JP2009161796A - 黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用鋼板 - Google Patents

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【課題】単一有機皮膜の適正化を図ることにより、膜厚が0.5〜5μmと薄い場合であっても、曲げ加工性と耐プレス疵性とを両立させた黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルを提供する。
【解決手段】鋼板の少なくとも片面に形成された黒色化Zn−Ni合金めっき層と、該めっき層の上に形成されたクロムを含有しない化成皮膜と、該化成皮膜上に形成された膜厚が0.5〜5μmの単一有機皮膜とを具え、さらに、該有機皮膜は、硬度が200N/mm以上、かつ、JIS Z2248−1996に準拠した180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部のERVが5mA未満であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルに関するものであり、特に、良好な曲げ加工性と耐プレス疵性とを両立させた黒色塗装鋼板に関するものである。本発明の黒色塗装鋼板は、例えば、液晶テレビやプラズマテレビのような薄型テレビ用パネルに代表されるAV機器などの素材として使用するのに適する。
塗装鋼板は、例えば、テレビ用パネル等に成形される際に、プレス加工や曲げ加工が行われるのが一般的であり、曲げ加工性および耐プレス疵性が要求されている。通常、プレコート鋼板(塗装鋼板)では、内面側の下塗り塗膜に主として変性ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を使用することで、下地鋼板との密着性、耐食性などを確保し、また、外面側の上塗り塗膜にポリエステル系、アクリル系塗膜などを使用することで、主として耐汚染性、意匠性、耐疵付き性、ならびに耐エタノール性、耐塩酸性または耐アルカリ性であるバリア性などを付与する2コート鋼板さらには下塗り塗膜と上塗り塗膜の間に中塗り塗膜を形成した3コート鋼板が一般的である。
また、従来の2コート塗装鋼板は、特許文献1に開示されているように、下塗り塗膜の膜厚が5μm程度、上塗り塗膜の膜厚が15μm程度、これら塗膜の総膜厚が20μm程度であるのが一般的である。しかしながら、かかる塗膜の総膜厚だと、塗装や焼付のための時間が長くかかり、また、塗膜が厚いほど製造コストの点で不利となるため、塗装作業の合理化や省資源化の観点から、塗膜の薄膜化が望まれている。
特開平4−215873号公報
特許文献2には、黒色化処理層を形成したZn−Ni合金めっき鋼板に、加熱処理を施すことにより黒色化処理層の耐食性を向上させて、黒色化処理層の上に形成する被覆層の薄膜化を可能にすることによって、電磁波シールド性と耐食性の両者を兼備させた黒色鋼板の製造方法が開示されている。
特開2006−291256号公報
しかしながら、特許文献2に記載された黒色鋼板は、曲げ加工性および耐プレス疵性については何ら考慮されていない。
本発明の目的は、単一有機皮膜の適正化を図ることにより、前記有機皮膜の膜厚が0.5〜5μmと薄い場合であっても、総膜厚が20μm程度ある従来の2コート塗装鋼板と同等レベルの良好な曲げ加工性および耐プレス疵性を具える黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)鋼板の少なくとも片面に形成された黒色化Zn−Ni合金めっき層と、該めっき層の上に形成されたクロムを含有しない化成皮膜と、該化成皮膜上に形成された膜厚が0.5〜5μmの単一有機皮膜とを具え、さらに、該有機皮膜は、硬度が200N/mm以上、かつ、JIS Z2248−1996に準拠した180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部のERVが5mA未満であることを特徴とする黒色塗装鋼板。
(2)前記有機皮膜の表面に対し、エタノールラビング試験を0.5kgの荷重で10回行った後のL値の変動幅ΔLが1以下である上記(1)に記載の黒色塗装鋼板。
(3)上記(1)または(2)に記載の黒色塗装鋼板を用い、該黒色塗装鋼板の前記有機皮膜を具える面が凸表面になるようにプレス加工を施して形成してなる加工品。
(4)上記(1)または(2)に記載の黒色塗装鋼板を用い、該黒色塗装鋼板の前記有機皮膜を具える面が外部に露出する凸表面になるようにプレス加工を施して形成してなる薄型テレビ用パネル。
本発明によれば、単一有機皮膜の適正化を図ることにより、膜厚が0.5〜5μmと薄い場合であっても、総膜厚が20μm程度ある従来の2コート塗装鋼板と同等レベルの良好な曲げ加工性および耐プレス疵性を具える黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルを提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の黒色塗装鋼板1は、図1に示すように、鋼板2の少なくとも片面に形成された黒色化Zn−Ni合金めっき層3と、該めっき層の上に形成されたクロムを含有しない化成皮膜4と、該化成皮膜上に形成された膜厚が0.5〜5μmの単一有機皮膜5を具える。この有機皮膜5は、硬度が200N/mm以上、かつ、JIS Z2248−1996に準拠した、180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部のERVが5mA未満である。
前記硬度は、前記塗装鋼板1の有機皮膜5に、正四角錘ビッカース圧子を用いて、試験荷重3.0mNを加えた際の押し込み深さ(μm)を、超微小押し込み硬さ試験機(フィッシャースコープ(登録商標)HM2000)により測定し、この押し込み深さから算出した硬度を意味する。図2および図3に、荷重と押し込み深さとの関係を表すグラフ、および押し込み深さと硬度との関係を表すグラフを示す。
ここで、前記硬度を200N/mm以上としたのは、プレス時に金型から圧力がかかった状態で摺動を受けてもめっき面を保護でき、良好な皮膜外観を維持できる(つまり、耐プレス疵性に優れる)とともに、輸送時やハンドリング時の取り扱い疵もつきにくいためである。
前記ERVは、前記塗装鋼板を、縦60mm、横30mmの大きさに切り出した試験片に、前記塗装鋼板を室温で、密着曲げ(JIS Z2248−1996に準拠した0T曲げ)加工を施し、この曲げ加工部の頂部における皮膜の被覆度をERV法にて評価するものである。ここで、ERV法により得られるERV(エナメルレイティング値)の測定は、図4に示すように、曲げ加工部頂部を10mm×10mmが露出する枠のシールテープにより端面をシールし、電解液との接触面積を一定にした状態とし、温度20〜25℃、1質量%の食塩水を電解液とするエナメルレーターで測定した値である。なお、本発明では曲げ加工部の平面部に金属露出部を形成して陽極とし、陰極をC電極とする電解液中で、6Vの直流電圧を4秒間印加した後の電流値とする。このERVの測定によれば、電流が多く流れるほど絶縁体である有機皮膜に欠陥が存在し、めっき層の金属が露出していることを示している。ここで、ERVで5mV未満としたのは、5mA以上あると目視で有機皮膜の割れが確認され、曲げ加工すると外観を損ねる、つまり曲げ加工性が劣るからである。
(黒色化Zn−Ni系合金めっき層)
本発明の塗装鋼板1の下地鋼板となる黒色化Zn−Ni合金めっき層3は、従来の方法で形成された黒色化Zn−Ni合金めっき層とすることができる。また、前記めっき層3は、その表層部分に、Zn−Ni合金めっき層を、例えば、陽極電解処理、陰極電解処理、交番電解処理、陽極酸化処理などにより黒色化処理を施して形成された黒色化層が形成されている。
(化成皮膜)
前記黒色化処理されためっき層の上に形成された化成皮膜4は、環境保護の観点から、クロムを含有しないものとする。前記化成皮膜4は、主としてめっき層と有機皮膜との密着性向上のために形成される。密着性を向上するものであればどのようなものでも支障はないが、密着性だけでなく耐食性を向上できるものが好ましい。前記化成皮膜4としては、例えば、Zn化合物、りん酸塩、シリカ、ウレタン樹脂の混合物からなる化成皮膜などが挙げられる。
(単一有機皮膜)
前記化成皮膜上に形成される単一有機皮膜5は、硬度が200N/mm以上、かつ、JIS Z2248−1996に準拠した180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部のERVが5mA未満である。
上記性質を付与する点から、前記単一有機皮膜5は、ポリエステル系樹脂を含有するのが好ましい。また、このポリエステル系樹脂の数平均分子量は5000〜30000、ガラス転移温度Tgが40〜70℃、水酸基価が2〜20KOHmg/gであるのが好ましい。
前記ポリエステル系樹脂の数平均分子量が5000未満では、皮膜の架橋間分子量が短すぎ、架橋密度が大きくなりすぎるため、伸びが低下して曲げ加工性が劣化したり、皮膜強度が高くなりすぎ加工変形部の皮膜が剥離しやすくなるためであり、一方、数平均分子量が30000を超えると、充分な架橋密度が得られない。このため、皮膜が有機溶剤により膨潤しやすくなるおそれがある。
また、前記ガラス転移温度Tgが40℃未満では、皮膜の強靭性が低下し、充分なプレス加工性が得られず、また、皮膜硬度、化硬度皮膜密着性などの特性も低下する傾向があり、一方、ガラス転移温度Tgが70℃を超えると、充分な曲げ加工性が得られなくなるおそれがある。
さらにまた、前記ポリエステル系樹脂の水酸基価が2KOHmg/g未満では、架橋反応が不充分となるために充分な皮膜硬度が得られず、一方、水酸基価が20KOHmg/gを超えると架橋密度が高くなりすぎ、伸びが低下し、充分な曲げ加工性が得られなくなるおそれがある。
前記化成皮膜上に形成される単一有機皮膜5は、有機溶剤により溶解または膨潤することのないように、さらには、高温で軟化し過ぎることのないように、硬化剤として3官能のイミノ型メラミンをさらに含有するのが好ましい。なお、3官能のイミノ型メラミンは、メラミンとホルムアルデヒドとを縮重合して得られるトリメチロールメラミンの3つのメチロール基をメタノール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールでエーテル化したものである。必要に応じ、これを数分子縮合したものを用いてもよい。
また、前記単一有機皮膜5は、着色顔料であるカーボンブラック、光沢調整剤、樹脂粒子および潤滑剤等をさらに含有してもよい。
前記カーボンブラックは、素地隠蔽性の確保の観点で添加量が決定される。塗膜中での分散度や膜厚によっても素地隠蔽性は変動するが、皮膜中で1〜12質量%とするのが好ましい。
前記単一有機皮膜5の膜厚は、0.5〜5μmとする。前記単一有機皮膜の膜厚が0.5μm未満だと、素地色および素地疵の隠蔽性が不十分となり、加えて、耐食性の点でも好ましくないからである。また、前記有機皮膜の膜厚が5μmを超えると、曲げ加工部の皮膜変形による応力により曲げ頂部の皮膜剥離が発生するからである。なお、前記有機皮膜5の膜厚は、断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡を用い、1視野につき任意の3箇所の膜厚を測定し、少なくとも5視野で、合計15箇所以上で測定した膜厚の平均値とする。
前記有機皮膜5の表面に対し、エタノールラビング試験を0.5kgの荷重で10回行った後のL値の変動幅ΔLは1以下であることが好ましい。エタノールラビング試験とは、一定面積のガーゼにエタノール(5ml)をしみ込ませた状態で、一定荷重をかけ、往復摺動し、皮膜の耐溶剤性を測定する試験であり、L値とは明度である。
上述の黒色塗装鋼板1は、前記皮膜面が凸表面になるように、プレス加工や曲げ加工が施されるテレビ用パネル等の用途で使用される部材に好適である。例えばテレビ用パネルに使用すると、優れた曲げ加工性および耐プレス疵性が発現される。
次に、本発明に従う黒色塗装鋼板を試作し、性能を評価したので、以下で説明する。
(実施例1)
実施例1は、鋼板の片面に形成された、陽極酸化を行うことによって形成した表1のAに示す組成の黒色化Zn−Ni合金めっき層と、このめっき層の上に化成処理液を塗布し、加熱9秒後に到達板温が100℃となるように加熱して形成されたクロムを含有しない表2のaに示す化成皮膜と、この化成皮膜上に、表3に示す数平均分子量25000、ガラス転移温度80℃、水酸基価が10KOHmg/gのポリエステル樹脂および3官能のイミノ型メラミンを含有する、有機皮膜塗料を塗布し、加熱40秒後に到達板温が190℃となるように加熱して形成された膜厚が3μmの単一有機皮膜とを具える黒色塗装鋼板である。
(実施例2)
実施例2は、ポリエステル樹脂の数平均分子量を5000としたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(実施例3)
実施例3は、ポリエステル樹脂の数平均分子量を30000としたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(実施例4)
実施例4は、単一有機皮膜の膜厚を0.5μmとしたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(実施例5)
実施例5は、単一有機皮膜の膜厚を5μmとしたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(実施例6)
実施例6は、ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tgを40℃としたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(実施例7)
実施例7は、ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tgを70℃としたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
Figure 2009161796
Figure 2009161796
Figure 2009161796
(比較例1)
比較例1は、単一有機皮膜の膜厚を0.3μmとしたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(比較例2)
比較例2は、単一有機皮膜の膜厚を7μmとしたこと以外は、実施例1と同じ黒色塗装鋼板である。
(従来例1)
従来例1は、図5に示すように、鋼板12の片面上に形成された表1のBに示す電気亜鉛めっき層13と、このめっき層の上に化成処理液を塗布し、加熱9秒後に到達板温が100℃となるように加熱して形成されたクロムを含有しない表2のaに示す化成皮膜14と、この化成皮膜上に、数平均分子量15000、ガラス転移温度50℃、水酸基価が15KOHmg/gのポリエステル樹脂および6官能のヘキサメトキシメチル化メラミン、防錆顔料等を含有する下塗り塗料を塗布し、加熱後30秒後に到達板温が170℃となる様に加熱して形成された膜厚が5μmの下塗り塗膜15と、この下塗り塗膜上に、数平均分子量15000、ガラス転移温度35℃、水酸基価が8KOHmg/gのポリエステル樹脂および3官能のイミノ型メラミンを含有する、上塗り塗料を塗布し、加熱40秒後に190℃となる様に加熱して形成された膜厚が15μmの上塗り塗膜16とを具える、総膜厚が20μmの従来の塗装鋼板10である。
(従来例2)
従来例2は、下塗り塗料を加熱30秒後に210℃となるように加熱して下塗り塗膜を形成し、上塗り塗料を加熱40秒後に230℃となるように加熱して上塗り塗膜を形成したこと以外は従来例1と同じ塗装鋼板である。
<曲げ加工性>
JIS Z2248−1996に準拠し、前記塗装鋼板を、縦60mm、横30mmの大きさに切り出した試験片に、前記塗装鋼板を室温で180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部を目視で観察した。評価は以下の基準にしたがって行った。
○:有機皮膜の割れが確認されない
×:有機皮膜の割れが確認された
上記0T曲げを行ったサンプルについて、その後、さらに、前述した方法によりERVを測定した。評価は、以下の基準に従って行った。
◎:ERV 2mA未満
○:ERV 2mA以上5mA未満
×:ERV 5mA以上
<耐プレス疵性>
上記各塗装鋼板を、ブランク径67mmφ、ポンチ径33mmφ、成型速度300mm/s、壁面温度80℃で、円筒カップ成型した後の、側壁部の塗膜の損傷を目視により評価した。評価は以下の基準に従って行った。
◎:損傷は発生せず
○:若干の損傷が認められた
×:損傷が多数発生した
<耐エタノール性>
上記各塗装鋼板の有機皮膜の表面に対し、エタノールラビング試験を0.5kgの荷重で10回行った後のL値の変動幅ΔLを評価した。評価は以下の基準に従って行った。
○:ΔLが1以下
△:ΔLが1超え10以下
×:ΔLが10超え
<耐食性>
上記各塗装鋼板に、5質量%の塩水を35℃で8時間噴霧した後、16時間休止する工程を1サイクルとし、これを3サイクル行った後の、塗膜表面外観の変化を評価した。評価は以下の基準に従って行った。
○:塗膜表面に変化なし
△:塗膜表面に若干の発錆がある
×:塗膜表面に多数の発錆がある
表4に、評価結果を示す。
Figure 2009161796
表4より、実施例1〜7は、膜厚が0.5〜5μmと薄い場合であっても、総膜厚が20μm程度ある従来例2の2コート塗装鋼板と同等レベルの良好な曲げ加工性および耐プレス疵性を具えていることがわかる。
また、従来例の2コート塗装鋼板の場合、上塗り塗膜の焼付温度が低い従来例1は、上塗り塗膜の焼付温度が高い従来例2に比べて、性能が劣るのに対して、実施例1〜7は、有機皮膜が単一であるにもかかわらず、従来例2の上塗り塗膜よりも焼付温度が低くても、従来例2の2コート塗装鋼板と同等レベルの良好な曲げ加工性および耐プレス疵性を具えていることがわかる。
さらに、膜厚が本発明の適正外である比較例1および2は、曲げ加工性および耐プレス疵付き性が劣っていた。
本発明によれば、単一有機皮膜の適正化を図ることにより、膜厚が0.5〜5μmと薄い場合であっても、曲げ加工性と耐プレス疵性とを両立させた黒色塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルを提供が可能になった。
本発明の黒色塗装鋼板を示す。 荷重と押し込み深さとの関係を表すグラフを示す。 押し込み深さと硬度との関係を表すグラフを示す。 ERV法を説明するための模式図を示す。 従来の2コート塗装鋼板を示す。
符号の説明
1 黒色塗装鋼板
2 鋼板
3 黒色化Zn−Ni系めっき層
4 化成皮膜
5 単一有機皮膜
10 従来の塗装鋼板
12 鋼板
13 電気亜鉛めっき層
14 化成皮膜
15 下塗り塗膜
16 上塗り塗膜

Claims (4)

  1. 鋼板の少なくとも片面に形成された黒色化Zn−Ni合金めっき層と、該めっき層の上に形成されたクロムを含有しない化成皮膜と、該化成皮膜上に形成された膜厚が0.5〜5μmの単一有機皮膜とを具え、さらに、該有機皮膜は、硬度が200N/mm以上、かつ、JIS Z2248−1996に準拠した180°に折り曲げる0T曲げしたときの曲げ加工部頂部のERVが5mA未満であることを特徴とする黒色塗装鋼板。
  2. 前記有機皮膜の表面に対し、エタノールラビング試験を0.5kgの荷重で10回行った後のL値の変動幅ΔLが1以下である請求項1に記載の黒色塗装鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の黒色塗装鋼板を用い、該黒色塗装鋼板の前記有機皮膜を具える面が凸表面になるようにプレス加工を施して形成してなる加工品。
  4. 請求項1または2に記載の黒色塗装鋼板を用い、該黒色塗装鋼板の前記有機皮膜を具える面が外部に露出する凸表面になるようにプレス加工を施して形成してなる薄型テレビ用パネル。
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