JP2009161263A - 情報読み取り装置およびこの情報読み取り装置を用いた電子タグ付き物品の管理システム - Google Patents

情報読み取り装置およびこの情報読み取り装置を用いた電子タグ付き物品の管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 多数個の電子タグ付き管理対象物品を配列方向にスキャンするだけで、電子タグの情報を確実に読み取ることができ、遠方磁界強度を低く抑えられる情報読み取り装置を提供する。
【解決手段】 リーダアンテナ22が、仮想の区分線Lによって区分される一方の側および他方の側の領域においてこの区分線Lとほぼ平行に延在している第1グループのアンテナエレメント37a〜37cおよび第2グループのアンテナエレメント38a〜38cを備えている。第1グループのアンテナエレメント37a〜37cのアンテナエレメント同士および第2グループのアンテナエレメント38a〜38cのアンテナエレメント同士の第2の間隔Sが、第1グループおよび第2グループのアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cのうちで区分線Lに最も近いアンテナエレメント37a、38aの第1の間隔Sに対して、38〜70%の範囲の長さである。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子タグに記録されている情報を読み取るのに用いられるリーダアンテナを備えている情報読み取り装置に関するものである。また、本発明は、このような情報読み取り装置を用いた電子タグ付き物品の管理システムにも関するものである。
従来から、電子タグ(換言すれば、ICタグ)が貼付された物品が、書架などの什器の棚板上に、この棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で、多数個配置されることがある。この場合、これら多数個の物品にそれぞれ貼付されている多数個の電子タグも、互いに積層されたり比較的狭い間隔でもって互いに隣接したりすることになる。このような状態で使用される多数個の電子タグの代表的な利用例としては、電子タグが貼付されている電子タグ付き書籍類が書架の棚板上にこの棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で多数個配置される図書館がある。このような図書館では、目当ての書籍類の探索用や棚卸などの蔵書の点検用のハンディリーダとして、例えば特許文献1および2に開示されているものが用いられることができる。また、図書館以外でも用される同様のハンディリーダ(換言すれば、互いに積層されたり比較的狭い間隔でもって互いに隣接したりしている多数個の電子タグの情報をそれぞれ読み取るハンディリーダ)として、特許文献3および4に開示されているものも知られている。そして、このような特許文献1〜4にそれぞれ開示されているハンディリーダの場合には、ハンディリーダのリーダアンテナが物品に貼付されている電子タグにほぼ正対した状態でもって、リーダアンテナによる電子タグの情報の読み取りが行われる。
特開2004−59320号公報 特開2004−102947号公報 特開2004−246617号公報 特開2005−165525号公報
さらに、本発明に用いられることができるリーダアンテナのアンテナ配列に類似した従来技術のうちで、固定式の読み取り装置のリーダアンテナが多重巻きのスパイラルアンテナでもって構成されているアンテナとして、つぎの(1)項〜(8)項に記載のものがある。これらいずれの場合にも、リーダアンテナが電子タグにほぼ正対した状態でもって、リーダアンテナによる電子タグの情報の読み取りが行われる。
(1)特許文献5(小さな電力でもって広範囲にわたって電子タグと通信することができる情報読み取り装置)、
(2)特許文献6(リーダによるICカードとの複数回の電磁結合を防止する方法)、
(3)特許文献7(移動体の移動方向を確実に検出することができる移動体検出装置)、
(4)特許文献8(通信可能な範囲を広げたアンテナ装置)、
(5)特許文献9(金属製の筐体の影響を受けることなく通信を可能にした通信機能付き電子機器)、
(6)特許文献10(アンテナの効率を向上させて通信可能な距離を増大させるようにした無線受信装置)、
(7)特許文献11(アンテナの外径を大きくする際に、安定した長距離通信が可能にるようにしたリーダライタ)、および
(8)特許文献12(通信距離を増加させることができるリーダコイル)。
特開平4−344586号公報 特開2000−261231号公報 特開2000−162314号公報 特開2004−118440号公報 特開2004−164547号公報 特開平11−272826号公報 特開2002−246830号公報 特開2002−324215号公報
上記特許文献5〜12に開示されているリーダアンテナをアンテナ配列の系統でもって区分すると、つぎの(9)項〜(11)項に記載のとおりになる。
(9)リーダアンテナが左右対称などの対称形状であるとともに、リーダアンテナのアンテナパターンが外側で粗で内側で密になっているアンテナ構成:特許文献5および6、
(10)リーダアンテナが左右非対称などの非対称形状であるとともに、リーダアンテナのアンテナパターンが一方の側で疎で他方の側で密になっているアンテナ構成:特許文献7〜9、および
(11)上記(9)項および(10)項にそれぞれ記載したアンテナ構成以外のアンテナ構成:特許文献10〜12。
特開平4−344586号公報 特開2000−261231号公報 特開2000−162314号公報 特開2004−118440号公報 特開2004−164547号公報 特開平11−272826号公報 特開2002−246830号公報 特開2002−324215号公報
上記特許文献1〜12にそれぞれ開示されている従来技術は、物品群に対するつぎのような情報読み取りシステムに適用されることができる。この場合、上記情報読み取りシステムにおいては、物品の情報が記憶された電子タグが、書籍または薄いファイルの表紙面やCDおよび/またはDVD(以下、「CD/DVD」という。)の表面に、その外周に沿って直接に貼付される。また、これらの物品(換言すれば、書籍、薄いファイルまたはCD/DVD)が、書架などの付器の棚板上に、この棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で配置される。そして、これらの物品群にそれぞれ貼付されている電子タグに記憶されている情報が、ハンディリーダによって読み取られる。しかし、このような物品群に対する情報読み取りシステムには、ハンディリーダの読み取り性能および読み取り作業において、つぎの(A)項〜(G)項に記載するような問題点があった。これらの問題点が生じる理由は、これらの(A)項〜(G)項のそれぞれの記載のつぎに順次記載する(a)項〜(g)項に記載のとおりである。
(A)特許文献3および4にそれぞれ開示されているループアンテナの場合には、情報読み取り性能が低い。
(a)特許文献3および4にそれぞれ開示されているループアンテナの場合には、特許文献3の図7(b)や特許文献4の図10および図15に示されているように、情報読み取り装置のアンテナ面が電子タグのアンテナ面に対してほぼ平行な関係になっているときに、その情報読み取り性能が最大限発揮される。
しかし、情報読み取り装置側のアンテナの大きさが物品の大きさ以上である必要がある。また、書籍類などの物品が書架などの付器の棚板上に配置された状態では、リーダアンテナは、特許文献3の図6に示されているように、電子タグに対してほぼ垂直な状態で電子タグの情報を読み取らなければならない。この場合、電子タグ同士が比較的離れて配置されることになる厚手の書籍類などの物品(または特許文献3の図6に示すような状態)であれば、情報の読み取りは可能である。しかし、薄い書籍や薄いファイルなどの表紙面に貼付された電子タグ同士が非常に近接して配置されている場合や、CD/DVDのように表面が導電体で形成されている物品に直接に貼付されている電子タグ同士が近接して配置されている場合には、情報の大量の読み落しが発生したり、情報の読み取りにかなりの時間が必要であったりするから、作業性が非常に悪い。
(B)特許文献1および2にそれぞれ開示されているループアンテナの場合には、作業性が悪い。
(b)特許文献1〜4にそれぞれ開示されているループアンテナは、いずれも、ほぼ円形またはほぼ長方形のループアンテナである。そして、これらのループアンテナは、いずれも、情報読み取り装置のアンテナが電子タグとはほぼ平行になっている状態において、その情報読み取り性能が最大限発揮される。
このために、特許文献1および2にそれぞれ開示されているループアンテナの場合には、書棚などに配置されている書籍(特に、薄い書籍、薄いファイル、CDまたはDVD)の表紙面に貼付されている電子タグの情報を確実に読み取るためには、アンテナ部分を書籍と書籍との間に挿入して、情報読み取り装置のアンテナが電子タグとほぼ平行になるようにする作業が必要である。
しかし、情報読み取り装置のアンテナ部分を、その都度、物品間に差し込むことは、作業性が悪い。また、この差込みの際に、書籍などの背表紙部分を損傷させる危険性も発生する。
(C)多数個の電子タグが多数個積層されているCD/DVDのそれぞれに直接に貼付されている場合には、多数個の電子タグが狭い間隔(例えば、10mm程度以下)でもって互いに積層または互いに隣接することになるから、電子タグに対するループアンテナの情報読み取り性能が非常に低下する。
(c)書架などの什器の棚板上にこの棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で多数個配置される物品として代表的なものは、CDおよびDVDである。そして、これらのCDおよびDVDは、その表面が導電膜(換言すれば、導電層)からなりかつその中央部に孔(換言すれば、非導電層部位)を有するドーナツ型の円盤形状にそれぞれ構成されている。
一方、情報読み取り装置のリーダアンテナから放出される交流磁界は、CD/DVDの表面または裏面からCD/DVDに進入することになる。そして、電子タグが貼付されていない裏面側から上記交流磁界がCD/DVDに進入する場合には、上記導電層によって磁界が遮られるから、リーダアンテナが電子タグと交信できなくなる。これに対し、電子タグが貼付されている表面側から上記交流磁界がCDまたはDVDに進入する場合には、磁界が電子タグのアンテナを通過することは可能であるが、この通過後の導電層表面に発生する渦電流による反磁界の発生によって、磁界強度が低下する。
さらに、導電層表面が閉ループ形状を構成しているドーナツ型円盤形状であるCD/DVDの場合には、それらの中央部の孔(換言すれば、非導電層部位)を磁束が通過することによって、情報読み取り装置のリーダアンテナから放出される磁界に対して反磁界となる誘導磁界が放出されるために、磁界強度が低下する。
また、書架などの什器の棚板上にこの棚板に沿って互いに積層された状態で配置された多数個のCD/DVDに貼付されている電子タグ同士が同軸上に積層または隣接している場合には、互いに隣接している電子タグ同士の相互インダクタンスが変化する。このために、電子タグの共振周波数がシフトするから、情報読み取り装置のリーダアンテナが電子タグと交信するのに大きな起動力が必要となり、この結果、必要な起動力が得られにくくなる。このような共振周波数のシフトは、電子タグ同士の離間距離が小さいほど大きく、特に、この離間距離が10mm程度以下になると、情報読み取り性能への影響は非常に大きくなる。
上述のように、CD/DVD自体の構造(すなわち、導電層の存在およびその閉ループ形状)による問題点と、多数個のCD/DVDを互いに積層された状態で配置した場合の電子タグ自体の問題点とが存在している。このために、閉ループ形状の導電層を備えているドーナツ型円盤形状であるCD/DVDが電子タグを貼付した物品として書架などの什器、その他の棚板上にこの棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で配置されている場合には、書籍などの表紙に貼付されている電子タグの場合の情報読み取り性能と比較して、読み取り性能が非常に低下する。このことは、金属製フィルムやインクなどのように電磁波を通過させにくい材質のものが書籍などの表紙面などに用いられている場合にも、同様に当てはまる。
(D)特許文献5〜12にそれぞれ開示されているアンテナエレメントの配置では、十分な情報読み取り性能が得られるとは限らない。
(d)特許文献5〜12にそれぞれ開示されている従来技術は、一般的に、多巻、コイルまたはスパイラルアンテナと呼ばれるアンテナの情報読み取り性能の安定性を向上させるようにしたものである。しかし、これらの従来技術のいずれもは、情報読み取り装置のアンテナに対してほぼ水平な関係にある電子タグが情報読み取り装置の情報読み取り空間を通過する際における情報読み取り性能の安定性を向上させるものや、長距離通信を可能にするものである。したがって、これらの従来技術においては、情報読み取り装置のリーダアンテナとはほぼ垂直な関係にある電子タグの情報読み取り性能の安定性を向上させることは、期待することができない。
(E)特許文献7〜9にそれぞれ開示されている従来技術においては、情報読み取り装置のリーダアンテナが電子タグをスキャンする方向によって、情報読み取り性能が異なるから、不便である。
(e)特許文献7〜9にそれぞれ開示されている従来技術は、上記(d)項に記載したように、情報読み取り装置のリーダアンテナに対してほぼ水平な関係にある電子タグの情報を読み取る性能の安定性を向上させるようにしたものである。この場合、リーダアンテナの構造を非対称にしているために、一方の領域では通信可能範囲が広がるが、他方の領域では通信可能範囲が狭くなるから、この他方の領域では情報読み取り性能が低下する。一方、書架などの什器の棚板の場合には、通常、左右両側縁に左右の側板がそれぞれ存在している。このために上記従来技術によれば、左右両側縁付近に存在する物品に貼付されている電子タグの情報の読み取りは、情報読み取り装置のリーダアンテナの左側および右側の領域における情報読み取り性能に依存するから、いずれか一方の領域における情報読み取り性能が悪くなる。
したがって、書架などの什器の棚板上にこの棚板の間口方向に沿って互いに積層された状態で配置されている物品の情報読み取りに際しては、情報読み取り装置のリーダアンテナの左側の領域と右側の領域とで情報読み取り性能が異なることは好ましくない。
(F)特許文献10〜12にそれぞれ開示されている従来技術においては、複数個の書架が前後2列に配列されている場合には、1列目または2列目の書架に配置されている物品の情報を読み取りたいときに、2列目または1列目の書架(換言すれば、別の列の書架)に配置されている物品の情報を読み取る可能性が生じやすい。
(f)特許文献10〜12にそれぞれ開示されている従来技術におけるように、遠方の磁界強度分布を安定化させて長距離通信を可能にした場合、背後の書架(換言すれば、1列目または2列目の書架の背面板の後ろにある2列目または1列目の書架)に配置されている物品の情報を読み取ってしまうことは、蔵書の点検などに大きな問題が発生する。
(G)情報読み取り装置のリーダアンテナによって生じる磁界の強度分布の強弱のバラツキは、リーダアンテナによる電子タグの相対的なスキャン速度のバラツキによって生じる情報読み取り性能への影響が大きい。
(g)リーダアンテナによる電子タグの相対的なスキャンを人手で行う場合には、上記スキャン速度を一定にすることは難しい。そして、上記磁界強度分布の強弱のバラツキは、人手で上記スキャンを行う際の上記情報読み取り性能に大きな影響を与える。
特開2004−59320号公報 特開2004−102947号公報 特開2004−246617号公報 特開2005−165525号公報 特開平4−344586号公報 特開2000−261231号公報 特開2000−162314号公報 特開2004−118440号公報 特開2004−164547号公報 特開平11−272826号公報 特開2002−246830号公報 特開2002−324215号公報
本発明は、上記(A)項〜(G)項に記載した従来技術の問題点に着目して、このような問題点を解決するために発明されたものである。
本発明は、その第1の観点においては、電子タグに記録されている情報を読み取るのに用いられるリーダアンテナを備えている情報読み取り装置において、上記リーダアンテナのアンテナパターンが、仮想の区分線によって区分される一方の側の領域においてこの区分線とはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している複数本(好ましくは少なくとも3本)の第1グループのアンテナエレメントと、上記区分線によって区分される他方の領域においてこの区分線とはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している複数本(好ましくは少なくとも3本であって、好ましくは上記複数本の第1グループのアンテナエレメントとは同一の本数)の第2グループのアンテナエレメントとをそれぞれ備え、上記複数本の第1グループのアンテナエレメントのうちで上記区分線に最も近いアンテナエレメントと、上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのうちで上記区分線に最も近いアンテナエレメントとの間隔を第1の間隔Sとするとともに、上記複数本の第1グループのアンテナエレメントのうちの互いに隣接するアンテナエレメント同士および上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのうちの互いに隣接するアンテナエレメント同士のそれぞれの間隔を第2の間隔Sとしたときに、上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記第1の間隔Sに対して、38〜70%(好ましくは50〜66%、さらに好ましくは56〜62%)の範囲の長さであることを特徴とする情報読み取り装置に係るものである。
また、本発明は、その第2の観点においては、扁平な形状を有しかつ電子タグ付きの多数個の管理対象物品を棚板上または台板上にこの棚板または台板の長さ方向にほぼ沿って積層されている状態で配置し、上記第1の観点における情報読み取り装置の上記リーダアンテナのアンテナ面が上記多数個の管理対象物品に直接にまたはアンテナ形成板などを介して間接的にほぼ対向する状態において、上記リーダアンテナを上記棚板または台板の長さ方向にほぼ沿って相対的に移動させるようにしたことを特徴とする電子タグ付き物品の管理システムに係るものである。この場合、上記管理対象物品は、電子タグ付きCD入りケース、電子タグ付きDVD入りケースなどの電子タグ付き円盤状記録媒体入りケースであってよい。
また、本発明の上記第1および第2の観点においては、上記第1の間隔Sが、上記区分線とはほぼ直交する方向における上記アンテナパターンの間隔Wに対して、22%以上(さらに好ましくは22〜40%の範囲、最も好ましくは24〜36%の範囲)の長さであり、上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記間隔Wに対して、10〜20%(さらに好ましくは15〜19%、最も好ましくは16〜18%)の範囲の長さであるのが好ましい。この場合、上記区分線とはほぼ平行な方向における上記アンテナパターンの間隔Hが、上記間隔Wに対して、90%以上(さらに好ましくは110〜220%の範囲、最も好ましくは130〜200%の範囲)であるのが好ましい。
また、本発明の上記第1および第2の観点においては、上記第1の間隔Sが20mm以上(さらに好ましくは20〜36mmの範囲、最も好ましくは22〜32mmの範囲)の長さであり、上記第2の間隔Sが10〜18mm(さらに好ましくは14〜17mm、最も好ましくは15〜16mm)の範囲の長さでであり、上記間隔Wが7〜15cm(さらに好ましくは7.5〜12cmの範囲、最も好ましくは8〜10cmの範囲)の長さでであるのが好ましい。この場合、上記間隔H(換言すれば、上記第1および第2グループのアンテナエレメントのそれぞれの長さ)が、8cm以上(さらに好ましくは10〜20cmの範囲、最も好ましくは12〜18cmの範囲)の長さでであるのが好ましい。
また、本発明の上記第1および第2の観点においては、上記アンテナパターンが複数回巻き(さらに好ましくは少なくとも3重巻き)であるのが好ましい。この場合、上記複数本の第1グループのアンテナエレメントのそれぞれに互いにほぼ同方向の電流を流すことと、上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのそれぞれに互いにほぼ同方向の電流を流すことと、上記複数本の第1グループのアンテナエレメントにそれぞれ流れる電流の向きを上記複数本の第2グループのアンテナエレメントにそれぞれ流れる電流の向きとは常に逆方向にすることとの、本発明にとって好ましい3つの条件を、比較的簡単な構成でもって達成することができる。
さらに、本発明の第1および第2の観点においては、上記情報読み取り装置がハンディリーダとして構成されているのが好ましい。
本発明によれば、リーダアンテナのアンテナパターン面にほぼ垂直でかつ仮想の区分線にほぼ平行に配されている電子タグの情報を確実に読み取ることができる。例えば、電子タグ付きCD入りケース、電子タグ付きDVDケースのような、扁平な形状を有しかつ電子タグ付きの多数個の管理対象物品が、棚板上または台板上にこの棚板または台板の長さ方向にほぼ沿って互いに積層された状態で配置されている場合でも、リーダアンテナのアンテナパターン面を多数個の管理対象物品にほぼ対向させた状態で、リーダアンテナによって多数個の管理対象物品を上記長さ方向(換言すれば、多数個の管理対象物品の配列方向)にほぼ沿って相対的にスキャンするだけで、多数個の管理対象物品のそれぞれの電子タグの情報を確実に読み取ることができるから、作業性も優れている。
それでいて、リーダアンテナのアンテナ面から遠方でのリーダアンテナによる磁界強度を低く抑えることができる。したがって、複数個の書架が前後に配設される場合でも、前側に配設されている書架に設けられたリーダアンテナが、後側に配設されている書架に配置されている管理対象物品に貼付されている電子タグの情報を誤って読み取るおそれがない。
つぎに、本発明によるCD/DVDなどの円盤状記録媒体(以下、「ディスク」という。)の管理システム(以下、「ディスク管理システム」という。)の実施例を、「1、ディスク管理システムの概略的な構成」、「2、電子タグ付きディスク入りケースの構成」、「3、リーダアンテナのパターン形状」および「4、リーダアンテナの動作実験」に項分けして、図面を参照しつつ説明する。
1、ディスク管理システムの概略的な構成
図1〜図3には、本発明の一実施例におけるディスク管理システムが示されている。この図1〜図3に示すディスク管理システムは、書架などの什器1と、この什器1の上側および下側の棚板または台板2、3上に配置されている多数個の電子タグ付きディスク入りケース4と、情報読み取り装置としてのハンディリーダ5とを備えている。
什器1は、図1および図2に示すように、側板6、背板7および天板8をそれぞれ有していてよい。そして、下側の棚板3は、什器1の底板を兼用することができる。また、棚板2、3、側板6、背板7および天板8は、ガラス、合成樹脂、木などの適当な材料からそれぞれ構成されることができ、場合によっては、スチールなどの金属体から構成されることもできる。
多数個の電子タグ付きディスク入りケース4のそれぞれは、図1および図2に示すように、電子タグ付きディスク11と、この電子タグ付きディスク11を収納している収納ケース12とを備えている。そして、これらの電子タグ付きディスク入りケース4は、棚板2、3上に、これらの棚板2、3の間口方向に沿って互いに積層された状態で、多数個ずつ配置されている。なお、電子タグ付きディスク入りケース4の具体的構成については、後記第2項において詳述する。
ハンディリーダ5は、図1〜図3に示すように、扁平なほぼ直方体形状のケース本体13aと、このケース本体13a内の背面部に一体成形されているリード取り出し用腕部13bとを有するリーダケース13を備えている。また、ケース本体13a内には、このケース本体13a内にそれぞれ配置されているリーダアンテナ装置14およびマッチング調整器15を備えている。そして、リーダアンテナ装置14は、マッチング調整器15にリード線16を介して電気的に接続されている。また、マッチング調整器15に電気的に接続されている取り出し用リード線17は、リード取り出し用腕部13bを通して外部に取り出されている。このリード取り出し用腕部13bは作業者がハンディリーダ5を手で持つときの把手を兼用している。なお、マッチング調整器15は、図2に示すようにケース本体13a内の上部に配置されている必要は必ずしもなくて、ケース本体13a内の下部に配置されていてもよいし、リード取り出し用腕部13b内に配置されていてもよい。
リーダアンテナ装置14は、図5に示すように、アンテナ形成対象部材としてのプリント基板などの適当な材料から成るほぼ長方形状などのアンテナ基板21と、このアンテナ基板21に形成されているリーダアンテナ22とを備えている。そして、このリーダアンテナ22は、図2に示すように、マッチング調整器15にリード線16を介して電気的に接続されている。また、マッチング調整器15は、取り出し用リード線17を介してリーダライタ本体および制御用コンピュータ(いずれも図示せず)のような外部機器に接続されることができる。さらに、ケース本体13aの前面部のほぼ平坦な外側面は、物品対向面23を構成している。そして、リーダアンテナ装置14(ひいては、リーダアンテナ22)は、この物品対向面23とはほぼ平行な状態で、ケース本体13内に配置されている。なお、リーダアンテナ22のパターン形状の具体的構成については、後記第3項において詳述する。
2、電子タグ付きディスク入りケースの構成
電子タグ付きディスク入りケース4は、図4に示すように、CD、DVDなどのディスク24と、このディスク24に設けられている電子タグ25と、電子タグ付きディスク11を収納するための厚さ10mmの収納ケース12とを備えている。収納ケース12は、周知のように、電子タグ付きディスク11が位置決めされて配置されるケース本体12aと、このケース本体12aにヒンジ部26によって開閉自在に結合されている蓋体12bとを備えている。具体的には、ケース本体12aは、このケース本体12aの上面開口に、電子タグ付きディスク11の一方の面(具体的には、上面)を露出した状態で、電子タグ付きディスク11を位置決めして配置し得るように構成されている。そして、蓋体12bは、ケース本体12aの上面開口を開閉し得るように構成されている。さらに、ディスク24は、ほぼ円形であってよい中央穴27を有するほぼ円盤形状であってよい。そして、この円盤形状のディスク24の一方の面(具体的には、上面)には、上記中央穴27とほぼ同心状でこの中央穴27よりも十分大きい中央孔28を有する導電膜29が形成されていてよい。また、この導電膜29の外周囲は、ディスク24の上面の外周囲とほぼ一致していてよい。
図4に示す電子タグ25は、1回巻き(換言すれば1重巻き)または複数回巻きでほぼ円環状などのほぼループ形状のアンテナ(例えば、コイルアンテナ)31と、商品情報などの情報が記録されているメモリ(図示せず)が組み込まれかつほぼループ形状のアンテナ31に隣接して配されたICチップ32とを含む通信回路を備えていてよい。そして、ほぼループ形状のアンテナ31の両端部(例えば、内周端部および外周端部)は、必要があればジャンパ線構造を採用して、ICチップ32に電気的に接続されていてよい。さらに、ほぼループ形状のアンテナ31は、導電膜29に電気的に接続されないように、適当な絶縁を施されている。そして、ほぼループ形状のアンテナ31は、ディスク24の外周縁またはこの外周縁の多少内側をほぼ円環状に延在していてよい。また、ディスク24上には、このディスク24の再生時の回転の安定性を保つために、ICチップ32の重量と釣り合わせるバランスウエイト33がICチップ32とは対称的な位置にダミーとして配置されている。
3、リーダアンテナのパターン形状
つぎに、本発明によるリーダアンテナ22のパターン形状を、「(1)実施例」、「(2)変形例」および「(3)追加説明」に項分けして、図5〜図9を参照しつつ説明する。
(1)実施例
図1〜図3に示すハンディリーダ5のリーダアンテナ装置14は、図5(ただし、投影図−図6〜図9の場合も同じ)にその一実施例を示すように、管理対象物品である電子タグ付きディスク入りケース4の電子タグ25と無線通信によって交信するためのリーダアンテナ22を備えている。
リーダアンテナ22は、図5に示すように、アンテナパターン34と、このアンテナパターン34の両端部にそれぞれ連設されて互いに近接している一対の端子部35a、35bとから成っている。これら一対の端子部35a、35bの間には、間隙36が設けられているので、アンテナパターン34の両端部にも、同様の間隙が同様に存在している。これら一対の端子部35a、35bは、リード線16などによって、マッチング調整器15に電気的に接続されていてよい。なお、アンテナパターン34および一対の端子部35a、35bは、例えば幅5mmの銅箔からそれぞれ構成することができる。
図5に示すアンテナパターン34は、ほぼ上下方向zにほぼ直線状に延在している仮想の中央区分線Lの一方の領域である左側の領域に、この区分線Lとはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している第1〜第3の有効パターン部分37a、37b、37cをそれぞれアンテナエレメントとして有している。これら第1〜第3の有効パターン部分37a〜37cのうちで、第1の有効パターン部分37aは、区分線Lから最も近く、第3の有効パターン部分37cは、区分線Lから最も遠く、第2の有効パターン部分37bは、第1の有効パターン部分37aと第3の有効パターン部分37cとのほぼ中間に位置している。また、アンテナパターン34は、仮想の中央区分線Lの他方の側の領域である右側領域にこの区分線Lとはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している第4〜第6の有効パターン部分38a、38b、38cをそれぞれアンテナエレメントとして有している。これら第4〜第6の有効パターン部分38a〜38cのうちで、第4の有効パターン部分38aは、区分線Lから最も近く、第6の有効パターン部分38cは、区分線Lから最も遠く、第5の有効パターン部分38bは、第4の有効パターン部分38aと第6の有効パターン部分38cとのほぼ中間に位置している。
第1の有効パターン部分37aの一方の端部である上端部と、第6の有効パターン部分38cの一方の端部である上端部とは、図5に示すように、基板21のほぼ面方向でほぼ水平方向であるほぼ左右方向(換言すれば、ほぼスキャン方向または棚板2、3のほぼ間口方向)xに延在しているアンテナエレメントとしての第1の連結パターン部分41aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの一方の端部である上端部と、第4の有効パターン部分38aの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第2の連結パターン部分41bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの一方の端部である上端部と、第5の有効パターン部分38bの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第3の連結パターン部分41cによって、互いに連結されている。
さらに、第1の有効パターン部分37aの他方の端部である下端部と、第4の有効パターン部分38aの他方の端部である下端部とは、図5に示すように、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第4の連結パターン部分42aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの他方の端部である下端部と、第5の有効パターン部分38bの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第5の連結パターン部分42bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの他方の端部である下端部と、第6の有効パターン部分38cの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xにそれぞれ延在しているアンテナエレメントとしての第6の連結パターン部分42cおよびアンテナエレメントとしての第7の連結パターン部分42dによって、間隙36を介在させた状態で互いに連結されている。換言すれば、第3の有効パターン部分37cの下端部と、端子部35aの上端部とは、第6の連結パターン部分42cによって、互いに連結されている。そして、第6の有効パターン部分38cの下端部と、端子部35bの上端部とは、第7の連結パターン部分42dによって、互いに連結されている。
上述のとおりであるから、端子部35a、第6の連結パターン部分42c、第3の有効パターン部分37c、第3の連結パターン部分41c、第5の有効パターン部分38bおよび第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、右側の半分)によって、図5に示すように、第1のループアンテナ部分43aが構成されている。そして、第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、左側の半分)、第2の有効パターン部分37b、第2の連結パターン部分41b、第4の有効パターン部分38aおよび第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、右側の半分)によって、第2のループアンテナ部分43bが構成されている。また、第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、左側の半分)、第1の有効パターン部分37a、第1の連結パターン部分41a、第6の有効パターン部分38c、第7の連結パターン部分42dおよび端子部35bによって、第3のループアンテナ部分43cが構成されている。これら第1〜第3のループアンテナ部分43a〜43cは、完全なループ形状ではないが、ほぼループ形状に構成されている。したがって、図5に示すリーダアンテナ22は、3重巻きのスパイラルアンテナを構成している。
図5に示すリーダアンテナ22においては、中央区分線Lの左側と右側とで、第1〜第3の有効パターン部分37a〜37cと、第4〜第6の有効パターン部分38a〜38cとが互いにほぼ左右対称的に配置されている。そして、一対の端子35a、35b間に交流電圧を印加することによって、第1〜第3の有効パターン部分37a〜37cには、図5において矢印で示すように、互いに同方向の交流電流が流れるとともに、第4〜第6の有効パターン部分38a〜38cには、図5において矢印で示すように、互いに同方向の交流電流が流れる。そして、中央区分線Lの左側にある第1〜第3の有効パターン部分37a〜37cに流れる交流電流の向きは、図5において矢印で示されているように、中央区分線Lの右側にある第4〜第6の有効パターン部分38a〜38cに流れる交流電流の向きとは、常に逆方向である。
図5に示すリーダアンテナ22において、中央区分線Lと第1および第4の有効パターン部分37a、38aとの間隔(換言すれば、左右方向xにおける間隔)のそれぞれは、約13mmである。したがって、第1および第4の有効パターン部分37a、38aの相互の間隔(以下、「第1の間隔S」という。)は、約26mmである。なお、本文においては、パターン部分の間隔または距離とは、各パターン部分の幅方向における中心からの間隔または距離を意味している。したがって、第1および第4の有効パターン部分37a、38aの幅がそれぞれ約5mmであるから、第1および第4の有効パターン部分37a、38bは、相互に約21mm離れて存在していることになる。そして、第1および第2の有効パターン部分37a、37bの相互の間隔、第2および第3の有効パターン部分37b、37cの相互の間隔、第4および第5の有効パターン部分38a、38bの相互の間隔ならびに第5および第6の有効パターン部分38b、38cの相互の間隔(以下、これら4つの間隔のそれぞれを「第2の間隔S」という。)は、いずれも約16mmである。したがって、第2の間隔Sの大きさに対する第1の間隔Sの大きさの比は、約1.625である。そして、リーダアンテナ22の左右方向xの長さ(具体的には、第3の有効パターン部分37cの幅方向の中心から第6の有効パターン部分38cの幅方向の中心までの左右方向xにおける距離)Wは、約90mmである。また、第1〜第3の有効パターン部分37a〜37cおよび第4〜第6の有効パターン部分38a〜38cのそれぞれの長さ(具体的には、第3の連結パターン部分41cの左端付近(または第1の連結パターン部分41aの右端付近)の幅方向の中心から第6の連結パターン部分42cの左端付近(または第7の連結パターン部分42dの右端付近)までの上下方向zにおける距離)Hは、約150mmである。
(2)変形例
図6、図7、図8および図9には、図5に示すリーダアンテナ装置14の第1、第2、第3および第4の変形例がそれぞれ示されている。これら第1〜第4の変形例におけるリーダアンテナ装置14は、つぎに述べる点を除いては、図5に示すリーダアンテナ装置14と実質的に同一であってよい。そして、図6〜図9に示すリーダアンテナ装置14のそれぞれは、3重巻きのスパイラルアンテナを構成しているリーダアンテナ22の具体的形状の点で、図5に示すリーダアンテナ装置14と相違しているにすぎない。
図6に示す第1の変形例のリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22においては、第1の有効パターン部分37aの一方の端部である上端部と、第6の有効パターン部分38cの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第1の連結パターン部分41aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの一方の端部である上端部と、第5の有効パターン部分38bの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第2の連結パターン部分41bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの一方の端部である上端部と、第4の有効パターン部分38aの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第3の連結パターン部分41cによって、互いに連結されている。
さらに、第1の有効パターン部分37aの他方の端部である下端部と、第5の有効パターン部分38bの他方の端部である下端部とは、図6に示すように、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第4の連結パターン部分42aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの他方の端部である下端部と、第4の有効パターン部分38aの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第5の連結パターン部分42bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの他方の端部である下端部と、第6の有効パターン部分38cの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xにそれぞれ延在しているアンテナエレメントとしての第6の連結パターン部分42cおよびアンテナエレメントとしての第7の連結パターン部分42dによって、間隙36を介在させた状態で互いに連結されている。換言すれば、第3の有効パターン部分37cの下端部と、端子部35aの上端部とは、第6の連結パターン部分42cによって、互いに連結されている。そして、第6の有効パターン部分38cの下端部と端子部35bの上端部とは、第7の連結パターン部分42dによって、互いに連結されている。
上述のとおりであるから、端子部35a、第6の連結パターン部分42c、第3の有効パターン部分37c、第3の連結パターン部分41c、第4の有効パターン部分38aおよび第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、右側の部分)によって、図6に示すように、第1のループアンテナ部分43aが構成されている。そして、第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、左側の部分)、第2の有効パターン部分37b、第2の連結パターン部分41b、第5の有効パターン部分38bおよび第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、右側の部分)によって、第2のループアンテナ部分43bが構成されている。また、第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、左側の部分)、第1の有効パターン部分37a、第1の連結パターン部分41a、第6の有効パターン部分38c、第7の連結パターン部分42dおよび端子部35bによって、第3のループアンテナ部分43cが構成されている。
図7に示す第2の変形例のリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22においては、第1の有効パターン部分37aの一方の端部である上端部と、第4の有効パターン部分38aの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第1の連結パターン部分41aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの一方の端部である上端部と、第5の有効パターン部分38bの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第2の連結パターン部分41bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの一方の端部である上端部と、第6の有効パターン部分38cの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第3の連結パターン部分41cによって、互いに連結されている。
さらに、第1の有効パターン部分37aの他方の端部である下端部と、第5の有効パターン部分38bの他方の端部である下端部とは、図7に示すように、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第4の連結パターン部分42aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの他方の端部である下端部と、第6の有効パターン部分38cの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第5の連結パターン部分42bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの他方の端部である下端部と、第4の有効パターン部分38aの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xにそれぞれ延在しているアンテナエレメントとしての第6の連結パターン部分42cおよびアンテナエレメントとしての第7の連結パターン部分42dによって、間隙36を介在させた状態で互いに連結されている。換言すれば、第3の有効パターン部分37cの下端部と、端子部35aの上端部とは、第6の連結パターン部分42cによって、互いに連結されている。そして、第6の有効パターン部分38cの下端部と、端子部35bの上端部とは、第7の連結パターン部分42dによって、互いに連結されている。
上述のとおりであるから、端子部35a、第6の連結パターン部分42c、第3の有効パターン部分37c、第3の連結パターン部分41c、第6の有効パターン部分38cおよび第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、右側の部分)によって、図7に示すように、第1のループアンテナ部分43aが構成されている。そして、第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、左側の部分)、第2の有効パターン部分37b、第2の連結パターン部分41b、第5の有効パターン部分38bおよび第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、右側の部分)によって、第2のループアンテナ部分43bが構成されている。また、第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、左側の部分)、第1の有効パターン部分37a、第1の連結パターン部分41a、第4の有効パターン部分38a、第7の連結パターン部分42dおよび端子部35bによって、第3のループアンテナ部分43cが構成されている。
図8に示す第3の変形例のリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22においては、第1の有効パターン部分37aの一方の端部である上端部と、第4の有効パターン部分38aの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第1の連結パターン部分41aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの一方の端部である上端部と、第5の有効パターン部分38bの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第2の連結パターン部分41bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの一方の端部である上端部と、第6の有効パターン部分38cの一方の端部である上端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第3の連結パターン部分41cによって、互いに連結されている。
さらに、第1の有効パターン部分37aの他方の端部である下端部と、第6の有効パターン部分38cの他方の端部である下端部とは、図8に示すように、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第4の連結パターン部分42aによって、互いに連結されている。そして、第2の有効パターン部分37bの他方の端部である下端部と、第4の有効パターン部分38aの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xに延在しているアンテナエレメントとしての第5の連結パターン部分42bによって、互いに連結されている。また、第3の有効パターン部分37cの他方の端部である下端部と、第5の有効パターン部分38bの他方の端部である下端部とは、ほぼ左右方向xにそれぞれ延在しているアンテナエレメントとしての第6の連結パターン部分42cおよびアンテナエレメントとしての第7の連結パターン部分42dによって、間隙36を介在させた状態で互いに連結されている。換言すれば、第3の有効パターン部分37cの下端部と、端子部35aの上端部とは、第6の連結パターン部分42cによって、互いに連結されている。そして、第5の有効パターン部分38bの下端部と、端子部35bの上端部とは、第7の連結パターン部分42dによって、互いに連結されている。
上述のとおりであるから、端子部35a、第6の連結パターン部分42c、第3の有効パターン部分37c、第3の連結パターン部分41c、第6の有効パターン部分38cおよび第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、右側の部分)によって、図8に示すように、第1のループアンテナ部分43aが構成されている。そして、第4の連結パターン部分42aの一部分(すなわち、左側の部分)、第1の有効パターン部分37a、第1の連結パターン部分41a、第4の有効パターン部分38aおよび第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、右側の部分)によって、第2のループアンテナ部分43bが構成されている。また、第5の連結パターン部分42bの一部分(すなわち、左側の部分)、第2の有効パターン部分37b、第2の連結パターン部分41b、第5の有効パターン部分38b、第7の連結パターン部分42dおよび端子部35bによって、第3のループアンテナ部分43cが構成されている。
図9に示す第4の変形例のリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22は、図5に示すリーダアンテナ22において、第1、第2および第3のループアンテナ部分43a、43b、43cをそれぞれ独立した第1、第2および第3のループアンテナ43a’、43b’、43c’として構成したものである。したがって、図5に示すリーダアンテナ22における第4の連結パターン部分42aは、図9に示す第4の変形例においては、アンテナエレメントとしての一方(すなわち、左側)の連結パターン部分42aとアンテナエレメントとしての他方(すなわち、右側)の連結パターン部分42a’とに2分割されている。そして、これら一対の連結パターン部分42a、42a’の間には、それらの間に間隙44を有する一対の端子部45a、45bが設けられている。また、図5に示すリーダアンテナ22における第5の連結パターン部分42bは、図9に示す第4の変形例においては、アンテナエレメントとしての一方(すなわち、左側)の連結パターン部分42bとアンテナエレメントとしての他方(すなわち、右側)の連結パターン部分42b’とに2分割されている。そして、これら一対の連結パターン部分42b、42b’の間には、それらの間に間隙46を有する一対の端子部47a、47bが設けられている。
したがって、図9に示すリーダアンテナ22に交流電圧を印加する場合には、交流電源(図示せず)の一方の給電端子が3つの端子部45a、47a、35aにそれぞれ共通に接続されればよい。また、上記交流電源の他方の給電端子が3つの端子部45b、47b、35bにそれぞれ共通に接続されればよい。このように構成すれば、図9に示すリーダアンテナ22の場合にも、図5に示すリーダアンテナ22の場合とほぼ同様に、図2に示す電子タグ25と良好に交信することができる。この場合、3つの端子部45a、47a、35aを互いに共通に接続して1つの端子部に構成するとともに、3つの端子部45b、47b、35bを互いに共通に接続して別の1つの端子部とすることもできる。このように構成すれば、図5〜図8にそれぞれ示すリーダアンテナ22においては、第1〜第3のループアンテナ部分43a、43b、43cが互いに直列に接続された構成であるが、図9に示すリーダアンテナ22においては、第1〜第3のループアンテナ43a’、43b’、43c’が互いに並列に接続された構成であると言うことができる。
(3)追加説明
図5に示すリーダアンテナ22の場合には、アンテナエレメント同士が平面的に見て交差する部位は、第1の連結パターン部分41aが第2および第3の連結パターン部分41b、41cとそれぞれ1ヶ所ずつ交差する一部分のみである。また、図7に示すリーダアンテナ22の場合には、アンテナエレメント同士が平面的に見て交差する部位は、第4の有効パターン部分38aが第4および第5の連結パターン部分42b、42cとそれぞれ1ヶ所ずつ交差する一部分のみである。したがって、図5および図7にそれぞれ示すリーダアンテナ22の場合には、リーダアンテナ22の製作が比較的容易である。また、図5〜図9にそれぞれ示すリーダアンテナ22においては、少なくとも第1〜第6の有効パターン部分37a〜37c、38a〜38cがアンテナ基板21の表裏両面のうちのいずれか一方の面(換言すれば、共通の面)に設けられているのが好ましい。
4、リーダアンテナの動作実験
つぎに、本発明によるリーダアンテナ22の動作実験を、「(1)図10の説明」、「(2)図11の説明」、「(3)図12の説明」、「(4)図13の説明」、「(5)図14の説明」、「(6)図15の説明」、「(7)図16の説明」および「(8)図17〜図21の説明」に項分けして、図10〜図17を参照しつつ説明する。
(1)図10の説明
まず、図10に示す第1の参考例のディスク管理システムについて説明すると、図10(A)および図10(B)には、本発明の図5に対応するリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22が示されている。これらの図10(A)および図10(B)に示すリーダアンテナ22は、ほぼ長方形状であるほぼループ形状(換言すれば、シングルループ形状または1重巻き)のアンテナパターン34と、このアンテナパターン34の両端部にそれぞれ連設されて互いに近接している一対の端子部35a、35bとから成っている。
図10(A)および図10(B)に示すアンテナパターン34は、中央区分線Lの左側および右側の領域に、上下方向z(換言すれば、z軸方向)にほぼ延在している第1および第2のパターン部分37、38をそれぞれ有している。そして、第1のパターン部分37の上端部と、第2のパターン部分38の上端部とは、左右方向x(換言すれば、スキャン方向またはx軸方向)にほぼ延在している第3のパターン部分41によって、互いに連結されている。また、第1のパターン部分37の下端部と、第2のパターン部分38の下端部とは、x軸方向にそれぞれほぼ延在している第4および第5のパターン部分42c、42dによって、間隙36を介在させた状態で互いに連結されている。さらに、第1のパターン部分37と第2のパターン部分38との間隔は、図5の場合と同様に、約90mmである。また、第3のパターン部分41と第4および第5のパターン部分42c、42dとの間隔も、図5の場合と同様に、約150mmである。なお、図10(A)および図10(B)において、左側の領域に配されている電子タグ25aは、x軸方向およびz軸方向に対してそれぞれほぼ平行(換言すれば、アンテナパターン34の面に対してほぼ平行)になっている。また、右側の領域に配されている電子タグ25bは、y軸方向およびz軸方向に対してそれぞれほぼ平行(換言すれば、スキャン方向xに対してほぼ垂直)になっている。
図10(C)は、リーダアンテナ22を流れる交流電流によって発生してy軸方向に沿って延在する磁界(換言すれば、電子タグ25aに対して有効な磁界成分)の強度分布がx軸方向の位置に応じて変化する状態を示している。そして、図10(D)は、リーダアンテナ22を流れる交流電流によって発生してx軸方向に沿って延在する磁界(換言すれば、電子タグ25bに対して有効な磁界成分)の強度分布がx軸方向の位置に応じて変化する状態が示されている。なお、図10(C)および図10(D)においては、リーダアンテナ22の面からy軸方向に1cm、2cm、3cm、4cmおよび5cmだけそれぞれ離れた5ヶ所の位置(すなわち、1cmh、2cmh、3cmh、4cmhおよび5cmh)における磁界強度分布についての5本の曲線がそれぞれ示されている。
図10(C)に示すy軸方向の磁界は、リーダアンテナ22の面に対してほぼ水平に配されている電子タグ25aに対するリーダアンテナ22の通信距離と相関している。そして、図10(C)に示す磁界強度分布の場合には、電子タグ25aの通信性能にも依存するが、基本的には、リーダアンテナ22のほぼループ形状のアンテナパターン34で囲まれる内側領域に連続的な通信エリアを形成している。そして、アンテナエレメント(すなわち、第1および第2のパターン部分37、38)付近でヌル点(換言すれば、零点または不能点)51a、51bが存在している。この場合、通信不能幅は、電子タグ25aの通信性能に依存している。
一方、図10(D)に示すx軸方向の磁界は、x軸方向(換言すれば、スキャン方向x)に対してほぼ垂直に配されている電子タグ25bに対する通信距離と相関している。そして、図10(D)に示す磁界強度分布の場合には、アンテナエレメント(すなわち、第1および第2のパターン部分37、38)付近で通信エリアが形成される。この場合、ほぼループ形状のアンテナパターン34の中央部付近でヌル点51cが存在している。なお、図10(C)および図10(D)のそれぞれは、空間上の点における磁界強度を示したものであるから、実際の電子タグ25a、25bに面積が存在することによって、y軸方向磁界の通信距離とx軸方向磁界の通信距離とは、互いに同じにはならない。
(2)図11の説明
図11は、電子タグ25を貼付する物品別で電子タグ25の積層状態別の通信距離を図10(A)および図10(B)に示すリーダアンテナ22を用いて測定した結果を示している。この場合、第1の例として、カードサイズの電子タグ25を貼付した空のCDケース(10mm厚)12を用いた。そして、空のCDケースが単独(すなわち、1個(N=1))である場合と、複数個(具体的には、空のCDケースが25個(N=25))である場合とにおける通信距離を測定した。また、第2の例として、図4に示すようにその外周に電子タグ25を貼付したCD24を収納した電子タグ付きCD入りケース4を用いた。そして、電子タグ付きCD入りケース4が単独(すなわり、1個(N=1))である場合と、複数個(具体的には、25個(N=25))である場合とにおける通信距離を測定した。また、複数個(N=25)の場合には、空のCDケースおよび電子タグ付きCD入りケース4のうちの1個でも通信できた距離を通信距離とした。
この図11から、電子タグ25を貼付する物品およびその積層状態による通信距離(換言すれば、情報読み取り性能)への影響が分る。具体的には、この図11から、1個の電子タグ25よりも複数個のケースを積層した状態の電子タグ25の方が通信距離が低下することと、電子タグ25を貼付する物品が閉ループ状の導電層(換言すれば、図4に示す導電膜29)を有しているほど、通信距離が低下することとが分る。そして、CD/DVDなどのように閉ループ状の導電膜29を有する物品に貼付された電子タグ25との通信距離は、1個の電子タグ25との通信距離に較べて、1/4程度に低下することが分る。換言すれば、多数個を積層したケースに収納したCD/DVDに貼付した電子タグ25との通信は困難であることが分る。さらに、25個(N=25)すべての電子タグ25の情報を読み取るようにしようとすれば、通信距離がさらに短くなること(換言すれば、情報読み取り性能がさらに低下すること)が容易に分る。
上述のような通信距離および情報読み取り性能を向上させる方法としては、リーダアンテナ22の出力を上げることによって、このリーダアンテナ22から発生する磁界強度を強めることが考えられる。しかし、電子タグのアンテナに正対する方向への磁界を強めた図10に示すようなリーダアンテナ22の場合には、電波法上の制限もあるから、容易ではない。また、遠方磁界強度(例えば、5cm以上離れた場合の磁界強度)のみを低減する方法として、リーダアンテナ22の外周に逆向きの電流を流す手法が知られている。しかし、このために必要なリーダアンテナ22の外周側の部分への設置は、リーダアンテナ22が間口方向xにも拡大されることになる。この場合、情報読み取りに有効な磁界分布が相対的にリーダアンテナ22の内側に位置することになる。一方、書架などの什器は、一般的に、互いに隣接する棚板2、3の間に側板6(図1参照)が設置されている。このために、棚板2、3の間口方向xにおける端部に配置されている物品は、有効な磁界分布内に位置できなくなる。したがって、リーダアンテナ22を外周側の部分にも設置する方法は、棚板2、3の間口方向xにおける端部での情報読み取り性能を低下させることになる。
(3)図12の説明
図12Aは、図10(C)に対応するグラフであって、本発明の一実施例における図5に示すリーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22を流れる交流電流によって発生してy軸方向(換言すれば、棚板2、3の奥行き方向y)に沿って延在する磁界の強度分布がx軸方向の位置に応じて変化する状態を示している。そして、図12Bは、図12Aにおける中央区分線Lの右側の領域のみを磁界強度の目盛りを拡大して示している。
図12Aおよび図12Bに示す場合には、左右でそれぞれ3本ずつで合計6本のアンテナエレメント(換言すれば、有効パターン部分)37a〜37c、38a〜38cから放出される合成磁界に特徴を有している。すなわち、リーダアンテナ22の面から近傍(例えば、1cmh)の合成磁界のピークは、或る程度の幅(すなわち、有効パターン部分37aまたは38aから有効パターン部分37cまたは38cまでの幅に近似した幅)を有するほぼ平坦な磁界分布(換言すれば、富士山型の磁界分布)になっている。この場合、左側の3本のアンテナエレメント37a〜37cには、図5に示すように、同方向の交流電流が流れる。また、右側の3本のアンテナエレメント38a〜38cにも、図5に示すように、同方向の交流電流が流れる。そして、左側のアンテナエレメント37a〜37cと、右側のアンテナエレメント38a〜38cとでは、電流の方向が互いに逆である。
(4)図13の説明
つぎに、アンテナエレメントの典型的な配置および特許文献5〜9のアンテナエレメントの配置を示す第2〜第5の参考例のスキャン方向xにおける磁界分布を、図13A〜図13Dを参照しつつ説明する。
特開平4−344586号公報 特開2000−261231号公報 特開2000−162314号公報 特開2004−118440号公報 特開2004−164547号公報
図13Aは、図10(A)および図10(B)に示す場合のように、アンテナ形成対象板21の外周に沿って左右3本ずつのアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cを配置した第2の参考例のスキャン方向xにおける磁界分布を示している。この場合、スキャン方向xにおけるリーダアンテナ22の全幅は、90mmであり、2本のアンテナエレメント37a、38aの間隔は、66mmであり、アンテナエレメント同士の残りの間隔は、いずれも6mmであり、6本のアンテナエレメント同士の間隔の比は、左側から右側にかけて、1:1:11:1:1であった。そして、図13Bは、アンテナ形成板21に左右3本ずつ合計6本のアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cをリーダアンテナ22の全幅に対してほぼ均等な間隔で配置した第3の参考例のスキャン方向xにおける磁界分布を示している。この場合、スキャン方向xにおけるリーダアンテナ22の全幅は、90mmであり、6本のアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cの間隔は、いずれも18mmであり、6本のアンテナエレメント同士の間隔の比は、左側から右側にかけて、1:1:1:1:1であった。
また、図13Cは、特許文献5および6に代表されるアンテナエレメント配置を有する第4の参考例のスキャン方向xにおける磁界分布を示している。この場合、スキャン方向xにおけるリーダアンテナ22の全幅は、90mmであり、2本のアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cの間隔は、左側から右側にかけて25mm、15mm、10mm、15mmおよび25mmであり、6本のアンテナエレメント同士の間隔の比は、左側から右側にかけて、2.5:1.5:1:1.5:2.5であった。さらに、図13Dは、特許文献7、8および9に代表されるアンテナエレメント配置を有する第5の参考例のスキャン方向xにおける磁界分布を示している。この場合、スキャン方向xにおけるリーダアンテナ22の全幅は、90mmであり、6本のアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cの間隔は、左側から右側にかけて、7.5mm、7.5mm、25mm、25mmおよび25mmであり、6本のアンテナエレメント同士の間隔の比は、左側から右側にかけて、1.25:1.25:4.2:4.2:4.2であった。
特開平4−344586号公報 特開2000−261231号公報 特開2000−162314号公報 特開2004−118440号公報 特開2004−164547号公報
上述の図13A〜図13Dにそれぞれ示す磁界分布は、本発明による図12Aおよび図12Bに示す磁界分布に較べて、6本のアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cから放出される合成磁界のピークの幅およびこのピークの平坦さの点で明らかに劣っている。
(5)図14の説明
図14Aおよび図14Bは、図5、図12Aおよび図12Bに示す本発明の一実施例のディスク管理システムと図13A〜図13Dに示す第2〜第5の参考例のディスク管理システムとにおける電子タグ付きディスク入りケース4の背表紙に対するリーダアンテナの離間距離と読み取り枚数との関係を測定した結果を示している。そして、図14Aは、図2にほぼ対応している。また、図14Aにおいて、符号(S)は、電子タグ付きディスク入りケース4の背表紙とアンテナ形成対象板21に形成されているリーダアンテナ22との相互の間隔を示している。そして、10mm厚のケース4が棚板2上にこの棚板2の間口方向xに沿って積層された状態で25個配置されている。また、図14Bには、間隔(S)をそれぞれ5mm、10mm、15mmおよび20mmにした4通りの折線グラフが示されている。これら4通りの折線グラフのうちの間隔(S)が5mmおよび10mmの折線グラフについては、読み取り冊数は、図14Bの左側の目盛が用いられている。そして、間隔(S)が15mmおよび20mmの折線グラフについては、読み取り冊数は、図14Bの右側の目盛が用いられている。また、図14Bにおいて、横軸のうちの〔図5〕、〔図13A〕〜〔図13D〕は、リーダアンテナ22に供給される交流出力が1ワットである場合をそれぞれ示し、〔図5〕(4ワット)は、リーダアンテナ22に供給される交流出力が4ワットである場合を示している。
この図14Bから、本発明の一実施例の場合(すなわち、〔図5〕の場合)には、第2〜第5の参考例の場合(すなわち、〔図13A〕〜〔図13D〕の場合)に較べて、間隔(S)が5mmおよび10mmと小さいときの読み取り冊数は比較的多いとともに、間隔(S)が15mmおよび20mmと大きいときの読み取り冊数が比較的少ないという特徴を有していることが分る。なお、図14Bに示されている読み取り枚数(換言すれば、情報読み取り率)の差は、非常に大きな意味を持っている。特に、情報読み取り率が100%であるか否かは、両者の間に歴然とした差を有していることを意味している。例えば図書館の場合には、利用者が不特定多数であるから、利用者は、或る書架に何が何冊配置されているのかを事前に把握することができない。このために、或る書架に通常100枚のCDを収納することができて、読み取り結果が99枚である場合には、或る1枚のCDが別の棚に誤配置されているのか、貸し出されているのか、あるいは、読み取り結果が正解であるのかが不明となってしまうから、読み直し作業を何度か行うことになる。したがって、読み取り精度が高いほど信頼性が高く、読み取り精度が100%であるか否かの意味は特に大きい。また、読み取り精度が高いほど、速いスキャン速度に対応できることになる。したがって、距離(換言すれば、間隔(S))に応じた読み取り精度の減衰の優劣差は、書架の棚板への電子タグ付き書籍などの配置状態のバラツキ(具体的には、電子タグ付きディスク入りケースの背表紙面の位置が不揃いな場合や、書籍などのサイズが互いに異なる管理物品への電子タグの奥行き方向における貼付位置が不揃いな場合など)、作業者によるスキャン速度のバラツキが読み取り精度に与える影響の優劣差を意味する。このために、読み取り精度の減衰量も少ない方が情報読み取り性能が高いということが言える。当然のことながら、CD/DVD以外の書籍などの場合には、上述のような読み取り性能がさらに向上することは、図11を参照すれば容易に分る。さらに、本発明によれば、アンテナエレメント37a〜37c、38a〜38cの配列によって遠方磁界を低減させている。したがって、リーダアンテナ22に供給される交流出力を図14Bにおいて〔図5〕(4ワット)として示すように高出力(4ワット)にした場合でも、電波法上の制限をクリアすることができることがすでに確認されている。そして、高出力(4ワット)にしたときには、多少遠方の位置における情報読み取り性能も向上する。したがって、作業者に応じた情報読み取り性能のバラツキによる誤差の解消やスキャン速度の高速化を期待することができるから、情報読み取り精度の安定化と作業の効率化とを一層実現することができる。
(6)図15の説明
図15Aおよび図15Bは、本発明の一実施例における図12Aおよび図12Bに示す磁界強度分布と、本発明の第2の参考例における図13Aに示す磁界強度分布とを例にとって、(a)近傍磁界強度(1cmhの場合)のピーク値、(b)近傍磁界強度(1cmhの場合)の有効幅および(c)遠方磁界強度(5cmhの場合)のピーク値をそれぞれ示したものである。これらの図15Aおよび図15Bから、つぎの(ア)項および(イ)項に記載のことが分る。
(ア)本発明の第2の参考例(すなわち、図15B)の場合には、近傍磁界強度のピーク値(a)が非常に大きく、遠方磁界強度のピーク値(c)も多少大きく、近傍磁界強度の有効幅(b)が比較的小さいこと、および、
(イ)本発明の一実施例(すなわち、図15A)の場合には、近傍磁界強度のピーク値(a)があまり大きくなく、遠方磁界強度のピーク値(c)が比較的小さく、近傍磁界強度の有効幅(b)が比較的大きいこと。
(7)図16の説明
図16は、近傍磁界強度のピーク値(a)、遠方磁界強度のピーク値(c)に対する近傍磁界強度のピーク値(a)の比率((a)/(c))および近傍磁界強度の有効幅(b)を、リーダアンテナ22のアンテナパターン34の全幅別(すなわち、60mm、90mmおよび120mmの3通り)、巻き線数別(すなわち、3重巻き、4重巻きおよび5重巻き)およびアンテナエレメントの配置別(換言すれば、3〜5本のアンテナエレメント37a〜37cと3〜5本のアンテナエレメント38a〜38cとの個々の間隔(すなわち、6〜28mm))に、グラフ化したものである。なお、図15A(本発明の一実施例)および図15B(本発明の第2の参考例)の場合は、3重巻きであるから、図16の左側の上段、中段および下段のグラフにそれぞれ示されている。また、図15Aおよび図15Bの場合は、アンテナパターン34の全幅が90mm(すなわち、W9)であるから、これら左側の上段、中段および下段のグラフにおいて、四角印で示されている。そして、図15Aの場合は、エレメント間隔が16mmであり、図15Bの場合は、エレメント間隔が6mmである。さらに、図16から、前記(6)項の(ア)項および(イ)項に記載したこと、その他の各種のことが分る。例えば、本発明においては、アンテナパターン34は、3重巻きである必要は必ずしもなく、4重巻き、5重巻きなどであってもよい。ただし、アンテナパターン34の巻き数が多くなると、アンテナエレメント37a〜37c、38a〜38c同士の間隔を最適な距離に保つためには、アンテナパターン34の全幅を大きくする必要があるから、情報読み取り装置としてのハンディリーダ5のサイズが大きくなって、その使い勝手が悪くなる。
(8)図17〜図21の説明
リーダアンテナ装置14のリーダアンテナ22のアンテナパターン34の最外周のアンテナエレメント間の距離(換言すれば、図5においては、第3の有効パターン部分37cと第6の有効アンテナパターン部分38cとの間隔ならびに第1または第3の連結パターン部分41a、41cと第6または第7の連結パターン部分42c、42dとの間隔)が同一である場合には、通常、通信距離は磁界強度を上げることによって大きくなるとともに、リーダアンテナ22のアンテナ面からの距離が一定な物品に対しては、情報読み取り性能は磁界強度を上げることによって向上する。換言すれば、リーダアンテナ22に供給される交流出力が同一の場合には、情報読み取り性能はリーダアンテナ22のアンテナ面に対向する空間の磁界強度を上げることによって向上する。
しかし、CD/DVDは、閉ループ状の導電膜29を有しているから、閉ループ状の導電体であると考えることができる。このために、CD/DVDをリーダアンテナ装置14でもって情報読み取りする場合には、遠方磁界強度が大きくなると、閉ループ状の導電体による反磁界方向の誘導磁界の影響が大きくなる。したがって、CD/DVDをリーダアンテナ装置14でもって情報読み取りする場合には、リーダアンテナ22に供給される交流出力が同一であれば、リーダアンテナ22から近傍の位置(例えば、1cm離れた場所)では磁界強度が大きく、これと同時に遠方の位置(例えば、5cm以上離れた場所)では磁界強度が小さく抑えられているのが好ましい。ところが、近傍磁界強度を大きくすると、一般的には、これと同時に遠方磁界強度も大きくなってしまう。
そこで、本発明によるリーダアンテナ装置14においては、近傍磁界強度が必要以上に大きくなるのを抑制することによって、遠方磁界強度の上昇を抑制するようにしている。換言すれば、リーダアンテナ22の近傍における合成磁界のピーク値が比較的平坦になるように、アンテナエレメントを配置するようにしている。この点について、図5、図12Aおよび図12Bを例にとって説明すると、電子タグ付きCD/DVD入りケースまたはこれらに類似する物品をリーダアンテナ装置14でもって情報読み取りする場合のリーダアンテナ22のアンテナエレメント配置においては、情報読み取り性能、使い勝手の良さなどの実用性の観点から見て一般的に、つぎの(ア)項〜(エ)項に記載する条件のそれぞれが満足されているのが好ましい。
(ア)仮想の中央区分線Lから第1および第4の有効パターン部分37a、38aまでのそれぞれの距離が、10mm以上(換言すれば、第1の有効パターン部分37aと第4の有効パターン部分38aとの間隔Sが20mm以上、さらに好ましくは間隔Sが20〜36mmの範囲、最も好ましくは間隔Sが22〜32mmの範囲)であること、
(イ)中央区分線Lから一方および他方の側の領域に上記中央区分線Lとほぼ平行な状態で延在するように配置されているアンテナエレメント37a〜37c、38a〜38c(3重巻きの場合には、それぞれ3本ずつ)の互いに隣接するアンテナエレメントの間隔Sが、10〜18mm(さらに好ましくは14〜17mm、最も好ましくは15〜16mm)の範囲であること、
(ウ)中央区分線Lの一方の側の領域における最外方の有効パターン部分37cと、他方の側の領域における最外方の有効パターン部分38cとの間隔Wが、7〜15cm(さらに好ましくは7.5〜12cm、最も好ましくは8〜10cm)の範囲であること、および
(エ)中央区分線Lとはほぼ直交する方向における一方の側の最外方のアンテナエレメント(図5の場合には、第1および第3の連結パターン部分41a、41c)と、他方の側の最外方のアンテナエレメント(図5の場合には、第3および第4の連結パターン部分42c、42d)との間隔Hが、8cm以上(さらに好ましくは10〜20cmの範囲、最も好ましくは12〜18cmの範囲)であること。
上記(ア)項〜(エ)項に記載した4つの好ましい条件は、リーダアンテナ装置14でもって情報読み取りされる電子タグ付き物品が電子タグ付きディスク入りケース4またはこれに類似する電子タグ付き物品の場合である。しかし、電子タグ付き物品4の厚みなどのサイズが大きくなったり小さくなったりした場合には、上記4つの条件のそれぞれも、これに応じて変化する。そして、上記4つの条件は、情報読み取り性能、使い勝手の良さなどの実用性の観点から見て一般的に、つぎの(オ)項〜(ク)項に記載のように置き換えることができる。
(オ)上記(ウ)項に記載の間隔Wの長さに対する上記(ア)項に記載の間隔Sの長さの百分率が22%以上(さらに好ましくは22〜40%の範囲、最も好ましくは24〜36%の範囲)であること、
(カ)上記(ウ)項に記載の間隔Wの長さに対する上記(イ)項に記載の間隔Sの長さの百分率が10〜20%(さらに好ましくは15〜19%、最も好ましくは16〜18%)の範囲であること、
(キ)上記(ウ)項に記載の間隔Wの長さに対する上記(エ)項に記載の間隔Hの長さの百分率が90%以上(さらに好ましくは110〜220%の範囲、最も好ましくは130〜200%の範囲)であること、および
(ク)上記(ア)項に記載の間隔Sの長さに対する上記(イ)項に記載の間隔Sの長さの百分率が38〜70%(さらに好ましくは50〜66%、最も好ましくは56〜62%)の範囲であること。
図17〜図21には、各種のアンテナエレメント配置を有する15種類のリーダアンテナ(いずれも3重巻き)22についての図12Bとは同様の磁界強度分布が示されている。この場合、図17(A)、(B)および(C)は、アンテナパターン34の全幅Wが12cmのものを示し、図18(A)、(B)および(C)は、アンテナパターン34の全幅Wが11cmのものを示し、図19(A)、(B)および(C)は、アンテナパターン34の全幅Wが10cmのものを示し、図20(A)、(B)および(C)は、アンテナパターン34の全幅Wが9cmのものを示し、図21(A)、(B)および(C)は、アンテナパターン34の全幅が8cmのものを示している。また、図17〜図21のそれぞれの(A)は、アンテナパターン34の間隔S(図5参照)がいずれも14mmのものを示し、図17〜図21のそれぞれの(B)は、アンテナパターン34の間隔S(図5参照)がいずれも15mmのものを示し、図17〜図21のそれぞれの(C)は、アンテナパターン34の間隔S(図5参照)がいずれも16mmのものを示している。
図17〜図21のうちで図20(C)に示すものは、図5に示すアンテナパターン34を含んでいる。また、図21(C)に示すものは、上記(ア)項〜(エ)項に記載した4つの条件のうちの少なくとも1つの条件(換言すれば、上記(ア)項に記載の条件)を満足していない。
以上において、本発明の実施例について説明したが、本発明は、既述の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に基づいて、各種の変更および修正が可能である。
例えば、既述の実施例においては、リーダアンテナ22のアンテナパターン34の各アンテナエレメント37a〜37c、38a〜38c、41a〜41c、42a〜42dなどの相互の間のつながり部位を丸みのないほぼ尖った形状に構成した。しかし、これらのつながり部位の一箇所または複数箇所もしくは全部の箇所が、丸みを帯びた形状に構成されていてもよい。
また、既述の実施例におけるリーダアンテナ22が、ライタアンテナを兼用し得るように、リーダライタアンテナであってもよい。
また、既述の実施例においては、情報読み取り装置をハンディリーダ5として構成した。しかし、情報読み取り装置を固定させるとともに電子タグ付きディスク入りケース4などの電子タグ付き物品を移動させることによってスキャンを行うようにしても、同様の効果を得ることができる。
さらに、電子タグを貼付する物品は、CD/DVDなどに限らず、書籍やファイルなどの書籍類はもちろん、リーダアンテナ22のアンテナ面に対してほぼ垂直に位置するように配置される任意の物品であってよく、本発明は、このような物品に対しても有効である。例えば、本発明は、顕微鏡用のスライドガラスに貼付された電子タグ25の情報を読み取るためのハンディリーダおよび固定式情報読み取り装置にも適用されることができる。
本発明をディスク管理システムに適用した一実施例におけるディスク管理システム全体の部分的に縦断した斜視図である。(実施例1) 図1に示すディスク管理システムの部分的に縦断した側面図である。(実施例1) 図1に示すディスク管理システムの概略的な平面図である。(実施例1) 図1に示す電子タグ付きディスク入りケースの平面図である。(実施例1) 図2に示すリーダアンテナ装置の正面図である。(実施例1) 図5に示すリーダアンテナ装置の第1の変形例を示す正面図である。(実施例2) 図5に示すリーダアンテナ装置の第2の変形例を示す正面図である。(実施例3) 図5に示すリーダアンテナ装置の第3の変形例を示す正面図である。(実施例4) 図5に示すリーダアンテナ装置の第4の変形例を示す正面図である。(実施例5) (A)は、本発明の第1の参考例におけるディスク管理システムの概略的な正面図であり、(B)は、(A)に示すディスク管理システムの概略的な平面図であり、(C)は、(A)に示すディスク管理システムにおいて発生したアンテナ面に垂直な方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフであり、(D)は、(A)に示すディスク管理システムにおいて発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(参考例1) 電子タグ貼付物品別で電子タグの積層状態別の通信距離を図10(A)に示すリーダアンテナを用いて測定した結果を示すグラフである。(参考例1) 図5に示すリーダアンテナ装置によって発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(実施例1) 図12Aに示すグラフの右側部分のみを拡大して示すグラフである。(実施例1) 本発明の第2の参考例のディスク管理システムにおいて発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(参考例2) 本発明の第3の参考例のディスク管理システムにおいて発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(参考例3) 本発明の第4の参考例のディスク管理システムにおいて発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(参考例4) 本発明の第5の参考例のディスク管理システムにおいて発生したスキャン方向における磁界分布を測定した結果を示すグラフである。(参考例5) 図5に示す本発明の一実施例および図13A〜図13Dに示す本発明の第2〜第5の参考例のディスク管理システムの部分的に縦断した概略的な側面図である。(実施例1および参考例2〜5) 図14Aに示すディスク管理システムにおける電子タグ付きディスク入りケースの背表紙に対するリーダアンテナの離間距離と読み取り枚数との関係を測定した結果を示すグラフである。(実施例1および参考例2〜5) 図12Bに示す磁界分布のグラフのうちの1cmhおよび5cmhの場合のみを示すグラフである。(実施例1) 図13Aに示す磁界分布のグラフのうちの1cmhおよび5cmhの場合のみの右側部分のみを示すグラフである。(参考例2) 図5に示す第1の実施例を含む3重巻き、4重巻きおよび5重巻きの各種のリーダアンテナ装置における近傍磁界ピーク値、磁界強度比率および磁界強度“1.0”の有効幅を測定した結果を示すグラフである。(実施例および参考例) (A)、(B)および(C)は、リーダアンテナの全幅が12cmでアンテナエレメントの間隔を種々に変更した場合の図12Bと同様のグラフである。(実施例) (A)、(B)および(C)は、リーダアンテナの全幅が11cmでアンテナエレメントの間隔を種々に変更した場合の図12Bと同様のグラフである。(実施例) (A)、(B)および(C)は、リーダアンテナの全幅が10cmでアンテナエレメントの間隔を種々に変更した場合の図12Bと同様のグラフである。(実施例) (A)、(B)および(C)は、リーダアンテナの全幅が9cmでアンテナエレメントの間隔を種々に変更した場合の図12Bと同様のグラフである。(実施例) (A)、(B)および(C)は、リーダアンテナの全幅が8cmでアンテナエレメントの間隔を種々に変更した場合の図12Bと同様のグラフである。(実施例)
符号の説明
2、3 棚板
4 電子タグ付きディスク入りケース(管理対象物品、電子タグ付き物品)
5 ハンディリーダ(情報読み取り装置)
22 リーダアンテナ
25 電子タグ
34 アンテナパターン
37a 第1の有効パターン部分(第1グループのアンテナエレメント)
37b 第2の有効パターン部分(第1グループのアンテナエレメント)
37c 第3の有効パターン部分(第1グループのアンテナエレメント)
38a 第4の有効パターン部分(第2グループのアンテナエレメント)
38b 第5の有効パターン部分(第2グループのアンテナエレメント)
38c 第6の有効パターン部分(第2グループのアンテナエレメント)
L 仮想の中央区分線
第1の間隔
第2の間隔
W 幅(間隔)

Claims (10)

  1. 電子タグに記録されている情報を読み取るのに用いられるリーダアンテナを備えている情報読み取り装置において、
    上記リーダアンテナのアンテナパターンが、仮想の区分線によって区分される一方の側の領域においてこの区分線とはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している複数本の第1グループのアンテナエレメントと、上記区分線によって区分される他方の領域においてこの区分線とはほぼ平行な状態でそれぞれ延在している複数本の第2グループのアンテナエレメントとをそれぞれ備え、
    上記複数本の第1グループのアンテナエレメントのうちで上記区分線に最も近いアンテナエレメントと、上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのうちで上記区分線に最も近いアンテナエレメントとの間隔を第1の間隔Sとするとともに、上記複数本の第1グループのアンテナエレメントのうちの互いに隣接するアンテナエレメント同士および上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのうちの互いに隣接するアンテナエレメント同士のそれぞれの間隔を第2の間隔Sとしたときに、上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記第1の間隔Sに対して、38〜70%の範囲の長さであることを特徴とする情報読み取り装置。
  2. 上記第1の間隔Sが、上記区分線とはほぼ直交する方向における上記アンテナパターンの間隔Wに対して、22%以上の長さであり、
    上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記間隔Wに対して、10〜20%の範囲の長さであることを特徴とする請求項1に記載の情報読み取り装置。
  3. 上記第1の間隔Sが、上記間隔Wに対して、24〜40%の範囲の長さであり、
    上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記間隔Wに対して、15〜19%の範囲の長さであり、
    上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記第1の間隔Sに対して、50〜66%の範囲の長さであることを特徴とする請求項2に記載の情報読み取り装置。
  4. 上記第1の間隔Sが、上記間隔Wに対して、22〜36%の範囲の長さであり、
    上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記間隔Wに対して、16〜18%の範囲の長さであり、
    上記第2の間隔Sのそれぞれが、上記第1の間隔Sに対して、56〜62%の範囲の長さであることを特徴とする請求項2に記載の情報読み取り装置。
  5. 上記第1の間隔Sが20mm以上の長さであり、
    上記第2の間隔Sが10〜18mmの範囲の長さであり、
    上記間隔Wが7〜15cmの範囲の長さであることを特徴とする請求項1に記載の情報読み取り装置。
  6. 上記複数本の第1グループのアンテナエレメントおよび上記複数本の第2グループのアンテナエレメントのそれぞれが少なくとも3本であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の情報読み取り装置。
  7. 上記アンテナパターンが複数回巻きであることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の情報読み取り装置。
  8. 上記情報読み取り装置がハンディリーダとして構成されていることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の情報読み取り装置。
  9. 扁平な形状を有しかつ電子タグ付きの多数個の管理対象物品を棚板上または台板上にこの棚板または台板の長さ方向にほぼ沿って積層された状態で配置し、
    上記請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載の情報読み取り装置の上記リーダアンテナのアンテナ面が上記多数個の管理対象物品にほぼ対向する状態において、上記リーダアンテナを上記棚板または台板の長さ方向にほぼ沿って相対的に移動させるようにしたことを特徴とする電子タグ付き物品の管理システム。
  10. 上記管理対象物品が円盤状記録媒体入りのケースであることを特徴とする請求項9に記載の管理システム。
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