JP2009156934A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トナー帯電量の変化によるトナー圧縮状態の変化を抑制し、安定して良好な画像を出力する画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】 現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体20から現像剤担持体20により潜像を現像される潜像担持体10へ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知し、その電流値に応じて、潜像担持体10上の液体キャリアを回収する回収手段13に印可するバイアスを調整することを特徴とする。
【選択図】図9
【解決手段】 現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体20から現像剤担持体20により潜像を現像される潜像担持体10へ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知し、その電流値に応じて、潜像担持体10上の液体キャリアを回収する回収手段13に印可するバイアスを調整することを特徴とする。
【選択図】図9
Description
本発明は、現像剤供給ローラにより液体現像剤を現像剤担持体に供給し、現像剤担持体により潜像担持体上の潜像を現像し、中間転写ベルトに潜像担持体上の像を転写し、中間転写ベルト上の像を転写材に二次転写することにより画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来から液体現像剤の帯電量が経時的に変化しやすいことは知られている(特許文献1参照)。
また、感光体上に印字されたパターン画像の濃度検出結果に基づいて、感光体上の余剰現像剤を除去するスイープローラの印可電圧を制御する画像形成装置が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、感光体上の濃度検知によって印加電圧を制御する場合、トナー帯電量が変化した時の検知されるパターン画像の濃度がほとんど同じであっても、そのときのトナー膜の圧縮状態が変化する場合がある。この場合、例えば圧縮状態が弱まってしまうと、トナー同士の密着性が悪くなってしまい、結果としてリブなどの画質の乱れを起こしやすくなってしまう。逆に、圧縮状態が強すぎると感光体部材との密着性が強まってしまい、トナーの転移不良が起こってしまうという課題がある。
本発明は上記課題を解決し、トナー帯電量の変化によるトナー圧縮状態の変化を抑制し、安定して良好な画像を出力する画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決する画像形成装置であって、現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体により潜像を現像される潜像担持体と、前記潜像担持体上の像を転写することにより画像を形成する中間転写部材と、前記中間転写部材上の画像を転写材に転写する二次転写部と、画像を転写材に定着させる定着部と、前記現像剤担持体から前記潜像担持体へ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知する電流検知手段と、前記潜像担持体上の液体キャリアを回収する回収手段と、前記回収手段にバイアスを印可する第1バイアス印可手段とを備え、前記電流検知手段の電流値に応じて前記第1バイアス印可手段の印可するバイアスを調整するので、現像剤固形分の帯電量が変化した場合でも現像剤膜の圧縮状態を変化させることがなく、画像の乱れや現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
また、前記第1バイアス印可手段は、前記電流検知手段の測定値が所定値より大きい場合、バイアスを小さくするので、現像剤固形分の密着性を弱め、現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
また、前記第1バイアス印可手段は、前記電流検知手段の測定値が所定値より小さい場合、バイアスを大きくするので、現像剤固形分の密着性を強め、画像の乱れを抑制することができる。
また、前記電流検知手段は、前記像担持体上にベタ画像を印字した時に流れる電流を検知するので、現像剤固形分の電流値を検知しやすくなる。
また、前記ベタ画像は、前記現像剤担持体と前記像担持体とのニップ幅よりも長いので、電流値の検知が安定する。
また、前記潜像担持体上の像を前記中間転写部材に転写する際に、前記中間転写部材を挟んだ状態で前記潜像担持体との間にニップ部を形成する一次転写部材と、前記一次転写部材にバイアスを印可する第2バイアス印可手段とを有し、前記電流検知手段の測定値に応じて前記第2バイアス印可手段の印可するバイアスを調整するので、より精度良く、画像の乱れや現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図、図2は画像形成装置の色毎の構成要素を示す断面図である。図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色に対し、イエロー(Y)のみYを付して示している。そのうち、イエロー(Y)の構成を具体的に示したのが図2である。以下、画像形成装置について図1及び図2を参照して説明する。
画像形成装置1は、潜像担持体10Yの外周の回転方向(移動方向)に沿って、潜像担持体クリーニングブレード16Y及び潜像担持体現像剤回収部17Yからなる潜像担持体クリーニング装置、帯電ローラ11Y、露光ユニット12Y、現像ユニット30Yの現像剤担持体の一例としての現像ローラ20Y、潜像担持体スクイーズローラ13Yとその付属構成であるスクイーズローラクリーニングブレード14Y及びスクイーズローラ現像剤回収部15Yからなるクリーニング装置が配置されている。現像ユニット30Yは、現像剤担持体としての現像ローラ20Yの外周に、現像ローラクリーニングブレード21Y、現像剤供給部材の一例としてのアニロクスローラを用いた現像剤供給ローラ32Yとその現像剤供給量を規制する規制ブレード33Yが配置され、液体現像剤が収容された現像剤容器(リザーバ)31Yの中に、現像剤を一様分散状態に攪拌する現像剤攪拌ローラ34Yが配置されている。
また、中間転写部材の一例としての中間転写ベルト40を挟み潜像担持体10Yと対向する位置に一次転写部50Yの一次転写ローラ51Yが配置され、中間転写ベルト40に沿ってその移動方向下流側に、さらに各色の一次転写部50Y(M、C、K)が配置されている。一次転写部50Y(M、C、K)の下流には、二次転写部60が配置され、ここで、画像が転写材に転写される。また、二次転写部60からシート材搬送経路L下流側には、定着部70が配置されている。定着部70は、加熱ロール71及び加圧ロール72からなり、画像を転写材に定着させるものである。
現像剤容器31Yに収容される液体現像剤は、顔料成分を含有する樹脂微粒子と、分散剤と、不揮発性の液体キャリアとからなり、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。現像剤容器31Yに収容される液体現像剤は、潜像担持体への現像にともなって変化する現像剤濃度に応じ、トナー重量比35〜55%程度の高濃度に分散した現像剤又はキャリアをそれぞれ現像剤容器31Yに補給して液体現像剤攪拌ローラ34Yにより攪拌することにより一様分散状態にし、概略重量比でキャリア75%の中にトナー25%を分散させたものである。
潜像担持体10Y周辺及び現像ユニット30Yでは、帯電ローラ11Yにより、潜像担持体10Yを一様に帯電させ、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等の光学系を有する露光ユニット12Yにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された潜像担持体10Y上に静電潜像を形成する。そして、各色(こではイエロー)の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yから規制ブレード33Yにより供給現像剤量を規制して現像剤供給ローラ32Yから現像ローラ20Yに現像剤を供給して潜像担持体10Y上に形成された静電潜像を現像している。
現像剤供給ローラ32Yは、図3に示すように、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状の溝による凹凸面を形成したアニロクスローラであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。溝の寸法は、溝ピッチが約130μm、溝深さが約30μmである。この現像剤供給ローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。撹拌ローラ34Yと現像剤供給ローラ32Yは摺接していても良いが離れた配置関係であっても良い。
現像剤規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレード、現像剤供給ローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロクスローラからなる現像剤供給ローラ32Yに担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。なお、現像剤供給ローラ32Yの回転方向は図2に示す矢印方向ではなくその逆の方向であっても良く、その際の現像剤規制ブレード33Yは、回転方向に対応した配置を要する。
現像ローラ20Yは、幅約320mmの円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが潜像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
現像ローラ20Yに担持された現像剤Dは、図4に示すように現像ローラ20Yが潜像担持体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、潜像担持体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤Dは、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去される。
中間転写ベルト40は、エンドレスのベルト部材であり、駆動ローラ41とテンションローラ42との間に巻き掛けて張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで潜像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが中間転写ベルト40を挟んで潜像担持体10Y、10M、10C、10Kと対向配置され、潜像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された潜像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成している。中間転写ベルト40は、このように複数の潜像担持体(感光体)10Y、10M、10C、10Kに形成したトナー像を順次一次転写して重ね合わせて担持し、一括してシート材に二次転写する。
二次転写部60は、二次転写ローラ61が中間転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに二次転写ローラクリーニングブレード62、二次転写ローラ現像剤回収部63からなる二次転写ローラクリーニング装置が配置される。二次転写部60では、中間転写ベルト40上に色重ねして形成されたフルカラーのトナー画像や単色のトナー画像が二次転写部60の転写位置に到達するタイミングに合せてシート材搬送経路Lにて用紙、フィルム、布等のシート材を搬送、供給し、そのシート材に単色のトナー画像やフルカラーのトナー画像を二次転写する。
二次転写部60のシート材搬送経路L下流には、定着部70が配置されている。定着部70は、シート材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体(シート材)に融着し定着させ、最終的なシート材上の画像形成を終了する。
ベルト駆動ローラ41と共に中間転写ベルト40を張架するテンションローラ42側には、その外周に沿って、中間転写ベルト40に当接する中間転写ベルトクリーニングブレード43、その中間転写ベルトクリーニングブレード43がクリーニングした現像剤を回収する中間転写ベルト現像剤回収部44からなる中間転写ベルトクリーニング装置が配置されている。二次転写部60を通過後の中間転写ベルト40は、クリーニングブレード43により中間転写ベルト40上のクリーニングが行われ、再び、一次転写部50へと向かう。
現像剤容器31Yにおいて、液体現像剤の中のトナー粒子はプラスの電荷を有し、現像剤は、撹拌ローラ34Yにより撹拌されて一様分散状態になり、現像剤供給ローラ32Yが回転することによって、現像剤容器31Yから汲み上げられ、規制ブレード33Yによって現像剤量が規制されて現像ローラ20Yに供給される。初期的には現像剤容器31Y内に貯蔵した現像剤はキャリア内に概略トナー重量比25%程度で一様分散した状態であるが、潜像担持体10Yへの現像において画像デューティーが高い現像の場合にはトナー分の消費比率が多く、逆に画像デューティーが低い現像の場合にはトナー分の消費比率が少なくなる。即ち、現像剤容器31Y内に貯蔵された現像剤のトナー重量比率は潜像担持体10Yへの現像にともなって刻々と変化し、常時この変化を監視して概略トナー重量比25%程度に分散した状態に維持コントロールしていく必要がある。
現像剤容器31Yにおける現像剤を濃度コントロールするため、濃度を検知する手段として、図示省略したトナーの分散重量比率を検知する透過型のフォトセンサあるいは現像剤攪拌ローラ34Yの攪拌トルクを検知するトルク検知手段等及び現像剤容器31Y内の現像剤液面を検知する反射型のフォトセンサ等々が夫々の現像ユニット30Yに設けられる。そして、所定の現像剤量においてトナーの分散重量比率が少なくなった場合にはトナー重量比35〜55%程度の高濃度に分散した現像剤を現像剤容器31Yに所定量補充する。逆にトナーの分散重量比率が高くなった場合にはキャリアを現像剤容器31Yに所定量補充する。これらの補充により概略トナー重量比25%程度にコントロールしている。
この現像剤を用い、種々のプロセス行程を経て画像形成し終段階のシート材に2次転写して図示省略した定着行程に進行する段階において、好ましい2次転写機能及び定着機能を発揮させるためには、当該液体現像剤は概略トナー重量比で40%〜60%程度の分散状態になっていることが望ましい。そのため、本実施形態の画像形成装置では、適宜複数の位置に余剰現像剤、余剰キャリアを除去し回収する現像剤回収手段を備える。
次に、現像剤回収手段について説明する。本実施形態の画像形成装置では、現像剤回収手段の有するクリーニング装置により現像剤を掻き落として回収している。現像剤回収手段としては、現像ローラ20のクリーニングを行う現像ローラクリーニング装置21、潜像担持体スクイーズ装置13〜15、潜像担持体クリーニング装置16、17、中間転写ベルトクリーニング装置43〜44、さらには2次転写ローラクリーニング装置62、63等を備えている。
現像ユニット30Yでは、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニング装置の一例としての現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yが潜像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する現像剤を掻き落として除去する。掻き落とされた現像剤は、図示しないリサイクル現像剤回収部内に回収させて再利用される。尚、これら合流するキャリア及びトナーは混色状態にはない。また、回収した現像剤は、廃棄してもよい。
スクイーズ装置13Y〜15Yは、図5に示すように、表面に弾性体13−1Yを被覆して潜像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成るスクイーズローラ13Yと、図2に示すように、該スクイーズローラ13Yに押圧摺接して表面をクリーニングするスクイーズローラクリーニングブレード14Yとから構成される。
スクイーズ装置13は、潜像担持体10Yに現像された現像剤Dから余剰なキャリア液C及び本来不要なカブリトナーT″を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。余剰キャリア液Cの回収能力は、スクイーズローラ13Yの回転方向及び潜像担持体10Y表面の周速度に対するスクイーズローラ13Y表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、潜像担持体10Yに対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。
スクイーズローラ13Yによって回収された余剰なキャリア液C及び不要なカブリトナーT″はスクイーズローラクリーニングブレード14Yの作用によってスクイーズローラ13Yからスクイーズローラ回収部15Yを介して、図示しないリサイクル現像剤回収部に回収される。尚、この回収した余剰なキャリア液C及びカブリトナーT″は専用の孤立した潜像担持体10Yから回収しているので全個所にわたって混色現象は発生しない。
一次転写部50Yでは、潜像担持体10Yと中間転写ベルト40が等速度で移動して潜像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写ベルト40へ転写することにより、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、潜像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。なお、1色目の一次転写部50Yでは初回一次転写なので混色現象は発生しないが、2色目以降は既に一次転写されたトナー像部位に更に異なるトナー像を転写して色重ねするので中間転写ベルト40から潜像担持体10Y(M、C、K)へトナーが移行する所謂逆転写現像によって逆転写トナーと転写残りトナーは混色して余剰キャリアとともに潜像担持体10Y(M、C、K)に担持されて移動し、潜像担持体クリーニング装置の一例としての潜像担持体クリーニングブレード16Y(M、C、K)の作用によって潜像担持体10Y(M、C、K)から潜像担持体現像剤回収部17Y(M、C、K)に回収される。
中間転写ベルト40上に色重ねしたトナー像が二次転写部位に到達するタイミングに合わせてシート材を供給し、シート材にトナー画像を二次転写して定着行程へと進め最終的なシート材上の画像形成を終了するが、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、全てのトナー画像が二次転写ロールに転写されて回収されるものではなく、一部は中間転写ベルト上に残り、また、通常の二次転写行程においても中間転写ベルト40上のトナー像は100%二次転写されてシート材に移行するものではなく、数パーセントの二次転写残りが発生する。特に、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、シート材が介在しない状態でトナー画像が二次転写ローラ61に接して転写されシート材裏面汚れを引き起こす。これら不要トナー像に対し、中間転写ベルト40の中間転写ベルトクリーニングブレード43による中間転写ベルト40上のクリーニング、二次転写ローラ61の二次転写ローラクリーニングブレード62による二次転写ローラ61のクリーニングを行う。このように二次転写ローラクリーニングブレード62は、二次転写ローラ61に転写された現像剤(キャリア内に分散したトナー)を除去する手段として備え、二次転写ローラ61から現像剤が回収される。
ここで、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値と現像剤圧縮状態の関係について説明する。図6〜図8は、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値と現像剤圧縮状態を示す図である。
図6に示すように、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値が約15μAの実施例2の場合、現像剤圧縮状態は良好なものとなり、画像乱れのない良好な画像を得ることができる。また、図7に示すように、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値が約10μAの比較例1の場合、現像剤圧縮状態は弱いものとなり、画像の乱れが発生する。さらに、図8に示すように、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値が約20μAの比較例2の場合、現像剤圧縮状態は強いものとなり、一次転写時に現像剤の転写不良により画像の乱れが発生する。
この表に示すように、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値と潜像担持体10Y上の画像濃度には、関連性がない。したがって、従来技術で示した特許文献2のように潜像担持体10Y上の画像濃度によりスクイーズローラ13Yの印可バイアスを制御したとしても、現像剤圧縮状態がどのような状態であるかは検出できず、画像の乱れが発生する場合がある。
そのため、本実施形態では、現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値により、スクイーズローラ13Yの印可バイアス又は一次転写ローラ51Yの印可バイアスを制御するものである。
次に、バイアス制御について説明する。図9は、本実施形態のバイアス制御のフローチャート図を示す。
まず、ステップ1で、ニップ幅以上の所定幅で、図10に示すようなベタ画像を潜像担持体10Y上に印字する(ST1)。
次に、ステップ2で、ステップ1においてベタ画像を印字した時の現像ローラ20Yと像担持体10Y間の電流値を電流検知手段により求める(ST2)。
ここで、電流検知手段による電流値のモニタリング及びバイアス印可について説明する。本実施形態では、図11に示すように、現像ローラ20Yにバイアスを印可している電源の電流をモニターする。図中、100Yは電流検知手段、101Yは像担持体バイアス印可手段、102Yは現像ローラバイアス印可手段、103Yはスクイーズローラバイアス印可手段、104Yは一次転写ローラバイアス印可手段である。
像担持体10Yには、像担持体バイアス印加手段101Yが接続されており、バイアスが印加される。現像ローラ20Yには、現像ローラバイアス印加手段102Yが接続されており、像担持体10Yよりも大きいバイアスが印加される。よって、現像ローラバイアス印加手段102Yで印加されたバイアスにより、現像ローラ20Yから像担持体10Yへと電流が流れる。電流検知手段100Yは、この時の現像ローラ20Yにバイアスを印可している電源の電流をモニターするものである。なお、電流検知手段100Yはこの方法に限らず、現像ローラ20Yから像担持体10Yへと流れる電流を検知するものであればよい。
次に、ステップ3で、ステップ2において電流検知手段100Yの求めた電流値が所定値よりも小さいか比較する(ST3)。
比較した結果、所定値よりもステップ2において求めた電流値の方が小さい場合、ステップ41で、第1バイアス印可手段103Yの印可バイアスを大きくする(ST41)。続いて、ステップ51で、第2バイアス印可手段104Yの印可バイアスを大きくする(ST51)。
比較した結果、所定値よりもステップ2において求めた電流値の方が大きい場合、ステップ42で、スクイーズローラ13Yにバイアスを印可する第1バイアス印可手段103Yの印可バイアスを小さくする(ST42)。続いて、ステップ52で、一次転写ローラ51Yにバイアスを印可する第2バイアス印可手段104Yの印可バイアスを小さくする(ST52)。
この表に示すように、電流値が所定値16μAで乱れていない通常例の状態では、スクイーズローラバイアスは350V、一次転写バイアスは−400Vに設定されている。
ステップ2で求めた電流値が10μAの調整例1の場合、ステップ3で所定値より小さいと判断し、ステップ42でスクイーズローラバイアスを420V、ステップ52で一次転写バイアスを−470Vに調整する。
ステップ2で求めた電流値が20μAの調整例2の場合、ステップ3で所定値より大きいと判断し、ステップ41でスクイーズローラバイアスを300V、ステップ51で一次転写バイアスを−360Vに調整する。
なお、本実施形態では、スクイーズローラ13Yの印可バイアス及び一次転写ローラ51Yの印可バイアスの両方を調整したが、スクイーズローラ13Yの印可バイアスのみを調整してもよい。
このように、本実施形態の画像形成装置1は、現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像ローラ20Yと、現像ローラ20Yにより潜像を現像される潜像担持体10Yと、潜像担持体10Y上の像を転写することにより画像を形成する中間転写ベルト40と、中間転写ベルト40上の画像を転写材に転写する二次転写部60と、画像を転写材に定着させる定着部70と、現像ローラ20Yから潜像担持体10Yへ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知する電流検知手段100と、潜像担持体10Y上の液体キャリアを回収するスクイーズローラ13Yと、スクイーズローラにバイアスを印可する第1バイアス印可手段103Yとを備え、電流検知手段100Yの電流値に応じて第1バイアス印可手段103Yの印可するバイアスを調整するので、現像剤固形分の帯電量が変化した場合でも現像剤膜の圧縮状態を変化させることがなく、画像の乱れや現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
また、第1バイアス印可手段103Yは、電流検知手段の測定値が所定値より大きい場合、バイアスを小さくするので、現像剤固形分の密着性を弱め、現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
また、第1バイアス印可手段103Yは、電流検知手段100Yの測定値が所定値より小さい場合、バイアスを大きくするので、現像剤固形分の密着性を強め、画像の乱れを抑制することができる。
また、電流検知手段100Yは、像担持体10Y上にベタ画像を印字した時に流れる電流を検知するので、現像剤固形分の電流値を検知しやすくなる。
また、ベタ画像は、現像ローラ20Yと像担持体10Yとのニップ幅よりも長いので、電流値の検知が安定する。
また、潜像担持体10Y上の像を中間転写ベルト40に転写する際に、中間転写ベルト40を挟んだ状態で潜像担持体10Yとの間にニップ部を形成する一次転写バックアップローラ51Yと、一次転写バックアップローラ51Yにバイアスを印可する第2バイアス印可手段104Yとを有し、電流検知手段100Yの測定値に応じて第2バイアス印可手段104Yの印可するバイアスを調整するので、より精度良く、画像の乱れや現像剤固形分の転移不良を抑制することができる。
10Y、10M、10C、10K…潜像担持体、11Y、11M、11C、11K…帯電ローラ、12Y、12M、12C、12K…露光ユニット、13Y…潜像担持体スクイーズローラ(回収手段)、14Y…潜像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、15Y…現像剤回収部、16Y…潜像担持体クリーニングブレード、17Y…現像剤回収部、20Y、20M、20C、20K…現像ローラ(現像剤担持体)、21Y…現像ローラクリーニングブレード、30Y、30M、30C、30K…現像ユニット、31Y…現像剤容器、32Y…現像剤供給ローラ(現像剤供給部材)、33Y…規制ブレード、34Y…撹拌ローラ、40…中間転写ベルト(中間転写部材)、41…ベルト駆動ローラ、42…ベルト従動ローラ、43…中間転写ベルトクリーニングブレード、44…現像剤回収部、50Y、50M、50C、50K…一次転写部、51Y…一次転写バックアップローラ、60…二次転写部、61…二次転写ローラ、62…二次転写ローラクリーニングブレード、63…現像剤回収部、70…定着部、71…加熱ローラ、72…加圧ローラ、100Y…電流検知手段、101Y…像担持体バイアス印可手段、102Y…現像剤担持体バイアス印可手段、103Y…第1バイアス印可手段、104Y…第2バイアス印可手段
Claims (7)
- 現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体により潜像を現像される潜像担持体と、前記潜像担持体上の像を転写することにより画像を形成する中間転写部材と、前記中間転写部材上の画像を転写材に転写する二次転写部と、画像を転写材に定着させる定着部と、前記現像剤担持体から前記潜像担持体へ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知する電流検知手段と、前記潜像担持体上の液体キャリアを回収する回収手段と、前記回収手段にバイアスを印可する第1バイアス印可手段とを備え、前記電流検知手段の電流値に応じて前記第1バイアス印可手段の印可するバイアスを調整することを特徴とする画像形成装置。
- 前記第1バイアス印可手段は、前記電流検知手段の測定値が所定値より大きい場合、バイアスを小さくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1バイアス印可手段は、前記電流検知手段の測定値が所定値より小さい場合、バイアスを大きくすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記電流検知手段は、前記像担持体上にベタ画像を印字した時に流れる電流を検知することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ベタ画像は、前記現像剤担持体と前記像担持体とのニップ幅よりも長いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記潜像担持体上の像を前記中間転写部材に転写する際に、前記中間転写部材を挟んだ状態で前記潜像担持体との間にニップ部を形成する一次転写部材と、前記一次転写部材にバイアスを印可する第2バイアス印可手段とを有し、前記電流検知手段の測定値に応じて前記第2バイアス印可手段の印可するバイアスを調整することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 現像剤固形分と液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体から前記現像剤担持体により潜像を現像される潜像担持体へ現像剤が電気泳動する際の電流値を検知し、その電流値に応じて、潜像担持体上の液体キャリアを回収する回収手段に印可するバイアスを調整することを特徴とする画像形成方法。
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JP2007332333A JP2009156934A (ja) | 2007-12-25 | 2007-12-25 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
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- 2007-12-25 JP JP2007332333A patent/JP2009156934A/ja active Pending
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