JP2009144790A - 空気ばね式防振台 - Google Patents
空気ばね式防振台 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009144790A JP2009144790A JP2007321515A JP2007321515A JP2009144790A JP 2009144790 A JP2009144790 A JP 2009144790A JP 2007321515 A JP2007321515 A JP 2007321515A JP 2007321515 A JP2007321515 A JP 2007321515A JP 2009144790 A JP2009144790 A JP 2009144790A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- air spring
- bench
- tank
- leg
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
【課題】地震対応型の空気ばね式防振台を提供する。
【解決手段】機器搭載用ベンチ1、当該機器搭載用ベンチ1を支持するとともに、圧力が高められた気体を充填するため内部にタンクが設けられている脚部2、当該機器搭載用ベンチ1と当該脚部2の間に挟着され、内部で当該脚部2の前記タンクと連通している空気ばね3、及び脚部2の前記タンクに気体配管5を用いて接続されている圧力が高められた気体を供給する気体供給源からなる防振台において、一定値以上の振動が与えられると、脚部2の前記タンク内部及び前記空気ばね3内部の気体を外部に排出する気体排出装置を設ける構成としたことにより、地震等によって与えられた振動によってベンチ1が大きく動くことを防止することができ、ベンチ1に搭載されている機器の損傷の増大を防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】機器搭載用ベンチ1、当該機器搭載用ベンチ1を支持するとともに、圧力が高められた気体を充填するため内部にタンクが設けられている脚部2、当該機器搭載用ベンチ1と当該脚部2の間に挟着され、内部で当該脚部2の前記タンクと連通している空気ばね3、及び脚部2の前記タンクに気体配管5を用いて接続されている圧力が高められた気体を供給する気体供給源からなる防振台において、一定値以上の振動が与えられると、脚部2の前記タンク内部及び前記空気ばね3内部の気体を外部に排出する気体排出装置を設ける構成としたことにより、地震等によって与えられた振動によってベンチ1が大きく動くことを防止することができ、ベンチ1に搭載されている機器の損傷の増大を防止することができる。
【選択図】図1
Description
この発明は、床からの振動や機器搭載用のベンチ(以下、単に「ベンチ」という。)に搭載した機器による重量分布等によって、振動したベンチを速やかに停止させる空気ばね式防振台のうち、地震対応型の空気ばね式防振台に関するものである。
従来、空気ばね式防振台は、空気ばねによってベンチを水平に支持し、空気ばね内部の気体の圧力を制御して、ベンチの高さを調整している。こういった空気ばね式防振台の地震対策としては、架台の底部を、アンカーボルト等を用いて、床に固定し、地震等の振動があってもむやみに架台が動かないようにした構成がある。
第3005368号登録実用新案公報
しかしながら、特許文献1に示すように防振台を床に固定する構成になっていても、機器等を搭載するベンチは、空気ばねによって支持される構成になっている。従って地震等の一定値以上の大きな振動を与えられた際に、地震等によって与えられた振動に空気ばねが共振することで、振動の振幅が増幅する。その結果、ベンチはあらゆる方向に対して大きく動き、ベンチ上に搭載してある機器等の破損する確率が高くなってしまうという問題点を有している。
そこでこの発明では、上述の課題を解決するため、空気ばね式の防振台に、地震等の一定値以上の振動が与えられると、空気ばね内部及び脚部のタンク内部の圧力が高められた気体を瞬時に排出する気体排出装置を設ける構成とした。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、機器搭載用ベンチ、当該機器搭載用ベンチを支持するとともに、圧力が高められた気体を充填するため内部にタンクが設けられている脚部、当該機器搭載用ベンチと当該脚部の間に挟着され、内部で当該脚部の前記タンクと連通している空気ばね、及び脚部の前記タンクに気体配管を用いて接続され、圧力が高められた気体を供給する気体供給源からなる防振台において、
一定値以上の振動が与えられると、脚部の前記タンク内部及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を外部に排出する気体排出装置を設けた、空気ばね式防振台とした。なお、この明細書では一定値以上の大きな振動とは、一定値以上の振幅や震度の振動を意味する。
一定値以上の振動が与えられると、脚部の前記タンク内部及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を外部に排出する気体排出装置を設けた、空気ばね式防振台とした。なお、この明細書では一定値以上の大きな振動とは、一定値以上の振幅や震度の振動を意味する。
また、請求項2の発明は、前記気体排出装置は、脚部の前記タンク及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を排出する排出バルブと、当該排出バルブの開閉に用いるバルブレバーと、当該バルブレバーと紐状物を用いて接続されている錘と、当該錘を常時支持する載置台とから成り、一定値以上の振動が与えられると、前記錘が当該載置台から落下し、前記バルブレバーを動作させる構成となっている、空気ばね式防振台とした。
また、請求項3の発明は、前記気体排出装置は、脚部の前記タンク及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を排出する排出バルブと、当該排出バルブの開閉に用いるバルブレバーと、前記機器搭載用ベンチが所定の高さ以上浮き上げるのを防止する、前記脚部に設けられたストッパーと、前記ベンチに設けられ、当該ストッパーに係止自在なストッパー杆とから成り、一定値以上の振動が与えられると、当該ストッパー杆が前記バルブレバーに接触し、当該バルブレバーを動作させる構成となっている、空気ばね式防振台とした。
また、請求項4の発明は、圧力が高められた気体を供給する前記気体供給源と脚部の前記タンクとを接続する気体配管に、圧力が高められた気体の供給を遮断する遮断バルブを設け、また当該遮断バルブの開閉に用いる第2バルブレバーと、当該第2バルブレバーと紐状物を用いて接続されている第2錘と、当該第2錘を常時支持する第2載置台とから成り、一定値以上の振動が与えられると、前記第2錘が当該第2載置台から落下し、前記第2バルブレバーを動作させる構成となっている、請求項1〜3に記載の空気ばね式防振台とした。
また、請求項5の発明は、前記気体排出装置が、機器搭載用ベンチを支持する前記各脚部に設けられている、請求項1〜4に記載の空気ばね式防振台とした。
また、請求項6の発明は、前記気体排出装置が、機器搭載用ベンチを支持する前記脚部のうちの一部の脚部に取り付けられている、請求項1〜4に記載の空気ばね式防振台とした。
請求項1〜6の発明によれば、地震等の一定値以上の振動が与えられると、脚部に設けられたタンク内部及び空気ばね内部の圧力が高められた気体を瞬時に排出する構成とすることで、地震等によって与えられた振動によってベンチが大きく動くことを防止することができ、ベンチに搭載されている機器の損傷の増大を防止することができる。
また、特に請求項2の発明よれば、バルブレバーの先端に錘を結びつけておき、地震等の一定値以上の振動が与えられると、載置台から錘が落下し、錘の重さでバルブレバーを動作させ、排出バルブが開く構成としたため、振動を感知し、排出バルブを開かせる装置を簡単な構成で達成することができる。また振動を感知してバルブを開かせる装置を地球の引力を用いた物理的な構成で達成しているため、余計な電力等を必要とせず経済的であり、かつ信頼性の高いものである。
また、特に請求項3の発明によれば、ストッパー杆を用いてバルブレバーを動作させ、排出バルブを開く構成としたため、振動を感知し、排出バルブを開かせる装置を簡単な構成で達成することができる。また、ストッパー杆は通常、防振台には備えられているものであり、従来の防振台に簡単な改良を加えることで、振動を感知して排出バルブを開かせる装置を構成することができる。
また、特に請求項4の発明によれば、脚部に設けられたタンク内部及び空気ばね内部の圧力が高められた気体を瞬時に排出するだけでなく、併せて気体供給源からの圧力が高められた気体の供給を遮断する構成としたため、タンク内部及び空気ばね内部の圧力が高められた気体の排出をより迅速に、より効果的に行うことができる。
機器搭載用ベンチ、当該機器搭載用ベンチを支持するとともに、圧力が高められた気体を充填するため内部にタンクが設けられている脚部、当該機器搭載用ベンチと当該脚部の間に挟着され、内部で当該脚部の前記タンクと連通している空気ばね、及び脚部の前記タンクに気体配管を用いて接続され、圧力が高められた気体を供給する気体供給源からなる防振台において、一定値以上の振動が与えられると、脚部の前記タンク内部及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を外部に排出する気体排出装置を設けた構成としたことにより、地震等によって与えられた振動によってベンチが大きく動くことを防止することができ、ベンチに搭載されている機器の損傷の増大を防止することができる。
以下、この発明の実施例1を図1〜2に基づいて説明する。図1は、本実施例の空気ばね式防振台Aの構成を示した正面図である。また、図2は、空気ばね式防振台Aの気体排出装置の一部を示した正面図である。図1に示すように空気ばね式防振台Aは、例えば半導体露光装置といった超微細加工機や高分解能測定評価機器等の機器を搭載するベンチ1を、4つの脚部2を用いてベンチ1の四隅から支持する構成になっており、ベンチ1及び脚部2の間には、空気ばね3が挟着されている。ベンチ1と脚部2は、アルミ、スチール、鋳鉄、石、あるいは磁性体、非磁性体といった搭載する機器の使用目的に応じた種々の材料で製造される。図2に示すように、空気ばね3は、前記脚部2内に設けられている気体タンク4と、内部で連通するように構成されており、空気ばね3及び気体タンク4の内部には、空気や窒素ガス等の圧力が高められた気体が充填される。空気ばね3及び気体タンク4には、気体配管5を介して排出バルブ6が接続されている。排出バルブ6を開くと、空気ばね3及び気体タンク4内部の圧力が高められた気体が排出される。
空気ばね3及び気体タンク4内部の圧力の制御について、更に具体的に図3を用いて説明する。図3は空気ばね3及び脚部2の気体タンク4に充填する気体の流れを示すため、空気ばね式防振台Aの気体の流通の回路構成を示した概念図である。なお図3では、ベンチ1を四隅から水平に支持する4つの脚部2のうち2つを示している。気体供給源は、気体配管5を介して気体タンク4及び空気ばね3に接続されている。気体供給源が、気体タンク4及び空気ばね3に圧力が高められた気体を供給すると、空気ばね3が膨らみ、ベンチ1が所定の高さまで浮上する。気体供給源としては、例えばエアーコンプレッサーによって圧縮された空気やボンベに充填された窒素ガス等の圧力が高められた気体を用いる。気体供給源から気体タンク4までの気体配管5の通路上の適宜の箇所にレギュレータ7と、オートレベルセンサー8と、スピードコントローラー9を設け、空気ばね3及び脚部2の気体タンク4内部の圧力や気体の量を調整し、ベンチ1の高さが常に一定になるようにする。レギュレータ7は、圧力調整リング(図示省略)によって、気体供給源から供給された気体の圧力を適宜減圧する。 オートレベルセンサー8は、ベンチ1を水平に維持するために、搭載機器の荷重分布によって生じた傾きを感知し、適宜排気口(図示省略)から排気を行い、ベンチ1を水平に維持する。スピードコントローラー9は、気体配管5内の気体の流速や流量を調整する。
次に、地震等の一定値以上の振動が与えられた場合に作動する、空気ばね式防振台Aに設けられた気体排出装置について説明する。図2に示すように、各脚部2の適宜の位置に排出バルブ6が設けられている。また脚部2の適宜の位置にバルブレバー10が設けられており、バルブレバー10を上下に動かすことによって、排出バルブ6の開閉を行うことができる。バルブレバー10を、図2に示すように上に動かすと排出バルブ6が閉じ、図4に示すようにバルブレバー10を下に動かすと排出バルブ6が開く構成になっている。またバルブレバー10の先端には、紐11の一端が取り付けられ、当該紐11の他端は、錘12に取り付けられている。また通常、錘12は前記紐11をたるませて載置台13に載置されている。
更に、図1及び図3に示すように、気体供給源からレギュレータ7までの気体配管5の通路上の適宜の箇所に、遮断バルブ14が設けられている。遮断バルブ14を閉じると、気体供給源からの圧力が高められた気体の供給が遮断される。遮断バルブ14付近には、遮断バルブ14の開閉を操作する第2バルブレバー15が設けられており、上に動かすと遮断バルブ14が開き、第2バルブレバー15を下に動かすと遮断バルブ14が閉じる構成になっている。また第2バルブレバー15の先端には、第2紐16の一端が取り付けられ、当該第2紐16の他端は、第2錘17に取り付けられている。また通常、第2錘17は前記紐16をたるませて第2載置台18に載置されている。
紐11及び第2紐16は、例えば金属製のチェーンやワイヤー、丈夫な紐等であり、要するに経年劣化に耐えるものであれば足りる。錘12及び第2錘17は、例えば球状であり、鉄、銅といった比重の高い材料を用いることが望ましい。載置台13は、錘12を載置し、所定の揺れが与えられた際には、錘12を落下させる。載置台13の具体的な構成は、図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6は、図1に示されている載置台13のうち、正面左側の載置台13を拡大して示したもので、図5は平面図、図6は縦断面正面図である。載置台13は、載置板部13aと載置部材13bから構成されている。載置板部13aは平面略半円形状を呈している。しかし、載置板部13aの形状に限定はない。載置板部13aを平面尖頭形状に構成すれば、その上に載置された錘12が落下しやすいという利点がある。載置板部13a上の中央部には、上面に湾曲凹部を有する載置部材13bが設けられ、その上面に球状の錘12を載置させている。なお、本実施例では載置板部13a上に載置部材13bを設ける構成をあげたが、載置板部13aをそのまま若干窪ませ、そこに錘12を載置してもよい。要するに載置台13は、その上に載置する錘12が多少の揺れや振動によって落下したりはしないが、地震等の一定値以上の振動が与えられた場合には、落下するように構成されていればよい。どのぐらいの振動で気体排出装置が作動するかを調節するには、載置部材13bの外径や載置部材13bの上面に設けられた湾曲凹部の深さを変更すればよい。例えば、載置部材13bの外径を大きくし、載置部材13bの湾曲凹部の深さを深くすれば、錘12を乗せた場合に安定して支持され、与えられた振動が小さい場合には、錘12は載置台13から落下しない。一方、載置部材13bの外径を小さくし、載置部材13bの湾曲凹部の深さを浅くすれば、錘12を乗せた場合に不安定に支持され、わずかな振動が与えられた場合でも、錘12は載置台13から落下することになる。なおここでは、載置台13を例にとって説明したが、第2載置台18も載置台13と同様の構成である。
地震等の一定値以上の振動が与えられると、図4に示すように載置台13から錘12が落下し、錘12の落下によってバルブレバー10が下に動き、排出バルブ6が開いて、空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた圧力が高められた気体が数秒で排出される。空気ばね3は、内部の気体が排出されたため萎み、空気ばね3によって浮上していたベンチ1が脚部2の上に落下する。この結果、ベンチ1は脚部2に直接支持されることになり、地震等による一定値以上の振動によって、ベンチ1が大きく動くことはなくなる。なお、空気ばね3や気体タンク4内に充填されている気体を排出する速度は、ベンチ1が脚部2へ落下することによって、ベンチ1上に搭載されている機器が損傷しないような適宜の速度であることが望ましい。
また、一定値以上の振動が与えられると、第2載置台18から第2錘17が落下し、第2錘17の落下によって第2バルブレバー15が下に動き、遮断バルブ14が閉じる。このように気体を供給している気体供給源からの圧力が高められた気体の供給を遮断することにより、空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた気体の排出を一層迅速に、一層効果的に行うことが可能となる。
地震等の揺れがおさまった後、空気ばね式防振台Aを通常の状態に復帰させる場合には、錘12を載置台13の上に戻す。そしてバルブレバー10を上に動かして、排出バルブ6を閉じる。また、第2錘17を第2載置台18の上に戻し、第2バルブレバー15を上に動かして、遮断バルブ14を開く。その上で、気体供給源より圧力が高められた気体の供給を開始し、空気ばね3や気体タンク4に充填させ、ベンチ1を所定の高さまで浮上させる。
次にこの発明の実施例2について説明する。本実施例は、上述した実施例1の空気ばね式防振台と、気体排出装置について異なる構成を示したものであり、その他の構成及び効果は実施例1と同様である。
図7に示すように、空気ばね式防振台Bの各脚部2付近には、ベンチ1が所定の高さ以上浮上するのを防止するため、ストッパー杆19と、その一端をストッパーとして用いる空気ばね支持板20が設けられている。ストッパー杆19は円柱形の中央部材19aの上端と下端にフランジ19bを夫々設けた構成になっており、ストッパー杆19の中央部材19aは、脚部2に固定された空気ばね支持板20の一側に設けられた孔(図示省略)に遊貫され、上端側のフランジ19bは、ベンチ1の下面に取り付けられている。従ってベンチ1が浮き上がると、ストッパー杆19も浮き上がることになるが、ストッパー杆19のフランジ19bの外径は、空気ばね支持板20に設けられた孔の内径より大きいため、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bは、空気ばね支持板20に設けられた孔にぶつかり、ストッパー杆19はそれ以上、上がらない。そのため、ストッパー杆19と空気ばね支持板20から成るストッパーは、ベンチ1が所定の高さ以上浮き上がるのを防止する役割を果たす。
本実施例の空気ばね式防振台Bでは、このストッパー杆19を気体排出装置に用いる。具体的に説明すると、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bの延長線上に、バルブレバー10の先端がくるように、バルブレバー10を配置する。この場合、どのぐらいの振動で気体排出装置が作動するかを調節するには、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bとバルブレバー10の先端との距離を調節すればよい。例えば、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bとバルブレバー10との距離が接近していれば、ストッパー杆19がわずかに上下しただけで、下端側のフランジ19bがバルブレバー10の先端にぶつかって、気体排出装置が作動することになる。一方、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bとバルブレバー10との距離が離れていれば、ストッパー杆19が少し上下しただけでは、下端側のフランジ19bがバルブレバー10の先端にぶつかることはなく、気体排出装置が作動することはない。
地震等の一定値以上の振動が与えられると、空気ばね式防振台Bにも振動が伝わり、空気ばね3によって浮き上がって支持されているベンチ1も上下に振動する。その結果ストッパー杆19も上下に震動する。これにより、ストッパー杆19の下端側のフランジ19bがバルブレバー10の先端にぶつかり、バルブレバー10を下に動かし、排出バルブ6が開いて、空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた圧力が高められた気体が数秒で排出される。このように、ストッパー杆19を用いることにより、気体排出装置の構成が実施例1の場合より簡単なものとなる。
次にこの発明の実施例3について説明する。実施例1及び2では、空気ばね3等の内部の気体を排出する排出バルブ6を開かせる装置を、脚部2の夫々に設ける構成としたが、錘12あるいは、ストッパー杆19等の排出バルブ6を開かせる装置をいずれか一部の脚部2に設ける構成としてもよい。
そこで図8に示すように、空気ばね式防振台Cでは、気体供給源から空気等の圧力が高められた気体を、レギュレータ7を経由してマニホールド22に導入し、当該マニホールド22から各脚部2に設けられたクイックエキゾースト21を経由して、気体タンク4及び空気ばね3に前記気体を供給している。気体タンク4の入り口に設けられたクイックエキゾースト21は、気体タンク4及び空気ばね3に前記気体を供給するほか、前記気体の排出口(図示省略)を有しており、この排出口を開けば、気体タンク4及び空気ばね3内に充填された前記気体が数秒で排出される。つまりクイックエキゾースト21は、実施例1及び実施例2で述べた排出バルブ6と同様の役割も果たす。
またクイックエキゾースト21に設けられた圧力が高められた気体の排出口(図示省略)の開閉を操作するバルブレバー23は、空気ばね式防振台Cのベンチ1を支持する4つの脚部2のうち、一つの脚部2にのみ設けられている。このバルブレバー23を上下に動かすだけで、付近に設けられた排出バルブ6の開閉操作及び各脚部2に設けられたクイックエキゾースト21の前記気体の排出口の開閉操作を一度に行うことができる。バルブレバー23を上に動かすと排出バルブ6が閉じる。これと同時に、クイックエキゾースト21の前記気体の排出口が閉じ、前記気体は前記気体タンク4に流れる。一方、バルブレバー23を下に動かすと排出バルブ6が開く。また、クイックエキゾースト21の前記気体の排出口が開く構成になっている。
地震等の一定値以上の振動が与えられると、空気ばね式防振台Cにも振動が伝わり、空気ばね3によって浮き上がって支持されているベンチ1も上下に振動し。ストッパー杆19も上下に振動する。これにより、バルブレバー23が設けられている脚部2付近に設けられているストッパー杆19の下端側のフランジ19bがバルブレバー23の先端にぶつかり、バルブレバー23を下に動かす。すると排出バルブ6が開くとともに、各脚部2に設けられているクイックエキゾースト21の前記気体の排出口が一斉に開いて、空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた圧力が高められた気体が数秒で排出される。このように本実施例においては、マニホールド22を用いているため、1つの排出バルブ6から空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた前記気体を集中的に排出させることも可能であるが、複数のクイックエキゾースト21を併用することで、空気ばね3や気体タンク4内に充填されている前記気体の排出を早めることができる。
なお図8では、排出バルブ6及びクイックエキゾースト21の気体の排出口を開かせる装置としてストッパー杆19を用いる構成をあげているが、実施例1のように錘12を用いる構成でも用いることができる。また図8では、クイックエキゾースト21とマニホールド22の接続、マニホールド22と気体供給源の接続に、気体配管5を用いているが空気チューブを用いてもよい。
なお、上述していない本実施例のその他の構成及び効果は実施例2と同様である。
また、上述してきた各実施例で示した構成に、図9に示すように、ベンチ1と空気ばね3の間に、緩衝材料として、例えば硬質ゴム等の弾性体24を設ける構成を付加してもよい。このような構成にすれば、気体排出装置が作動し、空気ばね3や気体タンク4内に充填されていた圧力が高められた気体が排出され、ベンチ1が脚部2の上に落下した際に、その落下の衝撃を緩和させることができ、ベンチ1の上に搭載された機器に損傷を与えないですむ。
以上、この発明の好ましい実施例について述べたが、錘やストッパー杆を用いた、排出バルブ等を開かせる装置の数、及び空気ばねや気体タンク内部の気体を排出する排出バルブやクイックエキゾーストの数は限定されるものではなく、この発明の範囲で種々の変更実施が可能である。つまりこの発明の空気ばね式防振台は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、この発明の範囲で種々の変更実施が可能である。
1 ベンチ、 2 脚部、 3 空気ばね、4 気体タンク、 5 気体配管、 6 排出バルブ、 7 レギュレータ、 8 オートレベルセンサー、 9 スピードコントローラー、 10 バルブレバー、 11 紐、12 錘、 13 載置台、 13a 載置板部、 13b 載置部材、 14 遮断バルブ、 15 第2バルブレバー、 16 第2紐、 17 第2錘、 18 第2載置台、 19 ストッパー杆、 19a 中央部材、 19b フランジ、 20 空気ばね支持板、 21 クイックエキゾースト、 22 マニホールド、 23 バルブレバー、 24 弾性体
Claims (6)
- 機器搭載用ベンチ、当該機器搭載用ベンチを支持するとともに、圧力が高められた気体を充填するため内部にタンクが設けられている脚部、当該機器搭載用ベンチと当該脚部の間に挟着され、内部で当該脚部の前記タンクと連通している空気ばね、及び脚部の前記タンクに気体配管を用いて接続され、圧力が高められた気体を供給する気体供給源からなる防振台において、
一定値以上の振動が与えられると、脚部の前記タンク内部及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を外部に排出する気体排出装置を設けたことを特徴とする、空気ばね式防振台。 - 前記気体排出装置は、脚部の前記タンク及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を排出する排出バルブと、当該排出バルブの開閉に用いるバルブレバーと、当該バルブレバーと紐状物を用いて接続されている錘と、当該錘を常時支持する載置台とから成り、一定値以上の振動が与えられると、前記錘が当該載置台から落下し、前記バルブレバーを動作させる構成となっていることを特徴とする、請求項1に記載の空気ばね式防振台。
- 前記気体排出装置は、脚部の前記タンク及び前記空気ばね内部の圧力が高められた気体を排出する排出バルブと、当該排出バルブの開閉に用いるバルブレバーと、前記機器搭載用ベンチが所定の高さ以上浮き上げるのを防止する、前記脚部に設けられたストッパーと、前記ベンチに設けられ、当該ストッパーに係止自在なストッパー杆とから成り、一定値以上の振動が与えられると、当該ストッパー杆が前記バルブレバーに接触し、当該バルブレバーを動作させる構成となっていることを特徴とする、請求項1に記載の空気ばね式防振台。
- 圧力が高められた気体を供給する前記気体供給源と脚部の前記タンクとを接続する気体配管に、圧力が高められた気体の供給を遮断する遮断バルブを設け、また当該遮断バルブの開閉に用いる第2バルブレバーと、当該第2バルブレバーと紐状物を用いて接続されている第2錘と、当該第2錘を常時支持する第2載置台とから成り、一定値以上の振動が与えられると、前記第2錘が当該第2載置台から落下し、前記第2バルブレバーを動作させる構成となっていることを特徴とする、請求項1〜3に記載の空気ばね式防振台。
- 前記気体排出装置が、機器搭載用ベンチを支持する前記各脚部に設けられていることを特徴とする、請求項1〜4に記載の空気ばね式防振台。
- 前記気体排出装置が、機器搭載用ベンチを支持する前記脚部のうちの一部の脚部に取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜5に記載の空気ばね式防振台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007321515A JP2009144790A (ja) | 2007-12-13 | 2007-12-13 | 空気ばね式防振台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007321515A JP2009144790A (ja) | 2007-12-13 | 2007-12-13 | 空気ばね式防振台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009144790A true JP2009144790A (ja) | 2009-07-02 |
Family
ID=40915620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007321515A Pending JP2009144790A (ja) | 2007-12-13 | 2007-12-13 | 空気ばね式防振台 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009144790A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103047347A (zh) * | 2012-12-19 | 2013-04-17 | 哈尔滨工业大学 | 双层气浮正交解耦与滑动关节轴承角度解耦的磁浮隔振器 |
KR101445767B1 (ko) * | 2013-03-18 | 2014-11-03 | (주)에스엠텍 | 제진 테이블 |
KR101806244B1 (ko) * | 2016-04-08 | 2018-01-10 | 한국항공우주연구원 | 시험용 완충지지장치 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4836731A (ja) * | 1971-09-16 | 1973-05-30 | ||
JPH09250593A (ja) * | 1996-03-15 | 1997-09-22 | Olympus Optical Co Ltd | 空気除振装置 |
JP2001254853A (ja) * | 2000-03-09 | 2001-09-21 | Daiwa:Kk | 対震用及びガス洩れ時両用の供給ガス遮断装置 |
JP2004084779A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Jeol Ltd | 精密機器における除振装置 |
JP2006144859A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Rikogaku Shinkokai | 除振装置 |
JP2007071348A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Unirock:Kk | 防振装置 |
JP2007205544A (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 除振装置 |
-
2007
- 2007-12-13 JP JP2007321515A patent/JP2009144790A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4836731A (ja) * | 1971-09-16 | 1973-05-30 | ||
JPH09250593A (ja) * | 1996-03-15 | 1997-09-22 | Olympus Optical Co Ltd | 空気除振装置 |
JP2001254853A (ja) * | 2000-03-09 | 2001-09-21 | Daiwa:Kk | 対震用及びガス洩れ時両用の供給ガス遮断装置 |
JP2004084779A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Jeol Ltd | 精密機器における除振装置 |
JP2006144859A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Rikogaku Shinkokai | 除振装置 |
JP2007071348A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Unirock:Kk | 防振装置 |
JP2007205544A (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 除振装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103047347A (zh) * | 2012-12-19 | 2013-04-17 | 哈尔滨工业大学 | 双层气浮正交解耦与滑动关节轴承角度解耦的磁浮隔振器 |
KR101445767B1 (ko) * | 2013-03-18 | 2014-11-03 | (주)에스엠텍 | 제진 테이블 |
KR101806244B1 (ko) * | 2016-04-08 | 2018-01-10 | 한국항공우주연구원 | 시험용 완충지지장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009144790A (ja) | 空気ばね式防振台 | |
JP5435749B2 (ja) | 圧縮空気生成装置 | |
KR20080089588A (ko) | 펌핑 중인 매질에서의 방출 맥동을 감쇠시키는 가스 용적감쇠 장치 | |
CN106402261B (zh) | 一种穿透式微振动空气弹簧隔振系统 | |
CN105864520B (zh) | 一种基于液压缓冲的减震管卡及减震方法 | |
JP2016033390A (ja) | 防振減震装置 | |
KR101357902B1 (ko) | 안전밸브의 이송지그 | |
KR101549881B1 (ko) | 선박 엔진용 제진 장치 | |
JPH10274576A (ja) | 載荷試験装置及び載荷試験方法 | |
JP2007003453A (ja) | 杭の急速載荷試験装置 | |
KR102575376B1 (ko) | 모듈형 진공 탱크구조체 | |
EP3118145A1 (en) | Pressurized tank, and device and method for feeding powder to transport pipe | |
CN210713032U (zh) | 一种无负压供水机组 | |
JP2009040536A (ja) | 吊り天秤装置 | |
KR101362930B1 (ko) | 음강성 방진 시스템 | |
CN106050610B (zh) | 压缩机的浮动支撑装置和制冷设备 | |
CN105641896B (zh) | 立式打击包 | |
JP5382367B2 (ja) | 加圧液体による浮体式免震構造 | |
JPS5950241A (ja) | 気体封入防振体 | |
JP2004010256A (ja) | エアキャスタを用いた大型重量物の輸送方法及び輸送装置 | |
CN111252382B (zh) | 炉体运输辅助装置 | |
CN210831398U (zh) | 一种压缩空气缓冲罐 | |
JP2010133158A (ja) | 免震床装置の固有周期調整方法及び装置 | |
JP5224270B2 (ja) | 気体圧構造体 | |
JP2007294755A (ja) | 縦型成膜装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20101213 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111220 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120501 |