JP2009151380A - 情報提示制御装置及び情報提示制御方法 - Google Patents

情報提示制御装置及び情報提示制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザにとってより直感的で分かりやすい操作を実現する。
【解決手段】情報提示媒体としてのユーザ4の手の平5に対しプロジェクタ2により映像データを投影させ、この映像データの投影中に、カメラ1の撮像データをもとに上記手の平5の変位を検出する。そして、この検出された手の平5の変位が予め設定した変位条件を満たすか否かを判定し、変位条件を満たすと判定された場合に上記検出された手の平5の変位を上記投影中の映像データに反映させた映像データを生成し、この生成した映像データを上記投影中の映像データに代えて上記プロジェクタ2から上記手の平5に投影させるようにしたものである。
【選択図】 図2

Description

この発明は、映像を用いてユーザに情報を提示する情報提示制御装置及び情報提示制御方法に関する。
従来、情報を映像により提示する装置としては、テレビジョン受像機やパーソナル・コンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)が普及している。これらの装置は、一般に液晶ディスプレイ等の表示デバイスとキーボード等の入力デバイスを備え、表示デバイスに映像情報を表示すると共に、ユーザが入力デバイスを操作することにより上記表示された映像情報を任意に変化させるように構成されている。
しかしこのような従来の装置は、ユーザに映像情報を提示するために表示専用のデバイスを必要とする。また、提示された映像情報に変化を加えようとする場合には、表示デバイスに表示された操作メニュー等を頼りに入力デバイスを操作しなければならない。すなわち、入力デバイスを介した間接的な操作が必要となり、ユーザは入力デバイスの操作に習熟する必要がある。
一方、プロジェクタを使用することにより、表示専用のデバイスを用いずに映像情報を提示可能にしたシステムも提案されている(例えば、特許文献1又は非特許文献1を参照。)。この種のシステムによれば、液晶ディスプレイ等の表示専用のデバイスを用意することなく、ユーザの手の平や壁等を利用して映像情報を表示することが可能となり、またキーボードやマウス等の入力専用のデバイスを用いずに情報を入力することが可能となる。
特開2006−215863号公報
R.Lopez-Gulliver, H.Tochigi, T.Sato and M.Suzuki, "SenseWeb: Collaborative Image Classification in a Multi-User Interaction Environment" In Proc of ACM Multimedia 2004 pp.456-459, New York, USA, October 10-16, 2004
ところが、プロジェクタを使用した上記従来のシステムでは、映像情報が提示された表示面に対しユーザが操作を加えても、この操作が表示されている映像情報に反映されない。このため、実物体に操作を加える場合のような、ユーザにとって直感的で分かりやすい操作を実現できない。また、複数のユーザが同時に操作することができない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ユーザにとってより直感的で分かりやすい操作を実現できるようにした情報提示制御装置及び情報提示制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、ユーザの身体の一部又はユーザが把持する物体を利用した擬似的な情報提示媒体に映像情報を投影するための投影ユニットと、少なくとも上記情報提示媒体を撮像する撮像ユニットにそれぞれ接続される情報提示制御装置にあって、上記情報提示媒体に対し上記投影ユニットから第1の映像情報を投影させ、この第1の映像情報の投影中に、上記撮像ユニットの撮像データをもとに上記ユーザ操作による上記情報提示媒体の変位を検出する。そして、この検出された情報提示媒体の変位が予め設定した変位条件を満たすか否かを判定し、変位条件を満たすと判定された場合に上記検出された情報提示媒体の変位を上記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成し、この生成した第2の映像情報を上記第1の映像情報に代えて上記投影ユニットから上記情報提示媒体に投影させるように構成したものである。
したがってこの発明によれば、投影ユニットを用いて、ユーザの身体の一部又はユーザが把持する物体に映像情報が表示される。そして、この映像情報が表示された状態でユーザが情報提示媒体を操作すると、この操作による情報提示媒体の変位が検出され、この変位が予め設定された変位条件を満たすと、上記情報提示媒体の変位を上記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報が生成され、この第2の映像情報が上記第1の映像情報に代えて上記情報提示媒体に投影される。このため、ユーザの手の平や紙、布等の身の回りの物を利用して映像情報を提示することが可能となり、かつこれらユーザの手の平や紙、布等をそのまま操作デバイスとして使用することが可能となる。この結果、液晶ディスプレイ等の表示専用のデバイスや、キーボードやマウス等の操作専用のデバイスを使用することなく、情報の提示及び当該提示情報を変化させるための操作を行うことが可能となる。また、情報提示媒体に対しユーザが操作を加えると、この操作が提示中の第1の映像情報に反映されて、この反映後の第2の映像情報が提示される。このため、実物体に操作を加える場合のような、ユーザにとって直感的で分かりやすい操作を実現できる。
この発明の一観点は、さらに以下のような各種機能を備えることも特徴とする。
第1の機能は、上記撮像ユニットの撮像データをもとに情報提示媒体の位置を検出する。そして、この検出された情報提示媒体の位置に応じて、上記投影ユニットによる上記第1及び第2の映像情報の投影位置を制御するものである。
このように構成すると、情報提示媒体をどこに配置してもその位置が自動的に検出されて映像情報が提示される。このため、情報提示媒体を予め決められた位置に配置しなくても情報を提示することができる。すなわち、ユーザはどこにいても情報の提示を受けることが可能となる。また、複数の情報提示媒体が存在する場合でも、これらの情報提示媒体の位置がそれぞれ検出されて情報提示が行われる。このため、複数のユーザに対し同時に情報を提示することが可能となる。
第2の機能は、上記第1の映像情報の投影に先立ち、上記撮像ユニットの撮像データをもとに上記情報提示媒体の種類を識別する。そして、情報操作コマンドを生成する際に、上記識別された情報提示媒体の種類に対応する変位条件を記憶手段から読み出し、上記検出された情報提示媒体の変位が上記読み出された変位条件を満たすか否かを判定する。この判定の結果、変位条件を満たすと判定された場合に、上記検出された情報提示媒体の変位を上記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成するものである。
このように構成すると、情報提示媒体の種類に応じて、それ専用の変位条件に基づいて情報提示媒体の変位が判定される。したがって、ユーザは複数種類の情報提示媒体を任意に選択して使用することが可能となり、かついずれも情報提示媒体を使用してもユーザの操作を正確に検出することが可能となる。
第3の機能は、上記撮像ユニットの撮像データをもとにユーザと情報提示媒体との相対位置を検出する。そして、この検出された相対位置に基づいて上前記情報提示媒体に対する上記第1及び第2の映像情報の表示向きを制御するものである。
このように構成すると、情報提示媒体に対するユーザの相対位置に応じて、例えばユーザに対する映像情報の向きが常に正対するように、見やすい状態に投影することが可能となる。
要するにこの発明によれば、情報提示媒体に対しユーザが操作を加えると、この操作が提示中の第1の映像情報に反映された第2の映像データが提示される。このため、実物体に操作を加える場合のようなユーザにとってより直感的で分かりやすい操作を、一人のユーザにはもとより複数のユーザに同時に提供できる情報提示制御装置及び情報提示制御方法を提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる情報提示制御装置を含む情報提示システムの概略構成図である。このシステムは、天井等のユーザ4の上方位置にカメラ1及びプロジェクタ2を設置し、これらのカメラ1及びプロジェクタ2を情報提示制御装置(以後単に制御装置と呼称する)3に接続したものとなっている。カメラ1は、下方に存在するユーザ4とその手の平5を含む所定の範囲を撮像し、その撮像信号を制御装置3へ出力する。プロジェクタ2は、制御装置3から出力される映像信号を光学像に変換し、この光学像を情報提示媒体としての上記ユーザの手の平5に投影する。
制御装置3は、例えばパーソナル・コンピュータからなり、以下のように構成される。図2はそのハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。すなわち、制御装置3は、中央処理ユニット(CPU;Central Processing Unit)を備える。そしてこのCPU11に、バス12を介して、プログラムメモリ13、データベース14、カメラインタフェース(カメラI/F)15、プロジェクタインタフェース(プロジェクタI/F)16および入出力インタフェース(入出力I/F)17を接続したものとなっている。
カメラI/F15は、上記カメラ1から出力された撮像信号を受信し、ディジタル化された撮像データに変換してCPU11へ出力する。プロジェクタI/F16は、CPU11において生成された提示対象の映像データをアナログ映像信号に変換し、このアナログ映像信号を上記プロジェクタ2へ出力する。
入出力I/F17には、入力デバイス18及び表示デバイス19が接続されている。これらの入力デバイス18及び表示デバイス19は、システムの保守管理を行うために使用される。例えば、入力デバイス18はキーボード及びマウスからなり、ユーザ又はシステムオペレータが制御装置3に対し制御コマンド等を入力するために使用される。表示デバイス19は例えば液晶表示器からなり、制御装置3の動作状態を表す情報等を表示するために使用される。
データベース14には、映像データ記憶領域と、コマンド情報記憶領域が設けられている。映像データ記憶領域には、ユーザに提示すべき映像データと、ユーザ操作を反映した映像データが記憶される。コマンド情報記憶領域には、ユーザ4の手の平5に加えられると予想される複数種類の変位を認識するために使用する複数の変位条件と、これらの変位条件に対応付けて上記変位の種類に対応するコマンド情報が記憶されている。コマンド情報は、映像データに形状や大きさ、色等の変化を加えるための指示データを含んでいる。
プログラムメモリ13には、この発明を実施するためのアプリケーション・プログラムとして、映像表示位置検出プログラム131と、変位検出プログラム132と、映像生成プログラム133と、映像提示制御プログラム134が格納されている。
映像表示位置検出プログラム131は、カメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して撮像データとして取り込み、この撮像データに対し例えばパターン認識処理を行うことでユーザ4の手の平5の位置を検出する。そして、この検出した手の平5の位置を表す情報を図示しない作業用メモリに保存させる処理を、上記CPU11に実行させる。
変位検出プログラム132は、ユーザ4の手の平5に映像データの光学像を投影している状態で、カメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して一定の周期で取り込み、この取り込んだ撮像データに含まれる手の平5の画像からその形状、大きさ、向き及び色のうちの少なくとも1つを検出する。そして、この検出した手の平5の形状、大きさ、向きまたは色を、上記データベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている複数の変位条件と比較し、これらの変位条件の中に条件を満たすものがあるか否かを判定する。そして、条件を満たす変位条件がある場合に上記手の平5が変位したと判断する処理を、上記CPU11に実行させる。
映像提示制御プログラム134は、上記変位検出プログラム132により手の平5が変位したと判断された場合に、その変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出す。そして、このコマンド情報に従い後述する映像生成プログラム133により生成される再構成後の映像データを、それまで提示していた映像データに代えてユーザ4の手の平5に投影させるための処理を、上記CPU11に実行させる。
映像生成プログラム133は、上記映像提示制御プログラム134によりデータベース14から読み出されたコマンド情報に従い、ユーザ4の手の平5に投影中の映像データに対し上記検出された手の平5の変位を反映させるための映像再構成処理を、上記CPU11に実行させる。
次に、以上のように構成された情報提示システムの動作を、制御装置3の制御手順に従い説明する。なお、情報提示媒体の種類はユーザ4の手の平5とし、その形状、大きさ及び色を表す情報がデータベース14に予め記憶されているものとして説明を行う。図3は制御装置3の制御手順と制御内容を示すフローチャートである。
(1)映像データの初期提示
制御装置1のCPU11は、先ずステップS31により映像表示位置検出プログラム131を起動して、情報提示対象であるユーザ4の手の平5の位置を検出する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずカメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して撮像データとして取り込み、この取り込んだ撮像データと、予めデータベース14に記憶しておいたユーザ4が存在しないときの撮像データとの差分処理を行う。そして、その差分情報から、撮像データ内に存在するユーザ4の人体領域を検出する。このとき、ユーザ4の人体領域のサイズがしきい値を超えている場合には、当該人体領域に対し縮小処理を行う。なお、この縮小処理の結果、人体領域を分割できる場合には、複数のユーザ4の人体の重なり合いが起きていると認識し、その領域の数を撮像データ内に存在するユーザ4の人数として認識する。次にCPU11は、上記検出された人体領域の重心点を検出し、さらに上記縮小処理前の人体領域について肌色抽出処理を行う。そして、この抽出された肌色領域の中から、手の平の大きさに当てはまる大きさの領域を抽出し、これを手の平候補領域とする。続いて、先に求めた人体領域の重心点に近い肌色領域を上記手の平候補領域から選択し、この選択した手の平候補領域を手の平5の領域と認識する。
次にCPU11は、図示しない初期映像提示処理ステップにおいて、上記認識された手の平4の領域に映像データを投影中か否かを判定する。そして、まだ投影していなければ、データベース14の映像データ記憶領域から提示対象の映像データを読み出し、この映像データを上記手の平4の領域の位置を表す座標情報と共にプロジェクタI/F16に送る。この結果、プロジェクタI/F16から上記映像データと、上記検出された手の平4の領域の位置を表す座標情報がプロジェクタ2に送られ、これによりプロジェクタ2によりユーザ4の手の平5上に上記映像データに対応する光学像が投影される。かくして、ユーザ4は自身の手の平5において映像情報を確認することができる。
なお、提示対象の映像データは、データベース14に記憶されている複数の映像データの中から、ランダムまたは手の平5の領域のサイズに対応するものを少なくとも1つ選択すればよい。その他、図示しないウエブサイトから通信ネットワークを介して上記手の平のサイズに対応する映像データをダウンロードし、この映像データを投影させるようにしてもよい。また、複数の映像データを提示する場合には、これらの映像データをCPU11において二次元平面上に並ぶように編集してプロジェクタ2に送ったり、複数の映像データを一定の時間間隔で順次プロジェクタ2に送信するようにすればよい。
(2)手の平の操作に応じた映像データの再構成
(2−1)手の平を傾けた場合
手の平5に映像データが投影された状態で、ユーザ4が自身の手の平5を傾けたとする。そうすると、CPU11は先に述べたようにステップS31により上記手の平5の領域を検出した後、ステップS32により変位検出プログラム132を起動して、上記検出された手の平5の領域の大きさ(サイズ)を検出する。そして、ステップS33において、上記検出された手の平5のサイズを上記データベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている変位条件と比較し、この変位条件を満たすか否かを判定する。そして、上記検出された手の平5のサイズが変位条件を満たした場合に、上記手の平5が変位したと判断する。
例えば、CPU11は検出された手の平5の領域からバインディングボックスのサイズを検出し、その長辺と短辺の長さを、コマンド情報記憶領域に傾斜検出用の変位条件として記憶されているしきい値と比較する。そして、上記長辺と短辺の長さのうちのいずれか一方がしきい値より小さくなった場合に、手の平5が傾けられたと判断する。
次にCPU11は、ステップS37により映像提示制御プログラム134を起動し、上記変位検出プログラム132により判断された変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出す。そして、該当するコマンド情報が読み出された場合には、ステップS38からステップS39に移行して映像生成プログラム133を起動し、上記読み出されたコマンド情報に従い、ユーザ4の手の平5に投影中の映像データに対し上記検出された手の平5の変位を反映させるための映像再構成処理を行う。例えば、手の平5が傾いた場合には、この傾いた方向に映像データの表示位置を移動させるべく映像データを再構成する。
そしてCPU11は、ステップS36により映像提示制御プログラム134を起動し、上記加工再構成された映像データをそれまで提示していた映像データに代えてユーザ4の手の平5に投影させるべく、プロジェクタI/F16からプロジェクタ2へ送信させる。したがって、手の平5における映像データの投影位置は傾斜方向に移動する。
例えば、手の平5を図4(a)に示す状態から図4(b)に示すように手前側に傾けた場合には、手の平5上における映像の表示位置は同図(b)のV1bに示すようにユーザの手前方向へ移動する。また、手の平5を図4(a)に示す状態から図4(c)に示すように左側に傾けた場合には、手の平5上における映像の表示位置は同図(c)のV1cに示すようにユーザの左方向へ移動する。
(2−2)手の平を握った場合
手の平5に映像データが投影された状態で、ユーザ4が自身の手の平5を握ったとする。そうすると、CPU11は前記(2−1)の場合と同様に、ステップS31で手の平5の領域を検出した後、ステップS32によりそのサイズを検出し、この検出された手の平5のサイズをデータベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている変位条件と比較して、この変位条件を満たすか否かを判定する。そして、この判定結果をもとに上記手の平5の変位の種類を判断する。
例えば、CPU11は検出された手の平5の領域の長辺と短辺の長さを、コマンド情報記憶領域に握り検出用の変位条件として記憶されているしきい値と比較する。そして、上記長辺と短辺の長さが両方ともしきい値より小さくなった場合に、手の平5が握られたと判断する。
次にCPU11は、ステップS37により、上記手の平5の変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出し、この読み出されたコマンド情報に従い、手の平5に投影中の映像データに対し上記検出された手の平5の変位を反映させるための映像再構成処理を行う。例えば、上記のように手の平5が握られた場合には、映像データの表示サイズを徐々に小さくするか、又は壊れたような状態を表現するべく映像データを再構成する。
そしてCPU11は、上記加工再構成された映像データをそれまで提示していた映像データに代えてユーザ4の手の平5に投影させるべく、プロジェクタI/F16からプロジェクタ2へ送信させる。したがって、手の平5には上記再構成された映像が投影される。例えば、手の平5を図5(a)に示す状態から図5(b)に示すように握った場合、手の平5には同図(a)のV2aに示すような通常サイズの映像に代わって、同図(b)のV2b1に示すようにサイズが徐々に小さくなるような映像が投影されるか、または同図(b)のV2b2に示すように破裂したような映像が投影される。
(2−3)左右の手の平を重ねる場合
左右の手の平5L,5Rにそれぞれ異なる映像データが投影された状態で、ユーザ4が自身の左右の手の平を近づけて重ねたとする。なお、上記左右の手の平5L,5Rに対する異なる映像の提示は、映像生成プログラム133により提示対象の2つの映像データをそれぞれ上記左右の手の平5L,5Rの領域の位置に対応付けて合成することにより1つの映像データを生成し、この合成された映像データをプロジェクタ2から上記左右の手の平5L,5Rに対し投影することにより行い得る。
CPU11は、前記(2−1)の場合と同様に、ステップS31で左右の手の平5L,5Rの領域を検出した後、ステップS32によりそのサイズを検出し、この検出された左右の手の平5L,5Rのサイズと手の平の数をデータベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている変位条件と比較して、この変位条件を満たすか否かを判定する。そして、この判定結果をもとに上記手の平5の変位の種類を判断する。
例えば、CPU11は、左右の手の平5L,5Rのバインディングボックスのサイズを検出すると共に、手の平の数を検出する。そして、手の平5L,5Rのバインディングボックスのサイズが手の平1つ分のサイズより大きな値に設定したしきい値より大きくなり、かつ手の平の総数が減少すると、左右の手の平5L,5Rを重ね合わせたものと判断する。
次にCPU11は、ステップS37により、上記手の平5L,5Rの変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出し、この読み出されたコマンド情報に従い、手の平5L,5Rに投影中の映像データに対し上記検出された左右の手の平5L,5Rの変位を反映させるための映像再構成処理を行う。例えば、上記のように左右の手の平5L,5Rが互いに重ね合わされた場合には、それまで左右の手の平5L,5Rに提示していた2つの映像データを合成して1つの映像データに再構成する。
そしてCPU11は、上記再構成された映像データをそれまで提示していた2つの映像データに代えて上記重ね合わされた手の平5L,5Rに投影させるべく、プロジェクタI/F16からプロジェクタ2へ送信させる。したがって、上記重ね合わされた手の平5L,5Rには、上記合成された映像データが投影される。例えば、左右の手の平5L,5Rを図6(a)に示すように離れた状態から図6(b)に示すように重ね合わせた場合、この重ね合わされた手の平5L,5Rには、同図(a)のV3L,V3Rに示すような別々に提示されていた映像に代わって、同図(b)のV3LRに示すように上記各映像を1つに合成した映像が投影される。
なお、以上述べた各場合(2−1),(2−2),(2−3)において、上記ステップ33により手の平5の変位が検出されなかった場合や、ステップS37により変位に対応するコマンド情報がデータベース14に記憶されていなかった場合には、CPU11はステップS34により変位情報がないと判断する。そして、ステップS35により映像生成プログラム133を起動して、現在提示中の映像データと同一の映像データを再度生成し、この生成された映像データを引き続きプロジェクタ2から手の平5に投影させる。
以上述べたように第1の実施形態では、情報提示媒体としてのユーザ4の手の平5に対しプロジェクタ2により映像データを投影させ、この映像データの投影中に、カメラ1の撮像データをもとに上記手の平5の変位を検出する。そして、この検出された手の平5の変位が予め設定した変位条件を満たすか否かを判定し、変位条件を満たすと判定された場合に上記検出された手の平5の変位を上記投影中の映像データに反映させた映像データを生成し、この生成した映像データを上記投影中の映像データに代えて上記プロジェクタ2から上記手の平5に投影させるようにしている。
したがって、ユーザ4の手の平5を利用して映像により情報を提示することが可能となり、しかもユーザ4の手の平5をそのまま操作デバイスとして使用することが可能となる。この結果、液晶ディスプレイ等の表示専用のデバイスや、キーボードやマウス等の操作専用のデバイスを使用することなく、情報の提示及び当該提示情報を変化させるための操作を行うことが可能となる。また、ユーザ4が自身の手の平5を傾けたり、握ったり、また重ね合わせるといった簡単な操作を行うだけで、これらの操作による手の平5の変位が提示中の映像データに反映され、この反映後の映像データがリアルタイムで提示される。このため、あたかも実物体を直接操作するかのような、ユーザにとって直感的で分かりやすい操作を実現できる。
また第1の実施形態では、上記カメラ1の撮像データをもとに手の平5の位置を検出し、この検出された手の平5の位置に応じてプロジェクタ2による映像データの投影位置を制御している。このため、プロジェクタ2の投影可能エリア内であれば、ユーザ4が手の平5をどこに置いてもその位置が自動的に検出されて映像データが投影される。このため、ユーザは手の平5を予め決められた投影位置に移動させて位置合わせしなくても、映像情報の提示を受けることができる。また、複数の手の平が存在する場合でも、これらの手の平5の位置がそれぞれ検出されて情報提示が行われる。このため、複数のユーザに対し同時に情報を提示することができる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、ユーザ4の位置とその手の平5の位置との相対位置関係をもとに手の平5に対するユーザの視線方向を検出し、その検出結果に基づいて上記手の平5に対する映像データの投影向きを制御する機能をさらに備えたものである。
図7は、この第2の実施形態に係わる情報提示制御装置のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図2と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
制御装置30のプログラムメモリ130には、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、映像表示位置検出プログラム131と、変位検出プログラム132と、映像生成プログラム133に加え、視線方向検出プログラム135と、この視線方向検出プログラム135による検出結果を考慮して提示映像データを生成する映像生成プログラム136をさらに備えている。
視線方向検出プログラム135は、カメラ1の撮像データからユーザ4と手の平5との相対位置を検出し、この相対位置の検出結果をもとにユーザ4の位置から手の平5の位置に向かうベクトル方向を手の平5に対するユーザ4の視線方向として検出する処理を、CPU11に実行させる。
映像生成プログラム136は、上記視線方向検出プログラム135により検出された視線方向を表す情報に従い、映像データを手の平5に投影したときにその投影映像が常にユーザの方向に向くように提示対象の映像データを回転させる処理を、CPU11に実行させる。
次に、以上のような機能を備えた制御装置30による映像データ提示動作を説明する。図8はその制御手順及び制御内容を示すフローチャートである。制御装置30のCPU11は、先ずステップS81により映像表示位置検出プログラム131を起動して、カメラ1の撮像データからユーザ4の手の平5の位置を検出し、さらにステップS82によりユーザの位置を検出する。続いて、ステップS83により視線方向検出プログラム135を起動し、上記検出されたユーザの位置と手の平5の位置とをもとに手の平5に対するユーザ4の視線方向を検出する。
この視線方向の検出は以下のように行われる。すなわち、第1の実施形態の手の平5の位置を検出する過程S31で述べたように、撮像データ中から人体領域及び手の平5の領域をそれぞれ検出して、この検出した人体領域の重心点及び手の平5の重心点をそれぞれ検出する。そして、上記検出された人体領域の重心点から上記検出された手の平5の重心点に向かう直線方向をユーザ4の視線方向として検出する。
次にCPU11は、ステップS84により映像生成プログラム136を起動し、上記視線方向検出プログラム135により検出された視線方向を表す情報に従い、映像データを手の平5に投影したときにその投影映像が常にユーザの方向に向くように提示対象の映像データを例えば回転させる。
例えば、ユーザ4が自身の手の平5を右方向から眺めたときには、手の平5に投影される映像も右方向から眺めたときの映像となるように映像データの向きを90°回転し、一方ユーザ4が自身の手の平5を左方向から眺めたときには、手の平5に投影される映像も左方向から眺めたときの映像となるように映像データの向きを反対方向に90°回転する。
そして、CPU11は、ステップS85により映像提示制御プログラム134を起動して、上記映像生成プログラム136により表示向きが制御された映像データをプロジェクタI/F16からプロジェクタ2に送り、プロジェクタ2からユーザ4の手の平5に対し投影させる。
したがって、手の平5に投影される映像は、例えば図9に示すようにユーザが手の平5を正面方向から見ているときには正面を向いた映像V4aとなる。一方、ユーザが手の平5を右方向から眺めたときには左側面の映像V4Rとなり、反対にユーザが手の平5を左方向から眺めたときには右側面の映像V4Lとなる。
すなわち、手の平5に表示される映像が、あたかも3D映像であるかのように表示される。したがって、ユーザ4は提示された映像からそのオブジェクトの形状を立体的に把握することが可能となる。
なお、上記擬似的な3D映像を形成する手法としては、映像を回転処理する以外に以下のような手法を用いることもできる。すなわち、複数の視線方向に対応付けてその回転映像データを予めデータベース14に記憶しておく。そして、検出された視線方向に対応する回転映像データを上記データベース14から読み出し、この読み出した回転映像データをプロジェクタ2に送って手の平5に投影させる。このような手法を用いると、視線方向が変化するごとに映像データを回転させるための画像処理を行う必要がなくなるので、CPU11の負荷を軽減できるという利点がある。
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、情報提示媒体として紙を使用してこの紙に映像データを投影させると共に、上記紙をユーザが手に持って任意に操作したときにその変位を検出して、この検出された紙の変位を上記提示されている映像データに反映させるようにしたものである。
図10はこの発明の第3の実施形態に係わる情報提示制御装置を含む情報提示システムの概略構成図であり、前記図1と同一部分には同一符号を付してある。また、この実施形態に係わる情報提示制御装置の基本構成は、前記第1の実施形態で説明したものと同一であるため、ここでは前記図2を援用して説明を行う。
ユーザ4は、自身の手で情報提示媒体としての紙6を把持する。この紙6には二次元バーコード7が印刷されている。この二次元バーコード7は撮像データから紙6を検出するために使用される。なお、二次元バーコードの代わりに、一次元バーコードやその他の識別コードを使用することも可能である。
制御装置3のデータベース14には、情報提示媒体としての紙6に加えられると予想される、折り畳みや握りつぶし、切断等の操作に応じた紙6の変位を認識するために使用する複数の変位条件と、これらの変位条件に対応付けて上記変位の種類に対応するコマンド情報が記憶されている。
映像表示位置検出プログラム131は、カメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して撮像データとして取り込み、この撮像データから二次元バーコード7を検出することで、ユーザ4が把持している紙6の位置を検出する。そして、この検出した紙6の位置を表す情報を図示しない作業用メモリに保存させる処理を、上記CPU11に実行させる。
変位検出プログラム132は、ユーザ4が把持する紙6に映像データの光学像を投影している状態で、カメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して一定の周期で取り込み、この取り込んだ撮像データに含まれる紙6の画像からその数とサイズを検出する。そして、この検出した紙6の数とサイズを上記データベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている複数の変位条件と比較し、これらの変位条件の中に条件を満たすものがあるか否かを判定する。この判定の結果、条件を満たす変位条件がある場合に上記紙6が変位したと判断する処理を、上記CPU11に実行させる。
映像提示制御プログラム134は、上記変位検出プログラム132により紙6が変位したと判断された場合に、その変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出す。そして、このコマンド情報に従い後述する映像生成プログラム133により生成される再構成後の映像データを、それまで提示していた映像データに代えてユーザ4が把持する紙6に投影させるための処理を、上記CPU11に実行させる。
映像生成プログラム133は、上記映像提示制御プログラム134によりデータベース14から読み出されたコマンド情報に従い、ユーザ4が把持する紙6に投影中の映像データに対し上記検出された紙6の変位を反映させるための映像再構成処理を、上記CPU11に実行させる。
次に、以上のように構成された情報提示システムの動作を、制御装置3の制御手順に従い説明する。図11は制御装置3の制御手順と制御内容を示すフローチャートである。
(1)映像データの初期提示
制御装置1のCPU11は、先ずステップS111により映像表示位置検出プログラム131を起動して、情報提示対象であるユーザ4が把持する紙6の位置を検出する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずカメラ1から出力された撮像信号をカメラI/F15を介して撮像データとして取り込み、この取り込んだ撮像データから二次元バーコード7を検出する。そして、この二次元バーコード7の検出位置から紙6の領域を特定してそのサイズを保存する。なお、この二次元バーコード7を利用した紙6の位置の検出手法は、例えばMotoki Kobayashi, Hideki Koike, “Enhanced Desk: Integrated Paper Documents and Digital Documents” Proc. of APCHI 98 Japan July 15-17,1998の発表論文に詳しく記載されている。
次にCPU11は、図示しない初期映像提示処理ステップにおいて、上記位置が検出された紙6に映像データを投影中か否かを判定する。そして、まだ投影していなければ、データベース14の映像データ記憶領域から提示対象の映像データを読み出し、この映像データを上記紙6の位置を表す情報と共にプロジェクタI/F16に送る。この結果、プロジェクタI/F16から上記映像データと、上記検出された紙6の位置を表す情報がプロジェクタ2に送られ、これによりプロジェクタ2によりユーザ4が把持する紙6上に上記映像データに対応する光学像が投影される。かくして、ユーザ4は自身が把持する紙6において映像情報を確認することができる。
なお、提示対象の映像データは、データベース14に記憶されている複数の映像データの中から、ランダムまたは紙6のサイズに対応するものを少なくとも1つ選択すればよい。その他、図示しないウエブサイトから通信ネットワークを介して上記紙6のサイズに対応する映像データをダウンロードし、この映像データを投影させるようにしてもよい。また、複数の映像データを提示する場合には、これらの映像データをCPU11において二次元平面上に並ぶように編集してプロジェクタ2に転送したり、複数の映像データを一定の時間間隔で順次プロジェクタ2に送信するようにすればよい。
(2)手の平の操作に応じた映像データの再構成
(2−1)紙6を握りつぶした場合
映像データが投影された状態で、ユーザ4が紙6を握りつぶしたとする。そうすると、CPU11は、先に述べたようにステップS111により上記紙6の位置を検出した後、ステップS112により変位検出プログラム132を起動して、上記検出された紙6の領域のサイズ及び二次元バーコード7を検出する。そして、ステップS113において、上記検出された紙6のサイズ又は二次元バーコード7の検出結果を上記データベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている変位条件と比較し、この変位条件を満たすか否かを判定する。そして、上記検出された紙6のサイズ又は二次元バーコード7の検出結果が変位条件を満たした場合に、上記紙6が変位したと判断する。
例えば、検出された紙6のサイズをしきい値と比較してしきい値より小さくなったことが検出されると、上記紙6は握りつぶされたと判断する。又は、二次元バーコード7が検出できない場合に、上記紙6は握りつぶされたと判断する。
次にCPU11は、ステップS117により、上記紙6の変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出し、この読み出されたコマンド情報に従い、紙6に投影中の映像データに対し上記検出された紙6の変位を反映させるための映像再構成処理を行う。例えば、上記のように紙6が握りつぶされた場合には、映像データの表示サイズを徐々に小さくするか、又は壊れたような状態を表現するべく映像データを再構成する。
そしてCPU11は、上記再構成された映像データをそれまで提示していた映像データに代えてユーザ4が把持している紙6に投影させるべく、プロジェクタI/F16からプロジェクタ2へ送信させる。したがって、紙6には上記再構成された映像が投影される。例えば、紙6を図12(a)に示す状態から図12(b)に示すように握りつぶした場合、紙6には同図(a)のV5aに示すような通常サイズの映像に代わって、同図(b)のV5b1に示すようにサイズが徐々に小さくなるような映像が投影されるか、または同図(b)のV5b2に示すように破壊されたような映像が投影される。
(2−2)紙6を2つに切断した場合
映像データが投影された状態で、ユーザ4が1枚の紙6を2枚に切り離したとする。そうするとCPU11は、ステップS111で紙6の数とその位置を検出する。続いて、ステップS112により検出された紙6のサイズを検出し、この検出された紙6L,6Rの検出数とそのサイズをデータベース14のコマンド情報記憶領域に記憶されている変位条件と比較して、この変位条件を満たすか否かを判定する。そして、この判定結果をもとに上記紙6の変位の種類を判断する。例えば、検出された紙6L,6Rの数が2つで、かつこれらの紙6L,6Rのサイズがいずれもしきい値以下であれば、CPU11は紙6が2つの切り離されたと判断する。
次にCPU11は、ステップS117により、上記紙6の変位の種類に対応するコマンド情報をデータベース14のコマンド情報記憶領域から読み出し、この読み出されたコマンド情報に従い、紙6に投影中の映像データに対し上記検出された変位を反映させるための映像再構成処理を行う。例えば、上記のように1枚の紙6が2枚に切り離された場合には、それまで1枚の紙6に提示していた一つの映像データを分割した2つの映像データを生成するか、又は上記1枚の紙6に提示していた一つの映像データを2つ生成する。
そしてCPU11は、上記生成された映像データをそれまで提示していた映像データに代えて上記切り離された2枚の紙6L,6Rにそれぞれ投影させるべく、プロジェクタI/F16からプロジェクタ2へ転送させる。したがって、上記切り離された2枚の紙6L,6Rには、上記分割された2つの映像データか或いは同一の2つの映像データが投影される。例えば、図13(a)に示す1枚の紙6を図13(b)に示すように2枚に切り離した場合、この切り離された紙の2枚の紙6L,6Rには、同図(a)のV6に示すような1つの映像に代わって、同図(b)のV6L1,V6R1に示すように上記映像V6aを2つに分割した映像が投影される。或いは、切り離された紙の2枚の紙6L,6Rに、上記映像V6aの複写映像V6L2,V6R2がそれぞれ投影される。
なお、以上述べた各場合(2−1),(2−2)において、上記ステップ113により紙6の変位が検出されなかった場合や、ステップS117により変位に対応するコマンド情報がデータベース14に記憶されていなかった場合には、CPU11はステップS114により変位情報がないと判断する。そして、ステップS115により映像生成プログラム133を起動して、現在提示中の映像データと同一の映像データを再度生成し、この生成された映像データを引き続きプロジェクタ2から紙6に投影させる。
以上述べたように第3の実施形態では、情報提示媒体として紙6を使用し、ユーザ4が把持する紙6の位置をカメラ1の撮像データから検出して、この検出した紙6にプロジェクタ2から映像データを投影させるようにしている。またそれと共に、ユーザ4が紙6を握りつぶしたり2つに切り離す等の操作を加えた場合に、この操作による紙6の変位を検出し、この変位を上記映像に反映させた映像を生成してこの映像を上記変位後の紙6にプロジェクタ2から投影させるようにしている。
したがって、身近にある紙6を利用して映像情報を提示することが可能となり、しかも当該紙6をそのまま操作デバイスとして使用することが可能となる。このため、液晶ディスプレイ等の表示専用のデバイスや、キーボードやマウス等の操作専用のデバイスを使用することなく、情報の提示及び当該提示情報を変化させるための操作を行うことが可能となる。また、ユーザ4が紙6を握りつぶしたり2つに切り離すといった簡単な操作を行うだけで、これらの操作による紙6の変位が提示中の映像データに反映され、この反映後の映像データがリアルタイムで上記変位後の紙6に提示される。このため、あたかも実物体を直接操作するかのような、ユーザにとって直感的で分かりやすい操作を実現できる。
また、上記カメラ1の撮像データをもとに紙6の位置を検出し、この検出された紙6の位置に応じてプロジェクタ2による映像データの投影位置を制御している。このため、プロジェクタ2の投影可能エリア内であれば、ユーザ4が紙6をどこに置いてもその位置が自動的に検出されて映像データが投影される。このため、ユーザは紙を予め決められた投影位置に移動させて位置合わせしなくても、映像情報の提示を受けることができる。また、複数の紙6,6,…を配置した場合でも、これらの紙6,6,…の位置がそれぞれ検出されて情報提示が行われる。このため、複数のユーザがそれぞれ把持する紙6,6,…に同時に情報を提示することができる。
(その他の実施形態)
前記各実施形態では、ユーザ4の手の平5または紙6を情報提示媒体として使用する場合を例にとって説明した。しかし、カメラ1の撮像データから情報提示媒体の種類を制御装置で自動識別し、情報提示媒体の種類に応じて異なる映像提示制御を行うようにしてもよい。上記情報提示媒体の種類の識別は、使用が想定される情報提示媒体の特徴データ及び認識アルゴリズムをデータベース14に予め記憶しておき、CPU11が映像表示位置検出プログラム131を実行して情報提示媒体の位置を検出する際に、上記データベース14に記憶された特徴データを参照することにより実現できる。
このようにすると、情報提示媒体の種類に応じて、それ専用の変位条件に基づいて情報提示媒体の変位が判定される。したがって、ユーザは複数種類の情報提示媒体を任意に選択して使用することが可能となり、かついずれも情報提示媒体を使用してもユーザの操作を正確に検出することが可能となる。
また、情報提示媒体としては手の平や紙以外に、布やビニールシート、プラスチックボードなどの柔軟物体を使用することができる。その他、制御装置の構成とその制御手順及び制御内容、情報提示媒体の種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
この発明の第1の実施形態に係わる情報提示制御装置を備えた情報提示システムの概略構成図である。 図1に示したシステムの情報提示制御装置のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。 図2に示した情報提示制御装置による制御手順と制御内容を示すフローチャートである。 図2に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第1の例を示す図である。 図2に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第2の例を示す図である。 図2に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第3の例を示す図である。 この発明の第2の実施形態に係わる情報提示制御装置のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。 図7に示した情報提示制御装置による制御手順と制御内容の要部を示すフローチャートである。 図7に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第1の例を示す図である。 この発明の第3の実施形態に係わる情報提示制御装置を備えた情報提示システムの概略構成図である。 図11に示した情報提示制御装置による制御手順と制御内容を示すフローチャートである。 図11に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第1の例を示す図である。 図11に示した情報提示制御装置による情報提示動作の第2の例を示す図である。
符号の説明
1…カメラ、2…プロジェクタ、3…制御装置、4…ユーザ、5…手の平、6…紙、7…二次元バーコード、11…CPU、12…バス、13…プログラムメモリ、14…データベース、15…カメラI/F、16…プロジェクタI/F、17…入出力I/F、18…入力デバイス、19…表示デバイス、131…映像表示位置検出プログラム、132…変化検出プログラム、133…映像生成プログラム、134,136…映像提示制御プログラム、135…視線方向検出プログラム。

Claims (8)

  1. ユーザの身体の一部又はユーザが把持する物体を利用した擬似的な情報提示媒体に映像情報を投影するための投影ユニットと、少なくとも前記情報提示媒体を撮像する撮像ユニットにそれぞれ接続される情報提示制御装置であって、
    前記情報提示媒体に対し前記投影ユニットにより第1の映像情報を投影させる手段と、
    前記第1の映像情報の投影中に、前記撮像ユニットの撮像データをもとに前記ユーザ操作による前記情報提示媒体の変位を検出する手段と、
    前記検出された情報提示媒体の変位が予め設定した変位条件を満たすか否かを判定し、変位条件を満たすと判定された場合に前記検出された情報提示媒体の変位を前記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成する手段と、
    前記生成された第2の映像情報を前記第1の映像情報に代えて前記投影ユニットにより前記情報提示媒体に投影させる手段と
    を具備することを特徴とする情報提示制御装置。
  2. 前記撮像ユニットの撮像データをもとに情報提示媒体の位置を検出する手段と、
    前記検出された情報提示媒体の位置に応じて、前記投影ユニットによる前記第1及び第2の映像情報の投影位置を制御する手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報提示制御装置。
  3. 前記第1の映像情報の投影に先立ち、前記撮像ユニットの撮像データをもとに前記情報提示媒体の種類を識別する識別手段を、さらに具備し、
    前記第2の映像情報を生成する手段は、
    前記情報提示媒体の種類に応じて予め設定された変位条件を記憶した記憶手段と、
    前記識別手段により識別された情報提示媒体の種類に対応する変位条件を前記記憶手段から読み出す手段と、
    前記検出された情報提示媒体の変位が、前記記憶手段から読み出された変位条件を満たすか否かを判定する手段と、
    前記変位条件を満たすと判定された場合に、前記検出された情報提示媒体の変位を前記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の情報提示制御装置。
  4. 前記撮像ユニットの撮像データをもとに、前記ユーザと前記情報提示媒体との相対位置を検出する手段と、
    前記検出された相対位置に基づいて、前記情報提示媒体に対する前記第1及び第2の映像情報の表示向きを制御する手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報提示制御装置。
  5. ユーザの身体の一部又はユーザが把持する物体を利用した擬似的な情報提示媒体に映像情報を投影するための投影ユニットと、少なくとも前記情報提示媒体を撮像する撮像ユニットにそれぞれ接続される情報提示制御装置に用いられる情報提示制御方法であって、
    前記情報提示媒体に対し前記投影ユニットから第1の映像情報を投影させる過程と、
    前記第1の映像情報の投影中に、前記撮像ユニットの撮像データをもとに前記ユーザ操作による前記情報提示媒体の変位を検出する過程と、
    前記検出された情報提示媒体の変位が予め設定した変位条件を満たすか否かを判定し、変位条件を満たすと判定された場合に前記検出された情報提示媒体の変位を前記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成する過程と、
    前記生成された第2の映像情報を、前記第1の映像情報に代えて前記投影ユニットから前記情報提示媒体に投影させる過程と
    を具備することを特徴とする情報提示制御方法。
  6. 前記撮像ユニットの撮像データをもとに情報提示媒体の位置を検出する過程と、
    前記検出された情報提示媒体の位置に応じて、前記投影ユニットによる前記第1及び第2の映像情報の投影位置を制御する過程と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項5記載の情報提示制御方法。
  7. 前記第1の映像情報の投影に先立ち、前記撮像ユニットの撮像データをもとに前記情報提示媒体の種類を識別する過程を、さらに具備し、
    前記第2の映像情報を生成する過程は、
    前記識別する過程により識別された情報提示媒体の種類に対応する変位条件を記憶手段から読み出す過程と、
    前記検出された情報提示媒体の変位が、前記記憶手段から読み出された変位条件を満たすか否かを判定する過程と、
    前記変位条件を満たすと判定された場合に、前記検出された情報提示媒体の変位を前記投影中の第1の映像情報に反映させた第2の映像情報を生成する過程と
    を備えることを特徴とする請求項5又は6記載の情報提示制御方法。
  8. 前記撮像ユニットの撮像データをもとに、前記ユーザと前記情報提示媒体との相対位置を検出する過程と、
    前記検出された相対位置に基づいて、前記情報提示媒体に対する前記第1及び第2の映像情報の表示向きを制御する過程と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の情報提示制御方法。
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