以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1及び図2には、本発明に係る流体封入式防振装置の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と、第二の取付部材としての第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16で連結された構造とされている。そして、第一の取付金具12が図示しない自動車のパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具14が図示しない自動車のボデーに取り付けられることにより、エンジンマウント10がパワーユニットを車両ボデーに対して防振支持するようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、主たる振動の入力方向である図1及び図2中の上下方向をいうものとする。また、図1及び図2には、車両に装着されていない状態でのエンジンマウント10が示されている。
より詳細には、第一の取付金具12は、鉄鋼等の金属材料で形成されており、全体として略円形ブロック形状を呈している。そこにおいて、第一の取付金具12は、軸方向下方に向かって凸となる略半球形状の固着部18を備えている。また、固着部18の上端には、全周に亘って軸直角方向外方に広がるストッパ部20が一体形成されている。更に、ストッパ部20の上方には、軸方向に延びる略円柱形状の螺着部22が一体形成されており、かかる螺着部22には、軸方向に延びるボルト穴24が形成されている。そして、螺着部22に形成されたボルト穴24に対して図示しない固定ボルトが螺着されることにより、第一の取付金具12が図示しないパワーユニットに固定的に取り付けられるようになっている。
一方、第二の取付金具14は、全体として薄肉大径の略円筒形状とされており、鉄鋼等の剛性材で形成されている。また、第二の取付金具14は、軸方向中間部分から軸方向下端部分が略一定の内外径寸法で延びる筒状部26とされていると共に、かかる筒状部26の上端よりも軸方向上側部分が軸方向上方に行くに従って次第に拡径するテーパ部28とされている。更に、テーパ部28の上端には、軸直角方向外方に向かって広がるフランジ部30が一体形成されている。また、第二の取付金具14の軸方向下端には、径方向内方に向かって延び出す円環状の第一の係止突部32が全周に亘って連続的に一体形成されている。
このような第二の取付金具14には、例えば、図示しないブラケットが外挿固定される。そして、かかるブラケットが車両ボデー側の部材に固定的に取り付けられることにより、第二の取付金具14が車両ボデーに対して固定的に取り付けられるようになっている。
また、上述の如き第一の取付金具12と第二の取付金具14は、同一中心軸線上に位置せしめられて、第一の取付金具12が第二の取付金具14の上側開口部に対して軸方向上方に離隔した状態で配設される。そして、これら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が介装されている。
本体ゴム弾性体16は、全体として円錐台形状を呈する厚肉のゴム弾性体であって、その下端中央部分には、軸方向下方に向かって開口する円形凹所34が形成されている。このような本体ゴム弾性体16の軸方向上側端部に対して第一の取付金具12の固着部18が埋め込まれるように加硫接着されると共に、ストッパ部20の径方向中央部分が本体ゴム弾性体16の上端面に軸方向上方から重ね合わされて加硫接着されることにより、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16の軸方向上側端部に加硫接着されている。一方、本体ゴム弾性体16の軸方向下側端部の外周面に対して第二の取付金具14のテーパ部28が重ね合わせられて加硫接着されることにより、第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16の軸方向下側端部の外周面に加硫接着されている。即ち、本実施形態では、本体ゴム弾性体16が第一の取付金具12と第二の取付金具14を一体的に備えた一体加硫成形品36として形成されているのである。
また、本体ゴム弾性体16の軸方向上端部には、ストッパゴム38が一体形成されている。ストッパゴム38は、第一の取付金具12のストッパ部20の外周部分を略全面に亘って覆うように形成されており、ストッパ部20の上面から軸方向上方に向かって所定の高さで突出せしめられている。
また、本体ゴム弾性体16の軸方向下端部には、シールゴム層40が一体形成されている。このシールゴム層40は、略円筒形状を呈する薄肉のゴム層であって、円形凹所34の外周壁部から軸方向下方に向かって延び出すように形成されて、第二の取付金具14の筒状部26の内周面を覆うように加硫接着されている。これにより、第二の取付金具14は、テーパ部28及び筒状部26の内周面が、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40によって全面に亘って覆われている。なお、シールゴム層40は、本体ゴム弾性体16の下端外周縁部に比して薄肉とされており、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40の境界部分において段差が形成されている。
また、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部分には、仕切部材42が組み付けられて、第二の取付金具14で支持されている。仕切部材42は、硬質の合成樹脂材料等の剛性材で形成されており、全体として略円形ブロック形状を呈している。なお、仕切部材42は、磁化されない材料で形成されていることが望ましい。
そこにおいて、本実施形態の仕切部材42は、上側仕切部材44と下側仕切部材46によって構成されている。上側仕切部材44は、上底壁48と筒壁50を備えており、全体として下側に開口する中央凹所52を備えた逆カップ形状を呈している。また、上側仕切部材44の筒壁50の外周面には、上底壁48側において、上側凹溝54が開口形成されている。そこにおいて、上側凹溝54の周方向一端には、筒壁50内をトンネル状に延びる上側連通穴56が形成されており、かかる上側連通穴56は筒壁50の下端面(中央凹所52の開口端面)に開口している。
また、上側仕切部材44の筒壁50には、その中心軸線を軸直角方向に挟んで、上側連通穴56が形成された位置と対向する位置において、上側切欠58が形成されている。更にまた、上側仕切部材44の筒壁50には、上側凹溝54よりも軸方向下方の位置において、外周面に開口して周方向に連続して延びる上側係止凹溝60が全周に亘って形成されている。
さらに、上側仕切部材44の筒壁50の内周面には、上側係止凹溝60よりも軸方向下方で、上側連通穴56の形成位置を外れた位置において、軸直角方向に広がる段差面62が形成されている。これにより、上側仕切部材44の筒壁50は、段差面62を挟んで上底壁48側のほうが開口端側よりも壁厚寸法が大きくされている。
また、上側仕切部材44の上底壁48の中央部分には、軸方向下方に向かって突出する中央突起64が設けられており、かかる中央突起64には、その中央部分を軸方向に貫通する中央連通孔66が形成されている。
さらに、上側仕切部材44の上底壁48には、下面に開口する環状凹所68が中央突起64と同心軸上に形成されている。換言すれば、上側仕切部材44の上底面には、軸方向下方に向かって開口する環状凹所68が形成されているのである。なお、本実施形態の上底壁48においては、環状凹所68の形成部位が軸方向上方に向かって突出していることにより、上面に段差が形成されているが、上底壁48の厚さ寸法や環状凹所68の深さ寸法等を適当に設定することにより、上底壁48の上面を平坦面にしても良い。
一方、下側仕切部材46は、筒状壁70と底壁72を備えており、全体として上側に開口する中央凹所74を備えたカップ形状を呈している。また、下側仕切部材46の筒状壁70の外周面には、底壁72側において、下側凹溝76が開口形成されている。そこにおいて、下側凹溝76の周方向一端には、筒状壁70内をトンネル状に延びる下側連通穴78が形成されており、かかる下側連通穴78は筒状壁70の上端面(中央凹所74の開口端面)に開口している。
また、下側仕切部材46の筒状壁70には、その中心軸線を軸直角方向に挟んで、下側連通穴78の形成位置と対向する位置において、下側切欠80が形成されている。更にまた、下側仕切部材46の筒状壁70には、下側凹溝76よりも軸方向上方(中央凹所74の開口端側)の位置において、外周面に開口して周方向に連続して延びる下側係止凹溝82が全周に亘って形成されている。
また、下側仕切部材46の筒状壁70の内周面には、下側係止凹溝82よりも軸方向上方で、下側連通穴78の形成位置を外れた位置において、軸直角方向に広がる段差面84が形成されている。これにより、下側仕切部材46の筒状壁70は、段差面84を挟んで底壁72側のほうが開口端側よりも壁厚寸法が大きくされている。更にまた、下側仕切部材46の筒状壁70において、段差面84よりも底壁72側の内周面は、全体として、開口端側へ行くに従って次第に拡径するテーパ面とされている。
また、下側仕切部材46の底壁72には、複数の連通孔86が、底壁72の厚さ方向(軸方向)に貫通形成されている。なお、後で説明する図3に示されているように、これら複数の連通孔86は、一つの円上で周方向に適当な間隔をあけて形成されている。
そして、上述の如き構造とされた上側仕切部材44と下側仕切部材46が、上側仕切部材44の筒壁50の下端面と下側仕切部材46の筒状壁70の上端面が軸方向(上下方向)で重ね合わせられて溶着されることにより、全体として円形ブロック形状を呈する仕切部材42が形成されるようになっている。なお、本実施形態では、後述するコイル部材94と駆動回路体135が所定位置に組み付けられた状態で、仕切部材42を構成する上側仕切部材44と下側仕切部材46の重ね合わせ部分が溶着されるようになっている。
そこにおいて、上述の如く上側仕切部材44と下側仕切部材46が固定された状態で、上側切欠58と下側切欠80が協働することにより、コネクタ差込口88が形成されている。そして、このコネクタ差込口88に対して、後述する外部の通電又は給電用のリード線としての制御信号ライン170や給電ライン174を接続されるコネクタ端子89が組み付けられている。また、上側連通穴56と下側連通穴78が繋がることにより、上側凹溝54と下側凹溝76を接続する軸方向連通流路としての接続通路90が形成されている。
さらに、上述の如く上側仕切部材44と下側仕切部材46が固定されることで形成された仕切部材42の内部には、上側仕切部材44の中央凹所52と下側仕切部材46の中央凹所74が協働することにより、内部空所92が形成されている。そして、この内部空所92には、コイル部材94が設けられている。
コイル部材94は、上側ヨーク96と下側ヨーク98,コイル100を含んで構成されている。上側ヨーク96と下側ヨーク98は、何れも、鉄等の強磁性体で形成されている。そこにおいて、上側ヨーク96は、中央部分に円形の中心孔を備えており、全体として円環板形状を呈している。一方、下側ヨーク98は、段付円筒形状とされており、軸方向中間部分に形成された円環部102を挟んで軸方向上方が大径部104とされている一方、軸方向下方が小径部106とされている。また、コイル100は、全体として中心孔を備えた円筒形状を呈しており、径方向外方に開口する溝が全周に亘って形成された、合成樹脂製のボビン108に巻き回されている。
そして、上述の如き下側ヨーク98の大径部104が上側仕切部材44の中央凹所52の内周面、即ち、筒壁50の内周面であって、段差面62よりも上底壁48側の内周面に沿って配設されると共に、コイル100が巻き回されたボビン108が下側ヨーク98の大径部104の内周面に沿って配設され、更に、コイル100が巻きまわされたボビン108が下側ヨーク98の円環部102に重ね合わせられる。また、上側ヨーク96が、その中心孔に対して上側仕切部材44に設けられた中央突起64が内挿された状態で上側仕切部材44の中央凹所52に収容配置されて、コイル100が巻き回されたボビン108の上端面および下側ヨーク98の上端面に対して軸方向で重ね合わせられる。これにより、コイル100が巻き回されたボビン108の内周面を除いた部分が上側ヨーク96および下側ヨーク98で囲まれたコイル部材94が、仕切部材42に対して略同軸上に組み付けられることとなる。なお、コイル部材94を構成する上側ヨーク96,下側ヨーク98及びコイル100が巻き回されたボビン108は、重ね合わせ面で接着されていても良い。
また、本実施形態では、上述の如くコイル部材94が仕切部材42に対して組み付けられた状態で、コイル100の軸方向上方に位置する上側ヨーク96と上側仕切部材44の上底壁48との間には、上側仕切部材44の上底壁48に形成された環状凹所68に収容配置されている環状シール部材としてのOリング110が挟圧保持されていると共に、コイル100の軸方向下方に位置する下側ヨーク98の円環部102と下側仕切部材46との間には、環状シール部材としてのOリング112が挟圧保持されている。これにより、仕切部材42の内部空所92が、コイル部材94の内周側に位置する弁収容領域114と、コイル部材94の外周側に位置する基板収容領域116とに流体密に仕切られているのである。換言すれば、上側仕切部材44の筒壁50に形成された段差面62と、上側仕切部材44の筒壁50において段差面62よりも軸方向下方に位置する部分と、下側仕切部材46の筒状壁70に形成された段差面84と、下側仕切部材46の筒状壁70において段差面84よりも軸方向上方に位置する部分によって画成されて、上側仕切部材44と下側仕切部材46の重ね合わせ面間でコイル100に向かって開口する収容空所118が、コイル部材94によって内周側の開口が流体密に覆蓋されているのであり、それによって、基板収容領域116が、上側凹溝54と下側凹溝76を軸方向に離れた仕切部材42の軸方向中央部分で且つ接続通路90を周方向に外れた位置において、コイル100の外周側に離隔して形成されているのである。
特に、本実施形態では、上側ヨーク96と下側ヨーク98に対してコイル100を組み入れてユニット化したコイル部材94において、その内周面を全体に覆うようにして広がる樹脂層124が被着形成されていると共に、この樹脂層124がコイル部材94の上下端面上にも延び出してそれぞれ上下の樹脂層120,122が形成されている。そして、コイル部材94を構成するコイル100(ボビン108)と上下のヨーク96,98との重ね合わせ面のうち、上下のOリング110,112によるシール部位よりも内周側における露出部分が、これらの樹脂層120,122,124によって、流体密に封止されている。また、内周面を覆う樹脂層124は、後述する弁金具126の摺動面を構成しており、低摩擦性の摺動を実現している。
また、弁収容領域114には、弁体としての弁金具126が収容配置されている。弁金具126は、鉄やケイ素鋼等の強磁性材料で形成されている。また、かかる弁金具126は、全体として有底円筒形状を呈しており、軸方向に延びる筒状部128と、筒状部128の下端部分を閉塞するようにして軸直角方向に広がる円板形状の弁板部130とを備えている。特に、本実施形態では、弁板部130の中央部分において、厚さ方向(軸方向)に貫通する貫通孔132が形成されている。
このような弁金具126は、上側仕切部材44の上底壁48と下側仕切部材46の底壁72に挟まれるようにして、且つ、ボビン108の中心孔に挿通された状態で、弁収容領域114に収容配置される。これにより、弁金具126が、弁収容領域114、延いては、弁収容領域114の周りに設けられたコイル部材94と略同軸上に位置決め配置される。なお、弁収容領域114の外周壁面、即ち、ボビン108の内周面に被着された樹脂層124の内周面と、弁金具126の筒状部128の外周面との間には、全周に亘って僅かな隙間が形成されており、かかる隙間の存在によって弁金具126の軸方向変位が許容されるようになっている。
また、弁金具126の弁板部130は、弁収容領域114の軸方向下方に位置せしめられた下側仕切部材46の底壁72と軸方向で対向位置せしめられている。そこにおいて、弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132と、下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86は、弁金具126が弁収容領域114に収容配置された状態で、軸方向の投影で互いに重ならないようになっている。特に本実施形態では、下側仕切部材46の複数の連通孔86が、何れも、弁金具126の貫通孔132を外周側に外れた位置に形成されている。また、弁金具126の筒状部128の軸方向上端面は、弁収容領域114の軸方向上方に位置せしめられた上側仕切部材44の上底壁48と軸方向で対向位置せしめられている。
また、弁収容領域114には、付勢手段としてのコイルスプリング134が配設されている。コイルスプリング134は、従来から公知の圧縮コイルスプリングで構成されている。そして、コイルスプリング134は、軸方向上端側が上側仕切部材44の上底壁48に突設された中央突起64に外挿された状態で、弁金具126の筒状部128に内挿されており、上側仕切部材44の上底壁48と弁金具126の弁板部130の対向面間に圧縮状態で配されている。これにより、コイルスプリング134が弁金具126と同軸上に配設されていると共に、弁金具126の弁板部130がコイルスプリング134の付勢力によって下側仕切部材46の底壁72に押え付けられている。
そこにおいて、下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86と弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132は、軸方向の投影で重ならない位置にあることから、弁金具126がコイルスプリング134の付勢力によって下側仕切部材46の底壁72に押し当てられることにより、下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86が、弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132よりも径方向外方に位置する部分によって閉塞されると共に、弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132が下側仕切部材46の底壁72において複数の連通孔86よりも径方向内方に位置する部分によって閉塞される。
また、基板収容領域116には、駆動回路体135が収容配置されている。この駆動回路体135は、コイル100に駆動電流を供給するための駆動回路が形成された駆動回路基板136を備えている。特に本実施形態では、駆動回路体135が、略矩形ブロック形状の合成樹脂成形体で駆動回路基板136を樹脂モールドして構成されている。即ち、駆動回路体135の成形金型の成形キャビティ内に、予め各種素子等を実装して駆動回路を形成せしめた駆動回路基板136を位置決めセットした後、かかる成形キャビティに適当な樹脂材料等を充填することによって、駆動回路体135が形成されている。
そして、かかる駆動回路体135は、上側仕切部材44の筒壁50の段差面62に開口形成された位置決め凹所138に対して駆動回路体135の上端部分が嵌め入れられて位置決めされていると共に、下側仕切部材46の筒状壁70の段差面84に開口形成された位置決め凹所140に対して駆動回路体135の下端部分が嵌め入れられて位置決めされた状態で、駆動回路体135が基板収容領域116に収容配置されている。また、本実施形態では、図3に示されているように、接続通路90から周方向に離れた位置において、駆動回路体135が配設されるようになっている。
なお、図3では、下側仕切部材46に形成された下側連通穴78に対する駆動回路体135の相対的な位置関係を概略的に示してあり、給電用又は通電用のリード線や接続用コネクタ端子等の図示は省略している。
上述の如くコイル部材94と駆動回路体135が組み付けられた仕切部材42は、その上端部分が第二の取付金具14の筒状部26に内挿される。この状態で、第二の取付金具14に八方絞り等の縮径加工が施されることにより、第二の取付金具14の筒状部26がシールゴム層40を介して仕切部材42の軸方向上端部分の外周面、即ち、上側仕切部材44の外周面に密着せしめられる。また、第二の取付金具14の下端部に一体形成された第一の係止突部32が上側仕切部材44の上側係止凹溝60に嵌め付けられて、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部分に仕切部材42が嵌着固定されるようになっている。なお、このようにして、第二の取付金具14の筒状部26に仕切部材42が嵌着固定された状態で、仕切部材42の上端外周縁部は、本体ゴム弾性体16とシールゴム層40の境界に形成されている段差に重ね合わされて密着されている。
また、上述の如く第二の取付金具14の筒状部26に仕切部材42が嵌着固定されることにより、上側仕切部材44の外周面に開口形成された上側凹溝54の開口がシールゴム層40を介して第二の取付金具14の筒状部26で流体密に覆蓋される。これにより、周方向に所定長さで延びるトンネル状の周方向流体流路としての上側通路142が形成されている。
また、仕切部材42の下方には、可撓性膜としてのダイヤフラム144が配設されている。ダイヤフラム144は、略円形ドーム形状を呈する薄肉のゴム膜であって、容易に変形可能とされている。また、ダイヤフラム144の外周縁部には、軸方向上方に向かって延び出す略円筒形状の筒状嵌着ゴム部146が一体形成されている。更に、筒状嵌着ゴム部146の外周面には、嵌着筒金具としての固定金具148が加硫接着されている。固定金具148は、薄肉大径の略円筒形状を有しており、その内周面が筒状嵌着ゴム部146で覆われている。即ち、本実施形態では、ダイヤフラム144は、固定金具148を一体的に備えた一体加硫成形品150として形成されているのである。また、固定金具148の上端部には、円環状の第二の係止突部152が一体的に形成されており、全周に亘って軸直角方向に突出せしめられている。
上述の如きダイヤフラム144は、固定金具148が仕切部材42の下端部分に外挿された状態で、固定金具148に対して八方絞り等の縮径加工が施されることにより、固定金具148の内周面が筒状嵌着ゴム部146を介して仕切部材42(下側仕切部材46)の外周面に密着せしめられる。また、固定金具148の第二の係止突部152が下側仕切部材46に形成された下側係止凹溝82に嵌め付けられて、仕切部材42に組み付けられる。そして、固定金具148の内周面が筒状嵌着ゴム部146を介して仕切部材42の下端外周面、即ち、下側仕切部材46の外周面に密着せしめられることにより、下側凹溝76の開口が固定金具148によって流体密に覆蓋される。これにより、仕切部材42の下端部分を周方向に所定の長さで延びる周方向流体流路としての下側通路154が形成されている。
また、上述の如く第二の取付金具14とダイヤフラム144の固定金具148が仕切部材42に嵌着固定されることにより、仕切部材42において、上側係止凹溝60と下側係止凹溝82の軸方向間に位置する部分、即ち、上側仕切部材44と下側仕切部材46の重ね合わせ部分が、第二の取付金具14と固定金具148の軸方向間において直接に外部に露出せしめられている。
なお、本実施形態では、第二の取付金具14の縮径加工と、固定金具148の縮径加工が同時に行われる。即ち、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36と、仕切部材42と、ダイヤフラム144の一体加硫成形品150が、冶具にセットされる等して、相互に位置合わせされると共に、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36における第二の取付金具14と、ダイヤフラム144の一体加硫成形品150における固定金具148に対して同時に絞り加工が施されて、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36とダイヤフラム144の一体加硫成形品150が仕切部材42に嵌着固定される。
また、上述の如く本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36とダイヤフラム144の一体加硫成形品150が仕切部材42に嵌着固定されることにより、本体ゴム弾性体16と仕切部材42との軸方向間には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室156が形成されている一方、仕切部材42とダイヤフラム144の軸方向間には、壁部の一部がダイヤフラム144で構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室158が形成されている。
なお、これら受圧室156と平衡室158への非圧縮性流体の封入は、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36と仕切部材42の組付および仕切部材42とダイヤフラム144の一体加硫成形品150の組付を、非圧縮性流体中で行うこと等により、有利に実現される。
ここにおいて、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品36と仕切部材42の組付および仕切部材42とダイヤフラム144の一体加硫成形品150の組付を非圧縮性流体中で行う場合には、仕切部材42の外周面に開口形成されたコネクタ差込口88に対してゴム等の弾性材で形成された封止栓を圧入する等して、基板収容領域116に非圧縮性流体が進入しないようにしても良いし、非圧縮性流体の封入後に乾燥等で侵入流体の除去を行なっても良い。また、受圧室156および平衡室158に封入される非圧縮性流体は、特に限定されるものではないが、例えば、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油,或いは、それらを混合したもの等が採用可能であり、特に、後述する流体の流動作用に基づく防振効果を有利に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。
また、第二の取付金具14が仕切部材42に嵌着固定されることで仕切部材42の上端側の外周部分に形成された上側通路142は、上側仕切部材44の上面に開口形成された連通孔160を通じて受圧室156に連通されていると共に、固定金具148が仕切部材42に嵌着固定されることで仕切部材42の下端側の外周部分に形成された下側通路154は、下側仕切部材46に形成された連通孔162を通じて平衡室158に連通されている。これにより、上側通路142と下側通路154とそれらを相互に連通する接続通路90によって、受圧室156と平衡室158を相互に連通する第一のオリフィス通路164が形成されている。特に本実施形態では、第一のオリフィス通路164は、第一のオリフィス通路164を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、エンジンシェイク等に相当する十数Hz程度の低周波数域にチューニングされている。
また、受圧室156と平衡室158は、上側仕切部材44の上底壁48に突設された中央突起64に形成されている中央連通孔66や弁収容領域114,弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132,下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86を通じて相互に連通せしめられており、本実施形態では、受圧室156と平衡室158を相互に連通する第二のオリフィス通路166が、中央連通孔66,弁金具126の筒状部128内,弁金具126の貫通孔132,複数の連通孔86によって構成されている。
なお、本実施形態では、弁金具126の筒状部128の外周面とボビン108に被着された樹脂層124の内周面との間に形成された隙間を通じての流体流動は生じないようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、第二のオリフィス通路166を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、アイドリング振動等に相当する20〜40Hz程度の中周波数域乃至は高周波数域の振動に対して、有効な防振効果が得られるように、チューニングされている。即ち、第二のオリフィス通路166のチューニング周波数が第一のオリフィス通路164のチューニング周波数よりも高周波数域に設定されているのである。
ところで、コイル100への通電が行われず、コイルスプリング134の付勢力に基づき弁金具126の弁板部130が下側仕切部材46の底壁72に重ね合わされている状態では、弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132および下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86が閉鎖されており、弁収容領域114と平衡室158が下側仕切部材46の底壁72と弁金具126の弁板部130によって流体密に仕切られており、第二のオリフィス通路166が遮断状態とされている。
一方、コイル100に通電されると、コイル部材94と弁金具126の間に発生する磁力によって、弁金具126がコイルスプリング134の付勢力に抗して軸方向上方に吸引変位せしめられる。これにより、弁金具126の弁板部130が下側仕切部材46の底壁72から軸方向上方へ離隔変位せしめられることとなり、弁金具126の弁板部130に形成されている貫通孔132および下側仕切部材46の底壁72に形成されている複数の連通孔86がそれぞれ連通状態とされて、弁収容領域114と平衡室158が相互に連通せしめられる。その結果、第二のオリフィス通路166が連通状態とされて、受圧室156と平衡室158の間で第二のオリフィス通路166を通じての流体流動が生ぜしめられるようになっている。
すなわち、本実施形態では、コイル100への通電を制御することにより、弁金具126の弁板部130を下側仕切部材46の底壁72に対して接近方向と離隔方向に変位せしめることが出来て、第二のオリフィス通路166の遮断状態と連通状態を切り換えることが出来るようになっているのである。
そこにおいて、コイル100への通電制御は、例えば自動車の車室内のジャンクションボックスの付近に設置された制御回路168が、制御信号を、駆動回路体135に形成された駆動回路と制御回路168を接続する制御信号ライン170を通じて、駆動回路に出力し、駆動回路が、受信した制御信号に応じて、例えば車両の蓄電池(バッテリ)等で構成された電源172と駆動回路を接続するリード線である給電ライン174からの電流をコイル100に対して通電/遮断することによって行われる。具体的には、例えば、制御回路168は、エンジン回転数や車速、変速機のギヤ、加減速加速度等の情報等に基づいて、車両が振動主成分としてシェイク振動を発生する走行状態と、車両が振動主成分としてアイドリング振動を発生するアイドリング状態(停車状態)とを判断する。そして、制御回路168は、車両の状態に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を制御信号ライン170を通じて駆動回路に出力する。なお、制御回路168から駆動回路に出力される制御信号は、例えば、デジタル信号であっても良いし、小電圧アナログ信号であっても良い。
また、駆動回路体135の駆動回路には、リレー接点やパワートランジスタ等を利用した半導体スイッチ等の適当なスイッチング素子が設けられており、かかるスイッチング素子において、制御回路168からの制御信号に基づいて、駆動電流の通電/遮断の切換が行われる。なお、駆動回路には、電源172からの電流を適当な大きさに変更する回路、例えば、増幅回路や降圧回路等が必要に応じて、設けられる。更にまた、給電ライン174は、電源172から適当なヒューズを介して、或いはジャンクションボックスを介して、敷設される。
また、図面では明示されていないが、駆動回路と制御回路168の制御信号ライン170による接続および駆動回路と電源172の給電ライン174による接続は、適当に分割されたり統合されたりして、必要に応じて適当なコネクタ端子89を用いて行なうことが望ましい。
具体的には、例えば、制御信号ライン170を駆動回路側と制御回路168側に分けると共に、給電ライン174を駆動回路側と電源172側に分けて、制御信号ライン170の駆動回路側の部分が接続された端子と給電ライン174の駆動回路側の部分が接続された端子を一つに纏めたコネクタ端子89を仕切部材42に形成されたコネクタ差込口88内に配設する。一方、制御信号ライン170の制御回路168側の部分が接続された端子と給電ライン174の電源172側の部分が接続された端子を一つに纏めたコネクタを、上記コネクタ端子89に対応する形状のコネクタ端子として準備する。これにより、かかるコネクタ同士の差し込み接続によって、制御信号ライン170が制御回路168と駆動回路を接続すると共に、給電ライン174が電源172と駆動回路を接続することが出来る。その際、接続ラインを相互に間違えないように、コネクタ形状等が適当に設定され得る。
また、本実施形態では、コイル100への通電による磁力の作用で弁金具126の弁板部130が下側仕切部材46の底壁72から離隔せしめられると、弁金具126の筒状部128の開口端部が上側ヨーク96に当接する位置まで吸引変位せしめられるようになっており、更に、かかる当接状態を維持するように、コイル100への電力供給を制御している。即ち、仕切部材42に組み付けられたコイル部材94を構成する上側ヨーク96がストッパとして構成されており、弁金具126が上側ヨーク96に当接することにより、弁金具126の弁収容領域114における吸引変位方向の変位端が規定され、しかも、かかる当接状態が維持されることで、第二のオリフィス通路166が連通状態に保持されるようになっている。
また、弁金具126を上述の如く最大変位量の状態に保持するためには、コイルスプリング134の付勢力に、そのときに発生している非圧縮性流体の流動する力を加えた力よりも大きい力が、弁金具126に対してコイル通電による電磁力(磁気吸引力)として作用せしめられることが必要である。ここにおいて、アイドリング振動はシェイク振動よりも振幅が小さいことから、本実施形態の如くコイル100への通電によって弁金具126をコイルスプリング134の付勢力に抗して駆動変位させた状態で第二のオリフィス通路166が連通状態に維持されるように構成したことが、一般に、省電力化に有効である。即ち、弁金具126がコイルスプリング134の付勢力によって連通状態に維持されるように構成することも可能であるが、その場合では、コイル100への通電によって弁金具126をコイルスプリング134の付勢力に抗して駆動変位させた状態で第二のオリフィス通路166が遮断状態に維持されることとなる。そうすると、第二のオリフィス通路166の遮断状態への維持のために、より大きな力が必要となり、ひいてはコイル100の消費電力の増大が伴うおそれがある。
さらに、本実施形態では、受圧室156の圧力が、上側仕切部材44の上底壁48に突設された中央突起64に形成されている中央連通孔66を通じて弁金具126の弁板部130における上面に及ぼされるようになっている一方、平衡室158の圧力が、複数の連通孔86を通じて、弁金具126の弁板部130における下面に及ぼされるようになっている。そして、コイル100に通電せずに、コイルスプリング134の付勢力に基づき弁金具126の弁板部130が下側仕切部材46の底壁72に重ね合わせられて、第二のオリフィス通路166を遮断せしめた状態で、衝撃的に大きな振動が入力されること等により受圧室156に大きな負圧が発生して、受圧室156と平衡室158の相対的な圧力差が大きくなると、弁金具126がコイルスプリング134による付勢力に抗して下側仕切部材46の底壁72から離隔変位して、第二のオリフィス通路166を連通状態とするようになっている。
すなわち、コイル100への非通電状態で、受圧室156に大きな負圧が発生すると、コイル100に通電せずとも、弁金具126が変位して、第二のオリフィス通路166が連通せしめられるのであり、その結果、受圧室156と平衡室158が第二のオリフィス通路166を通じて短絡せしめられて、受圧室156の過大な負圧が解消されるようになっている。これにより、自動車の段差乗り越えやスピードブレーカ走行等に際して、受圧室156内に惹起される過大な負圧が抑えられることとなり、かかる受圧室156内の過大な負圧に起因すると考えられるキャビテーションに伴う異音や振動の問題が効果的に防止されるという新たな効果も発揮され得る。
上述の如き構造とされたエンジンマウント10においては、自動車の走行時に、コイル100への通電を行わないことで、コイルスプリング134の付勢力で弁金具126が下側仕切部材46の底壁72に当接する状態が維持せしめられて、第二のオリフィス通路166が遮断状態に維持されるようになっている。これにより、自動車の走行時に問題となるエンジンシェイク振動が入力されると、第二のオリフィス通路166を通じての圧力漏れが阻止されて、受圧室156と平衡室158の相対的な圧力差に基づいて第一のオリフィス通路164を通じての流体流動が有効に生ぜしめられることとなり、受圧室156と平衡室158の間で流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果が有利に発揮される。
一方、自動車の停止時には、コイル100への通電が行われることにより、弁金具126が磁力の作用によって軸方向上方に向かって吸引変位されるようになっている。そして、弁金具126の弁板部130が下側仕切部材46の底壁72から軸方向上方に離隔変位せしめられることにより、下側仕切部材46の底壁72に形成された複数の連通孔86や弁金具126の弁板部130に形成された貫通孔132が何れも連通せしめられた状態となり、第二のオリフィス通路166が連通状態となる。これにより、自動車の停車状態で、アイドリング振動が入力された際に、第二のオリフィス通路166を通じての流体流動が生ぜしめられて、かかる流動作用に基づいて優れた防振効果が得られる。
そこにおいて、上述の如くエンジンマウント10においては、駆動回路体135が上側仕切部材44と下側仕切部材46によって挟み込まれた状態で仕切部材42内に形成された基板収容領域116に収容配置されていることから、駆動回路体135の配設スペースを、仕切部材42において第一のオリフィス通路164や第二のオリフィス通路166が形成されていないデッドスペースを巧く利用して、有利に確保することが可能となる。
特に本実施形態では、駆動回路に制御信号を送信する制御回路168が駆動回路体135に形成されていないことから、駆動回路体135の配設スペースを一層有利に確保することが可能となる。
また、本実施形態では、第一のオリフィス通路164が、仕切部材42の上端側の外周部分を周方向に延びる上側通路142と、仕切部材42の下端側の外周部分を周方向に延びる下側通路154と、これら上側通路142と下側通路154を接続する接続通路90によって構成されていることから、駆動回路体135の配設スペースをより一層有利に確保することが可能となる。
さらに、本実施形態では、駆動回路体135をエンジンマウント10と一体的に取り扱うことが出来るから、エンジンマウント10をパワーユニットと車両ボデーの間に介装せしめた後の制御信号ライン170や給電ライン174の接続を簡単にすることが可能となる。
更にまた、本実施形態では、駆動回路体135が仕切部材42内の基板収容領域116に収容配置されていることから、ボンネット内に駆動回路体135が配設される場合に比して、駆動回路体135が埃や雨水,泥水等に晒されなくなり、埃や雨水、泥水等の悪影響を回避することが可能となる。
また、本実施形態では、仕切部材42内に形成された弁収容領域114と基板収容領域116が流体密に仕切られていることから、基板収容領域116に収容配置されている駆動回路体135が受圧室156や平衡室158に封入されている非圧縮性流体で濡れてしまうことを有利に回避することが出来る。
特に本実施形態では、仕切部材42の外周面において、仕切部材42を構成する上側仕切部材44と下側仕切部材46の重ね合わせ部分が、外部に直接に露出されていることから、上側仕切部材44と下側仕切部材46の重ね合わせ面間から基板収容領域116へ受圧室156や平衡室158に封入されている非圧縮性流体が浸入することを有利に回避することが可能となる。
加えて、本実施形態では、駆動回路体135がシリコーンゴムの適当な樹脂材料でモールドされていることから、駆動回路体135が濡れてしまうことを有利に回避することが可能となる。また、駆動回路体135の振動に対する耐久性を確保することも可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、第一のオリフィス通路164は、前記実施形態の構造に限定されるものではない。また、第一のオリフィス通路164のチューニング周波数や第二のオリフィス通路166のチューニング周波数は、前記実施形態のチューニング周波数に限定されるものではない。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
10:エンジンマウント,12:第一の取付金具,14:第二の取付金具,16:本体ゴム弾性体,26:筒状部,42:仕切部材,44:上側仕切部材,46:下側仕切部材,100:コイル,126:弁金具,135:駆動回路体,136:駆動回路体基板,144:ダイヤフラム,156:受圧室,158:平衡室,164:第一のオリフィス通路,166:第二のオリフィス通路