JP2009144260A - 抄紙用合成繊維処理剤、抄紙の製造方法及び抄紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿式法により合成繊維束から抄紙を製造する際に、その抄紙工程において、該合成繊維束の分散浴中における均一分散及び均一分散状態の安定維持を充分に行なうことができる、特に温度の高い夏季でもそれらを充分に行なうことができる抄紙用合成繊維処理剤、これを用いた抄紙の製造方法及びこの製造方法によって得られる抄紙を提供する。
【解決手段】抄紙用合成繊維処理剤として、特定のポリオキシアルキレン誘導体を50〜95質量%、特定の脂肪酸塩等を4〜40質量%及び特定の脂肪酸を0.5〜15質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で70質量%以上となるよう含有して成るものを用いた。
【選択図】なし

Description

本発明は、抄紙用合成繊維処理剤、抄紙の製造方法及び抄紙に関する。合成繊維を用いて湿式法により抄紙を製造する場合、その抄紙工程で合成繊維束を分散浴に投入するが、良質な地合及び優れた強度を有する抄紙を得るためには、投入した合成繊維束が分散浴中に速やかに単繊維に均一分散し、且つその均一分散状態が安定維持されることが要求される。特に近年のように、より優れた強度を有する抄紙を得るため、合成繊維束として繊維長が5mm以上の長繊維のものを用いる場合においては、上記の要求が一層強い。本発明はかかる要求に応える抄紙用合成繊維処理剤、抄紙の製造方法及び抄紙に関する。
従来、合成繊維束を用いて湿式法により抄紙を製造する場合、その抄紙工程で該合成繊維束を分散浴に投入するに先立ち、該合成繊維束に抄紙用合成繊維処理剤を付着させて、該合成繊維束を分散浴中に均一分散させることが行なわれている。かかる抄紙用合成繊維処理剤としては、1)ポリオキシアルキレン基を有するポリエステルポリエーテルブロック共重合体(例えば特許文献1参照)、2)エチレンオキシド付加物(例えば特許文献2参照)、3)複数のオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン誘導体又はこれを含有する界面活性剤(例えば特許文献3参照)、4)特定構造の脂肪酸アミド基を有するポリエーテル化合物(例えば特許文献4参照)、5)数平均分子量3000〜20000のポリエーテルエステルアミド(例えば特許文献5参照)、6)特定のエステル化合物(例えば特許文献6参照)等が提案されている。
ところが、前記のような従来の抄紙用合成繊維処理剤には、これらを付着させた合成繊維束の分散浴中における均一分散が不充分であったり、また均一分散状態の安定維持が不充分であるという問題があり、特に温度の高い夏季にかかる均一分散やその安定維持が不充分になり易いという問題がある。
特開昭58−208500号公報 特開平3−180587号公報 特開昭56−169814号公報 特開平10−331072号公報 特開平11−81142号公報 特開2003−278076号公報
本発明が解決しようとする課題は、湿式法により合成繊維束から抄紙を製造する際に、その抄紙工程において、該合成繊維束の分散浴中における均一分散及び均一分散状態の安定維持を充分に行なうことができ、特に温度の高い夏季でもそれらを充分に行なうことができる抄紙用合成繊維処理剤、これを用いた抄紙の製造方法及びこの製造方法によって得られる抄紙を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、抄紙用合成繊維処理剤としては、特定の3成分をそれぞれ所定割合で含有して成るものを用いるのが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記のA成分を50〜95質量%、B成分を4〜40質量%及びC成分を0.5〜15質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で70質量%以上となるよう含有して成ることを特徴とする抄紙用合成繊維処理剤に係る。
A成分:下記の化1で示されるポリオキシアルキレン誘導体
Figure 2009144260
化1において、
R:水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜6の脂肪族アシル基
X:合計15〜300個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
B成分:炭素数8〜24の脂肪酸塩、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩及び炭素数8〜24のアルキル基を有する硫酸アルキル塩から選ばれる一つ又は二つ以上
C成分:炭素数8〜24の脂肪酸
また本発明は、湿式法により合成繊維束から抄紙を製造する方法において、かかる抄紙用合成繊維処理剤を0.1〜30質量%の水性液となし、該水性液を抄紙工程に供する合成繊維束に対し該抄紙用合成繊維処理剤として0.05〜3.0質量%となるよう付着させることを特徴とする抄紙の製造方法に係る。
更に本発明は、かかる抄紙の製造方法によって得られる抄紙に係る。
先ず、本発明に係る抄紙用合成繊維処理剤(以下、単に本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、A成分、B成分及びC成分を含有するものである。
本発明の処理剤に供するA成分は、化1で示されるポリオキシアルキレン誘導体である。かかるポリオキシアルキレン誘導体において、化1中のRは水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜6の脂肪族アシル基である。かかるRとしては、1)水素原子、2)メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、3)エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、イソブテニル基、t−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基、4)ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル、バレリル基、イソバレリル基、ヘキサノイル基等の炭素数1〜6のアルカノイル基、5)アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、ヘキセノイル基等の炭素数3〜6のアルケノイル基等が挙げられる。
化1で示されるポリオキシアルキレン誘導体において、化1中のXは、合計15〜300個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。かかるポリアルキレングリコール中のポリオキシアルキレン基は、オキシエチレン単位又はオキシプロピレン単位が単独重合したもの又はこれらが共重合したものであるが、共重合したものが好ましく、共重合したものの場合にその結合様式はブロック型でもランダム型でもよい。したがってXとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキシエチレン=オキシプロピレン)等のポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が挙げられるが、なかでも合計30〜180個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が好ましく、5〜100個のオキシエチレン単位及び5〜100個のオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基がより好ましい。
化1で示されるポリオキシアルキレン誘導体は、公知の方法により得ることができる。例えば、酸又はアルカリ触媒存在下で、エチレングリコール、プロピレングリコール、脂肪族アルコール又は脂肪酸にアルキレンオキシドを付加重合させることにより得ることができる。
本発明の処理剤に供するB成分は、1)炭素数8〜24の脂肪酸塩、2)炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、及び3)炭素数8〜24のアルキル基を有する硫酸アルキル塩から選ばれる一つ又は二つ以上である。
B成分の炭素数8〜24の脂肪酸塩としては、1)オクタン酸塩、デカン酸塩、ドデカン酸塩、テトラデカン酸塩、ヘキサデカン酸塩、ヘプタデカン酸塩、オクタデカン酸塩、イコサン酸塩、ドコサン酸塩、テトラコサン酸塩等の直鎖状飽和脂肪酸塩、2)イソオクタン酸塩、イソヘキサデカン酸塩、イソオクタデカン酸塩等の分枝状飽和脂肪酸塩、3)9−デセン酸塩、9−テトラデセン酸塩、9−ヘキサデセン酸塩、9−オクタデセン酸塩、9−イコセン酸塩、11−イコセン酸塩、13−ドコセン酸塩等の不飽和脂肪酸塩が挙げられる。なかでも炭素数12〜20の脂肪酸塩が好ましい。
B成分の炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩としては、オクチルベンゼンスルホン酸塩、デシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、テトラデシルベンゼンスルホン酸塩、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸塩、オクタデシルベンゼンスルホン酸塩、エイコシルベンゼンスルホン酸塩、ドコシルベンゼンスルホン酸塩、テトラコシルベンゼンスルホン酸塩、イソオクチルベンゼンスルホン酸塩、イソオクタデシルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。なかでも炭素数12〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
B成分の炭素数8〜24のアルキル基を有する硫酸アルキル塩としては、硫酸オクチル塩、硫酸デシル塩、硫酸ドデシル塩、硫酸テトラデシル塩、硫酸ヘキサデシル塩、硫酸オクタデシル塩、硫酸エイコシル塩、硫酸ドコシル塩、硫酸テトラコシル塩、硫酸イソオクチル塩、硫酸イソオクタデシル塩等が挙げられるが、なかでも炭素数12〜20のアルキル基を有する硫酸アルキル塩が好ましい。
以上説明したB成分において、それを構成する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられるが、なかでもアルカリ金属塩が好ましい。
かかるB成分は、公知の方法により得ることができる。例えば、1)相当する脂肪酸をアルカリで中和する方法、2)アルキルベンゼンをスルホン化したものをアルカリで中和する方法、3)脂肪族アルコールを硫酸でエステル化したものをアルカリで中和する方法等により得ることができる。また市販のものを使用することもできる。
本発明の処理剤に供するC成分は、炭素数8〜24の脂肪酸である。かかる脂肪酸としては、1)オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラコサン酸等の直鎖状飽和脂肪酸、2)イソオクタン酸、イソヘキサデカン酸、イソオクタデカン酸等の分枝状飽和脂肪酸、3)9−デセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン酸、9−オクタデセン酸、9−イコセン酸、11−イコセン酸、13−ドコセン酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられるが、なかでも炭素数12〜20の脂肪酸が好ましい。
かかる脂肪酸は、公知の方法により得ることができる。例えば、酸又はアルカリ触媒存在下で、脂肪を加水分解し、生じたグリセリンを除去することにより得ることができる。また市販のものを使用することもできる。
本発明の処理剤は、以上説明したA成分、B成分及びC成分以外に、合目的的に他の成分を含有することもできる。かかる他の成分としては、1)炭素数4〜18のアルキル燐酸ナトリウム塩及び炭素数4〜18のアルキル燐酸カリウム塩等のアニオン界面活性剤、2)ポリオキシアルキレンラウロアミドエーテル等の分子中にポリオキシアルキレン基を有するエーテル型非イオン界面活性剤、ジグリセリンジラウラート等の多価アルコール部分エステル型非イオン界面活性剤及びポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油トリオクタノアート等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤等の非イオン界面活性剤、3)ラウリルトリメチルアンモニウムエトサルフェート等のカチオン界面活性剤、4)炭素数8〜18の飽和脂肪族カルボン酸と炭素数8〜18の飽和脂肪族アルコールとのエステル化合物、5)温度40℃の粘度が1.0×10−5/s〜2×10−4/sの鉱物油、6)ヤシ油、パーム油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、あまに油及びヒマシ油等の炭素数12〜22の脂肪酸残基を有するグリセライドを主成分とする動植物油脂、7)30℃における粘度が5×10−3〜3×10−1/sの線状ポリオルガノシロキサン、8)潤滑補助財、9)酸化防止剤、10)耐熱向上剤、11)油膜強化剤、12)防腐剤等が挙げられる。
本発明の処理剤は、以上説明したA成分を50〜95質量%、B成分を4〜40質量%及びC成分を0.5〜15質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で70質量%以上となるよう含有してなるものであるが、A成分を60〜90質量%、B成分を7〜35質量%及びC成分を2〜10質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で80質量%以上となるよう含有して成るものが好ましく、A成分を60〜90質量%、B成分を7〜35質量%及びC成分を2〜10質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で100質量%となるよう含有して成るものがより好ましい。
次に、本発明に係る抄紙の製造方法(以下、単に本発明の製造方法という)について説明する。本発明の製造方法は、湿式法により合成繊維束から抄紙を製造する方法において、かかる抄紙用合成繊維処理剤を0.1〜30質量%の水性液となし、該水性液を抄紙工程に供する合成繊維束に対し該抄紙用合成繊維処理剤として0.05〜3.0質量%、好ましくは0.1〜2.0質量%となるよう付着させることを特徴とする抄紙の製造方法である。
本発明の製造方法において、本発明の処理剤を付着させる工程としては、紡糸・延伸工程後で抄紙工程前が好ましく、付着させる方法としては、ローラータッチ法、スプレー法、シャワー法、浸漬法等が挙げられる。
本発明の処理剤を付着させる合成繊維束としては、ポリオレフィン系合成繊維束、ポリエステル系合成繊維束、ポリアミド系合成繊維束、ポリアクリロニトリル系合成繊維束、これらのポリマーの2種以上を用いた複合合成繊維束等が挙げられるが、なかでもポリオレフィン系合成繊維に付着させた場合に効果の発現が高い。
最後に、本発明に係る抄紙(以下、単に本発明の抄紙という)について説明する。本発明の抄紙は、以上説明した本発明の製造方法によって得られる抄紙である。本発明の抄紙は、周知の様々な分野に利用され得るが、食品の包装材やシート、フィルター、バック、空調機器のエアーフィルター等として用いるのに好適である。
本発明によると、湿式法により合成繊維束から抄紙を製造するに際に、その抄紙工程において、該合成繊維束の分散浴中における均一分散及び均一分散状態の安定維持を温度の高い夏季でも充分に行なうことができ、結果として抄紙製造時に安定した加工性が得られ、しかも良好な地合と優れた強度の抄紙を得ることができる。
試験区分1(実施例又は比較例で用いたA成分等としてのポリオキシアルキレン誘導体の合成)
ポリオキシアルキレン誘導体(A−1)の合成
エチレングリコール62g(1モル)及び触媒として水酸化ナトリウム2gを2Lオートクレーブに仕込み、窒素ガスでパージ後、120℃に加温し、エチレンオキシド884g(20.1モル)とプロピレンオキシド4646g(80.1モル)との混合物を3時間かけて圧入して反応させた。1時間の熟成後、リン酸を加えて中和処理することにより触媒を除去した。得られた反応物は、オキシエチレン単位/オキシプロピレン単位=20/80(モル比、NMR分析法、以下同じ)の共重合比率で有しており、水酸基価19.7、数平均分子量5486(GPC法、ポリスチレン換算、以下同じ)のポリオキシアルキレン誘導体A−1であった。
ポリオキシアルキレン誘導体(A−2)〜(A−11)及び(a−1)〜(a−3)の合成
ポリオキシアルキレン誘導体(A−1)の合成と同様にして、ポリオキシアルキレン誘導体(A−1)〜(A−11)及び(a−1)〜(a−3)を合成した。ポリオキシアルキレン誘導体(A−1)も含め、これらの内容を表1及び表2に示した。
Figure 2009144260


Figure 2009144260
表2において、
R,X:化1中の記号に相当
EO数:オキシエチレン単位の数
PO数:オキシプロピレン単位の数
合計数:オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位の合計数
また実施例又は比較例で用いたB成分等を表3に示した。
Figure 2009144260
表3において、
FA:脂肪酸塩
ABS:アルキルベンゼンスルホン酸塩
AS:硫酸アルキル塩
更に実施例及び比較例で用いたC成分等を表4に示した。


Figure 2009144260
試験区分2(処理剤の水性液の調製)
・実施例1:処理剤(T−1)の20質量%水性液の調整
A成分としてポリオキシアルキレン誘導体(A−1)73g、B成分としてテトラデカン酸カリウム(B−1)20g及びC成分としてテトラデカン酸(C−1)7gを混合し、400gの水を加え、更に混合して水性分散液とした後、圧力25MPaの条件下でホモジナイザー処理して、処理剤(T−1)の20質量%水性液を得た。
・実施例2〜31及び比較例1〜16
処理剤(T−1)の20質量%水性液の調製と同様にして、処理剤(T−2)〜(T−31)及び(R−1)〜(R−16)の表7及び表8に記載した濃度の水性液を調製した。各例の処理剤の内容を表5及び表6に示した。




























Figure 2009144260

















Figure 2009144260
表5及び表6において、
割合(%):質量%
D:オクチルホスフェートカリウム
試験区分3(抄紙用合成繊維への処理剤の付着とその評価)
・抄紙用合成繊維への処理剤の付着
MFRが16.0g/10分のポリプロピレン樹脂チップを紡糸速度500m/分の条件で溶融紡糸し、単糸繊度が5.7デシテックス、100フィラメントの未延伸ポリプロピレン系合成繊維束とした。これを更に延伸倍率3倍の条件で延伸し、2.0デシテックス、100フィラメントの延伸ポリプロピレン系合成繊維束とした。これに試験区分2で調製した処理剤の水性液をローラータッチ法で目標付着量となるように付着させ、次いで5mmの長さに切断して、処理済み延伸ポリプロピレン系合成繊維束とした。処理済みポリプロピレン系合成繊維束への処理剤付着量は、該処理済み合成繊維束をソックスレー抽出機を用いてメタノール/キシレン=50/50(容量比)混合溶剤で抽出することにより測定し、結果を表7及び表8にまとめて示した。
合成繊維束の分散浴中における均一分散及び均一分散状態の安定維持を、合成繊維束への気泡の付着状態及び得られた抄紙の地合により以下の方法で評価した。
・気泡の付着状態の評価
水2000mlと前記で得た処理済み延伸ポリプロピレン系合成繊維束2.0gとを3000mlのビーカー(直径15cm×高さ21cm)に入れ、直径5cmの4枚羽根のプロペラにより、300rpmの速度で60秒間攪拌した後、合成繊維束への気泡の付着状態及び泡切れ性を評価した。
・・合成繊維束への気泡の付着状態の評価基準
◎:気泡の付着が全く見られない
○:一部に気泡の付着が僅かに認められる
×:全体に気泡の付着が明らかに認められる
・・泡切れ性の評価基準
◎:泡が10秒以内で消える
○:泡が11秒から60秒以内でゆっくり消える
×:泡が全く消えない
・抄紙の地合の評価
前記の気泡の付着状態の評価に供したものをNo.5Aのろ紙を用いてヌッチェでろ過し、脱水後に風乾して得た抄紙の地合を目視により以下の評価基準で評価した。
・・地合の評価基準
◎:地合が良好で、貝柱状の繊維束が全く見られない
○:地合は良好だが、一部に貝柱状の繊維束が僅かに認められる
×:地合が不良で、全体的に貝柱状の繊維束が認められる
・処理剤の水性液の高温時安定性の評価
試験区分2で調製した処理剤の水性液について、夏季の高温時の保存安定性を評価するため、各水性液を50℃にて1週間放置した後に目視により以下の評価基準で評価した。
・・水性液の高温時安定性の評価基準
◎:安定性が良好で、クリーミングや沈殿が全く認められない
○:安定性は良好だが、クリーミングや沈殿が僅かに認められる
×:安定性が不良






























Figure 2009144260

















Figure 2009144260
表7及び表8において、
処理剤の濃度:質量%
処理剤の付着量:ポリプロピレン系合成繊維束に対する処理剤の付着量(質量%)

Claims (11)

  1. 下記のA成分を50〜95質量%、B成分を4〜40質量%及びC成分を0.5〜15質量%含有し、且つ以上の3成分を合計で70質量%以上となるよう含有してなることを特徴とする抄紙用合成繊維処理剤。
    A成分:下記の化1で示されるポリオキシアルキレン誘導体
    Figure 2009144260
    (化1において、
    R:水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜6の脂肪族アシル基
    X:合計15〜300個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
    B成分:炭素数8〜24の脂肪酸塩、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜24のアルキル基を有する硫酸アルキル塩から選ばれる一つ又は二つ以上
    C成分:炭素数8〜24の脂肪酸
  2. A成分が、化1中のXが合計30〜180個のオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項1記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  3. A成分が、化1中のXが5〜100個のオキシエチレン単位及び5〜100個のオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項1又は2記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  4. B成分が炭素数12〜20の脂肪酸塩、炭素数12〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩及び炭素数12〜20のアルキル基を有する硫酸アルキル塩から選ばれる一つ又は二つ以上である請求項1〜3のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  5. B成分の脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩及び硫酸アルキル塩の塩がいずれもアルカリ金属塩である請求項1〜4のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  6. C成分が炭素数12〜20の脂肪酸である請求項1〜5のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  7. A成分を60〜90質量%、B成分を7〜35質量%及びC成分を2〜10質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で80質量%以上となるよう含有する請求項1〜6のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  8. A成分を60〜90質量%、B成分を7〜35質量%及びC成分を2〜10質量%含有し、且つこれらの3成分を合計で100質量%となるよう含有する請求項1〜6のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤。
  9. 湿式法により合成繊維束から抄紙を製造する方法において、請求項1〜8のいずれか一つの項記載の抄紙用合成繊維処理剤を0.1〜30質量%の水性液となし、該水性液を抄紙工程に供する合成繊維束に対し該抄紙用合成繊維処理剤として0.05〜3.0質量%となるよう付着させることを特徴とする抄紙の製造方法。
  10. 合成繊維束がポリオレフィン系合成繊維束である請求項9記載の抄紙の製造方法。
  11. 請求項9又は10記載の抄紙の製造方法によって得られる抄紙。
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