JP2009143887A - シート状化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】臭いの発生を抑制する効果の高い、シート状化粧料を目的とする。
【解決手段】本発明のシート状化粧料は、イオン交換機能を有する繊維が、1質量%以上含まれる不織布を用いることよりなり、液体化粧料が含浸されていることが好ましく、前記不織布は、コットンと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体以外の再生セルロース繊維とからなる群より選ばれる繊維を含むことが好ましく、イオン交換機能を有しない合成繊維を含むことが好ましく、アルミニウムを含む包装体で、包装されていることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明はシート状化粧料に関する。
臭い、特に体臭に対する消費者の関心は非常に高く、それに伴い、消臭への関心も高まってきている。消臭方法としては、吸着性の高い物質に臭いを吸着させる物理的消臭、臭い物質に異なる物質を反応させて、臭いのない物質に変化させる化学的消臭、微生物の働きを応用して、臭い物質を臭いのない物質に代謝させる生物的消臭、また、主に香料によって臭いをマスキングする感覚的消臭がある。
ところで、pHがアルカリ性に傾いた汗は、菌が繁殖しやすくなり、臭いが発生し易い。これに対し、スプレー製剤等でpHを低く抑える技術が知られている。また、汗をかいてしまった後の対処法として、シート状化粧料やドライタオル、ウェットシート等で拭き取る方法があるが、完全には拭き取れず、アルカリ性の汗が残ってしまい、臭いの原因となる。
これまでにも、非球状粉体を担持させて、消臭効果の改善を図ったシート状化粧料が報告されている(例えば、特許文献1)。一方、使用感向上を図ったシート状化粧料について、数多くの報告がなされている(例えば、特許文献2〜5)。
特開2002−37723号公報 特開2007−176813号公報 特開2000−1424号公報 特開2005−187426号公報 特開2000−198729号公報
しかしながら、これまでの対処方法では、アルカリ性に傾いた汗を完全に除去し、臭いの発生を効果的に抑えることはできなかった。また、例えば、pHが酸性または弱酸性の液を含浸させたウェットシートで拭き取ることにより、アルカリ性の汗を中和することができるが、酸性または弱酸性の液は、構成にアルミニウムを持つ包装体を腐食させるという問題があった。
本発明は、臭いの発生を抑制する効果の高い、シート状化粧料を目的とする。
本発明のシート状化粧料は、イオン交換機能を有する繊維が、1質量%以上含まれる不織布を有し、該不織布がpH9以下の液体化粧料に含浸されていることを特徴とする。
前記不織布は、コットンと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を含まない再生セルロース繊維とからなる群より選ばれる繊維を含むことが好ましく、前記不織布は、イオン交換機能を有しない合成繊維を含むことが好ましく、アルミニウムを含む包装体で、包装されていることが好ましい。
本発明のシート状化粧料によれば、効果的に臭いの発生を抑制することができる。
本発明のシート状化粧料は、イオン交換機能を有する繊維を1質量%以上含む不織布を用いたものである。
(不織布)
本発明における不織布とは、一般に不織布と称される全ての形態を含むものとする。不織布の製造方法としては、特に制限はなく、公知の製造方法を用いることができる。例えば、スパンボンド、メルトブロー、サーマルボンド、ケミカルボンド、スパンレース、ニードルパンチなどによる方法が挙げられる。これらの方法の中でも、繊維をカードウエッブにし、水流交絡処理により製造するスパンレース法が特に好ましい。不織布の形状は特に限定されず、矩形、三角形等の多角形や、円形であっても良い。さらに、不織布の表面構造は特に限定されることはなく、例えば、エンボス構造、凹凸形状や、平面構造等が挙げられる。
(イオン交換機能を有する繊維)
本発明におけるイオン交換機能を有する繊維(以降、繊維(A)と記載することがある)は、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体混合再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール系合成樹脂や、アクリロニトリルとアクリル酸エステル(またはメタクリル酸エステル)の共重合体を主成分とするアクリレート系樹脂等からなる合成樹脂繊維内に、イオン交換機能を有する酸性基および/または塩基性基が共有結合しているものである。ここで、イオン交換機能を持つ繊維の官能基は負または正に帯電するものである。
かかるイオン交換機能を示す官能基として下記のようなものが挙げられる。イオン官能基としては、例えば、−COOH、−SOH、−NH、−CSOH、−N(CH、−COOM(M:金属塩、Na、K等)、−SOH、−NH 、−CONH−、−COO−、−SOH、=NH、≡N、−NH 、−OH、−SH、−CONH、HOS−NH−、−O−、−NHNH、−HO−SOを挙げることができる。また、イオン交換機能を示す官能基として、下記化学式で表されるものが挙げられる。
Figure 2009143887
Figure 2009143887
Figure 2009143887
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また、イオン交換機能を有する官能基としては、上述の官能基の金属塩も挙げられる。特に好ましいイオン官能基としては、−COOH、−COONa、−SOH、−SONa、−NH、−N(CHが良い。この中で望ましい官能基は、負に帯電する官能基としては、スルホン基(−SOH)、カルボキシル基(−COOH)が好ましい。また正に帯電する官能基としては、アミノ基(−NH、=NH、≡N)、アミド基(−CONH)、置換アミノ基(−NHR、−NRR’)、第四アンモニウム基(−NRR’R”)(これらは塩基性基或いは陰イオン交換基)が好ましい。上記官能基の対イオンは、H型、Na、K等の金属塩、塩素イオンのハロゲンからなる。上記官能基(正または負の官能基)は、それぞれ1種または2種以上を組み合わせて使用しても良い。更に正と負の官能基を同時に組み合わせて用いても良い。
なお、イオン交換機能を有する酸性基および/または塩基性基の95〜40モル%をH型とし、残りの5〜60モル%をNa、K、Ca、Mg、Al、Ag、Fe、ハロゲン等から選ばれた一種以上の金属塩の型としたものであってもよい。かかるイオン交換機能を持つ官能基を有する繊維製品の製造方法としては、イオン交換基を持つ単量体を重縮合反応或いは連鎖重合反応により樹脂化し繊維体とするか、或いは重縮合反応或いは連鎖重合反応により得られる三次元構造をもつ樹脂或いは繊維体にイオン交換基を導入することによって得ることができる。
上述のようなイオン交換機能を有する繊維として、例えば、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体混合再生セルロース系繊維、カルボキシル基含有アクリル系繊維、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール繊維、スルホン基含有ポリビニルアルコール繊維等が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独であっても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、イオン交換機能を有する繊維は、1種単独で使用して良いし、2種以上を併用しても良い。なお、イオン交換機能を有する繊維としては、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体混合再生セルロース系繊維、カルボキシル基含有アクリル系繊維、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール繊維、スルホン基含有ポリビニルアルコール繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を使用することが好ましい。
このようなイオン交換機能を有する繊維として、具体的にはパラモス(ダイワボウポリテック株式会社製)、エクス(東洋紡績株式会社製)、IFE−SC(株式会社ニチビ製)、IFE−WC(株式会社ニチビ製)等を例示することができる。
不織布中における、イオン交換機能を有する繊維の含量は、1%以上100%以下である。イオン交換機能を有する繊維が1%未満であると、アルカリ性に傾いた汗に対して、充分な緩衝作用を示すことができず、汗由来の臭い発生を有効に抑制できないためである。
(再生セルロース繊維)
本発明における再生セルロース繊維は、コットンと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を含まない再生セルロースとからなる群より選ばれる繊維(以降、繊維(B)と記載することがある)である。具体的には、コットン、レーヨン、リヨセル、キュプラ、アセテート等が例示できる。
不織布中における繊維(B)の含量は、繊維(A)の含量によって規定され、99質量%以下であれば特に限定されない。
(イオン交換機能を有しない合成繊維)
本発明におけるイオン交換機能を有しない合成繊維は、特に限定されることはなく、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリアルキレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ナイロン、アセテート繊維、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン(ビニリデン、塩化ビニリデン)、ポリアクリルニトリル、ポリウレタン、アクリル繊維、モダクリル繊維、アクリル系繊維並びにこれらの組み合わせ、および共重合体からなる繊維が挙げられる。用いる繊維は、1種単独であっても良く、2種以上を併用しても良い。
不織布中における繊維(C)の含量は、繊維(A)の含量によって規定されるため、99質量%以下であれば特に限定されない。しかし、不織布にコシを与えて、シート状化粧料としての使いやすさや、拭き取り時の使用感を高める観点から、繊維(C)は、不織布中に5〜40%含有されていることが好ましく、10〜30質量%含有されていることがより好ましい。繊維(C)の含有量が5質量%未満であるとコシ感が弱すぎ、40質量%を超えると拭き取り時のウェット感に劣るためである。
(液体化粧料)
本発明における液体化粧料とは、水を主成分とし、防腐剤を含み、適度な揮発性を有する化粧料をいう。
液体化粧料は特に限定されることはなく、本発明の効果を妨げない範囲で、防腐剤、アルコール類、界面活性剤、粉体、油分、保湿剤、植物エキス、殺菌剤、清涼剤、滑沢剤、香料等の成分を配合することができる。
また、液体化粧料のpHは9以下であり、pH5〜9であることが好ましい。pH5未満であると、包装体中のアルミニウム層が腐食しやすくなり、pH9を超えると、使用時に皮膚への刺激感が強いことが懸念される。
<水>
液体化粧料中の水としては特に限定されず、例えば、精製水、海洋深層水、ミネラルウォーター、電解酸性イオン水、電解アルカリイオン水等を挙げることができる。
<アルコール類>
所望する揮発性を、液体化粧料に付与するために、アルコール類が配合されることが好ましい。配合されるアルコール類としては、エタノール等を挙げることができる。また、液体化粧料中のアルコール類の配合量は、5〜80質量%が好ましく、7〜50質量%がより好ましく、10〜30質量%が特に好ましい。液体化粧料中のアルコール類の配合量が5質量%未満であると、液体化粧料に揮発性を付与できないおそれがあり、80質量%を超えると、刺激感が強い点で問題がある。
<防腐剤>
防腐剤としては特に限定されず、例えば、メチルパラペン、プロピルパラペン、安息香酸等を挙げることができる。また、液体化粧料中における防腐剤の配合量は特に限定されないが、0.01〜1質量%が好ましく、0.05〜0.5質量%がより好ましい。0.01質量%未満であると、液体化粧料に対する防腐効果が発揮され難く、1質量%を超えると肌に対して刺激感があるためである。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、例えば、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ポリグリセリンジステアレート、ポリグリセリンモノイソステアレート、ポリグリセリンモノリノレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、および変性シリコーン等のノニオン系界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、およびアニオン変性シリコーン等のアニオン系界面活性剤、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、およびカチオン変性シリコーン等のカチオン系界面活性剤、塩化アルキルアミノエチルグリシン液、レシチン、分子内に少なくとも1個のカチオン性基としてのグアニジノ基を有し、かつ界面活性能を有する化合物、またはその塩等の両性活性剤が挙げられる。
<植物エキス>
植物エキスとしては、例えば、コレウス、コレウス地上部、ウスベニアオイ、アブリコ・ド・パラ、ダービリア、カッツアバ、フィランタス、カロフィリス、アロエECW、ミラブアーマ、朝鮮人参、シラカバ、シラカバ樹液、ボダイジュ、チンピ、イチョウ、カシ、ローズマリー、メリッサ、クマセバ、エゾウコギ、甘草フラボノイド、イヌエンジュ、ヤエヤマシタン、クララ、ビャクシ、メロン根、カッコン、ギガルチナ、フクロフノリ、オカクサ、イギス、メース、セージ、ユーカリ、ボタン、厚朴、フウ、リンゴポリフェノール、蘇木、没薬・乳香、センキョウ、トウキ、セロリ、ロベージジャケツイバラ、ナツフジ、ジャケツイバラ、ミクロベルリニア、シタン、グイボルティア、タガヤサン、ヤマハギ、ウスベニアオイ、ヤクモソウ、ゴボウシ、キンセンカ、クサノオ、サイカチ、サンシシ、キンモクセイ、セドロン、イエルバ・ルイサ、アチコリア、マチコ、カルド・サント、オルティガ・ネブラ、チャンカピエドラ、ムナ、アズナックコラコロケ、ウナ・デ・ガト、キウィチャ、アルガロボ、マンザニラ、カキノキ、ロウパラ、マルパジーニョ、ジュルベーバ、サカカ、クイナ、ムルレ、スクピーラ、パータ・デ・ヴァーカ、オリザ、クラヴォ・デ・デフント、モロコシ属、ジュルベーバ、ヴェロニカ、コパイバ、ツリガネニンジン、クサギ、ヒトエグサ、アオサ、アオノリ、ハネモ、イワヅタ、ミル、マツモ、オキナワモズク、モズク、カジメ、レッソニア、マクロシスティス、ヒバマタ、アスコフィラム、アマノリ、マクサ、ヒラクサ、キリンサイ、スギノリ、ツノマタ、ダルス、イリデア、アナアオサ、オゴノリ、アラメ、ワカメ、ヒジキ、マツモ、カジメ、テングサ、ミリン、コンブ、アイヌワカメ、ホンダワラ、ウシケノリ、カギノリ、イバラノリ、ナガマツモ、フノリ、ゲンチアナ、マツカサ、ローヤルゼリー、クマザサ、インビリバ、ビスタ、ノー・デ・カショーロ、ノゲイラ、ペクイ、パウ・アブータ、スクウーバセッテ・サングリアス等が挙げられる。
<保湿剤>
保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、尿素、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、およびポリペプチド等が挙げられる。
<香料>
香料は特に限定されることなく、例えば、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド等、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等といった合成香料、および天然香料、並びに、これらを含む調合香料が挙げられる。なお、香料は、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
<粉体>
本発明のシート状化粧料には、本発明の損なわない範囲で、使用感向上の目的で、粉体を添加することができる。前記粉体としては特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、合成高分子からなる粉体、天然鉱物からなる粉体等が挙げられる。
前記合成高分子からなる粉体としては、例えばナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル、シリコーン、シリコ−ンゴムパウダー、シリコーン複合パウダー等が挙げられる。
一方、前記天然鉱物からなる粉体としては、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
これらの粉体は、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、液体化粧料中の前記粉体の配合量は特に限定されることなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、液体化粧料中の配合量は0.1〜30質量%が好ましく、0.2〜20質量%がより好ましく、0.5〜10質量%であることがさらに好ましい。0.1質量%未満であると、シート状化粧料使用後のさらさら感が不充分となり、30質量%を超えると、使用後の粉っぽさを感じたり、白残りすることがある。
(包装体)
本発明のシート状化粧料を包装するための容器(包装体)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記シート状化粧料の包装体態様としては、特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、(1)アルミナ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(2)シリカ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(3)アルミ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(4)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)(厚さ12μm)/ドライラミネーション/LLDPE(厚さ60μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(5)ナイロン(厚さ20μm)/PE(厚さ50μm)(外層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(6)延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/EVOH(厚さ17μm)/PE(厚さ40μm)(外層/中層/内層)からなるシートから形成された包装体、(7)PET(厚さ12μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ30μm)(外層/接着層/中層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(8)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、等が好適に挙げられる。特に、ガスバリヤ性、遮光性に優れ、内容物の長期保存の観点から、アルミニウムを含む包装体を使用することが好ましい。
本発明におけるアルミニウムを含む包装体とは、アルミ箔が使用されている包装体、およびアルミ蒸着ならびにアルミナ蒸着のフィルムが使用されている包装体全般を示すものとする。例えば、上記の内、(1)、(3)、(7)、(8)の包装体を、アルミニウムを含む包装体として例示できる。
(シート状化粧料の製造方法)
本発明のシート状化粧料の製造方法は、特に限定されることなく、イオン交換機能を有する繊維を1%以上含む不織布を製造し、製造された不織布を、任意の形状に成形・裁断することにより行う。
まず、イオン交換機能を有する繊維を1%以上含む不織布を製造する。不織布の製造方法は特に限定されることなく、湿式スパンレース、スパンボンド、メルトブロー、サーマルボンド、ニードルパンチ等を挙げることができる。
不織布の厚さは特に限定されず、表面の形状や材質、シート状化粧料としての使用感を考慮して決定することができ、例えば0.5〜5mm、より好ましくは0.5〜3mmの範囲で選択することが好ましい。
任意の形状に成形・裁断された前記不織布は、そのまま本発明のシート状化粧料とすることができるが、さらに液体化粧料を含浸させることもできる。液体化粧料の含浸方法は特に限定されず、前記不織布を液体化粧料中に浸漬させても良いし、液体化粧料を不織布に噴霧させることによっても良い。
不織布に含浸させる液体化粧料の量は特に限定されず、不織布のイオン交換機能やシート状化粧料の使用感とを鑑みて決定することができるが、液体化粧料/不織布(質量比)は0.5〜6であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。液体化粧料/不織布(質量比)が0.5未満であると、ウェット感が不足して使用感が悪く、7を超えると使用感が悪い上にコストアップにもつながる。
本発明のシート状化粧料によれば、汗を拭き取ると、汗に含まれるイオン成分がイオン交換基に吸着され、アルカリ性側に傾いた汗のpHを、直ちに調節できる。この結果、汗の付着した肌表面、衣類等において、菌の繁殖を抑制し、そして、汗由来の臭いの発生を効果的に抑制することができる。
また、シート状化粧料に液体化粧料を含浸させることで、前述のpH調節能力を向上させ、かつ使用感を高めることができる。
さらに、不織布中に、繊維(B)を適宜配合することで、シート状化粧料の吸水性、保水性の向上を図ることができる。加えて、繊維(C)を適宜配合することで、不織布にコシ感を付与することができる。そして、繊維(B)、繊維(C)が適宜配合されることにより、シート状化粧料の使用感を向上させることができる。
また、液体化粧料をpH5〜9に制御することで、アルミニウムを含む包装体の腐食を促進させることなく、長期間の保存においても機能劣化を防止できる。加えて、皮膚への刺激が強くなることを防ぐことができる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
(液体化粧料の調製)
表1に示す組成に従い、各組成物を常法に準じて液体化粧料1〜5を調製した。液体化粧料のpHは水酸化ナトリウムとクエン酸を適量添加することで調整した。精製水はバランスとして、全体を100質量%とした。
Figure 2009143887
(シート状化粧料の製造)
<不織布>
イオン交換機能を有する繊維(A)として、パラモス(ダイワボウポリテック株式会社製)、エクス(東洋紡績株式会社製)、IFE−SC(株式会社ニチビ製)、IFE−WC(株式会社ニチビ製)を用いた。コットンと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体以外の再生セルロースとからなる群から選ばれる繊維(B)として、レーヨン、コットン、リヨセルを用いた。また、イオン交換機能を有しない合成繊維である繊維(C)として、ポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘複合繊維、ポリエステル/ポリエチレン芯鞘複合繊維、ポリエステル/ポリエチレン分割繊維、ポリエステル/ナイロン分割繊維を用いた。
表2〜4に示す組成に従い、湿式スパンレース法により、不織布(10cm×10cm)を製造した。得られた不織布に、液体化粧料1〜5を、表2〜4に示す比率で含浸させてシート状化粧料を製造した。得られたシート状化粧料を用い、pH変化評価、臭い評価、拭き取り時のウェット感評価、コシ感評価、包装体適合性評価、皮膚刺激感評価を行い、その結果を表2〜4に示す。
(pH変化評価)
シート状化粧料の表面を、接触型pHメータ(6261−10C、HORIBA製)を用いて、pHを測定し、その測定値をαとした。次にトリエタノールアミン溶液(pH8)3gをシート状化粧料の表面に塗布して、1分間室温で放置した。トリエタノールアミン溶液が塗布された面を、接触型pHメータを用いて、pHを測定し、その測定値をβとした。そして、下記(I)式により、pH変化を算出した。
pH変化=β−α ・・・・・(I)
(臭い評価)
pH7〜8の汗をかいたパネラ10人が、シート状化粧料で上半身を拭いた後に、Tシャツを着用した。Tシャツ着用して8時間後に、着用したTシャツの臭いの強さを、評価者5人が下記評価基準で官能評価し、その平均点を臭い評価とした。前記平均点が3以下である場合を、臭い抑制効果が良好であると判断した。
5点:極めて強い臭い
4点:強い臭い
3点:簡単に感知できる臭い
2点:何の臭いかわかる程度の弱い臭い
1点:わずかに感知できる程度の弱い臭い
0点:臭いを感知できない
(拭き取り時のウェット感評価)
10人のパネラがシート状化粧料を使用し、官能評価(6段階)を行い、下記の基準でウェット感を評価した。
◎:ウェット感が非常に良い(全員が良いと答えた)
○:ウェット感が良い(10人中、7〜9人が良いと答えた)
△:ウェット感がやや良くない(10人中、4〜6人が良いと答えた)
×:ウェット感が良くない(10人中、良いと答えたのは3人以下であった)
××:ウェット感が非常に良くない(0点をつけた人が、10人中、5人以上であった)
<官能評価>
5点:良い
4点:やや良い
3点:どちらともいえない
2点:やや悪い
1点:悪い
0点:ウェット感がない
(コシ感評価)
10人のパネラがシート状化粧料を使用し、官能評価(5段階)を行い、下記の基準でコシ感を評価した。
◎:コシ感が非常に良い(全員が良いと答えた)
○:コシ感が良い(10人中、7〜9人が良いと答えた)
△:コシ感がやや良くない(10人中、4〜6人が良いと答えた)
×:コシ感が良くない(10人中、良いと答えたのは3人以下であった)
<官能評価>
5点:良い
4点:やや良い
3点:どちらともいえない
2点:やや悪い
1点:悪い
(包装体適合性評価)
下記包装体の中に、シート状化粧料10枚を積層して、40℃で6ヶ月間保管した。6ヶ月保管後、目視にて包装体の状態を観察し、下記の基準に従って包装体適合性を評価した。
○:アルミ箔の腐食は認められない
△:アルミ箔にごくわずかな腐食部分が認められた
×:アルミ箔に多くの腐食部分が認められた
<包装体>
(1)収納体:PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)
(2)フラップ:OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)
(皮膚刺激感評価)
30人のパネラが、シート状化粧料を使用し、官能評価(3段階)を行い、下記の基準で皮膚刺激感を評価した。
○:全員が刺激感がないと答えた
△:30人中、27〜29人が刺激感がないと答えた
×:30人中、刺激感がないと答えたのは26人以下であった
<官能評価>
3点:刺激感はない
2点:刺激感がごくわずかある
1点:刺激感がある
(総合評価)
上記の各評価(臭い評価、拭き取り時のウェット感、コシ感、包装体適合性、皮膚刺激感)を基に、下記評価基準に従い、シート状化粧料を総合的に判断した。
5点:臭い評価が3点以下、かつ他の評価項目が◎か○
4点:臭い評価が3点以下、かつ他の評価項目に△がある
3点:臭い評価が3点以下、かつ他の評価項目の×が2個以下でウェット感評価が××ではない
2点:臭い評価が3点以下、かつウェット感評価が××である
1点:臭い評価が3点を超える
Figure 2009143887
Figure 2009143887
Figure 2009143887
表2〜4の結果から明らかなように、イオン交換機能を有する繊維を配合した、実施例1〜28では、pH変化が小さく、臭い評価は3以下で良好であり、総合評価も3以上で良好であった。これに対し、繊維(A)を1%以上含まない、比較例1〜4では、pH変化が2を超え、臭い評価も3を超えており、臭い発生抑制に有効的でないことがわかった。また、イオン交換機能を有する繊維を50%含む比較例5においては、液体化粧料をpH10としたため、汗のpHを効果的に酸性側に傾かせることができず、良好な臭い評価を得ることができなかった。一方、液体化粧料を含浸させていない比較例6は、臭い評価は良好であったものの、拭き取り時のウェット感等を含めた総合評価では、シート状化粧料として良好な評価は得られなかった。
実施例1〜7の結果から、繊維(A)を1%以上含めば、レーヨンを繊維(B)とした組み合わせにおいて、いずれも臭い評価、ウェット感評価、コシ感評価が良好であることがわかった。実施例8、9では、繊維(B)の種類を変更しても、臭い評価、ウェット感評価、コシ感評価が良好であることがわかった。さらに好適量の繊維(C)が含まれた、実施例10〜13では、コシ感が向上していることがわかった。
実施例14〜16の結果から、繊維(A)の種類を変更しても、臭い評価、ウェット感評価、コシ感評価が良好であることがわかった。
不織布を、繊維(A):繊維(B)=50:50とした実施例の比較では、液体化粧料を含浸させた実施例3、8、9、14〜16、23〜26、28は、液体化粧料を含浸させていない比較例6に比べて、臭い評価が良好であった。加えて、液体化粧料を0.5〜6質量倍含浸させた、実施例3、8、9、14〜16、23〜26は、液体化粧料を含浸しない比較例6や、過剰に含浸させた実施例28に比べて、良好なウェット感を得られることがわかった。
液体化粧料をpH7とした実施例1〜20、28では、いずれも包装体適合性、皮膚刺激性は良好であった。


Claims (4)

  1. イオン交換機能を有する繊維が、1質量%以上含まれる不織布を有し、該不織布がpH9以下の液体化粧料を含浸させたことを特徴とする、シート状化粧料。
  2. 前記不織布は、コットンと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を含まない再生セルロース繊維とからなる群より選ばれる繊維を含むことを特徴とする、請求項1に記載のシート状化粧料。
  3. 前記不織布は、イオン交換機能を有しない合成繊維を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のシート状化粧料。
  4. アルミニウムを含む包装体で、包装されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート状化粧料。
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