報を第2の通信端末へ送信する第1の行程と、第2の通信端末が、前記ユーザ識別情報を受信し、受信したユーザ識別情報と自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報との対を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第2の行程と、前記サーバ装置が、前記ユーザ識別情報の対を受信し、受信した対を記憶手段に記憶させると共に、その対の一方である第1の通信端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報を、前記第2の通信端末宛てに前記通信網を介して送信する第3の行程と、前記第2の通信端末が、前記ユーザ識別情報を受信し、受信したユーザ識別情報と自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報との対を、前記サーバ装置へ前記通信網を介して送信する第4の行程と、前記サーバ装置が、前記ユーザ識別情報の対を受信し、受信したユーザ識別情報の対が前記記憶手段に記憶されているか否か判断し、記憶されていると判断した場合には、その対をなすユーザ識別情報と対応する呼接続番号の通信端末同士を呼接続する第5の行程とを備える。前記第1の行程では、前記第1の通信端末は、自端末に割り当てられたユーザ識別情報を前記通信網を介さずに前記第2の通信端末へ送信することが望ましい。
本発明によれば、呼接続番号の対を特定するための特定情報に基づいて通信端末同士を呼接続させるので、通信端末のユーザは、通信先の呼接続番号を知る必要もないし、又は、自らの通信端末の呼接続番号を伝える必要もない。さらに、上記の特定情報が第3者に知られたとしても、記憶手段に記憶されている呼接続番号の対に基づいて呼接続がなされるので、その第3者は、記憶された呼接続番号以外の相手とは呼接続を行うことができない。
(発明の実施の形態)
本願発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態で用いる主要な用語を定義する。「キャリア」とは、移動体パケット通信網を運営する通信事業者を意味する。「ユーザ」とは、移動体端末を購入した上でキャリアとの間に移動体パケット通信網の利用契約を結んでいる者を意味する。
本実施形態の特徴は、一度限りの通話に合意した両ユーザにそれぞれ割り当てられたユーザ識別情報を各々の移動体端末10の赤外線通信機能を使って交換させ、相手のユーザ識別情報をサーバ装置へ送信させることにより、互いの呼接続番号自体を開示することなく両ユーザの移動体端末10同士を呼接続させるようにした点である。ユーザ識別情報は、例えばUID(User Identification )、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)又はMIN(Mobile Identification Number)などのように、呼接続番号以外で、各々のユーザを識別し得るものであればどのようなものでもよいが、以下の実施形態では「UID」を用いるものとする。
図1は、本実施形態にかかる通信システムの全体構成図である。図に示すように、このシステムは、移動体端末10、基地局20、ゲートウェイサーバ装置30、呼接続サーバ装置40を有する。
移動体端末10は、各ユーザに一台ずつ携帯される。基地局20は、地上を数キロメートル毎に分割したエリア毎に一台ずつ設置されており、各々の管轄するエリア内に移動してきた移動体端末10との間で無線通信を行う。ゲートウェイサーバ装置30と呼接続サーバ装置40は、移動パケット関門中継交換局90内にて稼働するサーバ装置である。移動パケット関門中継交換局90は、キャリアのサービス提供管轄区域(例えば、都道府県)毎にあり、各々の管轄区域内の全基地局20を管理下においている。そして、それらの両サーバ装置と基地局20とにより各管轄区域毎の移動体パケット通信網が形成される。
図2は、移動体端末10の物理的構成を示す図である。移動体端末10は、無線通信部11、赤外線通信部12、指示入力部13、液晶表示部14、収音部15、放音部16、音声処理部17、及び制御部18を備える。
無線通信部11は、切換スイッチ、PLL(Phase Locked Loop)、変復調回路、チャネルリンク制御回路などを有し、CDMA(Code Division Multiple Access)の通信プロトコルに従い、基地局20との間で無線信号を遣り取りする。
赤外線通信部12は、赤外線通信ポートや各種回路などを有し、IrDA(Infrared Data Association)の通信プロトコルに従い、同部12を搭載した他の移動体端末10との間で赤外線信号を遣り取りする。
指示入力部13は、PB(プッシュボタン)等の各種ボタン及びカーソルキーからなり、ユーザによって入力操作が行われると、その入力操作に対応した操作信号を制御部18に供給する。
液晶表示部14は、液晶パネル等の表示装置から構成されており、制御部18による制御の下に各種情報を表示する。
収音部15は、ユーザの音声を収音してアナログ信号化するマイクロホンである。
放音部16は、アナログ信号を音声化するスピーカである。
音声処理部17は、アナログ/デジタル変換器、デジタル/アナログ変換器、及びコーデックを有し、収音部15から供給されるアナログ信号をアナログ/デジタル変換して得た音声データを無線通信部11へ供給すると共に、同部11から供給される音声データをデジタル/アナログ変換して得たアナログ信号を放音部16へ供給する。
制御部18は、CPU18a、RAM18b、ROM18c、及びEEPROM18dを有している。
CPU18aは、RAM18bをワークエリアとして利用しつつ、ROM18cやEEPROM18dに記憶された各種プログラムを実行する。
ROM18cには、プリインストールプログラムが記憶される。プリインストールプログラムは、移動体端末10の製造過程においてROM18cに記憶されるプログラムであり、具体的には、マルチタスクオペレーティングシステム(以下、「マルチタスクOS」と記す)、Java(登録商標)プラットフォームプログラム、ネイティブアプリケーションの各プログラムである。これらのプログラムについて概説すると、まず、マルチタスクOSは、TSS(Time-Sharing System)による複数タスクの擬似的な並列実行を実現するために必要な、仮想メモリ空間割り当てなどの各種機能をサポートしたオペレーティングシステムである。Javaプラットフォームプログラムは、後述するJava実行環境を実現すべくCDC(Connected Device Configuration)に従って記述されたプログラム群である。ネイティブアプリケーションは、通話やブラウジング、メール送受などといった移動体端末10の基本的なサービスを実現するプログラムであり、メール送受サービスの提供を受けるためのメーラプリケーション、ブラウジングサービスの提供を受けるためのブラウザプリケーションを含む。
EEPROM18dは、Javaアプリケーション格納領域を有する。この領域には、Javaアプリケーションが記憶される。Javaアプリケーションは、Java実行環境下における処理の手順そのものを記述した実体プログラムとその実体プログラムの実行に伴って利用される画像ファイルや音声ファイルとを取り纏めたJar(Java Archive)ファイル、及びそのJarファイルのインストールや起動、各種の属性を記したADF(Application Descriptor File )を有している。このJavaアプリケーションは、キャリアらにより作成されてゲートウェイサーバ装置30やインターネット通信網50のサーバ装置などに格納され、移動体端末10からのリクエストに応じてそれらのサーバ装置から適宜ダウンロードされるようになっている。また、このEEPROM18dは、自端末に割り当てられた呼接続番号や、自端末のユーザに割り当てられたUIDを記憶している。
図3は、ROM18c及びEEPROM18dの各種プログラムの実行により移動体端末10の制御部18に実現され得る各部の論理的構成を示す図である。図に示すように、各種プログラムを実行する移動体端末10には、ブラウザ71、メーラ72、及びJava実行環境74がOS73上に実現され、また、EEPROM18dには第1ストレージ75と第2ストレージ76とが確保される。ブラウザ71及びメーラ72は、ROM18cのネイティブアプリケーションにより実現されるものであり、HTML(Hyper Text Markup Language)形式で記述されたデータの受信やその解釈、電子メールの送受信などの役割を司る。
Java実行環境74は、ROM18cのJavaプラットフォームプログラムにより実現される。Java実行環境74は、クラスライブラリ77、JVM(Java Virtual Machine)78、及びJAM(Java Application Manager)79から成る。クラスライブラリ77は、「クラス」と呼ばれる、汎用性の高い特定の機能を持ったプログラムモジュール群を1つのファイルに取り纏めたものである。JVM78は、マルチタスクOSを搭載させた携帯器機向けのコンフィギュレーションであるCDC用に最適化されたJVMであり、Javaアプリケーションとして提供されるバイトコードを解釈し及び実行する役割を司る。JAM79は、Javaアプリケーションのダウンロードとインストールとを主導する役割を司る。
第1ストレージ75は、JAM79による主導の下にダウンロードされるJavaアプリケーション(JarファイルとADF)を格納する領域である。第2ストレージ76は、Javaアプリケーションの実行の際に生成されたデータをその終了後に格納しておくための領域であり、インストールされた各Javaアプリケーション毎に個別の格納領域が割り当てられるようになっている。そして、あるJavaアプリケーションに割り当てた格納領域のデータは、そのJavaアプリケーションが実行されている間のみ書き換え可能となっており、別のJavaアプリケーションが書き換えを行い得ないようになっている。
図4は、ゲートウェイサーバ装置30のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置は、TCP(transmission control protocol)/IP(internet protocol)に準拠した手順でデータが転送されるインターネット通信網と、TCP/IPを簡素化した手順でデータが転送される移動体パケット通信網とを相互接続するコンピュータである。
図に示すように、このサーバ装置30は、制御部31、通信インターフェース32、及びハードディスク33を備えている。
制御部31は、CPU31a、RAM31b、ROM31cなどを内蔵する。
通信インターフェース32は、TCP/IP、HTTPなどのプロトコルに従ったデータの遣り取りを司る。
ハードディスク33は、プロトコル変換プログラム33a及び番号秘匿通話支援アプリケーション33bを記憶する。
プロトコル変換プログラム33aは、移動体パケット通信網とインターネット通信網のうち一方から到達したデータのプロトコルを変換した上で他方へ伝送する機能を、CPUに付与する。
番号秘匿通話支援アプリケーション33bは、移動体端末10にダウンロードさせるべくキャリアらに作成された固有のJavaアプリケーション(JarファイルとADF)の1つであり、呼接続番号を開示しない相手との呼接続を実現するための機能をJVM78に付与する。
図5は、呼接続サーバ装置40のハードウェア概略構成を示す図である。このサーバ装置40は、移動体端末10間、または移動体端末10と固定電話通信網60の電話器の間の呼接続及び通話を制御するコンピュータである。
図に示すように、このサーバ装置40は、制御部41、通信インターフェース42、及びハードディスク43を備えている。
ゲートウェイサーバ装置30と同様に、制御部41は、CPU41a、RAM41b、ROM41cを内臓し、また、通信インターフェース42の構成も同サーバ装置30と同様である。
ハードディスク43は、呼接続プログラム43a、ホームメモリ43b、及び通話予約管理データベース43cを記憶する。
呼接続プログラム43aは、本実施形態に特徴的な機能を制御部18に付与する固有のプログラムである。
ホームメモリ43bは、自装置30の設置されたサービス提供管轄区域内の移動体端末10のステータスを記憶するメモリである。このメモリには、移動体端末10毎に、UID、呼接続番号、及び各々が在圏するエリアを管轄する基地局20の識別情報が記憶される。そして、各移動体端末10と対応する基地局20の識別情報は、各移動体端末10の在圏するエリアの遷移に合わせて書き換えられるようになっている。
通話予約管理データベース43cは、電話番号を開示しない一度限りの通話に同意したユーザのUIDの対を記憶するデータベースである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
図6は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図に示す動作は、ゲートウェイサーバ装置30に格納されている番号秘匿通話支援アプリケーション33bのダウンロードを済ませた2台の移動体端末10の赤外線ポート同士を対向させた状態で、一方の移動体端末10の番号秘匿通話支援アプリケーション33bを起動させると開始される。なお、以降の説明では、番号秘匿通話支援アプリケーション33bを先に起動させた一方の移動体端末10を移動体端末10Aと記し、もう一方の移動体端末10を移動体端末10Bと記す。
番号秘匿通話支援アプリケーション33bが起動された移動体端末10Aの制御部18は、UIDの送信を求める赤外線信号を赤外線通信部12から送信させる(S100)。
赤外線信号を受信した移動体端末10Bの制御部18は、EEPROM18dに記憶されている自らのUIDを読み出し、そのUIDを示す赤外線信号を赤外線通信部12から送信させる(S110)。
赤外線信号を受信した移動体端末10Aの制御部18は、その信号が示す移動体端末10BのUIDと、EEPROM18dから読み出した自らのUIDを含む通話予約リクエストを無線通信部11から呼接続サーバ装置40に宛てて送信させる(S120)。
通話予約リクエストを受信した呼接続サーバ装置40の制御部41は、そのリクエストに含まれるUIDの対を、通話予約管理データベース43cに記憶させる(S130)。
続いて、制御部41は、通話リクエストに含まれる一対のUIDのうち、送信元のものでないUIDと対応する移動体端末10、つまり、移動体端末10Bに宛てて、送信元である移動体端末10AのUIDを送信する(S140)。
UIDを受信した移動体端末10Bの制御部18は、そのUIDをEEPROM18dに記憶させる(S150)。
UIDをEEPROM18dに記憶させた移動体端末10Bの制御部18は、通話に同意した相手のUIDを受信した旨を示す文字列を液晶表示部14に表示させる(S160)。
このメッセージを参照することにより、移動体端末10Bのユーザは、一度限りの通話に必要な手続が完了したことを了解する。そして、ユーザは、移動体端末10Aのユーザとの通話を希望するとき、番号秘匿通話支援アプリケーション33bを起動させた上で指示入力部13を操作することにより、UIDの送信を指示する。
UIDの送信が指示されると、移動体端末10Bの制御部18は、EEPROM18dに予め記憶されている自らのUIDと、ステップ150にてそのEEPROM18dに記憶させたUIDとを読み出し、それらのUIDの対を含む呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に宛てて無線通信部11から送信させる(S170)。
呼接続リクエストを受信した呼接続サーバ装置40の制御部41は、そのリクエストに含まれるUIDの対が、通話予約管理データベース43cに記憶されているか否か判断する(S180)。
ステップ180にて、UIDの対が記憶されていないと判断した制御部41は、呼接続を拒否するメッセージを呼接続リクエストの送信元に宛てて送信する(S190)。
ステップ190にて、UIDの対が記憶されていると判断した制御部41は、その対をなすUIDと対応する呼接続番号をホームメモリ43bから抽出し、抽出した呼接続番号の移動体端末10同士を呼接続させる(S200)。これにより、移動体端末10A及びBのユーザ同士による音声通話が実現される。
そして、一方の移動体端末10の指示入力部13の操作を通じて呼接続が解消されると、呼接続サーバ装置40の制御部41は、ステップ190にて通話予約管理データベース43cに記憶されていると判断したUIDの対をそのデータベース43cから消去する(S210)。
以上説明した本実施形態によると、一度限りの通話に同意したユーザは、一方のユーザの移動体端末10の赤外線ポートから他方のユーザの移動体端末10の赤外線ポートへUIDを送信するという簡単な手続を行うことにより、互いの電話番号を開示することなく、一度限りの通話を確保することができる。また、通話予約管理データベースに記憶されたUIDの対に対応するユーザ同士の通話しか実現されることはないので、仮に上記のUIDの対が第3者に知られたとしても、その第3者は任意の相手と自由に通話を行うことはできない。
(他の実施形態)
本願発明は、種々の変形実施が可能である。
呼接続サーバ装置40は、移動体端末10の呼接続番号の対と、当該対を特定するための特定情報とを対応付けて記憶しておき、移動体端末10から特定情報を受信すると、受信した特定情報に対応付けられて記憶されている呼接続番号の対を抽出して、その呼接続番号の移動体端末10同士を呼接続すればよい。
上記実施形態では、ユーザ識別情報であるUIDの対を記憶しておき、そのUIDの対にそれぞれ対応づけられた呼接続番号を利用することで、移動体端末10同士の呼接続を実現していた。つまり、実施形態では、通信端末の呼接続番号の対を特定し得る特定情報として、“ユーザ識別情報の対”を利用していたのである。この特定情報は例えば以下のような内容であってもよい。
図7において、番号秘匿通話支援アプリケーション33bが起動された移動体端末10Aの制御部18は、所定のアルゴリズムに基づいて予約管理IDを発行し、それをEEPROM18dに記憶する(S300)。この予約管理番号は、通話に同意したユーザの通信端末の呼接続番号の対を特定するための特定情報として機能する。移動体端末10Aの制御部18は、この予約管理番号を示す赤外線信号を赤外線通信部12送信させる(S310)。赤外線信号を受信した移動体端末10Bの制御部18は、予約管理IDをEEPROM18dに記憶させてから、自端末のユーザに対して、移動体端末10Aのユーザとの通話に同意する否かを確認するメッセージを液晶表示部14に表示する(S320)。ユーザが同意の旨の操作を行うと、移動体端末10Bの制御部18は、EEPROM18dに記憶されている自らの呼接続番号を読み出し、その呼接続番号と、移動体端末10Aから受け取った予約管理番号を含む通話予約リクエストを無線通信部11から呼接続サーバ装置40に宛てて送信させる(S330)。一方、移動体端末10Aの制御部18も、自端末の呼接続番号と、自端末が発行した予約管理番号を含む通話予約リクエストを無線通信部11から呼接続サーバ装置40に宛てて送信させる(S340)。呼接続サーバ装置40の制御部41は、移動体端末10a,10Bからそれぞれ受信した通話予約リクエストリクエストに含まれる予約管理番号を比較し、同一の予約管理番号とともに受信した呼接続番号の対をその予約管理番号と共に、通話予約管理データベース43cに記憶させる(S350)。
次に、移動体端末10A,10Bのいずれか(ここでは、移動体端末10Aとする)のユーザが、通話に同意した相手と通話を行う旨の操作を行うと、その移動体端末10Aの制御部18は、その操作を受け付け(S360)、上記予約管理番号を含む呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に宛てて無線通信部11から送信させる(S370)。呼接続リクエストを受信した呼接続サーバ装置40の制御部41は、そのリクエストに含まれる予約管理番号を検索キーとして通話予約管理データベース43cを検索し、その予約管理番号に対応付けられている呼接続番号の対を抽出する(S380)。そして、制御部41は、抽出した呼接続番号の移動体端末10同士を呼接続させる(S390)。これにより、移動体端末10A及びBのユーザ同士による音声通話が実現される。そして、一方の移動体端末10の指示入力部13の操作を通じて呼接続が解消されると、呼接続サーバ装置40の制御部41は、通話予約管理データベース43cに記憶されている呼接続番号の対をそのデータベース43cから消去する(S400)。
以上のように、通話に同意したユーザの通信端末の呼接続番号の対を特定するための特定情報として、「予約管理番号は」を用いることで、互いの電話番号を開示することなく、一度限りの通話を確保することができる。
なお、図7の例では、移動体端末10同士が予約管理番号を遣り取りするだけであり、移動体端末10と呼接続サーバ装置40との遣り取りにおいては、実施形態で利用したUIDを利用する必要がないから、呼接続番号そのものを利用していた。しかし、実施形態と同様にUIDを用いてもよい。また、予約管理番号を移動体端末10が発行するのではなく、呼接続サーバ装置40が発行し、それを呼接続サーバ装置40移動体端末10に通知するようにしてもよい。
また、実施形態では、図6のステップS170において、移動体端末10Bが呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に送信していたが、移動体端末10Aが呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に送信してもよい。
また、実施形態では、図6のステップS170において、移動体端末10Bの制御部18は、自らのUIDと通話相手となるユーザのUIDとの対を含む呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に送信していたが、いずれか一方のUIDを含む呼接続リクエストを呼接続サーバ装置40に送信してもよい。なぜなら、呼接続サーバ装置40の制御部41は、そのUIDを検索キーにして通話予約管理データベース43cを検索することで、そのUIDを含むUIDの対を抽出することができるからである。ただし、この場合、同一のユーザによる通話の予約が1つだけであることが前提となる。
仮に同一のユーザによる通話の予約が複数あった場合には、つまり、制御部41によって呼接続リクエストに基づいて通話予約管理データベース及びホームメモリからUID乃至呼接続番号の対が複数抽出された場合には、これら複数の対のうちいずれかを選択する選択手段が必要となる。この選択手段は、例えば、制御部41が、移動体端末10に抽出したUIDの対を通知し、その中から移動体端末10のユーザが所望する対を指定させ、指定された対を選択するとか、或いは、通話予約管理データベースへの登録日時が最も新しいもの選択するなど予約日時に基づいて選択するなどといったものがある。
実施形態では、赤外線ポートを介してUID(ユーザ識別情報)を遣り取りしていたが、この遣り取りの方法はこれに限らない。例えば、3次元コンピュータグラフィックスで表現された仮想空間において、各ユーザを象徴するアバタを通じて互いにコミュニケーションをとるサービスが知られているが、この仮想空間を通して、移動体端末10の呼接続番号の対を特定し得る特定情報を交換又は通知してもよい。
上記実施形態では、赤外線ポートを介してUIDを遣り取りしたユーザ同士の一度限りの通話を実現するようになっており、それらの両ユーザの移動体端末10同士の呼接続が解消すると、そのUIDの対が通話予約管理データベース43cから消去され、以降は、その対を含む呼接続リクエストを受信しても呼接続を拒否するようになっていた。
これに対し、通話予約管理データベース43cに記憶したUIDの有効期限を設定し、その有効期限の間は、回数の制限なく呼接続リクエストを受け付けるようにしてもよい。この変形例によると、例えば、期間限定のプロジェクトなどに携わるユーザ同士で、互いのプライバシーを守りつつ、通話を促進させることができる。
同様に、通話予約管理データベース43cに記憶したUIDの呼接続回数を設定し、その呼接続回数に至るまでは呼接続リクエストを受け付けるようにしてもよい。
上記実施形態では、呼接続番号の換わりに、通話に同意した両ユーザのUIDの対を通話予約管理データベース43cに記憶させるようになっていたが、各ユーザが任意に決定してキャリアの承認を得た文字列など、各ユーザに固有である他の情報の対を通話予約管理データベース43cに記憶させるようにしても同様の効果を得ることが可能である。
番号秘匿通話支援アプリケーション33bをJava実行環境上で稼働するJavaアプリケーションとせずに、ネイティブアプリケーションとして移動体端末10のROM18cに予め記憶させておくような構成をとってもよい。また、上記実施形態では、番号秘匿通話支援アプリケーション33bをゲートウェイサーバ装置30のハードディスクに記憶させ、移動体端末10からのリクエストに応じてこのゲートウェイサーバ装置30からダウンロードされるようになっていたが、インターネット通信網50上のサーバ装置から番号秘匿通話支援アプリケーション33bをダウンロードさせるようにしてもよい。
上記実施形態では、移動体端末10、つまり、移動体パケット通信網20を介したインターネット通信網40へのアクセスを可能とする携帯電話機にコンテンツ購入アプリケーションを実装させていたが、同種のアプリケーションをインターネット通信網40への直接のアクセスが可能なパーソナルコンピュータに実装させたとしても同様の作用を得ることが可能である。
通信システムの全体構成図である。 移動体端末の物理的構成図である。 移動体端末の制御部の論理的構成を示す図である。 ゲートウェイサーバ装置ハードウェア概略構成図である。 呼接続サーバ装置のハードウェア概略構成図である。 実施形態の動作示すフローチャートである。 他の実施形態の動作示すフローチャートである。
符号の説明
10…各移動体端末、11…無線通信部、12…赤外線通信部、13…指示入力部、14…液晶表示部、15…収音部、16…放音部、17…音声処理部、18…制御部、20…基地局、20…移動体パケット通信網、30…ゲートウェイサーバ装置、30…サーバ装置、31…制御部、32…通信インターフェース、33…ハードディスク、40…呼接続サーバ装置、41…制御部、42…通信インターフェース、43…ハードディスク、50…インターネット通信網、71…ブラウザ、72…メーラ、73…OS、74…Java実行環境、77…クラスライブラリ、78…JVM、79…JAM、90…移動パケット関門中継交換局

Claims (7)

  1. 通信端末の呼接続番号の対と、当該対を特定するための特定情報とを対応付けて記憶した記憶手段と、
    前記特定情報を受信する受信手段と、
    受信した前記特定情報に対応付けられて記憶されている前記呼接続番号の対を前記記憶手段から抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続する呼接続手段と
    を備えることを特徴とする呼接続装置。
  2. 前記特定情報は、前記通信端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報であり、
    前記記憶手段は、各々の前記ユーザに割り当てられたユーザ識別情報と当該ユーザの通信端末の呼接続番号とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザ識別情報の対を記憶し、
    前記受信手段は、前記ユーザ識別情報を受信し、
    前記抽出手段は、前記記憶手段に記憶されている前記ユーザ識別情報の対のうち、前記受信手段によって受信されたユーザ識別情報が含まれている対を特定し、さらに、特定した対をなすユーザ識別情報の各々と対応付けられた呼接続番号を抽出する
    ことを特徴とする請求項1記載の呼接続装置。
  3. 前記受信手段は、前記ユーザ識別情報の対を受信し、
    前記抽出手段は、
    受信した前記ユーザ識別情報の対のうちの一方のユーザ識別情報に対応付けられた呼接続番号を前記記憶手段から特定し、
    特定した呼接続番号の通信端末宛てに、前記ユーザ識別情報の対のうちの他方のユーザ識別情報を送信し、
    その宛先の通信端末からユーザ識別情報の対を受信し、
    受信した対が前記記憶手段に記憶されていれば、当該対をなすユーザ識別情報の各々に対応付けられた呼接続番号を抽出する
    ことを特徴とする請求項2記載の呼接続装置。
  4. 前記抽出手段によって前記呼接続番号の対が複数抽出された場合には、これら複数の対のうちいずれかを選択する選択手段を備え、
    前記呼接続手段は、前記選択手段によって選択された前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続する
    ことを特徴とする請求項1記載の呼接続装置。
  5. 複数の通信端末と、それらの通信端末と通信網を介して接続される呼接続サーバ装置とを有するシステムを用いた呼接続方法であって、
    第1の通信端末又は第2の通信端末の一方又は双方が、各々の通信端末に割り当てられた呼接続番号の対を特定するための特定情報を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第1の行程と、
    前記サーバ装置が、前記特定情報を受信し、その特定情報と、前記第1の通信端末及び前記第2の通信端末の呼接続番号の対とを対応付けて記憶手段に記憶する第2の行程と、
    前記第1の通信端末又は第2の通信端末の少なくともいずれか一方が、前記特定情報を前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第3の行程と、
    前記サーバ装置が、前記特定情報を受信し、その特定情報に対応付けられて前記記憶手段に記憶されている前記呼接続番号の対を抽出し、抽出した前記呼接続番号の通信端末同士を呼接続する第5の行程と
    を備えることを特徴とする呼接続方法。
  6. 前記第1の行程は、
    前記第1の通信端末が、各通信端末に割り当てられた呼接続番号の対を特定するための特定情報を、第2の通信端末へ送信する行程と、
    前記第1の通信端末が、前記特定情報と、自端末に割り当てられた呼接続番号とを、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する行程と、
    前記第2の通信端末が、前記特定情報を受信し、受信した特定情報と自端末に割り当てられた呼接続番号を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する行程とからなり、
    前記第2の行程において、前記サーバ装置が、前記第1の通信端末から前記特定情報とともに送信されてきた前記呼接続番号と、前記第2の通信端末から当該特定情報とともに送信されてきた前記呼接続番号との対を、当該特定情報と対応付けて記憶手段に記憶させる
    ことを特徴とする請求項5記載の呼接続方法。
  7. 複数の通信端末と、それらの通信端末と通信網を介して接続される呼接続サーバ装置とを有するシステムを用いた呼接続方法であって、
    第1の通信端末が、自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報を第2の通信端末へ送信する第1の行程と、
    第2の通信端末が、前記ユーザ識別情報を受信し、受信したユーザ識別情報と自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報との対を、前記通信網を介して前記サーバ装置へ送信する第2の行程と、
    前記サーバ装置が、前記ユーザ識別情報の対を受信し、受信した対を記憶手段に記憶させると共に、その対の一方である第1の通信端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報を、前記第2の通信端末宛てに前記通信網を介して送信する第3の行程と、
    前記第2の通信端末が、前記ユーザ識別情報を受信し、受信したユーザ識別情報と自端末のユーザに割り当てられたユーザ識別情報との対を、前記サーバ装置へ前記通信網を介して送信する第4の行程と、
    前記サーバ装置が、前記ユーザ識別情報の対を受信し、受信したユーザ識別情報の対が前記記憶手段に記憶されているか否か判断し、記憶されていると判断した場合には、その対をなすユーザ識別情報と対応する呼接続番号の通信端末同士を呼接続する第5の行程と
    を備えることを特徴とする呼接続方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017524287A (ja) * 2014-06-02 2017-08-24 アイデバイシーズ エルエルシー リンキングアドレスを用いたネットワーク上でのセキュア通信のためのシステムと方法

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