以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、本発明は、遊技店舗に設置される弾球遊技機、回胴式遊技機等の遊技機に適用されるものであるが、以下の実施形態では、弾球遊技機に適用した場合について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾球遊技機1の外観構成を示す正面図である。
図示のように、弾球遊技機1は、基体2、基体2に填め込まれた盤面3、盤面3を囲繞する外観レール4a及び内側レール4b、当該外側レール4a及び内側レール4bの間に形成される打出レーン4、基体2下方に取り付けられた受皿部5、受皿部5の左下に取り付けられた操作入力装置6、受皿部5の右下に取り付けられたハンドル7、音声を出力するスピーカ8、基体2周辺において電飾演出を行う複数のランプ9等を備えている。
盤面3には、打出レーン4から打ち出された遊技球の移動経路に変化を与えるための多数の釘や風車などの障害物が打ち付けられている他、装飾画像表示部11、特図表示部12、普図表示部13、第1始動口14、第2始動口15、第1保留球表示部16、第2保留球表示部17、大入賞装置18、アウト口19などが設けられている。
装飾画像表示部11は、第1始動口14への遊技球の入賞を条件として第1抽選手段72aが実行する当否抽選の結果を告知するための図柄変動遊技において、3つの装飾図柄が変動表示及び停止表示される態様を表示するものである。装飾画像表示部11には、上記図柄変動遊技における装飾図柄とともに背景画像やキャラクタなどを用いた特定画像を併せて表示できる液晶表示装置(LCD)、CRT表示装置、有機EL表示装置等の種々の画像表示装置が使用される。
そして、本実施形態の装飾画像表示部11は、所定の駆動手段20により駆動されて回転運動を行うようにされている。
図2は、駆動手段20の概略構成及び装飾画像表示部11との連結態様を説明するための説明図である。
本実施形態の駆動手段20は、装飾画像表示部11の表示画面に概略垂直な方向に突設された回転軸20aの周りに装飾画像表示部11を回転駆動するものであり、本実施形態の駆動手段20は、図示されるように、ステータによって回転軸20a後端に取り付けられたロータを回転駆動するステッピングモータなどのモータ21と、励磁順序を決定する励磁回路22aやモータ21に供給する電力を制御する駆動回路22bを有する画面駆動装置22とを主体に構成される。
画面駆動装置22及びモータ21は、盤面3の裏面側で図示省略の支持部材により弾球遊技機1の筐体内に固定され、画面駆動装置22とモータ21とはケーブルなどの信号線20bによって電気的に接続され、盤面3に形成された孔部Hを貫通した回転軸20aの前端が装飾画像表示部11の裏面にボスやネジなどの連結部材20cにより機械的に連結されている。
本実施形態の装飾画像表示部11は、図2(c)に示すように、盤面3から凹陥し、後方壁面及び上下左右の側壁面とを有する直方体又は円筒状の回動空間S内に収容されている。回動空間S前方の開口には、盤面3と面一となるように、ガラスやアクリルなどの透過性を有する透明板部材3aが填め込まれており、筐体正面からの装飾画像表示部11の回転の様子や表示画像の視認を可能にすると共に、盤面3上の遊技球が装飾画像表示部11に接触することによる装飾画像表示部11の破損等が防止されている。また装飾画像表示部11は、回動空間Sの後方壁面、各側壁面、及び、透明板部材3aの裏面との間に十分な間隙が確保された状態で回動空間Sに収容されており、装飾画像表示部11が回転を行う際に周囲の部材と接触することによる破損等が防止されている。
特図表示部12及び普図表示部13は、それぞれ特別図柄及び普通図柄が変動表示及び停止表示される態様を表示する特別図柄変動遊技(以下、「特図遊技」という。)及び普通図柄変動遊技(以下、「普図遊技」という。)を実行するものである。これらの表示部12、13には、装飾画像表示部11と同様の各種表示装置を使用することが可能であるが、製造原価や占有面積の低減の観点から、7セグ表示器等の安価で小型の表示装置が好ましく使用される。
第1始動口14は、遊技球が入賞できるポケット状の入賞口14aと、当該入賞口14aの両側の可動翼片14bとを備える電動役物であり、可動翼片14bの開閉により第1始動口14を遊技球が入賞し易い状態と入賞し難い状態の間で状態変化させることが可能である。即ち、可動翼片14bは、盤面3裏面に設置されたソレノイド14cにより、可動翼片14bが起立した通常状態及び可動翼片14bを外方に回転させた開放状態に駆動することができる。通常状態では、遊技球は可動翼片14bの間の間隙からしか入賞できないが、開放状態では横方向からの遊技球の入賞が可能となるため、遊技球の入賞確率が上昇する。第1始動口14は更に、入賞口14aに入賞した遊技球を検知して遊技球入賞信号(以下、「入賞信号」という。)を発信する遊技球センサ14Sを備えている。
第2始動口15は、遊技球を上方から下方にスルーで通過させるゲート状の部材であり、第2始動口15を通過した遊技球を検知して遊技球通過信号(以下、「通過信号」という)を発信する遊技球センサ15Sを備えている。
第1、第2保留球表示部16、17は、それぞれ第1始動口14に入賞した遊技球又は第2始動口15を通過した遊技球の保留数を表示するものであり、第1、第2保留球表示部16、17は、LEDなどの簡便な表示装置により構成することができる。
第1始動口14の下方には、横長方形状の開閉扉18aを有する大入賞装置18が設けられている。当該開閉扉18aは、通常は遊技球が入賞できないように閉鎖状態とされており、盤面3裏面のソレノイド18bの駆動によって開閉扉18aを開放状態とすることにより、大入賞装置18への遊技球の入賞が可能となる。大入賞装置18は、大入賞装置18に入賞した遊技球を検知して入賞信号を発信する遊技球センサ18Sを備えている。
大入賞装置18の下方には、盤面3上のいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するアウト口19が設けられている。
なお、盤面3には、上記の他に追加的な入賞口や役物等を設けることも可能である。
受皿部5は、各入賞口への入賞等に基づいて賞球払出装置50から払い出される遊技球を貯留するとともに、貯留した遊技球をハンドル7裏面の遊技球射出部に案内するものである。受皿部5に貯留された遊技球は、球抜ボタン5aを押圧することで、受皿部5下方に配置した球貯留箱などに球抜きすることができる。
操作入力装置6は、4つの方向指示ボタン6aと決定ボタン6bを備えている。方向指示ボタン6a及び決定ボタン6bは、押圧力を受けることで操作信号を発信し、押圧力が解除されると信号発信を停止する自己復帰型のプッシュスイッチとすることができる。
ハンドル7は、時計回り方向に回転操作することで遊技球の盤面3への射出操作を行うものである。ハンドル7は、静電容量の変化などにより遊技者の接触を検知するタッチセンサ7a及びハンドル7の回転量を検出する回転センサ7bを備え、タッチセンサ7aが遊技者のタッチによりオンとなることで射出モータ7cが打撃槌(不図示)を駆動し、受皿部5から遊技球射出部に案内された遊技球が所定時間間隔で盤面3に向けて射出される。打撃槌には回転センサ7bの信号に応じた付勢力が作用するようになっており、遊技球はハンドル7の回転量に応じた初速をもって打ち出される。
上記弾球遊技機1では、ハンドル7を回転操作することにより、受皿部5に貯留された遊技球が一定時間間隔で打出レーン4から盤面3に打ち出され、釘や風車などと接触を繰り返しながら盤面3を落下する。そして、遊技球が第1始動口14に入賞した場合には、第1抽選手段72aによる当否抽選が実行されるとともに、装飾画像表示部11において、3つの装飾図柄を変動させた後に順次停止させる図柄変動遊技が実行され、停止表示された装飾図柄(停止図柄)の組み合わせによって上記当否抽選の結果が遊技者に告知される。
上記図柄変動遊技における装飾図柄の種類や、抽選結果の告知態様、或いは図柄変動遊技における背景画像の種類などは任意であるが、本実施形態では、装飾図柄として「1」〜「9」の数字が使用され、3つの装飾図柄の全てが同一の数字の停止図柄で停止表示されたときに当否抽選の結果が「当たり」であったことが告知され、それ以外の場合には、「ハズレ」であったことが告知されるものとされている。
図3は、本実施形態に係る弾球遊技機1が内蔵するハードウェア構成を示すブロック図である。
図示のように、弾球遊技機1は、主制御基板30、表示制御基板40、賞球払出装置50、遊技球射出装置60、画面駆動装置22等を備えている。
主制御基板30は、CPU、ROM、RAM等で構成される主制御回路31と、この主制御回路31にBUS35を介して接続される入力処理回路32、出力処理回路33、通信処理回路34等から構成されている。
入力処理回路32は、遊技球センサ14S、15S、18S等から送信された遊技球信号(入賞信号及び通過信号)を受信し、これを主制御回路31のRAM等に設けられた受信バッファに格納する処理を実行する。
主制御回路31のCPUは、ROMに記録される遊技プログラムに従って上記遊技球信号等を処理し、演出信号(変動開始信号及び変動終了信号)や賞球払出信号を含む各種制御信号を生成することにより弾球遊技機1の統括的な制御を行うものである。RAMは、CPUにより生成されるデータを一時的に記録するための記録領域を提供する。
通信処理回路34は、主制御回路31が受信バッファに記録された情報に基づいて生成した演出信号や賞球払出信号を表示制御基板40及び賞球払出装置50に送信する。
出力処理回路33は、主制御回路31からの制御信号を所定のデータ形式に変換し、特図表示部12、普図表示部13、第1保留球表示部16、第2保留球表示部17、ソレノイド26、18c等の外部装置に送信するものである。
表示制御基板40は、CPU、ROM、RAM等で構成される表示制御回路41と、この表示制御回路41にBUS47を介して接続される入力処理回路42、出力処理回路43、画像処理回路44、音声処理回路45、通信処理回路46等から構成されている。
入力処理回路42は、主制御基板30から送信される演出信号を受信し、これをBUS47を介して表示制御回路41に送信する。表示制御回路41のCPUは、ROMに記録される演出処理プログラムに従って、上記演出信号及び操作入力装置6からの操作信号を処理し、各種演出処理を実行する。RAMには、上記演出処理において生成される各種データが一時的に記録される。
出力処理回路43には、画面駆動装置22やランプ9などの演出装置が接続されており、出力処理回路43は、表示制御回路41により生成される制御信号をこれらの演出装置に送信し、遊技処理中における装飾画像表示部11の回転動作やランプ9の発光演出を制御する。
画像処理回路44は、装飾画像表示部11において表示する画像を生成するものであり、本実施形態の画像処理回路44は、GPU、画像デコーダ、ディスプレイコントローラ等の半導体デバイスを備えている。
ここで、GPUは、表示制御回路41からの信号に応じて生成されるCG画像や、ROM等の記録領域に記録された画像データを画像デコーダが復号することで所定のフレーム時間毎に画面データを生成し、これを所定の記録領域(VRAM等)に記録する。ディスプレイコントローラは、この記憶領域に記録された画像データを順次読み出して装飾画像表示部11に出力する。
音声処理回路45は、スピーカ8で出力する効果音やBGM等を生成する半導体デバイスであり、図示省略のサウンドバッファに合成した音声信号をスピーカ8に出力する。
通信処理回路46には、操作入力装置6が接続されており、表示制御回路41からの制御信号に従って操作入力装置6の有効/無効の切替を行ったり、有効状態の操作入力装置6からの操作入力信号を所定のデータ形式に変換して表示制御回路41に送信するなどの処理を実行する。
賞球払出装置50は、主制御基板30から送信される賞球払出信号に従って、遊技球の受皿部5への払出を実行する。
遊技球射出装置60は、タッチセンサ7a及び回転センサ7bからの信号に基づいて射出モータ7cを駆動し、所定時間間隔で遊技球を盤面3に射出する。
画面駆動装置22は、出力処理回路43からの信号に基づいて励磁回路22a及び駆動回路22bを制御し、後述する所定のタイミングで装飾画像表示部11を回動駆動する。
なお、弾球遊技機1には、図示省略の電源装置が設けられており、上記各ハードウェアは、上記電源装置から電力が供給されることにより稼動する。
図4は、弾球遊技機1において実現される機能構成を示す機能ブロック図であり、主として主制御基板30により実現される主制御手段70と、主として表示制御基板40により実現される表示制御手段80及び画面駆動手段90とから構成される。
ここで、主制御手段70は、抽選テーブル記録手段71、抽選手段72、抽選記録手段73、保留数表示手段74、フラグ記録手段75、特図遊技手段76、普図遊技手段77、特別遊技手段78、普通遊技手段79等から構成される。
上記抽選テーブル記録手段71は、抽選手段72において使用される各種抽選テーブルを記録するものである。具体的には、抽選テーブル記録手段71には、第1抽選手段72aによる大当たり抽選に使用される大当たりテーブル71aや、上記大当たり抽選の結果が「大当たり」であった場合、「ハズレ」であった場合に演出抽選手段72bによる演出パターンの抽選においてそれぞれ使用される第1演出テーブル71b、第2演出テーブル71cや、第2抽選手段72cによる普通当たり抽選に使用される普通当たりテーブル71dなどが記録される。
なお、確率変動機能を有する弾球遊技機1の場合であれば、上記大当たりテーブル71aとして、通常動作時及び確率変動動作時に使用するための、それぞれ「大当たり」の当選確率が異なる別個のテーブルを準備することが可能であり、時短機能を有する弾球遊技機1の場合であれば、上記普通当たりテーブル71dとして、通常動作時及び時短動作時に使用するための、それぞれ「普通当たり」の当選確率が異なる別個のテーブルを準備することが可能である。
抽選手段72は、第1抽選手段72a、演出抽選手段72b及び第2抽選手段72cを備えている。
第1抽選手段72aは、遊技球センサ14Sからの入賞信号に基づいて「大当たり」の当否を決定するための大当たり抽選を実行するものである。即ち、第1抽選手段72aは、不図示のカウンタ等が発生する所定の数値範囲(例えば0〜65535)の大当たり乱数を上記入賞信号受信のタイミングで取得し、これを大当たりテーブル71aに照らし合わせることにより「大当たり」の当否を決定する。
演出抽選手段72bは、不図示のカウンタ等が発生する所定の数値範囲の演出乱数及び第1演出テーブル71b又は第2演出テーブル71cを用いて、予め設定された複数の演出パターンのいずれかを選択する処理を実行するものである。
ここで、本実施形態における演出パターンとしては、比較的短い(例えば、5〜15秒など)変動時間Thが割り当てられた「完全ハズレパターン」と、比較的長い(例えば、30秒〜3分など)変動時間Tr1〜Trnが割り当てられた複数の「リーチパターン1、2・・・n」が準備されており、上記第1演出テーブル71bには、演出乱数が取り得る値を複数の「リーチパターン1、2、・・・n」のいずれかに割り当てるデータが規定され、第2演出テーブル71cには、演出乱数が取り得る値を「完全ハズレパターン」及び複数の「リーチパターン1、2、・・・n」のいずれかに割り当てるデータが規定されている。
そして、演出抽選手段72bは、遊技球センサ14Sからの入賞信号の受信のタイミングで取得した演出乱数を、第1抽選手段72aによる抽選結果が「大当たり」である場合には第1演出テーブル71bに照らし合わせることにより、当該抽選結果が「ハズレ」である場合には、第2抽選テーブル71cに照らし合わせることにより、いずれか1の演出パターンを選択する。従って、上記大当たり抽選の結果が「大当たり」の場合には、常にリーチ演出のいずれかが実行されることになり、これが「ハズレ」の場合には、完全ハズレ演出、又はリーチ演出のいずれかが実行されることになる。
上記第1演出テーブル71b及び第2演出テーブル71cにおけるそれぞれの演出パターンの当選確率は任意に定めることが可能であるが、例えば、第2演出テーブルについては、いずれかの「リーチパターン」が選択される確率を5〜30%程度、「完全ハズレパターン」が選択される確率を70〜95%程度とすることが考えられる。
第2抽選手段72cは、遊技球センサ15Sからの通過信号の受信に基づいて「普通当たり」の当否を決定するための普通当たり抽選を実行するものである。即ち、第2抽選手段72bは、不図示のカウンタ等が発生する所定の数値範囲の普通当たり乱数を上記通過信号受信のタイミングで取得し、これを普通当たりテーブル71dに照らし合わせることにより「普通当たり」の当否を決定する。
抽選記録手段73は、第1抽選記録手段73a及び第2抽選記録手段73bを有している。第1抽選記録手段73aは、第1抽選手段72aにおいて取得される大当たり乱数をそれぞれ所定数(例えば4個)を限度に記録するものである。第1抽選記録手段73aに記録される大当たり乱数は、特図遊技手段76による特図遊技の実行毎に古いものから順次消去されていく。第2抽選記録手段73bは、第2抽選手段72bにおいて取得される普通当たり乱数を所定数(例えば4個)を限度に記録するものである。第2抽選記録手段73bに記録される普通当たり乱数は、普図遊技手段77による普図遊技の実行毎に古いものから順次消去されていく。
保留数表示手段74は、第1保留数表示手段74a及び第2保留数表示手段74bを有している。第1保留数表示手段74aは、第1保留球表示部16において、第1抽選記録手段73aに記録される大当たり乱数の記録数と同数のLEDを点灯させる処理を実行する。第2保留数表示手段74bは、第2保留球表示部17において、第2抽選記録手段73bに記録される普通当たり乱数の記録数と同数のLEDを点灯させる処理を実行する。
フラグ記録手段75は、主制御手段70の動作において必要とされる各種フラグを記録するものである。フラグ記録手段75に記録されるフラグには、大当たりフラグFb、特別遊技継続フラグFs、普通当たりフラグFr、普通遊技継続フラグFn、特図開始フラグFss、特図継続フラグsc、普図開始フラグFns,普図継続フラグFnc等が含まれる。
特図遊技手段76は、所定の条件が成立した場合に第1抽選手段72aによる抽選結果に従って特図遊技を実行するものである。
即ち、特図遊技手段76は、特図表示部12において特別図柄の変動表示を所定時間に渡って継続させた後、第1抽選手段72aによる抽選結果を示す特別図柄(例えば、「大当たり」の場合は「7」の図柄、「ハズレ」の場合は「−」の図柄)を停止図柄として停止表示させる。また、特図遊技手段76は、表示制御手段80に対して、特図遊技における変動表示の開始時点において、第1抽選手段72aによる結果を告知する変動開始信号を送信し、特図遊技における停止表示の時点において変動終了信号を、表示制御手段80に送信する。
普図遊技手段77は、所定の条件が成立した場合に第2抽選手段72bによる抽選結果に従って普図遊技を実行するものである。
即ち、普図遊技手段77は、普図表示部13において所定時間に渡って普通図柄の変動表示を継続して実行した後、第2抽選手段72bによる抽選結果を示す普通図柄(例えば、「普通当たり」の場合は「○」の図柄、「ハズレ」の場合は「×」の図柄)を停止図柄として停止表示させる。なお、上記所定時間は、例えば、1〜3分程度とすることができ、時短機能を有する弾球遊技機1における時点動作時の上記所定時間は、例えば、3〜15秒程度とすることができる。
特別遊技手段78は、特図表示部12において停止図柄として「大当たり」の図柄(例えば「7」の図柄)が停止表示された場合に、遊技者に有利な特別遊技を実行するものである。この特別遊技では、所定の開放時間が経過し、或いは所定数の遊技球が入賞口14aに入賞するまで第1始動口14が開状態に保持され、その間に入賞口14aに入賞した遊技球の個数に応じた回数の特図遊技が実行され、また、その個数に応じた賞球が受皿部5に払い出される。
普通遊技手段79は、普図表示部13において停止図柄として「普通当たり」の図柄(例えば「○」の図柄)が停止表示された場合に、遊技者に有利な普通遊技を実行するものである。この普通遊技では、所定の条件が成立するまで第1始動口14が開放状態にされ、その間に第1始動口14の入賞した遊技球の個数に応じた回数の特図遊技が実行され、また、その個数に応じた賞球が受皿部5に払い出される。
また、表示制御手段80は、装飾図柄変動手段81、特定画像表示手段82から構成される。
上記装飾図柄変動手段81は、完全ハズレ手段81a及びリーチ手段81bを有している。
完全ハズレ手段81aは、特図遊技手段76から受信した変動開始信号により「完全ハズレパターン」が指定された場合に動作し、装飾画像表示部11において装飾図柄を用いて完全ハズレ演出を実行するものである。
即ち、完全ハズレ手段81aは、「完全ハズレパターン」に適合する組み合わせの停止図柄(3つの装飾図柄のうち、最初に停止表示される2つの装飾図柄の停止図柄が相違する組み合わせ)を乱数を用いた抽選等の適宜の手段により決定する。
そして、完全ハズレ手段81aは、特図遊技手段76からの変動開始信号の受信を契機に装飾画像表示部11において装飾図柄の変動表示を開始し、「完全ハズレパターン」に割り当てられた変動時間Th内において上記組み合わせの停止図柄を順次停止表示させる図柄変動遊技を実行し、特図遊技手段76からの変動終了信号の受信により当該図柄変動遊技を終了させる。
リーチ手段81bは、特図遊技手段76から受信した変動開始信号により「リーチパターン」のいずれかが指定された場合に動作し、装飾画像表示部11において装飾図柄を用いてリーチ演出を実行するものである。
即ち、リーチ手段81bは、変動開始信号により示される第1抽選手段72aの抽選結果に応じてリーチ状態を表示する組み合わせの停止図柄を乱数を用いた抽選等の適宜の手段により決定する。
具体的には、3つの装飾図柄のうち、最初に停止表示される2つの装飾図柄に同一の停止図柄を選択するとともに、第1抽選手段72aによる抽選結果が「大当たり」である場合には、最後の1つの装飾図柄にも上記と同一の停止図柄を選択し、第1抽選手段72aによる抽選結果が「ハズレ」である場合には、最後の1つの装飾図柄には上記とは異なる停止図柄を選択する。
そして、リーチ手段81bは、特図遊技手段76からの変動開始信号の受信を契機に装飾画像表示部11において装飾図柄の変動表示を開始し、その後、所定時間を経過した時点で、最初の2つの装飾図柄を上記により決定した停止図柄で停止表示させ、更に、変動開始信号により指定される変動時間Tr1〜Trnに対応して準備されたリーチ演出を実行した後、最後の1つの装飾図柄を停止表示させる図柄変動遊技を実行し、特図遊技手段76からの変動終了信号の受信により当該図柄変動遊技を終了させる。
また、リーチ手段81bは、リーチ演出の開始時点及び終了時点において、それぞれリーチ演出の開始及び終了を通知するための開始信号及び終了信号を後述の特定画像表示手段82及び画面駆動手段90に送信する。
特定画像表示手段82は、上記リーチ手段81bから開始信号や終了信号を受信した場合に動作し、リーチ手段81bによるリーチ演出をアシストすると共に、装飾画像表示部11の駆動を演出して遊技者の期待を盛り上げるための特定画像を表示する。
図5は、特定画像表示手段82及び画面駆動手段90により実行される装飾画像表示部11の駆動演出の例示的な態様を示す説明図である。
具体的には、特定画像表示手段82は、リーチ手段81bからの開始信号の受信を契機に装飾画像表示部11において「やる気を出しているポーズをとるキャラクタ」から成る特定画像P1を表示させ{(図5(d)参照}、その後、1、2秒等の短い所定時間が経過した後に、「表示画面の右側壁を押すことで装飾画像表示部11を時計回り方向に回転させようとするキャラクタ」の特定画像P2を表示させる{図5(e)参照}。
また、特定画像表示手段82は、リーチ手段81bからの終了信号の受信を契機に第1抽選手段72aによる抽選結果が「大当たり」であるか否かの大当たり判定を行い、「ハズレ」である場合には、装飾画像表示部11において「回転に失敗して息を切らしているキャラクタ」の特定画像P3を表示させ{図5(f)参照}、その後、中図柄11bが停止した場合に、「ハズレであることにガッカリするキャラクタ」の特定画像P4を表示させる{図5(g)}。
他方、上記大当たり判定の結果、「大当たり」である場合には、装飾画像表示部11において「装飾画像表示部11の回転に伴い一回転するキャラクタ」の特定画像P5を表示させ{図5(h)参照}、その後、中図柄11bが停止した場合に、「大当たりであることに喜ぶキャラクタ」の特定画像P6を表示させる{図5(i)}。
また、画面駆動手段90は、上記特定画像表示手段82と同様に、リーチ手段81bから開始信号や終了信号を受信した場合に動作し、装飾画像表示部11の駆動を制御するものである。
具体的には、画面駆動手段90は、リーチ手段81bからの開始信号の受信を契機に装飾画像表示部11を時計回り方向に所定の角度(例えば、45度)だけ正回転させる駆動制御を行うと共に{図5(e)参照}、リーチ手段81bからの終了信号の受信を契機に第1抽選手段72aによる抽選結果が「大当たり」であるか否かの大当たり判定を行い、「ハズレ」である場合には、反時計回り方向に所定の角度(例えば、45度)だけ逆回転させる駆動制御を行い{図5(f)、(g)参照}、他方、「大当たり」である場合には、更に時計回り方向に所定の角度(例えば、45度)だけ正回転させる駆動制御を行う{図5(h)、(i)参照}。
即ち、画面駆動手段90は、開始信号を受信すると、まず、45度だけ装飾画像表示部11を時計回り方向に正回転させ、その後、「ハズレ」の場合には、45度だけ装飾画像表示部11を反時計回り方向に逆回転させて装飾画像表示部11を元の状態に戻し、他方、「大当たり」の場合には、更に45度だけ装飾画像表示部11を正回転させて装飾画像表示部11を縦方向に長い縦長状態にする。
図6は、上記主制御手段70において所定の割込時間(例えば4ミリ秒)毎に実行される遊技処理の流れを示すフローチャートである。
図示されるように、弾球遊技機1の電源が投入されると、ステップS11においてフラグ記録手段75における各種フラグをリセットする処理が実行された後、ステップS12において、表示制御回路41の受信バッファに記録された各種遊技球センサ14S、15S、18Sからの遊技球信号が検査され、いずれかのセンサからの信号が記録されている場合には、これをRAMに設けられた所定の遊技球信号記録領域に記録した後、受信バッファをクリアする。
続くステップS13では、遊技球信号記録領域における遊技球センサ14Sからの入賞信号の記録が検査され、入賞信号が検出された場合には、ステップS14において第1抽選記録手段73aにおける抽選結果の記録数N1が4未満か否かの判定が実行される。
そして、ステップS14において記録数N1が4未満であるとの判定がなされた場合には、ステップS15において第1抽選手段72aが動作し、不図示の大当たり用及び演出用のカウンタにおいて計数される値をそれぞれ大当たり乱数及び演出乱数として取得し、これを第1抽選記録手段73aに格納する。
続くステップS16では、第1保留数表示手段74aが動作し、第1保留球表示部16における点灯LEDの個数を1つ増加させる処理を実行する。
なお、ステップS13において入賞信号が検出されなかった場合、及びステップS14において記録数N1が4に等しいと判定された場合には、ステップS15及びS16はスキップされる。
続くステップS17では、大当たりのフラグFb及び特別遊技継続フラグFsの検査が実行される。そして、上記いずれかのフラグFb、Fsがオンである場合には、処理はステップS80に移行し、上記フラグFb及びFsが共にオフである場合には、処理はステップS18に移行する。
上記ステップS80では、特別遊技手段78が動作し、所定の条件(例えば、所定時間の経過又は所定数の遊技球の入賞)が成立するまで大入賞装置18が開放状態になるラウンドを所定回数反復させる特別遊技処理が実行され、特別遊技中に大入賞装置18に入賞した遊技球の個数に応じた多数の遊技球が賞球として受皿部5に払い出される。
ステップS18では、特図開始フラグFss及び特図継続フラグFscの状態、即ち、特図遊技が実行中であるか否かが検査され、両フラグがともにオフである場合、即ち、特図遊技が実行中でない場合には処理をステップS19に移行させ、当該フラグFss及びFscのいずれか一方がオンである場合には特図遊技処理を実行するため処理をステップS40に移行させる。
ステップS19では、第1抽選記録手段73aにおける大当たり乱数及び演出乱数の記録数N1が1以上であるか否かの判定が実行される。
そして、ステップS19において記録数N1が1以上であるとの判定がなされた場合には、ステップS20において、特図開始フラグFssがオンにセットされた後、ステップS21において第1抽選手段72aが動作し、第1抽選記録手段73aにおける最も古い(最も先に記録された)大当たり乱数を大当たりテーブル71aと照らし合わせることにより当否抽選を実行する。
続くステップS22では、演出抽選手段72bが動作し、第1抽選記録手段73aにおける最も古い演出乱数を第1演出テーブル71b又は第2演出テーブル71cに照らし合わせることにより演出パターンの選択を実行する。この場合、ステップS21における抽選結果が「大当たり」であれば第1演出テーブル71bが使用され、「ハズレ」であれば第2演出テーブル71cが使用される。
更にステップS23では、第1保留数表示手段74aが動作し、第1保留球表示部16における点灯LEDの個数を1つ減少させる処理を実行する。このとき、第1抽選記録手段73aにおける最も古い大当たり乱数及び演出乱数を消去する処理が同時に実行される。
ステップS19において、記録数N1が0であるとの判定がなされた場合には、ステップS20〜S23の処理はスキップされる。
ステップS24では、遊技球記録領域における遊技球センサ15Sからの通過信号の有無が検査され、当該信号が検出された場合には、ステップS25において第2抽選記録手段73bにおける抽選結果の記録数N2が4未満か否かの判定が実行される。
そして、ステップS25において記録数N2が4未満であるとの判定がなされた場合には、ステップS26において第2抽選手段72cが動作し、不図示の普通当たり用カウンタにおいて計数される値を普通当たり乱数として取得し、これを第2抽選記録手段73bに格納する。
続くステップS27では、第2保留数表示手段74bが動作し、第2保留球表示部17における点灯LEDの個数を1つ増加させる処理を実行する。なお、ステップS24において通過信号が検出されなかった場合、及びステップS25において記録数N2が4に等しいと判定された場合には、ステップS26及びS27の処理はスキップされる。
続くステップS28では、普通当たりフラグFr及び普通遊技継続フラグFnの状態が検査され、そのいずれか一方がオンである場合には、処理はステップS90に移行し、その双方がオフである場合には、処理はステップSS29に移行する。
このステップS90では、普通遊技手段79が動作し、所定の条件(例えば、所定時間の経過又は所定数の遊技球の入賞)が成立するまで第1始動口14の可動翼片14bが外方に回転した開放状態に維持される普通遊技処理が実行される。
ステップS29では、普図開始フラグFns及び普図継続フラグFncの状態、即ち、普図遊技が実行中であるか否かが検査され、その双方がオフである場合、即ち、普図遊技が実行中でない場合には処理はステップS30に移行させ、いずれかのフラグFns、Fncがオンである場合には普図遊技処理を実行するため、処理をステップS60に移行させる。
そして、ステップS30では、第2抽選記録手段73bにおける抽選結果の記録数N2が1以上であるか否かの判定が実行される。
ステップS30において記録数N2が1以上であるとの判定がなされた場合には、ステップS31において、普図開始フラグFnsがオンにセットされた後、ステップS32において第2抽選手段72cが動作し、第2抽選記録手段73bにおける最も古い(最も先に記録された)普通当たり乱数を普通当たりテーブル71dと照らし合わせることにより当否抽選を実行する。
更にステップS33では、第2保留数表示手段74bが動作し、第2保留球表示部17における点灯LEDの個数を1つ減少させる処理を実行する。このとき、第2抽選記録手段73bにおける最も古い普通当たり乱数を消去する処理が同時に実行される。
ステップS30において、記録数N2が0であるとの判定がなされた場合には、ステップS31〜S33の処理はスキップされる。
続くステップS34では、遊技球信号記録領域における遊技球センサ14S、18Sなどの各入賞口に設置されたセンサからの入賞信号の記録が検査させ、いずれかの入賞信号が記録されている場合には、これに応じた賞球払出信号が賞球払出装置50に送信される。
ステップS35では、遊技球信号記録領域のデータをクリアした上で、主制御回路31のCPUが発生させる割込信号を待って処理をステップS12に復帰させる。
図7は、上記特図変動処理(ステップS40)における処理の詳細を示す説明図である。
当該特図変動処理では、ステップS41において特図開始フラグFssの状態が検査され、当該フラグFssがオンである場合には、ステップS42において特図開始フラグFssのリセット(オフへの切り替え)及び特図継続フラグFscのセット(オンへの切り替え)が実行され、更に、ステップS43において、特図遊技の実行時間を計測するためのタイマーTaをリセットする処理が実行され、ステップS44では、ステップS21での当否抽選の結果及びS22で選択された演出パターンを通知するとともに、図柄変動遊技を開始すべき旨を指示する変動開始信号を表示制御基板40に送信する処理が実行される。
なお、ステップS41において特図開始フラグがオフであった場合には、ステップS42〜S44はスキップされる。
ステップS45では、特図遊技の実行時間を計測するため、タイマーTaに割込時間(例えば4ミリ秒)を加算する処理が実行され、続くステップS46では、特図表示部12における特別図柄を変動表示させる特別図柄更新処理が実行される。具体的には、特図表示部12において「7」の図柄が表示されている場合にはこれを「−」の図柄に切り替える処理が実行され、「−」の図柄が表示されている場合にはこれを「7」の図柄に切り替える処理が実行され、これにより「7」の図柄と「−」の図柄が交互に表示される特別図柄の変動表示が実現される。なお、この特別図柄更新処理は、特図表示部12において特別図柄が変動する様子が視認できれば足りるのであり、必ずしもステップS46が実行される全てのタイミングで特別図柄更新処理を行わないことも可能であり、タイマーTaに基づいて所定の時間(例えば、0.5秒)を計測し、当該所定の時間が経過する毎のステップS46においてのみ特別図柄更新処理を実行しても構わない。
続くステップS47では、タイマーTaに基づいて、特図変動表示の実行時間がステップS22において選択された演出パターンに割り当てられた変動時間T(Th、Tr1〜Trnのいずれか)を経過したか否かが検査され、経過している場合には、ステップS48において、特図表示部12での特別図柄の変動表示を停止させ、ステップS21における抽選結果に従う停止図柄を停止表示する処理が実行される。即ち、第1抽選手段72aによる当否抽選の結果が「大当たり」である場合には、これを告知する図柄(例えば「7」)が停止図柄として停止表示され、「ハズレ」である場合には、これを告知する図柄(例えば、「−」の図柄)が停止図柄として停止表示される。
続くステップS49では、特図継続フラグFscをリセットする処理が実行され、ステップS50において、変動終了信号を表示制御手段80に送信する処理が実行される。
そして、ステップS51では、ステップS48において停止表示された停止図柄が検査され、当該停止図柄が「大当たり」を告知する図柄である場合には、ステップS52においてフラグ記録手段75の大当たりフラグFbがオンにセットされるとともに、特別遊技のための演出の実行を指示する信号が表示制御手段80に送信される。なお、本実施形態では、当該抽選の実行(ステップS21)の時点から特別遊技処理において停止図柄が停止表示される時点(ステップS48)までの間に何らかの外乱等の原因で誤動作が生じるなどにより、当否抽選の結果に整合しない停止図柄が停止表示された場合におけるトラブル等を回避する目的で、上記ステップS48において表示される停止図柄に基づいて大当たりフラグFbのセット(即ち、「大当たり」発生の判定)が行われるものとされているが、この大当たりフラグFbのセットは、ステップS21における当否抽選の実行の時点において、当該当否抽選の結果が「大当たり」である場合に行うなど、他のタイミングにおいて行うことも可能である。
ステップS47において、タイマーTaが変動時間Tに至っていないと判断された場合、ステップS51において、停止図柄が「大当たり」を告知する図柄ではないものと判断された場合、又は、ステップS52の処理が完了した場合には、処理はメインルーチンのステップS24に移行する。
図8は、上記普図変動処理(ステップS60)における処理の詳細を示す説明図である。
当該普図変動処理では、ステップS61において普図開始フラグFnsの状態が検査され、当該フラグFnsがオンである場合には、ステップS62において普図開始フラグFnsのリセット(オフへの切り替え)及び普図継続フラグFncのセット(オンへの切り替え)が実行され、更に、ステップS63において、普図遊技の実行時間を計測するためのタイマーTbをリセットする処理が実行される。なお、ステップS61において普図開始フラグFnsがオフであった場合には、ステップS62及びS63はスキップされる。
ステップS64では、普図遊技の実行時間を計測するため、タイマーTbに割込時間(例えば4ミリ秒)を加算する処理が実行され、続くステップS65では、普図表示部13における普通図柄を変動表示させるための普通図柄更新処理が実行される。具体的には、普図表示部13において「7」の図柄が表示されている場合にはこれを「−」の図柄に切り替える処理が実行され、「−」の図柄が表示されている場合にはこれを「7」の図柄に切り替える処理が実行され、これにより「7」の図柄と「−」の図柄が交互に表示される普通図柄の変動表示が実現される。なお、この普通図柄更新処理は、特別図柄更新処理について上記したと同様、タイマーTbに基づいて所定の時間(例えば、0.5秒)が経過する毎のステップS65においてのみ普通図柄更新処理を実行しても構わない。
続くステップS66では、タイマーTbに基づいて、普図遊技の実行時間が予め定められた時間Tを経過したか否かの判定が実行され、経過している場合には、ステップS67において、普図表示部13での普通図柄の変動表示を停止させ、ステップS32における抽選結果に従う停止図柄を停止表示する処理が実行される。即ち、第2抽選手段72cによる当否抽選の結果が「普通当たり」である場合には、これを告知する図柄(例えば「7」)が停止図柄として停止表示され、「ハズレ」である場合には、これを告知する図柄(例えば、「−」の図柄)が停止図柄として停止表示される。
続くステップS68では、普図継続フラグFncをリセットする処理が実行され、ステップS69では、ステップS67において停止表示された停止図柄が検査され、当該停止図柄が「普通当たり」を告知する図柄である場合には、ステップS70においてフラグ記録手段75の普通当たりフラグFrをオンにセットする処理が実行される。なお、本実施形態において、普通当たりフラグfrのセットをステップS67において停止表示された停止図柄に基づいて行うものとされているのは、得図遊技処理について上記したと同様の理由であり、普通当たりフラグFrのセットはこれと異なるタイミングで行うことも可能である。
ステップS66において、タイマーTbが変動時間Tに至っていないと判断された場合、ステップS69において、停止図柄が「普通当たり」を告知する図柄ではないものと判断された場合、又は、ステップS70の処理が完了した場合には、処理はメインルーチンのステップS34に移行する。
図9及び図10は、表示制御手段80において実行される表示制御処理の流れを示すフローチャートであり、図9が、装飾図柄変動手段81において実行される装飾図柄の表示制御処理の流れを示し、図10が、特定画像表示手段82において実行される特定画像の表示制御処理の流れを示している。
図9において、装飾図柄変動手段81は、ステップS44における主制御手段70からの変動開始信号の受信検査(ステップS100)を実行し、当該信号が検出されなかった場合には、表示制御回路41のCPUが生成する所定の割込信号の待ち受け(ステップS101)を実行した後、処理をステップS100に復帰させる。
他方、ステップS100において、当該信号が検出された場合には、ステップS102において、変動開始信号により指定される演出パターンが検査される。
そして、検出された演出パターンが「完全ハズレパターン」であった場合には完全ハズレ手段81aが動作して完全ハズレ演出が実行される。
即ち、ステップS103において、「完全ハズレパターン」に適合する組み合わせの停止図柄(各装飾図柄11a〜11cの停止図柄のうち、最初に停止表示される左図柄11a及び右図柄11cの停止図柄が相違する組み合わせ)を決定し、ステップS104において各装飾図柄11a〜11cを変動表示させた後に{図5(a)参照}、ステップS105において左図柄11a及び右図柄11cを停止表示させ{図5(b)参照}、リーチ演出を実行することなく、ステップS106において中図柄11bを停止表示させ{図5(c)参照}、その後、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って図柄変動遊技は終了する(ステップS107)。
ステップS102においていずれかの「リーチパターン」が検出された場合には、リーチ手段81bが動作し、検出された「リーチパターン」に対応して準備されたリーチ演出が実行される。
即ち、ステップS108において、「リーチパターン」に適合する組み合わせの停止図柄(左図柄11a及び右図柄11cの停止図柄が同一になる組み合わせ)を決定し、ステップS109において各装飾図柄11a〜11cを変動表示させ{図5(a)参照}、ステップS110において左図柄11a及び右図柄11cを停止表示させ{図5(d)、(e)、(f)、(h)参照}、ステップS111において開始信号を送信し、更に、ステップS112において中図柄11bの変動表示がある程度の長時間に渡って継続するリーチ演出が実行された後に、ステップS113において終了信号を送信し、ステップS114において中図柄11bを停止表示させ{図5(g)、(i)参照}、その後、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って図柄変動遊技は終了となる(ステップS115)。
ステップS107、ステップS115の後、処理はステップS100に戻される。
また、図10に示すように、特定画像表示手段82は、上記ステップS111における装飾図柄変動手段81からの開始信号の受信検査(ステップS120)を実行し、当該信号が検出されなかった場合には、表示制御回路41のCPUが生成する所定の割込信号の待ち受け(ステップS121)を実行した後、処理をステップS120に復帰させる。
他方、ステップS120において、当該信号が検出された場合には、ステップS122において、装飾画像表示部11に特定画像P1、P2が表示され{図5(d)、(e)参照}特定画像による演出処理が開始される。
その後、ステップS123において、上記ステップS113における装飾図柄変動手段81からの終了信号の受信検査が実行され、当該信号が検出された場合には、ステップS124において、大当たり判定が実行され、ハズレであった場合には、ステップS125において、特定画像P3、P4の動作によって大当たり抽選の結果がハズレであったことを告知する演出{図5(f)、(g)参照}が実行され、その後、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って特定画像による演出を終了する(ステップS126)。
一方、ステップS124において、大当たりであった場合には、ステップS127において、特定画像P5、P6によって大当たり抽選の結果が当たりであったことを告知する演出{図5(h)、(i)参照}が実行され、その後、ステップS126において、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って特定画像による演出を終了する(ステップS126)。
ステップS126の後、処理はステップS120に戻される。
図11は、画面駆動手段90において実行される画面駆動処理の流れを示すフローチャートである。
画面駆動手段90は、上記特定画像表示手段82と同様に、上記ステップS111における装飾図柄変動手段81からの開始信号の受信検査(ステップS130)を実行し、当該信号が検出されなかった場合には、表示制御回路41のCPUが生成する所定の割込信号の待ち受け(ステップS131)を実行した後、処理をステップS130に復帰させる。
他方、ステップS130において、当該信号が検出された場合には、ステップS132において、装飾画像表示部11を時計回り方向に45度正回転させる駆動制御が行われる{図5(e)参照}。
その後、ステップS133において、上記ステップS113における装飾図柄変動手段81からの終了信号の受信検査が実行され、当該信号が検出された場合には、ステップS134において、大当たり判定が実行され、ハズレであった場合には、ステップS135において、反時計回り方向に45度逆回転させる駆動制御が行われ{図5(f)参照}、その後、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って駆動制御を終了する(ステップS136)。
一方、ステップS134において、大当たりであった場合には、ステップS137において、時計回り方向に45度正回転させる駆動制御が行われ{図5(h)参照}、その後、ステップS136において、特図遊技手段76からの変動停止信号を待って処理をステップS130に復帰させる。
図12は、本発明の他の実施形態に係る弾球遊技機1を示す説明図であり、図12(a)〜(c)において、左側には、当該弾球遊技機1に実装されるLCDなどの画像表示部100Aの周辺部分の拡大斜視図が、右側には、図12(a)のA−A方向から見た画像表示部100Aの中央付近における断面図が示されている。
この弾球遊技機1では、図12(a)に示すように横長の表示画面を有する画像表示部100Aが、盤面110A上を移動する遊技球bに接触可能な位置において盤面110Aの前面側に突出した状態で取り付けられている。従って、本実施形態における画像表示部100Aは、釘や風車などと同様に、盤面110A上における遊技球bの移動経路に変化を与えるための障害物として作用する。
また、盤面110Aの裏面側には駆動手段20が配置され、画像表示部100Aは、当該駆動手段20のモータ21により回転駆動される回転軸20aの前端に連結部材20cにより機械的に連結されている。
そして、例えば、盤面110Aに設けられた第1始動口14などの所定の入賞口に遊技球bが入賞した場合に、「当たり」/「ハズレ」の内部抽選が実行され、当該抽選の結果が「当たり」であった場合には、上記駆動手段20の駆動により画像表示部100Aが所定角度(例えば、時計回りに90度)回転される。
この実施形態によれば、上記所定の入賞口に遊技球bが入賞しない場合、或いは、当該入賞口に遊技球bが入賞しても内部抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、駆動手段20による駆動は行われず、画像表示部100Aは横長の状態(通常状態)に維持されるため、左右のガイド部材G1、G2の間に落下した遊技球bは、画像表示部100Aに邪魔されて複数の釘が略V字状に配列された釘群N1の最下位置にあるVゾーン入賞口120Aに入賞することはできない{図12(a)参照}。
一方、上記所定の入賞口に遊技球bが入賞して内部抽選の結果が「当たり」であった場合には、駆動手段20により画像表示部100Aが駆動されて上記通常状態から90度回転した縦長の状態(当選状態)になるため、左右のガイド部材G1、G2の間に落下した遊技球bは、上記釘群N1に案内されてVゾーン入賞口120Aに入賞することができる{図12(c)参照}。
なお、図12(c)のように画像表示部100Aを所定角度(時計回りに90度)正回転させた後、所定時間が経過した場合やVゾーン入賞口120Aに所定数の遊技球bが入賞した場合など、所定の条件が成立した場合には、駆動手段20は、画像表示部100Aを所定角度(反時計回りに90度)逆回転させて図12(a)に示す通常状態に復帰させる。
また、本実施形態における画像表示部100Aでは、図12(a)に示す通常状態においては、画像表示部100Aには特定画像が表示されず、画像表示部100Aが図12(b)に示す回転途中の状態においては、「表示画面の右側壁を押して画像表示部100Aを回転させようとするキャラクタ」の特定画像P10が表示され、更に、図12(c)に示す当選状態においては、「画像表示部100Aの回転に成功したことでVゾーン入賞口120Aを狙えることを遊技者に通知するキャラクタ」の特定画像P11が表示される。
このように、画像表示部100Aの駆動と画像表示部100Aにおける特定画像の表示とを連動して行うことにより、従来の遊技機においては実現することができなかった興趣性の高い演出を行うことが可能になる。
図13は、本発明の他の実施形態に係る弾球遊技機1を示す説明図であり、図13(a)〜(c)において、左側には、当該弾球遊技機1に実装されるLCDなどの画像表示部100Bの周辺部分の拡大斜視図が、右側には、図13(a)のB−B方向から見た画像表示部100Bの中央付近における断面図が示されている。
この弾球遊技機1では、上記図12と同様に、画像表示部100Bが、遊技球bの移動経路に変化を与える障害物になる態様で盤面上に設けられているが、この実施形態では、例えば、相互に入れ子式にスライドする多段のアーム片から成る伸縮部210と、その伸縮部210を伸縮駆動モータにより前後方向に伸縮動作させる駆動部220と、その駆動部220における駆動を制御する駆動回路230から構成される駆動手段200により、上記画像表示部100Bを前後方向に駆動することが可能とされている。
具体的には、図示されるように、画像表示部100Bは釘の高さと同程度の厚さ寸法を有しており、駆動部220は、画像表示部100Bの裏面と盤面110Bの表面とが面一となり、従って、画像表示部100Bが盤面110Bの表面からその厚さ寸法分だけ突出した通常状態と、画像表示部100Bの表面と盤面110Bの表面とが面一となる当選状態との間で画像表示部100Bを駆動することが可能である。
そして、例えば、盤面110Bに設けられた第1始動口14などの所定の入賞口に遊技球bが入賞した場合に、「当たり」/「ハズレ」の内部抽選が実行され、当該抽選の結果が「当たり」であった場合には、上記駆動手段20は画像表示部100Bを所定距離後退させることで、画像表示部100Bを通常状態から当選状態に駆動する。
この実施形態によれば、上記所定の入賞口に遊技球bが入賞しない場合、或いは、当該入賞口に遊技球bが入賞しても内部抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、画像表示部100Bは駆動手段20により駆動されずに画像表示部100Bが盤面110Bの表面からその厚さ寸法分だけ突出した通常状態となっているため、左右の滑り台板部材SB1、SB2の間から落下した遊技球bは、画像表示部100Bに邪魔されて複数の釘が略V字状に配列された釘群N2の最下位置にあるVゾーン入賞口120Bに入賞することができない{図13(a)参照}。
一方、上記所定の入賞口に遊技球bが入賞して内部抽選の結果が「当たり」であった場合には、駆動手段200が画像表示部100Bを上記通常状態から所定距離後退させることで、画像表示部100Bの全体が収容空間S1に収納され、画像表示部100Bの表面と盤面110Bの表面とが面一となる当選状態になるため、左右の滑り台板部材SB1、SB2の間から落下した遊技球bは、上記釘群N2に案内されVゾーン入賞口120Bに入賞することができる。{図13(c)参照}。
なお、画像表示部100Bを所定距離後退させた後、所定時間が経過した場合やVゾーン入賞口120Bに所定数の遊技球bが入賞した場合など、所定の条件が成立した場合には、駆動手段200は、画像表示部100Bを所定距離前進させて、画像表示部100Bを図13(a)に示す通常状態に復帰させる。
また、本実施形態では、図13(a)に示す通常状態においては、画像表示部100Bには特定画像は表示されず、画像表示部100Bが図13(b)に示す後退途中の状態においては、「表示画面を後方側に引っ張って画像表示部100Bを後退させようとするキャラクタ」の特定画像P12が表示され、更に、図13(c)に示す当選状態においては、「画像表示部100Bの後退に成功したことでVゾーン入賞口120Bを狙えることを遊技者に通知するキャラクタ」の特定画像P13が表示される。
このように、画像表示部100Bの駆動と画像表示部100Bにおける特定画像の表示とを連動して行うことにより、従来の遊技機においては実現することができなかった興趣性の高い演出を行うことが可能になる。
なお、上記図12及び図13の構成以外にも、例えば、回転軸の先端に重量バランスを崩した錘を取り付けた回転モータと、当該回転モータを駆動する駆動回路とから成る振動手段により、画像表示手段を振動可能になるように構成しても良く、この場合には、例えば、上記画像表示手段を、遊技球を貯留する受皿部材などに接触するように配置し、上記図12及び図13で説明したのと同様に、所定の入賞口に遊技球が入賞したなどの条件が発生した場合に、駆動手段の駆動により画像表示手段を振動させることで、上記受皿部材に貯留されている遊技球が落下して所定のVゾーン入賞口に入賞できるように構成しても良い。
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、LCDなどの画像表示手段を駆動する駆動手段として制御が容易なステッピングモータを利用する形態について説明したが、DCモータ、サーボモータ等の他の形態のモータやソレノイドなどの他の任意の駆動手段を使用することが可能である。
また、上記実施形態では、ステッピングモータなどの回動モータに後端が連結された回転軸の前端を画像表示手段の裏面に連結部材などを用いて直接的に連結した形態について説明したが、これ以外にも、例えば、上記回転軸の前端を画像表示手段の裏面に取り付けられた歯車などの部材を介して間接的に連結する形態にしても良い。
また、上記第1の実施形態では、演出抽選手段72bによりいずれかのリーチパターンが選択された場合には、常に画面駆動手段90による装飾画像表示部11の駆動が実行される場合について説明したが、どのような条件下で装飾画像表示部11の駆動を行うかは任意であり、演出抽選手段72bによりいずれかのリーチパターンが選択され、更に、他の何らかの条件が成立した場合にのみ装飾画像表示部11の駆動が行われるものとすることも可能であり、或いは、いずれかのリーチパターンが選択されるか否かとは関係なく、他の所定の条件が成立した場合に装飾画像表示部11の駆動が行われるものとすることも可能である。
その他、上記した実施形態における装置構成や機能構成、具体的な処理の内容、演出の態様等は単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにより限定されない。
1・・・弾球遊技機、2・・・基体、3・・・盤面、4・・・打出レーン、4a・・・外側レール、4b・・・内側レール、5・・・受皿部、5a・・・球抜ボタン、6・・・操作入力装置、6a・・・方向指示ボタン、6b・・・決定ボタン、7・・・ハンドル、7a・・・タッチセンサ、7b・・・回転センサ、7c・・・射出モータ、8・・・スピーカ、9・・・ランプ、11・・・装飾画像表示部、11a〜11c・・・装飾図柄、12・・・特図表示部、13・・・普図表示部、14・・・第1始動口、14a・・・入賞口、14b・・・可動翼片、14c・・・ソレノイド、14S・・・遊技球センサ、15・・・第2始動口、15S・・・遊技球センサ、16・・・第1保留球表示部、17・・・第2保留球表示部、18・・・大入賞装置、18a・・・開閉扉、18b・・・ソレノイド、18S・・・遊技球センサ、19・・・アウト口、20・・・駆動手段、21・・・回動モータ、22・・・画面駆動装置、30・・・主制御基板、31・・・主制御回路、32・・・入力処理回路、33・・・出力処理回路、34・・・通信処理回路、35・・・BUS、40・・・表示制御基板、41・・・表示制御回路、42・・・入力処理回路、43・・・出力処理回路、44・・・画像処理回路、45・・・音声処理回路、46・・・通信処理回路、47・・・BUS、50・・・賞球払出装置、60・・・遊技球射出装置、70・・・主制御手段、71・・・抽選テーブル記録手段、72・・・抽選手段、72a・・・第1抽選手段、72b・・・演出抽選手段、72c・・・第2抽選手段、73・・・抽選記録手段、73a・・・第1抽選記録手段、73b・・・第2抽選記録手段、74・・・保留数表示手段、74a・・・第1保留数表示手段、74b・・・第2保留数表示手段、75・・・フラグ記録手段、76・・・特図遊技手段、77・・・普図遊技手段、78・・・特別遊技手段、79・・・普通遊技手段、80・・・表示制御手段、81・・・装飾図柄変動手段、81a・・・完全ハズレ手段、81b・・・リーチ手段、82・・・特定画像表示手段、90・・・画面駆動手段、P1〜P6・・・特定画像、100A、100B・・・画像表示部、110A、110B・・・盤面、120A、120B・・・Vゾーン入賞口、G1、G2・・・ガイド部材、N1、N2・・・釘群、SB1、SB2・・・滑り台板部材、200・・・駆動手段、210・・・伸縮部、220・・・駆動部、230・・・駆動回路、P10〜P13・・・特定画像