JP2009161289A - かご位置制御装置 - Google Patents

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Masaharu Kihara
政春 木原
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Abstract

【課題】乗場から操作できるとともに安価なかご位置制御装置を提供する。
【解決手段】かご位置制御装置は、エレベータのかごの天井の裏に乗れるように上記かごを所定の位置に移動し停車させるかご位置制御装置において、上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう無線の指令を発する携帯可能な保守用ポータブル操作器と、上記保守用ポータブル操作器と無線通信する固定通信器と、上記固定通信器に接続され且つ上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう指令を受けたとき上記かごを上記所定の位置に移動し停車するエレベータ制御盤と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、作業者が保守点検を実行するときエレベータのかごの天井裏に搭乗するためにかごの位置を制御するかご位置制御装置に関するものである。
作業者が保守点検するためにかごの天井裏に搭乗するとき、機械室にエレベータ制御盤がある場合ではエレベータ制御盤に操作器をケーブルで接続して管制運転を行ってかごを最上階のかご上搭乗位置まで運転し、それから作業者は機械室から最上階の乗場まで移動してから保守点検作業を開始する。また、保守点検作業が終了したら作業者が最上階の乗場から機械室まで移動して通常運転できる位置までかごを運転する。
また、エレベータ制御盤が昇降路内にある場合では乗場の操作盤などに専用の接続口を新たに設けてそこにメンテナンスコンピュータを接続してかごを管制運転する(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−219837号公報
しかし、高層ビルなどに配置されている高速エレベータでは機械室が最上階から複数階分上に置かれているとともに機械室から最上階の乗場に至る経路も複雑なので、作業者が機械室と最上階の乗場との間を往復する距離が長く、移動時間も多く掛かるために保守点検作業に要する時間が長くなるという問題がある。
また、乗場の操作盤などに新たに接続口を設けなければならないとともに高価なメンテナンスコンピュータを作業者毎に用意しなければならないという問題がある。
この発明の目的は、乗場から操作できるとともに安価なかご位置制御装置を提供することである。
この発明に係るかご位置制御装置は、エレベータのかごの天井の裏に乗れるように上記かごを所定の位置に移動し停車させるかご位置制御装置において、上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう無線の指令を発する携帯可能な保守用ポータブル操作器と、上記保守用ポータブル操作器と無線通信する固定通信器と、上記固定通信器に接続され且つ上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう指令を受けたとき上記かごを上記所定の位置に移動し停車するエレベータ制御盤と、を備える。
この発明に係るかご位置制御装置の効果は、保守点検する乗場で保守用ポータブル操作器を操作してエレベータ制御盤にかご上搭乗位置運転指令信号を送り、かご上搭乗位置運転指令信号を受けたエレベータ制御盤がかごをかご上搭乗位置に移動して停止できるので、従来のように機械室でエレベータ制御盤を操作してかごをかご上搭乗位置に移動し停止してから最上階の乗場に移動しなくても済み、保守点検作業に要する時間を短縮できることである。
図1は、この発明に係るかご位置制御装置が配置されたエレベータの概略図である。
この発明に係るエレベータは、一般的なものであり、かご位置制御装置に関係する部分のみ説明する。この発明に係るエレベータは、昇降路2内を上下するかご3を吊り下げるワイヤロープ4、ワイヤロープ4の他端にかご3の重さと釣合を取るためにぶら下げられた釣合錘5、掛けられたワイヤロープ4を走行するシーブ6、シーブ6を回転する電動機7、および、エレベータ全体を制御するエレベータ制御盤8を備える。
この発明に係るかご位置制御装置は、エレベータを保守点検するためにエレベータのかご3の天井の裏に乗れるようにかご3をかご上搭乗位置(図1の実線で表したかご3の位置)に移動し停止させることとエレベータのかご3内に乗れるようにかご3をかご内搭乗位置(図1の点線で表したかご3の位置)に移動し停止することを行う。
そして、この発明に係るかご位置制御装置は、エレベータを保守点検する作業員が携帯することができるように小型であるとともにエレベータ制御盤8にかご3をかご上搭乗位置に移動し停止するよう無線の指令を発する保守用ポータブル操作器12と、機械室に設置されるとともに保守用ポータブル操作器12と無線通信する固定通信器13と、固定通信器13に接続されるとともにかご3をかご上搭乗位置に移動し停車するよう指令を受けたときかご3をかご上搭乗位置に移動し停車するエレベータ制御盤8と、を備える。
図2は、この発明に係る保守用ポータブル操作器12の操作面の様子を示す平面図である。
保守用ポータブル操作器12は、図2に示すように、操作面にUPスイッチ15、DNスイッチ16、RUNスイッチ17、かご3がかご上搭乗位置に停止しているときに点灯する表示灯としてのLEDランプからなる搭乗位置ランプ18、および、かご3内に人が乗車できるよう停止しているとき点灯するドアランプ19が設置されている。
図3は、この発明に係る保守用ポータブル操作器12の構成図である。
また、保守用ポータブル操作器12は、図3に示すように、DNスイッチ16とRUNスイッチ17とが同時に押下されたときかご上搭乗位置運転指令信号を、また、UPスイッチ15とRUNスイッチ17とが同時に押下されたときかご内搭乗位置運転指令信号を生成する制御部21、および、固定通信器13と無線通信する無線通信部22を備える。
制御部21は、上述のようにかご上搭乗位置運転指令信号またはかご内搭乗位置運転指令信号を生成するとともにエレベータ制御盤8からかご3がかご上搭乗位置に停車しているとき送られてくるかご上搭乗位置停止信号を受け取ったとき搭乗位置ランプ18を点灯し、逆にかご上搭乗位置停止信号を受け取らなくなったら搭乗位置ランプ18を消灯する。
また、制御部21は、エレベータ制御盤8からかご3がかご内搭乗位置に停車しているとき送られてくるかご内搭乗位置停止信号を受け取ったときドアランプ19を点灯し、逆にかご内搭乗位置停止信号を受け取らなくなったらドアランプ19を消灯する。
無線通信部22は、変復調部23およびアンテナ24を備え、制御部21から送られるかご上搭乗位置運転指令信号およびかご内搭乗位置運転指令信号により搬送波を変調してアンテナ24から空間に放射する。また、無線通信部22は、固定通信器13から放射された搬送波をアンテナ24で受信し、受信した搬送波からかご上搭乗位置停止信号およびかご内搭乗位置停止信号を復調して制御部21に送る。
図4は、この発明に係る固定通信器13の構成図である。
固定通信器13は、図4に示すように、変復調部26およびアンテナ27を備え、エレベータ制御盤8から送られるかご上搭乗位置停止信号およびかご内搭乗位置停止信号により搬送波を変調してアンテナ27から空間に放射する。また、固定通信器13は、保守用ポータブル操作器12から放射された搬送波をアンテナ27で受信し、受信した搬送波からかご上搭乗位置運転指令信号およびかご内搭乗位置運転指令信号を復調してエレベータ制御盤8に送る。
図5は、この発明に係るエレベータ制御盤8の機能ブロック図である。
エレベータ制御盤8は、図5に示すように、エレベータを通常運転する通常運転制御手段31と保守用ポータブル操作器12からの指令に基づいてエレベータを管制運転する管制運転制御手段32とを有する。なお、通常運転制御手段31は、一般的なものであり説明は省略する。
管制運転制御手段32は、かご上搭乗運転指令信号を受け取ったときかご呼びがあっても無効と処理するとともにかご3を最上階のかご上搭乗位置に移動し停車する。
また、管制運転制御手段32は、かご3をかご上搭乗位置に停車させたらかご上搭乗位置停止信号を固定通信器13に送るとともに最上階の乗場戸の電源を遮断する。
また、管制運転制御手段32は、かご内搭乗運転指令信号を受け取ったとき最上階の乗場戸の電源を通電するとともにかご3を最上階のかご内搭乗位置に移動し停車する。
また、管制運転制御手段32は、かご3をかご内搭乗位置に停車させたらかご内搭乗位置停止信号を固定通信器13に送るとともに通常運転制御手段31に進む。
次に、この発明に係るかご位置制御装置を用いて保守点検する手順を説明する。図6は、この発明に係るかご位置制御装置でのかご3をかご上搭乗位置に移動し停車する手順を示すフローチャートである。図7は、この発明に係るかご位置制御装置でのかご3をかご内搭乗位置に移動し停車する手順を示すフローチャートである。
エレベータのかごの天井裏に搭乗して保守点検する作業者は、保守用ポータブル操作器12を携帯して最上階の乗場に行く。それから作業者はDNスイッチ16とRUNスイッチ17とを同時に押下する。
ステップS101で、保守用ポータブル操作器12は、同時にDNスイッチ16とRUNスイッチ17とが押下されたので、かご上搭乗位置運転指令信号を生成し、生成したかご上搭乗位置運転指令信号により搬送波を変調し、変調した搬送波を空間に放射する。
ステップS102で、固定通信器13は、保守用ポータブル操作器12から放射された搬送波を受信し、受信した搬送波からかご上搭乗位置運転指令信号を復調し、復調したかご上搭乗位置運転指令信号をエレベータ制御盤8に送る。
ステップS103で、エレベータ制御盤8は、かご上搭乗位置運転指令信号が入力されたので管制運転制御手段32を起動し、かご呼びがあっても無効と処理し、かご3を最上階のかご上搭乗位置に移動し停車する。
ステップS104で、エレベータ制御盤8は、かご3をかご上搭乗位置に停車させたらかご上搭乗位置停止信号を固定通信器13に送るとともに最上階の乗場戸の電源を遮断する。
ステップS105で、固定通信器13は、かご上搭乗位置停止信号を受け取り、受け取ったかご上搭乗位置停止信号により搬送波を変調し、変調した搬送波を空間に放射する。
ステップS106で、保守用ポータブル操作器12は、固定通信器13から放射された搬送波を受信し、受信した搬送波からかご上搭乗位置停止信号を復調し、復調したかご上搭乗位置停止信号に従って搭乗位置ランプ18を点灯する。
作業者は、搭乗位置ランプ18が点灯したことを確認して乗場戸を手動で開き、かご3の天井裏に搭乗して保守点検作業を実行する。そして、作業者は、保守点検作業を完了するとかご3の天井裏から乗場に降りて乗場戸を閉じ、UPスイッチ15とRUNスイッチ17とを同時に押下する。
ステップS201で、保守用ポータブル操作器12は、同時にUPスイッチ15とRUNスイッチ17とが押下されたので、かご内搭乗位置運転指令信号を生成し、生成したかご内搭乗位置運転指令信号により搬送波を変調し、変調した搬送波を空間に放射する。
ステップS202で、固定通信器13は、保守用ポータブル操作器12から放射された搬送波を受信し、受信した搬送波からかご内搭乗位置運転指令信号を復調し、復調したかご内搭乗位置運転指令信号をエレベータ制御盤8に送る。
ステップS203で、エレベータ制御盤8は、かご内搭乗運転指令信号を受け取ったので最上階の乗場戸の電源を復帰するとともにかご3を最上階のかご内搭乗位置に移動し停車する。
ステップS204で、エレベータ制御盤8は、かご内搭乗位置停止信号を固定通信器13に送るとともに通常運転に移行する。
ステップS205で、固定通信器13は、かご内搭乗位置停止信号を受け取り、受け取ったかご内搭乗位置停止信号により搬送波を変調し、変調した搬送波を空間に放射する。
ステップS206で、保守用ポータブル操作器12は、固定通信器13から放射された搬送波を受信し、受信した搬送波からかご内搭乗位置停止信号を復調し、復調したかご内搭乗位置停止信号に従ってドアランプ19を点灯する。
この発明に係るかご位置制御装置は、最上階の乗場で保守用ポータブル操作器12を操作してエレベータ制御盤8にかご上搭乗位置運転指令信号およびかご内搭乗位置運転指令信号を送りかご3をかご上搭乗位置およびかご内搭乗位置に移動して停止できるので、従来のように機械室でエレベータ制御盤8を操作してかご3をかご上搭乗位置に移動し停止してから最上階の乗場に移動しなくても済み、保守点検作業に要する時間を短縮できる。
また、保守用ポータブル操作器12は表示灯を有し、エレベータ制御盤8はかご3を所定の位置に停止したとき完了信号を保守用ポータブル操作器に送り、保守用ポータブル操作器は完了信号を受け取ったとき表示灯を点灯するので、乗場においてかご3がかご上搭乗位置にあることが分かるので、乗場戸を開けたときには必ずかご3がかご上搭乗位置にあり作業者の危険性を小さくすることができる。
また、保守用ポータブル操作器12はスイッチ類、簡単な論理回路および無線通信部から構成されているので安価であり、また固定通信器13は無線通信部だけから構成されているので安価であり、かご位置制御装置全体としても安価に提供できる。
なお、保守点検作業を一般的に行われている最上階で行うとして説明しているが、最上階で保守点検作業を行うことができない場合などでは適宜保守点検作業する階を定めれば良い。
また、固定通信器13をエレベータ制御盤8の近くに配置して直接接続しているが、例えばかご上制御盤または乗場操作盤の近くに配置して接続してエレベータ制御盤8に指令信号などを送っても良い。
この発明に係るかご位置制御装置が配置されたエレベータの概略図である。 この発明に係る保守用ポータブル操作器の操作面の様子を示す平面図である。 この発明に係る保守用ポータブル操作器の構成図である。 この発明に係る固定通信器の構成図である。 この発明に係るエレベータ制御盤の機能ブロック図である。 この発明に係るかご位置制御装置でのかごをかご上搭乗位置に移動し停車する手順を示すフローチャートである。 この発明に係るかご位置制御装置でのかごをかご内搭乗位置に移動し停車する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 昇降路、3 かご、4 ワイヤロープ、5 釣合錘、6 シーブ、7 電動機、8 エレベータ制御盤、12 保守用ポータブル操作器、13 固定通信器、15 UPスイッチ、16 DNスイッチ、17 RUNスイッチ、18 搭乗位置ランプ、19 ドアランプ、21 制御部、22 無線通信部、23 変復調部、24 アンテナ、26 変復調部、27 アンテナ、31 通常運転制御手段、32 管制運転制御手段。

Claims (2)

  1. エレベータのかごの天井の裏に乗れるように上記かごを所定の位置に移動し停車させるかご位置制御装置において、
    上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう無線の指令を発する携帯可能な保守用ポータブル操作器と、
    上記保守用ポータブル操作器と無線通信する固定通信器と、
    上記固定通信器に接続され且つ上記かごを上記所定の位置に移動し停車するよう指令を受けたとき上記かごを上記所定の位置に移動し停車するエレベータ制御盤と、
    を備えることを特徴とするかご位置制御装置。
  2. 上記保守用ポータブル操作器は表示灯を有し、
    上記エレベータ制御盤は上記かごを上記所定の位置に停車したとき完了信号を上記保守用ポータブル操作器に送り、
    上記保守用ポータブル操作器は上記完了信号を受け取ったとき上記表示灯を点灯することを特徴とする請求項1に記載のかご位置制御装置。
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