JP2008107430A - 現像装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】停止時に電界印加ローラと現像ローラと間のニップ領域に存在するトナー粒子がどちらか一方のローラに固着してしまうことを防止する現像装置を提供する。
【解決手段】本発明の現像装置は、像担持体10Y上に形成した潜像を液体現像剤によって現像する現像ローラ20Yと、この現像ローラ20Yに当接し電界を印加する電界印加ローラ22Yと、を具備し、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの停止時には現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yとのニップ間に液体現像剤が滞留するシーケンスで動作すると共に、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料が用いられることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、像担持体上に形成した潜像を液体現像剤により現像するための現像装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
このような湿式画像形成装置においては、現像ローラに供給された液体現像剤層にコンパクション作用を施すように構成することにより、液体現像剤のトナー成分を凝集させる手法が知られている。より具体的には、現像ローラ上の液体現像剤層の表面に接触される電界印加ローラを設けておき、この電界印加ローラを、回転駆動する現像ローラに伴って、回転させることにより、現像ローラ上に形成された液体現像剤層の表面全体に亘って接触される。さらに、電界印加ローラは、現像ローラとの間の電位差に応じて液体現像剤層中の荷電トナー粒子に電気泳動現象を生じさせる。このとき、液体現像剤層中の荷電トナー粒子は、電界印加ローラより電位の低い現像ローラに吸引されるとともに、電界印加ローラ及び現像ローラによってプラスに帯電される。帯電された荷電トナー粒子は、現像ローラへと移動され、現像ローラ側に集合して液体トナー層を形成する(特許文献1(特開平9−185265号公報)参照)。
特開平9−185265号公報
電界印加ローラと現像ローラとの間に、特にキャリアオイル成分が少ない液体現像剤が存在する状態で、それぞれのローラが回転すると、ローラ間の摩擦でローラ表面が帯電される現象が発生する。このような現象が発生すると、ローラ間に存在する液体現像剤のトナー粒子(固形分)が、どちらか一方のローラに対して吸着しやすい傾向となる。
上記のようにローラ表面の帯電によって、液体現像剤のトナー粒子(固形分)が一方のローラに吸着しやすくなると、電界印加ローラか現像ローラかのどちらか一方のローラにトナー粒子が偏在しやすい状況となってしまう。このような状況は、画像形成装置をある程度の時間停止させるような場合に特に問題となる。すなわち、画像形成装置の停止時に、電界印加ローラと現像ローラと間のニップ領域に存在するトナー粒子がどちらか一方のローラに固着してしまう、という状況となる。このため、画像形成装置の動作を再開させる際の初期動作時のクリーニング動作では、トナー粒子が固着した方のローラのクリーニング動作を他方のローラより強化しておかなければならない。ローラにおけるクリーニング動作を強化する方法としては、より強力なクリーニング機構を採用する方法や、クリーニング動作時間を長く設定する方法などが考えられるが、前者の方法においては装置のコストアップの原因となるし、後者の方法では画像形成装置の立ち上がり時間の増大の原因となってしまう。
本発明は上記のような課題を解決するためのもので、請求項1に係る発明は、像担持体上に形成した潜像を液体現像剤によって現像する現像ローラと、該現像ローラに当接し電界を印加する電界印加ローラと、を具備し、該現像ローラと該電界印加ローラの停止時には該現像ローラと該電界印加ローラとのニップ間に液体現像剤が滞留するシーケンスで動作すると共に、該現像ローラの表面材質のベースレジンと該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに同じ材料が用いられることを特徴とする現像装置である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の現像装置であって、該現像ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤と、該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤とを同じ材料とすることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の現像装置であって、該現像ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤の量と、該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤の量とは等量であることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3に記載の現像装置であって、該現像ローラのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレードと、該電界印加ローラのクリーニングを行う電界印加ローラクリーニングブレードが設けられることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の現像装置であって、該現像ローラクリーニングブレードと該電界印加ローラクリーニングブレードとは同一部材であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載の現像装置であって、該現像ローラに対する該現像ローラクリーニングブレードの当接角度と、該電界印加ローラに対する該電界印加ローラクリーニングブレードの当接角度とは等しいことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6いずれかに記載の現像装置を用いた画像形成装置である。
本発明によれば、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものが用いられており、それぞれは摩擦により帯電することがないので、画像形成装置の停止時に、電界印加ローラ22Yと現像ローラ20Yと間のニップ領域に存在するトナー粒子がどちらか一方のローラに固着してしまう、ということを防止することができる。このために、各々のローラのクリーニング機構に複雑なものを用いる必要もなく、また、クリーニング動作に時間をかける必要もない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写体40、二次転写部60は、画像形成装置の上部に配置されている。
画像形成部は、像担持体10Y、10M、10C、10K、帯電ローラ11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等の光学系を有し、帯電ローラ11Y、11M、11C、11Kにより、像担持体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに供給するアニロックスローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により像担持体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
中間転写体40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラ41とテンションローラ42との間に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、像担持体10Y、10M、10C、10Kと中間転写体40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
中間転写体40としては、例えば、100μm厚さのポリイミド基材層の上に、厚さ200μmのウレタンゴム弾性層(JIS−A30度)を形成し、さらにその上に厚さ10μmのフッ素樹脂コート層の表面コートを施した3層構造のエンドレスベルトを用いる。このようなベルトの体積抵抗値は約Log10Ωcm(全層の抵抗値)である。
二次転写ユニット60は、二次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに二次転写ローラクリーニングブレード62、現像剤回収部63からなるクリーニング装置が配置される。そして、二次転写ローラ61を配置した転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
さらに、経路シート材搬送経路Lの前方には、不図示の定着ユニットが配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
また、テンションローラ42は、ベルト駆動ローラ41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40のテンションローラ42に張架されている箇所で、中間転写体クリーニングブレード46、現像剤回収部47からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
次に、画像形成部及び現像装置について説明する。図2は画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。図3は電界印加ローラ22Yによるコンパクションを説明する図、図4は現像ローラ20Yによる現像を説明する図、図5は像担持体スクイーズローラ13Yによるスクイーズ作用を説明する図、図6は中間転写体スクイーズ装置52Yによるスクイーズ作用を説明する図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
画像形成部は、像担持体10Yの外周の回転方向に沿って、潜像イレーサ16Y、像担持体クリーニングブレード17Y及び現像剤回収部18Yからなるクリーニング装置、帯電ローラ11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Yとその付属構成である像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、現像剤回収部15Yからなるクリーニング装置が配置されている。そして、現像装置30Yは、現像ローラ20Yの外周に、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラ32Y、電界印加ローラ22Yが配置されている。電界印加ローラ22Yの外周には、電界印加ローラクリーニングブレード23Yが設けられている。
さらに、液体現像剤容器31Yの中に液体現像剤供給ローラ34Y、アニロックスローラ32Yの一部が収容されている。また、中間転写体40に沿って、像担持体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置され、その移動方向下流側に中間転写体スクイーズローラ53Y、バックアップローラ54Y、中間転写体スクイーズローラクリーニングブレード55Y、現像剤回収部56Yからなる中間転写体スクイーズ装置52Yが配置されている。
像担持体10Yは、現像ローラ20Yの幅約320mmより広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該像担持体10Yの感光層は、アモルファスシリコン像担持体で構成され、その表面電位は550Vに設定される。帯電ローラ11Yは、像担持体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より像担持体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置からトナー帯電極性と同極性のバイアスが印加され、像担持体10Yを帯電させる。露光ユニット12Yは、帯電ローラ11Yより像担持体10Yの回転方向の下流側において、帯電ローラ11Yによって帯電された像担持体10Y上にレーザ光を照射し、像担持体10Y上に潜像を形成する。
現像装置30Yは、電界印加ローラ22Y、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y、該液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を攪拌して一様の分散状態に維持し現像ローラ20Yに供給するためのアニロックスローラ32Yと規制ブレード33Yと供給ローラ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にする電界印加ローラ22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されている、Isopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
次に、本実施形態におけるアニロックスローラ32Yについて説明する。図7はアニロックスローラの外観形状を示す図である。アニロックスローラ32Yは、円筒状の部材であり、図7に示すように、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状の溝による凹凸面を形成したローラである。アニロックスローラ32Yは、螺旋状の溝は、リード角45°程度として、溝の寸法は、例えば、溝ピッチPが127μm、溝深さDが30μmとするとよい。このアニロックスローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。アニロックスローラ32Yの径は20mmとする。また、アニロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yと同じ+400Vのバイアス電圧を印加する。
アニロックスローラ32Yと供給ローラ34Yがカウンタ回転する状態であると、供給ローラ34Yからアニロックスローラ32Yへと均一な液体現像剤の膜を形成することができる。また、少なくとも、供給ローラ34Yの表面は弾性体で構成し、その表面抵抗を105Ω・cm程度とすることが望ましい。また、アニロックスローラ32Yは、現像ローラ20Yとも反対の方向に回転するように構成すると、アニロックスローラ32Yから現像ローラ20Yへと均一な液体現像剤の供給が可能となる。
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレード、アニロックスローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラからなるアニロックスローラ32Yに担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
現像ローラ20Yは、幅約320mmの円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ウレタンゴム(肉厚4mm、硬度JIS−A30°)の弾性層が設けられ、さらにこの弾性層の上に厚さ100μmの樹脂コートが設けられた構造である。現像ローラ20Yは、外径24mmで、アースに対し+400Vのバイアス電圧が印加される。
電界印加ローラ22Yは、円筒状の部材で、図3に示すように現像ローラ20Yと同様に弾性体22−1Yを被覆して構成した弾性ローラの形態であり、金属ローラ基材の表層にウレタンゴム(肉厚4mm、硬度JIS−A30°)の弾性層が設けられ、さらにこの弾性層の上に厚さ100μmの樹脂コートが設けられた構造である。電界印加ローラ22Yは、外径20mmで例えば図2に示すように現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転する。電界印加ローラ22Yは、アースに対し+800Vのバイアス電圧が印加される。
電界印加ローラ22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる手段であり、現像ローラ20Yによって搬送された現像剤は、図2及び図3に示すように電界印加ローラ22Yが摺接してニップを形成するトナー圧縮部位で電界印加ローラ22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界を印加する。
この電界印加ローラ22Yにより、図3に示すようにキャリアCに一様分散したトナーTを現像ローラ20Y側に移動させて凝集させ、所謂トナー圧縮状態T′を形成し、また、キャリアCの一部とトナー圧縮されなかった若干のトナーT″を担持して図中矢印方向に回転して電界印加ローラクリーニングブレード23Yによって掻き落として除去されリザーバ31Y内の現像剤と合流して再利用される。この電界印加ローラクリーニングブレード23Yについては、後半に詳述する。一方、現像ローラ20Yに担持されてトナー圧縮された現像剤Dは、図4に示すように現像ローラ20Yが像担持体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、像担持体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤Dは、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去される。
像担持体スクイーズ装置は、像担持体10Yに対向して現像器20Yの下流側に配置して像担持体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2及び図5に示すように表面に弾性体13−1Yを被覆して像担持体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る像担持体スクイーズローラ13Yと、該像担持体スクイーズローラ13Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Yとから構成され、図5に示すように像担持体10Yに現像された現像剤Dから余剰なキャリアC及び本来不要なカブリトナーT″を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。
像担持体スクイーズローラ13Yは、金属ローラ基材の表層にウレタンゴム(肉厚2mm、硬度JIS−A30°)の弾性層が設けられ、さらにこの弾性層の上にPFAチュービング(厚さ20μm)が施されたものであり、外径は14mmに設定される。また、像担持体スクイーズローラ13Yの抵抗値は実抵抗値で約Log4Ωとする。この像担持体スクイーズ装置には、+150Vのバイアス電圧が印加される。
像担持体スクイーズローラ13Yは、像担持体10Yと等速で回転させることを基本とするが、余剰キャリアCの回収量を調整するために、回転の形態を変えてもよい。
余剰キャリアCの回収能力は、像担持体スクイーズローラ13Yの回転方向及び像担持体10Y表面の周速度に対する像担持体スクイーズローラ13Y表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、像担持体10Yに対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。
本実施形態では、一例として図5に示すように像担持体スクイーズローラ13Yを像担持体10Yに対して略同一周速度でウィズ回転させ、像担持体10Yに現像された現像剤Dから重量比5〜10%程度の余剰キャリアCを回収していて双方の回転駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。像担持体スクイーズローラ13Yによって回収された余剰なキャリアC及び不要なカブリトナーT″はクリーニングブレード14Yの作用によって像担持体スクイーズローラ13Yから現像剤回収部15Yに回収する。
一次転写部50Yでは、像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写体40へ転写する。ここで、像担持体10Yと中間転写体40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。なお、1色目の一次転写部50Yでは初回一次転写なので混色現象は発生しないが、2色目以降は既に一次転写されたトナー像部位に更に異なるトナー像を転写して色重ねするので中間転写体40から像担持体10(M、C、K)へトナーが移行する所謂逆転写現象によって逆転写トナーと転写残りトナーは混色して余剰キャリアとともに像担持体10(M、C、K)に担持されて移動し、クリーニングブレード17(M、C、K)の作用によって像担持体から回収してプールされる。
中間転写体スクイーズ装置52Yは、一次転写部50Yの下流側に配置され、中間転写体40上から余剰なキャリア液を除去し、顕像内のトナー粒子比率を上げる処理を行うものであり、一次転写部50Yで中間転写体40に転写された現像剤(キャリア内に分散したトナー)のキャリア量が前述した終段階のシート材に二次転写して図示省略した定着行程に進行する段階で、好ましい二次転写機能及び定着機能を発揮させるために当該液体現像剤の望ましい分散状態の概略トナー重量比で40%〜60%程度に至っていない場合に、中間転写体40から更に余剰キャリアを除去する手段として設けられている。中間転写体スクイーズ装置52Yは、像担持体スクイーズ装置と同様、表面に弾性体を被覆して像担持体40に摺接して回転する弾性ローラ部材から成る中間転写体スクイーズローラ53Y、中間転写体40を挟んで中間転写体スクイーズローラ53Yと対向配置されるバックアップローラ54Y、中間転写体スクイーズローラ53Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード55Y及び現像剤回収部56Yから構成され、図6に示すように中間転写体40に一次転写された現像剤Dから余剰なキャリアC及び本来不要なカブリトナーT″を回収する機能を有する。現像剤回収部56Yは、その下流側に配置されたマゼンタの像担持体スクイーズローラクリーニングブレード14Mで回収されるキャリア液の回収機構も兼ねている。
中間転写体スクイーズローラ53Yは、金属ローラ基材の表層にウレタンゴム(肉厚2mm、硬度JIS−A30°)の弾性層が設けられ、さらにこの弾性層の上にPFAチュービング(厚さ20μm)が施されたものであり、外径は14mmに設定される。中間転写体スクイーズ装置52Yにおいては、中間転写体スクイーズローラ53Yとバックアップローラ54Yとの間に+150Vのバイアス電圧が印加される。
余剰キャリアの回収能力は、中間転写体スクイーズローラ53Yの回転方向及び中間転写体40の移動速度に対する中間転写体スクイーズローラ53Y表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、中間転写体40に対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。本実施形態では、一例として中間転写体スクイーズローラ53Yを中間転写体40に対して略同一周速度でウィズ回転させ、中間転写体40に一次転写された現像剤から重量比5〜10%程度の余剰キャリア及びカブリトナーを回収していて双方の回転駆動負荷を軽減するとともに、中間転写体40のトナー像への外乱作用を抑制している。
なお、1色目の中間転写体スクイーズ部位では初回中間転写体スクイーズなので混色現象は発生しないが、2色目以降は既に一次転写されたトナー像部位に更に異なるトナー像が転写されて色重ねされているので中間転写体40から中間転写体スクイーズローラ53Yへトナーが移行した場合のトナーは混色して余剰キャリアとともに中間転写体スクイーズローラ53Yに担持されて移動し、クリーニングブレードの作用によって中間転写体スクイーズローラ53Yから回収してプールされる。また、上述した中間転写体スクイーズ行程上流側の一次転写部位の像担持体40によるスクイーズ能力及び像担持体スクイーズローラ53Yのスクイーズ能力が充分な能力をもって行われる場合には、必ずしも全ての一次転写行程の下流側に中間転写体スクイーズ装置を設ける必要はない。
なお、以上の説明において、各種のクリーニングブレード及規制ブレードにはウレタンゴム(肉厚 2.0mm)が用いられる。
以上のように構成された本発明の現像装置における現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの動きについて説明する。図8は、現像装置における現像ローラと電界印加ローラ22の駆動タイミング、バイアス印加タイミング、現像タイミングを示す図である。
図8において(1)は現像ローラ20Y及び電界印加ローラ22Yの回転駆動のタイミングを示しており、また、(2)は現像ローラ20Y及び電界印加ローラ22Yそれぞれに前述したようなバイアス電圧を印加するタイミングを示しており、(3)は現像ローラ20Yが像担持体10Y上の潜像を現像するタイミングを示している。
図8において、画像形成装置に対する不図示の印刷指令等の入力に伴って、時刻T1において、まず現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの駆動が開始される。引き続いて時刻T2において、前述したようなバイアス電圧が現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの双方に印加され、電界印加ローラ22Yが摺接する現像ローラ20Y上のニップ領域においてトナー圧縮が行われる。
T3からT5は現像ローラ20Yが像担持体10Y上の潜像を現像するタイミングである。また、T4は現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの双方のバイアス電圧をオフするタイミングである。T2でトナー圧縮が開始された現像ローラ20Y上の箇所が、現像ローラ20Yと像担持体10Yとのニップ部を通過した直後のタイミングがT3である。時刻T4は、圧縮されたトナーが現像の終了まで完全に現像ローラ20Yと像担持体10Yとのニップ部に供給されるような裕度を持たせたようなタイミングとする。
時刻T6では、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの駆動が停止される。時刻T6は、時刻T4から十分な時間が経過した後に設定される。これは、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの駆動停止タイミング(T6)と、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yの双方のバイアス電圧オフタイミング(T4)が同時か、或いは接近していると、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yとの間のニップ領域に、コンパクション状態(トナー圧縮状態)のトナー粒子が残存して、現像ローラ22Yにトナー粒子が固着してしまうことを防止するためである。
以上のような動作タイミングを有する現像装置における従来の問題点について、図9を参照しつつあらためて説明する。図9は、従来の現像装置の現像ローラと電界印加ローラとの間のニップ領域を模式的に示す図である。また、図9は、図8の動作タイミングで現像が終了して所定の時間が経過した後の様子である。なお、図9において付した参照番号は、本発明の構成として説明した参照番号と同様のものを用いている。
電界印加ローラ22Yと現像ローラ20Yが回転すると、ローラ間の摩擦でローラ表面が帯電される現象が発生する。このような現象が発生すると、ローラ間に存在する液体現像剤のトナー粒子(固形分)が、どちらか一方のローラに対して吸着しやすい傾向となる。ローラ表面の帯電によって、液体現像剤のトナー粒子(固形分)が一方のローラに吸着しやすくなると、電界印加ローラ22Yか現像ローラ20Yかのどちらか一方のローラにトナー粒子が偏在しやすい状況となってしまう。
このような状況下、図8の動作タイミングで現像が終了し、所定時間が経過すると、電界印加ローラ22Yと現像ローラ20Yと間のニップ領域に存在するトナー粒子T'は、例えば図9に示すように、現像ローラ20Y側に固着してしまう。このため現像装置の動作を再開させる際の初期動作時のクリーニング動作では、トナー粒子が固着した方のローラ(例えば、図9の例では現像ローラ20Y)のクリーニング動作を他方のローラ(図9の例では電界印加ローラ22)より強化しておかなければならないというようなこととなってしまう。
本発明の実施の形態に係る現像装置においては、以上のようなことを回避するために、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものを用いるようにする。
現像ローラ20Yの表面材質及び電界印加ローラ22Yの表面材質に用いるベースレジンとしては、アクリル樹脂又はポリウレタン樹脂が挙げられる。
アクリル樹脂としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジブチルフマル酸エステル、ジメチルフマル酸エステル等のモノマーの1種又は2種以上からなる単独重合体又は共重合体を挙げることができる。アクリル樹脂の中でも、弾性層との密着性及びフッ素含有オレフィン樹脂などの離型剤との優れた相溶性を有する点でメタクリル酸メチルが好ましい。
また、ポリウレタン樹脂としては、例えば、アクリルウレタン、ラクトン変性アクリルウレタン、熱可塑性ウレタン等を挙げることができる。
本発明の現像装置は、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものを用いるようにしているため、両者の間で帯電現象が発生することがほとんどないものと考えられる。
現像ローラ20Yの表面材質及び電界印加ローラ22Yの表面材質には、上記のようなアクリル樹脂又はポリウレタン樹脂のベースレジンに離型剤を添加することが好ましい。本実施形態においては、先に挙げたベースレジンに添加する離型剤としては、フッ素系樹脂又はシリコーン樹脂を用いる。フッ素系樹脂としては、フッ素含有オレフィン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ヘキサフロロプロピレン樹脂、フッ化ビニルエーテル樹脂等を挙げることができる。アクリル樹脂にフッ素系樹脂を添加する場合には、アクリル樹脂との優れた相溶性や柔軟性を有する点で、ポリフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
本発明において、ベースレジンに添加する離型剤としてフッ素系樹脂又はシリコーン樹脂を用いる場合には、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンに添加する離型剤と、電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに添加する離型剤とを同じ材料とすることこが望ましい。それぞれの表面材質に用いる離型剤として同じ材料のものを用いることによって、両者の表面材質の特性も等しくなり、両者の間で帯電現象が発生することがほとんどないものと考えられる。
また、本発明において、ベースレジンに添加する離型剤としてフッ素系樹脂又はシリコーン樹脂を用いる場合には、現像ローラ20Yの表面材質に用いる離型剤の量と、電界印加ローラ22Yの表面材質に用いる離型剤の量と、を同量とすることが望ましい。このように、それぞれの表面材質に用いる離型剤の量を同量とすることによって、両者の表面材質の特性も等しくなり、両者の間で帯電現象が発生することがほとんどないものと考えられる。
図10は、本発明の実施の形態に係る現像装置の現像ローラと電界印加ローラとの間のニップ領域を模式的に示す図である。本発明の現像装置は、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものを用いるようにしているため、両者の間で帯電現象が発生することがほとんどないものと考えられる。したがって、図10のニップ領域のように、トナー粒子T’は、ニップ領域中において均一に存在することとなり、どちらか一方のローラに固着するようなことはない。
図11は、本発明の実施の形態に係る現像装置において特に好適なクリーニングブレードを示す図である。図11は、本発明の現像装置において、現像ローラ20Y及び現像ローラクリーニングブレード21Yと、電界印加ローラ22Yと電界印加ローラクリーニングブレード23Yとを抜き出して示したものである。
本発明の実施の形態に係る現像装置においては、現像ローラクリーニングブレード21Yを、ブレード厚み2.0mmのウレタン(硬度JIS−A60°)とし、かつ、電界印加ローラクリーニングブレード23Yも、ブレード厚み2.0mmのウレタン(硬度JIS−A60°)とすると、現像ローラ20Yと電界印加ローラ22Yとのクリーニング特性が等しくなるので好適である。
さらに、本発明の実施の形態に係る現像装置において特に好適なクリーニングブレードの配置は、現像ローラクリーニングブレード21Yの当接角度θ1と、電界印加ローラクリーニングブレード23Yの当接角度θ2とが略等しいときに、両者のクリーニング特性が等しくなるので好適である。本発明の実施の形態に係る現像装置においては、当接角度θ1=当接角度θ2=10°のエッジ当接を用いた。
なお、基準のプロセス速度としては、現像ローラ20Yの回転速度、像担持体10Yの回転速度、中間転写体40の速度は210mm/sとしている。
以上、本発明によれば、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものが用いられており、それぞれは摩擦により帯電することがないので、画像形成装置の停止時に、電界印加ローラ22Yと現像ローラ20Yと間のニップ領域に存在するトナー粒子がどちらか一方のローラに固着してしまう、ということを防止することができる。このために、各々のローラのクリーニング機構に複雑なものを用いる必要もなく、また、クリーニング動作に時間をかける必要もない。
次に本発明の画像形成装置の動作について説明する。引き続き、画像形成部及び現像装置に関しては、4つの画像形成部及び現像装置のうちイエローの画像形成部及び現像装置30Yを例にとり説明する。
現像剤容器31Yにおいて、液体現像剤の中のトナー粒子はプラスの電荷を有し、この液体現像剤は、供給ローラ34Yにより撹拌され、アニロックスローラ32Yが回転することによって、現像剤容器31Yから汲み上げられる。このとき、例えば、現像ローラ20Yにバイアスとして+400Vを印加する場合、アニロックスローラ32Yにはこれと同じバイアスである+400Vの直流電圧を印加する。
本実施形態のキャリア内にトナーを分散させた現像剤を用いる液体現像画像形成装置では、概略重量比でキャリア80%の中にトナー20%を分散させた現像剤を用いていて、種々のプロセス行程を経て、シート材に二次転写する直前の位置、所謂二次転写位置でのトナー重量比(固形分率)が、コート紙等の滑らかな紙の場合には45%前後、普通紙の場合には55%前後、再生紙等の紙の繊維の目の粗さが大きいラフ紙の場合には60%前後とすることを目標に制御を行う。初期的に現像剤容器31Y内に貯蔵した現像剤はキャリア内に概略トナー重量比20%程度に分散した状態であるが、像担持体10Yへの現像において画像デューティーが高い現像の場合にはトナー分の消費比率が多く、逆に画像デューティーが低い現像の場合にはトナー分の消費比率が少なくなる。即ち、現像剤容器31Y内に貯蔵された現像剤のトナー重量比率は像担持体10Yへの現像にともなって刻々と変化していて、常時この変化を監視して概略トナー重量比20%程度に分散した状態に維持コントロールしていく必要がある。
規制ブレード33Yは、アニロックスローラ32Yの表面に当接し、アニロックスローラ32Yの表面に形成されたアニロックスパターンの凹凸の溝内に液体現像剤を残しその他の余分な液体現像剤を掻き取って、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤量を規制する。このような規制によって、現像ローラ20Yへ塗布される液体現像剤の膜厚が約6μmとなるように定量化される。規制ブレード33Yにより掻き取られた液体現像剤は、重力によって現像剤容器31Yに落下し戻され、規制ブレード33Yにより掻き取られなかった液体現像剤は、アニロックスローラ32Yの表面の凹凸の溝内に収容され、現像ローラ20Yに圧接することで、現像ローラ20Yの表面に塗布される。
アニロックスローラ32Yによって液体現像剤を塗布された現像ローラ20Yは、アニロックスローラ32Yとのニップ部下流で電界印加ローラ22Yに当接する。現像ローラ20Yには約+400Vのバイアスが印加されており、電界印加ローラ22Yには、現像ローラ20Yより高く、トナーの帯電極性と同極性の+800Vのバイアスが印加される。このため現像ローラ20Y上の液体現像剤中のトナー粒子は、図3に示すように電界印加ローラ22Yとのニップを通過する際に、現像ローラ20Y側へ移動する。これによりトナー粒子同士が緩やかに結合され膜化された状態となり、像担持体10Yでの現像の際、トナー粒子は、現像ローラ20Yから像担持体10Yへの移動がすばやくなり、画像濃度が向上する。
像担持体10Yはアモルファスシリコン製であり、現像ローラ20Yとのニップ部上流で耐電ローラ11Yにより表面を約+550Vに帯電させられた後、露光ユニット12Yにより画像部の電位が+25Vとなるように潜像が形成される。現像ローラ20Yと像担持体10Yとの間に形成される現像ニップ部では、現像ローラ20Yに印加されているバイアス+400Vと像担持体10Y上の潜像(画像部+25V、非画像部+550V)で形成される電界に従い、図4に示すように選択的にトナー粒子Tが像担持体10Y上の画像部へと移動し、これにより、像担持体10Y上にトナー画像が形成される。また、キャリア液Cは電界の影響を受けないため、図4に示すように現像ローラ20Yと像担持体10Yとの現像ニップ部出口で分離して、現像ローラ20Yと像担持体10Yとの両方に付着する。現像ニップ部を通過した像担持体10Yは、像担持体スクイーズローラ13Y部を通過し、図5に示すように余剰なキャリア液Cが除去され、顕像内のトナー粒子比率を上げる処理がなされる。
次に像担持体10Yは、一次転写50Yにおいて中間転写体40とのニップ部を通過し顕像トナー像の中間転写体40への一次転写が行われる。一次転写ローラ51Yには、トナー粒子の帯電特性と逆極性の約−200Vが印加されることにより、像担持体10Y上からトナーは中間転写体40に一次転写され、像担持体10Yにキャリア液のみが残る。一次転写部より像担持体10Yの回転方向の下流側において、一次転写後の、像担持体10Yはランプ等から成る潜像イレーサ16Yによって静電潜像が消去され、像担持体10Y上に残ったキャリア液は、像担持体クリーニングブレード17Yにより掻き取られ、現像剤回収部18Yで回収される。
一次転写部50Yで中間転写体40上に一次転写されたトナー画像は、中間転写体40上で余剰キャリアをかきとるために中間転写体スクイーズ装置52Yを通過する。中間転写体スクイーズ装置52Yの中間転写体スクイーズローラ53Yと中間転写体スクイーズバックアップローラ54Yとの間には+150Vのバイアスが印加されており、トナー粒子を中間転写体40側に押し付けるような電界を発生させている。このため中間転写体スクイーズローラ53Yには、図6に示すようにトナー粒子は回収されず、電界の影響を受けないキャリア液のみが中間転写体40と中間転写体スクイーズローラ53Yとの間での泣き別れにより回収される。
中間転写体40上のトナー画像は次に二次転写ユニット60へと進み、中間転写体40と二次転写ローラ61とのニップ部に進入する。この際のニップ幅は3mmに設定されている。二次転写ユニット60において、二次転写ローラ61には−1200Vが、また、ベルト駆動ローラ41には+200Vがそれぞれ印加されており、これにより中間転写体40上のトナー画像は用紙等の記録媒体に転写される。
二次転写ユニット60を通過後、中間転写体40は、テンションローラ42の巻きかけ部へと進み、中間転写体クリーニングブレード46により中間転写体40上のクリーニングが行われ、再び、一次転写部50へと向かう。
次に、二次転写ローラ61のスクイーズ機能について説明する。中間転写体40上に色重ねしたトナー像が二次転写部位に到達するタイミングに合せてシート材を供給し、該トナー画像をシート材に二次転写して図示省略した定着行程へと進めて最終的なシート材上の画像形成を終了するが、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、シート材が介在しない状態でトナー画像が二次転写ローラ61に接して転写されシート材裏面汚れを引き起こす。本実施形態二次転写ローラ61は、表面が繊維質などによって平滑でないシート材であっても、この非平滑なシート材表面に倣って二次転写特性を向上させる手段として、複数の感光体に形成したトナー像を順次一次転写して重ね合わせて担持し、一括してシート材に二次転写する中間転写体40に採用した弾性ベルトと同様の目的で表面に弾性体を被覆した弾性ローラで構成している。二次転写ローラクリーニングブレード62は、二次転写ローラ61に転写された現像剤(キャリア内に分散したトナー)を除去する手段として備え、二次転写ローラ61から現像剤を回収してプールされる。尚、このプールした現像剤は混色状態のものであり、紙粉等の異物も含んでいる場合がある。
次に、中間転写体40のクリーニング装置について説明する。ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、全てのトナー画像が二次転写ローラ61に転写されて回収されるものではなく、一部は中間転写体40上に残る。また、通常の二次転写行程においても中間転写体上40のトナー像は100%二次転写されてシート材に移行するものではなく、数パーセントの二次転写残りが発生する。この二種の不要トナー像は次の画像形成のために中間転写体40の移動方向下流側に配置された中間転写体クリーニングブレード46、現像剤回収部47によって回収してプールされる。
本発明の画像形成装置においては、現像ローラ20Yの表面材質のベースレジンと電界印加ローラ22Yの表面材質のベースレジンに同じ材料ものが用いられている。したがって、それぞれは摩擦により帯電することがないので、画像形成装置の停止時に、電界印加ローラ22Yと現像ローラ20Yと間のニップ領域に存在するトナー粒子がどちらか一方のローラに固着してしまう、ということを防止することができる。このために、各々のローラのクリーニング機構に複雑なものを用いる必要もなく、また、クリーニング動作に時間をかける必要もない。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。 画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。 電界印加ローラ22Yによるコンパクションを説明する図である。 現像ローラ20Yによる現像を説明する図である。 像担持体スクイーズローラ13Yによるスクイーズ作用を説明する図である。 中間転写体スクイーズ装置52Yによるスクイーズ作用を説明する図である。 アニロックスローラの外観形状を示す図である。 現像装置における現像ローラと電界印加ローラ22の駆動タイミング、バイアス印加タイミング、現像タイミングを示す図である。 従来の現像装置の現像ローラと電界印加ローラとの間のニップ領域を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る現像装置の現像ローラと電界印加ローラとの間のニップ領域を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る現像装置において特に好適なクリーニングブレードを示す図である。
符号の説明
10Y、10M、10C、10K・・・像担持体、11Y、11M、11C、11K・・・帯電ローラ、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y・・・像担持体スクイーズローラ、14Y・・・像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、15Y・・・現像剤回収部、16Y・・・潜像イレーサ、17Y・・・像担持体クリーニングブレード、18Y・・・現像剤回収部、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・電界印加ローラ、23Y・・・電界印加ローラクリーニングブレード、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・供給ローラ、40・・・中間転写体、41、42・・・ベルト駆動ローラ、45・・・現像剤回収部、46・・・中間転写体クリーニングブレード、47・・・現像剤回収部、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52Y、52M、52C、52K・・・中間転写体スクイーズユニット、53Y・・・中間転写体スクイーズローラ、54Y・・・中間転写体スクイーズバックアップローラ、55Y・・・中間転写体スクイーズローラクリーニングブレード、56Y・・・現像剤回収部、60・・・二次転写ユニット、61・・・二次転写ローラ、62・・・二次転写ローラクリーニングブレード、63・・・現像剤回収部

Claims (7)

  1. 像担持体上に形成した潜像を液体現像剤によって現像する現像ローラと、該現像ローラに当接し電界を印加する電界印加ローラと、を具備し、該現像ローラと該電界印加ローラの停止時には該現像ローラと該電界印加ローラとのニップ間に液体現像剤が滞留するシーケンスで動作すると共に、該現像ローラの表面材質のベースレジンと該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに同じ材料が用いられることを特徴とする現像装置。
  2. 該現像ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤と、該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤とを同じ材料とすることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 該現像ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤の量と、該電界印加ローラの表面材質のベースレジンに添加する離型剤の量とは等量であることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 該現像ローラのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレードと、該電界印加ローラのクリーニングを行う電界印加ローラクリーニングブレードが設けられることを特徴とする請求項1乃至3に記載の現像装置。
  5. 該現像ローラクリーニングブレードと該電界印加ローラクリーニングブレードとは同一部材であることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 該現像ローラに対する該現像ローラクリーニングブレードの当接角度と、該電界印加ローラに対する該電界印加ローラクリーニングブレードの当接角度とは等しいことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の現像装置。
  7. 請求項1乃至請求項6いずれかに記載の現像装置を用いた画像形成装置。
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