JP2009161152A - 後輪操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定されたときに、衝突の被害を軽減し得るようにした後輪操舵装置を提供する。
【解決手段】 自車が障害物に衝突する可能性が無い通常時には、伸長側および収縮側第1ストッパ111A,112Aと突き当て部93a,33cとでトーコントロールアクチュエータ14の出力ロッド33の伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を適切な大きさに抑制し、違和感のない操舵感覚を得ることができる。また自車が障害物に衝突する可能性が有る緊急時には、モータ36の駆動力で伸長側および収縮側第1ストッパ111A,112Aを破断し、伸長側および収縮側第2ストッパ111B,112Bと突き当て部93a,33cとでトーコントロールアクチュエータ14の出力ロッド33の伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を拡大して急旋回を可能にすることで衝突の被害を軽減することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 自車が障害物に衝突する可能性が無い通常時には、伸長側および収縮側第1ストッパ111A,112Aと突き当て部93a,33cとでトーコントロールアクチュエータ14の出力ロッド33の伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を適切な大きさに抑制し、違和感のない操舵感覚を得ることができる。また自車が障害物に衝突する可能性が有る緊急時には、モータ36の駆動力で伸長側および収縮側第1ストッパ111A,112Aを破断し、伸長側および収縮側第2ストッパ111B,112Bと突き当て部93a,33cとでトーコントロールアクチュエータ14の出力ロッド33の伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を拡大して急旋回を可能にすることで衝突の被害を軽減することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、駆動源の駆動力でハウジングに対して出力ロッドを伸縮駆動するトーコントロールアクチュエータで後輪のトー角を変化させる後輪操舵装置に関する。
車両のサスペンション装置のアッパーリンクおよびロアリンクをアクチュエータで伸縮制御することで、車輪のバンプおよびリバウンドに伴うキャンバー角や対地トレッドの変化を抑制して操縦安定性能を高めるものにおいて、前記アクチュエータをモータで相対回転する雄ねじ部材および雌ねじ部材を備えた送りねじ機構で構成したものが、下記特許文献1により公知である。
特公平6−47388号公報
かかるアクチュエータで後輪のトー角を制御する場合、通常時は運転者が車両挙動の違和感を感じないように、前記トー角の制御可能範囲が所定範囲に制限されている。しかしながら、車両の衝突が避けられないような緊急時には、運転者の違和感を軽減することよりも車両を急激に回頭させて衝突の被害を軽減することの方が重要となる。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定されたときに、衝突の被害を軽減し得るようにした後輪操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源の駆動力でハウジングに対して出力ロッドを伸縮駆動するトーコントロールアクチュエータで後輪のトー角を変化させる後輪操舵装置において、自車が障害物に衝突する可能性の有無を判定する衝突可能性判定手段を備え、前記衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定したときには、無いと判定したときに比べて、前記トーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を拡大することを特徴とする後輪操舵装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記トーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸長限界位置を規制する伸長側第1ストッパおよび伸長側第2ストッパと、前記トーコントロールアクチュエータの出力ロッドの収縮限界位置を規制する収縮側第1ストッパおよび収縮側第2ストッパとを備え、前記衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が無いと判定したときには、前記伸長側第1ストッパまたは前記収縮側第1ストッパにより前記トーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を規制し、前記衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定したときには、前記駆動源の駆動力で前記伸長側第1ストッパまたは前記収縮側第1ストッパを破断し、前記伸長側第2ストッパまたは前記収縮側第2ストッパにより前記トーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を規制することを特徴とする後輪操舵装置が提案される。
尚、実施の形態の第1、第2ハウジング31,32は本発明のハウジングに対応し、実施の形態のモータ36は本発明の駆動源に対応し、実施の形態の電子制御ユニットUは本発明の衝突可能性判定手段に対応する。
請求項1の構成によれば、衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が無いと判定した場合には、後輪のトー角を変化量を小さく抑えて運転者の違和感を防止しながら、衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定した場合には、後輪のトー角を変化させる後輪操舵装置のトーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を拡大することで後輪のトー角を大きく変化させ、車両の回頭性を高めて衝突の被害を軽減することができる。
また請求項2に記載された発明によれば、衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が無いと判定した通常時には、伸長側第1ストッパまたは収縮側第1ストッパによりトーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を適切な大きさに抑制し、違和感のない操舵感覚を得ることができる。また衝突可能性判定手段が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定した緊急時には、駆動源の駆動力で伸長側第1ストッパまたは収縮側第1ストッパを破断し、伸長側第2ストッパまたは収縮側第2ストッパによりトーコントロールアクチュエータの出力ロッドの伸縮可能範囲を規制するので、後輪のトー角変化を拡大して急旋回を可能にすることで衝突の被害を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の実施の形態を示すもので、図1は左後輪のサスペンション装置の斜視図、図2は図1の2方向矢視図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4は図3の4部拡大図、図5は図3の5部拡大図、図6は減速機およびカップリングの分解斜視図である。
図1および図2に示すように、四輪操舵車両のダブルウイッシュボーン式のリヤサスペンションSは、後輪Wを回転自在に支持するナックル11と、ナックル11を上下動可能に車体に連結するアッパーアーム12およびロアアーム13と、後輪Wのトー角を制御すべくナックル11および車体を連結するトーコントロールアクチュエータ14と、後輪Wの上下動を緩衝する懸架ばね付きダンパー15等で構成される。
基端をそれぞれゴムブッシュジョイント16,17で車体に連結されたアッパーアーム12およびロアアーム13の先端は、それぞれボールジョイント18,19を介してナックル11の上部および下部に連結される。トーコントロールアクチュエータ14は、基端がゴムブッシュジョイント20を介して車体に連結され、先端がゴムブッシュジョイント21を介してナックル11の後部に連結される。上端を車体(サスペンションタワーの上壁22)に固定された懸架ばね付きダンパー15の下端が、ゴムブッシュジョイント23を介してナックル11の上部に連結される。
トーコントロールアクチュエータ14を伸長駆動すると、ナックル11の後部が車幅方向外側に押されて後輪Wのトー角がトーイン方向に変化し、トーコントロールアクチュエータ14を収縮駆動すると、ナックル11の後部が車幅方向内側に引かれて後輪Wのトー角がトーアウト方向に変化する。従って、ステアリングホイールの操作による通常の前輪の操舵に加えて、車速やステアリングホイールの操舵角に応じて後輪Wのトー角を制御することで、車両の直進安定性能や旋回性能を高めることができる。
また電子制御ユニットUにはレーダー装置Sa、車速センサSb、横加速度センサSc、ヨーレートセンサSdおよび操舵角センサSeが接続される。レーダー装置Saおよび各センサSb〜Seからの信号に基づいて、電子制御ユニットUが自車が障害物に衝突することが避けられないと判断すると、トーコントロールアクチュエータ14を通常時と異なった態様で、即ち後輪Wの転舵角を通常時よりも増加するように制御し、これにより衝突の被害の軽減するようになっている。
次に、図3〜図6に基づいてトーコントロールアクチュエータ14の構造を詳細に説明する。
図3および図4に示すように、トーコントロールアクチュエータ14は、車体側に連結されるゴムブッシュジョイント20が一体に設けられた第1ハウジング31と、ナックル11側に連結されるゴムブッシュジョイント21が一体に設けられた出力ロッド33を伸縮自在に支持する第2ハウジング32とを備えており、第1、第2ハウジング31,32の対向部は、シール部材34を介してインロー嵌合した状態で、各々の結合フランジ31a,32aを複数本のボルト35…で締結して一体化される。第1ハウジング31の内部には駆動源となるブラシ付きのモータ36が収納され、第2ハウジング32の内部には遊星歯車式の減速機37と、弾性を有するカップリング38と、台形ねじを用いた送りねじ機構39とが収納される。
モータ36の外郭は、フランジ40aを有するをカップ状に形成されたヨーク40と、ヨーク40のフランジ40aに複数のボルト41…で締結されたベアリングホルダ42とで構成される。ヨーク40およびベアリングホルダ42を締結するボルト41…は第1ハウジング31の端面に螺合しており、このボルト41…を利用してモータ36が第1ハウジング31に固定される。
ヨーク40の内周面に支持した環状のステータ43内に配置されるロータ44は、その回転軸45の一端がヨーク40の底部に設けたボールベアリング46に回転自在に支持され、他端がベアリングホルダ42に設けたボールベアリング47に回転自在に支持される。ベアリングホルダ42の内面には、回転軸45の外周に設けたコミュテータ48に摺接するブラシ49が支持される。ブラシ49から延びる導線50は、第1ハウジング31に設けたグロメット51を介して外部に引き出される。
図4および図6から明らかなように、減速機37は第1遊星歯車機構61および第2遊星歯車機構62を2段に結合して構成される。第1遊星歯車機構61は、第2ハウジング32の開口部に嵌合して固定されたリングギヤ63と、モータ36の回転軸45の先端に直接形成された第1サンギヤ64と、円板状の第1キャリヤ65と、第1キャリヤ65に圧入により片持ち支持された第1ピニオンピン66…にボールベアリング67…を介して回転自在に支持され、前記リングギヤ63および前記第1サンギヤ64に同時に噛合する4個の第1ピニオン68…とで構成される。第1遊星歯車機構61は、入力部材である第1サンギヤ64の回転を、出力部材である第1キャリヤ65に減速して伝達する。
減速機37の第2遊星歯車機構62は、第1遊星歯車機構61と共通のリングギヤ63と、第1キャリヤ65の中心に固定された第2サンギヤ69と、円板状の第2キャリヤ70と、第2キャリヤ70に圧入により片持ち支持された第2ピニオンピン71…にスライドブッシュ72…を介して回転自在に支持され、前記リングギヤ63および前記第2サンギヤ69に同時に噛合する4個の第2ピニオン73…とで構成される。第2遊星歯車機構62は、入力部材である第2サンギヤ69の回転を、出力部材である第2キャリヤ70に減速して伝達する。
このように第1、第2遊星歯車機構61,62を直列に接続することで、大きな減速比を得ることができ、しかも減速機37の小型化を図ることができる。また第1遊星歯車機構61のサンギヤ64を、モータ36の回転軸45に固定することなく回転軸45に直接形成したので、回転軸45と別体の第1サンギヤ64を用いる場合に比べて部品点数を削減することができるだけでなく、第1サンギヤ64の直径を最小限に抑えて第1遊星歯車機構61の減速比を大きく設定することができる。
減速機37の出力部材である第2キャリヤ70は、送りねじ機構39の入力部材である入力フランジ74にカップリンング38を介して接続される。概ね円板状の入力フランジ74は、その外周部を一対のスラストベアリング75,76に挟まれて回転自在に支持される。即ち、第2ハウジング32の内周面にスペーサカラー77を挟むように環状のロックナット78が締結されており、一方のスラストベアリング75は第2ハウジング32と入力フランジ74との間のスラスト荷重を支持し、他方のスラストベアリング76はロックナット78と入力フランジ74との間のスラスト荷重を支持するように配置される。
カップリング38は、例えばポリアセタールで構成された2枚の外側弾性ブッシュ79,79と、例えばシリコンゴムで構成された1枚の内側弾性ブッシュ80とを備えており、それらの外周には各8個の突起79a…,80a…および各8個の溝79b…,80b…が等間隔で放射状に突出する。一方、第2キャリヤ70および入力フランジ74の対向面には、各4個の爪70a…,74a…が等間隔で軸方向に対峙するように突出する。
外側弾性ブッシュ79,79および内側弾性ブッシュ80は突起79a…,80a…の位相が揃うように重ね合わされ、8個の溝79b…,80b…のうちの一つおきの4個に第2キャリヤ70の4個の爪70a…が係合し、8個の溝79b…,80b…のうちの残りの4個に入力フランジ74の4個の爪74a…が係合する。
図5から明らかなように、第2ハウジング32の軸方向中間部の内周面に第1スライドベアリング91が固定され、また第1ハウジング32の軸方向端部に螺合するエンド部材93の内周面に第2スライドベアリング92が固定されており、これら第1、第2スライドベアリング91,92に前記出力ロッド33が摺動自在に支持される。入力フランジ74の回転運動を出力ロッド33のスラスト運動に変換する送りねじ機構39は、入力フランジ74の中心を貫通してナット94(図4参照)で締結された雄ねじ部材95と、この雄ねじ部材95の外周に螺合するとともに、中空の出力ロッド33の内周面に嵌合してロックナット97で固定された雌ねじ部材96とを備える。
このように、出力ロッド33を複数個(実施の形態では2個)のスライドベアリング91,92を介して第2ハウジング32に支持したので、出力ロッド33に加わる径方向の荷重を第2ハウジング32で確実に支持して送りねじ機構39のコジリを防止することができる。
トーコントロールアクチュエータ14を伸縮制御する際に、その出力ロッド33ストローク位置を検出して制御装置にフィードバックすべく第2ハウジング32に設けられたストロークセンサ102は、出力ロッド33の外周面にボルト103で固定された永久磁石よりなる被検出部104と、この被検出部104の位置を磁気的に検出するコイル等の検出部105を収納するセンサ本体106とを備える。第2ハウジング32には、出力ロッド33の移動に伴って被検出部104が干渉するのを回避すべく、軸方向に延びる開口32bが形成される。
第2ハウジング32と出力ロッド33との隙間に水や塵が侵入するのを防止すべく、第2ハウジング32に形成した環状段部32cと、出力ロッド33に形成した環状溝33aとにブーツ108の両端が嵌合し、それぞれバンド109,110で固定される。
出力ロッド33が伸長すると第1、第2ハウジング31,32の内部空間の容積が増加し、逆に出力ロッド33が収縮すると第1、第2ハウジング31,32の内部空間の容積が減少するため、前記内部空間の圧力が変動してトーコントロールアクチュエータ14のスムーズな作動を妨げる虞がある。しかしながら、中空の出力ロッド33の内部空間とブーツ108の内部空間とが、出力ロッド33に形成した通気孔33bを介して連通しているため、前記圧力の変動がブーツ108の変形により緩和されてトーコントロールアクチュエータ14のスムーズな作動が可能になる。
出力ロッド33の外周には何れもサークリップよりなる伸長側第1ストッパ111Aおよび伸長側第2ストッパ111Bが設けられる。伸長側第1ストッパ111Aは比較的に脆弱なものであり、モータ36の出力を通常時よりも高めた最大出力の状態でエンド部材93の突き当て部93aに当接すると、出力ロッド33が更に伸長側に移動できるように破断する。一方、伸長側第2ストッパ111Bは比較的に強固なものであり、モータ36が最大出力の状態で前記エンド部材93の突き当て部93aに当接しても、出力ロッド33のそれ以上の伸長側への移動を阻止することができる。
第2ハウジング32の内周面にはサークリップよりなる収縮側第1ストッパ112Aが設けられるとともに、入力フランジ74の端面には収縮側第2ストッパ112Bが設けられる。収縮側第1ストッパ112Aは比較的に脆弱なものであり、モータ36の出力を通常時よりも高めた最大出力の状態で出力ロッド33の突き当て部33cに当接すると、出力ロッド33が更に収縮側に移動できるように破断する。一方、収縮側第2ストッパ112Bは比較的に強固なものであり、モータ36が最大出力の状態で前記出力ロッド33の突き当て部33cに当接しても、出力ロッド33のそれ以上の収縮側への移動を阻止することができる。
しかして、電子制御ユニットUが自車が障害物と衝突する可能性が無いと判断した通常時には、伸縮アクチュエータ14の出力ロッド33の伸長側の限界位置は、伸長側第1ストッパ111Aがエンド部材93の突き当て部93aに当接する手前位置に設定され、また伸縮アクチュエータ14の出力ロッド33の収縮側の限界位置は、収縮側第1ストッパ112Aが出力ロッド33の突き当て部33cに当接する手前位置に設定される。従って、出力ロッド33は伸長側第1ストッパ111Aおよび収縮側第1ストッパ112Aにより規制された範囲内で伸縮することになり、後輪Wの転舵角の最大値を所定範囲に制限して運転者の違和感を防止することができる。
一方、電子制御ユニットUが自車が障害物と衝突する可能性が有ると判断した異常時には、より具体的には自車が障害物と衝突することが避けられないと判断した異常時には、伸縮アクチュエータ14のモータ36が最大出力で駆動される。出力ロッド33が伸長する場合には、伸長側第1ストッパ111Aがエンド部材93の突き当て部93aに当接して破断することで、出力ロッド33は伸長側第2ストッパ111Bがエンド部材93の突き当て部93aに当接する位置まで更に伸長し、後輪Wの転舵角を最大限に増加させる。また出力ロッド33が収縮する場合には、収縮側第1ストッパ112Aが出力ロッド33の突き当て部33cに当接して破断することで、出力ロッド33は収縮側第2ストッパ112Bがエンド部材93の突き当て部93aに当接する位置まで更に収縮し、後輪Wの転舵角を最大限に増加させる。これにより、後輪Wの転舵角が通常時よりも大きくなり、自車が障害物を避ける回避行動を容易に行わせて衝突の被害を軽減することができる。
また伸長側第1ストッパ111Aおよび伸長側第2ストッパ111Bは、何らかの異常でモータ36が暴走した場合に、出力ロッド33が第2ハウジング32から脱落するのを確実に防止する機能も発揮する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、伸長側第1、第2ストッパ111A,111Bおよび収縮側第1、第2ストッパ112A,112Bは必ずしも必要はなく、省略することも可能である。この場合には、通常時と緊急時とで、出力ロッド33の移動可能範囲を電子制御ユニットUの制御により変化させれば良い。また伸長側および収縮側第1ストッパ111A,112Aだけを省略しても良いし、伸長側および収縮側第2ストッパ111B,112Bだけを省略しても良い。
14 トーコントロールアクチュエータ
31 第1ハウジング(ハウジング)
32 第2ハウジング(ハウジング)
33 出力ロッド
36 モータ(駆動源)
111A 伸長側第1ストッパ
111B 伸長側第2ストッパ
112A 収縮側第1ストッパ
112B 収縮側第2ストッパ
U 電子制御ユニット(衝突可能性判定手段)
W 後輪
31 第1ハウジング(ハウジング)
32 第2ハウジング(ハウジング)
33 出力ロッド
36 モータ(駆動源)
111A 伸長側第1ストッパ
111B 伸長側第2ストッパ
112A 収縮側第1ストッパ
112B 収縮側第2ストッパ
U 電子制御ユニット(衝突可能性判定手段)
W 後輪
Claims (2)
- 駆動源(36)の駆動力でハウジング(31,32)に対して出力ロッド(33)を伸縮駆動するトーコントロールアクチュエータ(14)で後輪(W)のトー角を変化させる後輪操舵装置において、
自車が障害物に衝突する可能性の有無を判定する衝突可能性判定手段(U)を備え、
前記衝突可能性判定手段(U)が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定したときには、無いと判定したときに比べて、前記トーコントロールアクチュエータ(14)の出力ロッド(33)の伸縮可能範囲を拡大することを特徴とする後輪操舵装置。 - 前記トーコントロールアクチュエータ(14)の出力ロッド(33)の伸長限界位置を規制する伸長側第1ストッパ(111A)および伸長側第2ストッパ(111B)と、前記トーコントロールアクチュエータ(14)の出力ロッド(33)の収縮限界位置を規制する収縮側第1ストッパ(112A)および収縮側第2ストッパ(112B)とを備え、 前記衝突可能性判定手段(U)が自車が障害物に衝突する可能性が無いと判定したときには、前記伸長側第1ストッパ(111A)または前記収縮側第1ストッパ(112A)により前記トーコントロールアクチュエータ(14)の出力ロッド(33)の伸縮可能範囲を規制し、前記衝突可能性判定手段(U)が自車が障害物に衝突する可能性が有ると判定したときには、前記駆動源(36)の駆動力で前記伸長側第1ストッパ(111A)または前記収縮側第1ストッパ(112A)を破断し、前記伸長側第2ストッパ(111B)または前記収縮側第2ストッパ(112B)により前記トーコントロールアクチュエータ(14)の出力ロッド(33)の伸縮可能範囲を規制することを特徴とする、請求項1に記載の後輪操舵装置。
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JP2016008011A (ja) * | 2014-06-26 | 2016-01-18 | 株式会社ジェイテクト | 車両用操舵装置 |
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