以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の遊技機の遊技盤の構成を示す正面図である。
遊技盤1の遊技領域2のほぼ中央部上方には表示装置8を備えたセンターケース3が配設される。表示装置8の表示領域には、図中左側に第1の変動表示ゲームを行うための第1表示領域801(第1の変動表示手段)と、図中右側に第2の変動表示ゲームを行うための第2表示領域802(第2の変動表示手段)が形成される。なお、表示装置8は、LCD(液晶表示装置)等から構成されてセンターケース3と一体に設けられる。
センターケース3の左側方下方には第1の変動表示ゲームを始動するための第1始動口4が配設され、この第1始動口4の直下方には、第2の表示領域802で行われる第2の変動表示ゲームの結果、大当たり遊技を行う際に開閉する第2の変動入賞装置7(第2の大入賞口)が配置される。
一方、センターケース3の右側方下方には第2の変動表示ゲームを始動するための第2始動口5が形成され、この第2始動口5の直下方には、第1の表示領域801で行われる第1の変動表示ゲームの結果、大当たり遊技を行う際に開閉する第1の変動入賞装置6(第1の大入賞口)が配置される。
センターケース3の下部には、第1始動口4と第2始動口5へ入賞した始動記憶数を表示するための特別図柄始動記憶表示器9が配置される。この始動記憶表示装置9は、第1始動口4へ入賞した始動記憶数を表示する特図1始動入賞記憶表示器91と、第2始動口5へ入賞した始動記憶数を表示する特図2始動入賞記憶表示器92から構成される。
特図1始動入賞記憶表示器91は、図中上向きの三角形が始動記憶数に対応した数だけ点灯することで、第1始動口4への入賞に基づく始動記憶(第1始動記憶)数を表示し、同様に、特図2始動入賞記憶表示器92は、図中下向きの三角形が始動記憶に対応した数だけ点灯することで、第2始動口5の始動記憶(第2始動記憶)数を表示する。なお、特別図柄始動記憶表示器9は、第1及び第2始動口4、5へ入賞した第1及び第2の始動記憶を所定の最大値(例えば、4)を上限として記憶し、点灯により表示する。
センターケース3の上部に配置された表示装置8は、第1表示領域801と第2表示領域802に、例えば、左、中、右の三つの表示図柄(識別情報)が表示される。これらの表示図柄には、例えば数字や文字等が割り当てられている。
第1始動口4へ遊技球の入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図柄が順に表示される変動表示ゲームが第1の表示領域801で実行される。第1始動口4への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、第1の変動表示ゲームが大当たり状態(第1の特別遊技状態)となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、第1変動入賞装置6が第1の所定の時間(例えば30秒)が経過するか、または第1変動入賞装置6に設けた第1カウントセンサ83(図2参照)が所定の入賞球数(例えば、10個)を検出するまで大きく開き、この開閉動作を所定のラウンド数(例えば、16回)行うことで、多くの遊技球を獲得することができる第1の特別遊技を実行する。
同様に、第2始動口5へ遊技球の入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図柄が順に表示される変動表示ゲームが第2の表示領域802で実行される。第2始動口5への入賞が所定のタイミングでなされたときには、第2の変動表示ゲームが大当たり状態(第2の特別遊技状態)となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、第2変動入賞装置7が第2の所定時間(例えば1.8秒)が経過するまで一回だけ開き、多くの遊技球を獲得することができる第2の特別遊技を実行する。
また、第1の大当たり遊技中に、第2の変動表示ゲームが大当たりになると、上述のように第1変動入賞装置6のウェイト期間(閉鎖期間)中に、第2変動入賞装置7が第2所定時間(例えば、1.8秒)だけ一回開放することで、大当たり遊技中に2つの大当たり遊技を交互に実現することができる。
また、第2の大当たり遊技中に、第1の変動表示ゲームが大当たりになった場合には、後述のように第2変動入賞装置7を一回開閉した後(第2の大当たり遊技を実行後)に、上述のような所定ラウンド数の第1変動入賞装置6による第1の大当たり遊技が実行される。
図2は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介して各種検出装置(特図1始動センサ81、特図2始動センサ82、第1カウントセンサ83、第2カウントセンサ84、一般入賞口センサ(遊技盤面に図示省略))からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。なお、特図1始動センサ81は、第1始動口4への入賞球を検出するもので、同じく、特図2始動センサ82は、第2始動口5への入賞球を検出する。
そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200)、特図1始動入賞記憶表示器91、特図2始動入賞記憶表示器92、第1変動入賞装置6を開閉駆動する大入賞口1ソレノイド93、第2変動入賞装置7を開閉駆動する大入賞口2ソレノイド94等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。また、盤用外部情報は、大当たり信号や変動表示ゲームの停止タイミングなどの遊技に関する情報を遊技場の管理装置(図示省略)等へ送信する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号または図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
演出制御装置150は、遊技制御装置100からの指令に基づいて表示装置8の表示や、音制御装置300、装飾制御装置250の制御を行う。
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、遊技機や遊技盤1に配設した装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置を制御する。
音制御装置300は、図示しないスピーカからの効果音出力を制御する。
なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
演出制御装置150は、CPU151、ROM152、RAM153、インターフェース155、GDP(グラフィック・ディスプレイ・プロセッサ)156、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ等)を格納した画像ROM157等から構成される。
CPU151は、遊技制御装置100からの信号に基づいて、画面情報(図柄表示情報、背景画面情報、動画キャラクタ画面情報等)を作成して、RAM153に記憶する。この画面情報は、垂直同期割込のタイミングでGDP156に転送される。
GDP156は、この画像情報に基づき、画像ROM157の該当画像データを取り込み、表示装置8の画面に水平走査、垂直走査を行って、所定の画像表示(描画)を行う。
なお、画像ROM157には、変動表示ゲームに用いる各図柄のデータ並びに背景、キャラクタ等の演出表示のデータを格納してある。
図3は、遊技制御装置100で実行される遊技制御のメインフローチャートを示す。遊技機への電源が投入された後、図3(A)のフローチャートに示す処理により初期化処理が実行されてから、所定時間周期、たとえば1msecごとにタイマ割り込みが発生して図3(B)のフローチャートに示す処理のプログラムが実行される。
遊技機への電源が投入されると、図3(A)に示すS101の初期化処理を実行し、この初期化処理では、遊技用マイクロコンピュータ101のRAMやI/Oの初期化を行う。この初期化は、例えば、RAMの所定領域に大当たり乱数初期値カウンタの初期化、大当たり乱数カウンタの設定を行うとともに、従属制御装置へリセットコマンドの送信を行った後、タイマによる通常割込処理(図3(B))を起動すべく、割込タイマを設定して、割込を許可する。
その後、S102にて大当たり乱数に所定値(例えば、1)を加算して更新する際に、大当たり乱数の一巡後に新たに使用する大当たり乱数初期値カウンタの初期値を生成する。同様にして、リーチ乱数等各種乱数の初期値を生成する攪拌用乱数更新処理を繰り返し実行する。
次に、所定周期で発生するタイマ割り込みにより遊技制御装置100で実行される図3(B)の処理について説明する。
まず、S111では割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行い、S112では入力処理を行う。この入力処理は、入力インターフェース102を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理を施し、入力情報を確定する処理である。
S113では、前回の制御周期で設定された出力データに基づいて、出力インターフェース103を介してソレノイドやパルスモータ92等を駆動する出力処理を行う。
S114では、後述する編集処理によりRAMの所定領域に設けた送信バッファに設定されたコマンドを、演出制御装置150や排出制御装置200などの従属制御装置へ送出するコマンド送信処理を行う。
S115では乱数更新処理を行い、変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための各乱数カウンタ、及び変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一づつ増す。
例えば、大当たり確率が1/300である場合、電源投入時、上記S102の攪拌用乱数更新処理で設定された乱数を取得して初期値(例えば、初期値として11を取得)とすると、11→12→13・・・299→0→1→2・・・10とタイマ割込毎に+1し、乱数値が再度11となるときに、また攪拌用乱数更新処理で設定された乱数値を取得し、この乱数値を初期値として大当たり乱数を更新する。なお、第1の変動表示ゲームと第2の変動表示ゲームでそれぞれ大当たりの判定を行うので、大当たり乱数は、第1の変動表示ゲームで用いる第1の大当たり乱数値(大当たり確率=低=1/300)と、第2の変動表示ゲームで用いる第2の大当たり乱数値(大当たり確率=高=1/25)が更新され、同様に、変動表示ゲームに用いるリーチ乱数も第1の変動表示ゲームに対応する第1のリーチ乱数と第2の変動表示ゲームに対応する第2のリーチ乱数がそれぞれ更新される。
また、この処理では外れ停止図柄、大当たり停止図柄も生成され、それぞれRAMに予め設定した第1及び第2外れ停止図柄格納領域、第1及び第2大当たり停止図柄格納領域に格納する。
S116では、各種スイッチ、センサ等の監視処理を行う。このスイッチ監視処理は、後述するように、特図1始動センサ81、特図2始動センサ82、第1カウントセンサ83、第2カウントセンサ84の入力の有無を検出し、その結果に応じて各カウントセンサ用のカウント数や始動記憶の始動記憶数を更新する処理である。なお、特図1始動入賞記憶表示器91の第1始動記憶は、第1始動口4に入賞した遊技球が特図1始動センサ81を通過することで発生し、また、特図2始動入賞記憶表示器92の第2始動記憶は第2始動口5へ遊技球が入賞して特図2始動センサ82を通過することで発生する。
また、この処理では、第1始動口4の入賞と、第2始動口5の入賞に応じて、後述するように、第1または第2の大当たり乱数値を取得して遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した特図1判定用記憶領域及び特図2判定用記憶領域へ記憶し、同様に、第1の変動表示ゲームと第2の変動表示ゲームで用いるリーチアクションの種類を第1または第2リーチ乱数値を取得して遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した第1または第2リーチ乱数判定用記憶領域へそれぞれ記憶するのに加え、特図1始動センサ81や特図2始動センサ82に入賞がある場合にフラグをセットしたり、第1カウントセンサ83や第2カウントセンサ84の計数等も行う。
S117では、後のS118の処理とS119の処理を交互に行うため、前回の処理がS118とS119の処理のいずれであったかをフラグなどにより判定し、前回の処理がS119であればS118の処理へ進む一方、そうでない場合にはS119の処理へ進む。
S118では、後述する表示装置8の第1表示領域801で行われる第1変動表示ゲーム処理(図中特図1処理)を、タイマ割り込み処理の2回に1回の割合で実行する。
同様に、S119では、後述する表示装置8の第2表示領域802で行われる第2変動表示ゲーム処理(図中特図2処理)を、タイマ割り込み処理の2回に1回の割合で実行する。
次に、S120では、大当たり信号や変動表示ゲームの停止タイミングなどの遊技に関する情報を編集し、出力バッファ(図示省略)へ書き込んで図示しない遊技場の管理装置などへ送信する。
S121では、以上のS111〜S120の処理を実行した後、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定を行ってタイマ割り込み処理を終了し、次のタイマ割り込みが発生するまで図3(A)のS102における乱数更新処理を繰り返し行う。
図4は、上記図3(B)のタイマ割り込み処理のS116で実行されるスイッチ監視処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
S131では、第1始動口4への入賞があったか否かを特図1始動センサ81の出力に基づいて判定し、第1始動口4への入賞があればS132へ進む一方、そうでない場合には、S136の処理へ進む。
第1始動口4への入賞を検出した場合には、S132で第1始動記憶数が所定の最大値(例えば、4)未満であるかを判定し、最大値未満であればS133へ進んで第1始動記憶数に1を加算して更新する一方、第1始動記憶数が最大値であれば、これ以上始動記憶を記憶できないのでS136の処理へ進む。
S134では、特図1始動センサ81が遊技球の検出をしたことから、第1の変動表示ゲームで大当たりの判定を行うため、第1の大当たり乱数値を取得し、遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した特図1判定用記憶領域へ記憶する。同様に、S135では、第1の変動表示ゲームで用いる第1リーチ乱数値を取得して遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した第1リーチ乱数判定用記憶領域へ記憶する。
上記S131〜S135の特図1始動センサ81の監視処理の後にはS136から特図2始動センサ82の監視処理が行われる。
S136では、第2始動口5への入賞があったか否かを特図2始動センサ82の出力に基づいて判定し、第2始動口5への入賞があればS137へ進む一方、そうでない場合には、S141の処理へ進む。
第2始動口5への入賞を検出した場合には、S137で第2始動記憶数が所定の最大値(例えば、4)未満であるかを判定し、最大値未満であればS138へ進んで第2始動記憶数に1を加算して更新する一方、第2始動記憶数が最大値であれば、これ以上始動記憶を記憶できないのでS141の処理へ進む。
S138では、特図2始動センサ82が遊技球の検出をしたことから、第2の変動表示ゲームで大当たりの判定を行うため、第2の大当たり乱数値を取得し、遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した特図2判定用記憶領域へ記憶する。同様に、S140では、第1の変動表示ゲームで用いる第2リーチ乱数値を取得して遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに予め設定した第2リーチ乱数判定用記憶領域へ記憶する。
そして、S141、S142では、第1変動入賞装置6に設けた第1カウントセンサ83と第2変動入賞装置7に設けた第2カウントセンサ84が検出した遊技球の計数処理を行う。
以上のスイッチ監視処理により、第1始動口4へ入賞があったときには、第1始動記憶数が加算されて第1変動表示ゲームの大当たりを判定する第1大当たり乱数等が取得される。そして、第2始動口5へ入賞があったときには、第2始動記憶数が加算されて第2変動表示ゲームの大当たりを判定する第2大当たり乱数等が取得される。
また、このスイッチ監視処理により、第1変動入賞装置6に入賞した遊技球と、第2変動入賞装置7へ入賞した遊技球が計数される。
上記S131〜S135の特図1始動センサ81の監視処理の後にはS136から特図2始動センサ82の監視処理が行われる。
図5は上記図3(B)のタイマ割り込み処理のS118で実行される第1変動表示ゲーム処理(図中特図1処理)のサブルーチンを示すフローチャートである。
S201では、第1変動表示ゲームの状態を示す処理番号(以下、第1変動表示処理番号)の値に応じて、S202、S203、S204のいずれかへ分岐を行う。第1変動表示処理番号は、初期値が0であり、初回の処理ではS202へ進んで、始動記憶があれば第1の変動表示ゲームの始動処理(図中特図1始動処理)を行い、第1変動表示処理番号を設定(例えば、1)する。
この第1変動表示ゲーム始動処理は、第1始動口4への第1始動記憶があるか否かを監視し(図4のスイッチ監視処理で第1始動口4へ入賞すると第1大当たり乱数値、第1リーチ乱数値が取得されて記憶されるので、これらの記憶があるか否かを監視する)、記憶があれば第1始動記憶を減算すると共に、当該記憶された第1大当たり乱数値が大当たり判定値と一致するか否かの大当たり判定をし、かつ、当該第1大当たり乱数値と組で記憶された第1リーチ乱数値を判定してリーチ演出を決定する。
そして、上記判定結果に従い、大当たりであれば大当たり停止図柄及びリーチ種別(時間値データ)を第1変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、リーチであればリーチ停止図柄及びリーチの種別(時間値データ)を第1変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、外れであれば外れ停止図柄および外れ変動の種別(時間値データ)を第1変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、処理番号=1にセットする。
次の制御周期で、第1変動表示処理番号が1の場合にはS203へ進んで、図柄の停止処理(特図1停止監視処理)を行った後、大当たりであれば第1変動表示処理番号を例えば2に設定し、ハズレであれば第1変動表示処理番号を0に設定する。
上記図柄の停止処理は、第1変動表示ゲーム始動処理で所定のバッファにセットされたコマンドを、コマンド送信処理(S114)で演出制御装置150へ送信したコマンド(例えば、時間値データであり、この時間値データにより該当するリーチアクションや、リーチを伴わない変動、大当たりの変動等が演出制御装置150に設定される)及び停止図柄に基づき、第1の変動表示ゲームの終了を監視し(時間値データより変動表示ゲーム時間を認識する)、終了間近となったら、図柄を停止させるコマンドを送信バッファにセットし、第1の変動表示ゲームを停止させる処理である。
なお、この処理では、停止図柄が大当たり図柄の場合には、第1変動処理番号を2にセットして次回の分岐処理(S201)で第1大当たり処理S204に分岐させる一方、大当たり図柄以外の場合には、処理番号を0にセットして次回の分岐処理(S201)で第1変動表示ゲーム始動処理S202に分岐させる。
さらに次の制御周期で、第1変動表示処理番号が2の場合にはS204へ進んで、第1の大当たり状態(第1の特別遊技状態)となり、第1変動入賞装置6を第1の所定時間(例えば30秒)が経過するか、または第1変動入賞装置6に設けた第1カウントセンサ83が所定の入賞球数(例えば、10個)を検出するまで大きく開き、この開閉動作を所定のラウンド数(例えば、16回)行って遊技者に遊技価値を付与する。そして、所定のラウンド数を経過した後には、第1変動表示処理番号を0にセットする。
図6は上記図3(B)のタイマ割り込み処理のS119で実行される第2変動表示ゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
S301では、第2変動表示ゲームの状態を示す処理番号(以下、第2変動表示処理番号)の値に応じて、S302、S303、S304のいずれかへ分岐を行う。第2変動表示処理番号は、初期値が0であり、初回の処理ではS302へ進んで後述するように、始動記憶があれば第2の変動表示ゲームの始動処理(図中特図2始動処理)を行い、第2変動表示処理番号を設定(例えば、1)する。
この第2変動表示ゲーム始動処理は、上記図5のS202と同様に、第2変動表示ゲームに対して各種設定を行うものである。
つまり、第2始動記憶があれば(図4のスイッチ監視処理で記憶した第2大当たり乱数値、第2リーチ乱数値が取得されて記憶されるので、これらの記憶があるか否かを監視する)、第2始動記憶を減算すると共に、当該記憶された第2大当たり乱数値が大当たり判定値と一致するか否かの大当たり判定をし、かつ、当該第2大当たり乱数値と組で記憶された第2リーチ乱数値を判定してリーチ演出を決定する。
そして、上記判定結果に従い、大当たりであれば大当たり停止図柄及びリーチ種別(時間値データ)を第2変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、リーチであればリーチ停止図柄及びリーチの種別(時間値データ)を第2変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、外れであれば外れ停止図柄および外れ変動の種別(時間値データ)を第2変動表示ゲーム用の送信バッファにセットし、処理番号=1にセットする。
次の制御周期で、第2変動表示処理番号が1の場合にはS303へ進んで、図柄の停止処理(特図2停止監視処理)を行うとともに、大当たりであれば第2変動表示処理番号を例えば2に設定し、ハズレであれば第2変動表示処理番号を0に設定する。
上記図柄の停止処理は、後述の第2変動表示ゲーム始動処理でセットされ、コマンド送信処理(S114)で演出制御装置150へ送信したコマンド(例えば、時間値データであり、この時間値データにより該当するリーチアクションや、リーチを伴わない変動、大当たりの変動等が演出制御装置150に設定される)及び停止図柄に基づき、第2の変動表示ゲームの終了を監視し(時間値データより変動表示ゲーム時間を認識する)、終了間近となったら、図柄を停止させるコマンドを送信バッファにセットし、第2の変動表示ゲームを停止させる処理である。
なお、この処理では、停止図柄が大当たり図柄の場合には、第2変動処理番号を2にセットして次回の分岐処理(S301)で第2大当たり処理S304に分岐させる一方、大当たり図柄以外の場合には、処理番号を0にセットして次回の分岐処理(S301)で第2変動表示ゲーム始動処理S302に分岐させる。
さらに次の制御周期で第2変動表示処理番号が2の場合にはS304へ進んで、第2の大当たり状態(第2の特別遊技状態)となり、第2変動入賞装置7を第2所定時間(例えば1.8秒)が経過するまで大きく開き、この開閉動作を1回行って遊技者に遊技価値を付与する。そして、1回開閉動作をした後には、第2変動表示処理番号を0にセットする。
図7は、上記図5のS204で行われる第1大当たり処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、S211では、第2変動入賞装置7の開放状態を示す大入賞口2開放フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていればそのまま処理を終了し、後述する制御により、第2大当たり遊技の終了を待機する(第2変動入賞装置7の1回の開閉動作の終了を待つ)一方、セットされていない場合(第2変動入賞装置7の閉鎖状態)には、S212へ進む。
S212では、第1の大当たり遊技(第1特別遊技状態)のインターバル(第1変動入賞装置6の一時的な閉鎖状態)であるウエイト期間を示すウエイトフラグがセットされているか否かを判定し、ウエイトフラグがセットされている場合にはS215へ進み、ウエイトフラグがセットされていない場合にはS213に進む。
ウエイトフラグがセットされていない場合のS213では、第1変動入賞装置6の開放状態を示す大入賞口1開放フラグがセットされているか否かを判定し、大入賞口1開放フラグがセットされていればS217へ進む一方、セットされていない場合にはS214に進む。
S214では、大入賞口1開放フラグをセットするとともに、大入賞口1開放タイマを第1所定時間(例えば30秒)にセットし減算を開始し、さらに、第1変動入賞装置6を開放するため大入賞口1ソレノイド93の動作を指令する大入賞口1ソレノイドON情報をセットして、第1大当たり遊技を開始する処理を行う。
上記S211〜S214の処理により、上記図3のS113で大入賞口1ソレノイド93が第1変動入賞装置6を開放駆動して第1の大当たり遊技が開始される。
次に、2回目の制御時には、大入賞口2開放フラグがセットされていなければ、上記S214で第1大当たり遊技が開始した直後であるので、ウエイトフラグはまだセットされていないので、S211の判定が「N」となるので、S213の判定へ進む。
S213では、大入賞口1開放フラグがセットされているので、S217の処理へ進み、大入賞口1開放タイマの値が所定時間を経過したか否かを判定する。
一方、2回目以降の制御周期では、大入賞口1開放タイマの値が所定時間を経過した場合(1ラウンドの終了条件1が成立)にはS219へ進み、所定時間が経過していない場合にはS218へ進んで、第1カウントセンサ83が計数した入賞数が所定値(例えば、10個)以内であるかをカウント1メモリの値より判定する。
S218では、入賞数が所定値に達していれば(1ラウンドの終了条件2が成立)S219へ進み、入賞数が所定値未満であれば1ラウンドの終了条件が成立していないので、そのまま処理を終了して第1変動入賞装置6の開放状態を維持する。
一方、上記S217で大入賞口1開放タイマが所定時間を経過した場合や、S218の判定で入賞数が所定値に達した場合のS219では、第1大当たり遊技の1ラウンドを終了させるため大入賞口1ソレノイドのOFF情報をセットする(これにより、上記図3の出力処理S113でウエイト期間の間に大入賞口1ソレノイド93がOFFとなって第1変動入賞装置が閉鎖される)。
次に、S220において、大当たり遊技のラウンド(図中サイクル)数を更新し、大入賞口1開放タイマに第1所定時間をセットしてから、第1カウントセンサ83が計数した入賞数の記憶値であるカウント1メモリの値をリセットしてから、S221でラウンド数の判定を行う。
S221では、上記S220で更新したラウンド(サイクル)数が所定値(例えば16)未満であるか否かを所定値未満であれば、S222へ進んで第1大当たり遊技のインターバルを行うため、ウエイトフラグをセットするともに、ウエイトタイマに所定値(例えば、5秒)をセットして減算を開始する。
一方、ラウンド数が所定値に達した場合には、第1大当たり遊技を終了するためS223に進んで、ラウンド数をリセットするとともに、第1大当たり遊技の実行中を示す大入賞口1開放フラグをリセットしてから、第1変動表示処理番号を0にセットして、次回の第1変動表示ゲーム処理(S118)では上記図5における第1変動表示ゲーム始動処理(S202)を行うように設定して処理を終了する。
上記S221でラウンド数が所定値に達していない場合には、S222でウエイトフラグがセットされるので、次回の制御周期では、大入賞口2開放フラグがセットされていなければS212の判定により、S215の処理へ進む。
S215ではウエイトタイマが所定時間(5秒)を経過したか否かを判定し、経過していなければそのまま処理を終了し、第1大当たり遊技のインターバルである第1変動入賞装置6を閉鎖したウエイト期間を継続する。
一方、ウエイトタイマが所定時間を経過したときには、次のラウンドを開始するためS216に進んで、ウエイトフラグをリセットするとともに大入賞口1ソレノイドON情報をセットする。これにより、次回の出力処理(S113)では、大入賞口1ソレノイド93がONとなって第1変動入賞装置6を開放して、次のラウンドが開始される。
こうして、第1大当たり処理では、大入賞口1開放タイマに設定された所定時間か、カウント1メモリの値が所定値(10個)のいずれか一方の条件を満たすまで第1変動入賞装置6を開放して1ラウンドの大当たり遊技を行い、各ラウンドの間にはウエイトタイマで設定される所定時間(5秒)のウエイト期間では第1変動入賞装置6が閉鎖するインターバルが設定され、このウエイト期間を挟んで第1変動入賞装置6の開閉動作を所定のラウンド数(ここでは16回)実行する。
そして、上記S211の処理により、第2大当たり遊技中に第1の変動表示ゲームが大当たりになると、第2大当たり遊技の終了後に(第2変動入賞装置7の1回の開放終了後に)第1の大当たり遊技を実行することができるのである。
図8は、上記図6のS304で行われる第2大当たり処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、S311では、第1大当たり遊技の実行中を示す大入賞口1開放フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていればS314へ進む一方、セットされていない場合にはS312へ進む。
S312では、大入賞口2開放フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていればS315へ進む一方、セットされていない場合にはS313へ進み、第2大当たり遊技を開始するため、S313に進んで、大入賞口2開放フラグをセットし、大入賞口2開放タイマに第2所定時間(例えば、1.8秒)をセットして減算を開始してから、さらに、第2変動入賞装置7を開放するため大入賞口2ソレノイド94の動作を指令する大入賞口2ソレノイドON情報をセットして、第2大当たり遊技を開始する処理を行う。
上記S311〜S313の処理により、上記図3のS113で大入賞口2ソレノイド94が第2変動入賞装置7を開放駆動して第2の大当たり遊技が開始される。
次に、2回目の制御時には、大入賞口1開放フラグがセットされていなければ、S312へ進んで、大入賞口2開放フラグがセットされているか否かの判定を行い、上記S313の処理で大入賞口2開放フラグはセットされた状態であるので、S315に進む。
S315では、大入賞口2開放タイマの値から第2変動入賞装置7を開放しておく所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間を経過していれば(第2大当たり遊技の終了条件1)S317の処理へ進む一方、経過していなければS316に進んで、第2変動入賞装置7の第2カウントセンサの計数値であるカウント2メモリの値が所定値(例えば、10個)未満であるか否かを判定する。カウント2メモリの値が所定値未満の場合には、第2大当たり遊技を継続するためそのまま処理を終了する一方、カウント2メモリの値が所定値に達していれば、第2大当たり遊技の終了条件2が成立したので、S317に進む。
S317では、大入賞口2開放タイマが所定時間を経過した場合や、S316の判定で入賞数が所定値に達した場合であるため、第2大当たり遊技を終了させるため大入賞口2ソレノイドのOFF情報をセットする。これにより、上記図3の出力処理113で大入賞口2ソレノイド94がOFFとなって第2変動入賞装置7が閉鎖されて第2大当たり遊技が終了する。
一方、S311の判定で、大入賞口1開放フラグがセットされている場合のS314では、ウエイトフラグがセットされているか否かを判定し、ウエイトフラグがセットされている場合には、S312へ進んで、大入賞口2開放フラグの判定を上述のように行い、第2大当たり遊技を開始することができるのである。なお、ウエイトフラグがセットされていなければ、そのまま終了することで、第1変動入賞装置6と第2変動入賞装置7が同時に開放することを禁止している。
上記図7、図8の処理により、第1始動口4への入賞により第1の変動表示ゲームが大当たりになると、第1変動入賞装置6が第1所定時間(例えば、30秒)または所定の入賞数になるまで開放した後、所定のウエイト期間で第1変動入賞装置6を閉鎖する1ラウンドを、所定数(例えば、16回)繰り返す第1大当たり遊技を実行ですることができる。
一方、第2始動口5への入賞により第2の変動表示ゲームが大当たりになると、第2変動入賞装置7が第2所定時間(例えば、1.8秒)または所定の入賞数になるまで一回だけ開放する第2大当たり遊技を実行ですることができる。
そして、第1大当たり遊技中に、第2の変動表示ゲームが大当たりになると、第1大当たり遊技のウエイト期間中に第2の大当たり遊技が実行され、第1所定時間(30秒)または入賞数が所定値になるまで第1変動入賞装置6が開放した後、第1変動入賞装置6は閉鎖するが、第2変動入賞装置7が一回だけ開放することができる。
この第1大当たり遊技中の第2大当たり遊技の実行タイミングについて、図9を参照しながら説明する。
第1変動表示ゲームが大当たりとなって、大当たり遊技が開始される時刻t0では第1変動入賞装置6(図中大入賞口1)が開放される。そして、第1変動入賞装置6が所定時間または所定の入賞数に達すると一旦閉鎖して、所定のウエイト期間(インターバル)が経過するのを待ってから、次のラウンドの大当たり遊技が開始され、再び第1変動入賞装置6が開放される。
ここで、図示のように、1ラウンドが終了してウエイト期間を消化し、2ラウンドが開始された後の時刻t1で第2変動表示ゲームが大当たりとなったとする。この時点では、第1変動入賞装置6は開放中であり、上記図7、図8の処理でウエイトフラグがセットされていないので、第1大当たり遊技のみが実行され、第2大当たり遊技は待機状態となる。そして、第1大当たり遊技の2ラウンドが終了する時刻t2では、ウエイトフラグがセットされるので、上記図8のS311、S314、312、S313の処理によって第2大当たり遊技が実行(挿入)され、第2の所定時間だけ第2変動入賞装置7が開放することになる。
つまり、通常は、図1において、遊技盤の左下側に配置された第1始動口4を狙って第1変動表示ゲームを行い、この第1変動表示ゲームが大当たりとなると、図1の右下側に設けた変動入賞装置6(大入賞口1)が開閉し、遊技者は遊技盤の右側へ発射ポイントを移動することになる。すると、変動入賞装置6の直上方に第2始動口5が配置されているので、第1変動入賞装置6による大当たりを享受しながら第2の変動表示ゲームが行え、さらに、第1大当たり遊技中に第2変動表示ゲームが大当たりになると、第1大当たり遊技中のウエイトタイム中で、図1の左下側に設けた第2変動入賞装置7が1回開閉する第2大当たり遊技が行われ、第1大当たり遊技のウエイトタイム中(例えば、1ラウンドで変動入賞装置6が閉じてから次の2ラウンドの第1変動入賞装置6が開くまでのウエイトタイム期間)に、第2変動入賞装置7が開くので、両方の大当たりを余すところなく享受でき、発射ポイントも移動させながら遊技を行うので、遊技に対する興趣を向上させることができ、大当たり遊技に新たな興趣を付与することが可能となるのである。
このように、第1変動入賞装置6を間欠的(ウエイト期間で区切って)に連続して開放制御し、また、前記第2の大当たり遊技として第2の変動入賞装置を1回開放制御する際に、第1の大当たり遊技中に第2の変動表示ゲームの結果が大当たりとなった際には、第1変動入賞装置6の間欠閉塞時(ウエイト期間)に第2変動入賞装置6の開放を挿入するのである。
逆に、第2大当たり遊技中に、第1変動表示ゲームが大当たりとなった場合では、第2大当たり遊技が終了した後に第1大当たり遊技が実行され、第1変動入賞装置6と第2変動入賞装置7が同時に開放状態となるのを禁止することができる。
図10は、他の遊技盤の構成例を示す。センターケース(変動表示装置)を別個独立させて左右方向に2つ設けた場合であり、左右のセンターケース3A、3Bには、それぞれ表示装置8A、8Bが配設され、表示装置8Aは第1変動表示ゲームを行う表示領域801を有し、表示装置8Bは第2変動表示ゲームを行う表示領域802を有する。
この場合、何れのセンターケース3A、3Bにも鎧部(センターケースの取付ベース面よりガラス面側に突出させ、その上面で遊技球の流下方向を変更するもの)を無くしてあるので、各センターケース3A、3Bの前面とガラス面との間には上下左右何れにも遊技球が流下する空間が確保されているので、第1始動口4や第2始動口5、第1変動入賞装置6や第2変動入賞装置7、を狙って容易に発射することができる。即ち、突出する鎧部がセンターケース3A、3Bにないので、センターケース3A、3Bの下方に配置される第1及び第2始動口や第1及び第2変動入賞装置を狙って容易に発射することが可能となる。なお、第1及び第2始動口4、5と第1及び第2変動入賞装置6、7の配置関係は上記図1と同様で、第1変動入賞装置6の上方に第2始動口5が配置され、第2変動入賞装置7の上方に第1始動口4が配置され、一方の大当たり遊技中に他方の変動表示ゲームを始動しやすいように構成される。
なお、上記実施形態において、第2大当たり遊技における第2変動入賞装置7の開放時間(第2所定時間)は、第1大当たり遊技のウエイト期間(ウエイトタイマの時間)より小さい値であればよく、任意に設定することができる。
また、第2の大当たり遊技を一回だけ第2変動入賞装置7を開放するようにしたが、ウエイトタイム期間内に終了するのであれば1回に限ることはなく、一方の大当たりのウエイトタイム期間内に他方の大当たり遊技が終了するように設定すればよい。
また、第2の大当たり遊技を、第1の大当たり遊技同様に複数回(例えば、5回とか、10回等)のラウンド数を行うように構成すると共に、各ラウンドで開放する第2変動入賞装置の開放時間を第1の大当たり遊技のウエイト期間内で終了可能に構成し、第1の大当たり遊技中に第2の大当たり遊技が発生した場合には、第2の大当たり遊技による第2変動入賞装置の開放を第1の大当たり遊技の各ラウンド間のウエイト期間に挿入し、即ち、第1の変動入賞装置の開放と第2の変動入賞装置の開放を入れ子状態として、第1、第2の大当たり遊技を消化するように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、第2の大当たり遊技におけるラウンド間のウエイト時間を、第1の大当たりによる第1変動入賞装置の開放時間よりも長く設定すると、第2の大当たり遊技中に第1の大当たり遊技が発生した場合にも、第2の大当たり遊技のウエイト期間に第1変動入賞装置の開放を挿入することが可能となる。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)第1の変動表示ゲームを行うための第1の変動表示手段と、
第2の変動表示ゲームを行うための第2の変動表示手段と、
前記第1の変動表示ゲームを始動させるための第1の始動口と、
前記第2の変動表示ゲームを始動させるための第2の始動口と、
前記第1の変動表示ゲームの結果、第1の大当たり遊技を行うための第1の変動入賞装置と、
前記第2の変動表示ゲームの結果、第2の大当たり遊技を行うための第2の変動入賞装置と、
前記第1の始動口への遊技球の入賞に基づいて前記第1の変動表示手段に制御指令を発して第1の変動表示ゲームを管理すると共に、前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて前記第2の変動表示手段に制御指令を発して第2の変動表示ゲームを管理する遊技制御装置と、
を備え、遊技球を遊技領域へ発射して遊技を行う遊技機であって、
前記第1の始動口と前記第2の始動口とを左右方向に所定間隔を隔てて設け、
前記第1の始動口の直下方に前記第2の変動入賞装置を設ける一方、前記第2の始動口の直下方に前記第1の変動入賞装置を設け、
一方の変動表示ゲームの結果、大当たり遊技として開放される変動入賞装置側へ遊技球を発射することによって、他方の変動表示ゲームの始動頻度を高めるように配置したことを特徴とする遊技機。
(2)前記遊技制御装置は、
前記第1の大当たり遊技として第1の変動入賞装置を間欠的に連続して開放制御し、また、前記第2の大当たり遊技として第2の変動入賞装置を第1変動入賞装置の閉鎖期間内で開放制御するものであり、
前記第1の大当たり遊技中に前記第2の変動表示ゲームの結果が大当たりとなった際には、第1の変動入賞装置の間欠閉鎖時に第2の変動入賞装置の開放を挿入することで第2の大当たり遊技を制御することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
(3)前記第1の始動口を遊技領域の左側に、第2の始動口を遊技領域の右側に設けたことを特徴とする(1)または(2)に記載の遊技機。
(1)または(3)の発明によれば、同じ発射ポイント(または発射球の到達ポイント)で、第1の変動表示ゲームに対する遊技価値の供与を受けられ、かつ、第2の変動表示ゲームに対する遊技価値の供与を受けるべく第2の変動表示ゲームの始動頻度を向上させることができ、2つの遊技を共存させると共に、一方の大当たり中においても他方側の遊技に積極的に参加することが可能となる。
また、(2)の発明では、第2の変動表示ゲームの結果、大当たりとなる遊技を変動入賞装置の開放が、第1大当たり遊技による第1変動入賞装置の閉鎖期間に挿入されるので、両方の大当たり遊技を余すと来なく享受でき、遊技者は発射ポイントを第1変動入賞装置と第2変動入賞装置の間で移動させることができるので、大当たり遊技の退屈感を抑制することが可能となる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。