JP2009163421A - 温度予測システム、温度予測方法および温度予測プログラム - Google Patents

温度予測システム、温度予測方法および温度予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】部品の配置が変更された場合に、変更後の温度状態を迅速に計算する。
【解決手段】温度予測システム1は、設計データ入力部2と、熱特性データ入力部3と、電子機器から発熱部を抽出する部品抽出部4と、発熱部の熱による温度分布をシミュレーションにより発熱部ごとに計算し、温度勾配を求める熱解析部5と、移動発熱部の移動先を決定する移動先設定部6と、移動発熱部の熱による温度の極大値を移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを生成する関数生成部7と、温度関数データを用いて、移動後の移動発熱部の温度の極大値を求め、当該極大値と移動前の温度勾配とを用いて、移動後の移動発熱部の温度分布を計算する変換部8と、変換部8が計算した温度分布と熱解析部5が計算した温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後における全ての発熱部による温度分布を計算する合成演算部9とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、仕様で決められた温度範囲内で電子機器の熱設計するために用いることのできる温度予測システム、温度予測方法および温度予測プログラムに関する。
近年、携帯電話に代表される小型電子機器の高機能化に伴い、筐体内部に搭載される部品の総消費電力が増加している。これにより、筐体表面温度は上昇の一途をたどっており、熱設計が飛躍的に困難となってきている。
電子機器の設計工程の初期段階では、部品配置設計が実施され、この部品配置設計の後に部品間の配線設計や試作評価等が行われる。そのため、これら配線設計や試作評価等の後工程において、熱的な問題が生じた場合、部品配置設計への後戻りする必要が生じる。その結果、多大な時間やコストが浪費されることになる。これを防ぐためには、部品配置設計時に熱設計も同時に行う必要がある。つまり、設計者は、部品配置を決める際には、部品を配置した場合の電子機器の温度状態も同時に把握しておく必要がある。
従来、部品配置設計時において温度状態を同時に求めるため、コンピュータによる熱解析シミュレーションが行われてきた(例えば、特許文献1参照)。図17は、従来の熱解析シミュレーションにおいて、コンピュータが実行する処理の流れを示すフローチャートである。コンピュータは、まず、電子機器の三次元形状データと、電子機器の熱特性や境界などの条件データとを入力する(ステップS101、S102)。その後、メッシング(Op103)により、三次元形状データで示される電子機器は、複数の要素(セル)に分割される。そして、条件データに従って、例えば有限要素法を用いたシミュレーションが実行される。これにより電子機器における熱伝播がシミュレートされ、電子機器の所定領域における温度分布が計算される(Op104)。設計者は、この温度分布を見て、熱的な問題が生じうるか否かを判断することができる。
特開2002−183223号公報
しかしながら、上記従来の熱解析シミュレーションにおいては、設計工程において部品の配置を変更した場合、変更後の構成について、再度、メッシングおよびシミュレーションを実行する必要があった。このシミュレーションは多くの時間がかかるため、様々な部品の配置を様々に変更して、その都度、電子機器の熱の挙動をシミュレーションするのは、実質的には困難であった。すなわち、部品配置設計等、構想設計の際には、様々な配置設計が検討されるが、従来のシミュレーションは、このような構成設計の段階で用いるには処理時間がかかりすぎる。
そこで、本発明は、設計段階において部品の配置が変更された場合に、当該変更後の電子機器の温度状態を迅速に計算することができる温度予測システム、温度予測方法および温度予測プログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかる温度予測システムは、電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度を予測する温度予測システムであって、電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する設計データ入力部と、前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する熱特性データ入力部と、前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する部品抽出部と、前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める熱解析部と、前記部品抽出部が抽出した発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、前記ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する移動先設定部と、前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する関数生成部と、前記移動先設定部により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析部が計算した移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する変換部と、前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する合成演算部とを備える。
上記温度予測システムにおいて、熱解析部は、設計データおよび熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに、所定の領域における温度分布を計算する。これにより、発熱部ごとに、前記温度分布における温度の極大値および温度勾配を求めることができる。移動先設定部は、少なくとも1つの移動発熱部を移動させる場合の移動先を決定する。関数生成部は、移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値と、その発熱部の位置との関係を規定する関数の温度関数データを生成する。
ここで、前記極大値は、前記領域において発熱部の熱による温度上昇が周りに比べて大きくなっている箇所の温度である。この極大値は、発熱部の位置によって変化する。その変化の仕方は、例えば、発熱部の熱特性や、電子機器における部品の配置に依存する。そのため、関数生成部は、設計データと熱特性データを用いることにより、前記極大値を、発熱部の位置によって表す関数を生成することができる。
変換部は、前記関数に前記移動発熱部の移動後の位置を代入して、移動後の移動発熱部の熱による温度の極大値を求める。そして、変換部は、前記の移動発熱部の熱による温度の極大値と、熱解析部が計算した移動前の移動発熱部の熱による前記領域の温度勾配とを基に、移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する。合成演算部は、変換部が計算した温度分布、および熱解析部により発熱部ごとに計算された温度分布を用いて、移動発熱部の移動後の温度分布を計算する。
このように、変換部は、関数生成部の生成した関数と熱解析部の計算した温度勾配とを用いて移動発熱部の移動後の温度分布を計算し、合成演算部は、移動後の移動発熱部の温度分布とを用いて全体の温度分布を計算する。そのため、移動発熱部が移動した後の構成について、熱解析部による熱解析シミュレーションをやり直さなくても、発熱部を移動した場合の温度分布を計算することができる。これにより、移動発熱部の移動後における温度分布を、少ない処理量で効率良く計算することができる。その結果、設計段階で部品の配置が変更された場合、当該配置変更後の電子機器の温度状態を迅速に計算することが可能になる。
本発明によれば、設計段階において部品の配置が変更された場合の、当該変更後の電子機器の温度状態を迅速に計算することができる。
本発明の実施形態において、前記合成演算部は、前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した、移動していない発熱部の熱による温度分布とを重ね合わせることにより、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する態様とすることができる。
これにより、合成演算部は、発熱部ごとの温度分布の重ね合わせという簡単な処理で、移動発熱部が移動した後の温度分布を計算することができる。
本発明の実施形態において、前記熱解析部は、前記熱解析シミュレーションにより、前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における全体温度分布をさらに計算し、前記合成演算部は、前記全体温度分布から、前記熱解析部が計算した移動前の移動発熱部の熱による温度分布を引いた差を計算し、当該差に前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による温度分布を足すことにより、発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する態様とすることができる。
これにより、合成演算部は、温度分布の足し算および引き算という簡単な処理で、移動発熱部が移動した後の温度分布を計算することができる。
本発明の実施形態において、前記移動先設定部は、前記移動発熱部を移動する位置を複数通り決定し、前記変換部は、前記複数通りの移動位置それぞれについて、移動後の移動発熱部の熱による温度分布を計算し、前記合成演算部は、前記複数通りの移動位置それぞれについて、移動後の移動発熱部を含む全ての発熱部の熱による温度分布を計算し、前記合成演算部が計算した、複数通りの移動位置ごとの温度分布に基づいて、前記領域における温度を下げるのに効果的な前記移動発熱部の移動位置または移動方向を決定し、出力する指示部をさらに備える態様とすることができる。
上記構成により、熱解析部による熱シミュレーションをやり直さずに、移動発熱部が複数通りの位置に移動した場合の電子機器における温度分布を計算することができる。そのため、移動発熱部が様々な位置に移動した場合の電子機器における温度分布を、少ない処理量で、素早く計算することができる。その結果、前記領域における温度を下げるのに効果的な前記移動発熱部の移動位置を、迅速に決定し、出力することが可能になる。
本発明の実施形態において、前記熱解析部は、前記熱解析シミュレーションにより、前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における全体温度分布をさらに計算し、前記移動先設定部は、前記全体温度分布から、前記領域において温度が最高となる最高温度部位を特定する最高温度部位特定部と、前記熱解析部により計算された各発熱部の温度分布および前記全体温度分布に基づいて、前記最高温度部位の温度上昇に寄与する発熱部を、前記移動発熱部として抽出する移動部位決定部と、前記最高温度部位と前記移動発熱部とを結ぶ線に沿って、当該移動発熱部を前記最高温度部位と反対の方向へ一定距離移動させた位置を、前記移動発熱部の移動後の位置に決定する移動位置決定部とを含む態様とすることができる。
上記構成により、移動先設定部は、全体温度分布において最高温度を下げるのに効果的な移動発熱部の抽出およびの移動位置の決定をすることができる。
本発明の実施形態において、前記合成演算部が計算した温度分布における最高温度が所定の基準を満たしていない場合に、移動発熱部および移動発熱部の移動先の少なくとも一方を変えて、前記関数生成部、前記変換部および前記合成演算部による、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布の計算を、繰り返させる判定部をさらに備える態様とすることができる。
これにより、前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布の最高温度が、所定の基準を満たすまで、発熱部の移動が繰り返される。そのため、最高温度が所定の基準を満たす温度分布となる発熱部の配置が得られる。このとき、移動発熱部の移動後の温度分布の計算が、少ない処理量で、迅速に行われるので、所定の基準を満たす温度分布を得るための発熱部の配置の決定を短時間で行うことが可能になる。
本発明にかかる温度予測方法は、電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度をコンピュータが予測する温度予測方法であって、前記コンピュータが備える設計データ入力部が、電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する工程と、前記コンピュータが備える熱特性データ入力部が、前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する工程と、前記コンピュータが備える部品抽出部が、前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する工程と、前記コンピュータが備える熱解析部が、前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める工程と、前記コンピュータが備える移動先設定部が、前記部品抽出部が抽出した発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、前記ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する工程と、前記コンピュータが備える関数生成部が、前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する工程と、前記コンピュータが備える関数生成部が、前記移動先設定部により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析部が計算した移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する工程と、前記コンピュータが備える合成演算部が、前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する工程とを含む。
本発明にかかる温度予測プログラムは、電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度を予測する処理をコンピュータに実行させる温度予測プログラムであって、電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する設計データ入力処理と、前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する熱特性データ入力処理と、前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する部品抽出処理と、前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める熱解析処理と、前記部品抽出処理で抽出された発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、前記ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する移動先設定処理と、前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する関数生成処理と、前記移動先設定処理により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析処理で計算された移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する変換処理と、前記変換処理で計算された移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析処理で計算された発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する合成演算処理とをコンピュータに実行させる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
[温度予測システム1の構成]
図1は、第1の実施形態における温度予測システム1の構成の一例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、温度予測システム1は、設計データ入力部2、熱特性データ入力部3、部品抽出部4、熱解析部5、移動先設定部6、関数生成部7、変換部8、合成演算部9、指示部10およびメモリ101を備える。また、温度予測システム1は、電子機器を設計するためのCADシステム11に接続されている。CADシステム11は、ジオメトリデータベース12と、属性データベース13を備える。
温度予測システム1は、CPUおよびメモリを含むコンピュータにより実現することができる。コンピュータには、例えば、パーソナルコンピュータや、ワークステーションおよびサーバマシン等の汎用機器が含まれる。設計データ入力部2、熱特性データ入力部3、部品抽出部4、熱解析部5、移動先設定部6、関数生成部7、変換部8、合成演算部9および指示部10の各機能部は、コンピュータのCPUが所定のプログラムに従って動作することにより実現される。上記各機能部を実現するためのプログラムを、例えば、CD−ROM等の記憶媒体、あるいは通信回線を介したダウンロード等を介して、コンピュータへインストールすることで、温度予測システム1を構築することができる。また、上記各機能部をコンピュータで実現するためのプログラムまたはそれを記録した記録媒体も本発明の一実施態様である。
メモリ101は、コンピュータの内蔵メモリまたはこのコンピュータからアクセス可能な記憶装置によって具現化される。例えば、メモリ101は、コンピュータに内蔵されているハードディスク、RAM、メモリカード等の可搬型記憶媒体、ネットワーク上にある記憶装置またはこれらの組み合わせにより具現化される。
なお、温度予測システム1のハードウエア構成は、図1に示す構成に限られない。例えば、インターネットやLAN等により接続された複数のコンピュータに、温度予測システム1の機能を分散させてもよい。また、CADシステム11と温度予測システム1を1つのコンピュータで構成してもよい。
次に、温度予測システム1が備える各機能部について説明する。まず、設計データ入力部2は、CADシステム11のジオメトリデータベース12に格納されている情報から、解析対象の電子機器の設計データを読み出し、温度予測システム1のメモリ101へ記録する。設計データは、電子機器の構造を表すデータである。例えば、電子機器を構成する部品の配置、サイズ、寸法、形状等の幾何学的特徴を表すデータが設計データに含まれる。このような設計データは、例えば、CADシステム11において、設計者の入力に基づいて生成され、ジオメトリデータベース12に蓄積される。
図2(a)は、設計データで表される電子機器の構造の一例を示す斜視図である。図2(a)に示す電子機器40は、筐体41と、筐体41内に配置された基板42を備える。基板42上には、IC(Integrated Circuit)43a、43bが設けられている。図2(a)では、筐体41の外形が点線で描かれている。図2(a)に示す電子機器40の設計データは、例えば、筐体41の1つの頂点を原点O(0、0、0)とする三次元座標で表すことができる。
図2(b)は、図2(a)に示す点A(0、27.5、0)を含みy軸に垂直な平面における電子機器40の断面を示す図である。図2(b)に示すように、IC43a、43bは、x軸方向に並んで配置されている。以下、本実施形態では、図2(a)、(b)に示す電子機器40の筐体41の表面の温度分布を解析する場合の例を説明する。
再び図1を参照して、熱特性データ入力部3は、CADシステム11の属性データベース13に格納されている情報から、解析対象の電子機器を構成する各部品の熱特性データを読み出し、メモリ101へ記録する。熱特性データは、例えば、電子機器を構成する各部品の熱伝導率、比熱、密度、発熱量、初期温度、輻射率のような電子機器を構成する部品の熱特性に関するデータである。このような熱特性データは、例えば、CADシステム11において、設計者の入力に基づいて生成され、属性データベース13に蓄積される。
なお、設計データ入力部2および熱特性データ入力部3の態様は上記例に限られず、設計データおよび熱特性データを、温度予測システム1において利用可能な状態にするものであればよい。例えば、設計データまたは熱特性データが記録されたファイル等を読み込む態様であっても良い。あるいは、設計者からの設計データおよび熱特性データの入力を、コンピュータに接続されたキーボード、マウス等の入力装置(図示せず)を介して受け付けてもよい。
部品抽出部4は、メモリ101に記録された設計データで示される電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する部品を少なくとも1のグループにグループ分け(グルーピング)する。以下、各グループを発熱部と称する。各発熱部は、発熱特性を有する部品(以下、発熱部品と称する)が少なくとも1つ含まれる。部品が発熱特性を有するか否かの判断は、属性データベース13からメモリ101に読み込まれた部品の熱特性データを参照することにより可能である。また、部品抽出部4は、キーボード、マウス等の入力装置(図示せず)を介して設計者から部品の発熱特性の有無を示す情報を受け付けてもよい。
ここで、部品抽出部4が発熱部品を発熱部にグループ分けする方法は、CADシステム11内の属性データベース13に予め定義されていても良い。あるいは、部品抽出部4がキーボード、マウス等の入力装置を介して各発熱部に含まれる部品を示す情報を設計者から受け付けてもよい。部品抽出部4は、グルーピングの結果を示す情報、例えば、電子機器に含まれる発熱部と、各発熱部に含まれる部品を表す情報を、発熱部データとしてメモリ101に記録する。
例えば、図2(a)に示す電子機器40において、IC43a、43bは発熱部品であるとすると、部品抽出部4は、IC43aを発熱部A1、IC43bを発熱部A2にグループ分けしてもよい。この場合、例えば、発熱部データには、発熱部A1とIC43a、発熱部A2とIC43bの対応関係が含まれる。
熱解析部5は、電子機器を構成する発熱部品と、温度分布を解析する領域とを含む部分を、設計データおよび熱特性データを用いてモデリングし、熱の流れをシミュレートする(熱解析シミュレーション)。熱解析部5は、例えば、前記設計データで表される発熱部品および前記領域を含む部分の形状を、有限要素の集合で表したデータを生成し、各有限要素に、熱特性データで示される熱伝導率、発熱量等を設定することで、熱解析シミュレーションのためのモデルを生成(モデリング)することができる。そして、熱解析部5は、有限要素法または境界要素法等を用いた熱解析シミュレーションを実行する。なお、熱解析部5の機能は、市販のシミュレーションソフトを用いて実現することができる。
熱解析部5は、電子機器に含まれる発熱部全てと、温度分布を調べる領域とを含む部分をモデリングし、熱解析シミュレーションすることにより、電子機器に含まれる発熱部全てから発生する熱による温度分布(以下、全体温度分布と称する)を計算する。また、熱解析部5は、各発熱部について、発熱部に含まれる発熱部品と温度分布を調べる領域とを含む部分をモデリングし、発熱部ごとに熱解析シミュレーションすることにより、各発熱部の熱による温度分布をそれぞれ計算する。熱解析部5による計算結果、すなわち、全体温度分布と、発熱部ごとの温度分布はメモリ101に記録される。温度分布は、例えば、前記領域における各座標および、当該各座標に対応付けられた温度の値で表される。
さらに、熱解析部5は、各発熱部の熱による温度分布について、温度勾配とを計算し、温度分布データに含めてメモリ101に記録する。この温度勾配は、後述する変換部8の処理で使用される。
例えば、図2(a)に示す筐体41の上面の温度分布を解析する場合、熱解析部5は、まず、IC43a、基板42および筐体41をモデリングして熱解析シミュレーションを実行し、発熱部A1の熱による筐体41の上面の温度分布(以下、発熱部A1の温度分布と称する)を計算する。同様に、熱解析部5は、IC43b、基板42および筐体41をモデリングして熱解析シミュレーションを実行し、発熱部A2の温度分布を計算する。このとき、この温度分布における温度勾配も計算される。さらに、熱解析部5は、IC43a、IC43b、基板42および筐体41をモデリングして熱解析シミュレーションを実行し、全体温度分布を計算する。
再び図1を参照し、移動先設定部6は、電子機器に含まれる発熱部のうち、移動が求められる発熱部(以下、移動発熱部と称する)を特定し、移動後の位置(または移動方向および移動距離)を決定する。移動先設定部6は、移動発熱部およびその移動後の位置を示すデータを、移動先データとしてメモリ101に記録する。移動発熱部および移動後の位置は、例えば、ユーザからの入力に基づいて決定されてもよいし、メモリ101または属性データベース13に予め記録された移動条件データに基づいて決定されてもよい。なお、移動先設定部6は、複数通りの移動発熱部と移動先の位置を決定してもよい。
本実施形態では、一例として、移動発熱部はユーザからの入力により決定され、移動方向および距離は、予め決められた移動条件に従って決定される場合について説明する。移動条件データは、例えば、移動方向、移動距離等を表すデータが含まれる。下記表1に移動条件を示すデータの内容の一例を示す。下記表1のデータは、x軸方向およびy軸方向それぞれにおいて−3mm〜5mmまで1mm間隔で移動することを示している。なお、下記表1は単なる一例であり、移動条件データの内容はこれに限られない。
Figure 2009163421
移動先設定部6は、上記表1に示す移動条件データを用いることにより、移動先識別子D1〜D16で示される16通りの移動先を決定することができる。すなわち、この場合、x軸方向およびy軸方向それぞれにおいて−3mm〜5mmまで1mm間隔で移動先が設定される。このように、移動先設定部6は、複数の方向それぞれにおいて、微小距離を複数段階で移動するように移動先を設定することができる。これにより、後述するように移動発熱部の周辺の各移動先について温度分布を求められるので、発熱部の最適な移動位置を求めることができる。
関数生成部7は、移動先設定部6で決定された移動発熱部から発生する熱による前記領域の温度分布における最高温度と、移動発熱部の位置との関係を示す温度関数データを生成する。前記領域における最高温度は、発熱部の位置によって変わる。例えば、発熱部が前記領域から離れれば最高温度は低くなる傾向にある。また、電子機器の中心部より端部にある発熱部の方が、最高温度は高くなる傾向にある。これは、これは電子機器の端に行くほど放熱エリアが小さくなることに起因する。関数生成部7は、このような最高温度と、移動発熱部の位置との関係を示す温度関数データを、設計データおよび熱特性データを基に生成する。温度関数データは例えば、移動発熱部の熱による温度分布における最高温度を従属変数とし、その発熱部の位置を独立変数とする関数を示すデータとすることができる。温度関数データ生成の具体例については後述する。
変換部8は、温度関数データを使って、移動発熱部を移動先データの示すとおりに移動した場合の、移動発熱部の熱による前記領域の最高温度を計算する。この最高温度と、前記熱解析部5で計算された、移動前の移動発熱部の温度分布における温度勾配とを用いて、移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する。このように、熱解析部5が計算した移動発熱部の移動前の温度勾配を用いることで、熱解析部5によるシミュレーションをやり直すことなく、簡単な処理で、移動後の移動発熱部の温度分布を計算することができる。
移動先設定部6により、例えば、1つの移動発熱部について複数の移動位置が設定された場合、変換部8は、複数の移動位置ごとに、それぞれ温度分布を計算する。変換部8が計算した移動発熱部の移動後における温度分布を示すデータは、メモリ101に記録される。
合成演算部9は、変換部8が計算した移動後の移動発熱部の熱による温度分布と、熱解析部5が計算した温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の電子機器における発熱部全てから発生する熱による前記領域の温度分布を計算する。すなわち、移動先設定部6が設定した移動先に移動発熱部が移動した場合の全体温度分布が求められる。例えば、合成演算部9は、熱解析部5が計算した、移動発熱部の移動前の全体温度分布から、移動前の移動発熱部による温度分布を引いた差を求め、この差に対して、移動後の移動発熱部による温度分布を足す。これにより、移動発熱部が移動した場合の全体温度分布を計算することができる。
あるいは、合成演算部9は、変換部8が計算した移動後の移動発熱部の熱による温度分布と、熱解析部5が計算した、移動していない発熱部の熱による温度分布とを重ね合わせることにより、移動後の移動発熱部を含む全ての発熱部の熱による領域の温度分布を計算してもよい。
なお、本実施形態では、前記領域における温度分布は、前記領域内の各座標の温度を示す値の集合により表されるので、座標ごとに温度の引き算または足し算をすることにより、温度分布の足し算または引き算を実行することができる。
また、移動先設定部6により、例えば、1つの移動発熱部について複数の移動位置が設定された場合、合成演算部9は、複数の移動位置ごとに、それぞれ全体温度分布を計算する。合成演算部9による計算結果、すなわち、移動発熱部の移動後の全体温度分布はメモリ101に記録される。
指示部10は、前記合成演算部が計算した移動発熱部の移動後の全体温度分布を基に、領域における温度を下げるのに効果的な前記移動発熱部の移動位置または移動方向を決定し、出力する。例えば、指示部10は、熱部解析部より得られた発熱部の移動前の全体温度分布における最高温度と、合成演算部より得られた移動後の全体温度分布における最高温度との差分もしくは勾配(=差分/移動距離)を求め、求めた値の符号により最高温度を下げるのに好ましい移動方向を決定してもよい。
また、1つの移動発熱部について、複数の移動位置が設定され、それぞれの移動位置について全体温度分布が計算された場合、指示部10は、複数の移動位置ごとに移動前後の最高温度の差分または勾配の値を求め、移動位置ごとに求めた値の大小を比較することにより、最高温度を下げるのに効果的な移動位置を決定することができる。指示部10は、決定した移動方向または移動位置を、コンピュータに接続されたディスプレイ等の出力装置(図示せず)を介して設計者に指示してもよい。
なお、温度予測システム1から設計者に対して出力される情報は、上記の移動方向または移動位置に限られない。例えば、移動発熱部の移動後の温度分布、最高温度、平均温度等、前記領域における温度状態を示す情報が出力されてもよい。
[温度予測システム1の動作例]
図3は、温度予測システム1の動作例を示すフローチャートである。図3に示す処理では、まず、設計データ入力部2が、CADシステム11のジオメトリデータベース12から、解析対象の電子機器の構成を示す設計データを入力し、メモリ101に保存する(ステップS1)。本動作例では、設計データ入力部2が、図2(a)および(b)に示した電子機器40の構成を示す設計データを入力する場合について説明する。
熱特性データ入力部3は、電子機器40を構成する部品の熱特性を示す熱特性データを、CADシステム11の属性データベース13から入力し、メモリ101に保存する(ステップS2)。熱特性データには、例えば、電子機器40の筐体41、基板42、IC43a、43bそれぞれの熱伝導率、比熱、密度、初期温度、輻射率が含まれる。さらに、IC43a、IC43bについては、発熱量も熱特性データに含まれるものとする。
次に、熱解析部5は、IC43a、IC43b、基板42および筐体41をモデリングして、有限要素法を利用した熱解析シミュレーションを実行し、筐体41の上面における温度分布、すなわち全体温度分布を計算する(ステップS3)。図4(a)〜図4(c)は、熱解析部5による計算結果の例を示すグラフである。図4(a)は、熱解析部5が計算した全体温度分布のうち、筐体41の上面のx軸に平行な直線(y=27.5)における温度分布を示すグラフである。図4(a)において、横軸はx方向の位置、縦軸は温度を示し、曲線fは筐体41上面の温度分布を示す。
再び、図3を参照して、部品抽出部4は、電子機器40の部品のうち、発熱量を有する部品を複数の発熱部にグルーピングし、各発熱部に関する情報を発熱部データとしてメモリ101に保存する(ステップS4)。部品抽出部4は、例えば、熱特性データで発熱量が定義されている部品を、発熱部品として抽出し、抽出した発熱部品をグルーピングして、発熱部を定義する。本動作例では、部品抽出部4は、熱特性データで発熱量が定義されているIC43aおよびIC43bを発熱部品として抽出し、IC43aを発熱部A1、IC43bを発熱部A2にグルーピングする。
なお、グルーピング方法は、本動作例のように、1つの発熱部品を1つの発熱部としてもよいし、所定距離内に配置された複数の発熱部品を1つの発熱部としてもよい。または、配線によって接続された発熱部品群を1つの発熱部としてもよい。このように、グルーピング方法は任意である。
熱解析部5は、各発熱部A1、A2について、熱解析シミュレーションすることにより、各発熱部A1、A2の熱による筐体41の上面における温度分布とをそれぞれ計算する(ステップS5)。例えば、熱解析部5は、IC43a、基板42および筐体41をモデリングして熱解析シミュレーションを実行することで、発熱部A1の熱による筐体41の上面の温度分布(発熱部A1の温度分布)を計算する。発熱部A2の温度分布も同様に計算される。このとき、熱解析部5は、各発熱部A1、A2の温度分布における温度勾配も計算する。図4(b)は、発熱部A1の温度分布の一例を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸はx方向の位置、縦軸は温度を示し、曲線gは、筐体41の上面におけるy=27.5の直線上の温度分布を示す。図4(c)は、図4(b)に示す温度分布の温度勾配を示すグラフである。図4(c)のグラフにおいて、横軸はx方向の位置、縦軸は温度勾配を示し、曲線hは、温度勾配を示す。例えば、図4(b)に示す曲線gをある幅(Δx)を持った区間の集合とし、区間ごとの温度の変化量を区間幅Δxで除することによって温度勾配を求めることができる。なお、温度勾配の計算方法はこれに限られず、例えば、曲線gの関数をxについて微分する方法もある。
上記のステップS5の温度分布および温度勾配の計算は、全ての発熱部(A1、A2)について終了するまで繰り返される(ステップS6)。
移動先設定部6は、移動が求められる発熱部の指定を設計者から受け付けて、移動発熱部を決定し、さらに、メモリ101に記録された移動条件データに従って、移動発熱部の移動先を決定する(ステップS7)。ここでは、一例として、設計者が発熱部A1を移動発熱部に指定し、移動条件データが、上記表1に示したように、x軸方向およびy軸方向それぞれに−3mm〜+5mmの範囲で1mmずつ移動することを示す場合ついて説明する。
図5は、移動先設定部6が設定する移動先の例について説明するための概念図である。図5には、筐体41を上面から見た構造を示しており、筐体41の内側に実線で描かれた複数の長方形は、筐体41上面に設けられたボタンを示している。図中、筐体41の内部の基板42(図示せず)上に配置されるIC43aが点線で示されている。点線矢印はIC43aの移動方向を示している。
移動先設定部6は、移動発熱部を発熱部A1(すなわちIC43a)に決定すると、発熱部A1の代表点P43の座標を決定する。代表点P43は任意であるが、例えば、IC43aの中心を発熱部A1の代表点P43とすることができる。移動先設定部6は、代表点P43からx軸+方向に1mm離れた位置を1つ目の移動先D1とし、2mm離れた位置を2つ目の移動先D2とし、これと同様に、x軸+方向に1mmごとに移動先D3、D4、D5を設定する。そして、移動先設定部6は、x軸の−方向および、y軸の+方向および−方向についても同様に、代表点P43から所定の微小間隔ごとに移動先位置を設定する。このようにして、移動先設定部6は、代表点P43を基準に所定の微小間隔ごとに移動先位置を設定する。例えば、移動先設定部6が、上記表1に示す移動条件データに従って、x軸方向およびy軸方向それぞれにおいて−3mm〜+5mmの範囲で1mmずつ移動先を設定する。その結果、16の移動先D1〜D16の位置が決定する。移動先D1〜D16の位置は、3次元座標で表すことができる。移動先D1〜D16の位置は移動先データとしてメモリ101に記録される。
移動先D1〜D16が設定されると、関数生成部7は、移動発熱部の位置と、移動発熱部の熱による温度分布における最高温度との関係を示す温度関数データを生成する(ステップS8)。温度関数データの生成は、例えば、電子機器における熱伝達モデルを表す数式の係数に対して、設計データまたは熱特性データで示される電子機器40に固有の値を代入することによって生成することができる。
なお、上記の熱伝達モデルを表す数式は、予めメモリ101に記録されてもよい。以下にその具体例を説明する。
図6は3つの節点N1、N2、N3からなる一次元モデルの例を示す図である。図6に示す例は、電子機器の筐体から熱が伝達するモデルを、節点N1、N2、N3からなる一次元モデルで表している。節点N1および節点N3の位置は固定で、節点N2の位置は可変である。節点N2には、発熱量Qを持つ発熱部品が配置されている。hは空気への熱伝達係数、lは電子機器の筐体の幅、λは前記筐体の熱伝導率、xは節点N1と節点N2との間の距離、Aは電子機器の筐体の断面積である。熱伝達係数は一定の値を持つものとして定義している。
節点N1と空気との間の熱抵抗は(3/hlx)、節点N2と空気との間の熱抵抗は(6/hl2)、節点N3と空気との間の熱抵抗は(3/hl(l−x))で表される。また、節点N1と節点N2との間の固体内熱抵抗は(x/λA)、節点N2と節点N3との間の固体内熱抵抗は((l−x)/λA)で表される。
節点N1からN3について節点方程式を立てると下記式(1)、(2)、(3)を得る。下記式(1)〜(3)において、T1、T2、T3は、それぞれ節点N1、N2、N3の温度である。
Figure 2009163421
Figure 2009163421
Figure 2009163421
上記式(1)〜(3)を連立させると、節点N2の温度T2は、下記式(4)により表される。
Figure 2009163421
図6に示すモデルにおいて、例えば、固体の幅lを筐体41のx軸方向の長さ、発熱量Qを発熱部A1(IC43a)の発熱量とすると、節点N2の温度T2は、筐体41の最高温度とみなすことができる。すなわち、節点N2の温度T2を、発熱部A1の熱による筐体41の上面のx軸に平行な線上の温度分布における最高温度とみなすことができる。すなわち、温度T2=前記最高温度なので、前記最高温度は、上記式(4)により計算することができる。
したがって、本動作例において、上記式(4)は予めメモリ101に記録されており、関数生成部7は、各定数l、Q、λ、h、Aに電子機器40に固有の値を代入して温度関数データを生成する。具体的には、関数生成部7は、上記式(4)のlに筐体41のx軸方向の長さを、QにIC43aの発熱量を、λに筐体41の熱伝導率を、hに空気への熱伝達係数を、Aに筐体41の断面積を代入した式を生成する。なお、筐体41のx軸方向の長さや断面積は、例えば設計データから、IC43aの発熱量、筐体41の熱伝導率および空気への熱伝達係数は、例えば熱特性データから得られる。これにより、関数生成部7は、発熱部の位置xをパラメータとした最高温度の関数を表すデータを生成することができる。この関数を表すデータが、移動発熱部の位置と、移動発熱部の熱による温度分布における最高温度との関係を示す温度関数データとなる。
図7は、上記式(4)の各定数l、Q、λ、h、Aに電子機器40に固有の値を代入した際の最高温度(T2)と発熱部の位置xの関係の一例を示すグラフである。図7に示すグラフにおいて、横軸は発熱部の位置x、縦軸は温度を示す。曲線jは、最高温度(T2)と発熱部の位置xの関係を表す。曲線jは、筐体41の端部(x=0、x=100)に近づくほど最高温度(T2)が高くなる傾向を示している。式(4)のような分母が位置xの5乗、分子も位置xの5乗の関数で最高温度の関数を定義することにより、後述するステップS9において、移動発熱部(ここでは、発熱部A1)を移動させた際の最高温度を精度良く計算することができる。
このように、本実施形態では、発熱部の熱による温度分布の最高温度を、発熱部の位置(上記例ではx)、解析領域のサイズ、形状等の幾何学的特徴を示す設計値(上記例ではl)および解析領域における部品の熱特性を示す熱特性値(上記例ではQ、λ、h)を用いて表した関数がメモリ101に予め記録される。そして、関数生成部7は、設計データおよび熱特性データを用いて、この関数の上記設計値および熱特性値を決定することで、温度関数データを生成することができる。
関数生成部7は、上記のような温度関数データの生成処理(ステップS8の処理)を、全ての移動発熱部について終了するまで繰り返す(ステップS9)。これにより、ステップS7で特定された移動発熱部それぞれについて、温度関数データが生成される。本動作例では、発熱部A1についての温度関数データが生成され、メモリ101に記録される。
変換部8は、上記のようにして生成された発熱部A1の温度関数データと、ステップS5で計算された発熱部A1(移動前)の温度分布の温度勾配を用いて、移動後の発熱部A1の熱による筐体41の上面の温度分布を計算する(ステップS10)。具体的には、変換部8は、関数生成部7が生成した温度関数データが示す関数(上記式(4)のl、Q、λ、hに電子機器40に固有の値を代入した式)における発熱部の位置xに、移動先設定部6で設定された発熱部A1の移動後の位置のx座標を代入する。これにより、上記式(4)で発熱部A1の移動後の最高温度が計算される。変換部8は、計算した最高温度と、熱解析部5で得られた発熱部A1の熱による筐体41の上面の温度分布の温度勾配を用いて、移動後の発熱部A1の温度分布を求めることができる。
例えば、移動前の発熱部A1の代表点P43のx座標が(x=54)であり、移動先の代表点P43のx座標が(x=59)である場合の例を説明する。変換部8は、上記式(4)に図7に示す曲線jで示される関数(上記式(4)のl、Q、λ、hに電子機器40に固有の値を代入した式)にx=59を代入して、移動先の位置x=59における最高温度(T2)を求める。ここでは一例として最高温度(T2)=38とする。その後、変換部8は、熱解析部5で計算された移動前の発熱部A1についての温度勾配を、x軸方向に+5シフトする。このシフト量(5)は、発熱部A1の移動量(59−54=5)である。
図8は、このようにシフトされた温度勾配を示すグラフである。図8において、横軸はx、縦軸は温度勾配を示す。曲線hは、図4(c)に示した曲線hと同様であり、曲線h´は、曲線hをx軸方向に+5シフトしたものである。変換部8は、最高温度の座標が(x、y)=(59、38)となるように曲線gをg'に平行移動させる。また曲線h'の温度勾配を積分することによっても移動後の温度分布を求めることができる。
図9は、このようにして求められた温度分布を示すグラフである。図9に示すグラフにおいて、曲線g´が関数F(x)すなわち、移動後の発熱部A1の温度分布を示す。なお、曲線gは、図4(b)に示した移動前の発熱部A1の温度分布を示す。なお、図9の曲線g´が示す温度分布は、筐体41の上面のx軸に平行な直線における温度分布である。すなわち、曲線g´が示す温度分布は、1次元の温度分布である。変換部8は、例えば、筐体41の上面における複数の異なる直線上の温度分布の計算を、同様にして行うことにより、筐体41の上面における2次元の温度分布を計算することができる。その際、変換部8は、複数の直線間の温度の値を補間することにより計算量を軽減してもよい。また、変換部8は、同様にして、3次元の温度分布を計算することもできる。
このように、変換部8は、移動前の発熱部A1についての温度勾配と、移動後の発熱部A1の温度分布における最高温度とを用いて、移動後の温度分布を計算する。つまり、変換部8は、発熱部A1移動後の筐体41上面の最高温度が分かれば、発熱部A1移動前の温度勾配を使って、発熱部A1移動後の筐体41上面の温度分布を予測することができる。このような変換部8の処理は、発熱部が移動する前の温度分布を、発熱部が移動した後の温度分布に変換する処理ということもできる。
ここで、筐体表面の温度分布における最高温度は発熱部の位置によって変動するのに対して、温度勾配は部品位置が変わってもあまり変化しない傾向がある。この傾向により、上記のように、変換部8は、発熱部の位置と最高温度の関係を示す関数と移動前の温度勾配を使って、移動後の筐体温度分布を精度良く求めることが可能となる。
ここで、上記傾向の具体例を図10を参照して説明する。図10(a)は、発熱部の位置によって温度分布が変化する例を示すグラフである。図10(a)に示すグラフは、筐体の端部から5mm、15mm、25mm、35mmおよび45mmのそれぞれの位置に発熱部が配置された場合の筐体41上面の温度分布を示す。筐体の端部から5mmの位置に発熱部が配置された場合の最高温度が最も高く、筐体の端部から45mmの位置に発熱部が配置された場合の最高温度が最も低くなっている。すなわち、筐体表面の最高温度は発熱部が筐体の端部に近づくにつれて上昇する傾向にある。
図10(b)は、図10(a)に示す5通りの温度分布の温度勾配をそれぞれ示すグラフである。このように、温度勾配は発熱部の位置が変わってもほとんど変化しない。これは、筐体表面から外部への熱伝達率と、筐体内部の熱伝導率の割合がほぼ一定であることに起因すると考えられる。
再び図3を参照して、合成演算部9は、上記のステップS10で計算された、移動発熱部の移動後の温度分布と、ステップS3およびステップS5で熱解析部5により計算された温度分布とを用いて、移動後の移動発熱部を含む発熱部全ての熱による前記領域の温度分布(全体温度分布)を計算する(ステップS11)。
例えば、合成演算部9は、ステップS3で計算された全体温度分布から、ステップS5で計算された移動前の発熱部A1の温度分布を引いた差を求める。さらに、合成演算部9は、この差に対して、ステップS10で計算された移動後の発熱部A1による温度分布を足す。これにより、移動後の移動発熱部を含む発熱部全ての熱による前記領域の全体温度分布を計算することができる。
この計算例を、図を参照して説明する。図4(a)に示したグラフの曲線fは、ステップS3で計算された全体温度分布である。合成演算部9は、この全体温度分布から、図4(b)および図9の曲線gに示した発熱部A1の温度分布を引き、図9の曲線gに示した温度分布を足す。その結果、図11の曲線kに示す温度分布が得られる。この曲線kでしえされる温度分布が、発熱部A1の移動後の全体温度分布である。
なお、ステップS11の全体温度分布の計算は、上記例に限られない。例えば、合成演算部9は、ステップS5で計算された発熱部の温度分布(移動発熱部の温度分布は除く)と、ステップS10で計算された移動後の移動発熱部の温度分布とを重ね合わせた(足した)温度分布を、全体温度分布とすることができる。本動作例で、合成演算部9は、ステップS5で計算された発熱部A2の温度分布と、ステップS10で計算された移動後の発熱部A1の温度分布を足して全体温度分布を計算することができる。
上記のステップS10の処理およびステップS11の処理は、ステップS7で設定された移動先(D1〜D16)全てについて終了するまで繰り返される(図3のステップS12)。そのため、設定された移動先(D1〜D16)それぞれについて、移動後の発熱部A1を含む全ての発熱部A1およびA2の熱による全体温度分布が求められる。
指示部10は、ステップS11で計算された発熱部A1の移動後の全体温度分布を基に、筐体41の上面の温度を下げるのに効果的な発熱部A1の移動方向を決定し、出力する(ステップS13)。
例えば、指示部10は、ステップS3で計算された発熱部A1の移動前の全体温度分布における最高温度から、ステップS11で計算された発熱部A1の移動後の全体温度分布における最高温度を引いた差を基に発熱部A1の好ましい移動方向を決定することができる。すなわち、指示部10は、発熱部A1を移動先D1〜D16それぞれに移動した場合での上記差を各々計算する。指示部10は、例えば、移動先D1〜D16のうち差が最も大きな移動先(すなわち、最高温度が最も下がる移動先)を、好ましい移動先に決定することができる。
あるいは、指示部10は、発熱部A1の移動先D1〜D16それぞれについて勾配(=差/移動距離)を計算し、勾配が最も大きくなる移動先を好ましい移動先に決定することができる。また、指示部10は、発熱部A1の移動方向(例えば、x軸の+方向(プラス方向)および−方向(マイナス方向)、並びにy軸の+方向および−方向の4方向)ごとに、勾配(=差/移動距離)の平均を求める。そして、指示部10は、最も勾配の平均が大きい方向を好ましい方向に決定してもよいし、勾配の平均の符号が正である方向を好ましい方向に決定してもよい。
指示部10は、このようにして決定した好ましい移動先または移動方向を、ディスプレイ(図示せず)に表示する。なお、移動先または移動方向の決定方法は上記例に限られない。
また、指示部10は、各移動先における最高温度をディスプレイ表示してもよい。図12(a)および(b)は、各移動先D1〜D16における最高温度に示すグラフの例である。指示部10は、これらのようなグラフをディスプレイに表示してもよい。
図12(a)は、発熱部A1をy軸方向に移動させた場合の全体温度分布における最高温度の変化を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は温度、横軸はy軸方向の位置(移動前の位置を0とする)を表す。図12(a)に示すグラフの折れ線mは、発熱部A1を、y軸方向に−3mm〜+5mmの範囲で1mmごとに移動させた場合の最高温度の変化を示している。これらの最高温度は、上記ステップS11に示した方法で、合成演算部9により計算される。
図12(b)は、発熱部A1をx軸方向に移動させた場合の全体温度分布における最高温度の変化を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は温度、横軸はx軸方向の位置(移動前の位置を0とする)を表す。図12(b)に示すグラフの折れ線nは、発熱部A1を、x軸方向に−3mm〜+5mmの範囲で1mmごとに移動させた場合の最高温度の変化を示している。
設計者はこのようなグラフを見れば、発熱部A1を移動する際に温度が下がる方向、または、より効果的に温度を下げられる方向を判断することができる。例えば、設計者は、図12(a)および(b)に示すグラフから、x軸の−方向(マイナス方向)、もしくはy軸の+方向(プラス方向)に移動すれば筐体最高温度が下がることが分かる。また、設計者が、図12(a)および(b)に示すグラフにおける折れ線の傾きを見ればx軸方向に移動すると小さい移動距離で大きな温度低減を期待できると判断できる。
なお、このような判断は、指示部10が行ってもよい。さらに、指示部10は、例えば図13に示すような筐体41の上面における温度分布を表す画像をディスプレイに表示してもよい。図13は、筐体41の上面において温度が等しい位置を線(等熱線)で結んで表示した画像である。これにより、設計者は、温度分布を視覚的に捉えることができる。
以上説明したように、温度予測システム1を用いれば、設計者は筐体の上面における温度を下げるのに効果的な発熱部の移動すべき方向または位置を迅速に知ることができる。これにより設計者は、熱設計をより容易に実行することができる。また、発熱部の移動後の温度分布を計算は、熱解析部5による時間のかかるシミュレーションではなく、変換部8による簡単な演算でできる。また、移動すべき方向の計算も、非常に簡単な四則演算で実行できる。そのため、設計者の待ち時間が少なくなり、短時間で設計を終了することが可能となる。
なお、温度予測システム1の構成および動作は上記例に限られない。例えば、熱解析部5は、図3のステップS3において、全体温度分布を計算する代わりに、ステップS5で計算した発熱部A1および発熱部A2それぞれの移動前の温度分布を、総和して、全体温度分布を求めても良い。
また、ステップS8において生成される温度関数データの数式は、上記式(4)に示した例に限られない。上記動作例においては、温度分布における最高温度と、発熱部の位置との関係を示す関数を生成しているが、例えば、この関数は、必ずしも最高温度を表すものである必要はなく、温度分布における極大値を表すものであればよい。すなわち、変換部8は、温度勾配が0の場所の温度(=極大値)を発熱部の位置で表した関数を用いても、発熱部を任意の位置に移動した場合の温度分布を計算することができる。
上記動作例では、筐体41の上面の温度分布を計算する例を説明したが、解析対象の領域は、筐体41の上面に限られず、筐体41の側面および底面を含む領域であってもよい。また、例えば、筐体41の表面から一定距離離れた空間上の面や、筐体41の内部または外側に設けられた部品の一部を、解析領域とすることもできる。また、本動作例では、発熱部が2次元平面上で移動する場合について説明したが、発熱部が3次元空間において移動する場合でも、同様に温度分布を計算することができる。
(第2の実施形態)
[温度予測システム1aの構成]
図14は、第2の実施形態における温度予測システム1aの構成の一例を示す機能ブロック図である。図14において、図1に示した機能ブロックと同様の機能ブロックには同じ番号を付し、その説明を省略する。図14に示す温度予測システム1aにおいて、移動先設定部6aは、最高温度部位特定部61、移動部位決定部62、移動位置決定部63を含む。また、温度予測システム1aは、指示部10の代わりに判定部14を備える。
移動先設定部6aの最高温度部位特定部61は、電子機器における発熱部全ての熱による解析対象の領域の全体温度分布から、前記領域において温度が最高となる最高温度部位を特定する。なお、上記全体温度分布を示すデータは、事前に熱解析部5が計算しメモリ101に記録する。本実施形態では、温度分布は、前記領域における各座標ごとの温度を示す値により表されるので、最高温度部位特定部61は、前記領域における各座標に対応する温度から最高温度を特定し、その最高温度の座標を、最高温度部位とすることができる。
移動部位決定部62は、熱解析部5により計算された各発熱部の温度分布および前記全体温度分布に基づいて、前記最高温度部位の温度上昇に寄与する発熱部を、前記移動発熱部として抽出する。移動部位決定部62は、最高温度部位と、各発熱部の温度分布の最高温度とを比較することにより、移動発熱部を抽出することができる。例えば、移動部位決定部62は、最高温度部位と各発熱部の温度分布における最高温度の位置との距離、および全体温度分布の最高温度と各発熱部の温度分布における最高温度との温度差とに基づいて、移動発熱部を決定することができる。
移動位置決定部63は、最高温度部位と前記移動発熱部とを結ぶ線に沿って、当該移動発熱部を前記最高温度部位と反対の方向へ一定距離移動させた位置を、前記移動発熱部の移動後の位置に決定する。最高温度部位と前記移動発熱部とを結ぶ線は、例えば、最高温度部位と移動発熱部の代表点の座標とを結ぶ線である。また、前記一定距離は、例えば、予めメモリ101に記録された距離を表すデータ、またはユーザの入力により、決定されてもよい。
判定部14は、合成演算部9が計算した移動発熱部の移動後の全体温度分布における最高温度が所定の基準を満たしているか否かを判断する。そして、最高温度が所定の基準を満たしていない場合は、移動先または移動発熱部を変更して、関数生成部7、変換部8および合成演算部9に、移動発熱部が移動した場合の全体温度分布の計算を繰り返させる。前記所定の基準は、例えば、予めメモリ101に記録された基準値を用いて決定されてもよいし、設計者からの入力に基づいて決められてもよい。基準の例として、最高温度の許容温度範囲、平均温度の許容温度範囲等が挙げられる。
[温度予測システム1aの動作例]
図15は、温度予測システム1aの動作例を示すフローチャートである。図15におけるステップS1〜S6の処理は、図3に示したステップS1〜S6と同じである。また、本動作例においても、上記第1の実施形態における動作例と同様に、図2(a)および(b)に示す電子機器40が解析対象である場合について説明する。以下、ステップS6の後の処理について説明する。
ステップS71において、最高温度部位特定部61は、ステップS5で熱解析部5により計算された筐体41の上面の全体温度分布から最高温度とその位置(最高温度部位)を抽出する。最高温度部位は、例えば、筐体41の上面において最高温度となる点の座標とすることができる。
移動部位決定部62は、筐体41の上面の最高温度を上昇させるのに最も貢献している発熱部を、ステップS5で計算された発熱部ごとの温度分布を参照することにより特定する(ステップS72)。移動部位決定部62は、例えば、各発熱部(発熱部A1および発熱部A2)の温度分布における最高温度と、最高温度の位置とを各々抽出する。そして、移動部位決定部62は、例えば、全体温度分布の最高温度との差が所定範囲内であり、最高温度の位置が前記最高温度部位に最も近い発熱部を、移動発熱部として抽出する。ここでは、一例として、発熱部A1が移動発熱部として抽出された場合について説明する。なお、移動発熱部の抽出方法はこれに限られない。
移動位置決定部63は、ステップS71で抽出された最高温度部位と、ステップS72で特定された移動発熱部(発熱部A1)の代表点とを直線で結ぶ(ステップS73)。この直線は、移動発熱部が移動すべき方向を示す線である。以下、この直線を移動線と称する。ここで発熱部A1代表点の定義方法として、例えば、ステップS5で計算された発熱部A1の熱による筐体41の上面の温度分布における最高温度の位置を、発熱部A1の代表点とすることができる。
そして、移動位置決定部63は、発熱部A1の代表点を、ステップS72で生成された移動線に沿って、最高温度部位と反対の方向に一定距離だけ移動した点の座標を計算し、この座標を移動先の位置とする(ステップS74)。移動線および移動先の位置は、移動先データとして、メモリ101に記録される。ここで、上記一定距離は、例えば、1から10mm程度とすることができる。
図16は、筐体41の上面における最高温度部位と、移動発熱部(発熱部A1)の代表点、および移動方向の一例を表す図である。図16では、筐体41の上面において温度が等しい位置が線(等熱線)で結んで示されている。図中、×印は最高温度部位s、黒丸は発熱部A1の代表点pを示す。この場合、移動位置決定部63は、破線矢印qの向きに一定距離だけ発熱部A1を移動させた位置を移動先とする。これにより、筐体41の上面の最高温度の低下に効率よく貢献する可能性の高い、発熱部A1の移動先を決定することができる。
以上のように、移動発熱部および移動先の位置が決定すると、関数生成部7は、ステップS72で決定した移動発熱部(発熱部A1)の温度関数データを生成し(ステップS8)、変換部8は、温度関数データを用いて、ステップS74で決定した移動先に、発熱部A1が移動した場合の、発熱部A1の熱による筐体41の温度分布を計算する(ステップS10)。そして、合成演算部9が、ステップS3で計算された全体温度分布から、ステップS5で計算された移動前の発熱部A1の温度分布を引き、さらに、ステップS9で生成された移動後の発熱部A1の温度分布を足す。これにより、発熱部A1の移動後の筐体41上面における全体温度分布が求められる(ステップS11)。これらのステップS8、S10およびS11の処理は、図3のステップS8、S10およびS11と同様に行うことができる。
その後、判定部14は、ステップS11で計算された筐体41上面の温度分布における最高温度が、所定の仕様温度を満たしているか否かを判定する(ステップS14)。仕様温度は、例えばメモリ101またはCADシステム11の属性データベース13に予め記録される。筐体41の上面の最高温度が、仕様温度よりも低ければ(S14でYES)処理終了し、反対に高ければ(S14でNO)、上記のステップS71〜S11の処理を繰り返す。
この繰り返しにおいて、ステップS74では、移動位置決定部63は、前回と異なる移動位置を設定する。例えば、移動位置決定部63は、移動発熱部を移動線にそって移動する際の移動距離を、前記繰り返しの度に段階的に変化させてもよい。
あるいは、最高温度部位特定部61が、前回のステップS11において計算された全体温度分布に対して、最高温度部位を特定すると、最高温度部位が前回と異なる位置になる可能性が高い。この場合、ステップS73で決定される移動線の方向も前回と異なり、ステップS74で決定される移動先の位置も前回と異なることになる。
また、移動部位決定部62は、上記ステップS71〜S11の処理が所定回数繰り返されると、移動発熱部を変更するように動作してもよい。このように、移動発熱部または移動先を繰り返しの度に変化させることによって、発熱部を様々に移動させた場合の全体温度分布について評価することが可能になる。
以上、説明した温度予測システム1aを用いることで、例えば、設計者は次のような利益を享受することができる。すなわち、設計者は、最初にCADシステム11で電子機器のレイアウトを行うと、後は、温度予測システム1aが、電子機器の筐体41上面の最高温度が仕様温度を下回るまで、発熱部の移動を繰り返し、最終的に温度仕様範囲内になるように電子機器の部品がレイアウトされる。また、この温度予測システム1aで計算される筐体41の上面の温度分布は非常に簡単な四則演算で実行しているため、この温度予測システム1aの処理は非常に短時間で行なわれる。その結果、設計者は、限られた設計期間で熱設計を終了させることが可能となる。
上記実施形態における温度予測システム1、1aは、例えば、携帯電話、PDA、携帯ゲーム機等のような電子機器の設計において、筐体の表面の最高温度が基準値を超えないような設計を可能にする。
温度予測システム1、1aは主として電子機器の熱設計支援に関わるシステムであるが、温度分布と同様に、部品移動前後の応力分布、電磁界分布等を求めることにより、応力設計、EMC設計等にも適用することができる。
本発明は、電子機器の部品配置の設計段階において、電子機器の熱設計を支援するシステムとして利用できる。
第1の実施形態における温度予測システムの構成を示す機能ブロック図である。 (a)は、設計データで表される電子機器の構造のを示す斜視図である。(b)は、(a)に示す電子機器の断面を示す図である。 温度予測システムの動作例を示すフローチャートである。 (a)、(b)および(c)は、熱解析部による計算結果の例を示すグラフである。 移動先設定部が設定する移動位置について説明するための概念図である。 3つの節点からなる一次元モデルの例を示す図である。 最高温度(T2)と発熱部の位置xの関係を示すグラフである。 シフトされた温度勾配を示すグラフである。 温度分布を示すグラフである。 (a)は、筐体表面の温度分布の具体例を示すグラフである。(b)は、(a)に示す温度分布の温度勾配をそれぞれ示すグラフである。 発熱部A1の移動後の全体温度分布を示すグラフである。 (a)は、発熱部A1をy軸方向に移動させた場合の最高温度の変化を示すグラフである。(b)は、発熱部A1をx軸方向に移動させた場合の最高温度の変化を示すグラフである。 筐体41の上面における温度分布を表す画像の例を示す図である。 第2の実施形態における温度予測システムの構成を示す機能ブロック図である。 温度予測システム1の動作例を示すフローチャートである。 最高温度部位、移動発熱部の代表点および移動方向の一例を表す図である。 従来の熱解析シミュレーションの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1、1a 温度予測システム
2 設計データ入力部
3 熱特性データ入力部
4 部品抽出部
5 熱解析部
5 熱解析部
6、6a 移動先設定部
7 関数生成部
8 変換部
9 合成演算部
10 指示部
11 CADシステム
12 ジオメトリデータベース
13 属性データベース
14 判定部
40 電子機器
41 筐体
42 基板
61 最高温度部位特定部
62 移動部位決定部
63 移動位置決定部
101 メモリ

Claims (8)

  1. 電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度を予測する温度予測システムであって、
    電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する設計データ入力部と、
    前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する熱特性データ入力部と、
    前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する部品抽出部と、
    前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める熱解析部と、
    前記部品抽出部が抽出した発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する移動先設定部と、
    前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する関数生成部と、
    前記移動先設定部により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析部が計算した移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する変換部と、
    前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する合成演算部とを備える、温度予測システム。
  2. 前記合成演算部は、前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した、移動していない発熱部の熱による温度分布とを重ね合わせることにより、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する、請求項1に記載の温度予測システム。
  3. 前記熱解析部は、前記熱解析シミュレーションにより、前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における全体温度分布をさらに計算し、
    前記合成演算部は、前記全体温度分布から、前記熱解析部が計算した移動前の移動発熱部の熱による温度分布を引いた差を計算し、当該差に前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による温度分布を足すことにより、発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する、請求項1に記載の温度予測システム。
  4. 前記移動先設定部は、前記移動発熱部を移動する位置を複数通り決定し、
    前記変換部は、前記複数通りの移動位置それぞれについて、移動後の移動発熱部の熱による温度分布を計算し、
    前記合成演算部は、前記複数通りの移動位置それぞれについて、移動後の移動発熱部を含む全ての発熱部の熱による温度分布を計算し、
    前記合成演算部が計算した、複数通りの移動位置ごとの温度分布に基づいて、前記領域における温度を下げるのに効果的な前記移動発熱部の移動位置または移動方向を決定し、出力する指示部を、さらに備える、請求項1に記載の温度予測システム。
  5. 前記熱解析部は、前記熱解析シミュレーションにより、前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における全体温度分布をさらに計算し、
    前記移動先設定部は、
    前記全体温度分布から、前記領域において温度が最高となる最高温度部位を特定する最高温度部位特定部と
    前記熱解析部により計算された各発熱部の温度分布および前記全体温度分布に基づいて、前記最高温度部位の温度上昇に寄与する発熱部を、前記移動発熱部として抽出する移動部位決定部と、
    前記最高温度部位と前記移動発熱部とを結ぶ線に沿って、当該移動発熱部を前記最高温度部位と反対の方向へ一定距離移動させた位置を、前記移動発熱部の移動後の位置に決定する移動位置決定部とを含む、請求項1に記載の温度予測システム。
  6. 前記合成演算部が計算した温度分布における最高温度が所定の基準を満たしていない場合に、移動発熱部および移動発熱部の移動先の少なくとも一方を変えて、前記関数生成部、前記変換部および前記合成演算部による、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布の計算を、繰り返させる判定部をさらに備える請求項1に記載の温度予測システム。
  7. 電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度をコンピュータが予測する温度予測方法であって、
    前記コンピュータが備える設計データ入力部が、電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する工程と、
    前記コンピュータが備える熱特性データ入力部が、前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する工程と、
    前記コンピュータが備える部品抽出部が、前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する工程と、
    前記コンピュータが備える熱解析部が、前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める工程と、
    前記コンピュータが備える移動先設定部が、前記部品抽出部が抽出した発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、前記ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する工程と、
    前記コンピュータが備える関数生成部が、前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する工程と、
    前記コンピュータが備える関数生成部が、前記移動先設定部により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析部が計算した移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する工程と、
    前記コンピュータが備える合成演算部が、前記変換部が計算した移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析部が計算した発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する工程とを含む、温度予測方法。
  8. 電子機器の周辺または内部の所定の領域における温度を予測する処理をコンピュータに実行させる温度予測プログラムであって、
    電子機器を構成する部品の配置を表す設計データを入力する設計データ入力処理と、
    前記電子機器を構成する部品の熱特性に関する熱特性データを入力する熱特性データ入力処理と、
    前記設計データおよび前記熱特性データを参照し、前記電子機器を構成する部品のうち、発熱特性を有する、少なくとも1の部品から構成される発熱部を少なくとも1つ抽出する部品抽出処理と、
    前記発熱部の熱による前記領域における温度分布を、前記設計データおよび前記熱特性データを用いた熱解析シミュレーションにより、発熱部ごとに計算し、前記温度分布における温度勾配を、発熱部ごとに求める熱解析処理と、
    前記部品抽出処理で抽出された発熱部の中から、電子機器において配置の移動が求められる移動発熱部を特定し、前記ユーザからの移動指示入力、あるいは予め決められた移動条件に基づいて、移動発熱部の移動先を決定する移動先設定処理と、
    前記移動発熱部の熱による前記領域の温度分布における温度の極大値を、前記移動発熱部の位置の関数で表した温度関数データを、前記設計データおよび前記熱特性データを用いて生成する関数生成処理と、
    前記移動先設定処理により決定された移動発熱部の移動先の位置を、前記温度関数データで示される前記関数に代入することにより、前記移動後の移動発熱部の熱による温度分布における温度の極大値を求め、当該極大値と、前記熱解析処理で計算された移動前の前記移動発熱部の熱による温度分布の温度勾配とを用いて、前記移動後の移動発熱部の熱による前記領域の温度分布を計算する変換処理と、
    前記変換処理で計算された移動後の移動発熱部の熱による前記温度分布と、前記熱解析処理で計算された発熱部ごとの温度分布とを用いて、移動発熱部の移動後の前記電子機器における全ての発熱部の熱による前記領域における温度分布を計算する合成演算処理とをコンピュータに実行させる温度予測プログラム。
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