JP2009160655A - フランジ付き成形部材のプレス成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジ付き成形部材をプレス成形するに際し、従来のプレス成形設備を用いながら、伸びフランジ割れを防止することができるプレス成形方法を提供する。
【解決手段】本発明法はプレス成形に用いるブランクの形状に特徴があり、本発明に係るブランクBは成形部材の平坦状の基体に対応する基体用ブランク部11と、該基体用ブランク部の凹状外周縁12に曲げ成形される凹状フランジ用ブランク部17とで構成される。前記凹状ブランク部17は、伸びフランジ変形が生じる凸状フランジ用ブランク部14とこれに隣接する隣接フランジ用ブランク部16からなる。前記凸状フランジ用ブランク部14の外周縁は、図6に示すように、一端が隣接フランジ用ブランク部16の外周縁に相当する輪郭線Lp上のce間に、他端がdf間に存在し、前記一端と他端とが直線cdとefとの間において滑らかに結ばれ形状とされる。
【選択図】図6

Description

本発明は、薄板で形成されたブランク(素板)からフランジ付き成形部材を一体的に成形するプレス成形方法に関する。
自動車、車両、船舶等の輸送機、構造物、機械、家電製品などには、鋼板やアルミ板などの薄板で形成されたブランク(素板)を用いてプレス成形した種々のプレス成形部材が使用されている。特に、近年、自動車、車両、船舶等の輸送機では車体の軽量化による地球環境保護への要請に対処するため、ブランク材として高強度鋼板やアルミ合金板が積極的に採用されるようになっている。
プレス成形部材として、例えば、ロアーアームに代表される自動車用のシート部材や足回り部材などでは、図1に示すように、外周縁の一部が凹んだ凹状外周縁42を有する平坦状の基体41と、前記凹状外周縁42を含む外周縁に曲げ形成されたフランジ43を備えた成形部材が多く用いられる。前記フランジ43は、前記凹状外周縁42に曲げ成形された凹状の凹状フランジ部44を有する。前記凹状フランジ部44の一般的形態を説明するためのフランジ付き成形部材を図2に示す。この成形部材は、平面視が鼓形の基体1を有し、その凹状外周縁2は中央部が内側に凸とされた円弧からなる凸状曲線部3と、その両側に配置された直線状の隣接線部5とで構成されたアーチ形状を有している。前記凹状外周縁2の凸状曲線部3に凸状フランジ部4が曲げ成形され、その両側の隣接線部5に隣接フランジ部6が曲げ成形され、これらによって凹状フランジ部7が形成されている。なお、図2の成形部材では、対向する二つの凹状フランジ部7によって成形部材のフランジが構成されている。
前記フランジ付き成形部材は、前記成形部材を平面状に展開した形状とほぼ同形のブランクBpを素材とし、基体1,41にフランジ7,43を曲げ成形することにより製作される。具体的には、図3に示すように、ダイ31とパッド32の上平坦部にブランクBpを載置し、ダイ31およびパッド32を共に上方へ移動させ、図4に示すように、ブランクBpをパッド32によってパンチ33の下平坦部に位置がずれないように保持し、さらにダイ31を上方へ移動させ、パンチ33とダイ31との協働によって、基体の外周縁にフランジを曲げ成形する。なお、図例では、パンチ33を固定側とし、ダイ31を移動側としたが、これとは逆に、ダイ31を固定側とし、パンチ33を移動側としてもよい。
前記フランジ付き成形部材をブランクを用いてプレス成形すると、前記凹状フランジ部7の中央部の凸状フランジ部4は前記基体1の凹状外周縁2の周方向(「横方向」という。)に引き伸ばされる変形が生じ(このような変形を「伸びフランジ変形」といい、伸びフランジ変形が生じる成形を「伸びフランジ成形」という。)、著しい場合は、図2に示すように、凸状フランジ部4の中央部下端に割れ(「伸びフランジ割れ」という。)CRが生じる。一般的に、鋼板の強度が高くなるとプレス成形性が低下するため、高強度鋼板のブランクを用いて、凹状フランジ部を有するフランジ付き成形部材をプレス成形するには、成形性に優れた鋼板や成形技術の開発が必要となり、また伸びフランジ割れが問題となるためフランジ高さなどの形状が制限されるようになる。
また、アルミニウム合金板のブランクでは、鋼板に比して成形性が劣るため、近年、大型で複雑化したパネル成形品、例えばドア外板、シートパン、オイルパンにおいては、高強度鋼板を用いる場合と同様、伸びフランジ変形の生ずるフランジ端部で割れが生じ易くなる。
このため、伸びフランジ変形を伴うプレス成形において、割れ防止技術が種々検討されている。例えば、特開2004‐130350号公報(特許文献1)には、アルミニウム合金自動車パネルのプレス成形品において、伸びフランジ変形が生じる形状部分の成形に電磁成形を適用し、極めて高速の伸びフランジ変形を生じさせることによって割れを防止する技術が開示されている。また、特開2002‐113527号公報(特許文献2)には、伸びフランジ成形するに際し、成形中の鋼板温度を400℃以上、1000℃以下として、加工中に転位の動的回復を起こして転位の堆積を起こり難くすることで、高強度鋼板の伸びフランジ割れの発生を防止する技術が記載されている。
特開2004‐130350号公報 特開2002‐113527号公報
しかし、特許文献1に記載の成形法では、通常のプレス成形に加えて電磁成形という工程が増えるため、生産性の観点から不利であり、また電磁成形の加工力の観点からはアルミニウム合金に比して強度の高い高強度鋼板は加工不足となり、高強度鋼板の成形には適用し難い。また、特許文献2の成形法では、鋼板を加熱する最低限の場所を見出すことで工程数の増加を抑えるとしているが、従来の冷間プレスと比較して成形完了までのリードタイムが増えることは避けられず、設備コストと生産性の観点から工業的成形法として不利である。
本発明はこの様な事情に鑑みてなされたものであり、高強度鋼板やアルミニウム合金板のブランクを用いて、凸状フランジ部を有するフランジ付き成形部材をプレス成形するに際し、従来のプレス成形設備を用いながら、生産性を低下させることなく、伸びフランジ割れを防止することができるプレス成形方法を提供することを目的とする。
本発明者は、フランジ付き成形部材をプレス成形するに際し、特に凸状フランジ部に対応するブランク部(凸状フランジ用ブランク部)の形状を工夫することにより、凸状フランジ部の中央部下端に生じる、伸びフランジ割れの原因となる引っ張り応力の集中を緩和し、これによって割れを防止すべく、種々の凸状フランジ用ブランク部を形成したブランクを用いて成形シミュレーションや実機プレスによる成形実験を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、外周縁の一部が内側に凹んだ凹状外周縁を有する平坦状の基体と、該基体の前記凹状外周縁に曲げ成形されたフランジを有し、前記凹状外周縁はその一部に内側に凸の曲線によって形成された凸状曲線部と前記凸状曲線部の両側に連成された隣接線部を備え、前記凹状外周縁の凸状曲線部に曲げ成形された凸状フランジ部と前記隣接線部に曲げ成形された隣接フランジ部とによって前記フランジが形成されたフランジ付き成形部材をブランクを用いて成形するプレス成形方法である。前記ブランクは、前記基体とほぼ同形の平面形状を有する基体用ブランク部と、該基体用ブランク部の凹状外周縁に、前記凸状フランジ部に対応する凸状フランジ用ブランク部と前記隣接フランジ部に対応する隣接フランジ用ブランク部とからなるフランジ用ブランク部が形成される。前記基体用ブランク部の凹状外周縁における前記凸状フランジ用ブランク部の両端をa,bとし、前記a,bに立てた前記凹状外周縁の凸状曲線部を形成する曲線の法線をNa,Nbとし、法線NaとNbの交点nを中心として法線Na,Nbがなす角をθ°とし、前記凹状外周縁の隣接線部の外側に前記隣接フランジ部のフランジ高さHに等しい間隔を隔てたところに輪郭線Lpを仮定し、前記法線Na,Nbと前記輪郭線との交点をc,dとし、前記a,bから前記隣接フランジ用ブランク部側に引いた、法線Na,Nbとθ°をなす直線La,Lbと前記輪郭線Lpとの交点をe,fとするとき、前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁は一端が前記輪郭線Lp上のce間に、他端がdf間に存在し、前記一端と他端とが直線cdとefとの間において滑らかに結ばれた形状とされ、前記隣接フランジ用ブランク部の外周縁は前記輪郭線Lpによって形成される。
本発明のプレス成形方法によると、伸びフランジ変形を受ける凸状フランジ用ブランク部の外周縁は、図6に示すように、その一端が輪郭線Lp上のce間に、他端がdf間に存在し、前記一端と他端とが直線cdとefとの間において滑らかに結ばれ形状とされるので、従来、伸びフランジ割れの原因となる、凸状フランジ用ブランク部の外周縁の中央部に生じる引っ張りの集中応力が、凸状フランジ用ブランク部の外周縁の両端部に分散されるようになり、前記中央部に生じる応力集中が緩和され、伸びフランジ割れの発生を防止することができる。このため、特別なプレス設備を用いることなく、従来のプレス成形設備を用いてフランジ付き成形部材を効率よく、成形することができる。
上記プレス成形方法において、前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁形状(c−d間の形状)は直線状又は弧状曲線状とすることができる。直線状の外周縁とする場合、前記基体用ブランク部の凹状外周縁の一部を形成する前記凸状曲線部の曲率半径をR1mmとするとき、凸状フランジ用ブランク部の外周縁とこれに隣接する隣接フランジ用ブランク部の外周縁とは半径5mm以上、R1mm以下のアール部を介して連成することが好ましい。また、ブランクを高強度鋼板で形成する場合、引張強度が590〜1470MPa程度の冷延鋼板を用いることができる。
本発明によれば、凸状フランジ用ブランク部の外周縁を所定範囲内に形成したブランクを用いてフランジ付き成形部材をプレス成形するので、成形部材の凸状フランジ部に生じる引っ張りの応力集中をその両端部に分散することができ、伸びフランジ割れを抑制することができる。このため特別なプレス成形設備を用いることなく、フランジ付き成形部材を効率よくプレス成形することができる。特に、伸びフランジ割れの生じ易い高強度鋼板によって形成されたブランクを用いる場合、伸びフランジ割れの抑制効果に優れる。
本発明のプレス成形方法は、成形に用いるブランク、特に成形部材の凸状フランジ部に対応した部分の形状に特徴があるので、これを中心に説明する。また、フランジ付き成形部材は種々の形状のものがあるが、図2に示した一般的な凸状フランジ部を備えた成形部材の成形例を実施形態として説明する。
まず、図2に示した成形部材をプレス成形する際に用いる従来のブランクの形状を説明する。従来のブランクBpは、図5に示すように、成形部材の基体1とほぼ同形の鼓形の基体用ブランク部11と、前記基体用ブランク部11の凹状に凹んだ凹状外周縁12に形成された凹状フランジ用ブランク部17とで構成される。前記凹状フランジ用ブランク部17は成形部材の凹状フランジ部7に対応するものである。なお、凹状フランジ用ブランク部17が形成される基体用ブランク部11の凹状外周縁12を形成する形状線(図5中、破線で示す。)を「曲げ線」といい、凹状フランジ用ブランク部17は曲げ線に沿って曲げ成形される。
前記凹状外周縁12は、中央部に形成された、内側に凸とされた円弧で形成された凸状曲線部13と、その両側に形成された直線状の隣接線部15からなり、前記凸状曲線部13に凸状フランジ用ブランク部14が形成され、前記隣接線部15に前記凸状フランジ用ブランク部14に隣接する平坦状の隣接フランジ用ブランク部16が形成される。前記凸状フランジ用ブランク部14とこれに隣接する隣接フランジ用ブランク部16によって前記凹状フランジ用ブランク部17が構成される。
前記凸状フランジ用ブランク部14は、前記基体用ブランク部11の凹状外周縁12において、前記凸状フランジ用ブランク部14の両端をa,bとし、前記a,bに立てた前記基体用ブランク部11の凹状外周縁12の法線をNa,Nbとし、前記隣接フランジ用ブランク部16の外周縁と前記法線Na,Nbとの交点をc,dとするとき、円弧ab(凸状曲線部13)の曲率半径R1と円弧cdの曲率半径R2とが同一(R2=R1)になるように前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁(c−d)の形状が決定される。
次に、本発明の実施形態に係るブランクの形状を図6を参照して説明する。実施形態に係るブランクBにおいては、従来のブランクBpに対して凸状フランジ用ブランク部の外周縁の形状が異なるものの、基本構成は従来のブランクBpと同じであるので、同じ構成部分については同名称、同符号を用いて説明する。
従来のブランクBpと同様、実施形態に係るブランクBは、鼓形の基体用ブランク部11と、その凹状に凹んだ凹状外周縁12に形成された凹状フランジ用ブランク部17とで構成され、前記凹状フランジ用ブランク部17は、前記凹状外周縁12の中央部に形成された凸状フランジ用ブランク部14と、前記凹状外周縁12の凸状曲線部13の両側に隣接する直線状の隣接線部15に形成された平坦状の隣接フランジ用ブランク部16とで構成される。かかる基本構成は従来のブランクB1と同様である。
実施形態に係るブランクBにおいて、前記基体用ブランク部11の凹状外周縁12における凸状曲線部13(曲率半径R1)の両端(凸状フランジ用ブランク部14の両端)をa,bとし、前記a,bに立てた前記凸状曲線部13(その曲率半径はR1)の法線をNa,Nbとし、法線NaとNbの交点nを中心として法線Na,Nbがなす角をθ°とする。また、前記凹状外周縁12の隣接線部15外側に隣接フランジ部6のフランジ高さHに等しい間隔を隔てたところに輪郭線Lpを仮定し、前記法線Na,Nbと前記輪郭線Lpとの交点をc,dとする。また、前記a,bから前記隣接フランジ用ブランク部16側に引いた、法線Na,Nbとθ°、好ましくは5θ°/6をなす直線La,Lbと前記輪郭線Lpとの交点をe,fとする。このとき、前記凸状フランジ用ブランク部14の外周縁を、該外周縁の形状線の一端が前記輪郭線Lp上のce間に、他端がdf間に存在し、一端と他端とが直線cdと直線efとの間において滑らかに結ばれた形状とする。一方、前記隣接フランジ用ブランク部16の外周縁は輪郭線Lpによって形成する。前記凸状フランジ用ブランク部14の外周縁の形状としては、図6に示すように、直線cd(あるいは直線ef)に平行な直線としてもよく、あるいは図7(実線)に示すように、一端と他端とが直線cdと直線efとの間において滑らかに結ばれ円弧状あるいは楕円弧状の曲線としてもよい。なお、図7中、二点鎖線で示した、凸状フランジ用ブランク部14の外周縁は、直線ec,cd,dfに内接する円弧形状をなしている。
前記凸状フランジ用ブランク部14の外周縁の形状が、前記cdefの領域からはみ出すようになると、図8に示すように、曲げ成形の際に、成形部材の凸状フランジ部4にかかる応力集中をその外周縁の両端部下端(図中、x部)に分散することが難しくなる。このため、凸状フランジ部4の外周縁の中央部下端あるいはx部に引っ張り応力が集中して伸びフランジ割れが発生し易くなる。また、直線efから外側に出ると、成形後、凸状フランジ部4の外周縁の下端が隣接フランジ部6の外周縁の下端から大きく出っ張るようになり、凸部フランジ部の形状が不適当になる。
前記凸状フランジ用ブランク部14の外周縁を直線形状とする場合、隣接フランジ用ブランク部6の外周縁との連結部が屈曲状になると、応力が過度に集中するようになり、凸状フランジ部4の外周縁の両端部下端(x部)に割れが発生し易くなるので、連結部は半径が5mm以上でかつ前記凸状曲線部13の曲率半径R1mm以下のアール部を介して滑らかに連結することが好ましい。アール部の半径が5mm未満では連結部における応力集中の緩和作用が不足し、一方R1を超えるようになるとアール部の曲率半径が過大になって滑らかに連結し難くなり、伸びフランジ変形における応力分散効果が低下するようになる。アール部を設ける場合、ce,dfを通る直線とアール部の端点が線分ce,df間に収まるようにすることが好ましい。もっとも、連結部を形成するアール部の長さは数ミリ程度とごく短くても効果があるので、アール部の端点がe,fから外側へはみ出る場合でも、連結部を形成するアール部の端点と直線efとの間隔がフランジ高さHの1/5程度以下であれば実用上問題はない。
前記ブランクBを形成する材料としては、各種の冷延鋼板や冷延アルミニウム合金板を用いることができるが、特に高強度鋼板のブランクでは一般的に伸びフランジ割れが発生しやすいので、本発明に用いるブランク材として好適である。高強度鋼板としては、通常、引張強度が590MPa〜1470MPa程度の鋼板を挙げることができるが、自動車用プレス成形部材としては通常、板厚が1〜2mm程度で、引張強度が590MPa〜980MPa程度のものがよく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はかかる実施例によって制限的に解釈されるものではない。
図2に示すフランジ付き成形部材を図6に示すブランクを用いて図3の要領で曲げ成形した。ブランクは、W1=200mm、W2=130mmとし、表1に示す種々のθ、R1、H、ΔH、D1、D2のブランク(板厚1.4mm、引張強度980MPaの冷延鋼板)が準備された。前記ΔHは、円弧abの半径R1と等しい半径を有する円弧cdの中心点mから、直線cdに平行に設けた凸状フランジ用ブランク部14の外周縁(直線形状)との間隔であり、D1,D2はそれぞれmと直線cd,efとの間隔である。また、各ブランクにおいて、凸状フランジ用ブランク部14の直線状外周縁と隣接フランジ用ブランク部16の外周縁とは半径5mmのアール部を介して滑らかに連結した。この際、アール部の端点は直線efより外側へ出ないようにした。また、従来例の試料No. 1,2などは、R1=R2とした。
プレス成形後、凸状フランジ部4における伸びフランジ割れの有無を観察するとともに、同部の最大板厚減少率を測定した。これらの観察結果、測定結果を表1に示す。表1より、凸状フランジ用ブランク部14の直線状外周縁が適正範囲内にあるとき、従来例では伸びフランジ割れが生じるフランジ高さの場合でも割れの発生が抑制され、本発明では伸びフランジ割れの生じない限界フランジ高さが従来より最低でも5%(試料No. 4)向上することが確かめられた。
例えば、試料No. 1〜6をみると、従来ブランクに対応するNo. 1ではH=20mmでは凸状フランジ部に割れが生じなかったものの、H=21mmでは中央部下端に伸びフランジ割れが発生した。また、従来例の試料No. 1および2では、最大板厚減少が凸状フランジ部の中央部下端に生じた。一方、発明例に係る試料No. 4では、H=21mmでも伸びフランジ割れが生じず、最大板厚減少は凸状フランジ部の両端部の下端に生じ、最大板厚減少率も平均で23%であった。しかし、H=21mmでも、凸状フランジ用ブランク部の外周縁位置が発明範囲外の試料No. 3では、凸状フランジ部の両端部下端(図8のx部参照)に板厚減少が生じ、伸びフランジ割れが発生した。また、試料No. 5では、凸状フランジ部の中央部下端に最大板厚減少が生じ、伸びフランジ割れが発生した。
さらに、発明例の試料No. 4及びNo. 35と同様の平面形状で、引張強度が590〜780MPa、板厚1〜2mmの冷延鋼板で形成したブランクを用いて同様の条件でプレス成形した結果、伸びフランジ割れは観察されなかった。また、凸状フランジ用ブランク部の外周縁と隣接フランジ用ブランク部の外周縁とを半径40〜70mmのアール部で連結し、他の形状条件、鋼板条件を試料No. 4及びNo. 35と同様のブランクを用いて同様の条件でプレス成形した結果、伸びフランジ割れは観察されなかった。さらに、凸状フランジ用ブランク部の外周縁を図7に示す直線ec,cd,dfの内接円弧状曲線(二点鎖線)で形成し、他の形状条件、鋼板条件を試料No. 4及びNo. 35と同様のブランクを用いて同様の要領でプレス成形した場合についても伸びフランジ割れは観察されなかった。
Figure 2009160655
凹状フランジ部を有するフランジ付き成形部材の一例を示す斜視図である。 鼓形平面形状の基体の凹状外周縁に凹状フランジ部が曲げ成形されたフランジ付き成形部材の斜視図である。 フランジ付き成形部材のプレス成形において、ブランクが金型にセットされた成形開始時における成形要領説明図である。 フランジ付き成形部材のプレス成形において、ブランクが曲げ成形される直前の成形要領説明図である。 鼓形平面形状のフランジ付き成形部材の従来のブランクの要部平面図である。 鼓形平面形状のフランジ付き成形部材の本発明に係るブランクの要部平面図である。 凸状フランジ用ブランク部およびその周辺の拡大平面図である。 本発明に係るブランクを用いてプレス成形した成形部材の凸状フランジ部およびその周辺の拡大斜視図である。
符号の説明
11 基体部
12 凹状外周縁
13 凸状曲線部
14 凸状フランジ用ブランク部
15 隣接線部
16 隣接フランジ用ブランク部
17 凹状フランジ用ブランク部
B ブランク

Claims (4)

  1. 外周縁の一部が内側に凹んだ凹状外周縁を有する平坦状の基体と、該基体の前記凹状外周縁に曲げ成形されたフランジを有し、前記凹状外周縁はその一部に内側に凸の曲線によって形成された凸状曲線部と前記凸状曲線部の両側に連成された隣接線部を備え、前記凹状外周縁の凸状曲線部に曲げ成形された凸状フランジ部と前記隣接線部に曲げ成形された隣接フランジ部とによって前記フランジが形成されたフランジ付き成形部材をブランクを用いて成形するプレス成形方法であって、
    前記ブランクは、前記基体とほぼ同形の平面形状を有する基体用ブランク部と、該基体用ブランク部の凹状外周縁に、前記凸状フランジ部に対応する凸状フランジ用ブランク部と前記隣接フランジ部に対応する隣接フランジ用ブランク部とからなるフランジ用ブランク部が形成され、
    前記基体用ブランク部の凹状外周縁における前記凸状フランジ用ブランク部の両端をa,bとし、前記a,bに立てた前記凹状外周縁の凸状曲線部を形成する曲線の法線をNa,Nbとし、法線NaとNbの交点nを中心として法線Na,Nbがなす角をθ°とし、前記凹状外周縁の隣接線部の外側に前記隣接フランジ部のフランジ高さHに等しい間隔を隔てたところに輪郭線Lpを仮定し、前記法線Na,Nbと前記輪郭線との交点をc,dとし、前記a,bから前記隣接フランジ用ブランク部側に引いた、法線Na,Nbとθ°をなす直線La,Lbと前記輪郭線Lpとの交点をe,fとするとき、
    前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁は一端が前記輪郭線Lp上のce間に、他端がdf間に存在し、前記一端と他端とが直線cdとefとの間において滑らかに結ばれた形状とされ、前記隣接フランジ用ブランク部の外周縁は前記輪郭線Lpによって形成された、フランジ付き成形部材のプレス成形方法。
  2. 前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁の形状が直線とされ、前記基体用ブランク部の凹状外周縁の一部を形成する前記凸状曲線部の曲率半径をR1mmとするとき、前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁とこれに隣接する隣接フランジ用ブランク部の外周縁とが半径5mm以上、R1mm以下のアール部を介して連成された、請求項1に記載したプレス成形方法。
  3. 前記凸状フランジ用ブランク部の外周縁の形状が弧状曲線によって形成された、請求項1に記載したプレス成形方法。
  4. 前記ブランクは、引張強度が590〜1470MPaの高強度冷延鋼板によって形成された、請求項1から3のいずれか1項に記載したプレス成形方法。
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