JP2009158696A - 半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】光取り出し面に凹凸形状を簡便かつばらつきが少なく、低コストで形成することができる半導体発光素子の製造方法およびその方法により製造された半導体発光素子を提供する。
【解決手段】窒化ガリウム基板等の半導体基板上に半導体結晶層を形成する工程と、半導体結晶層に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる半導体結晶層または窒化ガリウム基板の表面に凹凸を形成する工程とを含む半導体発光素子の製造方法とその方法により製造された半導体発光素子である。
【選択図】図1
【解決手段】窒化ガリウム基板等の半導体基板上に半導体結晶層を形成する工程と、半導体結晶層に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる半導体結晶層または窒化ガリウム基板の表面に凹凸を形成する工程とを含む半導体発光素子の製造方法とその方法により製造された半導体発光素子である。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子に関し、特に、光取り出し面に凹凸形状を簡便かつばらつきが少なく、低コストで形成することができる半導体発光素子の製造方法およびその方法により製造された半導体発光素子に関する。
従来から、窒化物半導体発光ダイオード素子等の窒化物半導体発光素子は、成長基板となる半導体基板上に複数の窒化物半導体結晶層を順次エピタキシャル成長して積層することにより形成されている。
しかしながら、窒化物半導体結晶層の屈折率は非常に大きいので、窒化物半導体結晶層とその外界の大気との界面では光の全反射が起こりやすい。
たとえば、窒化物半導体結晶層の1種であるGaN(窒化ガリウム)層の屈折率は2.67と比較的大きいため、GaN層とその外界の大気との界面における臨界角は21.9°と非常に小さくなる。
すなわち、臨界角よりも大きい入射角でGaN層内から大気との界面に向かう光は、その界面で全反射するので、GaN層から大気中へ取り出され得ない。したがって、高い光取り出し効率を有する窒化物半導体発光素子を得ることは非常に困難である。
特開2007−165409号公報には、発光ダイオード素子の光取り出し効率を改善するための素子構造とその作製方法が開示されている。具体的には、成長基板が剥離された面であるn型GaN層上面にAl/Ti/AuまたはAl/Mo/Auの積層金属膜からなるボンディング用金属電極を形成した後に、約62℃に加熱された約4mol/LのKOH(水酸化カリウム)水溶液に浸漬してかつ3.5W/cm2のUV(Ultra Violet)光を10分間照射することで凸部を形成している。
このようにして作製された光取り出し面を有する窒化物半導体発光素子では、その光取り出し面からの光の取り出し効率が改善するとされている。
特開2007−165409号公報
特開2007−165409号公報に開示された方法においては、結晶成長した半導体結晶層を支持基板に貼り付ける工程を経た後に成長基板を除去し、成長基板が除去された面である半導体結晶層の最表面にKOH水溶液への浸漬とUV光の照射との工程を経て凸部が形成されている。
しかしながら、特開2007−165409号公報に開示された方法においては、UV光の照射を行なうためのUV光照射設備が必要となる。
また、特開2007−165409号公報に開示された方法においては、照射されるUV光の強度のばらつきによってウェットエッチング性にムラが生じるため、結果的に半導体結晶層の表面内で凹凸形状のばらつきが発生してしまう。半導体結晶層の表面内における凹凸形状のばらつきが顕著に大きく、窒化物半導体発光素子の光取り出し効率に悪影響を及ぼしていた。
さらに、特開2007−165409号公報に開示された方法においては、ボンディング用金属電極形成後にウェットエッチングを行なっているが、ボンディング用金属電極を構成する積層金属膜のうちAl膜がKOH水溶液によって腐食するために、ボンディング用金属電極が非常に剥がれやすくなり、残留したボンディング用金属電極へのワイヤボンディングも困難であった。
したがって、特開2007−165409号公報に開示された方法においては、半導体結晶層の表面内における凹凸形状のばらつきによる光取り出し効率の低下およびワイヤボンディングの困難性に基づいて、半導体発光素子の製造歩留まりが低くなるという問題があった。また、ワイヤボンディング後の通電試験においてもワイヤが剥離しやすいために長時間通電時の半導体発光素子の信頼性も著しく低いという問題があった。
すなわち、半導体発光素子の光取り出し面上に凹凸形状を形成することによって光取り出し効率を改善し得ることは従来から知られているが、特開2007−165409号公報に開示されているようにUV光照射を用いた凹凸形状の形成方法は特殊かつ安定性に欠き、容易ではなく、半導体発光素子の製造コストも高くなる。したがって、半導体発光素子の光取り出し面に凹凸形状を簡便かつばらつきが少なく、低コストで形成することができる方法の開発が望まれていた。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、光取り出し面に凹凸形状を簡便かつばらつきが少なく、低コストで形成することができる半導体発光素子の製造方法およびその方法により製造された半導体発光素子を提供することにある。
本発明は、半導体基板上に半導体結晶層を形成する工程と、半導体結晶層に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる半導体結晶層の表面に凹凸を形成する工程とを含む半導体発光素子の製造方法である。
ここで、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、半導体結晶層が窒化ガリウムからなっていてもよい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、半導体結晶層の側面にも凹凸が形成されていてもよい。
また、本発明は、窒化ガリウム基板上に半導体結晶層を形成する工程と、窒化ガリウム基板に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる窒化ガリウム基板の表面に凹凸を形成する工程とを含む半導体発光素子の製造方法である。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、溶液の濃度、温度および処理時間の少なくとも1つを制御することによって、凹凸の形状を制御することができる。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、凹凸が半導体発光素子の光取り出し面でない領域にも形成されてもよい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、溶液がテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液およびテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液の少なくとも一方であることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、溶液の全質量に対するテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの質量とテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドの質量との総質量の割合が70質量%以下であることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、溶液の温度が10℃以上90℃以下であることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、溶液のpHが7以上であることが好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかの半導体発光素子の製造方法により製造された半導体発光素子であって、半導体発光素子の凹凸の凸部の径が0.1μm以上10μm以下であってもよい。
さらに、本発明は、上記のいずれかの半導体発光素子の製造方法により製造された半導体発光素子であって、半導体結晶層はp型半導体結晶層、n型半導体結晶層およびn+型半導体結晶層からなる群から選択された少なくとも1つであり得る。
本発明によれば、光取り出し面に凹凸形状を簡便かつばらつきが少なく、低コストで形成することができる半導体発光素子の製造方法およびその方法により製造された半導体発光素子を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、本発明の図面において、長さ、幅および厚さ等の寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を必ずしも表していない。
<本発明の概要>
本発明は、半導体基板上に、第1導電型半導体層、活性層、および第2導電型半導体層を順次積層してなる半導体結晶層を形成し、第2導電型半導体層の上面となる光取り出し面に凹凸形状が形成された半導体発光素子の製造方法を改善するものである。
本発明は、半導体基板上に、第1導電型半導体層、活性層、および第2導電型半導体層を順次積層してなる半導体結晶層を形成し、第2導電型半導体層の上面となる光取り出し面に凹凸形状が形成された半導体発光素子の製造方法を改善するものである。
すなわち、本発明においては、第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって、断面において凹凸形状を有する光取り出し面を簡便かつ容易に形成できるとともに、凹凸形状のばらつきを低減して光取り出し効率の高い半導体発光素子を歩留まり良く形成することができるため、活性層から放射される光を効率的に外界へ取り出すことができる光取り出し効率の高い半導体発光素子を低コストで製造することができるのである。
ここで、半導体基板としては、たとえば、Si(ケイ素)、SiC(炭化ケイ素)、GaAs(ヒ化ガリウム)、ZnO(酸化亜鉛)、Cu(銅)、W(タングステン)、CuW(タングステン銅)、Mo(モリブデン)、InP(リン化インジウム)、GaN(窒化ガリウム)およびサファイアからなる群から選択された少なくとも1種を含む半導体基板を用いることができる。
半導体発光素子の光取り出し面に形成される電極領域を小さくして光取り出し面積をより広くする観点からは、n型用電極またはp型用電極または高濃度n+型用電極を半導体基板の表面上に形成し得るように導電性の半導体基板を用いることが好ましい。特に、導電性の半導体基板としては、導電性Si基板または導電性SiC基板を用いることが好ましく、安価で加工性が高い観点からは導電性Si基板を用いることがより好ましい。
なお、半導体基板としてSi基板を用いる場合には、Si基板の露出した表面がTMAH水溶液によるエッチングダメージを受けるおそれがあるが、たとえばその露出した表面をレジストで覆っておくことによって、Si基板の露出した表面を容易に保護することができるため、エッチング処理における問題にならない。また、レジストは有機溶剤等により容易に除去することができる。
また、半導体基板としてGaN基板を用いて、GaN基板上に第1導電型半導体層、活性層および第2導電型半導体層を順次積層した半導体発光素子においては、そのGaN基板面に対してバックグラインドを行なうことによってGaN基板の厚さを減少させ、所望のGaN基板の厚さにおいて、第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって、GaN基板に凹凸形状を形成することができる。そのため、フリップチップマウントを行なってGaN基板を光取り出し面とした場合には、簡便かつ容易にばらつきの少ない凹凸形状が形成されたGaN基板面側から光を効率的に取り出すことができる半導体発光素子を低コストで製造することができる。
なお、第1導電型半導体層は、特に限定されず、従来から公知の材料を用いることができるが、たとえばInyAlzGa1-y-zN(0≦y≦1、0≦z≦1、0≦y+z≦1)の式で表わされるIII族窒化物半導体結晶にp型のドーパントまたはn型のドーパントを拡散させたもの等を用いることができる。
また、活性層は、特に限定されず、従来から公知の材料を用いることができるが、たとえばInuAlvGa1-u-vN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦u+v≦1)の式で表わされるIII族窒化物半導体結晶を用いることができる。また、その活性層は、MQW(Multi Quantum Well)構造またはSQW(Single Quantum Well)構造のいずれの構造を有していてもよい。
また、第2導電型半導体層は、特に限定されず、従来から公知の材料を用いることができるが、たとえばInwAlxGa1-w-xN(0≦w≦1、0≦x≦1、0≦w+x≦1)の式で表わされるIII族窒化物半導体結晶にnのドーパント型またはp型のドーパントを拡散させたもの等を用いることができる。
ここで、第1導電型半導体層がp型である場合には、第2導電型半導体層はn型となり、第1導電型半導体層がn型である場合には、第2導電型半導体層はp型となる関係にある。
また、p型のドーパントとしては、従来から公知の材料を用いることができ、たとえばMg(マグネシウム)、Zn(亜鉛)、Cd(カドミウム)およびBe(ベリリウム)からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。また、n型のドーパントとしても、従来から公知の材料を用いることができ、たとえばSi(ケイ素)、O(酸素)、Cl(塩素)、S(硫黄)、C(炭素)およびGe(ゲルマニウム)からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
本発明において、第1導電型半導体層、活性層および第2導電型半導体層の積層方法としては、従来から公知の方法を用いることができ、たとえばLPE法(液相エピタキシー法)、VPE法(気相エピタキシー法)、MOCVD法(有機金属気相成長法)、MBE法(分子線エピタキシー法)、ガスソースMBE法、またはこれらの方法を組み合わせた方法等を用いることができる。
なお、本発明によって製造される半導体発光素子には、第1導電型半導体層、活性層および第2導電型半導体層以外の層が含まれていてもよく、たとえば公知の反射層や拡散防止層等の層が含まれることは言うまでもない。
また、本発明において、第四級アンモニウム塩を含む溶液としては、たとえば第四級アンモニウム化合物の塩(R1R2R3R4N+X-:R1、R2、R3およびR4はそれぞれアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を意味し、X-は塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸水素イオンまたは水酸化物イオンを意味し、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ互いに異なる種類であってもよく、R1、R2、R3およびR4の少なくとも2つが同一種類であってもよい)を含む溶液を用いることができ、なかでもTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を含む溶液、TEAH(テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド)を含む溶液またはこれらの溶液の混合液を好ましく用いることができ、TMAHの水溶液を用いることが特に好ましい。
また、第四級アンモニウム塩を含む溶液として、TMAHを含む溶液、TEAHを含む溶液またはこれらの溶液の混合液を用いる場合には、III族窒化物半導体結晶のエッチング特性を良好とする観点から、溶液の全質量に対するTMAHの質量とTEAHの質量との総質量の割合(濃度)が1質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
また、第四級アンモニウム塩を含む溶液として、TMAHを含む溶液、TEAHを含む溶液またはこれらの溶液の混合液を用いる場合には、III族窒化物半導体結晶のエッチング特性を良好とする観点からは、溶液の温度は10℃以上90℃以下であることが好ましい。
また、第四級アンモニウム塩を含む溶液として、TMAHを含む溶液、TEAHを含む溶液またはこれらの溶液の混合液を用いる場合には、溶液のpHは7以上であることが好ましい。なお、TMAHを含む溶液としてはたとえばTMAHの水溶液を挙げることができ、TEAHを含む溶液としてはたとえばTEAHの水溶液を挙げることができる。
特に、第四級アンモニウム塩を含む溶液として、TMAHの水溶液を用いた場合には、TMAHの水溶液は通常PHが7以上であることから、溶液全体に対するTMAHの濃度を1質量%以上70質量%以下とすることによってIII族窒化物半導体結晶(特にGaN)に対する良好なエッチング特性を得られる傾向にある。また、TMAHの水溶液を10℃以上90℃以下とした状態でウェットエッチングを行なうことによって、III族窒化物半導体結晶(特にGaN)のエッチングの制御が容易となる傾向にある。
また、本発明によって製造された半導体発光素子の光取り出し面における凹凸形状の凸部100の形状は、図11の模式的断面図に示すように先端部の断面形状が三角形となる形状、図12の模式的断面図に示すような先端部の断面形状が台形となる形状、または図13の模式的断面図に示すように先端部の断面形状が三角形になるものと台形となるものとが混在した形状に加工されることが好ましい。このような形状を有する凸部100を光取り出し面に設けることによって、活性層から放射された光をその光取り出し面から外界へより効果的に取り出すことができる傾向にある。
本発明によって形成される凹凸形状において凸部100の径は0.1μm以上10μm以下とすることが好ましい。なお、本発明において、「径」とは、凸部の底面の外周上に任意の2点を結ぶ直線のうち最長の直線の長さのことを意味する。
たとえば、本発明において、第四級アンモニウム塩を含む溶液(たとえばTMAHの水溶液)の濃度、温度および処理時間から選択された少なくとも1種の条件を制御してウェットエッチングを行なった場合には、半導体基板を除去することによって露出した半導体結晶層の表面のエッチングが容易となる傾向にある。たとえば、本発明においては、凸部100の径を0.1μm以上10μm以下の範囲よりも小さい範囲である0.1μm以上2μm以下の範囲内に制御することができ、特開2007−165409号公報に開示された方法と比較しても凹凸形状のばらつきを少なくすることができるため、半導体発光素子の光取り出し効率を向上することができる。
また、本発明においては、半導体基板を除去することによって露出した表面ではない表面に凹凸形状を形成する場合においても、第四級アンモニウム塩を含む溶液(たとえばTMAHの水溶液)の濃度、温度および処理時間から選択された少なくとも1種の条件を制御してウェットエッチングを行なうことによって、エピタキシャル成長したIII族窒化物半導体結晶(たとえばGaN結晶)の最表面に形成される凹凸形状に含まれる凸部100の径をたとえば0.1μm以上10μm以下の範囲内に収まるように制御することもできる。
本発明においては、半導体結晶層の光取り出し面となる表面のウェットエッチング後にボンディング電極を形成することができるため、第四級アンモニウム塩を含む溶液への浸漬によってボンディング電極が腐食するといった問題を発生しないようにすることができる。したがって、本発明の製造方法によれば、特開2007−165409号公報に開示された方法と比較して、半導体発光素子の歩留まりを向上することができるため、低コストで半導体発光素子を製造することも可能となる。
以上のような本発明の製造方法で得られた半導体発光素子においては、半導体結晶層の光取り出し面になる表面、半導体結晶層の側面および半導体結晶層の光取り出し面にはならない表面にそれぞれ凹凸形状が形成され得る。
また、本発明の製造方法で得られた半導体発光素子の光取り出し面を構成する半導体結晶層は、p型半導体結晶層、n型半導体結晶層およびn+型半導体結晶層からなる群から選択された少なくとも1つであり得る。ここで、p型半導体結晶層はp型のドーパントが拡散した半導体結晶層のことであることは言うまでもない。また、n型半導体結晶層およびn+型半導体結晶層はともにn型のドーパントが拡散した半導体結晶層のことであるが、n型のドーパントの濃度が5×1018/cm3未満であるときにはn型半導体結晶層となりn型のドーパントの濃度が5×1018/cm3以上であるときにはn+型半導体結晶層となる。
<実施形態1>
図1に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態1による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。
図1に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態1による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。
図1の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、サファイア基板からなる半導体基板5上に、GaN結晶からなるバッファ層4、n型AlaGa1-aN(0≦a≦1)結晶からなるn型窒化物半導体層3、ノンドープのInbGa1-bN(0<b<1)からなる活性層2、およびp型AlcGa1-cN(0≦c≦1)からなるp型窒化物半導体層1が順次積層されている。また、p型窒化物半導体層1の表面上にはp型用オーミック電極6が形成されており、p型用オーミック電極6の一部領域上にはp側パッド電極7が形成されている。また、n型窒化物半導体層3の表面上にはn型用オーミック電極8が形成されている。
ここで、この窒化物半導体発光ダイオード素子においては、p型窒化物半導体層1の上面が光取り出し面になっており、この光取り出し面には複数の凸部100を有する凹凸形状が形成されている。
以下、図2〜図5の模式的断面図を参照して、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子の製造方法の一例について説明する。
まず、図2に示すように、サファイア基板からなる半導体基板5上にバッファ層4が形成され、その上にn型窒化物半導体層3、活性層2およびp型窒化物半導体層1がMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により順次エピタキシャル成長して積層される。これにより、窒化物半導体結晶層積層体(ウエハ)が形成される。
次に、上記のようにして形成したウエハのp型窒化物半導体層1の表面上にフォトリソグラフィ法によってエッチング用マスクパターンを形成し、たとえばドライエッチング法によって、図3に示すように、p型窒化物半導体層1、活性層2およびn型窒化物半導体層3を部分的に除去する。これにより、エッチング用マスクパターンによって覆われていなかった領域下においてn型窒化物半導体層3が露出し、n型窒化物半導体層3の露出面がn型用オーミック電極形成面として利用される。なお、上記のドライエッチング後においては、エッチング用マスクパターンが有機溶剤によって除去される。
次に、上記のドライエッチング後のウエハをTMAH水溶液中に浸漬させて図4に示すように矢印9の方向にウェットエッチングを行なうことによって、図5に示すように、凸部100を有する凹凸形状がn型窒化物半導体層3およびp型窒化物半導体層1の表面および側面ならびに活性層2の側面に形成されたウエハが得られる。なお、図5においては説明の便宜上、微細な凹凸形状については省略している。
この例では、上記のウエハを浸漬させたTMAH水溶液はPH7以上とされ、TMAH水溶液中のTMAHの濃度は30質量%とされ、TMAH水溶液の温度は40℃とされ、ウェットエッチング処理時間は10分間とされているが、これに限定されるものでないことは言うまでもなく、TMAH水溶液の濃度、温度およびウェットエッチング処理時間の少なくとも1つの条件を適宜制御することによって所望の凹凸形状を制御することができる。
上記のようにして形成した凹凸形状の凸部100は、図11の模式的断面図に示すように先端部の断面形状が三角形となる形状、図12の模式的断面図に示すような先端部の断面形状が台形となる形状、または図13の模式的断面図に示すように先端部の断面形状が三角形になるものと台形となるものとが混在した形状に加工されることが好ましい。このことは、以下の他の実施形態においても同様である。
この例においては、p型窒化物半導体層1およびn型窒化物半導体層3の表面ならびにp型窒化物半導体層1、活性層2およびn型窒化物半導体層3の側面において複数の凸部100を有する凹凸形状が形成され、その凸部100の径をたとえば0.2μm以上5μm以下の径の範囲内とすることができる。
また、凹凸形状の凸部100の形成後においては、図1に示されているように、p型窒化物半導体層1上のp型用オーミック電極6として、たとえば厚さが約200nmのITO(Indium Tin Oxide)層がスパッタリング法によって形成される。
次に、フォトリソグラフィ法によってエッチング用マスクパターン(図示せず)を形成し、p型窒化物半導体層1の側面、活性層2の側面、およびn型窒化物半導体層3のn型用オーミック電極形成面の領域に形成されたITO層をウェットエッチング法により除去する。これにより、p型窒化物半導体層1上に残されたITO層からなるp型用オーミック電極6が形成されるとともに、n型窒化物半導体層3のn型用オーミック電極形成面が露出する。このウェットエッチング後には有機溶剤等によってエッチング用マスクパターンが除去される。
続いて、たとえば厚さ約1000nmのPd−Au層からなるp側パッド電極7をp型用オーミック電極6の一部領域上に形成する。また、たとえば厚さ約1000nmのTi−Al層からなるn型用オーミック電極8をn型窒化物半導体層3の露出面上に形成する。
最後に、バックグラインドによって半導体基板5の厚みをたとえば約100μm程度まで減少させた後に、たとえば一辺が350μmの正方形状にスクライブ法によって分割して、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子を得ることができる。
以上のように、実施形態1の製造方法によれば、半導体結晶層の表面および側面にTMAH水溶液により簡便に凹凸形状を形成することができる。また、実施形態1の製造方法によれば、凹凸形状を構成する凸部100の径をたとえば0.2μm以上5μm以下の径の範囲内とすることができるため、凹凸形状のばらつきも低減することができる。
したがって、本発明の製造方法によれば、活性層2からの光を外界へ取り出す光取り出し効率が改善された窒化物半導体発光ダイオード素子をTMAH水溶液を用いたウェットエッチングにより簡便、容易かつ低コストで製造することができる。
<実施形態2>
図6に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態2による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、公知の基板貼り合わせ技術と基板剥離技術とを利用して製造されている点に特徴があり、p型窒化物半導体層1が接合金属層10を介して導電性支持基板11と接合されているとともにバッファ層4および半導体基板5が剥離除去されている。
図6に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態2による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、公知の基板貼り合わせ技術と基板剥離技術とを利用して製造されている点に特徴があり、p型窒化物半導体層1が接合金属層10を介して導電性支持基板11と接合されているとともにバッファ層4および半導体基板5が剥離除去されている。
以下、図6に示す窒化物半導体発光ダイオード素子の製造方法の一例について説明する。まず、実施形態1と同様にして、図2に示すように、半導体基板5上にバッファ層4を形成し、その上にn型窒化物半導体層3、活性層2およびp型窒化物半導体層1をMOCVD法により順次エピタキシャル成長して積層する。これにより、窒化物半導体結晶層積層体(ウエハ)を形成する。
次に、上記のようにして形成されたウエハのp型窒化物半導体層1に公知の基板貼り合わせ技術によって図6に示す接合金属層10を介して導電性Siからなる導電性支持基板11をp型窒化物半導体層1に接合した後に、公知の基板剥離技術によってバッファ層4および半導体基板5を剥離除去する。
次に、上記のバッファ層4および半導体基板5の剥離除去後のウエハをTMAH水溶液中に浸漬させて図7の模式的断面図に示すように矢印9の方向にウェットエッチングを行なうことによって、凸部100を有する凹凸形状がn型窒化物半導体層3およびp型窒化物半導体層1の表面および側面ならびに活性層2の側面に形成されたウエハを得る。
この例では、上記のウエハを浸漬させたTMAH水溶液はPH7以上とされ、TMAH水溶液中のTMAHの濃度は20質量%とされ、TMAH水溶液の温度は40℃とされ、ウェットエッチング処理時間は5分間とされている。また、図示はしていないが、導電性支持基板11のSiの露出した領域はレジストを塗布しておくこと等で容易に保護することができる。
これにより、図8の模式的断面図に示すように、n型窒化物半導体層3の表面にはTMAH溶液によって、凸部100を有する凹凸形状が形成され、その凸部100の径をたとえば0.1μmから3μm径の範囲内とすることができ、特開2007−165409号公報に開示された方法の場合と比較しても凹凸形状のばらつきは少なく形成できることがわかる。
その後、たとえば厚さ約500nmのPd−Au層からなるp側電極17を導電性支持基板11の下面上に形成する。また、たとえば厚さ約1000nmのTi−Al層からなるn型用オーミック電極8をn型窒化物半導体層3上に形成する。
最後に、ダイシング等の方法によって導電性支持基板11をたとえば一辺が約350μmの正方形状チップに分割することによって、図6に示す本発明の実施形態2による窒化物半導体発光ダイオード素子を得ることができる。
本実施形態2においては、導電性支持基板11を用いることによって、導電性支持基板11の下面上のp側電極17とn型窒化物半導体層3上のn型用オーミック電極8とを対向するように配置させることができる。この場合、窒化物半導体発光ダイオード素子の同一の表面側に2つの電極を形成する必要がなく、n型窒化物半導体層3の光取り出し面とその上の凹凸形状の形成領域を広く確保することができることから、光取り出し効率が顕著に改善された窒化物半導体発光ダイオード素子とすることができる。
なお、実施形態2の図7に示す工程において、TMAH溶液の濃度を40質量%に設定するとともに、温度を30℃に設定し、かつウェットエッチング処理時間を8分間とすることにより、凹凸形状の凸部100の径をたとえば1μm以上10μm以下の範囲内とすることができる。
<実施形態3>
図9に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態3による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、成長基板として導電性のn型窒化ガリウム基板12が用いられている点に特徴がある。
図9に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態3による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、成長基板として導電性のn型窒化ガリウム基板12が用いられている点に特徴がある。
以下に、図9に示す窒化物半導体発光ダイオード素子の製造方法の一例について説明する。まず、n型窒化ガリウム基板12上に、n型窒化物半導体層3、活性層2およびp型窒化物半導体層1をMOCVD法によって順次エピタキシャル成長して、窒化物半導体結晶層積層体(ウエハ)を形成する。
次に、実施形態1の場合と同様に、たとえばTMAH水溶液を用いたウェットエッチングによって、p型窒化物半導体層1の表面に凸部100を有する凹凸形状を形成する。ここで、n型窒化ガリウム基板12の表面にはレジストを形成しておくことによって容易に保護することができる。
その後、p型窒化物半導体層1上にp側パッド電極7を形成するとともに、n型窒化ガリウム基板12の下面にn側電極18を形成する。
最後に、ダイシング等の方法によってウエハをたとえば一辺が約350μmの正方形状チップに分割することによって、図9に示す本発明の実施形態3による窒化物半導体発光ダイオード素子を得ることができる。
実施形態3においても、導電性であるn型窒化ガリウム基板12を用いることによってn型窒化ガリウム基板12の下面のn側電極18とp型窒化物半導体層1上のp側パッド電極7とが鉛直方向に対向するように配置することができる。したがって、実施形態2と同様に、n型窒化物半導体層3の光取り出し面の凹凸形状の形成領域を広く確保することができることから、光取り出し効率が顕著に改善された窒化物半導体発光ダイオード素子とすることができる。
なお、本実施形態3においては、光取り出し効率を向上するために、n側電極18に用いる材料としてたとえば活性層2から放射された光に対して高い反射率を有する金属材料であるAgやAl等を含んだ材料を用いることもでき、またはn型窒化ガリウム基板12とn側電極18との間に活性層2から放射された光に対して高い反射率を有する金属材料であるAgやAl等を含んだ材料からなる反射層(図示せず)を挿入することもできる。
<実施形態4>
図10に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態4による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、成長基板として導電性のn型窒化ガリウム基板12の裏面に凸部100を有する凹凸形状が形成されており、n型窒化ガリウム基板12の裏面の凹凸形状が光取り出し面となっている点に特徴がある。
図10に、本発明の半導体発光素子の製造方法の一例である実施形態4による製造方法によって作製された窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。この窒化物半導体発光ダイオード素子は、成長基板として導電性のn型窒化ガリウム基板12の裏面に凸部100を有する凹凸形状が形成されており、n型窒化ガリウム基板12の裏面の凹凸形状が光取り出し面となっている点に特徴がある。
以下に、図10に示す窒化物半導体発光ダイオード素子の製造方法の一例について説明する。まず、n型窒化ガリウム基板12上に、n型窒化物半導体層3、活性層2およびp型窒化物半導体層1をMOCVD法によって順次エピタキシャル成長して窒化物半導体結晶層積層体(ウエハ)を形成する。
次に、p型窒化物半導体層1上にたとえば厚さ約200nmのp型用オーミック電極6をスパッタリング法により形成する。このp型用オーミック電極6には、活性層2から放射された光に対して高い反射率を有する材料を用いることもできる。
次に、フォトリソグラフィ法によってエッチング用マスクパターン(図示せず)を形成する。そして、ドライエッチング法によって、p型用オーミック電極6、p型窒化物半導体層1、活性層2およびn型窒化物半導体層3を部分的に除去する。これにより、p型用オーミック電極6のパターンニングを行なうとともに、エッチング用マスクパターンによって覆われていなかった領域下におけるn型窒化物半導体層3が露出し、そのn型窒化物半導体層3の露出面がn型用オーミック電極形成面として利用される。上記のドライエッチング後においては、エッチング用マスクパターンが有機溶剤等によって除去される。
その後、n型窒化ガリウム基板12に対してバックグラインドを行ない、n型窒化ガリウム基板12の厚みをたとえば200μmまで減少させる。続いて、実施形態1の場合と同様のTMAH溶液を用いたウェットエッチングによって、n型窒化ガリウム基板12のバックグラインドされた面に凸部100を有する凹凸形状を形成する。なお、n型窒化ガリウム基板12側と反対側の表面をレジストでコーティングしておくことによって、その表面を容易に保護することができる。また、レジストは容易に除去することができる。
続いて、たとえば厚さ約1000nmのPd−Au層からなるp側パッド電極7をp型用オーミック電極6の一部の領域上に形成する。また、n型窒化物半導体層3の露出面上に、n型用オーミック電極8として、たとえば厚さ約1000nmのTi−Al層を形成する。
最後に、スクライブ法によってウエハをたとえば一辺が350μmの正方形状チップに分割し、さらにフリップチップマウントが行われる。以上のようにして、光取り出し面であるn型窒化ガリウム基板12の全面に凸部100を有する凹凸形状が形成されて、光取り出し効率が改善された窒化物半導体発光ダイオード素子を得ることができる。
なお、以上の種々の説明は、本発明の個々の実施形態を限定するものでなく、たとえば第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングが行なわれる半導体結晶層の最表面はp型窒化物半導体層、あるいはn型窒化物半導体層、あるいは高濃度n+型窒化物半導体層であってもよい。
また、上記においては、たとえばTMAH水溶液の濃度、温度およびウェットエッチング処理時間を適宜設定することによって、凹凸形状の凸部100の径を0.1μm以上10μm以下の範囲内に制御することもできる。
また、上記においては、レジスト等により保護コーティングを行なうことで、光取り出し面に凹凸形状を作製しない領域を部分的に形成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の半導体発光素子の製造方法によれば、高精度なフォトリソグラフィ設備やUV光照射装置のような特殊な設備が不要であり、また危険が伴う高温のエッチング液は必要なく、さらには短いエッチング処理時間で、光取り出し面の微細な凹凸形状を制御性良く、かつ容易に低コストで形成することができ、また金属電極の腐食による歩留まりの低下を抑止することができる光取り出し効率の改善された窒化物半導体発光ダイオード素子等の半導体発光素子を製造することができる。
1 p型窒化物半導体層、2 活性層、3 n型窒化物半導体層、4 バッファ層、5 半導体基板、6 p型用オーミック電極、7 p側パッド電極、8 n型用オーミック電極、9 矢印、10 接合金属層、11 導電性支持基板、12 n型窒化ガリウム基板、17 p側電極、18 n側電極、100 凸部。
Claims (12)
- 半導体基板上に半導体結晶層を形成する工程と、
前記半導体結晶層に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる前記半導体結晶層の表面に凹凸を形成する工程と、
を含む、半導体発光素子の製造方法。 - 前記半導体結晶層が窒化ガリウムからなることを特徴とする、請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記半導体結晶層の前記側面にも凹凸を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 窒化ガリウム基板上に半導体結晶層を形成する工程と、
前記窒化ガリウム基板に対して第四級アンモニウム塩を含む溶液によるウェットエッチングを行なうことによって光取り出し面となる前記窒化ガリウム基板の表面に凹凸を形成する工程と、
を含む、半導体発光素子の製造方法。 - 前記溶液の濃度、温度および処理時間の少なくとも1つを制御することによって、前記凹凸の形状を制御することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記凹凸は半導体発光素子の光取り出し面でない領域にも形成されることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記溶液は、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液およびテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記溶液の全質量に対する前記テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの質量と前記テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドの質量との総質量の割合が70質量%以下であることを特徴とする、請求項7に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記溶液の温度は10℃以上90℃以下であることを特徴とする、請求項7または8に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記溶液はpH7以上であることを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
- 請求項1から10のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法により製造された半導体発光素子であって、
前記半導体発光素子の凹凸の凸部の径が0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする、半導体発光素子。 - 請求項1から10のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法により製造された半導体発光素子であって、
前記半導体結晶層はp型半導体結晶層、n型半導体結晶層およびn+型半導体結晶層からなる群から選択された少なくとも1つであることを特徴とする、半導体発光素子。
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