JP2022145011A - シート化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】液量感(ひたひた感)および冷感、ならびにこれらの持続性に優れたシート化粧料を提供することすること。【解決手段】不織布と、前記不織布に含浸された化粧料組成物とを含むシート化粧料であって、前記不織布が、パルプ、パルプおよびコットン、パルプおよびリヨセル、もしくはパルプ、コットンおよびリヨセルのいずれかにより構成され、前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が250~350質量部であり、前記化粧料組成物が、エタノールを10~39質量%、l-メントールを0.10質量%以上、および水を60~89質量%含有するシート化粧料。【選択図】なし
Description
本発明は、シート化粧料に関する。
シート化粧料は、シート基材に化粧料組成物を含浸させて形成される。シート化粧料としては、汗、皮脂汚れや古い角質等の汚れを拭き取って肌を清潔に保つことを主目的とするボディ用シート化粧料;メイク落としや洗顔を主目的とするフェイス用シート化粧料等が知られている。
近年、新たなシート化粧料として、首にかけることができる程度の大判タイプのものが提案されている(例えば、特許文献1)。
汚れやメイクを拭き取るような一時的な使用を目的とした従来のシート化粧料に対し、かかる大判タイプのシート化粧料は、首にかける等することにより、ある程度の時間(例えば数十分以上)、冷感や清涼感を持続させることを目的としている。
本発明は、液量感(ひたひた感)および冷感、ならびにこれらの持続性に優れたシート化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の材質からなる不織布に、エタノール、l-メントールおよび水を含有する所定の化粧料組成物が所定量含浸されてなるシート化粧料とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は
〔1〕不織布と、前記不織布に含浸された化粧料組成物とを含むシート化粧料であって、前記不織布が、(1)パルプ、(2)パルプおよびコットン、(3)パルプおよびリヨセル、もしくは(4)パルプ、コットンおよびリヨセルのいずれかにより構成され、前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が250~350質量部であり、前記化粧料組成物が、下記成分(A)を10~39質量%、下記成分(B)を0.10質量%以上、および下記成分(C)を60~89質量%含有するシート化粧料、
成分(A):エタノール
成分(B):l-メントール
成分(C):水
〔2〕前記不織布が、(1)パルプ、もしくは(2)パルプおよびコットンのいずれかにより構成される、上記〔1〕記載のシート化粧料、
〔3〕前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が270~350質量部である、上記〔1〕または〔2〕記載のシート化粧料、
〔4〕前記成分(A)を18~32質量%、および前記成分(C)を60~81質量%含有する、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のシート化粧料、に関する。
〔1〕不織布と、前記不織布に含浸された化粧料組成物とを含むシート化粧料であって、前記不織布が、(1)パルプ、(2)パルプおよびコットン、(3)パルプおよびリヨセル、もしくは(4)パルプ、コットンおよびリヨセルのいずれかにより構成され、前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が250~350質量部であり、前記化粧料組成物が、下記成分(A)を10~39質量%、下記成分(B)を0.10質量%以上、および下記成分(C)を60~89質量%含有するシート化粧料、
成分(A):エタノール
成分(B):l-メントール
成分(C):水
〔2〕前記不織布が、(1)パルプ、もしくは(2)パルプおよびコットンのいずれかにより構成される、上記〔1〕記載のシート化粧料、
〔3〕前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が270~350質量部である、上記〔1〕または〔2〕記載のシート化粧料、
〔4〕前記成分(A)を18~32質量%、および前記成分(C)を60~81質量%含有する、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のシート化粧料、に関する。
本発明によれば、液量感(ひたひた感)および冷感、ならびにこれらの持続性に優れたシート化粧料が提供される。
本実施形態に係るシート化粧料は、不織布と、該不織布に含浸された化粧料組成物とを含む。なお、本明細書において、「~」を用いて数値範囲を示す場合、その両端の数値を含むものとする。
<不織布>
本実施形態に係る不織布は、本実施形態に係る化粧料組成物が含浸可能なシート状の支持体であり、本実施形態に係るシート化粧料において、いわゆるシート基材の役割を担う。
本実施形態に係る不織布は、本実施形態に係る化粧料組成物が含浸可能なシート状の支持体であり、本実施形態に係るシート化粧料において、いわゆるシート基材の役割を担う。
本実施形態に係る不織布は、(1)パルプ、(2)パルプおよびコットン、(3)パルプおよびリヨセル、もしくは(4)パルプ、コットンおよびリヨセルのいずれかにより構成される。パルプは、保水性に優れるため、本実施形態に係るシート化粧料の液量感および冷感、ならびにこれらの持続性を向上させることができる。コットンおよびリヨセルは、吸水性に優れるため、本実施形態に係るシート化粧料に、より多くの化粧料組成物を含浸させることができる。なかでも、(1)パルプ、もしくは(2)パルプおよびコットンのいずれかにより構成される不織布が好ましく、(2)パルプおよびコットンにより構成される不織布がより好ましい。なお、本実施形態に係る不織布は、パルプ、コットンおよびリヨセル以外の材料を実質的に含まない(例えば、1.0質量%未満、0.1質量%未満、0質量%)ものとする。
不織布100質量%中のパルプの含有量は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。パルプの含有量を前記の範囲とすることにより、保水性を保持し、本実施形態に係るシート化粧料の液量感および冷感、ならびにこれらの持続性をより向上させることができる。一方、パルプの含有量の上限値は特に制限されず、コットンおよびリヨセルによる効果に応じて適宜調整することができ、例えば、100質量%、90質量%以下、70質量%以下、50質量%以下とすることができる。
不織布100質量%中のコットンおよびリヨセルの合計含有量は、吸水性の観点から、例えば、10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上とすることができる。一方、コットンおよびリヨセルの合計含有量は、パルプの効果を得る観点、また、不織布のハリやコシが過多になることにより使用感が低下することを防止する観点から、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。
本実施形態に係る不織布には、凹凸や柄を付与してもよい。凹凸および柄を付与する方法としては、エンボス加工処理、水圧による方法等が挙げられる。上記エンボス加工処理としては、特に限定されず、例えば、裏面を押し上げて浮かす(したがって裏面は凹む)方式や、表面に特殊なインクを付着することで凸部を形成する(裏面は凹まない)方式等が挙げられる。
不織布の厚さは、肌に多くの化粧料組成物を供給する観点から、150μm以上が好ましく、200μm以上がより好ましく、250μm以上がさらに好ましい。一方、不織布の厚さは、使用時にたれ落ちが発生する等使用感が低下することを防止する観点から、1200μm以下が好ましく、1100μm以下がより好ましく、1050μm以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、不織布の厚さは、JIS L 1913に記載の測定方法に準拠して測定される値である。
不織布の目付は、保水性を保持する観点から、30g/m2以上が好ましく、35g/m2以上がより好ましく、40g/m2以上がさらに好ましい。一方、使用感の観点からは、80g/m2以下が好ましく、70g/m2以下がより好ましく、60g/m2以下がさらに好ましい。
本実施形態に係る不織布は、公知慣用の製造方法により製造することができる。また、本実施形態に係る不織布は市販品を用いることもできる。
<化粧料組成物>
本実施形態に係る化粧料組成物は、エタノール、l-メントール、および水を必須の成分として含有する。なお、本明細書においては、上記エタノールを「成分(A)」;上記l-メントールを「成分(B)」;上記水を「成分(C)」と称する場合がある。
本実施形態に係る化粧料組成物は、エタノール、l-メントール、および水を必須の成分として含有する。なお、本明細書においては、上記エタノールを「成分(A)」;上記l-メントールを「成分(B)」;上記水を「成分(C)」と称する場合がある。
本実施形態に係る化粧料組成物に含有される上記各成分の含有量は、それぞれ、化粧料組成物中の合計の含有量が100質量%以下となるように、記載の範囲内から適宜選択することができる。
[成分(A):エタノール]
本実施形態に係る化粧料組成物は、エタノールを含有する。エタノールは揮発性が高いため、気化熱によって、本実施形態に係るシート化粧料の使用直後に優れた冷感を付与することができる。
本実施形態に係る化粧料組成物は、エタノールを含有する。エタノールは揮発性が高いため、気化熱によって、本実施形態に係るシート化粧料の使用直後に優れた冷感を付与することができる。
化粧料組成物100質量%中の成分(A)の含有量は、冷感付与の観点から、10質量%以上であり、12質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、18質量%以上がさらに好ましく、21質量%以上が特に好ましい。一方、成分(A)の含有量は、液量感の持続性の観点から、39質量%以下であり、38質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、32質量%以下がさらに好ましい。
[成分(B):l-メントール]
本実施形態に係る化粧料組成物は、l-メントールを含有する。l-メントールを用いることで、冷感およびその持続性をより向上させることができる。
本実施形態に係る化粧料組成物は、l-メントールを含有する。l-メントールを用いることで、冷感およびその持続性をより向上させることができる。
化粧料組成物100質量%中の成分(B)の含有量は、冷感向上の観点から、0.10質量%以上であり、0.12質量%以上が好ましく、0.14質量%以上がより好ましい。一方、成分(B)の含有量は、刺激性低減の観点から、2.0質量%以下であり、1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.50質量%以下がさらに好ましい。
[成分(C):水]
本実施形態に係る化粧料組成物は、水を含有する。水は揮発性が低いため、本実施形態に係るシート化粧料に長く残存し、冷感を持続させることができる。
本実施形態に係る化粧料組成物は、水を含有する。水は揮発性が低いため、本実施形態に係るシート化粧料に長く残存し、冷感を持続させることができる。
本実施形態において使用可能な水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水等が挙げられる。
化粧料組成物100質量%中の成分(C)の含有量は、成分(A)、成分(B)、およびその他の成分を除いた残部を、その含有量とすることができる。成分(C)の含有量は、液量感の持続性の観点から、60質量%以上であり、62質量%以上が好ましく、64質量%以上がより好ましく、66質量%以上がさらに好ましく、68質量%以上が特に好ましい。一方、成分(C)の含有量は、89質量%以下であり、88質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、81質量%以下がさらに好ましく、78質量%以下が特に好ましい。
[その他の成分]
本実施形態に係る化粧料組成物は、上記成分(A)、成分(B)、および成分(C)以外の成分(その他の成分)を含有していてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高級アルコール、成分(A)以外の低級アルコール、多価アルコール、水溶性増粘剤、成分(B)以外の清涼剤、香料、粉体、色素、酸化防止剤、防腐成分、紫外線吸収剤、無機顔料、パール化剤、ビタミン類、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤等の添加剤等が挙げられる。上記その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記その他の成分からは、上記成分(A)、成分(B)、および成分(C)に含まれるものは除かれるものとする。
本実施形態に係る化粧料組成物は、上記成分(A)、成分(B)、および成分(C)以外の成分(その他の成分)を含有していてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高級アルコール、成分(A)以外の低級アルコール、多価アルコール、水溶性増粘剤、成分(B)以外の清涼剤、香料、粉体、色素、酸化防止剤、防腐成分、紫外線吸収剤、無機顔料、パール化剤、ビタミン類、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤等の添加剤等が挙げられる。上記その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記その他の成分からは、上記成分(A)、成分(B)、および成分(C)に含まれるものは除かれるものとする。
上記ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、グリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン性界面活性剤を含有する場合の化粧料組成物100質量%中の含有量は、特に限定されないが、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上がさらに好ましい。また、ノニオン性界面活性剤の含有量は、2.00質量%以下が好ましく、1.00質量%以下がより好ましく、0.50質量%以下がさらに好ましい。
上記アニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、高級脂肪酸石鹸、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシルメチルタウリン塩、N-アシル-N-メチル-β-アラニン塩、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルカルボン酸塩、アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸およびその塩、N-アシルサルコシンおよびその塩、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩等が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記カチオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩等のアミン塩;モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩;アルキルピリジニウム塩等の環式4級アンモニウム塩;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記両性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩、N-アシルアミノエチル-N-2-ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両性界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸塩、アルキルイミノジプロピオン酸塩等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの両性界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記高級アルコールとしては、例えば、炭素数8~22の直鎖または分岐鎖のアルコールが挙げられる。具体的には、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、デシルアルコール、セタノール等が挙げられる。
上記成分(A)以外の低級アルコールとしては、例えば、炭素数1~4の直鎖または分岐鎖のアルコールが挙げられる。具体的には、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、t-ブタノール等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、グリコール類、グリセリン類、糖アルコール等が挙げられ、グリコール類およびグリセリン類が好ましく、グリコール類がより好ましい。具体的には、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン等が挙げられる。
上記水溶性増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシビニルポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキルエーテル、アクリル酸アルキルコポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-20)コポリマー、(アクリレーツ/ネオデカン酸ビニル)クロスポリマー等のアクリル系増粘剤;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系増粘剤;キサンタンガム、ゼラチン、グアガム、カラギーナン、ペクチン等の天然ガム系増粘剤等が挙げられる。
上記成分(B)以外の清涼剤としては、特に限定されないが、例えば、l-メンチルグリセリルエーテル、1,8-シネオール、乳酸メンチル、ハッカ油、ペパーミント油、カンファー、イシリン等が挙げられる。
粉体としては、特に制限はなく、天然物、造粒物、複合粉体等いずれの由来であってもよい。粉体の形状は、特に限定されず、例えば、球状、燐片状、板状、粉末状等が挙げられる。粉体の具体例としては、例えば、ナイロン、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン、セルロース、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、シルセスキオキサン等の有機粉体;タルク、シリカ、ヒドロキシアパタイト、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機粉体が挙げられる。これらの粉体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、トコフェロールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体等が挙げられる。
上記金属イオン封鎖剤としては、特に限定されないが、例えば、エデト酸塩、リン酸、ポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。
本実施形態に係る化粧料組成物は、常法により製造することができる。例えば、上記各成分を混合し、公知の方法、具体的には、パドルミキサー等で攪拌する方法等で、各成分を均一化する方法が挙げられる。
<シート化粧料>
本実施形態に係るシート化粧料は、上記の不織布と、該不織布に含浸された上記の化粧料組成物を必須の構成成分として含む。本実施形態に係るシート化粧料は、本実施形態に係る不織布および本実施形態に係る化粧料組成物以外の構成成分を含んでいてもよい。
本実施形態に係るシート化粧料は、上記の不織布と、該不織布に含浸された上記の化粧料組成物を必須の構成成分として含む。本実施形態に係るシート化粧料は、本実施形態に係る不織布および本実施形態に係る化粧料組成物以外の構成成分を含んでいてもよい。
本実施形態に係るシート化粧料における、上記不織布100質量部に対する上記化粧料組成物の含浸量は、良好な液量感および冷感を付与する観点から、250質量部以上であり、270質量部以上が好ましく、290質量部以上がより好ましい。また、使用時にたれ落ちが発生する等使用感が低下することを防止する観点、および生産性向上の観点からは、350質量部以下であり、340質量部以下が好ましく、330質量部以下がより好ましい。
本実施形態に係るシート化粧料の形状はシート状である。これにより、肌を拭く使用形態での使用性に優れ、携帯性にも優れる。シートの平面形状は、特に限定されないが、例えば、四角形(例えば、正方形、長方形等)、三角形等の多角形;円形、楕円形、半円形;三日月形;樽形;鼓形;キャラクターの形状等が挙げられる。中でも、生産性、使用性や梱包性の観点からは四角形が好ましい。本実施形態に係るシート化粧料には、切れ込み部、くり抜き部、凹凸部等の成型が施されていてもよい。本実施形態に係るシート化粧料のシートの片面の表面積は、特に限定されないが、使用性、携帯性、包装性等の観点から50~2500cm2が好ましい。
本実施形態に係るシート化粧料は、乾燥防止、外出時の携帯性、使用時の取り扱い性等の観点から、包装容器に収納されることが好ましい。本実施形態に係るシート化粧料は1枚ごとに個別包装されていてもよいし、生産コスト、生産効率等の観点から、複数枚の本実施形態に係るシート化粧料が同一包装容器内に収納されていてもよい。1つの包装容器に収納される本実施形態に係るシート化粧料の枚数は、特に限定されないが、2~50枚(/1包装容器)が好ましい。特に、シート化粧料は複数枚積層し保存した後に使用する際に上下間で使用感の差異が小さいため、10枚(/1包装容器)以上(特に、25枚(/1包装容器)以上)であってもよい。本実施形態に係るシート化粧料は、二つ折り、三つ折り、四つ折り等に折り畳んで包装容器に収納されていることが好ましい。
上記包装容器としては、例えば、袋体(包装袋)、箱状容器等が挙げられる。上記包装容器は、上記化粧料組成物の揮発を抑制できるものが好ましい。上記包装容器の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂;アルミニウム等の金属等が挙げられる。上記包装容器としては、軽量であり優れた揮発防止効果を有する観点から、表面に金属層が積層または蒸着された樹脂製の包装容器(特に、包装袋)が好ましく、より好ましくは表面にアルミニウム蒸着された樹脂製の包装袋である。
本実施形態に係るシート化粧料は、上記の不織布に上記の化粧料組成物を含浸させることにより製造することができる。不織布に化粧料組成物を含浸させる方法は、特に限定されず、例えば、折りたたまれた状態の不織布に化粧料組成物を注入し含浸させる方法、不織布に化粧料組成物をスプレーする方法、印刷法を用いて不織布に化粧料組成物を含浸させる方法、化粧料組成物中に不織布を浸す方法等が挙げられる。
本実施形態に係るシート化粧料は、例えば、シート洗顔料(洗顔シート)、ボディ用拭き取りシート、ウェットティッシュ、使い捨ておしぼり、お尻拭きシート、メイク落としシート等として使用することができる。なお、本実施形態に係るシート化粧料は、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨のいずれであってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種材料をまとめて示す。
ノニオン性界面活性剤1:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン RCW-40」(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)
ノニオン性界面活性剤2:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン DC-620」(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンレンテトラデシルエーテル)
不織布1:パルプのみにより構成される不織布
不織布2:パルプおよびコットンにより構成される不織布
不織布3:パルプおよびリヨセルにより構成される不織布
不織布5:コットンのみにより構成される不織布
不織布6:コットンおよびレーヨンにより構成される不織布
ノニオン性界面活性剤1:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン RCW-40」(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)
ノニオン性界面活性剤2:青木油脂工業(株)製の「ブラウノン DC-620」(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンレンテトラデシルエーテル)
不織布1:パルプのみにより構成される不織布
不織布2:パルプおよびコットンにより構成される不織布
不織布3:パルプおよびリヨセルにより構成される不織布
不織布5:コットンのみにより構成される不織布
不織布6:コットンおよびレーヨンにより構成される不織布
(実施例および比較例)
表1に記した組成に従い、実施例および比較例の各化粧料組成物を常法により調製した。さらに、上記化粧料組成物を、各不織布(材質:表1に記載、厚さ:340μm、目付:50g/m2)に、不織布100質量部に対して化粧料組成物を表1に記した質量割合で含浸させ、実施例および比較例の各シート化粧料(シートサイズ:30cm×60cm、長方形)を作製した。得られた各試験用シート化粧料の、肌に当てた直後および肌に当てたまま2時間経過した後の液量感(ひたひた感)および冷感について、下記の評価基準により評価した。上記評価は、専門評価員3名により、25℃、湿度50%RHの恒温恒湿の条件下で実施した。なお、肌に当てた直後の液量感または冷感が不良であったシート化粧料については、2時間経過後の評価を省略した。
表1に記した組成に従い、実施例および比較例の各化粧料組成物を常法により調製した。さらに、上記化粧料組成物を、各不織布(材質:表1に記載、厚さ:340μm、目付:50g/m2)に、不織布100質量部に対して化粧料組成物を表1に記した質量割合で含浸させ、実施例および比較例の各シート化粧料(シートサイズ:30cm×60cm、長方形)を作製した。得られた各試験用シート化粧料の、肌に当てた直後および肌に当てたまま2時間経過した後の液量感(ひたひた感)および冷感について、下記の評価基準により評価した。上記評価は、専門評価員3名により、25℃、湿度50%RHの恒温恒湿の条件下で実施した。なお、肌に当てた直後の液量感または冷感が不良であったシート化粧料については、2時間経過後の評価を省略した。
(1)液量感(肌に当てた直後および肌に当てたまま2時間経過した後にそれぞれ評価)
A(優れる):充分に感じる
B(良好):感じる
C1(不良):ほとんど感じない
C2(不良):液が過剰にある状態(含浸しきれず液が垂れている状態)
A(優れる):充分に感じる
B(良好):感じる
C1(不良):ほとんど感じない
C2(不良):液が過剰にある状態(含浸しきれず液が垂れている状態)
(2)冷感(肌に当てた直後および肌に当てたまま2時間経過した後にそれぞれ評価)
A(優れる):充分に感じる
B(良好):感じる
C(不良):ほとんど感じない
A(優れる):充分に感じる
B(良好):感じる
C(不良):ほとんど感じない
表1の結果より、特定の材質からなる不織布に、エタノール、l-メントールおよび水を含有する所定の化粧料組成物が所定量含浸されてなる本発明のシート化粧料は、液量感(ひたひた感)および冷感、ならびにこれらの持続性に優れることがわかる。
処方例1
パルプおよびコットンにより構成される不織布(厚さ:340μm、目付:50g/m2)100質量部に下記組成からなる化粧料組成物330質量部を含浸させて、シート化粧料(シートサイズ:30cm×60cm、長方形)とした。
エタノール 30.00質量%
l-メントール 0.15質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンレンテトラデシルエーテル 0.15質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.10質量%
クエン酸ナトリウム 0.15質量%
クエン酸 0.05質量%
香料 0.20質量%
精製水 残部
合計 100.00質量%
パルプおよびコットンにより構成される不織布(厚さ:340μm、目付:50g/m2)100質量部に下記組成からなる化粧料組成物330質量部を含浸させて、シート化粧料(シートサイズ:30cm×60cm、長方形)とした。
エタノール 30.00質量%
l-メントール 0.15質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンレンテトラデシルエーテル 0.15質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.10質量%
クエン酸ナトリウム 0.15質量%
クエン酸 0.05質量%
香料 0.20質量%
精製水 残部
合計 100.00質量%
本発明のシート化粧料は、液量感(ひたひた感)および冷感、ならびにこれらの持続性に優れたシート化粧料として有用である。
Claims (4)
- 不織布と、前記不織布に含浸された化粧料組成物とを含むシート化粧料であって、
前記不織布が、(1)パルプ、(2)パルプおよびコットン、(3)パルプおよびリヨセル、もしくは(4)パルプ、コットンおよびリヨセルのいずれかにより構成され、
前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が250~350質量部であり、
前記化粧料組成物が、下記成分(A)を10~39質量%、下記成分(B)を0.10質量%以上、および下記成分(C)を60~89質量%含有するシート化粧料。
成分(A):エタノール
成分(B):l-メントール
成分(C):水 - 前記不織布が、(1)パルプ、もしくは(2)パルプおよびコットンのいずれかにより構成される、請求項1記載のシート化粧料。
- 前記不織布100質量部に対する前記化粧料組成物の含浸量が270~350質量部である、請求項1または2記載のシート化粧料。
- 前記成分(A)を18~32質量%、および前記成分(C)を60~81質量%含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のシート化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021046252A JP2022145011A (ja) | 2021-03-19 | 2021-03-19 | シート化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021046252A JP2022145011A (ja) | 2021-03-19 | 2021-03-19 | シート化粧料 |
Publications (1)
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JP2021046252A Pending JP2022145011A (ja) | 2021-03-19 | 2021-03-19 | シート化粧料 |
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- 2021-03-19 JP JP2021046252A patent/JP2022145011A/ja active Pending
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