JP2009164636A - 半導体素子および半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、近紫外光や紫外光による黄変または白濁が発生しにくく、耐熱性、透明性を有し、かつ、低分子のシロキサンの残留する量が極めて少ない、あるいは全く含まない組成物を主成分とした封止材を有した半導体素子および半導体装置を提供することを課題とする。
【解決手段】発光素子および/または受光素子を封止材で封止した半導体素子において、前記封止材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とすることを特徴とする半導体素子。
【選択図】図3

Description

本発明は、発光素子および/または受光素子(以下、総称して「光素子」と表現することがある)を封止材により封止した半導体素子および半導体装置に関するものである。
一般に、レーザーダイオード(Laser Diode: LD)、LED(Light
Emitting Diode: 発光ダイオード)、LPH(LEDプリントヘッド)、CCD(Charge Coupled Device)、イメージセンサー等には、光素子を備えた半導体素子が搭載されている。
この半導体素子は、その内部に存する光素子の発光部および/または受光部を保護する目的で、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等からなる封止材(封止剤)で覆われている。
封止材には光学的透明性が要求されるため、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂が一般的に多く用いられている。エポキシ樹脂やシリコーン樹脂は、他の熱硬化性樹脂に比べて、安全かつ安価であり、光学的透明性のみならず、成形性、接着性、電気特性および耐湿性等に優れているため、各種成形材料、粉体塗装用材料、電気絶縁材料等として広く利用されている。特に最近では、半導体素子に使用されるワイヤーボンディングの金線を保護する目的で、ボッティング材(ポッティング材)やコーティング材としても使用されている。
特開2004−128468号公報 特開2009−024041号公報
しかし、現在、封止材として使用されているエポキシ樹脂やシリコーン樹脂には、いくつかの問題が発生している。
すなわち、エポキシ樹脂は、接着性が優れるものの、耐光性及び耐熱性が不十分であるという問題がある。具体的には、エポキシ樹脂からなる封止材は、発光素子から発せられた近紫外光の連続的若しくは長時間の透過により、発光素子近傍においてエポキシ樹脂の透明性の低下、黄変等が生じたり、発光素子の発熱により熱劣化したりするという問題がある。
また、シリコーン樹脂は、エポキシ樹脂に比べ、耐光性及び耐熱性が優れるものの、軟質性を有する封止材として用いたときには埃等の付着の問題があることや、硬質性を有する封止材として用いたときには接着性が不十分であるという問題がある。
さらに、このシリコーン樹脂には、微量ではあるが低分子のシロキサンが残留しており、この低分子のシロキサンが揮発して環状シロキサンを発生するため、この環状シロキサンが半導体素子の端子等の電気接点に付着し、絶縁皮膜となって接点障害に至り、導通不良や動作不良を起こすといった問題が発生している。
また、この低分子シロキサンが揮発して環状シロキサンが発生すると、シリコーン樹脂の粘着性が劣化し硬化する。そして、この状態が継続すると、白濁化して透明性が失われる。つまり、シリコーン樹脂を封止材として使用している半導体素子は、封止材の粘着性がなくなり、硬化することで透明性、透光性が劣化する問題が発生している。
本発明は、前記した問題に鑑みてなされたものであり、近紫外光や紫外光により封止材が本来持つべき透明性および透光性を失い難く、耐熱性を有し、かつ、電気接点の障害が発生しない半導体素子等を提供することを目的とする。
本発明は、発光素子および/または受光素子を封止材で封止した半導体素子において、封止材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とすることを特徴とする半導体素子に関するものである。
まず、本発明にかかる、半導体素子を封止する封止材について説明する。
封止材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性されたポリジメチルシロキサンとを、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とするものである。以下、ポリジメチルシロキサンを「PDMS」と略し、末端をシリケート変性されたポリジメチルシロキサンを「変性PDMS」と略す。
(シリケート化合物)
本発明のシリケート化合物とは、シリコン(Si)でできた金属アルコキシドのオリゴマーであり、主鎖にシロキサン(−Si−O−Si−)骨格を持ち、外鎖にアルコキシ基(RO)を導入した化合物のことである。ここで、アルコキシ基(RO)のアルキル部分である(R)は、メチル基、エチル基、プロピル基等が例示される。このシリケート化合物は、水と容易に反応する特性を持っている。
シリケート化合物は、金属アルコキシドのオリゴマーであるので、金属アルコキシドよりも分子量が大きいので、揮発しにくい。このため、シリケート化合物が加水分解した時に、前記変性PDMSに含まれる揮発性の高い低分子のシロキサンの揮発を、より一層、抑制することができる。また、シリケート化合物は、高い化学反応性を有しており、縮合反応を円滑に進めることができる。
また、本発明で使用するシリケート化合物の種類として、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート等が挙げられる。品質の安定性および安全性の点からエチルシリケートが好ましい。反応性を上げることを目的にメチルシリケートの使用の場合、揮発されるメタノールの処理を確実に実施する必要がある。
(変性PDMS)
本発明の変性PDMSとは、シリケート化合物にてPDMSの末端を変性処理したものであり、両末端にシラノール基を有するPDMSと、主鎖の片側または両側に加水分解可能な官能基であるアルコキシ基を有するアルコキシシラン部分縮合物とを反応させて得られるものをいう。
この変性PDMSは、通常のPDMSと比べると、格段に高い官能基濃度を有している。また、変性PDMSは、シリケート化合物との縮合反応性が高いため、変性PDMSに含まれるアルコキシシラン部分縮合物は、円滑に縮合反応が行われ、硬化してポリマー化することができる。本発明で使用される変性PDMSは、質量平均分子量が5000以上で100000以下のものである。
(封止材の生成)
本発明における封止材は、前記したシリケート化合物と、前記した変性PDMSとを有する混合物を加水分解および縮合反応させて得られた組成物を主成分とするものである。
シリケート化合物は、水の存在下にて容易に加水分解するため、シリケート化合物の分子内のアルコキシ基が、反応性の高いシラノール基(−OH基)となる。
一方、前記変性PDMSも同様に、加水分解をすることにより、水の存在によってシラノール基(「シラノール変性」とも呼ぶ。)となる。
これら双方のシラノール基は、高い反応性を有していると同時に、似通った反応性を有しているため、シリケート化合物と変性PDMSとを有する混成物を加水分解することによって、シラノールの凝集が加速されることなく、変性PDMSとの縮合反応が順調に進行する。これにより、変性PDMSに含まれる低分子のシロキサンも、反応生成物(組成物)中に取り込まれる。
つまり、加水分解反応および縮合反応により、低分子のシロキサンは、組成物を構成する物質の一部となり、単体として存在しなくなる、または単体として存在する量が極めて微量(シロキサンの価数が15まで)となる。このため、組成物から低分子のシロキサンが揮発することがないか、揮発量が極めて微量となる。
この組成物に必要に応じて、添加剤等を混ぜることができる。
(半導体素子)
本発明に係る半導体素子は、前記した封止材を、半導体素子の光素子に塗布して封止したものである。
ここで、半導体素子とは、ベースとなるベース基板の上面に光素子が実装されたもの、または光素子そのものをいう。また、封止とは、光素子から出た光が封止材を透過して発光素子から出射、および/または光素子に入射する光が封止材を透過して受光素子に入射するように、発光素子の少なくとも光出射面および/または受光素子の光入射面を封止材で覆うことをいう。
(半導体素子の製造方法)
次に、本発明に係る半導体素子の製造方法を説明する。
ベース基板の表面に、光素子を実装するタイプの半導体素子の場合は、まず、ベース基板に光素子を市販の実装機等を用いて実装する。光素子の下面に端子がある場合は、ワイヤーボンディングが不要な場合があるが、光素子の上面に端子がある場合は、ベース基板の表面に設けられた端子と光素子に設けられた端子をワイヤーボンディングにて電気的に接続する。
そして、少なくとも光素子の光出射面(発光部)および/または光入射面(受光部)に前記した組成物を主成分とする封止材を塗布する。この時、組成物の中に気泡が入らないようにすることに注意が必要である。ここで、封止材を塗布する方法は、特に問わないが、一般的には、後述するように封止材を定量的に塗布(封止)できる塗布装置を利用するのが望ましい。また、封止は、光素子全体が封止材で覆われるようにしても良い。
その後、封止材を塗布した半導体素子を高温炉(「オーブン」とも呼ぶ。)に入れて、封止材を硬化(固体または半固体 「ゲル」とも呼ぶ。)させて、封止材を所望の形状に成形する。
尚、封止材を硬化、成形する方法として、封止材に添加剤(硬化剤)を混成して、オーブンを必要としない硬化方法を採用してもよい。
従来から封止材として使用されているシリコーン樹脂等は、経年劣化し白濁または黄変するので、シリコーン樹脂の表面に付着した異物等の発見が困難であった。しかし、本発明に係る封止材は、経年劣化することがなく、常に無色透明であるので、異物の発見が容易にできる。また、本発明に係る半導体素子は、近紫外光が長期に渡って発せられても封止材の透明性および透光性を維持することができる。
また、従来のシリコーン樹脂には、低分子のシロキサンが微量ではあるが残留しており、半導体素子をリフロー等により高温で加熱することで、シロキサンが揮発され、シリコーンゴムの柔軟性および粘着性が損なわれていた。しかし、本発明で用いられる封止材には、低分子のシロキサンが含まれていない、またはシロキサン単体として存在する量が極めて微量(シロキサンの価数が15まで)であるため、封止材に沸きや気泡が発生し難く、柔軟性および粘着性が損なわれず、経年劣化し難い。
また、シリケート化合物は、〔化学式1〕SinO(n−1)(RO)2(n+1)(R=アルキル基、n=4〜16)で表されるものであり、また、変性PDMSは、〔化学式2〕SinO(n−1)(RO)2(n+1) (OSi(CH3)2)m(RO)2(n+1)SinO(n−1)(R=アルキル基、n=4〜16、m>50)で表されるものであっても良い。
また、前記シリケート化合物(A)と、前記変性PDMS(B)の配合の割合が、A/Bのモル比にて、0.1以上10以下の範囲であることが好ましい。最適な配合の割合は、A/Bのモル比にて1前後である。
本発明に係る組成物は、この最適な配合の割合を基準にし、柔軟性を要求する場合は変性PDMS(B)を増加し、反対に高硬度を要求する場合はシリケート化合物(A)を増加させるのがよい。
ただし、前記した組成物は、シリケート化合物(A)を増加させる場合、モル比10を越えると、低分子のシロキサンの揮発成分が増加する。つまり、低分子のシロキサンが単体として存在する量が増加するため、硬化時の収縮や薄膜化、場合によってはクラックの発生などの問題が生じ、本発明の効果を奏しない。
また、モル比0.1より小さい場合は、シリケート化合物(A)と変性PDMS(B)との加水分解反応および縮合反応が円滑に行われず、結果として未硬化の状態となり、低分子のシロキサンが残留してしまい、本発明の効果を奏しない。
また、前記シリケート化合物は、3量体〜12量体(3量体以上12量体以下)であることが望ましい。これは、3量体未満ではシリケートが持つ特性の効果が少なく、また12量体より上のものシリケート化合物の粘度が高くなることから合成時に扱いにくいからである。
また、前記組成物は、260℃以下でガスクロマトグラフ(GC−MS)により測定した場合に、価数が15以下のシロキサンを含まないことが好適である。
また、本発明の半導体素子および、この半導体素子を駆動するための駆動素子をプリント配線基板に実装することにより、従来よりも良質な半導体装置を提供できる。
本発明は、前記近紫外光や紫外光による白濁または黄変が発生し難く、耐熱性および透明性を有し、低分子のシロキサンによる電気接点の障害が発生しない半導体素子および半導体装置を提供することができる。
封止材を塗布する前の半導体素子を示した平面図である。(実施例1) 図1における封止材を塗布する前の半導体素子のA−A断面図である。(実施例1) 本発明に係る半導体素子を示した断面図である。(実施例1) 封止材を塗布するための塗布装置の概略構成図である。(実施例1) 本発明に係る半導体装置の断面図である。(実施例2) 本発明に係る半導体素子の側面図である。 本発明に係る半導体素子の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体装置の側面図である。 本発明に係る半導体素子の側面図である。 本発明に係る半導体素子の側面図である。 本発明に係る半導体素子の側面図である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
尚、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」及び「%」は、特記しない限り、「質量部」及び「質量%」を意味する。
図1は封止材を塗布する前の半導体素子を示した平面図、図2は図1の封止材を塗布する前の半導体素子のA−A断面図、図3は封止材を塗布した本発明に係る半導体素子を示した断面図である。尚、図1〜図3において、半導体素子以外の部分の図示を省略しているが、これは説明を簡単にするためであり、図の記載部分以外において他の部品が実装されても良いことは言うまでもない。
〔封止材の生成〕
本発明に係る半導体素子で用いる封止材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とする。まず、この組成物の生成方法について以下に具体的に説明する。
攪拌装置、温度計、滴下ラインを取り付けた反応容器に、エチルシリケート(多摩化学工業株式会社製、シリケート40 n=4〜6 またはシリケート45 n=6〜8)1.0gと、エチルシリケートを両末端にアルコキシ変性したポリジメチルシロキサン(質量平均分子量;32,000相当)(荒川化学株式会社製HBSIL039)32.0gとを入れ、大気中(室温)にて約30分間、攪拌混合し、混成物である原料液Aを得た。
ここで、エチルシリケートと、エチルシリケートを両末端にアルコキシ変性したポリジメチルシロキサンで用いられたシリケートは、同じ種類および同じ特性を持つシリケートを使用した。
そして、原料液Aを加水分解工程および縮合工程にて、必要量の水0.93gを約1時間かけて滴下して加え、攪拌混合した。
その後、攪拌しながら約30分かけて室温まで自然冷却し、組成物を得た。
この組成物に必要に応じて、添加剤等を混ぜることができる。
〔半導体素子の製造方法〕
次に、本発明に係る半導体素子の製造方法について説明する。
まず、半導体素子に封止材を塗布するための塗布装置を準備する。本実施例1においては、液体材料を定量塗布できる機能を備えた一般に市販されている塗布装置を採用した。この塗布装置の準備および封止材の塗布の詳細は後述する。
次に、図1および図2に示すように、金属製のリードフレーム5を備えた略円形の樹脂製のベース基板4に、光素子2を図示しない接着剤等を用いて固定する。ここで、光素子2とは、発光素子および/または受光素子のことである。このベース基板4は、その周縁部に沿って略円筒形の壁8が形成されており、図1に示すように、壁8と同一の樹脂材料を用いることによりリードフレーム5と共に一体成形しても良い。
その後、ベース基板4の表面に露出したリードフレーム5の一部(端子)と、発光素子2の上面に形成された端子を金線3を用いて電気的に接続する。この金線3を用いた接続は、ワイヤーボンディングにより行う。
そして、図3に示すように、発光素子2の上から前記した塗布装置を用いて前記した塗布材7を所定量塗布し、発光素子2および金線3を封止材7によって封止する。封止(塗布)後は、オーブン〔アドバンテック東洋株式会社製のDRC433FA〕にて、通常200℃以上の温度で1〜3時間を目安として、封止材7を加熱処理し硬化させる。そして、最後に、硬化した封止材7の上にガラス製の透明カバー6を載せて取り付けることにより本発明に係る半導体素子1が完成する。尚、透明カバー6は、必要に応じて取り付ければ良く、無くても良い。
(塗布装置)
次に、前記した塗布装置の一例について説明する。
図4は、塗布装置の一例を示した概略構成図である。尚、この塗布装置は、一般に市販されているものであり、本発明がこの塗布装置により限定されるものではない。
図4に示すように、塗布装置20は、塗布ヘッド部21、流体管路28及び流体加減圧装置29とを備えている。塗布ヘッド部21は、内部に封止材7を入れるための容器22と、この容器22の中を長手方向に移動可能なピストン25と、通気穴部26を備えた蓋27とで構成されている。そして、容器22は、封止材7が吐出される噴出し部23が形成されており、容器22の噴出し部23側に封止材7が入れられ、蓋27の通気孔部26側に気体(例えば、空気)24が入れられている。そして、ピストン25により封止材7と気体24が分離されている。
流体管路28は、容器22へ気体24を供給するために用いるパイプ、ホース等であり、一端が容器22の通気孔部26に接続され、他端が流体加減圧装置29に接続されている。また、流体加減圧装置29は、塗布ヘッド部21へ供給する気体24の量および/または圧力を調整するための装置である。動作させる気体24の圧力は、封止材7の流動状態及び粘度等によりフレキシブルに変更、設定することができる。
なお、バキュ−ム機能を有するディスペンサ(液体定量吐出装置)の場合はそのバキュ−ム効果を利用する事により前記動作に対し、さらに追従性高くリアルタイムに定量塗布することが可能である。
塗布装置20を用いて封止材7を塗布する場合は、塗布ヘッド部21の容器22内に封止材7を入れ、容器22が封止材7でほぼ満たされたらピストン25を挿入し、通気孔部26を有する蓋27を取り付け、流体管路28を通気孔部26に接続する。この際、ピストン25が通気孔部26近傍に位置するまで、すなわち、封止材7が、容器22をほぼ満たす状態にして、ピストン25により封止材7と気体24が分離された状態にする。以上により、塗布装置20の事前準備が終わる。
その後、封止材7を収納した容器22の噴出し部23を、図1および図2に示した被塗布材の塗布位置(発光素子2の上方)に位置決めし、流体加減圧装置29のフットスイッチ30を押すことにより、容器22内の気体24は加圧され、ピストン25により封止材7が噴出し部23から押し出され、被塗布材に封止材7が塗布される。
〔評価1 低分子シロキサンの揮発量測定〕
(測定試験片シート)
前記した組成物をシャーレ(直径103mm)に仕上がりで1mmの厚みになるように注入し、高温炉〔(「オーブン」とも呼ぶ。)アドバンテック東洋株式会社製のDRC433FA〕に200℃で2時間、乾燥焼成処理を行い、その後、シャーレから脱型して、測定試験片シート(直径103mm、厚さ1mm)とした。
(シリコーンゴム)
また、比較対象となる従来のシリコーン樹脂として、シリコーンゴムを採用し、市販されているタイガースポリマー株式会社製のSR−50を採用し、直径103mm、厚さ1mmのシートを作成した。
(評価機器)
低分子のシロキサンの揮発成分である環状シロキサンの残量を測定するため、評価機器は、加熱脱着器〔Twister Desorption Unit(以下、「TDU」と略す。)〕(Gerstel社)のCooled Injection System(以下、「CIS」と略す。)付ガスクロマトグラフ質量分析計〔Gas Chromatography Mass Spectrometry(以下、「GC−MS」と略す。)〕を用いた。尚、GC−MS装置は、アジレントテクノロジー社製5975Bシステムである。
(評価方法)
試料中の揮発性成分を気化させるため、TDUによってサンプルホルダーの試料にヘリウムガスを流しながら加熱した。そして、ヘリウム中に気化したアウトガスをCISユニット中の吸着管に吸着させた後、吸着管に捕集されたアウトガスをGC−MS装置に流して、揮発性成分の種類と量とを測定した。GC−MS装置のカラムは、キャピラリーカラム(液層:フェニルメチルシロキサン)である。
(測定条件の詳細)
加熱部は、TDUにて、160℃/minで40℃〜200℃(ホールド時間5分)まで昇温加熱し、不活性キャピラリ管(温度:350℃)を通して、質量分析を実施した。
GC−MS装置は、注入口温度:−150℃〜12℃/秒〜325℃、カラム:Agilent 19091S−433(カラム長さ60m カラム内径0.25mm カラム膜厚0.25μm)、オーブン:40℃〜25℃/min〜300℃(ホールド時間10分)、ヘリウム流量:1.2mL/min、MSイオン源温度230℃:、MS四重極温度:150℃、MSイオン化電圧:69.9eV)、スキャン範囲:m/z 100〜1000
である。ここで、MSは、Mass Spectrometryの略である。
(評価結果)
評価結果を、表1に示す。この表1は、揮発成分のうち150℃以上260℃以下での高温下で揮発が懸念されるD3〜D15のシロキサンの価数の領域に分類し、それぞれの揮発成分量をまとめたものである。
表1により、本発明に係る組成物からなる測定試験片シートと、従来のシリコーンゴムとを比較すると、従来のシリコーンゴムは、価数が3〜15にて環状シロキサンの揮発が見られるが、測定試験片シートは、環状シロキサンの揮発が全く見られないことがわかる。つまり、本発明に係る組成物は、低分子のシロキサンが残留していない(価数が15までのシロキサンを含まない)ことがわかる。
尚、表1において縦軸は揮発量を表し、「0.00E+00」は、0.00×10すなわち0、「3.50E+08」は、3.50×10の意味である。
また、揮発量は、ピーク面積として表し、単位はCounts(「ct」と略す)である。また、横軸は、環状シロキサンの価数である。
〔評価2 光学特性測定〕
(測定試験片シート)
前記した組成物をシャーレ(縦50mm×横50mm)に仕上がりで20μmの厚みになるように注入し、高温炉〔(「オーブン」とも呼ぶ。)アドバンテック東洋株式会社製のDRC433FA〕に200℃で2時間、乾燥焼成処理を行い、その後、シャーレから脱型して、測定試験片シート(縦50mm×横50mm、厚さ20μm)とした。
(評価機器)
前記測定試験片シートの光学特性である光透過性を測定するため、評価機器は、日立製作所製の分光光度計U−3300を用いた。
前記測定試験片シートの光学特性である屈折率を測定するため、評価機器は、アタゴ社製のアッベ屈折率計NAR−1T SOLIDを用いた。
前記測定試験片シートの特性とする耐光性(光透過性と屈折率)および耐熱性について、耐光性については、ウシオ電機社製UVスポット照射装置SP−9を用い、耐熱性については加熱オーブンである高温炉(オーブン)、アドバンテック東洋株式会社製のDRC433FA〕を用いた。
(評価方法)
まず、前記測定試験片シートの光透過性と屈折率の初期の状態である特性を測定を実施した。光透過性については、分光光度計U−3300を用いて、波長350〜800nmの分光透過率(%T)を測定し、光の屈折率については、25℃における波長587nmの屈折率をアッベ屈折率計で測定した。
そして、前記初期の状態を測定の実施後の前記測定試験片シートを、耐光性については、UVスポット照射装置を用い、60℃の雰囲気で、波長400nm、照度中心部10W/cm、照度周辺部5W/cm、試験時間350時間照射したものを、光透過率の初期の状態との比較を行い、そして、耐熱性については、オーブンを用いて、200℃の雰囲気に200時間放置した後、UVスポット照射装置を用い、60℃の雰囲気で、波長365nm、光量3000mW/cmの光を24時間照射し、光透過率の初期の状態との比較を行った。
(評価結果)
評価結果を、表2〜3に示す。この表2は、前記測定試験片シートを耐光性試験前後の透過率の変化を表したものであり、表3は、前記測定試験片シートを耐熱性試験前後の透過率の変化を表したものである。前記測定試験片シートの屈折率は、1.40%であった。
表2により、前記測定試験片シートの透明性を前記した分光光度計U−3300を用いて測定した。
初期データは89.0〜91.7%Tであるのに対し、UVスポット照射装置にて350時間照射後は87.0〜89.1%Tであり、ほとんど変化しなかった。つまり、透明性を維持できることがわかる。
表3により、前記測定試験片シートの透明性を前記した分光光度計U−3300を用いて測定した。
初期データは89.0〜91.7%Tであるのに対し、200℃、200時間放置後は90.2〜92.6%Tであり、ほとんど変化しないことが分かる。つまり、透明性を維持できることがわかる。
尚、表2〜3において縦軸は透過率を表し、透過率の単位は、「%T」(または、「T%」でもよい。)とし、横軸は波長を表し、波長の単位は、「nm」(ナノメーター)とする。また、前記する単位「W/cm」は、ワット密度(電力密度)の意味とする。
また、前記測定試験片シートを200℃の環境下で200時間放置した場合の重量減を測定した。
初期データを100とした場合に、200℃、200時間放置後は97.4であった。すなわち、重量減は、2.6%であった。
さらに、前記測定試験片シートの透明性の保持について目視検査を行った。目視にて観察した結果、剥離、亀裂、ボイドおよび白濁は見当たらなかった。
図5に本発明に係る他の実施例を示す。
尚、実施例1に係る半導体素子と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略し、実施例1との相違点についてのみ詳細に説明する。
図5は、本発明に係る半導体装置の断面図である。より具体的には、図3に示した半導体素子1が2個と、これらの半導体素子1を駆動するための駆動素子11(例えば、ドライバIC)とをプリント配線基板9に実装した半導体装置10を示した断面図ある。
プリント配線基板9は、図示を省略しているが、ガラスエポキシ基材を母材とし、少なくとも表面に銅箔からなる複数の配線パターンおよびパッドが形成されたものである。このパッドに、クリーム半田を印刷し、このクリーム半田上に半導体素子1の下面に露出したリードフレームと、駆動素子の端子を実装した後、プリント配線基板9をリフロー炉の中に入れて、半田付けする。そうすると、プリント配線基板9に半導体素子1およびその駆動素子11が取り付けられた半導体装置10を得ることができ、かかる構成により、実施例1と同様の効果を得ることができる。
尚、プリント配線基板9における半導体素子1を取り付けるためのパッドと、駆動素子11を取り付けるためのパッドは、配線パターンにより電気的に接続されている。また、プリント配線基板9には電源、アースおよび一または複数の信号を送受信するための端子が別途設けられており、かかる端子を他の制御装置に接続することにより、本実施例2に係る半導体装置10を光信号の送受信装置として機能させることができる。
また、本実施例2の半導体装置10は、プリント配線基板9の表面に実施例1で示した半導体素子1を2個実装したものを示したが、1個であっても3個以上であっても良い。また、駆動素子11の数も半導体素子1の数に応じて2個以上であっても良いことは言うまでもない。
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除および付加が可能である。
以下に、本発明の変形例を図6〜図18を用いて説明する。
尚、説明を簡単にするため、実施例1および2と同一の部分は、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、図6〜図18は、全て側面図であり、封止材7は透明であるため、封止材の内部にある光素子等も図示してある。
(変形例1)図6に示した半導体素子12は、樹脂製のベース基板13の上面に、光素子2が実装され、封止材7により封止されたものである。
(変形例2)図7に示した半導体素子14は、ベース基板15の上面に、光素子2が複数個実装され、封止材によって封止されたものである。
(変形例3)図8に示した半導体装置16は、前記した図6に示した半導体素子12と、この半導体素子12の駆動素子30をプリント配線基板17に実装したものである。プリント配線基板17は、実施例2で説明したプリント配線基板9と同様の構成であり、プリント配線基板17のパッドと半導体素子12の側面に露出した端子がワイヤーボンディングによる金線3で接続されている。また、駆動素子30は、その下面(裏面)に形成された端子が加熱硬化したクリーム半田を介してプリント配線基板17のパッドに接続されている。図8は、半導体素子16が1個の場合を示したが、図9に示したように、大きめのプリント配線基板19に複数の半導体素子12が接続して半導体装置18を構成しても良い。
(変形例4)図10に示した半導体装置31は、図7に示した半導体素子14と、この半導体素子14の駆動素子33をプリント配線基板32に実装したものである。プリント配線基板32は、実施例2で説明したプリント配線基板9と同様の構成であり、プリント配線基板32の図示しないパッドと半導体素子14の側面に露出した端子がワイヤーボンディングによる金線3で接続されている。また、駆動素子33は、その下面(裏面)に形成された端子が加熱硬化したクリーム半田を介してプリント配線基板32のパッドに接続されている。図10は、半導体素子14が1個の場合を示したが、図11に示したように、大きめのプリント配線基板35に複数の半導体素子14が接続して半導体装置34を構成しても良い。
(変形例5)図9に示した半導体装置36は、図6に示した半導体素子12、図7に示した半導体素子14、並びに半導体素子12および半導体素子14の駆動素子37をプリント配線基板35に実装したものである。
(変形例6)図13に示した半導体装置38の、図12に示した半導体装置36との相違点は、図13に示した半導体装置38が半導体素子12および14にのみ封止材7を塗布したのに対し、プリント配線基板39の上面全体に封止材7を塗布した点のみである。
(変形例7)図14に示した半導体装置41は、プリント配線基板42の上面に、半導体素子44と、この半導体素子44の駆動素子43が実装されたものである。この半導体素子44は、光素子2の光出射面および/または光入射面のみが封止材7にて封止されたものである。尚、図15に示したように、半導体素子が複数であっても良い。その他、詳細な説明は省略するが、図16〜図18に示した変形例も採用できる。
前記した実施例1においては、前記混成物としての、エチルシリケートと、エチルシリケートを両末端にアルコキシ変性したポリジメチルシロキサンで用いられたシリケートは、同じ種類および同じ特性を持つシリケートを使用した。この場合、似通った反応性を有しているため、反応速度が同じぐらいとなり、望ましい。
しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、異なった種類・特性同士(例えば、エチルシリケートとメチルシリケートを用いる場合、純度が異なるエチルシリケートを用いる場合)のシリケートを使用しても良い。この場合は、互いの反応速度に差が発生するため、反応速度を同じにするための合成時間の調整や、製造の条件を変更する必要がある。
また、前記した実施例1において、封止材を塗布した後、乾燥焼成処理を行うにあたっての加熱初期に関しては、オーブン等の加熱器内の温度を、前記封止材を塗布した半導体素子を投入する前に設定温度に十分高くしておき、その加熱器に半導体素子を投入して初期から急激な加熱を行うことが望ましい。これにより、封止材を有した半導体素子の出来上がりの特性のばらつきを最小限にすることができる。
このようにして形成された半導体素子は、金属酸化物等がほとんど含まれないため、近紫外から可視波長領域で高い光学的透明性を維持することができる。
具体的には、前記測定試験片シートのサイズが、50mm×50mm×厚さ2mmにおいて、波長350〜800nmの光透過率が85%以上であることが望ましく、より好ましくは90%以上である。
また、前記半導体素子は、波長365nm、光量3000mW/cm2の光を24時間照射後でも、350〜800nmにおける透過率が80%以上であることが望ましく、85%以上であることがより望ましい。光照射後の透過率が上記範囲であれば、例えば、各色LEDにおける長期の使用に対しても、充分な光学特性を維持することができる。
また、200℃の雰囲気に200時間放置後の350〜800nmにおける透過率が、85%以上であることが望ましく、90%以上であることがより望ましい。加熱処理後の透過率が上記範囲であれば、例えば用いた光学素子における発熱に対しても熱劣化せず、充分な光学特性を維持することができる。
本発明の半導体素子は、特にLED素子の封止材として有用であり、耐光性、耐熱性に優れることから、発光素子が青色LED素子や紫外線LED素子であるLED素子の封止材としても有用であり、高輝度環境下においても優れた耐久性を示す。さらに、この封止材は、効率的に発光素子からの光を取り出すことができる。
また、実施例1に記載する半導体素子1に具備する、透明性を有した透明カバー6として、ガラスカバー6を例示したが、透明性を有した材質であるプラスチックでもよい。
また、本発明の封止材は、その他の用途として、その優れた耐熱性、耐光性、透明性等の特徴から、下記のディスプレイ材料、光記録媒体材料、光記録材料、光学機器材料、光部品材料、光ファイバー材料、光・電子機能有機材料、半導体集積回路周辺材料等の用途にも用いることができる。
前記ディスプレイ材料として、例えば、液晶ディスプレイの基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤(接着材)、偏光子保護フィルム等の液晶用フィルム等の液晶表示装置周辺材料;次世代フラットパネルディスプレイであるカラープラズマディスプレイ(PDP)の封止剤(封止材)、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、プラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイの基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、偏光子保護フィルム等;有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイの前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、フィールドエミッションディスプレイ(FED)の各種フィルム基板、FED前面ガラスの保護フィルム、FED前面ガラス代替材料等が挙げられる。
前記光記録材料としては、例えば、VD(ビデオディスク)、CD、CD−ROM、CD−R/CD−RW、DVD±R/DVD±RW/DVD−RAM、MO、MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルムが挙げられる。
前記光学機器材料としては、例えば、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダープリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部等;ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダー等;プロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、光センシング機器のレンズ用材料、フィルム等が挙げられる。
前記光部品材料としては、例えば、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、光受動部品、光回路部品、光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料等が挙げられる。
前記光ファイバー材料としては、装飾ディスプレイ用照明、ライトガイド等;工業用のセンサー類、表示・標識類等;通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバー等が挙げられる。
また、前記半導体集積回路周辺材料としては、例えば、LSI、超LSI材料のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料等が挙げられる。
さらに、前記光・電子機能有機材料としては、例えば、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子;光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料;ファイバー材料;これらの素子の封止剤(封止材)、接着剤(接着材)等が挙げられる。
また、本発明は、請求項1に係る発明を第1発明、請求項2に係る発明を第2発明、請求項3に係る発明を第3発明、請求項4に係る発明を第4発明、請求項5に係る発明を第5発明とすると、以下のように把握できる。
(第6発明)
前記第1発明乃至第4発明のいずれか1つに記載の封止材を容器中に充填し、ピストンを押圧することにより容器の噴出し部先端が被封止材に定量塗布する塗布する封止材の塗布方法。
(第7発明)
第6発明に記載された塗布方法を実施する為の、封止材の塗布装置。
封止材を塗布する方法および塗布装置としては、これに限定されるものではなく、封止材を塗布できるものであれば、方法・手段については問わない。
塗布装置の塗布ヘッド部の噴出し部側に封止材を供給する塗布材供給容器を設置してもよい。塗布材供給容器を設置することで、常に塗布ヘッド部内の封止材を供給できるので、封止材が少なくなった場合の供給段取り換え及び交換作業を省略することができる。塗布装置の容器の通気孔部が突起状に有することで、空気管路を取付けが容易にでき、前記容器内を密閉にすることができ、気体が漏れにくくなる。塗布装置の塗布ヘッド部に、噴出し部へノズルを備え付けることで、塗布量・塗布箇所等ノズルを塗布箇所等作業用途別に変更するだけで、用途別に塗布することが可能である。
また、塗布装置の塗布ヘッド部を複数本設置することで、複数箇所塗布することもできる。また、塗布装置を、多関節ロボット等の自動位置決め制御装置を設置することで、より高精度に塗布することが可能である。塗布装置の、封止材を入れる容器は個々の組成物により容器が腐食しないものであれば問わない。容器の腐食を防ぐものとして、防食効果の高いSUSを使用することにより、容器の表面の腐食を防ぐことができる。鉄を主成分とする材料の場合は、ニッケル鍍金などの表面処理を施す事で腐食の問題は解決される。
アルミニウムだけでは不足する場合強度の高いもの、例えば、SUSと鉄との合金とのサンドイッチ構造や、二層構造等に代表される様な複合化をしてもよい。また、塗布装置の封止材を入れる容器・ピストン・通気孔を有するカバ−・ノズルの材質として代表的なものを例示すると、ガラス、プラスチック樹脂系・金属系(鉄・SUS 焼き入れも含む)・非金属系(アルミニウム 表面処理・表面コ−ティング等含む)などが挙げられる。
また、プラスチック樹脂系では、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が共に使用可能である。熱硬化性樹脂は耐熱温度が高いこと、後述の熱可塑性樹脂に比べて、幾分かは剛性が高いことなどが特色で、一方熱可塑性樹脂は射出成形加工などに代表される様に大量生産に向く特色がある。
気体に用いられるものとして代表的なもので空気・ガス等が挙げられるが、気体を加減圧する時に支障がでない気体であれば問題としない。通気孔部と連結している流体管路の素材は前記通気孔部が気体により、腐食しないものであれば問わない。
通気孔を有するカバー及び空気管路で用いられる素材のものとしては、樹脂(フッ素・ナイロン・塩化ビニ−ル・ビニ−ル系・シリコン系・ウレタン系等)及び金属系(鉄・SUS 焼き入れも含む)・非金属系(アルミニウム 表面処理・表面コ−ティング等含む)などが例示される。
通気孔を有するカバーの通気孔部の穴型は丸型でなくても四角形等の多角形でも問わない。流体加減圧装置は、市販にあるディスペンサー、ポンプ、コンプレッサー等を使用してもかまわない。また前記流体加減圧装置はタイマー機能を具備したものでも問わない。
ノズル先端は太細型、長短型、直型、曲型等でも問題ない。またノズルの噴出口が複数(シングル・ダブル等)でも問題ない。塗布材供給容器は、噴出し部とノズルの間に連結させても、封止材供給に支障がなければ良い。
また、塗布装置のスイッチはフット式のものであるが、塗布ヘッド部にレバ−を取り付けるレバ−式や、押しボタンスイッチ等、塗布作業に支障がなければ作業性に応じてスイッチを変更しても問題としない。押しボタンスイッチはモ−メンタリ式及びオルタネイト式でも問わない。
本発明は、発光素子および/または受光素子からなる光素子を備えた半導体素子および半導体装置に適用できる。
1 半導体素子
2 光素子
3 金線
4 ベース基板
5 リードフレーム
6 透明カバー
7 封止材
9 プリント配線基板
10 半導体装置

Claims (5)

  1. 発光素子および/または受光素子を封止材で封止した半導体素子において、
    前記封止材は、シリケート化合物と、末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンとを有する混合物を、加水分解反応および縮合反応することによって得られた組成物を主成分とすることを特徴とする半導体素子。
  2. 前記シリケート化合物は、
    〔化学式1〕 SinO(n−1)(RO)2(n+1) (R=アルキル基、n=4〜16)
    であり、
    前記末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサンは、
    〔化学式2〕 SinO(n−1)(RO)2(n+1) (OSi(CH3)2)m(RO)2(n+1)SinO(n−1)
    (R=アルキル基、n=4〜16、m>50)
    で表されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記シリケート化合物(A)と、
    前記末端をシリケート変性したポリジメチルシロキサン(B)の配合の割合が、
    A/Bのモル比にて、0.1以上10以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子。
  4. 前記組成物は、260℃以下でガスクロマトグラフ(GC−MS)により測定した場合に、価数が15以下のシロキサンを含まないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体素子。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子と、
    該半導体素子を駆動するための駆動素子とをプリント配線基板に実装した半導体装置。
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