JP2009159690A - 電力供給システムおよびアウトレット - Google Patents

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清隆 竹原
Akihiro Kikuchi
彰洋 菊池
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Yoshihiro Tanigawa
嘉浩 谷川
Kenji Nakakita
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Abstract

【課題】電力供給部から機器の駆動に必要な電力を過不足なく供給する。
【解決手段】直流電力供給部101は、直流機器102に対して直流供給線路Wdcを介して直流電力を供給する。直流機器102は端末装置103を備える。端末装置103は、直流機器102が受電している電圧および電流を受電電源情報として監視する受電監視手段21と、受電電源情報を直流電力供給部101に通知可能な受電側通信手段22とを有する。直流電力供給部101は、端末装置から通知された受電電源情報を受信可能な給電側通信手段12と、直流機器102の駆動に必要な電圧および電流を動作電源情報として記憶する動作情報記憶手段13と、端末装置103から通知された受電電源情報と動作情報記憶手段13が保持している動作電源情報とを比較し直流機器102が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように出力電圧を制御する給電制御手段11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として住宅、店舗、オフィスビルなどの建築物に配置された直流機器への給電を行うに際して、直流機器の負荷変動に応じて供給電力を調節する電力供給システムと、その電力供給システムに用いるのに適したアウトレットに関するものである。
従来から、直流電力を供給する配線から受電する電気装置が、電力消費の開始前に動作開始を示す信号を送信し、また他の電気装置がこの信号を受信することによって、電気装置が連携して配線からの電力を消費するものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、電気装置同士が連携して受電することにより、電力の流れを適正化するものである。
特開2007−215258号公報
ところで、特許文献1では、配線に過大な電流が流れないようにすることが可能であるが、電気装置(機器)が直流電力を供給する直流電力供給部との連携動作は考慮されておらず、無駄なく電力を供給する点についての配慮がなされていない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、直流電力供給部から機器の駆動に必要な電力を過不足なく供給することを可能にした電力供給システムを提供するとともに、その電力供給システムの構築に適したアウトレットを提供することにある。
請求項1の発明は、出力電圧が調節可能であって直流電力を供給する直流電力供給部と、電力供給線路を介して直流電力供給部から受電した直流電力により駆動される直流機器と、直流機器に設けられる端末装置とを備え、端末装置は、直流機器が受電している電圧および電流を受電電源情報として監視する受電監視手段と、直流電力供給部と通信可能であって受電電源情報を直流電力供給部に通知可能な受電側通信手段とを有し、直流電力供給部は、端末装置と通信可能であって端末装置から通知された受電電源情報を受信可能な給電側通信手段と、直流機器の駆動に必要な電圧および電流を動作電源情報として記憶する動作情報記憶手段と、端末装置から通知された受電電源情報と動作情報記憶手段が保持している動作電源情報とを比較し直流機器が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように出力電圧を制御する給電制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記直流機器は、前記受電側通信手段を通して前記直流電力供給部に通知する前記動作電源情報を保持した動作情報保持手段を備えることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記直流電力供給部は、前記給電側通信手段を通して前記端末装置に受電電源情報の通知を定期的に要求する受電情報獲得手段を備えることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記直流電力供給部は、前記受電情報獲得手段により前記直流機器の正常時における一定期間での前記端末装置の受電電源情報を獲得するとともに、当該受電電源情報の最大値および最小値を基準に用いて異常判定値を設定し、取得した受電電源情報を異常判定値と比較することにより直流機器における異常の有無を判断することを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記電力供給線路に前記直流機器が複数台接続され、前記動作情報記憶手段は、前記直流電力供給部から各直流機器までの距離情報を動作電源情報と併せて記憶しており、前記給電制御手段は、直流電力供給部からの距離がもっとも大きい直流機器の受電電源情報を動作電源情報と比較し当該直流機器が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように出力電圧を制御することを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明において、前記受電側通信手段と前記給電側通信手段とは、前記電力供給線路に印加される直流電圧に高周波の通信信号を重畳させて通信を行うことを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記電力供給線路に前記直流機器が複数台接続され、前記直流機器のうち少なくとも直流電力供給部からの距離がもっとも小さい直流機器に設けた端末装置は、直列制御方式の定電圧電源回路と、前記電力供給線路から受電した電圧を降圧するスイッチング電源からなる降圧変換手段と、前記受電監視手段により取得した電圧が規定値以下の場合は定電圧電源回路の入力電圧を電力供給線路から受電した電圧とし、取得した電圧が規定値を超える場合は定電圧電源回路の入力電圧を降圧変換手段の出力電圧とする切替手段とを備えることを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、前記端末装置は、前記直流機器に一体に設けられていることを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、前記端末装置は、前記直流機器とは別体であって前記電力供給線路に接続され、かつ直流機器が着脱可能に接続されるアウトレットであることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9記載の電力供給システムに用いるアウトレットであって、前記電力供給線路に接続される電源接続端子と、前記直流機器に設けた接続子が着脱可能に接続される機器接続口と、前記受電監視手段と、前記受電側通信手段とを備え、受電側通信手段は、受電電源情報を含む通信信号を電源接続端子に接続される電力供給線路に印加された直流電圧に重畳して前記直流電力供給部に通知することを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、出力電圧を調節可能であって直流電力を供給する直流電力供給部を設けて直流電力供給部から電力供給線路を通して直流機器に給電するとともに、直流機器に設けた端末装置において直流機器で受電している電圧および電流を受電電源情報として監視し、受電電源情報を通信により直流電力供給部に通知するものであり、直流電力供給部は直流機器の駆動に必要な電圧および電流を動作電源情報として記憶しており、この動作電源情報と受電電源情報とを比較して電力供給線路への出力電圧を制御するから、直流機器で受電している電圧および電流に応じて直流電力供給部の出力電圧を調節することにより、直流機器に対してあまり過不足が生じないように給電することが可能になる。
とくに、電力供給線路に複数台の直流機器が接続されている場合に、電力供給線路が持つインピーダンス成分により直流機器で受電する電圧が直流電力供給部からの距離に応じて変化する可能性があり、直流電力供給部からの距離が大きい直流機器では受電する電圧あるいは電流が不足する場合があるが、このような場合に直流電力供給部の出力電圧を引き上げることにより、直流機器で受電する電圧や電流に不足が生じないように調節することが可能になる。また、直流電力供給部の出力電圧は、どの直流機器においても受電する電圧や電流に不足が生じない最小値まで引き下げることが可能であるから、直流電力供給部の出力電圧を過剰に高める必要がなく省エネルギにつながる。しかも、直流機器であるから、直流電力供給部において種々構成のDC/DCコンバータを用いることが可能であり、スイッチング素子のオンオフを制御することにより、直流電力供給部の出力電圧を容易に制御することが可能になる。
請求項2の発明の構成によれば、駆動に必要な動作電源情報を直流機器がそれぞれ保持し、この動作電源情報を端末装置が直流電力供給部に通知するから、直流電力供給部では電力供給線路に接続されている直流機器の動作電源情報を通信により自動的に更新することができる。つまり、電力供給線路に対して直流機器が着脱される場合でも、直流電力供給部は電力供給線路に新たに接続された直流機器に対応するように出力電圧を制御することが可能になる。
請求項3の発明の構成によれば、直流電力供給部が端末装置に対して受電電源情報の通知を定期的に要求するから、直流機器の受電電源情報が変動する場合や電力供給線路に接続される直流機器に変更が生じる場合でも、直流電力供給部は電力供給線路に接続された直流機器に対応するように出力電圧を制御することが可能になる。
請求項4の発明の構成によれば、一定期間の受電電源情報から異常判定値を設定し、取得した受電電源情報を異常判定値と比較することにより、直流機器における異常の有無を判断するから、各直流機器ごとに異常の有無を適正に判断することができる。
請求項5の発明の構成によれば、電力供給線路に複数台の直流機器が接続されている場合に、直流電力供給部が取得する受電電源情報を受電電圧がもっとも低くなる遠端(直流電力供給部からもっとも遠い位置)の直流機器の受電電源情報としているから、遠端の直流機器において駆動可能な受電電圧を確保することが可能になる。
請求項6の発明の構成によれば、直流電力供給部との間の通信が電力供給線路を用いて行われるから、通信用の伝送路を別に設ける必要がなく施工が容易である。
請求項7の発明の構成によれば、直列制御方式の定電圧電源回路で直流機器に一定の駆動電圧を供給している場合であって、直流電力供給部の出力電圧が上昇して受電電圧が上昇することによって定電圧電源回路において生じる損失が大きくなるときには、スイッチング電源である降圧変換手段により降圧した後の電圧を定電圧電源回路の入力電圧とすることにより、定電圧電源回路のみを用いる場合よりも全体としての損失の低減が可能になる。たとえば、遠端の直流機器で必要な電圧および電流を受電できるように直流電力供給部の出力電圧を上昇させると、近端(直流電力供給部からの距離が小さい)の直流機器で受電する電圧が過剰になることがあり、直列制御方式の定電圧電源回路で生じる損失が入力電圧と出力電圧との差の増加に伴って損失が増加する。これに対して、定電圧電源回路の前段に降圧変換手段を挿入することによって、降圧後の電圧を定電圧電源回路の入力電圧に用いることができ、電力供給線路の線間電圧が高いときには、降圧変換手段での損失を含む全体としての損失を、定電圧電源回路を単独で用いる場合よりも低減することが可能になる。つまり、切替手段を動作させる電圧の規定値は、降圧変換手段および定電圧電源回路で生じる損失に基づいて設定される。
請求項8の発明の構成によれば、直流電力供給部に受電電源情報を通知する機能を直流機器に一体に設けているから、電力供給線路に直流機器を接続すれば、直流電力供給部の出力電圧が適正に制御されることになる。
請求項9の発明の構成によれば、直流電力供給部に受電電源情報を通知する機能を直流機器とは分離してアウトレットに設けているから、直流機器には直流電力供給部の出力電圧を制御するための機能を設ける必要がなく、直流機器の構成が簡単になる。つまり、任意の直流機器をアウトレットに接続するだけで、直流電力供給部の出力電圧を適正に調節することが可能になる。
請求項10の発明の構成によれば、直流機器を接続して駆動すると必要な電圧および電流を当該直流機器が受電できるように直流電力供給部の出力電圧が調節されるから、直流電力供給部の出力電圧を制御するための機能を備えていない任意の直流機器を接続することができる。また、直流電力供給部との間の通信が電力供給線路を用いて行われるから、通信用の伝送路を別に設ける必要がなく施工が容易である。
(基本構成)
以下に説明する実施形態は、本発明を適用する建築物として戸建て住宅の家屋を想定して説明するが、本発明の技術思想を集合住宅に適用することを妨げるものではない。図3は本実施形態を適用する電源システムの全体構成である。家屋Hには、図3に示すように、直流電力を出力する直流電力供給部101と、直流電力により駆動される負荷としての直流機器102とが設けられ、直流電力供給部101の出力端部に接続した直流供給線路Wdcを通して直流機器102に直流電力が供給される。直流電力供給部101と直流機器102との間には、直流供給線路Wdcに流れる電流を監視し、異常を検知したときに直流供給線路Wdc上で直流電力供給部101から直流機器102への給電を制限ないし遮断する直流ブレーカ114が設けられる。
直流供給線路Wdcは、直流電力の給電路であるとともに通信路としても兼用されており、高周波の搬送波を用いてデータを伝送する通信信号を直流電圧に重畳することにより直流供給線路Wdcに接続された機器間での通信を可能にしている。この技術は、交流電力を供給する電力線において交流電圧に通信信号を重畳させる電力線搬送技術と類似した技術である。
直流供給線路Wdcは、直流電力供給部101を介して宅内サーバ116に接続される。宅内サーバ116は、宅内の通信網(以下、「宅内網」という)を構築する主装置であり、宅内網において直流機器102が構築するサブシステムなどと通信を行う。
図示例では、サブシステムとして、パーソナルコンピュータ、無線アクセスポイント、ルータ、IP電話機のような情報系の直流機器102からなる情報機器システムK101、照明器具のような照明系の直流機器102からなる照明システムK102,K105、来客対応や侵入者の監視などを行う直流機器102からなるインターホンシステムK103、火災感知器のような警報系の直流機器102からなる住警器システムK104などがある。各サブシステムは、自立分散システムを構成しており、サブシステム単独でも動作が可能になっている。
上述した直流ブレーカ114は、サブシステムに関連付けて設けられており、図示例では、情報機器システムK101、照明システムK102およびインターホンシステムK103、住警器システムK104、照明システムK105に関連付けて4個の直流ブレーカ114を設けている。1台の直流ブレーカ114に複数個のサブシステムを関連付ける場合には、サブシステムごとに直流供給線路Wdcの系統を分割する接続ボックス121が設けられる。図示例においては、照明システムK102とインターホンシステムK103との間に接続ボックス121が設けられている。
情報機器システムK101としては、壁コンセントあるいは床コンセントの形態で家屋Hに先行配置(家屋Hの建築時に施工)される直流コンセント131に接続される直流機器102からなる情報機器システムK101が設けられる。
照明システムK102、K105としては、家屋Hに先行配置される照明器具(直流機器102)からなる照明システムK102と、天井に先行配置される引掛シーリング132に接続する照明器具(直流機器102)からなる照明システムK105とが設けられる。引掛シーリング132には、家屋Hの内装施工時に施工業者が照明器具を取り付けるか、または家人自身が照明器具を取り付ける。
照明システムK102を構成する直流機器102である照明器具に対する制御の指示は、赤外線リモコン装置を用いて与えるほか、直流供給線路Wdcに接続されたスイッチ141から通信信号を用いて与えることができる。すなわち、スイッチ141は直流機器102とともに通信の機能を有している。また、スイッチ141の操作によらず、宅内網の別の直流機器102あるいは宅内サーバ116から通信信号により制御の指示がなされることもある。照明器具への指示には、点灯、消灯、調光、点滅点灯などがある。
上述した直流コンセント131、引掛シーリング132には、任意の直流機器102を接続することができ、接続された直流機器102に直流電力を出力するから、以下では直流コンセント131、引掛シーリング132を区別する必要がない場合には「直流アウトレット」と呼ぶ。
これらの直流アウトレットは、直流機器102に直接設けた接触子(図示せず)または接続線を介して設けた接触子(図示せず)が差し込まれる差込式の接続口が器体に開口し、接続口に差し込まれた接触子に直接接触する接触子受けが器体に保持された構造を有している。すなわち、直流アウトレットは接触式で給電を行う。直流アウトレットに接続された直流機器102が通信機能を有する場合には、直流供給線路Wdcを通して通信信号を伝送することが可能になる。直流機器102だけではなく直流アウトレットにも通信機能が設けられている。
宅内サーバ116は、宅内網に接続されるだけではなく、インターネットを構築する広域網NTに接続される接続口を有している。宅内サーバ116が広域網NTに接続されている場合には、広域網NTに接続されたコンピュータサーバであるセンタサーバ200によるサービスを享受することができる。
センタサーバ200が提供するサービスには、広域網NTを通して宅内網に接続された機器(主として直流機器102であるが通信機能を有した他の機器も含む)の監視や制御を可能にするサービスがある。このサービスにより、パーソナルコンピュータ、インターネットTV、移動体電話機などのブラウザ機能を備える通信端末(図示せず)を用いて宅内網に接続された機器の監視や制御が可能になる。
宅内サーバ116は、広域網NTに接続されたセンタサーバ200との間の通信と、宅内網に接続された機器との間の通信との両方の機能を備え、宅内網の機器に関する識別情報(ここでは、IPアドレスを用いるものとする)の取得の機能を備える。
宅内サーバ116は、センタサーバ200との通信機能を用いることにより、広域網NTに接続された通信端末からセンタサーバ200を通して宅内の機器の監視や制御を可能にする。センタサーバ200は、宅内の機器と広域網NT上の通信端末とを仲介する。
通信端末から宅内の機器の監視や制御を行う場合は、監視や制御の要求をセンタサーバ200に記憶させ、宅内の機器は定期的に片方向のポーリング通信を行うことにより、通信端末からの監視や制御の要求を受信する。この動作により、通信端末から宅内の機器の監視や制御が可能になる。
また、宅内の機器において火災検知など通信端末に通知すべきイベントが生じたときには、宅内の機器からセンタサーバ200に通知し、センタサーバ200から通信端末に対して電子メールによる通知を行う。
宅内サーバ116における宅内網との通信機能のうち重要な機能は、宅内網を構成する機器の検出と管理である。宅内サーバ116では、UPnP(Universal Plug and Play)を応用して宅内網に接続された機器を自動的に検出する。宅内サーバ116はブラウザ機能を有する表示器117を備え、検出した機器の一覧を表示器117に表示する。この表示器117はタッチパネル式もしくは操作部が付設された構成を有し、表示器117の画面に表示された選択肢から所望の内容を選択する操作が可能になっている。したがって、宅内サーバ116の利用者(施工業者あるいは家人)は、表示器117の画面上で機器の監視ないし制御が可能になる。表示器117は宅内サーバ116とは分離して設けてもよい。
宅内サーバ116では、機器の接続に関する情報を管理しており、宅内網に接続された機器の種類や機能とアドレスとを把握する。したがって、宅内網の機器を連動動作させることができる。機器の接続に関する情報は上述のように自動的に検出されるが、機器を連動動作させるには、機器自身が保有する属性により自動的に関係付けを行うほか、宅内サーバ116にパーソナルコンピュータのような情報端末を接続し、情報端末のブラウザ機能を利用して機器の関係付けを行うこともできる。
機器の連動動作の関係は各機器がそれぞれ保持する。したがって、機器は宅内サーバ116を通すことなく連動動作することができる。各機器について、連動動作の関係付けを行うことにより、たとえば、機器であるスイッチの操作により、機器である照明器具の点灯あるいは消灯の動作を行うことが可能になる。また、連動動作の関係付けはサブシステム内で行うことが多いが、サブシステムを超える関係付けも可能である。
ところで、直流電力供給部101は、基本的には、商用電源のように宅外から供給される交流電源ACの電力変換により直流電力を生成する。図示する構成では、交流電源ACは、分電盤110に内器として取り付けられた主幹ブレーカ111を通して、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ112に入力される。AC/DCコンバータ112から出力される直流電力は、協調制御部113を通して各直流ブレーカ114に接続される。
直流電力供給部101には、交流電源ACから電力が供給されない期間(たとえば、商用電源ACの停電期間)に備えて二次電池162が設けられている。また、直流電力を生成する太陽電池161や燃料電池163を併用することも可能になっている。交流電源ACから直流電力を生成するAC/DCコンバータ112を備える主電源に対して、太陽電池161や二次電池162や燃料電池163は分散電源になる。なお、図示例において、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163は出力電圧を制御する回路部を含み、二次電池162は放電だけではなく充電を制御する回路部も含んでいる。
分散電源のうち太陽電池161や燃料電池163は必ずしも設けなくてもよいが、二次電池162は設けるのが望ましい。二次電池162は主電源や他の分散電源により適時充電され、二次電池162の放電は、交流電源ACから電力が供給されない期間だけではなく必要に応じて適時に行われる。二次電池162の充放電や主電源と分散電源との協調は、協調制御部113により行われる。すなわち、協調制御部113は、直流電力供給部101を構成する主電源および分散電源から直流機器102への電力の配分を制御する直流電力制御部として機能する。なお、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163の出力を交流電力に変換し、AC/DCコンバータ112の入力電力として用いる構成を採用してもよい。
直流機器102の駆動電圧は機器に応じた複数種類の電圧から選択されるから、協調制御部113にDC/DCコンバータを設け、主電源および分散電源から得られる直流電圧を必要な電圧に変換するのが望ましい。通常は、1系統のサブシステム(もしくは1台の直流ブレーカ114に接続された直流機器102)に対して1種類の電圧が供給されるが、1系統のサブシステムに対して3線以上を用いて複数種類の電圧を供給するように構成してもよい。あるいはまた、直流供給線路Wdcを2線式とし、線間に印加する電圧を時間経過に伴って変化させる構成を採用することも可能である。DC/DCコンバータは、直流ブレーカと同様に複数に分散して設けてもよい。
上述の構成例では、AC/DCコンバータ112を1個だけ図示しているが、複数個のAC/DCコンバータ112を並設することが可能であり、複数個のAC/DCコンバータ112を設けるときには、負荷の大きさに応じて運転するAC/DCコンバータ112の台数を増減させるのが望ましい。
上述したAC/DCコンバータ112、協調制御部113、直流ブレーカ114、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163には通信機能が設けられており、主電源および分散電源や直流機器102を含む負荷の状態に対処する連携動作を行うことを可能にしている。この通信に用いる通信信号は、直流機器2に用いる通信信号と同様に直流電圧に重畳する形式で伝送する。
上述の例では主幹ブレーカ111から出力された交流電力をAC/DCコンバータ112により直流電力に変換するために、AC/DCコンバータ112を分電盤110内に配置しているが、主幹ブレーカ111の出力側において分電盤110内に設けた分岐ブレーカ(図示せず)で交流供給線路を複数系統に分岐し、各系統の交流供給線路にAC/DCコンバータを設けて系統ごとに直流電力に変換する構成を採用してもよい。
この場合、家屋Hの各階や各部屋を単位として直流電力供給部101を設けることができるから、直流電力供給部101を系統別に管理することができ、しかも、直流電力を利用する直流機器102との間の直流供給線路Wdcの距離が小さくなるから、直流供給線路Wdcでの電圧降下による電力損失を低減させることができる。また、主幹ブレーカ111および分岐ブレーカを分電盤110に収納し、AC/DCコンバータ112と協調制御部113と直流ブレーカ114と宅内サーバ116とを分電盤110とは別の盤に収納してもよい。
(実施形態1)
以下では、図1を参照して本実施形態の要部について説明する。図1において実線は電力の供給経路を示し、破線は通信経路を示している。上述のように、通信信号は直流電圧に重畳しているが、通信信号を伝送する通信路を直流供給線路Wdc(電力供給線路)とは別に設けてもよい。直流電力供給部101(電力供給部)は、協調制御部113においてDC/DCコンバータからなる給電制御手段11を備えている。給電制御手段11は、AC/DCコンバータ112、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163から得られる直流電力の電圧を調節して直流供給線路Wdcの線間に印加する。また、給電制御手段11の出力電圧は調節可能になっている。
直流機器102には端末装置103が設けられる。端末装置103は、直流機器102に一体に内蔵または結合して設けられる場合と、直流機器102とは別体であって直流アウトレット(アウトレット)に内蔵または結合して設けられる場合とがある。以下では、直流アウトレットとして直流コンセント131を例示するが、引掛シーリング132を用いることも可能である。図1の例では、直流機器102に端末装置103を内蔵した例(左側)と、直流コンセント131に端末装置103を内蔵した例(右側)とを示している。
端末装置103は、直流機器102が受電している電圧および電流を受電電源情報として監視する受電監視手段21と、直流電力供給部101に設けた給電側通信手段12と通信可能であって受電電源情報を直流電力供給部101に通知可能な受電側通信手段22とを備える。給電側通信手段12には通信に必要な識別情報が設定される。受電監視手段21では、直流供給線路Wdcとの接続点における電圧および電流を検出する。直流機器102として期待される機能を奏する主機能部102aに印加される電圧は、主機能部102aの構成によっては安定化電源回路(後述する)により一定電圧に保つことを要求されることがあり、この構成の場合、直流機器102における直流供給線路Wdcとの接続点の電圧と、主機能部102aに印加される電圧とが異なり、かつ主機能部102aに印加される電圧は一定電圧であって、受電した電圧および電流が反映されにくいから、受電監視手段21では、接続点の電圧および電流を監視するのである。
直流機器102には、主機能部102aを駆動するのに必要な電圧および電流を動作電源情報として保持している動作情報保持手段23が設けられる。動作電源情報には下限値と上限値とが設定されており、下限値は主機能部102aの駆動に不足が生じないように設定され、上限値は主機能部102aの駆動に対して過剰にならないように設定される。動作情報保持手段23は、ディップスイッチや回路パターンにより設定することが可能であり、また不揮発性の半導体メモリを用いることも可能である。
動作電源情報は、直流機器102に固有の情報であり、受電側通信手段22を用いて給電側通信手段12に通知される。なお、図1に示す例において、直流コンセント131は直流機器102に対して給電は行うが、直流機器102との間で通信は行わないから、図1の右側に示す直流機器102では、動作情報保持手段23は設けていない。
端末装置102を直流コンセント131に設ける場合には、直流コンセント131の器体に、電力供給線路Wdcと接続するための電源接続端子131aと、直流機器102に設けたプラグの栓刃や直流機器102に設けた引掛栓刃のような接続子が着脱可能に接続される機器接続口131bとを設ける。機器接続口131bは接続子を差込接続する構造が望ましい。ここにおいて、受電側通信手段22は、直流供給線路Wdcの線間に印加された直流電圧に高周波の通信信号を重畳することにより給電側通信手段12との間で通信信号を授受する構成であるから、電源接続端子131aにおいて通信専用の接続部を設ける必要がなく、直流コンセント131と直流供給線路Wdcとの接続作業が容易であり施工が容易になる。このことは、端末装置103を備える直流機器102を直流供給線路Wdcに接続する場合も同様である。
上述のように、直流コンセント131に端末装置103を設けた構成を採用することにより、直流電力供給部101との通信機能を備えていない直流機器102であっても受電電源情報を直流電力供給部101に通知することが可能になり、任意の直流機器102に対して本発明の技術思想を適用することが可能になる。
ところで、直流電力供給部101は、上述した給電制御手段11のほか、受電側通信手段22との間で通信する給電側通信手段12と、動作電源情報を記憶する動作情報記憶手段13と、給電側通信手段12を通して端末装置103に受電電源情報の通知を要求する受電情報獲得手段14とを備える。受電電源情報は端末装置103から自発的に直流電力供給部101に送信することが可能であるが、本実施形態では、直流電力供給部101に設けた受電情報獲得手段14から端末装置103に対して受電電源情報の送信を要求する構成を採用している。この構成により、受電情報獲得手段14は、各端末装置103を個別に指定して通信信号の衝突を生じることなく受電電源情報を獲得することができる。受電情報獲得手段14は、受電電源情報の通知を一定時間毎に定期的に要求している。また、直流電力供給部102において給電制御手段11が出力する電流に規定値以上の変動が生じた場合に受電電源情報の通知を要求するようにしてもよい。あるいはまた、常時は受電電源情報の通知を定期的に要求し、併せて出力電流に規定値以上の変動が生じたときにも受電電源情報の通知を要求するようにしてもよい。
動作情報記憶手段13は、不揮発性の半導体メモリからなり、各端末装置103が設けられている直流機器102に関して動作電源情報をそれぞれ記憶する。ただし、直流機器102が直流コンセント131に接続される場合には、直流機器102の動作電源情報が存在しないから、この場合には、直流コンセント131の仕様に応じた仮の動作電源情報を動作情報記憶手段13に記憶させる。もちろん、直流コンセント131に接続される直流機器102が変更なく固定的に使用される場合には、当該直流機器102の動作電源情報を動作情報記憶手段13に記憶させればよい。
一方、直流機器102に動作情報保持手段23が設けられている場合には、直流機器102を直流供給線路Wdcに接続するのに伴って、動作情報保持手段23に保持されている動作電源情報が、受電側通信手段22と給電側通信手段12との間の通信により、直流機器102から直流電力供給部101に自動的に通知される。また、通知された動作電源情報は、動作情報記憶手段13に格納される。この動作は、宅内網への新規の参加を要求する直流機器2が送信する参加パケットを給電側通信手段12が認識することにより行われる。なお、宅内サーバ116において直流供給線路Wdcに接続された直流機器102からの参加パケットを認識し、認識した直流機器2に関する情報を宅内サーバ116から直流電力供給部101に引き渡すようにしてもよい。このような動作により、動作情報記憶手段13の内容は、直流供給線路Wdcに接続されている直流機器102に応じて自動的に更新される。
端末装置103が直流コンセント131に内蔵されている場合には、動作情報保持手段23を用いていないが、他の点については、端末装置103が直流機器102に内蔵されているか直流コンセント131に内蔵されているかにかかわらず、基本的な構成および動作は同様であるから、以下では、端末装置103を内蔵した直流コンセント131と同様の構成および動作については、端末装置103を内蔵した直流機器102を例として説明する。
直流電力供給部101に設けた給電制御手段11では、端末装置103から通知された受電電源情報と動作情報記憶手段13に記憶している動作電源情報とを比較し、直流機器102が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように給電制御手段11の出力電圧を制御する。すなわち、受電電源情報により検出された電圧および電流が動作電源情報の下限値よりも小さい場合には、直流機器102に供給される電力が不足しているから直流電力供給部101の出力電圧を引き上げ、一方、受電電源情報により検出された電圧および電流が動作電源情報の上限値よりも大きい場合には、直流機器102に供給される電力に余剰が生じているから直流電力供給部101の出力電圧を引き下げる。このような動作により、直流電力供給部101は過不足なく電力を供給することが可能になる。つまり、直流機器102の動作に見合う電力を過不足なく供給するから省エネルギにつながる。
上述した動作をまとめて図2に示す。直流電力供給部101が動作を開始すると、まず、各直流機器102に関して動作電源情報を取得する(S1)。動作電源情報は、通常は直流機器102が宅内網に参加したときに1回だけ取得すればよい。次に、各直流機器102(端末装置103)に対して受電電源情報の通知を要求し(S2)、受電電源情報を取得する(S3)。受電電源情報の通知要求と取得は、直流電力供給部101が直流電力を供給しているすべての直流機器102に対して順に行う(S4,S5)。ここで、獲得した受電電源情報と動作情報記憶手段13に記憶している動作電源情報とを比較し、受電している電圧および電流に過不足を生じている直流機器102(端末装置103)が存在しなければ、一定時間が経過した後に(S7)、ステップS2に戻り、受電電源情報の通知要求を行う。
一方、いずれかの直流機器102(端末装置103)において受電している電圧または電流に過不足が生じている場合には、過不足が生じないように新たな出力電圧を設定する(S8)。設定した出力電圧が給電制御手段11による調節範囲内であれば(S9:Y)、給電制御手段11の出力電圧を変更し(S10)、受電電源情報に過不足のあった直流機器102(端末装置103)に対して単独で受電電源情報の通知要求を行い(S11)、受電電源情報を取得する(S12)。受電電源情報を取得した後は、ステップS6に戻って受電している電圧または電流の過不足を再度検証する。つまり、給電制御手段11の出力電圧の変更の結果、対象とする直流機器102が受電する電圧および電流の過不足が解消されたか否かを検証する。ここで、過不足が解消されていなければ、再び出力電圧を変更する。
給電制御手段11の出力電圧の変更に際しては、直流供給線路Wdcの線間電圧が急激に変化すると、直流機器102の動作に影響を与える可能性があるから、出力電圧の1回の変更で許容される最大幅を規定しておき、最大幅の範囲内で出力電圧を変更するのが望ましい。あるいはまた、時間経過に伴って設定電圧まで徐々に電圧を変化させる構成を採用してもよい。
なお、ステップS8において設定した出力電圧が、給電制御手段11の調節範囲を逸脱している場合には(S9:N)、警報報知するなどの異常処理を行い(S13)、あらためて動作電源情報を取得する処理に戻る(S1)。異常処理については、受電に不足を生じた直流機器102の動作を停止させる処理を併せて行うのが望ましい。つまり、直流電力供給部101の出力電圧の上昇で対応可能な限度までは、直流機器102への電力供給を継続し、直流電力供給部101での対応が困難になれば、いずれかの直流機器102の動作を禁止することにより、他の直流機器102の動作が停止することを防止するのである。動作を禁止する直流機器102は、最後に参加した直流機器102とするのが望ましい。なお、受電が過剰である場合には、直流機器102は動作可能であるから動作の停止は行わない。
ところで、直流給電経路Wdcにはインピーダンス(主として直流抵抗に着目する)があるから、直流給電経路Wdcの線間電圧が一定であって、複数台の直流機器102が同じ直流供給線路Wdcに接続され、かつ各直流機器102の駆動に必要な電圧が等しいとすると、直流電力給電部101から直流機器102までの距離が大きいほど、直流機器102で受電する電圧が不足する可能性が高くなる。言い換えると、直流電力供給部101からの距離がもっとも大きい、(以下、「遠端」という)直流機器102について、受電電源情報と動作電源情報とを比較すれば、当該直流供給線路Wdcに接続された直流機器102について、受電の過不足を検出することが可能になる。
すなわち、遠端の直流機器102において受電に不足があれば、少なくとも1台の直流機器102において受電に不足が生じているから、図2のステップS8以降の処理を行う。この処理を行うためには、直流電力供給部101から各直流機器102までの距離順を知る必要があるから、動作情報記憶手段13において各直流機器102までの距離情報を動作電源情報と併せて記憶する。動作情報記憶手段13に記憶された距離情報を用いることにより、直流電力供給部101は遠端の直流機器102を認識することが可能になる。直流電力供給部101の出力電圧の上昇によっても遠端の直流機器102で受電に不足が解消されなければ、他の直流機器102でも受電に不足を生じている可能性があるから、異常処理(図2のS13)により、いずれかの直流機器102の動作を停止させるのが望ましい。動作を停止させる直流機器102を決めるには、各直流機器102にあらかじめ優先順位を設定しておき、動作継続の優先順位が低い直流機器102から順に停止させるか、あるいは最後に参加した直流機器102の動作を停止させればよい。
一方、遠端の直流機器102において受電が過剰であれば、他の直流機器102においても受電が過剰になっている可能性があるから、少なくとも遠端の直流機器102における受電の過剰を解消するように、直流電力供給部101の出力電圧を引き下げる。この動作では、すべての直流機器102について受電の過剰を防止できるわけではないが、すべての直流機器102について受電の過剰を解消すると、いずれかの直流機器102において受電が不足する可能性があるから、ここでは遠端の直流機器102についてのみ過剰を解消する。あるいはまた、直流電力供給部101の出力電圧と、各直流機器102における受電電源情報とを用いて、各直流機器102までの直流供給線路Wdcのインピーダンスを推定し、他の直流機器102において可能な限り過剰が解消されるように、直流電力供給部101の出力電圧を決定するようにしてもよい。
上述の構成により、たとえば、以下の動作が可能になる。いま、直流供給線路Wdcに3台の直流機器2が接続され、直流電力供給部101の受電情報獲得手段14において取得した受電電源情報が、(機器1,24V,100mA)(機器2,21V、50mA)(機器3,15V,200mA)であるものとする。ここに、受電電源情報は(機器名,受電電圧,受電電流)の3つ組で表されており、上述の例では直流電力供給部101からの距離順に、機器1、機器2、機器3が配列されている場合を想定している。機器3の動作電源情報が(機器3,20V,50mA)であるとすると、機器3については印加されている電圧に不足が生じていることになる。このとき、直流電力供給部101の出力電圧を引き上げることにより、機器3についても所要の電圧が印加されるようにする。たとえば、直流電力供給部101の出力が(25V,1.3A)であるときに機器3において電圧不足が生じていたとすると、(27V,1A)の出力に変更することにより、(機器1,26V,70mA)(機器2,23V、40mA)(機器3,20V,50mA)などとなり、機器3においても所要の電圧が印加されることになる。
ところで、上述の動作では、直流電力供給部101において直流機器102の受電電源情報を定期的に取得するから、受電電源情報を用いて直流機器101の異常の有無を判断することもできる。異常の判断には、まず正常時における一定期間における受電電源情報を記憶しておき、その期間における電流値(電圧値でもよいが電流値が望ましい)の最大値と最小値とを求める。この期間は、使用開始時から1週間程度が望ましい。
求めた最大値と最小値とにより異常判別値を設定し、受電電源情報を取得するたびに、電流値が異常判別値に対して異常側か否かを判別する。異常判別値は、たとえば最小値の50%、最大値の150%などと設定し、受電電源情報として取得した電流値が、最小値の50%以下あるいは最大値の150%以上であるときには、異常と判断する。なお、異常判別値は直流機器102ごとに設定される。
直流機器102が報知音を出力する場合には、受電電流が多い異常と判断されると報知音の出力レベルを下げ、直流機器102が照明機器である場合には、受電電流が多い異常と判断されると光出力を制限するなどして異常に対処する。また、異常に特定の理由がない場合には、直流機器102の動作を停止させる。
(実施形態2)
実施形態1の説明から明らかなように、直流電力供給部101から直流機器102までの距離が大きい遠端の直流機器102において受電に不足が生じないように直流電力供給部101の出力電圧を調節すると、直流電力供給部101からの距離が比較的小さい直流機器102においては受電が過剰になる可能性がある。とくに、直流電力供給部101から遠端の直流機器102までの距離が大きい場合には、近端側の直流機器102において受電が過剰になる可能性が高くなる。また、遠端の直流機器102において受電に過剰があり、遠端の直流機器102についてのみ過剰を解消した場合には、残りの直流機器102の大部分において受電に過剰が生じている可能性がある。
一方、各直流機器102においては、直流供給線路Wdcに印加されている線間電圧にかかわらず主機能部102aでは定電圧を要求される場合がある。このような場合には、図4に示すように、直流供給線路Wdcと主機能部102aとの間に定電圧電源回路24を設ける。定電圧電源回路24は、出力電圧の安定性が要求されるから、インピーダンスを連続的に調節可能な能動素子を電路に挿入した直列制御方式の電源回路を用いており、入力電圧と出力電圧との差の電圧分の電圧降下が能動素子により生じる構成になっている。つまり、直流供給線路Wdcの線間電圧が高くなるほど、定電圧電源回路24での電圧降下が大きくなり、それだけ損失が増加することになる。したがって、損失を低減するには、受電が過剰になる直流機器102の台数を減らすことが要求される。
本実施形態では、受電監視手段21で取得した受電の電圧に基づいて、直流供給線路Wdcに定電圧電源回路24の入力端子を直接接続する状態と、直流供給線路Wdcに降圧変換手段25を介して定電圧電源回路24の入力端子を接続する状態とを選択する切替手段26を設けている。降圧変換手段25は、電力供給線路Wdcから受電した電圧を降圧するスイッチング電源であり、チョッパ方式またはフライバック形のDC/DCコンバータを用いている。この種のDC/DCコンバータでは、90%以上の変換効率を得ることが可能であるから、直流供給線路Wdcの線間電圧が高くなると、定電圧電源回路24のみで降圧する場合に生じる損失よりも、DC/DCコンバータからなる降圧変換手段25で生じる損失のほうが小さくなる。そこで、受電した電圧に応じて、切替手段26による選択を行うのである。
他の構成および動作は実施形態1と同様である。また、直流コンセント103を用いる場合には、定電圧電源回路24、降圧変換手段25、切替手段26は直流コンセント103に内蔵するのが望ましい。
上述した実施形態では、電力供給部として直流電力供給部101を例示したが、交流電力供給部を用いることも可能である。この場合、直流機器102に代えて機器として交流機器を用いることになる。また、給電側通信手段12は端末装置103の受電側通信手段22と通信を直接行う例を示したが、給電側通信手段12と受電側通信手段22との間で、宅内サーバ116を介在させて通信を行うようにしてもよい。
実施形態1を示す要部ブロック図である。 同上の動作説明図である。 同上の全体構成を示す構成図である。 実施形態2を示す動作説明図である。
符号の説明
11 給電制御手段
12 給電側通信手段
13 動作情報記憶手段
14 受電情報獲得手段
21 受電監視手段
22 受電側通信手段
23 動作情報保持手段
24 定電圧電源回路
25 降圧変換手段
26 切替手段
101 直流電力供給部(電力供給部)
102 直流機器(機器)
103 端末装置
116 宅内サーバ
131 直流コンセント(コンセント)
131a 電源接続端子
131b 機器接続口
H 家屋(建築物)
Wdc 直流供給線路

Claims (10)

  1. 出力電圧が調節可能であって直流電力を供給する直流電力供給部と、電力供給線路を介して直流電力供給部から受電した直流電力により駆動される直流機器と、直流機器に設けられる端末装置とを備え、端末装置は、直流機器が受電している電圧および電流を受電電源情報として監視する受電監視手段と、直流電力供給部と通信可能であって受電電源情報を直流電力供給部に通知可能な受電側通信手段とを有し、直流電力供給部は、端末装置と通信可能であって端末装置から通知された受電電源情報を受信可能な給電側通信手段と、直流機器の駆動に必要な電圧および電流を動作電源情報として記憶する動作情報記憶手段と、端末装置から通知された受電電源情報と動作情報記憶手段が保持している動作電源情報とを比較し直流機器が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように出力電圧を制御する給電制御手段とを備えることを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記直流機器は、前記受電側通信手段を通して前記直流電力供給部に通知する前記動作電源情報を保持した動作情報保持手段を備えることを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
  3. 前記直流電力供給部は、前記給電側通信手段を通して前記端末装置に受電電源情報の通知を定期的に要求する受電情報獲得手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力供給システム。
  4. 前記直流電力供給部は、前記受電情報獲得手段により前記直流機器の正常時における一定期間での前記端末装置の受電電源情報を獲得するとともに、当該受電電源情報の最大値および最小値を基準に用いて異常判定値を設定し、取得した受電電源情報を異常判定値と比較することにより直流機器における異常の有無を判断することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  5. 前記電力供給線路に前記直流機器が複数台接続され、前記動作情報記憶手段は、前記直流電力供給部から各直流機器までの距離情報を動作電源情報と併せて記憶しており、前記給電制御手段は、直流電力供給部からの距離がもっとも大きい直流機器の受電電源情報を動作電源情報と比較し当該直流機器が駆動に必要な電圧および電流を受電できるように出力電圧を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  6. 前記受電側通信手段と前記給電側通信手段とは、前記電力供給線路に印加される直流電圧に高周波の通信信号を重畳させて通信を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  7. 前記電力供給線路に前記直流機器が複数台接続され、前記直流機器のうち少なくとも直流電力供給部からの距離がもっとも小さい直流機器に設けた端末装置は、直列制御方式の定電圧電源回路と、前記電力供給線路から受電した電圧を降圧するスイッチング電源からなる降圧変換手段と、前記受電監視手段により取得した電圧が規定値以下の場合は定電圧電源回路の入力電圧を電力供給線路から受電した電圧とし、取得した電圧が規定値を超える場合は定電圧電源回路の入力電圧を降圧変換手段の出力電圧とする切替手段とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  8. 前記端末装置は、前記直流機器に一体に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  9. 前記端末装置は、前記直流機器とは別体であって前記電力供給線路に接続され、かつ直流機器が着脱可能に接続されるアウトレットであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  10. 請求項9記載の電力供給システムに用いるアウトレットであって、前記電力供給線路に接続される電源接続端子と、前記直流機器に設けた接続子が着脱可能に接続される機器接続口と、前記受電監視手段と、前記受電側通信手段とを備え、受電側通信手段は、受電電源情報を含む通信信号を電源接続端子に接続される電力供給線路に印加された直流電圧に重畳して前記直流電力供給部に通知することを特徴とするアウトレット。
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