JP2009156700A - 揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法 - Google Patents

揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動手段の実装以前の段階において、揺動体の固有振動モードによる共振周波数を検出し、共振周波数を調整することが可能となる方法を提供する。
【解決手段】支持基板に対して弾性支持部によりねじり軸まわりに揺動可能に支持された揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法であって、
前記揺動体にレーザ光を照射し、該揺動体に該レーザ光による衝撃を与えることで該揺動体を振動させる工程と、
前記衝撃による揺動体の振動状態を検知する検知手段によって、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を検出する工程と、により振動状態検出方法を構成する一方、
揺動体の振動状態検出方法を用い、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を調整する揺動体の共振周波数調整方法を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法に関する。
例えば、光の偏向走査によって画像を投影するプロジェクションディスプレイ、レーザービームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置を含む光学機器に好適に利用可能な揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法に関するものである。
従来から、半導体プロセスによってウエハから製造される微小機械部材はマイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。
例えば、このような技術によって作製される、ねじり軸まわりにねじり振動(揺動)する走査ミラーを有するマイクロ共振型光偏向器は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べて、次の様な特徴がある。
すなわち、光偏向器を小型化することが可能であること、消費電力が少ないこと、等の特徴を備えていることから、広く用いられている。
このような共振型光偏向器として、例えば、特許文献1では、図7に示されるような構成の光スキャナ装置が提案されている。
この装置においては、単結晶シリコン材を用いて形成されたプレート7001に穿設された窓7002内に、プレート7001と同一材料で形成された可動部7003が設けられている。
プレート7001及び可動部7003と同一材料で一体形成された一対の弾性梁により、可動部7003は窓7002の互いに対向する窓枠に支持されている。可動部7003の駆動手段は、可動部7003に設けられた磁性体7004と、可動部7003にその共振周波数f0に対応した周波数の交流磁場を印加する磁場発生手段7005とで構成される。
可動部7003の表面に形成された反射面7006が、光源7008から照射される光7007を反射・偏向する。
このように構成された共振型光偏向器においては、単結晶シリコン材料で形成されたプレート7001の窓7002内に形成された可動部7003は、弾性梁で窓枠に、ねじり軸まわりに揺動可能に支持されている。
従って、この可動部7003は、弾性梁のねじり軸まわりのねじりバネ定数Kと可動部7003の質量や形状で定まる慣性モーメントLを用いて、式(1)で示される共振周波数f0を有する。

f0=(1/2π)(K/L)1/2 式(1)

可動部7003には磁性体7004が設けられているので、この磁性体7004に可動部7003の上記共振周波数f0に対応した周波数の交流磁場を印加すれば、磁性体7004に磁力、及び弾性梁(梁)の弾性的復元力が作用する。
こうして、この可動部7003は少ないエネルギで、ねじり振動(揺動)する。
可動部7003には反射面7006が形成されているので、この反射面に光源7008から光を照射することによって、光を前記共振周波数でスキャンすることが可能となる。
ところで、このような共振型光偏向器においては、製造過程で個々のアクチュエータ間における固有振動モードの周波数である共振周波数にばらつきを生じる。
そのため、共振周波数のトリミングが必要となるが、以下に従来から用いられている一般的な共振周波数のトリミング方法について、図5、図6を用いて説明する。
図6(a)、図6(b)において、603は反射面を有する可動部(揺動体)であり、背面に棒磁石611が構成されている。
基板601は弾性梁604近傍の部分を固定部材615によって固定されている。
棒磁石611と適切なギャップを保って、磁気発生手段614が配置されていて、可動部分を共振周波数でねじり共振駆動させることが可能となる。
図5は光偏向器5000の共振周波数をトリミングしている状態を示す従来例である。
光偏向器5000の駆動子に固定された、対の棒磁石5000aが駆動コイル5004から磁力を受け、光偏向器は共振状態で大きくねじり振動する。
5002はレーザ装置であり、光偏向器の可動部の慣性モーメントを減じ、その結果の固有振動モードの周波数である共振周波数を所望の値に合致させるために、共振周波数のトリミングを行う。
5003は光偏向器の共振周波数を検知するための角度センサで、光偏向器の反射面に投射した光ビームの反射光を受光してその光ビームのフレから、共振状態のねじり振動(揺動)による固有振動モードの共振周波数を知るためのものである。
特開2002−311372号公報
上記従来例のものにおいては、可動部である揺動体に駆動手段を実装する以前の段階において、揺動体の固有振動モードである共振周波数を検出することができないことから、つぎのような課題を有していた。
すなわち、従来例のものにおいては、トリミング前の光偏向器5000の上記ねじり振動による固有振動モードの共振周波数の初期値と、
予め知られているレーザ装置5002に用いるトリミング用パルスレーザ光のパルス一発分の周波数増大効果と、が用いられる。
これらを用いて、必要なパルス数を算出し、レーザ光でトリミングして所望の固有振動数を得ていた。
そして、上記ねじり振動による固有振動モードの共振周波数を確認する方法としては、トリミングの終了後、駆動コイル5004の駆動周波数を走査し、光偏向器5000の共振状態を検知し、光偏向器の現在の値を測定する手法が採られていた。
また、上記共振周波数の確認に際し、集光したレーザ光のスポットの焦点深度より大きな振幅で光偏向器を加振して、光偏向器5000の固有モードの共振周波数を得ていた。
そのため、続くトリミングで周波数を調整する際には、光偏向器のフレが一旦止まるのを待つことが必要となり、時間を要していた。
また、角度センサを用いることの他、共振周波数を知るための方法としては、時間を分けて駆動コイル5004自体をセンスコイルとして交互に用い、光偏向器5000の駆動と共振周波数の検出を行い、固有振動モードによる共振周波数を調整する方法も採り得る。
しかしながら、これらはいずれにしても、共振型光偏向器の駆動子に棒磁石5000aが実装された最終段階で、かつ外部に駆動コイル5004が配置された状態でしか、その固有振動モードによる共振周波数を検出することができないものである。
そのため、駆動子に棒磁石5000aが実装されていないウエハ状態で、ウエハに穿設された光偏向器の各固有モードの共振周波数を測定できることが求められていた。
しかしながら、揺動体に駆動手段が実装される以前の段階の工程で揺動体の固有振動モードによる共振周波数を検出し、これに基づいて共振周波数を調整し得るようにすることは、量産による揺動体装置の製造工程を管理する上できわめて重要なことである。
すなわち、このような駆動手段の実装以前の段階でのトリミングを行なった上で、駆動手段を実装した最終段階においても、更に追加トリミングにより共振周波数を補正することにより、より一層に性能の安定化及び向上を図ることが可能となる。
このようなことから、駆動手段の実装以前の段階において、共振周波数のトリミングを行う上で必要となる、揺動体の固有振動モードによる共振周波数を検出できるようにすることが、強く望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑み、駆動手段の実装以前の段階において、揺動体の固有振動モードによる共振周波数を検出することが可能となる揺動体の振動状態検出方法の提供を目的とするものである。
また、本発明は、揺動体の共振状態検出方法による共振周波数の検出結果に基づいて、揺動体装置の性能の安定化及び向上を図ることが可能となる揺動体の共振周波数調整方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、つぎのように構成した揺動体の振動状態検出方法及び共振周波数調整方法を提供するものである。
本発明の揺動体の振動状態検出方法は、支持基板と、弾性支持部と、前記支持基板に対して前記弾性支持部によりねじり軸まわりに揺動可能に支持された揺動体と、を有する揺動体装置における揺動体の振動状態検出方法であって、
前記揺動体にレーザ光を照射し、該揺動体に該レーザ光による衝撃を与えることで該揺動体を振動させる工程と、
前記衝撃による揺動体の振動状態を検知する検知手段によって、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を検出する工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の揺動体の振動状態検出方法は、前記検知手段は、ねじり振動を検知する振動センサであり、前記揺動体の振幅変位または角度変位によるねじり振動を検知することを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、上記したいずれかに記載の揺動体の振動状態検出方法を用い、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を調整する揺動体の共振周波数調整方法であって、
前記揺動体の振動状態検出方法によって検出された結果に基づいて、トリミング用レーザ装置を用いて前記揺動体の一部の部材を除去し、該揺動体の前記共振周波数を調整する共振周波数調整工程を有することを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、前記共振周波数調整工程での前記揺動体の一部の部材の除去を、前記トリミング用レーザ装置により照射されたレーザ光を該揺動体の一部に集光させて行なうに際し、
前記レーザ光を集光させる集光部の焦点深度を、前記揺動体の固有振動の振幅より大きくすることを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、前記共振周波数を検出する工程での共振周波数の検出が、前記トリミング用レーザ装置によるレーザ光の照射中に行なわれることを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、前記共振周波数を検出する工程での前記レーザ光の衝撃による前記揺動体の振動が、前記トリミング用レーザ装置によるレーザ光で除去された前記部材の噴出ガスの反力によるものであることを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、前記共振周波数の検出が、前記揺動体に該揺動体を駆動するための駆動手段が実装される以前に行なわれることを特徴とする。
また、本発明の揺動体の共振周波数調整方法は、前記揺動体が、第1揺動体と第2揺動体とにより、前記ねじり軸まわりに少なくとも2つの固有振動モードの周波数を有する構造を備え、
前記共振周波数調整工程によってこれらの共振周波数を調整することを特徴とする。
本発明によれば、駆動手段の実装以前の段階において、揺動体の固有振動モードによる共振周波数を検出することが可能となる。
また、揺動体の共振状態検出方法による共振周波数の検出結果に基づいて、揺動体装置の性能の安定化及び向上を図ることが可能となる揺動体の共振周波数調整方法を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、揺動体に駆動手段である磁石が実装されていない状態で、この揺動体に微小ねじり振動を惹起させるようにした基本原理について説明する。
支持基板に対して弾性支持部によりねじり軸まわりに揺動可能に支持された、上記駆動手段が実装される以前の状態の揺動体にレーザ光を照射することで、つぎのように該揺動体に該レーザ光による衝撃を与え、該揺動体にねじり振動を与えることができる。
例えば、シリコンの母材で形成された揺動体の外辺部に、レーザ装置から照射されたレーザ光の焦点を絞って集光させることで、シリコンの母材の微小量を一瞬で気化させ、除去することができる。
その際、気化したガスはレーザ装置側に噴出し、その持ち出される質量の運動量に略等しい運動量を、該揺動体にねじり運動として与え、これにより揺動体は微小ねじり振動を起こす。
このようにして生じさせた振動状態を、共振周波数を検出する工程において検知手段によって検知し、揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を検出するようにして、揺動体の振動状態検出方法を構成することができる。
そして、このような揺動体の振動状態検出方法によって検出された結果に基づいて、トリミング用レーザ装置を用いて前記揺動体の一部の部材を除去することで、該揺動体の共振周波数を調整する共振周波数調整方法を構成することが可能となる。
本発明は、以上のような基本原理に立脚したものであるが、つぎに、第1揺動体と第2揺動体とにより、ねじり軸まわりに少なくとも2つの固有振動モードの周波数を有する構造を備えた揺動体により構成された2振動子型光偏向器を例にとり、更に説明する。
このような2振動子型光偏向器は、慣性モーメントなる光反射部と、慣性モーメントとなる磁石を実装する駆動子部の2つの可動部と、外部部材への固定部と、それらをねじり自在に結合する2つの軸部と、を備えている。
駆動子部と光反射部は、夫々同一方向のねじりを起こす基本ねじりモードと、そのねじり固有振動数の略2倍の周波数で互いに異なる向きのねじり振動モードとを有し、それらの合成波を用いるように構成されている。
レーザ装置から照射されたレーザ光により、光反射部の外辺部を軸対称で微少量を除去すると、光反射部の慣性モーメントが僅かに減少し、その軸のねじり剛性と光反射部の慣性モーメントから決定される固有振動数が僅かに高くなる。
ここでは、軸のねじり剛性を変える手段はないので、光反射部と駆動子部分の慣性モーメントを僅かに減らして、所望の固有振動数に合わせ込む手法が用いられる。
その微少量を除去するために、例えばトリミングレーザ装置が用いられる。
その際、レーザ光の焦点を光反射部または駆動子面の外辺部に絞って、所定の波長でトリミングするとシリコンの母材の微小量を一瞬で気化させ除去することができる。
気化したガスはレーザ装置側に噴出し、その持ち出される質量の運動量に略等しい運動量を光偏向器にねじり運動として与え、光偏向器は微小ねじり振動を起こす。
このように、基本モードのねじり振動は、光反射部または駆動子に対するレーザ光の照射中におけるトリミングに際して得ることができる。これらは、光偏向器の可動部にインパルス加振を加えたことに等しい。
このような2振動子の光偏向器の構成例では、ねじり周波数は、基本ねじりモードと2次のねじりモードの2つのねじりモードの固有振動数を夫々所望の周波数にあわせる必要がある。
その際、基本ねじりモードを得るためには、光反射部をレーザ装置でトリミングし、2次のねじりモードを得るためには光偏向器の重心に近い駆動子をレーザ装置でトリミングすることが望ましい。
また固有振動数の測定は、光反射部でおこなうことが望ましい。
以上によれば、駆動手段が実装される以前の状態の揺動体の共振周波数を検出し、トリミングを行なうことが可能となるが、振動体(可動子)が、各チップに切り分ける前のウエハ状態のエッチングプロセスを例にとり説明する。
共振型の共振型光偏向器を構成する振動体が、各チップに切り分ける前のウエハ状態のエッチングプロセス上で、ウエハに穿設された各振動体の共振周波数を、上記した揺動体の振動状態検出方法によって予め検出する。
このウエハに穿設された状態で、上記した揺動体の共振周波数調整方法を用いて、各振動体の固有振動数を所望の値にレーザで周波数トリミングする。
これによって、ウエハ全面に亙って、均一の周波数特性を有する光偏向器を実現することが可能となる。
さらに、次の工程で、ウエハに穿設された光偏向器に棒磁石を接着実装し、さらにレーザで最終的なトリミングを実施することで、所望の共振周波数を有したウエハ状態の揺動体を得ることが可能となる。
このウエハから、各揺動体をダイシングによってチップに分け、最終的な固有振動数を有する揺動体を得ることができる。
以上の工程は、一つの例であり、これらの工程の順序を変え、偏向器として最終的にチップに分けた後、周波数トリミングしてもよい。
本実施形態においては、以上において、ウエハに穿設された全振動体(可動子)を、さらに有効にレーザトリミングするために、つぎのような手段を構成することができる。
ウエハを歪ませることなく水平に搭載するための3点保持機構、その状態でウエハを水平に移動するXY移動機構を構成することができる。
また、ウエハの下面側あるいは上面側から、対象とする共振型光偏向器反射部あるいは駆動子部の狭い範囲をレーザトリミングするレーザ装置を構成することができる。
また、それによって引き起こされた共振型光偏向器のねじり振動を検知するため、ウエハ下面側に配置された微小ねじり振動検知センサの手段を構成することができる。
さらに、確かにねじり振動モードであることを確認するには、微小ねじり振動を検知するセンサは、変位センサより角度センサであることが望ましい。
ここでは、レーザ光によるインパルス加振を利用しているが、別途の加振手段として、例えば駆動コイル、音響加振等を併用してもよい。
この際もレーザの焦点深度以下の微小加振とすることが望ましい。
尚、本実施形態のようなレーザ光によるインパルス加振は、駆動手段の実装以前の段階はもちろんのこと、駆動手段を実装した後の段階においても共振周波数を測定する手段として用いることができる。
上記した構成は、レーザビームプリンタ等の画像形成装置等に用いることで、光走査を行う共振型光偏向器において、その周波数性能の向上、生産時における光偏向器の生産効率化や性能安定化を実現することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、揺動体装置を構成する揺動体の共振状態検出方法及び共振周波数調整方法の構成例について説明する。
図1に、本実施例における揺動体の共振状態検出方法及び共振周波数調整方法の構成例について説明する図を示す。
図1において、1001は揺動体、1002はねじり軸、1003はトリミング用レーザ装置、1003aはレーザ光、1003bは気体、1004は振動センサである。
本実施例において、揺動体はねじり軸1002によって、このねじり軸まわりにねじり振動(揺動)可能に支持されている。
トリミング用レーザ装置1003からのレーザ光は、揺動体1001上のねじり軸から外れた外辺部の集光部において焦点が結ばれ、パルスで微小のシリコン母材の除去加工がおこなわれる。
1003bは加工点から噴出する気体を示している。これは、集光されたレーザ光の熱化学作用によってシリコン母材が気化し、トリミング用レーザ装置1003側に噴出していることを示している。
振動センサ1004は、微小ねじり振動を検知するための手段を構成し、これにより振幅変位または角度変位の微小変動を検知する。
レーザ光1003aによって噴出した気体1003bの運動量に対応した力が揺動体(光偏向器)1001の外辺部に与えられる。
すなわち、噴出ガスの反力が揺動体(光偏向器)の外辺部に与えられる。
従って、レーザ光をパルス照射するたびに揺動体(光偏向器)1001にインパルス状の微小な固有のねじり振動が惹起される。
この惹起されたねじり振動による固有振動モードの周波数である共振周波数を、上記した振動センサで検出してトリミング用レーザ装置1003にフィードバックし、トリミング量を調整する。
このようにすることで、固有振動モードの共振周波数を調整することが可能となる。
[実施例2]
実施例2では、2駆動子型の揺動体装置の構成例について説明する。
図2に、本実施例の2駆動子型の揺動体装置を構成する揺動体の共振状態検出方法及び共振周波数調整方法について説明する。
図2において、2001は光ビームを走査する光反射部、2002は駆動子、2003は外部の保持部材に固定するための固定部、2004、2005はねじり軸、2006は棒磁石である。
光反射部2001と駆動子2002は、ねじり軸2004でねじり運動自在に結合され、これらはねじり軸2005まわりに、ねじり振動自在に結合されている。
駆動子2002には、棒磁石2006が実装され、外部の駆動コイルにより駆動力が加えられるように構成されている。
さらに、駆動子2002と光反射部2001は、固有振動数f0のねじり振動モードとf0の2倍の固有振動数のねじり振動モードになるように、駆動子と光反射部の軸から離れた外辺部を、軸対称にレーザ光で除去することで、周波数調整している。
この周波数調整は、上記実施例1で説明したように、トリミング用レーザ装置のレーザ光で惹起されたねじり振動による固有振動モードの共振周波数を、振動センサで検出してトリミング用レーザ装置にフィードバックし、トリミング量を調整する。
このように集光したレーザ光でシリコン母材からパルスで微小部分を除去し、光反射部と駆動子の夫々の慣性モーメントを減らしつつ調整し、厳密に2つモードの固有ねじり振動数を所望の値に合致させる。
2001a及び2002aがレーザトリミングによって除去されたスポット状の箇所でねじり軸に対称に周波数トリミングされていることを示している。
[実施例3]
実施例3では、2駆動子型の揺動体装置における光偏向器(揺動体)が、ウエハに穿設されている構成例について説明する。
図3に、本実施例におけるウエハに光偏向器(揺動体)が穿設された状態を説明する図を示す。
図3において、3001は光反射部、3002は駆動子である。
3004はウエハを水平に保持する爪で、ウエハの外周の3箇所でウエハを受けている。
微小振動を発生させるためにインパルス加振を加えたことに等しい力が、レーザ光によって光偏向器に直接に加えられる。
棒磁石の付いてないこの段階で周波数トリミングを実施する場合は、棒磁石の慣性モーメントの影響を予め考慮する必要がある。
図4は光偏向器が穿設されたウエハを水平断面で見た図である。
図4において、4001は該ウエハであり、4004の爪部3箇所に搭載されている。
爪部はY軸4005に沿ってY移動する。軸受け部4007はY軸を支え、X軸4006に沿ってX移動し、ウエハ全体の光偏向器をトリミング用レーザ装置4002にて周波数トリミングすることができる。
振動検知センサ4003はレーザ装置4002に略対向して配置され、ウエハに穿設された光偏向器に発生した微小ねじりの固有振動を検知する。
本発明の実施例1における揺動体装置を構成する揺動体の共振状態検出方法及び共振周波数調整方法の構成例について説明する図。 本発明の実施例2における2駆動子型の揺動体装置を構成する揺動体の共振状態検出方法及び共振周波数調整方法について説明する図。 本発明の実施例3におけるウエハに光偏向器が穿設された状態を説明する図。 本発明の実施例3におけるウエハに穿設された光偏向器を周波数トリミングしている状態を説明する図。 従来例において、磁石が実装された状態の光偏向器をトリミングしている状態を説明する図。 従来例における光偏向器を説明する図。 従来例である特許文献1における光スキャナ装置を説明する図。
符号の説明
1001:揺動体
1002:ねじり軸
1003:トリミング用レーザ装置
1003a:レーザ光
1003b:気体
1004:振動センサ
2001:光反射部
2001a、2002a:除去された箇所
2002:駆動子
2003:固定部
2004:ねじり軸
2005:ねじり軸
2006:棒磁石
3001:光反射部
3002:駆動子
3004:爪
4001:ウエハ
4002:トリミング用レーザ装置
4003:振動検知センサ
4004:爪部
4005:Y軸
4006:X軸
4007:軸受け部

Claims (8)

  1. 支持基板と、弾性支持部と、前記支持基板に対して前記弾性支持部によりねじり軸まわりに揺動可能に支持された揺動体と、を有する揺動体装置における揺動体の振動状態検出方法であって、
    前記揺動体にレーザ光を照射し、該揺動体に該レーザ光による衝撃を与えることで該揺動体を振動させる工程と、
    前記衝撃による揺動体の振動状態を検知する検知手段によって、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を検出する工程と、
    を有することを特徴とする揺動体の振動状態検出方法。
  2. 前記検知手段は、ねじり振動を検知する振動センサであり、前記揺動体の振幅変位または角度変位によるねじり振動を検知することを特徴とする請求項1に記載の揺動体の振動状態検出方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の揺動体の振動状態検出方法を用い、該揺動体の固有振動モードの周波数である共振周波数を調整する揺動体の共振周波数調整方法であって、
    前記揺動体の振動状態検出方法によって検出された結果に基づいて、トリミング用レーザ装置を用いて前記揺動体の一部の部材を除去し、該揺動体の前記共振周波数を調整する共振周波数調整工程を有することを特徴とする揺動体の共振周波数調整方法。
  4. 前記共振周波数調整工程での前記揺動体の一部の部材の除去を、前記トリミング用レーザ装置により照射されたレーザ光を該揺動体の一部に集光させて行なうに際し、
    前記レーザ光を集光させる集光部の焦点深度を、前記揺動体の固有振動の振幅より大きくすることを特徴とする請求項3に記載の揺動体の共振周波数調整方法。
  5. 前記共振周波数を検出する工程での共振周波数の検出が、前記トリミング用レーザ装置によるレーザ光の照射中に行なわれることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の揺動体の共振周波数調整方法。
  6. 前記共振周波数を検出する工程での前記レーザ光の衝撃による前記揺動体の振動が、前記トリミング用レーザ装置によるレーザ光で除去された前記部材の噴出ガスの反力によるものであることを特徴とする請求項5に記載の揺動体の共振周波数調整方法。
  7. 前記共振周波数の検出が、前記揺動体に該揺動体を駆動するための駆動手段が実装される以前に行なわれることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の揺動体の共振周波数調整方法。
  8. 前記揺動体は、第1揺動体と第2揺動体とにより、前記ねじり軸まわりに少なくとも2つの固有振動モードの周波数を有する構造を備え、
    前記共振周波数調整工程によってこれらの共振周波数を調整することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の揺動体の共振周波数調整方法。
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