JP2009146926A - 多層配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層配線板の導体配線と絶縁樹脂層の間の密着性を向上させる。
【解決手段】第1の配線パターンを有する内層基板の表裏に絶縁樹脂層を有し、同一金属の金属めっきから成る上側配線部分と埋め込み配線部分からなる第2の配線パターンを有し、前記上側配線部分が前記絶縁樹脂層の表面より外側に突出して配置され、前記埋め込み配線部分が前記上側配線部分の位置の前記絶縁樹脂層にウエットエッチングで形成した微小な凹凸を有する凹部に埋め込まれて形成され、前記第1の配線パターンと前記第2の配線パターンが前記絶縁樹脂層に埋め込まれた金属めっきからなるビアホールで接続されている多層配線板を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線板に係り、とくに苛酷な使用環境、長時間の使用に際しても、高い信頼性を要求される多層配線板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器はますます小型化、多機能化、高機能化が進んでいる。これらに搭載される電子部品も小型化、高性能化しており、これに伴ってこれらの電子部品を基板に接続、搭載するためのインターポーザーについても、小型化と配線の高密度化が求められている。インターポーザーのサイズを小さくして、なおかつ配線の高密度化を実現するための方法として、インターポーザーの導体層を複数にして垂直方向に積層し、導体層相互の接続をとるビルドアップ工法がある。ビルドアップ工法においては、各導体層間での短絡のないように、導体層間に絶縁層を設け、導体層間の接続は所定の位置に配置されたビアホールを介して行われるのが通常である。
このようなビルドアップ工法で作成されるインターポーザー用多層配線板の一例を挙げる。まず、絶縁層の両面に金属導体層を積層した構造のコア材にレーザー加工、パンチング等によってスルーホールを形成し、めっき等の方法により表裏の導通をとった後にフォトリソグラフィー等によって配線パターンを形成する。その表裏面に、シート状の絶縁層を積層し、レーザー、ドリル等によって、ビアを形成したのちに、無電解金属めっき工程にて導体層を形成し、さらにその表面に、フォトレジスト層を形成する。露光、現像によってフォトレジスト層のパターニングを行い、さらに電解めっきを施すことによって、フォトレジスト層が除去された部分に導電体を析出させる。すべてのフォトレジスト層を剥離したのちに、導体層にハーフエッチングを施し、余分な導体を除去し、配線パターンが完成する。さらに、必要な場合は、導体層のうえに、絶縁体シートを積層し、以下の工程を繰り返してゆく。
ここで、コア材の絶縁樹脂層としては、BT(ビスマレイド・トリアジン)レジン系樹脂やガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸されたものなどが用いられている。またビルドアップ層の絶縁樹脂層を形成するための樹脂としては、エポキシ系、アラミド系などの中から、目的にあったものが選ばれる。
前述した多層配線板には以下のような問題がある。一般的に多層配線板には高い信頼性が要求される。その場合想定される使用環境としても、常温付近のみとは限らず、高温高湿下であったり、温度が急変する場合もある。
そのような環境下でも、必要とされる性能を維持するためには、いくつかの条件があるが、その中でも、配線パターンが、所定の位置に安定して配置されていることは重要である。配線が支持体である絶縁樹脂層から離れて、所定の位置からずれると、短絡、断線等を引き起こし、多層配線板は、所定の性能を失う場合がある。
そこで、配線と絶縁樹脂層との密着性が重要となる。この密着性を高めるための手法の例として、特許文献1のように、絶縁樹脂層の表面に無電解金属めっき層を形成する以前に、薬品等で絶縁樹脂層の表面を粗すことが挙げられる。これによって、絶縁樹脂層の表面積が大きくなり、また導体配線がアンカー効果で絶縁樹脂層に固定される効果が得られ、配線と絶縁樹脂層の密着性は、一般に向上する。
以下に公知文献を記す。
特開2005−150447号公報
しかし、特許文献1の技術では、絶縁樹脂層の材料によっては、良好な粗化表面が得にくい材料も多く、また、粗化による表面の凹凸を大きくすると微細配線が難しくなるという面もあり、高密度配線を要求される配線板においては、その使い方が難しくなってきている。
本発明は、上記の問題を解決するためのものであり、多層配線板の導体配線と絶縁樹脂層の間の密着性を向上させることを目的とする。
本発明は、この課題を解決するために、配線パターンを形成した内層基板の表裏に絶縁樹脂層を形成し、前記絶縁樹脂層の表面に第1の無電解金属めっき層を形成する第1の工程と、前記第1の無電解金属めっき層の表面に、埋め込み配線部分のパターンを除去した開口部を有するフォトレジスト層を形成し、前記開口部の前記第1の無電解金属めっき層を除去する第2の工程と、前記第1の無電解金属めっき層が除去された前記絶縁樹脂層の部分を微小な凹凸を形成するウエットエッチングにより除去することで前記絶縁樹脂層の厚さより浅い凹部を形成する第3の工程と、前記開口部と前記凹部を金属めっきで充填した埋め込み配線部分を形成し、次に、前記フォトレジスト層を剥離し、次に、前記埋め込み配線部分の前記絶縁樹脂層からの突出部分と前記第1の無電解金属めっき層を除去する第4の工程と、前記絶縁樹脂層の表面に第2の無電解金属めっき層を形成し、次に、前記第2の無電解金属めっき層の表面に上側配線部分のパターンを除去した第2の開口部を有する第2のフォトレジスト層を形成し、次に、前記第2の開口部を金属めっきで充填して上側配線部分を形成する第5の工程を有することを特徴とする多層配線板の製造方法である。
また、本発明は、上記第3の工程が上記第1の無電解金属めっき層が除去された上記絶縁樹脂層の部分を粗化して上記凹部の厚さ程度の凹凸を形成することを特徴とする上記の多層配線板の製造方法である。
また、本発明は、第1の配線パターンを有する内層基板の表裏に絶縁樹脂層を有し、同一金属の金属めっきから成る上側配線部分と埋め込み配線部分からなる第2の配線パターンを有し、前記上側配線部分が前記絶縁樹脂層の表面より外側に突出して配置され、前記埋め込み配線部分が前記上側配線部分の位置の前記絶縁樹脂層にウエットエッチングで形成した微小な凹凸を有する凹部に埋め込まれて形成され、前記第1の配線パターンと前記第2の配線パターンが前記絶縁樹脂層に埋め込まれた金属めっきからなるビアホールで接続されていることを特徴とする多層配線板である。
また、本発明は、上記凹部の厚さが約5μmであり、上記凹部の上記微細な凹凸が上記凹部の厚さ程度あることを特徴とする上記載の多層配線板である。
本発明によれば、配線パターンの一部がその下地となる絶縁樹脂層にウエットエッチングで形成した微小な凹凸で密着力を高めた凹部に埋め込まれた埋め込み配線部分を有するので、配線パターンと絶縁樹脂層の密着性が大きく向上する効果があるため、信頼性の高い多層配線板を提供できる。また、本発明の多層配線板の製造方法において、析出速度の遅い無電解金属めっきと電解金属めっきを使い分けることにより生産性の高い多層配線板とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態による多層配線板100の、ソルダーレジスト層を形成する前の状態の断面図を示す。本発明の多層配線板100は、絶縁層1と配線パターン2からなるコア層101と、絶縁樹脂層4と配線パターン10とビアホール7からなるビルドアップ層102から成る。コア層101は、その絶縁樹脂層1の表裏を貫通するスルーホール5を有し、スルーホール5はスルーホール壁面導体を有し、絶縁樹脂層1の表裏に、スルーホール5の位置にスルーホールランド6を有し、スルーホールランド6がスルーホール壁面導体に電気接続する。また、絶縁樹脂層1の表裏に配線パターン2を有し、配線パターン2と接続するビアホール用ランド3を有する。コア層101の表裏にビルドアップ層102の絶縁樹脂層4を形成する。絶縁樹脂層4には、表面から内層の配線パターン10あるいは配線パターン2に達するから穴を有し、その穴に金属めっきを充填して形成されたビアホール7を有し、ビアホール7が絶縁樹脂層4の外層側の面の配線パターン10に接続する。
(製造方法)
次に本発明の多層配線板100の一例の製造方法について、図1と図3を参照して説明する。
(コア材)
コア層101の絶縁樹脂層1としては、ガラス樹脂にエポキシ系樹脂やBT樹脂を含浸させシート状にしたものが好適に用いられるが、とくにこれらに限定されるものではない。厚さとしては、50μm〜2000μm程度のものが多いが、これに限定されるものではなく、目的によって使い分ければよい。コア層101に配線パターン2とビアホール用ランド3を形成するための導電体層としては、銅箔が好適に用いられるが、とくにこれらに限定されるものではない。厚さとしては、4μm〜35μmのものが多いが、これに限定されるものではなく、目的に応じて選べばよい。また、市販のもので所望の厚さのものがなければ、市販のものにハーフエッチング処理をすることによって、所望の厚さを得てもよい。
(工程1)
図1のように、コア層101の絶縁樹脂層1の所定の位置に、表裏の配線パターン2の導通をとるためのスルーホール5を形成する。手順としては、まず絶縁樹脂層1の所定の位置にレーザー加工、ドリル加工等により、表裏面に垂直な貫通孔を開ける。貫通孔の直径は、目的に合わせて自由に選んでよいが、通常50μm〜500μm程度が用いられる。次に、貫通孔に導通をとるために、銅の金属めっきによって穴側壁に金属めっき膜を析出させる、あるいは、貫通孔に導電性ペーストをつめる、あるいはその組み合わせなどで、貫通孔に導電性物質を設置する。貫通孔に導電性物質を設置するこれらの手段は、目的にあわせ、自由に選んでよい。
(工程2)
図1のように、コア層101の絶縁樹脂層1の表裏には導体の配線パターン2とビアホール用ランド3を形成した内層基板を製造する。この配線パターン2の形成方法については、コア層101の表裏の全面に導体層を形成し、その上面にフォトリソグラフィー法により、レジストパターンを形成したのちに、エッチングによって、導体層の余分な導体を除去することで配線パターン2とビアホール用ランド3を形成する方法などを用いることができる。
(工程3)
次に、図3(a)のように、内層基板の絶縁樹脂層1の表裏にビルドアップ用の絶縁樹脂層4を積層する。その樹脂の種類としては、エポキシ系、アラミド系などが用いられる
が、とくにこれに限定されるものではない。樹脂の厚さも10μmから100μm程度が一般的であるが、とくにこれに限定されることはなく、用途に応じて使い分ければよい。
(ビルドアップ層の構造)
図2に、以降の工程で製造するビルドアップ層102の配線パターン10の断面を拡大して示す。配線パターン2は、絶縁樹脂層4の表面より外側に配置して形成される上側配線部分11と、絶縁樹脂層4内に埋まっている埋め込み配線部分12からなる。絶縁樹脂層4に埋まっている埋め込み配線部分12は、無電解金属めっき部分12aと電解金属めっき部分12bに分かれる。
絶縁樹脂層4に埋まっている埋め込み配線部分12がアンカー効果、および、埋め込み配線部分12と絶縁樹脂層4の接触面積を大きくする効果をもたらし、埋め込み配線部分12と絶縁樹脂層4の密着を高める。
次に、図3を参照して、絶縁樹脂層4を積層した後のビルドアップ層102の製造工程を説明する。
(工程4)
図3(a)のように、絶縁樹脂層4の全面に、無電解銅めっきにより、ビアホール用ランド3より薄い無電解金属めっき層11aを形成する。無電解金属めっき層11aの厚さの下限は、それが後の電解金属めっきの電流を流すリードとして使える抵抗値が低い厚さが必要であり、約0.1μm以上の厚さに形成する。
(工程5)
次に、図3(b)のように、レーザービア加工により、ビアホール用ランド3の上の無電解金属めっき層11aと絶縁樹脂層4を貫通してビアホール用ランド3に達するビアホール下穴8を開ける。
(工程6)
次に、図3(c)のように、無電解金属めっき層11aの上面に、フォトレジスト層11bを設置する。フォトレジスト層11bを設置する方法については、コーティング法、フィルムラミネート法などがあるが、目的に合わせ自由に選んでよい。
(工程7)
次に、図3(d)のように、フォトレジスト層11bを露光・現像して、埋め込み配線部分12に開口部11dを形成したレジストパターン11cを形成する。
(工程8)
次に、図3(e)のように、ソフトエッチングにより、レジストパターン11cの開口部11dの無電解金属めっき層11aを除去し、ビアホール用ランド3は残す。無電解金属めっき層11aの除去には薬液によるウエットエッチング法が好適に用いられるが、とくにこれに限定されるものではない。
(工程9)
次に、図3(f)のように、過マンガン酸カリウム等の薬液によるウエットエッチングにより、レジストパターン11cの開口部11dの底の絶縁樹脂層4を、その厚さより浅い深さで除去した凹部12cを形成する。ビアホール下穴8に重ねた凹部12cで、ビアホール用ランド3の位置の途中まで絶縁樹脂層4を2μmから10μm程度の深さで除去した凹部12cも形成する。絶縁樹脂層4の除去方法は特にこの方法に限定されるものではない。
(工程10)
次に、図4(g)のように、絶縁樹脂層4のビアホール下穴8の底のビアホール用ラン
ド3とビアホール下穴8の壁面と、凹部12cとレジストパターン11cの開口部11dの穴の壁面に無電解銅めっきによって無電解金属めっき部分12aを膜状に析出させる。無電解金属めっき部分12aの膜の厚さにはとくに制限はないが、剥がれ等がなく、ある程度堅固に付着することが必要であるため、0.5μm以上の厚さがあるのが好ましい。(工程11)
続いて、図4(h)のように、無電解金属めっき層11aをめっき電流のリードとして用いた銅の電解金属めっきにより、工程10でレジストパターン11cの開口部11dに形成した無電解金属めっき部分12aの上面に銅を析出させる。それにより、絶縁樹脂層4のビアホール下穴8と、凹部12cと、レジストパターン11cの開口部11dの穴を完全に銅で充填した電解金属めっき部分12bを形成する。電解金属めっき部分12bの高さについては、無電解金属めっき部分12aの膜の形成された絶縁樹脂層4のビアホール下穴8と、その上の凹部12cとレジストパターン11cの開口部11dの穴が完全に埋まるまでの高さまでは析出させるが、レジストパターン11cの上面より上までは電解金属めっき部分12bが達しないように電解金属めっきの厚さを制限する。
(工程12)
続いて、図4(i)のように、レジストパターン11cを剥離する。剥離する方法については、薬液によるウエットプロセスが好適に用いられるが、とくにこれに制限されるものではない。
(工程13)
続いて、図4(i)の、絶縁樹脂層4の表面の無電解金属めっき層11aと、その面より上側に突出した無電解金属めっき部分12aと電解金属めっき部分12bを、図4(j)のように、ハーフエッチングにより除去する。この際、後のプロセスが良好に進むためには、無電解金属めっき部分12aと電解金属めっき部分12bの表面がなるべく平滑に、絶縁樹脂層4の表面と高さが合うように、薬液や加工条件を調整することが必要である。
上記までのプロセスによって、配線パターン10の部分で、絶縁樹脂層4の内部に埋まる埋め込み配線部分12が形成され、配線パターン10を固定する基礎となる。続いて、以下のプロセスで、配線パターン10部分で、絶縁樹脂層4の表面より外側に突出して配置された上側配線部分11を形成する。
(工程14)
まず、図4(k)のように、絶縁樹脂層4の全面に無電解金属めっき層11eを形成する。厚さについては、とくに制限はないが、無電解金属めっき層11eをピンホール等の欠陥なく形成するために、0.5μm以上あることが望ましい。
(工程15)
続いて、図4(l)のように、無電解金属めっき層11eの全面に、フォトレジスト層11fを形成する。方法は、コーティング法、フィルムラミネート法などの中から、目的に合うものを自由に選んでよい。
(工程16)
続いて、図5(m)のように、フォトレジスト層11fを露光・現像して、埋め込み配線部分12の位置に上側配線部分11を形成するように、その部分を除去したパターンのフォトレジスト層11fを形成する。
(工程17)
続いて、図5(n)のように、電解銅めっきを析出することで、銅めっき層による上側配線部分11を形成する。銅の厚さにとくに制限はないが、断線等なく、良好な上側配線部分11を得るためには、絶縁樹脂層4からの高さが、5μm以上あることが望ましい。
(工程18)
続いて、図3(o)のように、フォトレジスト層11fを剥離する。
(工程19)
続いて、図5(p)のように、ハーフエッチング処理をして、上側配線部分11以外の部分にある無電解金属めっき層11eを除去する。
以上の製造工程により、コア層101の内層基板の表裏に、絶縁樹脂層4を形成し、その表裏の所望の位置に、その表面より外側に突出して配置された上側配線部分11を形成し、その上側配線部分と絶縁樹脂層4の内部に埋まった埋め込み配線部分12を有する配線パターン10を形成する。また、銅の金属めっきで充填したビアホール7で配線パターン10と配線パターン2の層間の導通をとったビルドアップ層102を形成する。さらに多層化する場合には、以上で形成したコア層101とビルドアップ層102までを内層基板として、その表裏に、更に、工程3から工程19までの工程を繰り返して、更にビルドアップ層を形成する。
(工程20)
最後に、通常の配線板と同様に、最外層にソルダーレジスト層形成や電極の表面めっき処理を行い、多層配線板100を完成させる。これにより、配線パターン2を有する内層基板の表裏に絶縁樹脂層4を有し、同一金属の金属めっきから成る上側配線部分11と埋め込み配線部分12からなる配線パターン10を有し、上側配線部分11が絶縁樹脂層4の表面より外側に突出して配置され、埋め込み配線部分12が上側配線部分11の位置の絶縁樹脂層4にウエットエッチングで形成した微小な凹凸で密着力を高めた凹部12cに埋め込まれて形成され、配線パターン2と配線パターン10が絶縁樹脂層4に埋め込まれた金属めっきからなるビアホール7で接続された多層配線板100を得る。
<実施例>
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
コア材として、厚さ400mmの誘電体シートの絶縁樹脂層1と、その両面に設置した厚さ12mmの銅箔の導電体層から成る三菱瓦斯化学社製CCL−HL830を使用した。
(工程1)
コア材の所定の位置に、ドリル加工によって直径200μmの貫通孔をあけ、その内部に導電性ペーストを充填した。
(工程2)
続いて、表裏の銅箔の全面にフォトレジストとしてPMER(東京応化工業製)をコーティングし、80℃の温度下で30分間乾燥させた。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、露光、現像を行い、フォトレジストパターンを形成した。さらに、50℃、40°Beの塩化第2鉄溶液で銅露出部を溶解除去して配線パターンを形成し、さらに3%wtの水酸化ナトリウム水溶液にてすべてのレジストを剥離除去した。
(工程3)
次に、コア材両面に、ビルドアップ用の絶縁樹脂層4として、味の素ファインテック社製のフィルム状絶縁樹脂ABF−GX13を真空ラミネータにて積層(170℃、30N/cm2)し、さらに200℃で1時間熱硬化することで絶縁樹脂層4を形成した。
(工程4)
続いて、図3(a)のように、絶縁樹脂層4の全面に、無電解銅めっきにより厚さ0.
7μmの無電解金属めっき層11aを形成した。
(工程5)
続いて、図3(b)のように、コア層101のビアホール用ランド3の位置に、絶縁樹脂層4の表面の無電解金属めっき層11aから、UV−YAGレーザを用いる穴加工により、直径50mmのビアホール下穴8を形成した。ビアホール下穴8は無電解金属めっき層11aと絶縁樹脂層4を貫通し、その下のビアホール用ランド3は破損しない深さで加工した。
(工程6)
続いて、図3(c)のように、絶縁樹脂層4の表面の無電解金属めっき層11aの表面にドライフィルムレジスト(日立化成工業社製RY−3325)をラミネートしフォトレジスト層11bを形成し、(工程7)図3(d)のように、パターン露光(露光量60mJ/cm2)および現像(現像液:1%NaCO3)を行い、埋め込み配線部分に開口部11dを形成したレジストパターン11cを形成した。
(工程8)
続いて、図3(e)のように、硫酸−過酸化水素系エッチングエッチング液によるソフトエッチングによりレジストパターン11cの開口部11dの底の銅の無電解金属めっき層11aを除去(50℃−5分)し、さらに、(工程9)図3(f)のように、過マンガンカリウム水溶液(80℃−30分)により、開口部11dに露出した絶縁樹脂層4を、その厚さより浅い約5μmの深さまでエッチングすることで凹部12cを形成した。
(工程10)
続いて、図4(g)のように、無電解銅めっきにより、絶縁樹脂層4のビアホール下穴8の底のビアホール用ランド3とビアホール下穴8の壁面と、凹部12cとレジストパターン11cの開口部11dの穴の壁面に銅の無電解金属めっき部分12aを膜状に析出させた。さらに、(工程11)図4(h)のように、電解銅めっきによって、絶縁樹脂層4のビアホール下穴8と、凹部12cとレジストパターン11cの開口部11dの穴の中に、完全に銅を充填した電解金属めっき部分12bを形成した。これによりビアホール下穴8の部分のビアホール7と、配線パターン10の凹部12cが充填されて成る埋め込み配線部分12を形成した。ここで埋め込み配線部分の幅を15μmに形成した。
(工程12)
続いて、図4(i)のように、レジストパターン11cを剥離(剥離液:5%NaOH)した。この状態では、絶縁樹脂層4の穴を充填した電解金属めっき部分12bと無電解金属めっき部分12aが、絶縁樹脂層4表面(その上の銅の無電解金属めっき層11a)から突出した状態になっているので、さらに、(工程13)図4(j)のように、硫酸−過酸化水素系エッチングエッチング液によるハーフエッチングにより無電解金属めっき層11aとともにその突出部を1mmエッチングして除去し、絶縁樹脂層4の穴の中にのみ銅が充填された埋め込み配線部分12を形成し絶縁樹脂層4の表面を露出させた。
(工程14)
そして再び、図4(k)のように、絶縁樹脂層4の全面に無電解銅めっきにより、0.7μmの厚さに銅を析出させた無電解金属めっき層11eを形成した。続いて、(工程15)図4(l)のように、無電解金属めっき層を積層した絶縁樹脂層4上全面に厚さ25μmのドライフィルムレジスト(日立化成工業社製RY−3325)のフォトレジスト層11fをラミネートし、(工程16)図5(m)のように、パターン露光(露光量60mJ/cm2)および現像(現像液:1%NaCO3)を行い、上側配線部分11のパターンのネガ状のフォトレジスト層11fを形成した。配線パターン10の上側配線部分11や
、ビアホール7のパッドの上側配線部分11などのパターンの中心は、絶縁樹脂層4に埋めた埋め込み配線部分12やビアホール7の中心と一致させ、一方、配線パターン10の上側配線部分11の巾は30μmにし、埋め込み配線部分12の2倍にし、ビアホール7のパッドの直径もビアホール7の直径の2倍にした。
(工程17)
続いて、図5(n)のように、無電解銅めっきにより、フォトレジスト層11fに開いた穴の内壁及び穴の底部の無電解金属めっき層11eに銅を析出させた。さらに、電解銅めっきによって、フォトレジスト層11fに開いた穴の中に、完全に銅を充填した厚さ約25μmの配線部分11を形成した。
(工程18)
続いて、図5(o)のように、フォトレジスト層11fを剥離(剥離液:5%NaOH)し、さらに、(工程19)図5(p)のように、硫酸−過酸化水素系エッチングエッチング液により1mmエッチングし、配線部分11以外の部分の無電解金属めっき層11eを除去し絶縁樹脂層4の表面が露出するようにした。
(工程20)
続いて、配線部分11及び絶縁樹脂層4の上の全面に、日立化成社製のドライフィルムソルダーレジストSR7200を積層し、パターン露光(露光量400mJ/cm2)および現像(現像液:1%NaCO3)をおこない、電極パッドパターンの部分のソルダーレジストを開口した。
続いて、無電解めっき法により、ソルダーレジストの電極パッドパターンの開口から露出した配線部分11の表面にNiめっき(厚さ3μm)、さらにそのNiめっきの表面にAuめっき(厚さ0.05μm)を析出させ。多層配線板100を得た。
<比較例>
ビルドアップした絶縁樹脂層4の内部に埋まった埋め込み配線部分12を形成するための工程6から工程14までの一連の工程がないことを除いては、実施例と全く同様の工程により、多層配線板を得た。
(ピール強度測定法による配線密着性の評価)
実施例の多層配線板100と比較例の多層配線板について配線の密着性を評価した。
まず、実施例の多層配線板100と比較例の多層配線板を、マクダーミット社製Resist Stripper 9296に80℃、5分間の条件にて浸漬し、ソルダーレジストを剥離した。続いて、ツイザーピール測定装置DAGE4000を用いて、配線を挟み、90度ピール方式で引き剥がし、そのときにかかる力を測定した。引っ張り速度は、150μm/sとした。引っ張った配線の巾は実測し、そこから10mm巾に対する引き剥がし強度を算出し、それをもってピール強度とした。
続いて、実施例の多層配線板100と比較例の多層配線板に対し、JESD22−A113Dに規定の前処理を行った。具体的には、まず−40℃から60℃の温度サイクルに5サイクル通し、次に125℃のオーブンに24時間入れ、その後、30℃−60%RHの恒温恒湿槽にて192時間保存し、そこから取り出して直ちに、鉛フリー半田使用を想定したリフロープロファイルにて、3サイクルのリフロー過程にとおした。続いて、PCT試験を行った。条件としては、121℃−100%RH−2atmで168時間の保存を行った。こうして得られたサンプルについて、同じようにピール強度を測定し、PCT試験後のピール強度とした。
以上の、実施例の多層配線板100と比較例の多層配線板に対するピール強度試験の結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例においては、配線がその断面の一部の埋め込み配線部分12で絶縁樹脂層4に埋まっていることより、アンカー効果および、絶縁樹脂層4と、埋め込み配線部分12の金属の接触面積が大きくなる効果が生じ、比較例と比べ、初期ピール強度が2倍以上向上している。また、PCT保存後には、実施例は比較例よりも、ピール強度の低下率が低く、密着強度の劣化が低く抑えられ、比較例と比べ3倍以上ピール強度が高いことがわかる。
このように実施例の多層配線板100の配線パターン10のピール強度が高いのは、配線パターン10の一部がその下地となる絶縁樹脂層4にウエットエッチングで形成した微小な凹凸で密着力を高めた凹部12cに埋め込まれた埋め込み配線部分12を有するので、配線パターン10と絶縁樹脂層4の密着性が大きく向上したと考えられる。これにより、配線パターン10が、幅が30μm以下の微細な配線の場合も、配線パターン10の絶縁樹脂層4への密着力が高く信頼性が高い多層配線板100が得られる。
なお、埋め込み配線部分12に大きな密着力を得るための大きな凹凸(例えば、埋め込み配線部分12の厚さの5μm程度の大きな凹凸)を粗化により形成することで、上側配線部分11の形状には影響しないので、上側配線部分11に精度良い微細配線を形成した配線パターン10が得られ、粗化による密着力の向上と微細配線とを両立させることができる効果がある。
本発明の多層配線板の断面図である。 本発明の多層配線板のビルドアップ層の断面図である。 本発明の多層配線板のビルドアップ層の製造工程を示す図である。 本発明の多層配線板のビルドアップ層の製造工程を示す図である。 本発明の多層配線板のビルドアップ層の製造工程を示す図である。
符号の説明
1・・・絶縁樹脂層
2・・・配線パターン
3・・・ビアホール用ランド
4・・・絶縁樹脂層
5・・・スルーホール
6・・・スルーホールランド
7・・・ビアホール
8・・・ビアホール下穴
10・・・配線パターン
11・・・上側配線部分
11a・・・無電解金属めっき層
11b・・・フォトレジスト層
11c・・・レジストパターン
11d・・・開口部
11e・・・無電解金属めっき層
11f・・・フォトレジスト層
12・・・埋め込み配線部分
12a・・・無電解金属めっき部分
12b・・・電解金属めっき部分
12c・・・凹部
100・・・多層配線板
101・・・コア層
102・・・ビルドアップ層

Claims (4)

  1. 配線パターンを形成した内層基板の表裏に絶縁樹脂層を形成し、前記絶縁樹脂層の表面に第1の無電解金属めっき層を形成する第1の工程と、前記第1の無電解金属めっき層の表面に、埋め込み配線部分のパターンを除去した開口部を有するフォトレジスト層を形成し、前記開口部の前記第1の無電解金属めっき層を除去する第2の工程と、前記第1の無電解金属めっき層が除去された前記絶縁樹脂層の部分を微小な凹凸を形成するウエットエッチングにより除去することで前記絶縁樹脂層の厚さより浅い凹部を形成する第3の工程と、前記開口部と前記凹部を金属めっきで充填した埋め込み配線部分を形成し、次に、前記フォトレジスト層を剥離し、次に、前記埋め込み配線部分の前記絶縁樹脂層からの突出部分と前記第1の無電解金属めっき層を除去する第4の工程と、前記絶縁樹脂層の表面に第2の無電解金属めっき層を形成し、次に、前記第2の無電解金属めっき層の表面に上側配線部分のパターンを除去した第2の開口部を有する第2のフォトレジスト層を形成し、次に、前記第2の開口部を金属めっきで充填して上側配線部分を形成する第5の工程を有することを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 前記第3の工程が前記第1の無電解金属めっき層が除去された前記絶縁樹脂層の部分を粗化して前記凹部の厚さ程度の凹凸を形成することを特徴とする請求項1記載の多層配線板の製造方法。
  3. 第1の配線パターンを有する内層基板の表裏に絶縁樹脂層を有し、同一金属の金属めっきから成る上側配線部分と埋め込み配線部分からなる第2の配線パターンを有し、前記上側配線部分が前記絶縁樹脂層の表面より外側に突出して配置され、前記埋め込み配線部分が前記上側配線部分の位置の前記絶縁樹脂層にウエットエッチングで形成した微小な凹凸を有する凹部に埋め込まれて形成され、前記第1の配線パターンと前記第2の配線パターンが前記絶縁樹脂層に埋め込まれた金属めっきからなるビアホールで接続されていることを特徴とする多層配線板。
  4. 前記凹部の厚さが約5μmであり、前記凹部の前記微細な凹凸が前記凹部の厚さ程度あることを特徴とする請求項3記載の多層配線板。
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