JP2009150895A - 迅速に動作する広帯域排気ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求める方法および少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求めるセンサ装置を提供し、従来技術の欠点を回避する。
【解決手段】少なくとも1つの電極を複数の部分から成る電極すなわち少なくとも2つの部分電極から成る第1の電極および/または第2の電極によって形成し、第1のポンピング電圧の印加のために少なくとも1つの第1の部分電極を用い、第2のポンピング電圧の印加のために第1の部分電極とは異なる少なくとも1つの第2の部分電極を用いる。
【選択図】図5

Description

本発明は、所定の固体電解質を基礎とするセンサ素子、つまり、所定のイオン伝導性を有する固体を利用した周知のセンサ素子を基礎としている。こうしたセンサ素子は特に車両において燃料空気混合気の組成を測定するために使用されている。ここでは、当該のセンサ素子はラムダセンサと称されており、ガソリン機関においてもディーゼル機関においても排気ガス中の障害物質の低減のために重要な役割を果たしている。
いわゆる空気過剰率λは実際に供給された空気量と燃焼に必要な理論的な空気量(化学量論的な空気量)とのあいだの比を表しており、内燃機関制御に用いられる。当該の空気過剰率は内燃機関の排気管内の1つまたは複数の位置に配置された1つまたは複数のセンサ素子を介して測定される。リッチ混合気すなわち燃料過剰の混合気は空気過剰率λ<1であり、リーン混合気すなわち空気過剰の混合気は空気過剰率λ>1である。こうしたセンサ素子は内燃機関制御技術のほか、エアコンディショナーにおける空気供給技術、発電所における燃焼器制御技術においても利用されている。
このようなセンサ素子はこれまで種々のものが知られている。その1つに、いわゆる"跳躍的変化センサ(Sprungsonde)"、すなわち、基準気体に曝される基準電極の電位と測定気体に曝される測定電極の電位との電気化学的な電位差を測定するセンサが挙げられる。基準電極および測定電極は固体電解質を介して相互に接続されており、一般に、酸素イオンを伝導する特性に基づいて、ドープされた二酸化ジルコニウム(例えばイットリウム安定化ZrO)その他のセラミックが固体電解質として利用される。理論的には、2つの電極間の電位差はリッチ混合気からリーン混合気へまたはリーン混合気からリッチ混合気への移行時にその特性を跳躍的に変化させる。これを利用して混合気の組成が転換点λ=1を中心としてアクティブに制御される。ネルンストセルとも称されるこうした跳躍的変化センサの種々の例は、独国出願第102004035826号明細書、独国公開第19938416号明細書および独国出願第102005027225号明細書などから公知である。
跳躍的変化センサに代えてまたはこれに加えて、固体電解質を介して接続された2つの電極にポンピング電圧を印加し、発生するポンピング電流を測定するいわゆる"ポンピングセンサ"も利用されている。跳躍的変化センサの測定原理との相違点は、ポンピングセルでは通常2つの電極とも測定すべき混合気に接続されるということである。このとき、2つの電極のうち第1の電極は、たいてい透過性の保護層は設けられているものの、直接に測定すべき混合気に曝される。2つの電極のうち第2の電極は混合気が直接に当該の電極に達しないように構成され、特に、当該の第2の電極に接する中空室に対していわゆる"拡散バリア"が設けられる。拡散バリアとしてふつうポーラス径の調整された多孔性セラミック構造体が用いられる。リーン混合気が拡散バリアを通って中空室へ達すると、ポンピング電圧により、酸素分子が第2の負の電極で電気化学的に酸素イオンへ還元され、固体電解質を介して当該の酸素イオンが第1の正の電極へ輸送され、そこから自由な酸素が放出される。センサ素子は少なくともいわゆる限界電流動作モードで駆動される。つまり、センサ素子は、拡散バリアを通って生じる酸素が完全に対向電極へポンピングされるように選定されたポンピング電圧によって駆動される。当該の限界電流動作モードでは、ポンピング電流は排気ガス混合気の酸素分圧に近似的に比例する。このためこうしたセンサ素子はしばしば比例センサとも称される。跳躍的変化センサとは異なり、当該の比例センサは、いわゆる広帯域センサとして、空気過剰率λの広い範囲にわたって利用される。こうした広帯域センサは例えば独国特許第3809154号明細書および独国公開第19938416号明細書に記載されている。
多くのセンサ素子が、例えば跳躍的変化センサとして動作する1つまたは複数のセンサセルと比例センサとして動作する1つまたは複数のセンサセルとを含み、上述したセンサ原理の組み合わせによって動作する。例えばポンピングセルの原理にしたがって動作する"シングルセル"にネルンストセルを組み合わせることによってこれを"ダブルセル"へ拡張することができる。このような構造は例えば欧州特許第0678740号明細書に記載されている。このとき、ネルンストセルにより、上述した第2の電極に接する中空室で酸素分圧が測定され、ポンピング電圧は中空室内でつねに条件λ=1が支配的となるように追従制御される。
排気ガス中の酸素量を求めるために、複数のセルから成るセンサ素子、典型的には3つの電極を有するガスセンサを備えた電流計測式ガスセンサを用いることもできる。ここでは、保護層の下方に位置する外側ポンピング電極APEと拡散バリアの後方に配置された内部ポンピング電極IPEとのあいだにポンピング電圧が印加される。さらに、内部ポンピング電極IPEと基準空気に曝される基準電極REとのあいだのネルンスト電圧を測定することにより、外側ポンピング電極と内側ポンピング電極とのあいだのポンピング電圧の符号、有利には符号および値がダイナミックに調整される。このようにしてリーン排気ガスでは酸素イオンが正のポンピング電圧により内側ポンピング電極から外側ポンピング電極へポンピングされる。後方へ流れる酸素の量が酸素バリアにより制限されるので、内側ポンピング電極と外側ポンピング電極とのあいだで測定されるポンピング電流は排気ガス中の酸素量の尺度となる。これに対して、リッチ排気ガスでは水または二酸化炭素が外側ポンピング電極で分解され、負のポンピング電圧により酸素イオンが内側ポンピング電極へポンピングされる。ポンピングされた酸素は水素および一酸化炭素と反応するが、生じた後方流は拡散バリアにより制限される。内側ポンピング電極IPEと基準電極REとのあいだの電圧を測定することにより、過剰な量の酸素がポンピングされず、リッチガスの飽和のステータスt=1が内側ポンピング電極IPEに発生するちょうどの量の酸素がポンピングされることが保証される。これによりポンピング電流はリッチ領域において排気ガス中の酸素不足量の尺度となる。こうしたセンサ素子の例はRobert Bosch GmbH, "Sensoren im Kraftfahrzeug", 2001の116頁〜117頁に記載されている。
複数のセルから成るセンサ構造、例えば前述したダブルセル構造の欠点は、センサ素子が複雑化することである。特に、電極の数および/または電極へ通じる線路の数はコストを増大させるので、できるかぎり低減しなければならない。また、シングルセルへのアクセスも可能であるほうがよい。しかし、2つの電極を混合気に曝すこのようなシングルセル構造の装置では、実際には、ポンピング電流と混合気の組成とのあいだに一義的な関係が存在しないという重大な問題が存在する。一般にリーン混合気の固定のポンピング電圧では正のポンピング電流すなわちリーンポンピング電流が測定される。リッチ混合気では、一般に、印加されるポンピング電圧が水の組成電圧である約1.23Vを著しく下回る約400mV〜700mV(例えば500mV)の範囲にある場合であっても、正のポンピング電流が生じる。リッチ領域の正のポンピング電流は、混合気に含まれ、アノードの電気化学的電位に影響する水分子または燃焼ガスに帰せられる。これは、固体電解質から出た酸素イオンが、第1の電極において、酸素分子でなく水を形成するからである。HOの形成の際にアノードで開放されるエネルギは、カソードでのHOの分解に必要なエネルギを補償するので、ポンピング電圧は一般に1.23Vを下回る。類似した効果は混合気に存在する他の酸素放出性の酸化還元プロセス、例えばCO/COプロセスにおいても機能する。
したがって、できるだけ電極数および/または線路数が小さく、にもかかわらずできるだけ広い空気過剰率範囲の酸素量を測定できるセンサ素子およびセンサ素子の駆動方法が提供されることが望ましい。独国出願第102005054144号明細書には外側電極および内側電極を備えたガスセンサであって、拡散バリアにより各電極が測定室から分離されたセンサが記載されている。ここで2つの拡散バリアは異なる拡散係数を有する。ここには、ポンピング電圧の極性反転およびポンピング電流の比較により極性反転の前後にリッチ領域とリーン領域とを区別できる回路が提案されている。しかし、当該の明細書に記載されている装置および測定方法には、ポンピング電圧の極性反転を迅速に行わなくてはならないのに、装置の容量により任意の速度でこれを行えないという問題点が存在する。実用のためには、自動車、特に商用車でのラムダ制御に対して有意義なセンサ速度を達成しなければならない。このためにラムダ値の変化が数Hzのクロックで識別され、その時間分解能として少なくとも100ms〜200msが必要である。
独国出願第102004035826号明細書 独国公開第19938416号明細書 独国出願第102005027225号明細書 独国特許第3809154号明細書 欧州特許第0678740号明細書 独国出願第102005054144号明細書 Robert Bosch, "Sensoren im Kraftfahrzeug", 2001, p116-p.117
本発明の基礎とする課題は、少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求める方法および少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求めるセンサ装置を提供し、上述した従来技術の欠点を回避することである。特に、所定の気体成分の濃度ないし分圧または他の物理的特性を測定可能な方法およびセンサ装置を提供する。なお、当該の方法およびセンサ装置を、排気ガスの酸素濃度を求めるために、従来技術から公知のラムダセンサとともに用いることができると良い。
この課題は、少なくとも1つの電極を複数の部分から成る電極すなわち少なくとも2つの部分電極から成る第1の電極および/または第2の電極によって形成し、第1のポンピング電圧の印加のために少なくとも1つの第1の部分電極を用い、第2のポンピング電圧の印加のために第1の部分電極とは異なる少なくとも1つの第2の部分電極を用いることにより解決される。
本発明の方法およびセンサ装置は特に迅速かつ遷移的な測定に適しており、連続的な電流測定および/または電圧測定に代えて、順次に複数回の演算を行うことができる。ここでの演算とは、ポンピング電圧を固定としている場合のポンピング電流の測定や無電流動作での電極間の電圧特性の測定その他の測定過程のことである。こうした遷移的な測定は定義された酸素量が或る電極から次の電極へポンピングされるポンピング過程または電極の充放電(Umladung)に関連したポンピング電圧の意図的な変更に対応している。例えば1つ〜2つのポンピング過程と1つ〜2つの測定過程とを組み合わせて、得られた個々の測定値を計算して一義的かつ正確なラムダ値を求める1つの測定サイクルとすることができる。こうした遷移的な測定の例は上掲した独国出願第102005054144号明細書に記載されている。こうした遷移的な測定方法には種々の例が存在する。
本発明の基本的着想は、上述した遷移的な測定方法が電極に接続された容量、特に2重層コンデンサ、中空室気体コンデンサその他のコンデンサの充放電により制限されるという知識を基礎としている。理想的には、電極ないし容量の充放電は時間T=RCのオーダーで行われる。ここでRは線路抵抗および固体電解質抵抗であり、Cは電極の容量である。さらに、当該の遷移的な測定方法の周波数は物理的に制限されており、センサ素子の複雑な構造のみによっても例えば抵抗および容量の低減によって増大する。このような複雑な構造を完全に回避するために、本発明のセンサ装置および方法は、電極の極性反転なしに、また、電極の充放電なしに動作できるように構成されており、こうした制限を克服できる。充放電を回避することにより、一方の部分電極からポンピングセルへそのつど異なる極性のポンピング電圧を印加する際に、2重層コンデンサから他方の部分電極への充放電が回避される。各部分電極は有利には同じ極性で駆動される。このようにすれば迅速な電極の極性反転が可能となる。前述した方法およびセンサ装置は遷移的な測定方法に対して著しく高い周波数を有する。特にλ=1を上回る気体交換の際には個々の部分電極の極性を変更してはならない。センサ信号は著しく迅速に新たな目標値を取ることができる。
本発明のさらなる利点は、センサ素子の構造が大幅に簡単化されるということである。複数の部分電極が使用されるものの、僅かな数の端子コンタクトしか必要ない構造が達成され、これを前述した測定方法に適用することができる。このようにして製造方法が簡単化され、コストが低下し、素子の故障が回避される。
本発明の方法およびセンサ装置は少なくとも1つのポンピングセルを備えたセンサ素子を用いている。ポンピングセルは少なくとも1つの第1の電極、少なくとも1つの第2の電極ならびにこれらの電極を接続する固体電解質を有している。固体電解質は特に酸素イオンの輸送に適した二酸化ジルコニウムの固体電解質である。2つの電極の少なくとも一方には直接または間接に測定気体室からの気体が供給される。当該の供給は例えば簡単な気体透過性の保護層(例えばポーラスセラミック層)と接続チャネルとを介して行われ、測定気体室から電極への気体のアクセスを可能にするポンピングセル、拡散バリアその他の中間層から成る中間回路を介さない。それぞれの構造については後述する。
本発明の方法では、上述した着想を利用し、ポンピングセルに対して、まず少なくとも1つの第1のポンピング電圧を印加し、ついで少なくとも1つの第2のポンピング電圧を印加する。2つの電圧の印加は個々の直流電圧および/または交流電圧を印加することにより行われる。特に有利には、2つのポンピング電圧は異なる極性を有する。
本発明の方法では、第1の電極および/または第2の電極が少なくとも2つの部分電極から構成されており、第1のポンピング電圧の印加のために少なくとも1つの第1の部分電極が用いられ、第2のポンピング電圧の印加のために第1の部分電極とは異なる少なくとも1つの第2の部分電極が用いられる。当該のセンサ装置は、上述したセンサ素子のほか、種々のポンピング電圧を印加する種々の部分電極を制御するのに適した電気回路を有する。当該の電気回路は例えば完全にまたは部分的にセンサ素子内に組み込むことができる。また、当該の電気回路は完全にまたは部分的にセンサ素子の外部に配置されていてもよい。特に、当該の電気回路ないしセンサ装置は後述する本発明の方法を実行するための1つまたは複数の装置を有する。このために適切な電子部品、例えば受動部品、能動部品、データ処理装置、電圧源、電流源、電圧測定装置、電流測定装置ならびにこれらの装置とその他の装置とを組み合わせた装置が設けられる。
基本的には、本発明の方法は気体の少なくとも1つの物理的特性を推論できる任意の遷移的な測定方法を含むことができる。例えば独国出願第102005054144号明細書に記載された測定方法では、まず第1の極性のポンピング電圧(第1のポンピング電圧)においてポンピング電流が測定され、続いて極性反転された第2の極性のポンピング電圧(第2のポンピング電圧)においてポンピング電流が測定される。ポンピングセルのポンピング方向は非対称であるので、2つのポンピング電流の比較から、リッチ領域とリーン領域とを区別することができる。この比較は例えば正のポンピング電圧で測定されたポンピング電流と負のポンピング電圧で測定されたポンピング電流とを適切に組み合わせて一義的な測定量とすることにより行うこともできる。つまり、気体の物理的特性、特に酸素濃度を直接に結論できる測定量を形成することができる。例えば2つのポンピング電流を単純に加算するかまたは2つのポンピング電流値のうち小さいほうの値すなわち最小値および/または大きいほうの値すなわち最大値が用いられる。基本的には、測定されたポンピング電流の大きなほうの値と小さなほうの値とを任意に線形に組み合わせることができる。
リッチ動作およびリーン動作での特性曲線を区別するために、ポンピング電流の非対称性は意図的に増幅されるかまたは調整される。特に、本発明のセンサ装置では、第1の電極が第1の接続部を介して測定気体室へ接続され、第2の電極が第2の接続部を介して測定気体室へ接続される。第1の接続部ないし第2の接続部はそれぞれ1つの拡散バリア(第1の拡散バリアないし第2の拡散バリア)を含む。接続部は第1の電極および第2の電極が異なる限界電流を有するように構成される。例えば、接続部の非対称性により、電極のジオメトリも同様に形成される。電極の限界電流は飽和ポンピング電流とも称される。これは少なくとも2つの電極の間のポンピング電圧が増大して達成されうるポンピング電流の最大値である。ここでの限界電流とは、例えば酸素および酸素イオンに対して、固体電解質を通して、カソードとして駆動される電極に達する全ての酸素分子がアノードとしての電極へ完全に輸送される場合に達成される電流値である。通常、センサ素子は、限界電流で、つまり、充分なポンピング電圧を印加されて気体分子の完全な輸送が発生する状態で駆動される。この駆動モードでは、ポンピング電流は気体分子濃度にほぼ比例する。相応に、アノードとして駆動される対向側の電極の限界電流は、アノードをカソードに切り換えて極性反転する実験により求められる。
2つの電極ないし各電極に対応する2つの接続部の各限界電流は、特に、一方または双方の接続部に拡散バリア、すなわち、第1の拡散抵抗または第2の拡散抵抗を設けることにより調整される。各拡散バリアは有利には2つの拡散バリアの拡散抵抗が少なくとも係数1.1、有利には係数1.5〜3だけ異なるように選択される。係数は逆数であってもよい。拡散抵抗とは、拡散バリアの両側での濃度差Δc,長さlおよび断面積Aに応じて、拡散による電流IGasが阻止される抵抗のことであり、
Gas=−D・(A/l)・Δc
で表される。
拡散係数Dは、それぞれ異なる温度依存性を有する気相拡散に対する拡散係数とクヌートセン拡散に対する拡散係数とから成る。拡散抵抗の形成においては、2つの拡散バリアに対して、例えば同じポーラス材料であって、層厚さおよび/または断面積の異なる拡散媒体が用いられる。また、拡散抵抗の適合化のために、異なる拡散媒体を用いることもできる。
上述した方法およびセンサ素子に代えてまたはこれらに加えて、少なくとも1つの中空室を含むセンサ素子を用いることができる。例えば当該の中空室は気密に閉鎖された中空室であり、測定気体室および/または基準気体室に対して気密に閉鎖されており、ポンピングプロセスに対する中空室への気体の侵入は無視できる。これに代えてまたはこれに加えて、接続部、例えば気体供給孔その他を介して、測定気体室および/または他の室へ中空室を接続することもでき、当該の接続部内に拡散バリアが収容される。
こうした中空室、特に気密に閉鎖された中空室が用いられる場合、ポンピングセルにより中空室内の少なくとも1つの気体成分の少なくとも1つの分圧が目標値へ向かって制御される。こうした広帯域センサの駆動方法はRobert Bosch GmbH. "Sensoren im Kraftfahrzeug", 2001の116頁〜117頁に記載されている。もちろん他の方法も利用可能である。
本発明では、異なる極性に対して異なる部分電極を用いるという着想を基礎としており、これにより中空室内の分圧が迅速に制御される。なぜなら、異なる極性すなわち異なるポンピング方向に対して、電極の充放電は行われず、それぞれ部分電極が用いられるからである。特に、パルス幅変調法が制御に用いられ、これは、例えば矩形特性の交流電圧の正負の相を調整することにより技術的に容易に実現される。このようにすれば、ポンピングセルの少なくとも一方の電極が中空室内に配置され、制御すべき気体成分の分圧が迅速かつ確実に調整される。
例えば、このために、少なくとも1つの制御すべき気体成分について既知の分圧を有する基準中空室および/または少なくとも1つの基準空気チャネルが設けられる。この場合、基準中空室および/または基準空気チャネル内に少なくとも1つの基準電極が配置される。ここで、基準電極と中空室内に配置された測定電極とのあいだの基準電圧は完全にまたは部分的に上述した電極によって測定される基準電圧と同一であり、当該の基準電圧により中空室内の分圧が制御される。
これに代えてまたはこれに加えて、固体電解質を完全にまたは部分的に多孔性固体電解質として形成し、測定気体室と中空室とのあいだに拡散バリアとして機能させることもできる。この場合には拡散バリアおよび固体電解質は少なくとも部分的に同一である。
少なくとも1つの電極を複数の部分電極として構成することにより、センサ装置の特に簡単な構造が達成される。特に第1の部分電極はセンサ素子の表面に配置され、第2の部分電極はセンサ素子の裏面に配置される。センサ素子は特に有利には層構造体であってもよい。また、第1の電極および第2の電極の双方が少なくとも1つの第1の部分電極および少なくとも1つの第2の部分電極を有することもできる。この場合、特に第1の部分電極および第2の部分電極はそれぞれ異なる固体電解質により相互に接続される。
上述したように、本発明のセンサ装置は本発明の方法を実行する電気回路を含むように構成される。電気回路は種々のポンピング電圧に対してそれぞれ異なる部分電極を用いる種々の方式で実現される。特に能動部品および/または受動部品が用いられ、例えば部分電極間の切り換えのための1つまたは複数のスイッチが含まれている。特に簡単には、本発明の方法にしたがってダイオード回路が用いられるか、ダイオード回路を含む電気回路が用いられる。当該のダイオード回路は1つまたは複数の高温ダイオード、特にSiCダイオードを含み、通常のセンサ素子の高い駆動温度に良好に適する。他のダイオード材料としてGaNを用いることもできる。後者のダイオードは特に温度負荷の小さい領域で用いることができる。
特に、少なくとも1つの電極のうち少なくとも2つの部分電極は部分線路に接続されており、当該の部分線路にそれぞれ反対極性の1組のダイオードが配置されている。ダイオードの後方、すなわち部分電極に対向する部分線路の端部では、部分線路が1つまたは複数の共通の線路にまとめられている。ダイオード回路のそれぞれの構造については後述する。
さらに、部分電極のそれぞれ、特に異なる電極の部分電極どうしをまとめることもできる。例えば第1の電極の少なくとも1つの第1の部分電極と第2の電極の少なくとも1つの第2の電極とを接続することができる。このようにすれば、充放電が回避され、センサ装置の速度が向上し、特に付加的な線路が省略されることにより、センサ素子の構造がいっそう簡単化される。
本発明の実施例を図示し、以下に詳細に説明する。
図1には従来技術の遷移的な測定方法で利用されるセンサ装置110が示されている。ここではセンサ装置110は駆動回路112を有している。この駆動回路は1つまたは複数の電気回路を含み、ポンピング電圧および/またはポンピング電流を形成し、測定機能その他のタスクを担当する。駆動回路112は例えば電流源、電圧源、特にポンピング電流を測定する電流測定装置、特にポンピング電圧および/または基準電圧を測定する電圧測定装置、1つまたは複数の制御装置、ならびに、その他の論理機能およびメモリ機能その他を有する装置などの少なくとも1つの装置を含む。特に駆動回路112は1つまたは複数のデータ処理回路、例えば1つまたは複数のマイクロコンピュータを含む。駆動回路112は中央制御回路と一体のケーシングおよび/または個別のケーシングに収容することもできるし、分散させて複数の個別のケーシングに収容することもできる。少なくとも1つのマイクロコンピュータは例えばプログラム技術により構成されるが、1つまたは複数の構造によって完全にまたは部分的に置換することもできる。
センサ装置110はセンサ素子114を含む。当該のセンサ素子114は駆動線路116を介して駆動回路112に接続されている。図1に示されている例では、従来技術から公知のセンサ素子が示されている。当該のセンサ素子114は、他のタイプのセンサ素子、例えば後述する本発明のセンサ素子により置換することができる。こうした広帯域センサの駆動方法はRobert Bosch GmbH. "Sensoren im Kraftfahrzeug", 2001の116頁〜117頁に記載されている。センサ素子114は、第1の電極120,固体電解質122および中空室124内に配置された2つの部分電極から成る第2の電極126を備えたポンピングセル118を有する。第1の電極120はこの場合には第1の接続部128を介して測定すべき混合気を含む測定気体室132に接続されており、第2の電極126はセンサ素子114の内部に配置されている。第1の接続部128はここでは気体を透過する簡単な保護層130として構成されている。第2の電極126に対して測定気体室132の気体を供給するために第2の接続部134が設けられている。当該の第2の接続部134は、この実施例では、気体供給孔136,中空室124ならびに気体供給孔136と中空室124とのあいだに配置された対応する第2の拡散バリア138を有する。気体供給孔136は図1の構造体に対して垂直に設けられており、固体電解質122を貫通している。
さらに、広帯域センサとして構成されたセンサ素子114は、図1の例では、内部に基準電極142の配置された基準空気チャネル140とヒータ素子144とを有している。基準電極142およびヒータ素子144の機能に関しては、特に、従来技術から公知のセンサ素子114について説明したことが相当する。つまり、図1には、外側電極APEとして構成された第1の電極120,内側電極IPEとして構成された第2の電極126および基準電極REとして構成された第3の電極142が示されている。
図2には本発明のセンサ素子114の第1の実施例が示されている。図1ではセンサ装置110の駆動回路112は省略されている。図1の従来のセンサ素子114では第1の電極120は保護層130を介して測定気体室132から分離されていたが、図2の本発明のセンサ素子114では、第1の電極120に測定気体室132の気体を供給する第1の接続部128は第1の拡散バリア146を有する。また、第1の拡散バリア146とともに第1の接続部128を形成する第1の中空室148も設けられている。同様に、第2の電極126は図1の第1の中空室124に対応する第2の中空室150を有しており、この第2の中空室は、第2の拡散バリア138とともに、第2の電極126と測定気体室132とのあいだの第2の接続部134を形成している。さらに、ヒータ素子144が設けられている。
図2の本発明のセンサ素子114では、中空室148,150が完全にまたは部分的に固体電解質122によって形成されるカバー層152を介して測定気体室132から分離されている。接続部128,134は図2の実施例では同じ高さに構成されている。これに代えてまたはこれに加えて、接続部に角度を付けたり、図1の例に類似した1つまたは複数の気体供給孔136を設けたりしてもよい。
さらに、電極120,126は図2に示されている実施例では一体として構成されている。図1に示されている従来技術の例では、第2の電極126は2つの部分電極から成り、これら2つの部分電極は相互に電気的に接続されている。本発明によれば図1,図2の構造体は修正され、電極120,126のうち少なくとも一方が2つの部分電極から成り、これら2つの部分電極が相互に独立にコンタクトされるように構成される。複数の部分電極から成る構成の詳細については後述する。独国公開第102005054144号明細書に示されているセンサ素子を本発明により修正して、1つまたは複数の電極が複数の部分電極から成るようにすることもできる。
前述したように、本発明の方法は遷移的な測定方法に基づいている。図3に則して、こうした遷移的な測定方法の第1の実施例を詳細に説明する。遷移的な測定方法の第1の実施例は2つの電極120,126またはこれら2つの電極および固体電解質から成るポンピングセル118の非対称効果を基礎としている。従来の設計では、ポンピングセルは、通常、リーン領域でポンピング電流の特性曲線が一義的に定まり、リッチ領域でポンピング電流が測定不能となるように最適化されていた。図1,図2の実施例では、ポンピングセル118は2つの電極120,126とも測定気体室132に接するように構成されている。こうした設計によれば、V字状の特性曲線が得られる。接続部128,134の拡散抵抗または流れ抵抗の構成に応じて、カソードでHOが分解され、リッチガス反応に対する限界電流がアノードで測定される。電極120,126がアノードおよびカソードのどちらとして機能するかは接続の形態に応じて定められる。リッチ動作およびリーン動作の限界電流は正となり、1次近似での特性曲線は一義的には定まらない。
これに対して、図3の実施例のポンピング電流特性曲線は異なっている。こうしたポンピング電流特性曲線は例えば図2に示されているセンサ素子114により測定することができる。ここでは、図2の第1の電極120がアノードとして接続され、第2の電極126がカソードとして接続されている。また、ポンピングセル118を通って流れるポンピング電流I[mA]がY軸に示されており、混合気組成がX軸に示されている。値>0の正の領域では混合気中の酸素Oの分圧p[%]が生じ、値<0の負の領域ではリッチ気体成分の分圧が生じている。これは平衡点λ=1すなわちX軸のゼロ点に対する酸素過剰率に相当する。
図3では、リーン領域154とリッチ領域156とが概略的に表されている。ここにはポンピング電圧の極性が異なる場合に得られる2つの特性曲線158,160が示されている。第1の特性曲線158は、第1の電極120が外部電極として機能し、第2の電極126が内部電極として機能するように接続された状態で得られたものである。第1の特性曲線158ではポンピングセル118でのポンピング電圧は−500mVまでに選定されている。符号は前述した接続の形態によって定まる。この接続状態では、リーン領域154において、第1の特性曲線158のポンピング電流は第2の接続部134の第2の拡散バリア138を通って第2の電極126へ到り、そこで求められる。第2の拡散バリア138は図3ではDB1として表されている。これに対して、リッチ領域156においては、第1の拡散バリア146がポンピング電流の決定因子である。第1の拡散バリア146は図3ではDB2として表されている。また、図3には、ポンピング電圧Uが極性反転したときに得られた第2の特性曲線160も示されている。ポンピング電圧はこのケースでは例えば+500Vであり、符号は前述した接続の形態によって定まる。極性反転されると、第1の電極120が内部電極として機能し、第2の電極126が外部電極として機能する。この場合、2つの拡散バリア146,138の作用は反対となる。なぜなら、内部電極、外部電極および各拡散バリアの機能が交番するからである。少なくともλ=1すなわちp=0の領域では、第1の特性曲線158および第2の特性曲線160は少なくとも近似的にゼロ点を挟んで点対称となっている。
図3の2つの特性曲線158,160を比較することにより、これらの特性曲線がp=0の縦軸に対して非対称の特性を有するかぎり、リッチガスまたはリーンガスの一義的な区別が可能である。こうした比較を行うために、例えば、ポンピング電圧Uを周期的に極性反転させた矩形電圧を印加することができる。
2つの特性曲線158,160の単純な比較、または、2つの測定値とポンピング電圧との単純な比較に代えて、一方ではリッチ領域またはリーン領域のいずれで動作しているかが判別され、他方では分圧比pが推論される。簡単な比較に代えて、2つの曲線158,160またはそこから得られた2つの測定値を例えば2つの特性曲線158,160を加算することにより組み合わせることもできる。こうして、図3には一定に変化する曲線が生じており、2つの特性曲線158,160のあいだに一義的な分圧pの関係が見て取れる。特性曲線158,160の個々の測定値を適切に計算することにより、ラムダ値に一義的に対応する全体値が求められる。図3に示されている方法は、電極120,126でのポンピング電圧Uの極性反転に基づいた遷移的な測定方法の唯一の実施例である。上述したように、こうした遷移的な測定方法は関与する容量の充放電に必要な時間によって制限されている。
図4には、図2に示されているセンサ素子を修正したセンサ素子114の実施例が示されている。図1の公知のセンサ素子114またはポンピングセル118を備えた他の公知のセンサ素子もこれと同様に修正することができる。図4に示されているセンサ素子は基本的に図2と同様に構成されており、特に図の上方部分は同様である。図2のセンサ素子と異なっているのは、ここでは2つの電極120,126あるいはどちらか一方の電極が2つの部分電極から構成されているということである。第1の電極120は第1の部分電極162および第2の部分電極164を含み、第2の部分電極126は第1の部分電極166および第2の部分電極168を含む。第1の部分電極162,166は図4では記号A,Bで表されており、第2の部分電極164,168は記号C,Dで表されている。もちろん1つの電極が3つ以上の部分電極から成っていてもよい。ここでは第1の部分電極は第1の部分線路170,172に接続されており、第2の部分電極164,168は第2の部分線路174,176に接続されている。少なくとも1つの部分線路170,172,174,176はヒータ素子144に対するコンタクトとともにまとめられており、これにより他の端子を省略することができる。
図5には、複数の部分電極を備えた図4のセンサ素子114を用いて前述した方法により変換を行う電気回路178の実施例が示されている。ここでは電極120,126および部分電極162,164,166,168がシンボリックに表されている。また、固体電解質122もシンボリックに表されている。電気回路178は、図1の個別の駆動回路112内に完全にまたは部分的に収容することもできるし、また、センサ素子114そのものに完全にまたは部分的に組み込むこともできる。後者の場合には当該の電気回路は線路および/または受動電子部品の形態でセンサ素子114内に集積される。
図5からは、電気回路178が部分線路170,172,174,176に4つのダイオード180,182,184,186を有していることが見て取れる。第1の部分線路170,172のダイオード180,184は第2の部分線路174,176のダイオード182,186とは反対向きに極性付けられている。また、第1の部分線路170,172のダイオード180,184は相互に反対向きに極性付けられており、第2の部分線路174,176のダイオード182,186も同様に相互に反対向きに極性付けられている。ダイオード180,182,184,186の反対側では、第1の電極120または第2の電極126の部分電極162,164,166,168の部分線路170,172,174,176が共通の接続線路188,190へまとめられている。共通の接続線路188,190の端子は図5には記号E,Fによってシンボリックに表されている。
図5の実施例において、遷移的な測定方法としてポンピング電圧Uの極性の交番が利用される場合、電気回路178は部分電極162,164,166,168への充放電が生じないことを保証する。ポンピング電圧Uの極性に応じて、唯一の部分電極のみが用いられる。例えば矩形の交流電圧が用いられる場合、部分電極Aから部分電極Bへのポンピングと部分電極Dから部分電極Cへのポンピングとが交互に行われる。図6にはポンピング電圧特性が示されており、ポンピング電圧U[V]と時間t[s]との関係が見て取れる。ポンピング電圧Uが正の領域にあるとき、つまり、図5の端子Eが電圧源の正極に接続されているときには、ダイオード182,186が阻止され、第1の部分電極162,166のみがアクティブとなる。図6ではこの領域が記号192で表されている。これに対して、極性が反転されるとダイオード180,184が阻止され、第2の部分電極164,168がアクティブとなる。図6ではこの領域が領域194で表されている。
遷移的な測定方法の簡単な実施例では、適切な交流ポンピング電圧を印加する端子として2つの端子E,Fしか必要ない。ポンピング電極の選択は4つのダイオード180,182,184,186により自動的に行われ、正しい部分電極が選択されて動作し、他の部分電極は当該のフェーズではイナクティブとなって、放電が阻止される。部分電極対AB,CDは端子E,Fの極性が切り替わってもつねに極性を維持する。部分電極162,164,166,168の充放電が回避されると、上述した電極容量の充放電時間T=RCによる周波数の制限が回避される。
ダイオード180,182,184,186は例えば加圧プレス法および/またはボンディング法によりセンサ素子114に被着され、センサ素子114には図5に示されている2つのコンタクトE,Fおよび場合によりヒータ素子144に対する別のコンタクトが設けられる。これに代えて、各ダイオードをセンサケーシング内またはコネクタケーシング内に組み込んでもよい。これによりセンサ素子114には4つのコンタクトが存在することになるが、ケーブル線路はいちじるしく低減することができる。
例えば加圧プレスおよび/またはボンディングにより形成されるダイオードはドープされたSiCおよび/またはGaNを含む。こうしたダイオードは約1400℃までの温度に対して耐性を有するので、例えばセンサ素子114の他の層とともに完全にまたは部分的に焼結することができる。SiCベースのダイオードは約650℃までの温度で駆動される。センサ素子114を適切に形成し、排気管系に適切に配置することにより、ポンピングセル118から離れたセンサ素子114の裏側に650℃を超える温度が発生しない。そこで有利には加圧プレスによって形成されるダイオード180,182,184,186が用いられる。加圧プレスに代えてまたはこれに加えて、特にセンサ素子114および/または電気回路178の冷間領域に配置されるダイオード180,182,184,186に対して、ボンディング法その他の被着法および/または形成法を利用することもできる。
前述したケースに代えてまたはこれに加えてダイオードをケーブル線路またはコネクタに組み込む場合、温度耐性に対する要求は小さくて済む。この場合にはダイオードには例えば200℃までの温度耐性があれば充分であり、単純かつ安価なもので足りる。センサ素子114に例えば駆動線路116を介した駆動回路112への接続のための4極のコネクタが設けられる場合、当該のコネクタに直接にセンサ線路の始端としてダイオード180,182,184,186が完全にまたは部分的に収容される。
図6には、特に正負のポンピング電圧が交互に印加される駆動形態が示されている。ここでポンピング電圧の各パルスのレベルおよび持続時間はそのつど変化していてもよい。特に有利な実施例では、ポンピング電圧の各パルスは符号のみ異なり、レベルおよび持続時間については同一である。きわめてリッチな排気ガスまたはきわめてリーンな排気ガスにおけるセンサ装置110のダイナミクスを最適化するために、種々の長さおよび/または種々のレベルのパルスを用いることができる。
図示されていない変形例として、図5の接続状態を修正し、第2の部分電極164,168を交換して配置することもできる。この場合には電極BCと電極ADとのあいだでポンピングが行われる。
図7にはセンサ装置110の電気回路178の第2の実施例が示されている。この実施例では、ダイオード180,182,184,186がセンサ素子114の外部、特に駆動線路116内および/またはコネクタ内および/または駆動回路112内に配置される場合、4つの部分線路170,172,174,176のうち2つが一体にまとめられることにより、さらに端子コンタクトが省略される。図7に示されている電気回路178では例えば部分線路170,176が一体の部材196にまとめられる。これに代えて、電極BCおよび部分線路172,174を相応に一体の部材196にまとめることもできる。図7に示されているセンサ素子114では、一体の部材196は有利にセンサ端子コンタクトを含む。これによりセンサ端子コンタクトG,H,Iのみに対してコンタクトが設けられればよい。部分線路をまとめることにより、各部分電極対の部分電極では有利には一定の同じ電圧が維持される。センサ端子コンタクトの数は標準の広帯域ラムダセンサの3つの端子に相応し、1つまたは2つの付加的なヒータ素子の端子を補完することができる。
上述したように、図4によれば、電極120,126は複数の部分電極162,164,166,168により構成することができる。そのほか、多数の他のジオメトリが可能であり、例えば図5または図7の電気回路178を設けることもできる。例えば図4に示されているセンサ素子114を変形して、ポンピングセルの部分電極を横方向または上下方向のいずれかに配置して接続することができる。
図3,図6に則して上述した測定方法は純粋な電流測定による遷移的な測定方法である。ただし純粋な電流測定に基づかない他の方式、例えば電圧測定による遷移的な測定方法も利用可能である。電流測定および電圧測定を混合した測定方法に基づくセンサ素子の典型例はRobert Bosch GmbH. "Sensoren im Kraftfahrzeug", 2001の116頁〜117頁に記載されている。こうしたセンサ素子に対しても本発明の方法によれば複数の部分電極を用いることができる。これについて図8〜図12の実施例に則して説明する。図1のセンサ素子114を本発明により修正して、電極120,126が複数の部分電極から成るようにすることもできる。もちろん、図8,図10〜図12のセンサ素子が純粋な電流測定による測定方法または上述した測定方法にしたがって駆動されるものであってもよい。
図8〜図12には、複数の部分ポンピングセルおよび複数の部分固体電解質を備えたセンサ素子またはセンサ装置の実施例が示されている。例えばセンサ素子114では結合された2つの部分ポンピングセルの部分電極が電気回路178を介して駆動される。ここで各部分電極はλ=1を中心とした気体交換の際にその極性を変化させないように接続されている。部分電極、特に内部部分電極の2重層コンデンサはこうした気体交換の際に充放電されてはならない。こうしてセンサ信号はきわめて迅速に新たな目標値を取り、センサ素子114は全体として著しく迅速に切り換えられる。
付加的に電極120,126および拡散バリア146,138を配置して、全ての電極が同時に負荷されるようにすることもできる。これにより中空室の酸素濃度はいずれの位置においても一定に維持され、任意の気体交換に際しても内部電極の2重層コンデンサは充放電されず、センサ素子114は任意の気体交換に際して著しく迅速に応答する。また、当該の電気回路178では、例えば適切なダイオードを用いて、2つの端子コンタクトI,Fのみを設け、電極数が多くとも、通常の帯域幅のセンサ素子に比べて端子コンタクト数が増大しないように構成することができる。また、例えば部分電極を一定の振幅の交流電圧により駆動し、種々のポンピング電流をパルス幅変調により実現することもできる。
図8,図10には図1の例に類似したセンサ素子114の実施例が示されている。ここでは、第1の電極120が2つの部分電極162,164を有しており、これらの部分電極がセンサ素子114の相互に対向する側に配置されている。同様に、第2の電極126は2つの部分電極166,168を有しており、これらはセンサ素子の内部の中空室124内に配置されている。第1の部分電極162,166間または第2の部分電極164,168間にはそれぞれ部分固体電解質198,200が配置されている。部分固体電解質198,200はこの実施例では中空室124によって分離された固体電解質122の異なる層として構成されている。こうしてポンピングセル118は、空間的に分離され、相互に独立に駆動される2つの部分ポンピングセル202,204を有することになる。
また、センサ素子114は基準空気チャネル140およびその内部に配置される基準電極142を有しており、これについては図1の実施例と同様である。
図8の実施例のセンサ素子と図10の実施例のセンサ素子とは、主として、長手軸線で見て、図8の実施例の中空室124が端面側で第2の接続部134を介して測定気体室132に接続されている点で異なる。気体はセンサ素子114の端面から拡散バリア138を通り、測定室として機能する中空室124へ達する。図10の実施例では、測定気体室132からの気体は気体供給孔136および拡散バリア138を通って中空室124へ達する。ここで気体供給孔136は上方からセンサ素子114へ通じる孔の形態で形成されている。それ以外の点では図8の実施例のセンサ素子と図10の実施例のセンサ素子とは構造も機能も類似している。
図8,図10のセンサ素子は、基本的には、上述したように図5,図7のセンサ素子と同様に接続される。その接続の例が図9に示されている。ここでの接続状態は図5に則して説明した実施例の接続状態にほぼ対応する。ただし、部分電極162,164,166,168が反対の位置に配置されている。また、中空室124および測定気体室132は概略的に示されている。さらに、部分固体電解質198,200が分離されていることにより、2つの分離した部分ポンピングセル202,204が構成されていることが見て取れる。それ以外の点は図5に説明した実施例と同様である。
図8,図10に示されているセンサ装置110は、例えば図6に示されている電流測定による測定方法にしたがって、つまり基準電極142なしに、駆動される。例えば、遷移的な測定方法では特性曲線158,160の非対称性が利用され、リーン領域とリッチ領域とが区別される。これに代えてまたはこれに加えて、図8,図10のセンサ装置において、少なくとも部分的に電流測定および電圧測定を組み合わせた測定方法を利用し、図1に示されているような広帯域センサを実現することもできる。こうした遷移的な測定方法では、基準電極142とともに複数の部分電極から成る電極120,126が利用され、測定過程が著しく促進される。例えば、図6に示されている交流電圧をポンピング電圧として電極120,126へ印加し、部分ポンピングセル202,204を介して測定気体室132から中空室124へ交互に酸素をポンピングすることができ、その際に電極120,126の2重層コンデンサまたは電極と固体電解質との界面は充放電されない。付加的に、測定気体は拡散バリア138を通って測定室として機能する中空室124へ拡散する。上述したように、本発明の方法は特にパルス幅変調制御により行われ、ポンピング電圧の負の相と正の相とのあいだの比、つまり第1の部分ポンピングセルがアクティブとなっているときと第2の部分ポンピングセルがアクティブとなっているときとの比が制御される。このために、例えば、図6のポンピング電圧の正の相および負の相を選択し、中空室124内に一定の酸素分圧が生じるようにする制御回路を駆動回路112内に設けることができる。このとき、中空室124内に配置された1つまたは複数の部分電極166,168と基準空気チャネル140または基準気体室に配置された基準電極142とのあいだにかかるネルンスト電圧が制御される。
ここで、測定信号は、第2の部分ポンピングセル204によって中空室124からポンピングされた酸素と第1の部分ポンピングセル202によって中空室124内へポンピングされたOイオンとしての酸素との差を表している。リーン排気ガスでは測定信号は排気ガス中の酸素量の尺度であり、リーン排気ガスでは測定信号は排気ガス中の酸素不足量の尺度である。
図11,図12には図8,図10の実施例に類似したセンサ素子114の実施例が示されている。ほとんどの部分については前述したセンサ素子の構造と同様である。図11のセンサ素子と図12のセンサ素子とは拡散バリア138の配置の点で異なっている。拡散バリア138は第2の拡散バリア138と称され、これにより中空室124に測定気体室132からの気体が供給される。図11,図12に示されている実施例では、第2の拡散バリア138は第1の電極120の各部分電極162,165間と第2の電極126の各部分電極166,168間とに配置されている。つまり2つの第2の拡散バリア138が設けられるのである。唯一の拡散バリア138を例えば部分電極162と部分電極166とのあいだのみに配置することもできる。拡散バリア138は例えば少なくとも部分的に固体電解質128または部分固体電解質198,200と同一である。これにより特に測定気体の濃度、例えば酸素濃度が中空室124の全体にわたって空間的に一定に保持され、内部部分電極166,168の負荷はいずれの位置においても同一となる。こうして内部電極166,168の2重層コンデンサは充放電されなくなり、センサ素子114は気体交換に対してきわめて迅速に応答する。これに対して、拡散バリア138を図8,図10の実施例のように配置すると、酸素濃度は、制御回路によって、中空室124のうち基準空気チャネル140の近傍の領域においてのみ、つまりセンサ素子の後方においてのみ、一定に保持される。中空室124の濃度特性はポンピング機能すなわち酸素濃度とポンピング電圧との関数である電極のポンピング電流密度および測定気体の酸素濃度から得られる。こうした問題は図11,図12の装置により回避される。
図11のセンサ素子114では部分固体電解質198,200の全体が拡散バリア138として構成されているのに対して、図12の実施例ではこのようにする必要はない。特に、拡散バリア138の一部を他の固体電解質の部分に対して適切なイオン伝導性(特に適切な酸素イオン伝導性)を有する電解質材料によって置換し、限界電流を適合化する(特に限界電流を低減する)ことができる。適切な酸素イオン伝導性により、電極120,126は中空室125内の酸素濃度が不均一であっても均一に負荷され、内部電極126の2重層コンデンサの充放電は最小となる。図11,図12のセンサ素子の変形例として、一方の部分電極対のあいだに拡散バリア138を設け、他方の部分電極対のあいだに固体電解質122を設けてもよい。
本発明のセンサ素子の第1の実施例を示す図である。 本発明のセンサ素子の第2の実施例を示す図である。 ポンピング電圧の極性が変化する際の酸素分圧とポンピング電流との関係を示すグラフである。 本発明のセンサ素子の第3の実施例を示す図である。 本発明の方法の等価回路の第1の実施例を示す図である。 ポンピング電圧特性を示す図である。 本発明の方法の第2の実施例を示す図である。 本発明のセンサ素子の第4の実施例を示す図である。 図8に示されているセンサ素子を駆動する電気回路を示す図である。 本発明のセンサ素子の第5の実施例を示す図である。 部分的に統合された固体電解質および拡散バリアを備えたセンサ素子の第1の実施例を示す図である。 部分的に統合された固体電解質および拡散バリアを備えたセンサ素子の第2の実施例を示す図である。
符号の説明
110 センサ装置、 112 駆動回路、 114 センサ素子、 116 駆動線路、 118 ポンピングセル、 120,126 電極、 122 固体電解質、 124,148,150 中空室、 128,134 接続部、 130 保護層、 132 測定気体室、 136 気体供給孔、 138,146 拡散バリア、 140 基準気体チャネル、 142 基準電極、 144 ヒータ素子、 152 カバー層、 154 リーン領域、 156 リッチ領域、 158,160 特性曲線、 162,164,166,168 部分電極、 170,172,174,176 部分線路、 189,182,184,186 ダイオード、 188,190 接続線路、 198,200 部分固体電解質、 202,204 部分ポンピングセル

Claims (23)

  1. 少なくとも1つの第1の電極(120)および少なくとも1つの第2の電極(126)を備えた少なくとも1つのポンピングセル(118)と該第1の電極(120)および該第2の電極(126)を接続する少なくとも1つの固体電解質(122)とを有するセンサ素子(114)を用い、前記ポンピングセルにまず少なくとも1つの第1のポンピング電圧を印加し、ついで少なくとも1つの第2のポンピング電圧を印加する、
    少なくとも1つの測定気体室(132)内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求める方法、例えば内燃機関の排気ガスの酸素濃度を求める方法において、
    前記少なくとも1つの電極を複数の部分から成る電極すなわち少なくとも2つの部分電極(162,164,166,168)から成る前記第1の電極および/または前記第2の電極によって形成し、前記第1のポンピング電圧の印加のために少なくとも1つの第1の部分電極(162,166)を用い、前記第2のポンピング電圧の印加のために前記第1の部分電極とは異なる少なくとも1つの第2の部分電極(164,168)を用いる
    ことを特徴とする少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求める方法。
  2. 前記第1のポンピング電圧および前記第2のポンピング電圧は異なる極性を有する、請求項1記載の方法。
  3. 前記ポンピングセル(118)には交流電圧、例えば矩形交流電圧を印加する、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記ポンピングセルに前記第1のポンピング電圧を印加する際に測定される少なくとも1つの第1のポンピング電流と前記ポンピングセルに前記第2のポンピング電圧を印加する際に測定される少なくとも1つの第2のポンピング電流との比較から気体の物理的特性を結論する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記センサ素子は少なくとも1つの中空室(124)を有しており、前記ポンピングセルの前記少なくとも1つの電極は該中空室内に配置されており、ここで、前記ポンピングセルにより該中空室内の少なくとも1つの気体成分の少なくとも1つの分圧を目標値へ向かって制御する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. パルス幅変調された交流電圧による制御を行う、請求項5記載の方法。
  7. 少なくとも1つの第1の電極(120)および少なくとも1つの第2の電極(126)を備えた少なくとも1つのポンピングセル(118)と該第1の電極(120)および該第2の電極(126)を接続する少なくとも1つの固体電解質(122)とを有するセンサ素子(114)が設けられている、
    少なくとも1つの測定気体室(132)内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求めるセンサ装置、例えば内燃機関の排気ガスの酸素濃度を求めるセンサ装置において、
    前記少なくとも1つの電極は、複数の部分に分割された電極すなわち少なくとも2つの部分電極(162,164,166,168)から成る前記第1の電極および/または前記第2の電極によって形成されており、電気回路(178)により、まず少なくとも1つの第1の部分電極(162,166)により第1のポンピング電圧が印加され、ついで前記第1の部分電極とは異なる少なくとも1つの第2の部分電極(164,168)により第2のポンピング電圧が印加される
    ことを特徴とする少なくとも1つの測定気体室内の気体の少なくとも1つの物理的特性を求めるセンサ装置。
  8. 電気回路(178)はダイオード回路、例えば少なくとも1つの高温ダイオードおよび少なくとも1つのSiCダイオードを備えたダイオード回路を有する、請求項7記載のセンサ装置。
  9. 2つの部分電極がそれぞれ部分線路(170,172,174,176)に接続されており、該2つの部分線路に相互に反対極性のダイオード(180,182,184,186)の対が配置されている、請求項7または8記載のセンサ装置。
  10. 前記2つの部分線路は前記ダイオードの後方で共通の接続線路(188,190)にまとめられている、請求項9記載のセンサ装置。
  11. 前記少なくとも1つの電極の前記部分電極が配置された少なくとも2つの前記部分線路が一体の部材(196)としてまとめられている、請求項7から10までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  12. 前記電子回路は完全にまたは部分的に前記センサ装置の内部または上部に配置されているか、および/または、前記センサ装置の駆動回路内に組み込まれているかまたは駆動線路(116)に配置されている、請求項7から11までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  13. 前記ポンピングセルは少なくとも2つの部分ポンピングセル(202,204)を有しており、各部分ポンピングセルは前記第1の電極の部分電極と前記第2の電極の部分電極とを含む、請求項7から12までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  14. 前記部分ポンピングセルはさらに完全には構造の同一でない部分固体電解質(198,200)をそれぞれ含む、請求項13記載のセンサ装置。
  15. 前記第1の電極の前記少なくとも1つの第1の部分電極と前記第2の電極の前記少なくとも1つの第2の部分電極とが電気的に接続されているか、および/または、前記第1の電極の前記少なくとも1つの第2の部分電極と前記第2の電極の前記少なくとも1つの第1の部分電極とが電気的に接続されている、請求項7から14までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  16. 前記第1の電極は前記測定気体室に少なくとも1つの第1の接続部(128)を介して接続されており、該第1の接続部は第1の拡散バリア(146)を有し、前記第2の電極は前記測定気体室に少なくとも1つの第2の接続部(134)を介して接続されており、該第2の接続部は第2の拡散バリア(138)を有する、請求項7から15までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  17. 前記第1の電極および前記第2の電極は異なる限界電流を有する、請求項7から16までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  18. 前記第1の拡散バリアおよび前記第2の拡散バリアは異なる拡散抵抗を有する、請求項16または17記載のセンサ装置。
  19. 前記センサ素子は少なくとも1つの中空室(124)を有しており、前記ポンピングセルの前記少なくとも1つの電極は該中空室内に配置されている、請求項7から18までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  20. 前記センサ素子はさらに少なくとも1つの気体成分の分圧が既知となっている少なくとも1つの基準中空室および/または少なくとも1つの基準空気チャネル(140)を有する、請求項19記載のセンサ装置。
  21. 前記基準中空室および/または前記基準空気チャネルの内部に少なくとも1つの基準電極(142)が配置されている、請求項20記載のセンサ装置。
  22. 前記固体電解質は完全にまたは部分的に多孔性固体電解質として構成されており、前記測定気体室と前記中空室とのあいだの拡散バリア(134)として少なくとも部分的に作用する、請求項7から21までのいずれか1項記載のセンサ装置。
  23. 前記第1の電極は少なくとも1つの第1の部分電極(162)と少なくとも1つの第2の部分電極とを有しており、前記第1の部分電極は前記センサ素子の表面に配置されており、前記第2の部分電極は前記センサ素子の裏面に配置されている、請求項19から22までのいずれか1項記載のセンサ装置。
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