JP2009160617A - ヒータチップ及び接合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺状コテ部の全長に亘って通電中および通電終了直後の温度特性を均一化して、コテ部の長手方向で均一な接合品質を得ること。
【解決手段】このヒータチップ10は、たとえばタングステン板をワイヤ放電加工により刳り貫いて一体加工され、長尺状コテ部10aのコテ先面10eの反対側でフィン状に延びる3つのフィン放熱部12A,2B,12C)をコテ部10aと一体に有する。すなわち、コテ部10aの一端部と中心部との間に第1のフィン状放熱部12Aを設け、コテ部の中心部に第2のフィン状放熱部12Bを設け、コテ部10aの中心部と他端部との間に第3のフィン状放熱部12Cを設けている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハンダ付け、熱カシメ、熱圧着等の加熱接合に用いるヒータチップおよび接合装置に係り、特に小型電子部品の表面実装に用いて好適な長尺状のコテ部を有するヒータチップに関する。
従来より、図11に示すように、チップ本体の側方へ突出した複数のリード100aを有する表面実装型の半導体パッケージ100をプリント配線板102上にハンダ付けするために、長尺状のコテ部104aを有するヒータチップ104が用いられている(たとえば特許文献1参照)。
このタイプのヒータチップ104は、高融点金属たとえばタングステンあるいはモリブデンからなる略コ字状の板体として形成され、凹形の向き(姿勢)で底辺の長尺状コテ部104aを水平にし、左右両端の接続端子部104b,104bをヒータヘッド106に取り付けている。図示のヒータヘッド106は、ヒータ電源(図示せず)の出力端子に通じる一対の給電用導体108,110の側面にボルト112,112でヒータチップ104の左右接続端子104b,104bを物理的かつ電気的にそれぞれ接続しており、給電用導体108,110を介してヒータチップ104を上下に移動させる昇降機構や被接合物に向けて押圧する加圧機構(図示せず)を有している。給電用導体108,110の間には両者を電気的に分離するための絶縁体114が挟まれている。
図11において、プリント配線板102は、図示しない作業台(たとえばXYテーブル)上に水平に載置されており、半導体パッケージ100は図示しないチップマウンタによりプリント配線板102上の所定位置に載置される。ハンダ付けのために、半導体パッケージ100の一辺(一列)分のリード100a,100a,・・がヒータチップ104の真下に位置決めされる。
ヒータヘッド106がヒータチップ104を下ろすと、図12に示すように、ヒータチップ104の長尺状コテ部104aの下面つまりコテ先面104cが被接合部つまり一列分のリード100a,100a,・・およびプリント配線板102のランド102a,102a,・・に適度な加圧力で接触する。各ランド102aの表面には図示しないクリームハンダが塗られている。このようにヒータチップ104のコテ部104aを被接合部(100a,102a)に押し当てた状態の下で、ヒータ電源がオンしてヒータチップ104に電流Iを供給すると、ヒータチップ104のコテ部104aが抵抗発熱し、被接合部(100a,102a)間のハンダを加熱して溶融させる。通電開始から一定時間(通電時間)経過後にヒータ電源が通電を止め、通電終了から一定時間(保持時間)経過後にヒータヘッド106がヒータチップ104を上昇させて被接合部(100a,102a)から離す。そうすると、ハンダが凝固して、被接合部(100a,102a)がリフローのハンダ付けによって結合する。
実公平3−14060
しかしながら、上記のような従来の接合装置においては、ヒータチップのコテ部の温度が当該コテ部の中心部と端部とで均一でない場合がある。例えば、加熱後通電を終了した後において、コテ部の温度降下の速度が中心部と端部とで異なり、コテ部の温度が均一でなくなるときが生じる。そのため、ヒータチップ104より被接合物に加えられる熱量が長尺状コテ部104aの長手方向で均一にならず、コテ部104aの中心部の方が両端部よりも相対的に多く加熱してしまう。そのため、上記のような半導体パッケージ100の表面実装では、一列分のリード100a,100a,・・の中で中心部が必要以上に加熱されて損傷するおそれがあった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、長尺状コテ部の全長に亘って通電中および通電終了直後の温度特性を均一化して、コテ部の長手方向で均一な接合品質を得るようにしたヒータチップおよび接合装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のヒータチップは、通電により発熱する長尺状のコテ部を有し、前記コテ部のコテ先面を被接合物に加圧接触または近接させることによって前記被接合物を接合するヒータチップであって、前記コテ先面の反対側でフィン状に延びる放熱部を前記コテ部と一体に有する。
本発明の接合装置は、本発明のヒータチップと、前記ヒータチップを支持し、被接合物を接合する際に前記コテ部のコテ先面を前記被接合物に加圧接触または近接させるヒータヘッドと、前記ヒータチップに抵抗発熱用の電流を供給するヒータ電源とを有する。
本発明のヒータチップにおいては、そのコテ部のコテ先面を被接合物に向けて通電すると、コテ部が抵抗発熱して、被接合部を加熱し接合する。その際、フィン状放熱部は、コテ部で発生したジュール熱をコテ先面の反対側で吸収して大気へ放出(放熱)する。このようなフィン状放熱部の放熱作用により、コテ部の全長に亘ってコテ先面の通電中および通電終了直後の温度特性を均一化することができる。
本発明において、コテ部温度の均一化を高めるために、好ましくは、フィン状放熱部をコテ部の長手方向に沿って複数設けてよく、たとえばコテ部の一端部と中心部との間に第1のフィン状放熱部を設け、コテ部の中心部に第2のフィン状放熱部を設け、コテ部の中心部と他端部との間に第3のフィン状放熱部を設けてよい。この場合、コテ部の中心部に設けられるフィン状放熱部が他のフィン状放熱部よりも大きな面積を有するのが好ましい。また、フィン状放熱部のコテ部に接続する基端部が、平面的に見て、該コテ部の幅と比べて狭い幅に形成されている構成により、フィン状放熱部によってコテ部の発熱特性が影響を受けるのを十全に回避することができる。
さらに、好適な一態様として、フィン状放熱部がコテ部と面一で板状に形成され、コテ部およびフィン状放熱部が同一材質で一体に形成される。この場合、フィン状放熱部が、コテ部のコテ先面と直交する方向においてコテ部の幅よりも広い幅に形成されているのが放熱効果を高めるうえで好ましい。
また、本発明のヒータチップは、好適には、ヒータ電源部からの給電用導体との物理的かつ電気的な接続をとるために、コテ部の両端部からフィン状放熱部の周囲に延びる一対の接続端子部を有する。この場合、好適な一態様として、タングステン板をワイヤ放電加工により刳り貫いてコテ部、フィン状放熱部および接続端子部を一体に形成してよい。
本発明の接合装置は、通電発熱するコテを用いて被接合物を加熱接合する任意のアプリケーションに適用可能であり、たとえばハンダ付け、異方性導電材料を介した接合、熱カシメ、熱圧着等に好適に適用可能である。
本発明のヒータチップまたは接合装置によれば、上記のような構成および作用により、長尺状コテ部の全長に亘って通電中および通電終了直後の温度特性を均一化して、コテ部の長手方向で均一な接合品質を得ることができる。
以下、図1〜図10を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態におけるヒータチップ10の構成を示す。このヒータチップ10は、たとえば1〜3mmの板厚に圧延されたタングステン板を用いて形成されている。この圧延されたタングステン板は、極めて薄い板を積層したような構造を有している(以下、単に積層構造ということがある)。このタングステン板をワイヤ放電加工により刳り貫いて一体加工することにより、本実施形態のヒータチップが形成される。また、ヒータチップ10は、長尺状コテ部10aのコテ先面10eの反対側でフィン状に延びる放熱部12(12A,12B,12C)をコテ部10aと一体に有する構成を主たる特徴としている。
より詳細には、長尺状コテ部10aの長手方向に沿って3つのフィン状放熱部12A,12B,12Cが設けられている。すなわち、コテ部10aの一端部(図の左端部)と中心部との間に略台形の形状を有する第1のフィン状放熱部12Aが設けられ、コテ部の中心部に略長方形の形状を有する第2のフィン状放熱部12Bが設けられ、コテ部10aの中心部と他端部(図の右端部)との間に略台形の形状を有する第3のフィン状放熱部12Cが設けられている。
これらのフィン状放熱部12A,12B,12Cは、コテ先面10eに直交する方向(図の縦方向)においてコテ部10aの幅よりも大きな(好ましくは2倍以上の)幅を有するのが好ましい。また、中心部のフィン状放熱部12Bが外側のフィン状放熱部12A,12Cよりも大きな面積を有するのが好ましい。
さらに、フィン状放熱部12A,12B,12Cにおいて、好ましくは、コテ部10aに接続する基端部14A,14B,14Cがスリット状に切り欠かれ括れている。この括れた基端部14A,14B,14Cにより、後述するように、通電時にコテ部10aを流れる電流I(図2)がフィン状放熱部12A,12B,12Cからの電気的な影響を受けずに(すなわち、フィン状放熱部12A,12B,12Cに電流が流れることなく)コテ部10aをまっすぐに縦断できるようになっている。
コテ部10aの左右両端部には、一対の接続端子部10b,10bが接続されている。これらの接続端子部10b,10bは、フィン状放熱部12A,12B,12Cと適当な隙間を形成しながらその周囲に延びており、それぞれの上端部に1つまたは複数(図示の例は2つ)のボルト通し穴16,16を設けている。なお、片側(図の左側)の接続端子部10bの下端部内側には、後述する熱電対20(図2)を取り付けるための突部18が形成されている。
このヒータチップ10も、従来のヒータチップ100と同様に、接合装置のヒータヘッド106(図8)に取り付けられ、常法にしたがって通電発熱動作を行ってよい。たとえば、半導体パッケージ100の一辺(一列)分のリード100a,100a,・・をプリント配線板102の対応する一列分のランド102a,102a,・・にハンダ付けする場合は、図2に示すように、ヒータヘッド106が長尺状コテ部10aのコテ先面10eを一列分のリード100a,100a,・・およびプリント配線板102のランド102a,102a,・・に適度な加圧力で接触させた状態の下で、ヒータ電源(図示せず)がオンしてヒータチップ10に給電導体108,110を介して電流Iを供給する。そうすると、ヒータチップ10のコテ部10aが抵抗発熱し、被接合部(100a,102a)間のハンダを加熱して溶融させる。
この際、フィン状放熱部12A,12B,12Cは、括れた基端部14A,14B,14Cが高抵抗の電流閉塞部となり、電流Iを引き込まないので、電気的にはコテ部10aの通電(電流密度)に何の影響を与えることはなく、専らコテ部10aの各部で発生したジュール熱をコテ先面10eの反対側で吸収して大気へ放出する放熱作用のみを奏する。ここで、第1のフィン状放熱部12Aは主にコテ部10aの左端部と中心部との間の区間で発生したジュール熱を放熱し、第2のフィン状放熱部12Bは主にコテ部10aの中心部で発生したジュール熱を放熱し、第3のフィン状放熱部12Cは主にコテ部10aの中心部と右端部との間の区間で発生したジュール熱を放熱する。このように、コテ部10aの両端部から中心部に向かうほど放熱レートが高くなるように構成しているので、コテ部10aの全長に亘ってコテ先面10eの通電中および通電終了直後の温度特性を均一化することができる。
そして、通電開始から一定時間(通電時間)経過後にヒータ電源が通電を止め、通電終了から一定時間(保持時間)経過後にヒータヘッド106がヒータチップ10を上昇させて被接合部(100a,102a)から離す。そうすると、ハンダが凝固して、被接合部(100a,102a)がハンダ付けによって結合する。この実施形態では、コテ部10aの全長に亘ってコテ先面10cの通電中および通電終了直後の温度特性が均一なので、一辺(一列)分のリード100a,100a,・・が各対応するランド102a,102a,・・に均一にハンダ付けされる。したがって、リード列の中心部が必要以上に加熱されて損傷するようなことはない。
なお、半導体パッケージ100のプリント配線板102上へのリフローソルダリングにおいては、図3に示すように、たとえば2台の接合装置または2台のヒータヘッド106を用いて、半導体パッケージ100の相対向する2辺のリード列100a,100a,・・に一対のヒータチップ10,10をそれぞれ当てて両側で同時にハンダ付けを行うことも可能である。この場合、装置コストの上昇を伴うが、実装工程の効率化を図れるだけでなく、片側のリード列のハンダ付けの際に反対側のリード列がプリント配線板から浮き上がったり位置ずれするのを確実に防止し、実装の歩留まりを向上させることができる。
図4に、この実施形態のヒータチップ10に通電発熱用の電流を供給するためのヒータ電源28の一例を示す。このヒータ電源28は交流波形インバータ式の電源回路を用いている。
この電源回路におけるインバータ30は、GTR(ジャイアント・トランジスタ)またはIGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)等からなる4つのトランジスタ・スイッチング素子32,34,36,38を有している。
これら4つのスイッチング素子32〜38のうち、第1組(正極側)のスイッチング素子32,36はドライブ回路40を介して制御部64からの同相の駆動パルスG1,G3 により所定のインバータ周波数(たとえば4kHz)で同時にスイッチング(オン・オフ)制御され、第2組(負極側)のスイッチング素子34,38はドライブ回路40を介して制御部42からの同相の駆動パルスG2,G4 により上記インバータ周波数で同時にスイッチング制御されるようになっている。
インバータ30の入力端子[L0 ,L1]は三相整流回路44の出力端子に接続されている。三相整流回路44は、たとえば6個のダイオードを三相ブリッジ結線してなり、三相交流電源端子(R,S,T)より入力する商用周波数の三相交流電圧を全波整流して直流電圧に変換する。三相整流回路44より出力された直流電圧は、コンデンサ46で平滑されてからインバータ30の入力端子[L0 ,L1]に与えられる。
インバータ30の出力端子[M0 ,M1]は、溶接トランス48の一次側コイルの両端にそれぞれ接続されている。溶接トランス48の二次側コイルの両端は、整流回路を介さずに二次側導体108,110を介してヒータチップ10の接続端子部10b,10bにそれぞれ接続されている。
制御部42は、マイクロコンピュータを含んでおり、ヒータ電源28内の一切の制御たとえば通電制御(特にインバータ制御)や各種ヒート条件の設定ないし表示処理等を行うほか、ヒータヘッド106に対しても所要の制御を行う。
このヒータ電源28では、チップ温度フィードバック制御を行うために、ヒータチップ10の突部18に取り付けられる熱電対20より出力されるコテ温度測定信号がケーブル22を介して制御部42に与えられる。また、電流フィードバック制御を行う場合は、一次側回路の導体にたとえばカレント・トランスからなる電流センサ50が取り付けられる。この電流センサ50の出力信号から電流測定回路52において一次電流または二次電流の測定値(たとえば実効値、平均値またはピーク値)が求められ、その電流測定信号が制御部42に与えられる。
図4に示すような交流波形インバータ式の電源回路を用いるヒータ電源部28の構成は一例であり、本実施形態のヒータチップ10を接合用途で抵抗発熱させるために単相交流型その他の任意の型式のヒータ電源部を使用することができる。
図5に、この実施形態におけるヒータチップ10(図1〜図4)において、被接合物(ワーク)に対する通電中および通電終了直後のコテ部10aの温度特性を放射温度計を用いてコテ左端部10L,コテ中心部10C、コテ右端部10Rの3箇所で測定した結果を示す。図中、時間t0〜t1が通電時間,t1〜t2が保持時間である。また、熱電対20より得られるコテ測定温度特性も参照基準波形として示している。図示のように、コテ左端部10L、コテ中心部10C、コテ右端部10Rの3箇所で略均一な立上がり速度、ピーク温度、立下り速度が得られることが確認できた。
比較例として、図6に示すように、ヒータチップ10からフィン状放熱部12A,12B,12Cを省いた構成10'について、上記と同一条件でコテ左端部10L,コテ中心部10C、コテ右端部10Rの3箇所で測定した結果を図7に示す。図示のように、コテ左端部10Lとコテ右端部10Rの温度特性は略同じであるが、コテ中心部10Cは他の箇所(10L,10R)とは異なって立下り速度が顕著に遅い、つまり熱引きが良くないことがわかる。このため、保持時間(t1〜t2)中にコテ中心部10Cで必要以上に被接合部を加熱してしまい、損傷の原因になることがある。
なお、実施形態のヒータチップ10を圧延されたタングステン板をワイヤ放電加工により刳り貫いて一体成形する場合は、図8に示すように、少なくともコテ部10aの厚さ方向の両端の側面をコテ先面10eに向かってテーパ状に面取り(60)する構成が好ましく、かかる面取り構造60によってコテ部10aの長寿命化を図ることができる。この面取り構造60によるコテ部10aの長寿命化の効果は、特に、高温接合のアプリケーション、例えば800℃〜900℃といった高温の熱圧着等において得ることができる。
この点につき、従来から以下の問題点がある。図9に示すように、ヒータチップ104の使用を重ねると、コテ部104aのコテ先面104b付近の先端部分が酸化し、酸化物(W23:酸化タングステン)62が付着する(図9の(ア)→(イ))。接合時にコテ部104aを被接合部に加圧接触することによって、コテ部104aはその厚み方向(図の左右方向)に層状に剥離してくる。この剥離現象は、圧延されたタングステン板の積層構造に起因するものと考えられる。コテ部104aが層状に剥離してくると、酸化物62は、コテ先面104bのみならず層間にも付着するようになる。そこで、このような酸化物62を除去するために、通常は、ヒータチップ104をヒータヘッド106に取り付けた状態で、砥石等の研磨治具64をコテ先面104bに当ててコテ部104aの厚さ方向(タングステン板の層間方向)に擦っている(図9の(ウ))。ところが、この研磨によって、コテ先面104bに厚さ方向の摩擦応力が加わるため、コテ先面104bがタングステン板の層間(特に両端面付近の層間)が開く方向に変形し(図9の(エ))、これによってコテ部104aの劣化が加速し、ヒータチップ104の寿命を短くしていた。
以上の問題点に対して、この実施形態のヒータチップ10は、上記のような両端側面の面取り構造60により、図10に模式的に示すようにコテ部10aを被接合物66に加圧接触させた際に、被接合物66からの力(反作用)Fがコテ部10aに対してその両端から中心に向かって作用するので、コテ先面10eにおけるタングステン板の層間の開きが抑制される。その結果、酸化物62を層間に付着し難くすることができる。これによって、コテ部10aが劣化し難くなり、ヒータチップ10の寿命が著しく(たとえば1.5倍程度に)長くなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものでは決してなく、その技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。たとえば、ヒータチップ10に一体形成されるフィン状放熱部12の数は3枚に限定されるものではなく、1枚,2枚または4枚以上でも可能である。もっとも、左右対称に形成するのが好ましい。また、本発明のヒータチップは、タングステン、モリブデン等の高融点金属をプレス成型または焼結加工して作ることも可能である。
本発明のヒータチップおよび接合装置は、上記実施形態におけるようなリフローソルダリングの用途に限定されるものではなく、熱カシメ、熱圧着、あるいは異方性導電材料を介した回路接続等にも広く適用可能である。また、本発明においては、ヒータチップのコテ先面を被接合物に近接させた状態でヒータチップを通電発熱させる方式も可能である。
本発明の一実施形態におけるヒータチップの全体構成を示す図である。 実施形態のヒータチップをリフローハンダ付けで通電させている状態を示す正面図である。 実施形態のヒータチップを用いたハンダ付けの別の例を示す側面図である。 実施形態のヒータチップに通電発熱用の電流を供給するためのヒータ電源の一例を示す回路図である。 実施形態のヒータチップを通電発熱させた場合のコテ中心部、コテ左端部、コテ右端部の温度特性を示す図である。 実施形態のヒータチップからフィン放熱部を省いた比較例の構成を示す正面図である。 図6の比較例のヒータチップで得られたコテ中心部、コテ左端部、コテ右端部の温度特性を示す図である。 実施形態のヒータチップのコテ部をテーパ状に面取りする構成を示す略側面図である。 コテ部をテーパ状に面取りしない従来のヒータチップにおける問題点を説明するための図である。 実施形態のヒータチップにおいてコテ部をテーパ状の面取りした場合の作用を示す略側面図である。 従来のヒータチップとそれを用いるハンダ付けの例を示す斜視図である。 図11のヒータチップを通電させている状態を示す正面図である。
符号の説明
10 ヒータチップ
10a 長尺状コテ部
10b 接続端子部
10e コテ先面
12,12A,12B,12C フィン状放熱部
14A,14B,14C フィン状放熱部の括れた基端部
16 ボルト通し孔
18 熱電対取付用突部
28 ヒータ電源
106 ヒータヘッド
108,110 給電用導体

Claims (15)

  1. 通電により発熱する長尺状のコテ部を有し、前記コテ部のコテ先面を被接合物に加圧接触または近接させることによって前記被接合物を接合するヒータチップであって、
    前記コテ先面の反対側でフィン状に延びる放熱部を前記コテ部と一体に有するヒータチップ。
  2. 前記フィン状放熱部を前記コテ部の長手方向に沿って複数設ける請求項1に記載のヒータチップ。
  3. 前記コテ部の一端部と中心部との間に設けられる第1のフィン状放熱部と、前記コテ部の中心部に設けられる第2のフィン状放熱部と、前記コテ部の中心部と他端部との間に設けられる第3のフィン状放熱部とを有する請求項2に記載のヒータチップ。
  4. 前記複数のフィン状放熱部の中で前記コテ部の中心部に設けられるフィン状放熱部が最も大きな面積を有する請求項2または請求項3に記載のヒータチップ。
  5. 前記フィン状放熱部の前記コテ部に接続する基端部は、平面的に見て、該コテ部の幅と比べて狭い幅に形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒータチップ。
  6. 前記フィン状放熱部は、前記コテ部と面一で板状に形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載のヒータチップ。
  7. 前記コテ部および前記フィン状放熱部が同一材質で一体に形成される請求項1〜6のいずれか一項に記載のヒータチップ。
  8. 前記フィン状放熱部は、前記コテ部のコテ先面と直交する方向において前記コテ部の幅よりも広い幅に形成されている請求項7に記載のヒータチップ。
  9. ヒータ電源部からの給電用導体との物理的かつ電気的な接続をとるために、前記コテ部の両端部から前記フィン状放熱部の周囲に延びる一対の接続端子部を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のヒータチップ。
  10. 前記コテ部、前記フィン状放熱部および前記接続端子部がタングステン板をワイヤ放電加工により刳り貫いて一体に形成される請求項9に記載のヒータチップ。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒータチップと、
    前記ヒータチップを支持し、被接合物を接合する際に前記コテ部のコテ先面を前記被接合物に加圧接触または近接させるヒータヘッドと
    前記ヒータチップに抵抗発熱用の電流を供給するヒータ電源と
    を有する接合装置。
  12. 前記被接合物をハンダ付けで接合する請求項11に記載の接合装置。
  13. 前記被接合物を異方性導電材料を介して接合する請求項11に記載の接合装置。
  14. 前記被接合物を熱カシメで接合する請求項11に記載の接合装置。
  15. 前記被接合物を熱圧着で接合する請求項11に記載の接合装置。
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