JP2009147411A - 過電流検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランジスタの過電流を正確に検出できる過電流検出回路を提供することである。
【解決手段】MOSトランジスタQ3のゲートにはツェナーダイオードZD1のアノードが接続され、ツェナーダイオードのカソードは駆動回路12の出力に接続されている。駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧以上のとき、MOSトランジスタQ3がオン、MOSトランジスタQ2がオフして、MOSトランジスタQ1のドレイン電圧が、出力端子T1から出力される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トランジスタの過電流を検出する過電流検出回路に関する。
半導体素子を過電流から保護するために過電流検出回路が用いられている。従来、電流経路に抵抗を挿入し、抵抗の両端の電圧を測定することで過電流を検出する過電流検出回路が知られている。
抵抗を用いた過電流検出回路は、負荷電流が大きい場合に、抵抗によるエネルギー損失が大きくなるという問題点があった。
特許文献1には、オン時に、電源電圧より高い電圧を出力するMOSFET駆動回路と、MOSFETの出力電圧と基準電圧を比較する比較器とを有する過電流検出装置について記載されている。
特許文献2には、電界効果トランジスタのドレイン−ソース間オン電圧を検出するオン電圧検出手段と、電界効果トランジスタのゲート電圧を検出するゲート電圧検出手段と、サージ許容時間の経過信号を出力するサージ許容手段と、電界効果トランジスタに駆動信号を与えた後、ドレイン−ソース間オン電圧が基準電圧より大きいとき、過負荷電流検出信号を出力する過負荷電流検出手段とを有する出力回路について記載されている。
図3(A)、(B)は、従来の過電流検出回路を示す図である。図3(A)の過電流検出回路31は、MOSトランジスタQ11をオン、オフするための駆動信号を供給する駆動回路32と、カソードがMOSトランジスタQ11のゲートに接続され、アノードが出力端子T1に接続されたダイオードD11と、一端がMOSトランジスタQ11のドレインに接続され、他端が出力端子T1に接続された抵抗R11とからなる。
図3(B)の過電流検出回路41は、図3(A)のダイオードD11の替わりに抵抗R12を、抵抗R11の替わりにダイオードD12を用いたものである。
図3(A)、(B)の過電流検出回路31、41は、駆動回路32から、MOSトランジスタQ11をオフ状態にする駆動信号が出力されているときには、出力端子T1の電圧はほぼ0Vになる。また、駆動回路32からMOSトランジスタQ11をオン状態にする駆動信号が出力されているときには、MOSトランジスタQ11のドレイン電圧が出力端子T1から出力される。この出力端子T1の電圧は、図示しない過電流判定回路に出力され、MOSトランジスタQ11のドレイン・ソース電圧が閾値以上か否かにより、MOSトランジスタQ11に過電流が流れているか否かが判定される。
図3(A)、(B)の回路では、駆動信号が0Vから正の値に変化し、MOSトランジスタQ11が十分にオンになっていない状態で、オフ時のドレイン電圧が出力端子T1から出力されることがある。過電流判定回路が、過電流か否かを判定する閾値電圧を、このときのドレイン電圧より十分高く設定することができる場合には、問題が生じないが、両者の差が小さい場合には、MOSトランジスタQ11に過電流が流れたものと誤判定してしまう可能性がある。
上記の問題を解決するために、例えば、電圧の変化をRCフィルタ等を用いて遅延させることが考えられるが、その方法では過電流の検出タイミングが遅くなるので半導体素子が破壊してしまう可能性がある。
実開平7−11031号公報 特開平10−116107号公報
本発明の課題は、トランジスタの過電流を正確に検出できる過電流検出回路を提供することである。
本発明は、スイッチング動作をする第1のトランジスタの過電流を検出する過電流検出回路であって、前記第1のトランジスタの駆動信号の電圧レベルが一定値未満のとき、前記第1のトランジスタの電圧を出力せず、前記駆動信号の電圧レベルが一定値以上のとき、前記第1のトランジスタの電圧を出力する。
この発明によれば、駆動信号の電圧レベルが一定値以上のときのみ第1のトランジスタの電圧を出力することで過電流の誤検出を防止できる。これにより、トランジスタの過電流を正確に検出することができる。
上記の過電流検出回路において、前記第1のトランジスタの電圧を出力する出力端子に接続される第2のトランジスタを有し、前記駆動信号の電圧レベルが一定値未満のときには、前記第2のトランジスタをオン状態にして前記出力端子から前記第1のトランジスタの電圧が出力されないようにし、前記駆動信号の電圧レベルが一定値以上のときには、前記第2のトランジスタをオフ状態にして前記出力端子から前記第1のトランジスタの電圧を出力する。
このように構成することで、駆動信号の電圧レベルが一定値以上のときのみ、第2のトランジスタをオフ状態にして第1のトランジスタの電圧を出力させることができる。
上記の過電流検出回路において、前記第1のトランジスタの電圧を出力する出力端子に接続される第2のMOSトランジスタと、前記第2のMOSトランジスタをオン、オフする第3のMOSトランジスタと、前記駆動信号がカソードに印加され、前記第3のMOSトランジスタのゲートにアノードが接続されたツェナーダイオードを有し、前記駆動信号の電圧レベルが前記一定値である前記ツェナーダイオードのツェナー電圧以上のとき、前記第3のMOSトランジスタがオン状態となり前記出力端子から前記第1のトランジスタの電圧を出力する。
このように構成することで、駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧以上となったときのみ、出力端子から第1のトランジスタの電圧を出力することができる。
上記の過電流検出回路において、前記第2及び第3のMOSトランジスタはnチャネルMOSトランジスタからなり、前記ツェナーダイオードのアノードが抵抗の一端に接続され、前記抵抗の他端が前第2及び第3のMOSトランジスタのソースに共通接続されている。
このように構成することで、駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧以上となったときのみ、出力端子から第1のトランジスタの電圧を出力することができる。
上記の過電流検出回路において、前記第2及び第3のトランジスタはMOSトランジスタからなり、前記駆動信号が直列に接続された複数の抵抗の一端に印加され、前記複数の抵抗で分圧した電圧が第3のMOSトランジスタのゲートに印加される。
このように構成することで、直列に接続された複数の抵抗の一端に印加される電圧レベルが一定値以上のときのみ、出力端子から第1のトランジスタの電圧を出力することができる。
この発明によれば、スイッチング動作時のトランジスタの過電流を正確に検出することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、実施の形態の過電流検出回路11の回路図である。
過電流検出回路11は、スイッチング動作をするnチャネルMOSトランジスタQ1と、nチャネルMOSトランジスタQ2、Q3と、ツェナーダイオードZD1と、抵抗R1、R2、R3からなる。
MOSトランジスタQ1(第1のトランジスタに対応する)のゲートには、駆動回路12から出力される駆動信号が与えられており、駆動信号に応じてオン、オフして所望の電流Iを負荷に供給する。
MOSトランジスタQ3(第3のトランジスタに対応する)のゲートには、ツェナーダイオードZD1のアノードと抵抗R3が接続され、ドレインは抵抗R2を介して5V電源に接続され、ソースはMOSトランジスタQ1、Q2のソースと共通接続されている。ツェナーダイオードZD1のカソードは、MOSトランジスタQ1のゲートに接続されている。抵抗R3の他端は、MOSトランジスタQ1〜Q3のソースと共通接続されている。
nチャネルMOSトランジスタQ2(第2のトランジスタに対応する)のゲートは、MOSトランジスタQ3のドレインに接続され、ドレインは抵抗R1を介してMOSトランジスタQ1のドレインに接続されると共に出力端子T1に接続されている。MOSトランジスタQ2のソースは、MOSトランジスタQ1、Q3のソースと共通接続されている。なお、出力端子T1は、図示しない過電流判定回路に電圧を出力するための論理的な接続点を示している。
ここで、実施の形態の過電流検出回路11の動作を説明する。最初に、MOSトランジスタQ1がオフ状態のときの動作を説明する。
駆動回路12からMOSトランジスタQ1のゲートに、MOSトランジスタQ1をオフ状態にする駆動信号が与えられているときには、ツェナーダイオードZD1はオフ状態となる。ツェナーダイオードZD1がオフ状態のときには、MOSトランジスタQ3のゲート・ソース間電圧はほぼ0Vとなるので、MOSトランジスタQ3はオフ状態となる。
MOSトランジスタQ3がオフ状態になると、MOSトランジスタQ2のゲートに抵抗R2を介して5Vの電圧が印加され、MOSトランジスタQ2がオン状態となる。MOSトランジスタQ2がオン状態となると、出力端子T1の電圧は、MOSトランジスタQ1のソースの電位とほぼ等しくなり、MOSトランジスタQ1のソースを基準とした出力端子T1の電圧はほぼ0Vとなる。
次に、MOSトランジスタQ1をオン状態にする駆動信号が与えられた場合の動作について説明する。
ツェナーダイオードZD1は、駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧未満(一定値未満)のときオフ状態となり、駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧以上(一定値以上)のときオン状態となる。
駆動信号の電圧レベルが0Vからツェナー電圧に達するまでの期間は、MOSトランジスタQ3のゲート・ソース間電圧(以下、ゲート電圧という)は0Vとなり、MOSトランジスタQ3はオフ状態を維持する(駆動信号の電圧レベルが0Vのときと同じ状態)。MOSトランジスタQ3がオフ状態のとき、MOSトランジスタQ2のゲートには5Vの電圧が印加されるので、MOSトランジスタQ2はオン状態を維持する。
このとき、MOSトランジスタQ1のゲートに与えられる駆動信号は0Vから正の電圧に次第に上昇していくが、MOSトランジスタQ1が完全にオン状態となるまでの期間は、オン状態のときより高いドレイン・ソース間電圧が出力される。駆動信号の電圧レベルがツェナー電圧未満のときは、MOSトランジスタQ3はオフ状態を維持し、MOSトランジスタQ2はオン状態を維持し、出力端子T1の電圧はMOSトランジスタQ1のソース電位と同じ電位となる。
従って、駆動信号の電圧レベルが0Vからツェナー電圧に達するまでの間は、出力端子T1の電圧はMOSトランジスタQ1のソース電位と等しく、ソースを基準とした出力端子T1の電圧はほぼ0Vとなる。
すなわち、駆動信号の電圧レベルが0Vから正のある電圧に変化するまでの期間、MOSトランジスタQ1のドレイン・ソース電圧がオン時の電圧より高くなる場合でも、そのドレイン・ソース電圧は出力端子T1から出力されない。従って、過電流判定回路が、出力端子T1の電圧を閾値電圧と比較して過電流か否かを判定する場合に誤判定することが無くなる。
駆動信号の電圧レベルが上昇してツェナー電圧以上となると、ツェナーダイオードZD1がオン状態になる。ツェナーダイオードZD1がオン状態となると、MOSトランジスタQ3のゲートに正の電圧が印加され、MOSトランジスタQ3がオン状態になる。MOSトランジスタQ3がオン状態になると、MOSトランジスタQ2のゲート電圧が0Vとなり、MOSトランジスタQ2がオフ状態となる。MOSトランジスタQ2がオフ状態となると、MOSトランジスタQ1のドレイン電圧が出力端子T1から出力される。
このときの出力端子T1の電圧は、MOSトランジスタQ1を流れる電流Iに応じた電圧となるので、過電流判定回路は、出力端子T1の電圧が閾値以上か否かを判定することで、MOSトランジスタQ1に過電流か流れているか否かを判断できる。過電流が流れていると判定したときには、駆動信号の供給を停止してMOSトランジスタQ1を保護する。
上述した実施の形態は、駆動信号の電圧レベルがゼロより大きい一定値(例えば、ツェナー電圧)未満のときには、過電流検出回路11の出力端子T1からMOSトランジスタQ1のドレイン電圧が出力されないようにした。そして、駆動信号の電圧レベルが一定値以上となったときのみ、出力端子T1からMOSトランジスタQ1のドレイン電圧が出力されるようにした。これにより、MOSトランジスタQ1がオフからオンに変化する過程で、過電流が流れていないにもかかわらず、過電流検出回路11から大きなドレイン電圧が出力されることが無くなり、過電流の誤検出を防止することができる。このように過電流検出回路11の検出精度を高めることで、その出力電圧を閾値電圧と比較して過電流か否かを判定する過電流判定回路の誤判定を無くすことができる。
図2は、図1の回路のツェナーダイオードZD1の替わりに抵抗R4を用いた、他の過電流検出回路21を示す図である。
この過電流検出回路21の動作は、基本的には図1の回路と同じである。異なる点は、駆動信号の電圧を抵抗R4とR5で分圧した電圧が、MOSトランジスタQ3のゲートに印加されている点である。
駆動信号の電圧を抵抗R4とR5で分圧した電圧が、MOSトランジスタQ3をオン状態にする電圧より低いときは、MOSトランジスタQ3はオフ状態となる。MOSトランジスタQ3がオフ状態のとき、MOSトランジスタQ2はオン状態となり、共通のソースを基準とする出力端子T1の電圧はほぼ0Vとなる。
他方、駆動信号の電圧レベルが一定値以上となり、その電圧を抵抗R4とR5で分圧した電圧が、MOSトランジスタQ3がオン状態になる電圧以上となると、MOSトランジスタQ3がオンとなり、MOSトランジスタQ2がオフ状態となる。MOSトランジスタQ2がオフ状態となると、そのときのMOSトランジスタQ1のドレイン電圧が、出力端子T1が出力される。
上述した過電流検出回路21によれば、駆動信号の電圧レベルが一定値未満のときには、MOSトランジスタQ1のドレイン電圧は出力端子T1から外部に出力されないので、過電流が流れていないときに高いドレイン・ソース間電圧が過電流検出回路21から出力されるのを防止できる。これにより、過電流の誤検出を防止できる。
本発明は上述した実施の形態に限らず、例えば、以下のように構成しても良い。
(1)実施の形態は、出力端子T1と共通のソースとの間にMOSトランジスタQ2を接続したが、出力端子T1とMOSトランジスタQ1のドレインとの間に直列にトランジスタを接続し、駆動信号の電圧レベルが一定値未満のとき、そのトランジスタをオフ状態にし、駆動信号の電圧レベルが一定値以上となったとき、そのトランジスタをオン状態にしても良い。
(2)実施の形態の回路は、MOSトランジスタQ2をオン、オフする回路をMOSトランジスタQ3とツェナーダイオードで構成したが他の回路を用いても良い。例えば、駆動信号の電圧レベルと基準電圧を電圧比較器で比較し、電圧レベルが基準電圧以上のときMOSトランジスタQ2をオンするようにしても良い。
(3)本発明は、MOSトランジスタに限らず、バイポーラトランジスタ等の他のトランジスタにも適用できる。
実施の形態の過電流検出回路の回路図である。 他の実施の形態の過電流検出回路の回路図である。 従来の過電流検出回路の回路図である。
符号の説明
11、12 過電流検出回路
12 駆動回路
Q1〜Q3,Q11 MOSトランジスタ
ZD1 ツェナーダイオード

Claims (5)

  1. スイッチング動作をする第1のトランジスタの過電流を検出する過電流検出回路であって、
    前記第1のトランジスタの駆動信号の電圧レベルが一定値未満のとき、前記第1のトランジスタの電圧を出力せず、前記駆動信号の電圧レベルが一定値以上のとき、前記第1のトランジスタの電圧を出力する過電流検出回路。
  2. 前記第1のトランジスタの電圧を出力する出力端子に接続される第2のトランジスタを有し、前記駆動信号の電圧レベルが一定値未満のときには、前記第2のトランジスタをオン状態にして前記出力端子から前記第1のトランジスタの出力電圧が出力されないようにし、前記駆動信号の電圧レベルが一定値以上のときには、前記第2のトランジスタをオフ状態にして前記出力端子から前記第1のトランジスタの電圧を出力する請求項1記載の過電流検出回路。
  3. 前記第1のトランジスタの電圧を出力する出力端子に接続される第2のMOSトランジスタと、前記第2のMOSトランジスタをオン、オフする第3のMOSトランジスタと、前記駆動信号がカソードに印加され、前記第3のMOSトランジスタのゲートにアノードが接続されたツェナーダイオードを有し、前記駆動信号の電圧レベルが前記一定値である前記ツェナーダイオードのツェナー電圧以上のとき、前記第3のMOSトランジスタがオン状態となり、前記出力端子から前記第1のトランジスタの電圧を出力する請求項1記載の過電流検出回路。
  4. 前記第2及び第3のMOSトランジスタはnチャネルMOSトランジスタからなり、前記ツェナーダイオードのアノードが抵抗の一端に接続され、前記抵抗の他端が第2及び第3のMOSトランジスタのソースに共通接続されている請求項3記載の過電流検出回路。
  5. 前記第2及び第3のトランジスタはMOSトランジスタからなり、前記駆動信号が直列に接続された複数の抵抗の一端に印加され、前記複数の抵抗で分圧した電圧が第3のMOSトランジスタのゲートに印加される請求項3記載の過電流検出回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013255117A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Renesas Electronics Corp 半導体装置

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