JP2009162367A - アクチュエータ - Google Patents

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Iori Tomiya
伊織 東宮
Yasushi Goto
寧 後藤
Makoto Uchida
誠 内田
Shinichi Yamada
伸一 山田
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Abstract

【課題】部品点数を低減して小型化、軽量化を図ることができると共に、組み立て性を向上させることができる安価なアクチュエータを提供する。
【解決手段】トーションスプリング37の両端末部にそれぞれ径方向内側に向かって曲折形成した第一フック部38および第二フック部39を設け、ヘリカルギア15のスプリングリテーナ30と対向する平面に、第一フック部38および第二フック部39と係合可能な第一バネ係止部28を一体成形し、スプリングリテーナ30のヘリカルギア15と対向する平面31aに、第一フック部38および第二フック部39と係合可能な第二バネ係止部33を一体成形し、これら第一バネ係止部28、および第二バネ係止部33を第一フック部38と第二フック部39との間に配置した。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、自動車の2輪駆動と4輪駆動との切り換え、またはニュートラルポジションとドライブポジションとの切り換え等を行う駆動切り換え装置に用いるアクチュエータに関するものである。
従来から、4輪駆動車のトランスファに電動モータの駆動によりシフトフォークをストロークさせるアクチュエータを設け、室内からのスイッチ操作により2輪/4輪駆動状態を切り換える駆動切り換え装置が知られている。
アクチュエータはウォーム減速機を備えており、このウォーム減速機が電動モータの回転軸と連係している。ウォーム減速機のウォームホイールには、ラック・ピニオンのピニオンが連結されている。
ピニオンに噛合されているラックには、シフトフォークをストロークさせるためのフォークシャフトが連結されている。すなわち、電動モータの回転運動をウォーム減速機、ラック・ピニオンを介して往復運動に変換し、フォークシャフトによってシフトフォークをストロークさせるようになっている。
シフトフォークがストロークするとドライブトレイン上に設けられたスプライン歯を有するスリーブやドグクラッチが変位する。すると、駆動軸と従動軸の連結/解除が行われ、これによって、2輪/4輪駆動状態を切り換えが行われる。
また、アクチュエータには、ウォーム減速機とピニオンとの間に待ち機構が配設されている。この待ち機構は、駆動軸と従動軸のスプライン歯の位相の不一致が理由でスリーブやドグクラッチが変位不能となり、シフトフォークがロックした場合に反力(弾力)を蓄えるものであって、スパイラルスプリングを備えている。
そして、シフトフォークがロックした際、スパイラルスプリングが撓んで弾性変形することで電動モータの回転力をシフトフォークをストロークさせるための付勢力として蓄積するようになっている。このため、再びスリーブやドグクラッチが変位可能になったとき、シフトフォークに過大推力が作用することなく、スパイラルスプリングの復元力によってシフトフォークをストロークさせることができ、駆動軸と従動軸の連結/解除をスムーズに行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−38091号公報
ところで、待ち機構に用いられるスプリングは、その機能を満足させるためにスプリングの弾性変形する方向が電動モータの回転軸の正/逆回転に係らず縮径方向に向かう必要がある。
しかしながら、上述の従来技術のように、待ち機構にスパイラルスプリングを用いた場合、スパイラルスプリングを縮径方向に向かって弾性変形させるためには、構成部品を細分化する必要がある。具体的には、待ち機構を構成する部品としてスパイラルスプリングの他にウォームホイールに一体的に設けられた入力プレートや、ピニオンに一体的に設けられた出力プレート、さらにピニオンと同軸、且つ相対回転可能に配設されたブッシュ等が必要となる。
このため、部品点数が多く、待ち機構が大型化するばかりかコストが増大すると共に、組み立て性が悪いという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、部品点数を低減して小型化、軽量化を図ることができると共に、組み立て性を向上させることができる安価なアクチュエータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、アクチュエータケースに固定される電動モータと、前記電動モータの回転軸に連係されるホイールギアと、前記ホイールギアを回転自在に軸支し、前記アクチュエータケースに回転自在に支持される出力軸と、前記出力軸に外嵌固定されるスプリングリテーナと、前記ホイールギアと前記スプリングリテーナとの間に配設されたトーションスプリングとを備えたアクチュエータであって、前記トーションスプリングの両端末部にそれぞれ径方向内側に向かって曲折形成した第一フック部および第二フック部を設け、前記ホイールギアの前記スプリングリテーナと対向する面に、前記第一フック部および第二フック部と係合可能な第一バネ係止部を一体成形し、前記スプリングリテーナの前記ホイールギアと対向する面に、前記第一フック部および第二フック部と係合可能な第二バネ係止部を一体成形し、これら第一バネ係止部、および第二バネ係止部を前記第一フック部と前記第二フック部との間に配置したことを特徴とする。
このように構成することで、トーションスプリングを用いることで各フック部を径方向内側に向かって曲折形成させても、これらフック部に係合するように第一バネ係止部、および第二バネ係止部を配置させることができる。このため、ホイールギアに第一バネ係止部を一体成形させることが可能になると共に、スプリングリテーナに第二バネ係止部を一体成形させることができる。よって、待ち機構を構成する部品の数を減少させることができ、組み立て性を向上させることができる。
また、部品点数が減少することで、安価で、且つ小型化、軽量化を図ることができるアクチュエータを提供することが可能になる。
さらに、従来のスパイラルスプリングのようにバネ定数の大きいものと比較してバネ定数の小さなトーションスプリングを使用することでモータ負荷を小さくすることができる。このため、電動モータの小型化を図ることができ、さらにアクチュエータを小さくすることが可能になる。
請求項2に記載した発明は、前記ホイールギアの第一バネ係止部と、前記スプリングリテーナの第二バネ係止部は、断面略弧状に突出形成され、前記第二バネ係止部の周方向の長さは、前記第一バネ係止部の周方向の長さよりも長く設定され、前記第一バネ係止部と前記トーションスプリングとの間に前記第二バネ係止部を配置すると共に、前記第一バネ係止部と前記第二バネ係止部は、互いの回動軌跡が干渉しないように配置されていることを特徴とする。
このように構成することで、ホイールギアとスプリングリテーナとの間に形成される空間を有効活用することができ、よりアクチュエータを小型化することが可能になる。
請求項3に記載した発明は、前記ホイールギアの外径は前記スプリングリテーナより小さく形成され、前記第一バネ係止部が前記第二バネ係止部の内側を回動することを特徴とする。
このように構成することで、ホイールギアとスプリングリテーナとの間に形成される空間を有効活用することができると共に、さらにホイールギアを小型化することができ、よりアクチュエータを小型化することが可能になる。
本発明によれば、トーションスプリングを用いることで各フック部を径方向内側に向かって曲折形成させても、これらフック部に係合するように第一バネ係止部、および第二バネ係止部を配置させることができる。このため、ホイールギアに第一バネ係止部を一体成形させることが可能になると共に、スプリングリテーナに第二バネ係止部を一体成形させることができる。よって、待ち機構を構成する部品の数を減少させることができ、組み立て性を向上させることができる。
また、部品点数が減少することで、安価で、且つ小型化、軽量化を図ることができるアクチュエータを提供することが可能になる。
さらに、従来のスパイラルスプリングのようにバネ定数の大きいものと比較してバネ定数の小さなトーションスプリングを使用することでモータ負荷を小さくすることができる。このため、電動モータの小型化を図ることができ、さらにアクチュエータを小さくすることが可能になる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、アクチュエータ1は、例えば、4輪車の駆動を2輪駆動と4輪駆動とに切り換える駆動切り換え装置用として用いられるものであって、有底筒状のハウジング2内に電動モータ3と、待ち機構4と、これら電動モータ3と待ち機構4とを連係する減速機構5とを備えている。
ハウジング2は、電動モータ3、および減速機構5を収納するモータ収納部6と、待ち機構4を収納する待ち機構収納部7とで構成されている。待ち機構収納部7は、このエンド部(底壁)7aがモータ収納部6のエンド部(底壁)6aよりも突出するように形成されている。待ち機構収納部7のエンド部7aには、外方に向かって突出するボス部17が形成されている。モータ収納部6には、平面視略長方形のベースプレート8が周壁6bに沿って設けられており、ここに電動モータ3がボルト9によって締結固定されている。
電動モータ3の回転軸10には、小径平歯車のモータギア11が設けられている。このモータギア11は、減速機構5を構成するものである。
ここで、減速機構5は、複数の歯車で構成されたものであって、モータギア11と、モータギア11に噛合される段付平歯車12と、段付平歯車12に噛合される平歯車13と、平歯車13に一体成形されたウォーム14とから成る。
段付平歯車12は、小径平歯車12aと大径平歯車12bとが一体成形されたものであって、大径平歯車12bがモータギア11と噛合された状態になっている。
一方、段付平歯車12の小径平歯車12aには、平歯車13が噛合されている。この平歯車13に一体成形されたウォーム14には、待ち機構4を構成するヘリカルギア15が噛合されている。
図1〜図3に示すように、待ち機構4は、ハウジング2の待ち機構収納部7に収納されており、出力軸16を有している。出力軸16の一端側は、待ち機構収納部7のボス部17に圧入固定されている軸受け18で回転自在に支持されている。
また、出力軸16の一端は、待ち機構収納部7のボス部17に形成された挿通孔19から外方に向かって突出している。
この出力軸16のボス部17から突出した部位には、段差により縮径された縮径部20が形成されている。この他に、ボス部17には、平面視略円環状のオイルシール23が設けられている。オイルシール23は、ボス部17の挿通孔19からの内部への塵埃の侵入を防止するためのものであって、出力軸16と摺動可能になっている。
出力軸16の縮径部20は、ラック・ピニオンのピニオン21が外嵌されている。また、縮径部20には、止め輪22が設けられており、この止め輪22と縮径部20の段差部20aとによって、ピニオン21の軸線方向への移動が規制されるようになっている。さらに、縮径部20は平面取りが施された平面取り部29を有しており、断面略D字状になっている(Dカット)。ピニオン21の挿通孔21aも縮径部20の断面形状に対応するように平面視D字状になっており、これによって、ピニオン21の出力軸16に対する周方向への回転移動が規制されるようになっている。
なお、ピニオン21には不図示のラックが噛合されるようになっている。ラックには、シフトフォークをストロークさせるためのフォークシャフト(不図示)が連結されている。このフォークシャフトは、不図示のドライブトレイン上に設けられスプライン歯を有するスリーブやドグクラッチを変位させるためのものであって、このスリーブやドグクラッチを変位させることで4輪車の駆動を2輪駆動と4輪駆動とに切り換えることができるようになっている。
一方、出力軸16の他端側には段差により縮径された縮径部24が形成されており、ここに、ヘリカルギア15が出力軸16に対して回転自在に軸支されている。
ヘリカルギア15は、有底筒状に形成されたギア本体15aを有している。ギア本体15aのエンド部(底壁)27には、径方向中央に外方に向かって突出する筒部45が形成されている。この筒部45は、出力軸16の縮径部24に外嵌される部分である。
また、ギア本体15aのエンド部27には、ヘリカルギア15の回転位置を検出するための接点35が設けられている。この接点35は、後述する位置検出用基板36に対して摺動可能になっている。
ギア本体15aの周壁25には、外周面側にウォーム14に噛合される歯部26が軸線方向に対して斜めに刻設されている。また、ギア本体15aの周壁25には、先端側の平面25aから待ち機構収納部7のエンド部7aに向かって突出する第一バネ係止部28が形成されている。
第一バネ係止部28は、断面略弧状に形成されたものであって、周方向両端には、弧状の押圧部28a,28bが形成されている。
また、出力軸16には、第一バネ係止部28の先端側、つまり、待ち機構収納部7のエンド部7a寄りにスプリングリテーナ30が外嵌固定されている。スプリングリテーナ30は、略円盤状のリテーナ本体31を有している。リテーナ本体31の径方向中央には、筒部32が軸線方向に貫通するように形成され、ここに出力軸16が圧入されるようになっている。
リテーナ本体31のヘリカルギア15と対向する平面31aには、径方向外側寄りに周方向に沿って平面視略弧状の凹部34が形成されている。この凹部34には、軸線方向に沿って突出する第二バネ係止部33がリテーナ本体31と一体形成されている。すなわち、スプリングリテーナ30のヘリカルギア15と対向する平面31aと、ヘリカルギア15の周壁25における先端側の平面25a、つまり、スプリングリテーナ30と対向する面には、それぞれ第二バネ係止部33、第一バネ係止部28が一体成形されている。
第二バネ係止部33は断面略弧状に形成されたものであり、この第二バネ係止部33と凹部34は、ヘリカルギア15に形成されている第一バネ係止部28の回動軌跡よりも外側に配置された状態になっている。すなわち、第一バネ係止部28は、第二バネ係止部33よりも径方向内側を回動することになる。なお、ヘリカルギア15のギア本体15aの外径は、スプリングリテーナ30のリテーナ本体31の外径よりも小さく設定されている。
第二バネ係止部33の周方向の長さL3の長さは第一バネ係止部28の周方向の長さL4よりも長く設定されている。また、第二バネ係止部33の周方向両端には、平坦な押圧部33a,33bが形成されている。
ヘリカルギア15とスプリングリテーナ30との間には、トーションスプリング37が設けられている。このトーションスプリング37は、ヘリカルギア15からの回転力をスプリングリテーナ30を介して出力軸16に伝達する役割を有すると共に、シフトフォーク(不図示)がロックして出力軸16が回転不能になったとき、弾性変形することでヘリカルギア15の回転力をシフトフォークをストロークさせるための付勢力として蓄積する役割を有している。
トーションスプリング37の内径E1は、スプリングリテーナ30の第二バネ係止部33の回動軌跡よりも大きく設定されている。すなわち、待ち機構4は、出力軸16を中心として、径方向外側に向かって第一バネ係止部28、第二バネ係止部33、トーションスプリング37の順で配置された状態になっている。
トーションスプリング37のヘリカルギア15側の端末部には、径方向内側に向かって曲折する第一フック部38が形成されている。また、トーションスプリング37のスプリングリテーナ30側端末部には、径方向内側に向かって曲折する第二フック部39が形成されている。これら第一フック部38と第二フック部39は、出力軸16を中心にして互いに点対称位置に配置された状態になっており、第一バネ係止部28、および第二バネ係止部33は、第一フック部38の内側曲折部38aと第二フック部39の内側曲折部39aとの間に配置された状態になっている。
また、第一フック部38、および第二フック部39の長さL2は、スプリングリテーナ30の筒部32と干渉しない長さに設定され、且つヘリカルギア15の第一バネ係止部28、および第二バネ係止部33と係合可能に設定されている。さらに、トーションスプリング37の軸線方向の長さL1は、スプリングリテーナ30の第二バネ係止部33の立ち上がり高さH1よりも短く設定されている。
図1に示すように、ハウジング2の開口部2aには、これを閉塞するカバー40が設けられている。カバー40の周縁であってハウジング2の開口部2aに対応する部位には、ハウジング2に向かって立ち上がるインロー部42が形成されている。これによって、カバー40の取り付け位置が決定するようになっている。
そして、インロー部42をハウジング2に合せ、開口部2aを閉塞したカバー40は、ハウジング2の開口縁に設けられた係止部41を熱カシメすることで固定してある。なお、ハウジング2の合せ面とカバー40の合せ面との間には、略円環状のシール部材46が設けられており、これによって、外部からの塵埃の侵入を防止するようになっている。
カバー40の内面40a(図1における左側の面)には、出力軸16の縮径部24に対応する部位に軸受けハウジング43が形成され、ここに軸受け44が圧入固定されている。この軸受け44は、出力軸16の他端(縮径部24)を回転自在に支持するためのものである。
また、軸受け44の内輪44aは、ヘリカルギア15の筒部45先端(図1における右側端)が当接するようになっている。すなわち、ヘリカルギア15は、この筒部45が軸受け44と出力軸16の縮径部24に形成されている段差部24aとで挟持された状態になっており、これによって軸線方向への移動が規制されるようになっている。
この他に、カバー40の内面40aには、ヘリカルギア15に対応する部位に位置検出用基板36がボルト47によって締結固定されている。この位置検出用基板36には、所定のパターン(不図示)が形成されている。そして、このパターンとヘリカルギア15に設けられた接点35とが互いに接触することによって、外部の制御機器(不図示)に信号が出力されたり電流が供給されたりされ、ヘリカルギア15の回転位置を認識できるようになっている。
次に、図3〜図7に基づいて、この実施形態の待ち機構4の作用について説明する。
図4に示すように、例えば、駆動切り換え装置により2輪駆動が選択され、スリーブやドグクラッチの変位、およびシフトフォークのストロークが完了しているとき、電動モータ3には通電が行われず、ヘリカルギア15の第一バネ係止部28に形成されている押圧部28aは、トーションスプリング37の第二フック部39に当接した状態になっている。一方、スプリングリテーナ30の第二バネ係止部33に形成され第一バネ係止部28の押圧部28aとは反対側に位置する押圧部33bは、トーションスプリング37の第一フック部38に当接した状態になっている。
次に、駆動切り換え装置により2輪駆動から4輪駆動に切り換える場合、電動モータ3が通電されて回転軸10が正転方向に回転し始める。すると、回転軸10の回転運動が減速機構5を介してヘリカルギア15に伝達され、ヘリカルギア15の第一バネ係止部28が反時計方向に向かって回動し始める(図3参照)。
このとき、トーションスプリング37には、なんら付勢力が作用しないため、無負荷状態(基本形)となる一方、スプリングリテーナ30はフリー状態となる。つまり、スプリングリテーナ30の第二バネ係止部33に形成された押圧部33a,33bは、トーションスプリング37の第一フック部38、または第二フック部39の何れにも接触していない状態になる。
そして、図5に示すように、引き続きヘリカルギア15の第一バネ係止部28が反時計方向に向かって回動すると、第一バネ係止部28の押圧部28bがトーションスプリング37の第一フック部38に当接する。このとき、トーションスプリング37は、第一フック部38によって反時計方向に向かって僅かに回動し、これによって、トーションスプリング37の第二フック部39と第二バネ係止部33の押圧部33aとが当接した状態になる。
この状態で、さらにヘリカルギア15が反時計方向に向かって回動すると、トーションスプリング37を介してヘリカルギア15とスプリングリテーナ30とが一体となって回動し始める。すると、スプリングリテーナ30が外嵌固定されている出力軸16も共回りするので、ピニオン21、ラック(不図示)、およびシフトフォーク(不図示)を介してスリーブやドグクラッチが変位し始める。
ここで、駆動切り換え装置の駆動軸と従動軸のスプライン歯の位相が一致している場合にあっては、待ち機構4は図5の状態のままシフトフォークをストロークし続け、スリーブやドグクラッチの変位を完了させる。そして、駆動軸と従動軸とがスリーブやドグクラッチを介して連結され、4輪駆動への切り換えが終了する。しかしながら、駆動軸と従動軸のスプライン歯の位相が不一致の場合にあっては、スリーブやドグクラッチが変位不能となり、シフトフォークがロックしてしまう。
このとき、図6に示すように、スプリングリテーナ30、つまり、第二バネ係止部33が停止した状態となる一方、ヘリカルギア15、つまり、第一バネ係止部28は回動を続ける。このため、第一バネ係止部28の押圧部28bがトーションスプリング37の第一フック部38を回動方向に沿って押圧し続ける。そして、トーションスプリング37が縮径方向に向かって(図6における矢印方向に向かって)弾性変形し、電動モータ3の回転力をシフトフォークをストロークさせるための付勢力として蓄積する。
駆動軸と従動軸のスプライン歯の位相が一致し、スリーブやドグクラッチが変位可能になったとき、トーションスプリング37に復元力が作用する。このため、トーションスプリング37が無負荷状態に復元される(図5参照)。すると、トーションスプリング37の第二フック部39が第二バネ係止部33の押圧部33aを押圧し、スプリングリテーナ30を反時計方向に向かって回動させる。これによって、スリーブやドグクラッチの変位が完了し、駆動軸と従動軸とが連結されて4輪駆動への切り換えが終了する。
一方、駆動切り換え装置により4輪駆動から2輪駆動に切り換える場合、電動モータ3が通電されて回転軸10が逆転方向に回動し始める。すると、ヘリカルギア15の第一バネ係止部28が時計方向に向かって回動し始め、待ち機構4は、図5の状態から図3の状態に変化し、さらに、図3の状態から図4の状態に変化する。
このとき、駆動切り換え装置の駆動軸、および従動軸のスプライン歯と、スリーブやドグクラッチのスプライン歯の嵌合が適正である場合にあっては、待ち機構4は図4の状態のままシフトフォークをストロークし続け、スリーブやドグクラッチの変位を完了させる。そして、駆動軸と従動軸との連結が解除されて2輪駆動への切り換えが終了する。しかしながら、駆動軸、および従動軸のスプライン歯と、スリーブやドグクラッチのスプライン歯の嵌合が固く、シフトフォークがストロークできない場合にあっては、スリーブやドグクラッチが変位不能となり、シフトフォークがロックしてしまう。
すると、図7に示すように、スプリングリテーナ30、つまり、第二バネ係止部33が停止した状態となる一方、ヘリカルギア15、つまり、第一バネ係止部28は回動を続ける。このため、第一バネ係止部28の押圧部28aがトーションスプリング37の第二フック部39を回動方向に沿って押圧し続ける。これにより、トーションスプリング37が縮径方向に向かって(図7における矢印方向に向かって)弾性変形し、電動モータ3の回転力をシフトフォークをストロークさせるための付勢力として蓄積する。
そして、駆動軸、および従動軸のスプライン歯と、スリーブやドグクラッチのスプライン歯の嵌合が緩み、スリーブやドグクラッチが変位可能になったとき、トーションスプリング37に復元力が作用し、トーションスプリング37が無負荷状態に復元される(図4参照)。
すると、トーションスプリング37の第一フック部39が第二バネ係止部33の押圧部33bを押圧し、スプリングリテーナ30を時計方向に向かって回動させる。これによって、スリーブやドグクラッチの変位が完了し、駆動軸と従動軸との連結が解除されて2輪駆動への切り換えが終了する。
なお、トーションスプリング37の内径E1(図1、図2参照)は、トーションスプリング37が縮径方向に向かって弾性変形するため、第二バネ係止部33の回動軌跡よりも大きく設定されていることに加え、縮径方向に向かって弾性変形したとき、スプリングリテーナ30の第二バネ係止部33と干渉しない大きさに設定されている。
したがって、上述の実施形態によれば、待ち機構4にトーションスプリング37を用いることによって、トーションスプリング37の両端末部にそれぞれ径方向内側に曲折した第一フック部38と第二フック部39を形成することができ、且つこれらフック部38,39に係合するように第一バネ係止部28と第二バネ係止部33とを配置することができる。このため、ヘリカルギア15のギア本体15aと第一バネ係止部28とを一体成形にすることができると共に、スプリングリテーナ30のリテーナ本体31と第二バネ係止部33とを一体成形にすることができる。よって、待ち機構4を構成する部品の数を減少させることができ、組み立て性を向上させることができる。
また、部品点数が減少することで、安価で、且つ小型化、軽量化を図ることができるアクチュエータ1を提供することが可能になる。
さらに、従来のスパイラルスプリングのようにバネ定数の大きいものと比較してバネ定数の小さなトーションスプリング37を使用することでモータ負荷を小さくすることができる。このため、電動モータ3の小型化を図ることができ、さらにアクチュエータ1を小さくすることが可能になる。
そして、第一バネ係止部28、および第二バネ係止部33を断面略弧状に形成し、第二バネ係止部33を第一バネ係止部28の回動軌跡よりも外側に配置すると共に、トーションスプリング37の内径E1を第二バネ係止部33の回動軌跡よりも大きく設定している。これによって、待ち機構4は出力軸16を中心として、径方向外側に向かって第一バネ係止部28、第二バネ係止部33、トーションスプリング37の順で配置された状態になっている。これに加え、トーションスプリング37の軸線方向の長さL1をスプリングリテーナ30の第二バネ係止部33の立ち上がり高さH1よりも短く設定されている。このため、ヘリカルギア15とスプリングリテーナ30との間に形成される空間K(図1参照)を有効活用することができ、よりアクチュエータ1を小型化することが可能になる。
また、待ち機構4において、ヘリカルギア15のギア本体15aの外径をスプリングリテーナ30のリテーナ本体31の外径よりも小さく設定すると共に、第一バネ係止部28を第二バネ係止部33よりも径方向内側を回動するように構成している。このため、ヘリカルギア15とスプリングリテーナ30との間に形成される空間を有効活用することができると共に、さらにヘリカルギア15を小型化することができ、よりアクチュエータ1を小型化することが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、アクチュエータ1は、例えば、4輪車の駆動を2輪駆動と4輪駆動とに切り換える駆動切り換え装置用として用いられる場合について説明したが、これに限られるものではなく、アクチュエータ1をニュートラルポジションとドライブポジションとの切り換え等を行う駆動切り換え装置に用いてもよい。
さらに、上述の実施形態では、ウォーム14に、待ち機構4を構成するヘリカルギア15が噛合されている場合について説明したが、これに限られるものではなく、ヘリカルギア15に代わってウォームホイールを用いてもよい。この場合、ヘリカルギア15のギア本体15aをウォームホイールとし、これに第一バネ係止部28を一体成形すればよい。
そして、上述の実施形態では、第二バネ係止部33を第一バネ係止部28の回動軌跡よりも外側に配置し、待ち機構4が出力軸16を中心として、径方向外側に向かって第一バネ係止部28、第二バネ係止部33、トーションスプリング37の順で配置された状態になっている場合について説明したが、これに限られるものではなく、第一バネ係止部28を第二バネ係止部33の回動軌跡よりも外側に配置してもよい。
本発明の実施形態におけるアクチュエータの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態における待ち機構の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態における待ち機構の動作説明図である。 本発明の実施形態における待ち機構の動作説明図である。 本発明の実施形態における待ち機構の動作説明図である。 本発明の実施形態における待ち機構の動作説明図である。 本発明の実施形態における待ち機構の動作説明図である。
符号の説明
1 アクチュエータ
2 ハウジング(アクチュエータケース)
3 電動モータ
10 回転軸
15 ヘリカルギア(ホイールギア)
16 出力軸
25a,31a 平面
28 第一バネ係止部
30 スプリングリテーナ
33 第二バネ係止部
37 トーションスプリング
38 第一フック部
38a,39a 内側曲折部
39 第二フック部
40 カバー(アクチュエータケース)
L3,L4 周方向の長さ

Claims (3)

  1. アクチュエータケースに固定される電動モータと、
    前記電動モータの回転軸に連係されるホイールギアと、
    前記ホイールギアを回転自在に軸支し、前記アクチュエータケースに回転自在に支持される出力軸と、
    前記出力軸に外嵌固定されるスプリングリテーナと、
    前記ホイールギアと前記スプリングリテーナとの間に配設されたトーションスプリングとを備えたアクチュエータであって、
    前記トーションスプリングの両端末部にそれぞれ径方向内側に向かって曲折形成した第一フック部および第二フック部を設け、
    前記ホイールギアの前記スプリングリテーナと対向する面に、前記第一フック部および第二フック部と係合可能な第一バネ係止部を一体成形し、
    前記スプリングリテーナの前記ホイールギアと対向する面に、前記第一フック部および第二フック部と係合可能な第二バネ係止部を一体成形し、
    これら第一バネ係止部、および第二バネ係止部を前記第一フック部と前記第二フック部との間に配置したことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記ホイールギアの第一バネ係止部と、前記スプリングリテーナの第二バネ係止部は、断面略弧状に突出形成され、
    前記第二バネ係止部の周方向の長さは、前記第一バネ係止部の周方向の長さよりも長く設定され、
    前記第一バネ係止部と前記トーションスプリングとの間に前記第二バネ係止部を配置すると共に、前記第一バネ係止部と前記第二バネ係止部は、互いの回動軌跡が干渉しないように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記ホイールギアの外径は前記スプリングリテーナより小さく形成され、前記第一バネ係止部が前記第二バネ係止部の内側を回動することを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。

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