JP2009157530A - 物品管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】タグの読み取り時間を短縮し、物品の管理を容易にできるようにする。
【解決手段】リーダライタ装置12には、アンテナ切替器13を介して複数のアンテナユニット14[1]〜14[N]が行方向および列方向にカスケード接続される。リーダライタ装置12は、上位制御装置11からの制御指示にしたがってアンテナ切替器13を切替制御し、アンテナユニット14[1]〜14[N]を行単位及び列単位に順次切り替えて、通信範囲内に存在する無線タグとの間でデータを読み書きするための信号を送信する。上位制御装置11は、リーダライタ装置12により送信された信号に対する無線タグの応答信号を、行及び列を表す情報に対応付けて管理する。
【選択図】図1
【解決手段】リーダライタ装置12には、アンテナ切替器13を介して複数のアンテナユニット14[1]〜14[N]が行方向および列方向にカスケード接続される。リーダライタ装置12は、上位制御装置11からの制御指示にしたがってアンテナ切替器13を切替制御し、アンテナユニット14[1]〜14[N]を行単位及び列単位に順次切り替えて、通信範囲内に存在する無線タグとの間でデータを読み書きするための信号を送信する。上位制御装置11は、リーダライタ装置12により送信された信号に対する無線タグの応答信号を、行及び列を表す情報に対応付けて管理する。
【選択図】図1
Description
この発明は、非接触型ICタグを用いて物品を管理する物品管理システムに関する。
ICカードやICタグを用いた非接触型リーダライタシステムは、一般にRF−ID(Radio Frequency IDentification)システムと呼ばれており、交通カードシステム、物品管理システム等に実用化されている。
このRF−IDシステムの主要な構成は、ICチップにループアンテナを備え、電源を内蔵しない非接触型ICタグ(以下ICタグ)と、このICタグと無線通信を行うリーダライタ装置である。上記リーダライタ装置にはループアンテナが備えられ、このループアンテナによりICタグ内のICチップを駆動する電力と質問データを常時または間欠的に送信し、この電力と質問データを受信できる範囲内、すなわち通信可能領域内にあるICタグより応答データを得ている。以下、ICタグのループアンテナをタグアンテナ、リーダライタ装置のループアンテナをルーブアンテナとする。
ここでは、13.56MHzの周波数を用いた電磁誘導型リーダライタ装置(以下リーダライタ装置)及びそのループアンテナとICタグについて述べる。電源を内蔵しないICタグがリーダライタ装置と無線通信するためには、リーダライタ装置に含まれる送信アンテナが発生する磁界が、ICタグ内部の回路を駆動するための起電力を発生できる空間的距離範囲内にあり、かつタグアンテナのループ面を鎖交する方向性をもつ位置関係でなければならない。1つのアンテナに対してICタグとの通信が可能となる範囲をそのアンテナの読取範囲とする。ICタグが複数であっても上記の条件やICタグ間、アンテナ間とのループコイルの結合などによる通信条件が満たされていれば、1つのアンテナで複数のICタグを一括して読み取ることができる。
また、上記リーダライタ装置に複数のループアンテナを接続して、これら複数のループアンテナを順次切り替えながらICタグを読取するRF−IDシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。具体例としては、図書館の書籍棚アンテナシステムなどに代表される物品管理システムが挙げられる。このようにすると、システム構成に必要な装置の台数を少なく抑えることができるため、設置コストを低く抑えることが可能となる。
特開2006−338120公報
上述したように、リーダライタ装置に複数のループアンテナを設けた場合、システム構成に必要な装置の台数を少なく抑えることができるため、設置コストを低く抑えることが可能となる。しかしながら、1台のリーダライタ装置に接続された全てのループアンテナを1つずつ切り替えながらICタグを読み取るため、ループアンテナの数だけ切替回数が発生してしまう。その結果、全てのループアンテナの読取動作を完了するまでに長い処理時間が必要となる。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、タグの読み取り時間を短縮し、物品の管理を容易にすることができる物品管理システムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明に係る物品管理システムは、物品にICタグを取着し、該ICタグとの間で、電磁誘導作用を用いた無線通信により、非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うリーダライタ装置を備えた物品管理システムであって、前記リーダライタ装置が、前記ICタグとの間で非接触通信を行うためのアンテナユニットの集合体からなるアンテナモジュールを複数備えており、該複数のアンテナモジュールを複数行、複数列にわたり、各行、各列、それぞれに少なくとも1つのアンテナモジュールを配置し、前記複数のアンテナモジュールを前記行単位及び列単位に順次切り替えて、前記ICタグとの間でデータを書き込み又は読み出しするためのリードライト信号を、前記各行単位及び各列単位で送出することを特徴とする。
また、前記リーダライタ装置により送出されたリードライト信号に対する前記ICタグの応答信号を前記行及び列を表す情報に対応付けて管理する制御装置をさらに具備することを特徴とする。
この発明に係るリーダライタ装置は、上記した構成のほか、以下のような各種構成を備えることもできる。
第1の構成は、上記物品管理システムにおいて、前記リーダライタ装置が、複数行、複数列にわたり、各行、各列、それぞれに1つのアンテナモジュールを配置し、該各行、各列に配置された1つのアンテナモジュールはそれぞれ複数のアンテナユニットを備えていることを特徴とする。
第2の構成は、上記物品管理システムにおいて、前記リーダライタ装置が、複数行、複数列にわたり、各行、各列、それぞれに1つのアンテナモジュールを配置し、該各行、各列に配置された1つのアンテナモジュールは、それぞれ1つのアンテナユニットから構成されることを特徴とする。
第3の構成は、上記物品管理システムにおいて、前記リーダライタ装置が、複数行、複数列にわたり、各行、各列、それぞれに複数のアンテナモジュールを配置し、該各行、各列に配置された複数のアンテナモジュールは、それぞれ1つのアンテナユニットから構成されることを特徴とする。
上記構成では、リーダライタ装置には、複数のアンテナユニットが行方向および列方向に配置され、リーダライタ装置は、アンテナユニットを行単位及び列単位に順次切り替えて、通信範囲内に存在するICタグを読み取るように制御している。このようにすることで、アンテナ切替回数を少なくすることができるため、全アンテナユニットの読取を完了するまでの時間を短縮できる。また読取したICタグとアンテナユニットの配置を照合することで物品の位置を特定可能とする。
したがってこの発明によれば、タグの読み取り時間を短縮し、物品の管理を容易にすることができる物品管理システムを提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態に係る物品管理システムの基本的な構成を示すブロック図である。
このシステムは、上位制御装置11、リーダライタ装置12、アンテナ切替器13、および複数(N台)のアンテナユニット14[1]〜14[N]を備える。なお、図1において、[i]はアンテナユニットの通し番号、#jkは行列番号(j行、k列)を示す。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態に係る物品管理システムの基本的な構成を示すブロック図である。
このシステムは、上位制御装置11、リーダライタ装置12、アンテナ切替器13、および複数(N台)のアンテナユニット14[1]〜14[N]を備える。なお、図1において、[i]はアンテナユニットの通し番号、#jkは行列番号(j行、k列)を示す。
上位制御装置11は、例えばパーソナル・コンピュータやサーバ装置が用いられる。上位制御装置11にはリーダライタ装置12が接続される。アンテナユニット14[1]〜14[N]は、図1に示すようにマトリックス状に配置され、アンテナ切替器13に行方向及び列方向にカスケード接続される。接続形態の詳細は後述する。リーダライタ装置12は、上位制御装置11の制御の下で、アンテナ切替器13を所定の時間間隔で切り替え制御し、アンテナユニット14[1]〜14[N]を行単位及び列単位に順次切り替えて、通信範囲内に存在するICタグとの間でデータを読み書きするためのリードライト信号を送信する。
ここで、アンテナユニット14[1]〜14[N]の構成および制御方式について説明する。
例えば、N台のアンテナユニット14[1]〜14[N]をA×Bの行列に配列するものとし、行Aの数をa、列Bの数をbとすると、アンテナユニット14[1]〜14[N]の総数Nは、次のように表すことができる。ただし、α<b,β<aである。
N =(a−1)×b+α もしくは
N =a×(b−1)+β もしくは
N =a×b
つまり、N台のアンテナユニット14[1]〜14[N]をA×Bの行列に展開、整列することができ、各行と列の属性を1つのアンテナに持たせることができる。1つの行属性Aには、最大b台のアンテナ、グループ数bの列属性が存在する。同様に1つの列属性Bには、a台のアンテナ、グループ数aの行属性が存在する。
例えば、N台のアンテナユニット14[1]〜14[N]をA×Bの行列に配列するものとし、行Aの数をa、列Bの数をbとすると、アンテナユニット14[1]〜14[N]の総数Nは、次のように表すことができる。ただし、α<b,β<aである。
N =(a−1)×b+α もしくは
N =a×(b−1)+β もしくは
N =a×b
つまり、N台のアンテナユニット14[1]〜14[N]をA×Bの行列に展開、整列することができ、各行と列の属性を1つのアンテナに持たせることができる。1つの行属性Aには、最大b台のアンテナ、グループ数bの列属性が存在する。同様に1つの列属性Bには、a台のアンテナ、グループ数aの行属性が存在する。
また、各アンテナユニット14[1]〜14[N]に、行属性でON、列属性でONとなる2種類のリーダライタ入出力端子をもたせる。図2に、アンテナユニット14[1]の内部構成の一例を示す。ここでは、アンテナユニット14[2]〜14[N]は同一構成のため、アンテナユニット14[1]を例にとって説明する。アンテナユニット14[1]は、列属性を有する列属性端子22と、行属性を有する行属性端子21、スイッチ23と、アンテナ回路24とを備える。アンテナ回路24は、物品に取着されるICタグと通信するためのループアンテナである。スイッチ23は、アンテナ切替器13から供給される切替信号にしたがって、列属性を有する列属性端子22と行属性端子21とを選択的に切り替えていずれかをアンテナ回路24と接続する。
さらに、同じ行属性、列属性同士のアンテナユニット14[1]〜14[N]はカスケード接続され、各属性のグループ毎にアンテナ切替器13と接続される。図3にアンテナユニット14[1]〜14[N]の接続形態の一例を示す。図4,図5は、図3の回路構成の一例である。カスケード接続とは、図4,図5に示すように、リーダライタ装置からのリードライト信号出力の1つに対応し、複数のアンテナを並列に接続(継続接続)するものである。なお、アンテナ回路は通常LとCから構成されるが、Cを省略することもできる。図3に示すように、アンテナユニット14[1],14[4],14[5]は、列方向に列属性端子22によりカスケード接続され、アンテナ切替器13の列属性ポートに接続される。また、アンテナユニット14[1],14[2],14[3]は、行方向に行属性端子21によりカスケード接続され、アンテナ切替器13の行属性ポートに接続される。アンテナ切替器13の同一の行属性ポート、又は同一の列属性ポートに接続されるアンテナユニットの集合体をアンテナモジュールと称する。
アンテナ切替器13は、行属性/列属性の各グループの和の数の切替ポートを持ち、行単位、列単位で順次ポートを切替制御する。これに伴って、アンテナユニット14[1]〜14[N]では、同一の行属性/列属性でスイッチ23により入出力端子がONとなる。スイッチ23の切替信号は、各アンテナユニットの列属性と行属性を切り替えるためのもので、各アンテナユニットに対し、共通の信号とすることもできる。すなわち、全アンテナユニットの列属性と行属性を一斉に切り替えることができる。このようにすると、各アンテナユニット毎に個別の切替信号を供給する場合に比べ、大幅に回路構成を省略化できる。
次に、以上のように構成された物品管理システムにおけるICタグ読取動作について説明する。ここでは、図6に示すようにアンテナユニット総数N=14台とした場合を例にとって説明する。
図6において、リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、アンテナ切替器13を介して、アンテナユニット14[1]〜14[14]について、アンテナモジュール毎に「行1」、「行2」、「行3」、「行4」、「列1」、「列2」、「列3」、「列4」を一巡とした切替を行いICタグの読取を行う。つまり、各切替による読取では、以下のようなアンテナユニットの組合せで、同時にICタグの読取を行う。
図6において、リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、アンテナ切替器13を介して、アンテナユニット14[1]〜14[14]について、アンテナモジュール毎に「行1」、「行2」、「行3」、「行4」、「列1」、「列2」、「列3」、「列4」を一巡とした切替を行いICタグの読取を行う。つまり、各切替による読取では、以下のようなアンテナユニットの組合せで、同時にICタグの読取を行う。
「行1」:アンテナ#11、#12、#13、#14
「行2」:アンテナ#21、#22、#23、#24
「行3」:アンテナ#31、#32、#33
「行4」:アンテナ#41、#42、#43
「列1」:アンテナ#11、#21、#31、#41
「列2」:アンテナ#12、#22、#32、#42
「列3」:アンテナ#13、#23、#33、#43
「列4」:アンテナ#14、#24
また、リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、各「行」「列」に対応するアンテナユニットの組合せをデータとして保持している。リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、「行」、「列」毎の一巡した切替読取によって、各「行」、「列」で読取できたICタグのタグ情報をそれぞれ記憶する。
「行2」:アンテナ#21、#22、#23、#24
「行3」:アンテナ#31、#32、#33
「行4」:アンテナ#41、#42、#43
「列1」:アンテナ#11、#21、#31、#41
「列2」:アンテナ#12、#22、#32、#42
「列3」:アンテナ#13、#23、#33、#43
「列4」:アンテナ#14、#24
また、リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、各「行」「列」に対応するアンテナユニットの組合せをデータとして保持している。リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、「行」、「列」毎の一巡した切替読取によって、各「行」、「列」で読取できたICタグのタグ情報をそれぞれ記憶する。
ここで、リーダライタ装置12は、一巡の切替読取において、1つのICタグに対して「行」のいずれかで1回、「列」のいずれかで1回それぞれタグ情報を読み取る。リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、タグ読取結果と、各「行」「列」に対応するアンテナユニットの組合せを表すデータとを照合することにより、読取できた「行」「列」に共通したアンテナユニット#Xにタグが存在すると判断できる。
例えば、図6において、いずれかのアンテナユニット(タグ読取範囲)に、1つのICタグが置かれているものとする。リーダライタ装置12の一巡の読取結果では、「行3」及び「列2」の読取時において同一のタグ情報が得られたとする。リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、各「行」「列」におけるアンテナユニットの組合せデータと前述の読取結果(「行3」及び「列2」)の照合により、タグがアンテナユニット#32に存在すると判断できる。
以上述べたように上記第1の実施形態では、各アンテナユニット14[1]〜14[N]は、行方向/列方向にそれぞれカスケード接続可能とされ、リーダライタ装置12及び上位制御装置11の制御により、行単位、列単位でICタグの読取動作を行う。つまり、各アンテナユニット14[1]〜14[N]に対して、それぞれ計2回ずつ読取動作を行うように制御する。また、上位制御装置11に、アンテナユニット14[1]〜14[N]毎に行属性/列属性の2つの属性情報を持たせる。これにより上位制御装置11では、行属性/列属性それぞれの読取データを管理し、その組合せ結果からどのアンテナユニット14でどのICタグが読取できたかを集計・判別することが可能となる。
したがって上記第1の実施形態によれば、複数のアンテナユニットにより通信範囲内に存在するICタグを読み取る場合に、アンテナユニットの切り替え回数を減らすことができるため、全てのアンテナユニットの読取動作を完了するまでの時間を短縮することが可能となる。さらに、ICタグの読み取られた位置を把握することが可能となるため、簡易な構成で効率良く物品の管理を行う物品管理システムを実現できる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、各アンテナユニットにアンテナをOFF(電波を送出しない状態)にするためのアンテナOFF切替回路を設けるようにしたものである。
図7は、第2の実施形態に係るアンテナユニットの内部構成および動作を示す図である。各アンテナユニット4は、リーダライタ入力/出力コネクタ41,42を有する。入力コネクタ41は、リーダライタ装置12もしくは中継器(切替装置)もしくは別のアンテナユニット4からの出力を受けるための入力端である。出力コネクタ42は、さらに別のアンテナユニット4に入力するための出力端である。また、アンテナユニット4に入力されたRW出力の送出をON/OFFするスイッチ回路43を備える。
この発明の第2の実施形態は、各アンテナユニットにアンテナをOFF(電波を送出しない状態)にするためのアンテナOFF切替回路を設けるようにしたものである。
図7は、第2の実施形態に係るアンテナユニットの内部構成および動作を示す図である。各アンテナユニット4は、リーダライタ入力/出力コネクタ41,42を有する。入力コネクタ41は、リーダライタ装置12もしくは中継器(切替装置)もしくは別のアンテナユニット4からの出力を受けるための入力端である。出力コネクタ42は、さらに別のアンテナユニット4に入力するための出力端である。また、アンテナユニット4に入力されたRW出力の送出をON/OFFするスイッチ回路43を備える。
(接続形態1)
アンテナユニット4は、1つ、もしくは2つ以上に分かれてカスケード接続される。例えば、図8に、アンテナユニット4をカスケード接続した場合の読取動作を示す。なお、図8(a)は行方向の読取時、図8(b)は列方向の読取時を示す。リーダライタ装置12とアンテナユニット4の間には中継器となる切替装置15があり、アンテナユニット4は、行方向にカスケード接続される。
アンテナユニット4は、1つ、もしくは2つ以上に分かれてカスケード接続される。例えば、図8に、アンテナユニット4をカスケード接続した場合の読取動作を示す。なお、図8(a)は行方向の読取時、図8(b)は列方向の読取時を示す。リーダライタ装置12とアンテナユニット4の間には中継器となる切替装置15があり、アンテナユニット4は、行方向にカスケード接続される。
図8(b)に示すように列方向の読取時には、4つの行に対して同時にリードライト信号が出力され、読取対象でないアンテナユニット#11、#21、#31、#41にもリーダライタ信号が入力される。このように、アンテナユニット4自身が該当しない「行」「列」切替読取時においても、リーダライタ出力が入力される場合には、自身のアンテナコイル44からは電波を送出しないようにスイッチ回路43をOFFにする。また入力されたリーダライタ出力は接続している別のアンテナユニット4に出力される。このように構成することで、「行」「列」切替読取に対して、その「行」もしくは「列」に属する全てアンテナユニット4のアンテナコイル44から電波が送出される。
(接続形態2)
また、上記アンテナユニット4をスター型に接続することも可能である。図9は、アンテナユニット4をスター型に接続した場合の読取動作を示す図である。なお、図9(a)は行方向の読取時、図9(b)は列方向の読取時を示す。リーダライタ装置12とアンテナユニット4の間には中継器となる切替装置16があり、全てのアンテナユニットとスター型接続する。
また、上記アンテナユニット4をスター型に接続することも可能である。図9は、アンテナユニット4をスター型に接続した場合の読取動作を示す図である。なお、図9(a)は行方向の読取時、図9(b)は列方向の読取時を示す。リーダライタ装置12とアンテナユニット4の間には中継器となる切替装置16があり、全てのアンテナユニットとスター型接続する。
切替装置6はその上位の制御により、「行」「列」切替読取に対して、その「行」もしくは「列」に属した全てアンテナユニット4に対して同時にリーダライタ出力を出力し、リーダライタ出力が入力されたアンテナユニット4は、同時にアンテナコイル44から電波を送出する。
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、アンテナユニットを行、列単位で構成するようにしたものである。
図10は、第3の実施形態に係る物品管理システムの構成および読取動作を示す図である。アンテナユニット7は、行、列単位でそれぞれ構成される。すなわち、各行、各列はそれぞれ1つのループアンテナを備えた1つのアンテナユニットで構成される。したがって、アンテナ切替器13の同一行、又は同一列属性ポートに接続されるアンテナユニット集合体からなるアンテナモジュールは1つのアンテナユニットから構成されることになる。上記第1および第2の実施形態に比べて、アンテナユニットの台数を少なくすることができるが、アンテナユニット自体のサイズは大きくなる。また、図10に示すように、アンテナユニット7同士を網状に重ねる設置構成となる。
この発明の第3の実施形態は、アンテナユニットを行、列単位で構成するようにしたものである。
図10は、第3の実施形態に係る物品管理システムの構成および読取動作を示す図である。アンテナユニット7は、行、列単位でそれぞれ構成される。すなわち、各行、各列はそれぞれ1つのループアンテナを備えた1つのアンテナユニットで構成される。したがって、アンテナ切替器13の同一行、又は同一列属性ポートに接続されるアンテナユニット集合体からなるアンテナモジュールは1つのアンテナユニットから構成されることになる。上記第1および第2の実施形態に比べて、アンテナユニットの台数を少なくすることができるが、アンテナユニット自体のサイズは大きくなる。また、図10に示すように、アンテナユニット7同士を網状に重ねる設置構成となる。
図10(a)に行方向の読取時、図10(b)には列方向の読取時を示す。例えば、アンテナユニット#1〜#8の順で、行単位、列単位で順次リードライト信号が切替え装置から出力される。図10からわかるように「行」「列」の交差部分が発生するため、アンテナ同士の干渉(結合)を回避するようにアンテナユニット7に読取動作/非動作に合わせたアンテナ共振周波数の切替機能を持つことが望ましい。
(第4の実施形態)
この発明の第4の実施形態は、上記第3の実施形態に係る物品管理システムを用いて棚段型物品管理システムを構成したものである。図11に、棚段型物品管理システムの全体構成を示す。
図11において、上記第3の実施形態で示したアンテナユニットは、物品管理棚に設置された1つの棚段型アンテナ81(行方向)と1つの支柱仕切り型アンテナ82(列方向)として構成される。リーダライタ装置12は、上位制御装置11からの制御指示にしたがってアンテナ切替器13を切替制御し、棚段型アンテナ81および支柱仕切り型アンテナ82を順次切り替えてICタグの読取を行う。棚段型アンテナ81及び支柱仕切り型アンテナ82は、それぞれ例えば1つのループアンテナとして構成することができる。
この発明の第4の実施形態は、上記第3の実施形態に係る物品管理システムを用いて棚段型物品管理システムを構成したものである。図11に、棚段型物品管理システムの全体構成を示す。
図11において、上記第3の実施形態で示したアンテナユニットは、物品管理棚に設置された1つの棚段型アンテナ81(行方向)と1つの支柱仕切り型アンテナ82(列方向)として構成される。リーダライタ装置12は、上位制御装置11からの制御指示にしたがってアンテナ切替器13を切替制御し、棚段型アンテナ81および支柱仕切り型アンテナ82を順次切り替えてICタグの読取を行う。棚段型アンテナ81及び支柱仕切り型アンテナ82は、それぞれ例えば1つのループアンテナとして構成することができる。
このとき、各棚段型アンテナ81は、各棚段上のタグ全てを読取ることはできるが、棚上の何れの位置にあるかは判別することができない。また、支柱仕切り型アンテナ82が同じ支柱仕切り近傍の全てのタグを読取ることができるが、何れの棚にあるのか判別することができない。リーダライタ装置12及び上位制御装置11では、各棚段型アンテナ81および支柱仕切り型アンテナ82で読取りできたタグ情報を記録できるものとし、各アンテナの配置構成を表す情報についても記録されているものとする。リーダライタ装置12及び上位制御装置11は、全ての棚段型アンテナ81および支柱仕切り型アンテナ82に対して順次読取を行い、タグ情報・読取アンテナとの照合結果から、読取りできたタグが管理棚のどの位置に存在するのかを特定し、上位制御装置11のモニタ等に一目で分かるように表示することができる。
なお、棚段型アンテナ81および支柱仕切り型アンテナ82のかわりに、棚段型アンテナ81、支柱仕切り型アンテナ82の一方、または両方を複数のアンテナユニットをカスケード接続した棚型カスケードアンテナとして構成することもできる。棚型カスケードアンテナは、例えば、各棚をそれぞれ所定の区間に分けて、各区間を読取エリアとする区間アンテナユニットを配置し、この区間アンテナユニットを棚単位でカスケード接続して構成する。あるいは、各支柱をそれぞれ所定の区間に分けて区間アンテナユニットを配置し、この区間アンテナユニットを支柱単位でカスケード接続して構成することもできる。棚型カスケードアンテナは、棚を行属性、支柱を列属性としてアンテナ切替の単位とし、アンテナ切替器13の各ポートに接続して順次切替読取する。
例えば、複数の棚段を持つ物品管理棚の各棚に対して、棚板全体に読取範囲をもつ棚アンテナと、この棚に収容する物品それぞれにICタグを貼付け、棚単位による位置情報を管理できるシステムにおいて、棚のサイズ(例えば棚幅)が大きくなり、棚アンテナのサイズが大きくなると、棚上のより多くICタグを読取ることができるが、棚上における個々のICタグの位置情報を得ることはできないため、物品の位置管理としては精度が劣るものとなる。
また、1つの棚板を区間に分けて、個々の区間に設置されたアンテナユニットによりICタグを読取することで、より詳細な位置管理ができるようになるが、設置されたアンテナユニットの数量だけ順次切り替えながら読取を行うと、1台のリーダライタ装置に接続されたアンテナユニットの数が多いほど、読取時間を要してしまう。
これに対し、上記第4の実施形態に係る棚段型物品管理システムでは、個々の区間にアンテナユニットを設置しても、棚単位、支柱単位でアンテナを切り替えて読み取りを行うため、アンテナの切替回数を減らすことができ、棚全体の読み取り時間を短縮することができる。またICタグ読取による棚上の物品の位置情報を正確に特定することできるため、物品の管理を容易にすることが可能となる。
なお、この発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上記各実施形態において、上位制御装置とリーダライタ装置を別に設けたが、上位制御装置の機能をリーダライタ装置に組み込み、上位制御装置を不要とすることもできる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
11…上位制御装置、12…リーダライタ装置、13…アンテナ切替器、14[1]〜14[N]…アンテナユニット、21…行属性端子、22…列属性端子、23…スイッチ、24…アンテナ回路。
Claims (1)
- 物品にICタグを取着し、該ICタグとの間で、電磁誘導作用を用いた無線通信により、非接触でデータの書き込み又は読み出しを行うリーダライタ装置を備えた物品管理システムであって、
前記リーダライタ装置が、前記ICタグとの間で非接触通信を行うためのアンテナユニットの集合体からなるアンテナモジュールを複数備えており、該複数のアンテナモジュールを複数行、複数列にわたり、各行、各列、それぞれに少なくとも1つのアンテナモジュールを配置し、
前記複数のアンテナモジュールを前記行単位及び列単位に順次切り替えて、前記ICタグとの間でデータを書き込み又は読み出しするためのリードライト信号を、前記各行単位及び各列単位で送出することを特徴とする物品管理システム。
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