JP2009143474A - エアバッグリッド部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、樹脂製枠部材の固定枠部への負荷を防止すると共に、開閉ドア部が並進モードとなることを防止し得るようにする。
【解決手段】エアバッグリッド部材5が、開裂溝7によって、リッド部8と、リッド外周部9とに区分可能に構成され、樹脂製枠部材6が、開閉ドア部11と、固定枠部12と、両者間に位置するヒンジ用余長部13とを備え、開閉ドア部11が、リッド部8の裏面に対して溶着され、固定枠部12が、リッド外周部9の裏面に対して溶着されたエアバッグリッド部構造であって、ヒンジ用余長部13に対し、開閉ドア部11の開成直後には機能せず、開閉ドア部11の開成途中で開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定するように機能可能な中途作動型ヒンジ中心規定部31を、部分的に設けるようにしている。
【選択図】図1

Description

この発明は、エアバッグリッド部構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部に、図7に示すようなインストルメントパネル1が設けられている。このインストルメントパネル1には、助手席側の部分に助手席用のエアバッグ装置2が設けられている。この助手席用のエアバッグ装置2は、緊急時に、インストルメントパネル1の部分から袋状のエアバッグ本体を車室内乗員側へ向けて膨出させることにより、乗員を保護・拘束し得るようにしたものである。このような助手席用のエアバッグ装置2は、図8に示すように、上記したエアバッグ本体を膨出可能に備えたエアバッグモジュール3と、インストルメントパネル1からのエアバッグ本体の膨出用開口部となるエアバッグリッド部4とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
このうち、エアバッグリッド部4は、図9に示すように、エアバッグリッド部材5と、このエアバッグリッド部材5の裏面側に配設された樹脂製枠部材6とを備えている。この場合、エアバッグリッド部材5は、インストルメントパネル1に一体形成されている。
上記したエアバッグリッド部材5は、裏面側にほぼ閉ループ状の開裂溝7(図7も併せて参照のこと)を備えており、この開裂溝7によって、上記した膨出用開口部を開成可能なリッド部8と、このリッド部8の外周を取囲むリッド外周部9とに区分可能に構成されている。
また、上記した樹脂製枠部材6は、リッド部8のほぼ下方に位置する開閉ドア部11と、リッド外周部9のほぼ下方に位置する固定枠部12と、開閉ドア部11および固定枠部12の間を所要の余長を有して連結するヒンジ用余長部13とを備えている。
更に、開閉ドア部11は、リッド部8の裏面に対して溶着可能とされている。同様に、固定枠部12は、リッド外周部9の裏面に対して溶着可能とされている。
そのために、開閉ドア部11は、その上面に、リッド部8の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ14を備えている。同様に、固定枠部12は、その上面に、リッド外周部9の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ15を備えている。
なお、符号16は、リッド部8が開成する際のヒンジ中心部、符号17は、固定枠部12に設けられた取付脚部である。ここで、ヒンジ中心部16は、固定点として設定されるようなものではなく、リッド部8の回動に伴う実質的なものである。また、取付脚部17は、エアバッグ本体の膨出用開口部の縁部にほぼ沿って、エアバッグ本体のほぼ膨出方向下方へ延びるように、固定枠部12から一体に延設形成されたものである。この取付脚部17は、エアバッグモジュール3の上端部を収容してエアバッグ本体の膨出をガイドすると共に、エアバッグモジュール3の上端部近傍を、フック部18(図8も併せて参照のこと)を介して係止、保持させ得るようにしたものである。なお、エアバッグモジュール3は、その下端部を図示しない車体強度部材に対し、ブラケットを介して固定される。この固定部分については、良く知られた構造であっても良い。
このような構成によれば、インストルメントパネル1に一体形成されたエアバッグリッド部材5の裏面側に、樹脂製枠部材6を配設し、開閉ドア部11の上面に設けた溶着用リブ14を、リッド部8の裏面に対して振動溶着し、固定枠部12の上面に設けた溶着用リブ15を、リッド外周部9の裏面に対して振動溶着することによって、エアバッグリッド部4を構成する。
そして、このエアバッグリッド部4に対し、エアバッグモジュール3を取付ける。エアバッグモジュール3は、その下端部を図示しない車体強度部材に対し、ブラケットを介して固定させるようにする。また、エアバッグモジュール3は、その上端部を取付脚部17の内側に収容した状態で、フック部18を介して取付脚部17に係止、保持させ得るようにする。但し、フック部18は、非作動時は、遊嵌状態に設置しておくようにする。
緊急時に、エアバッグモジュール3から膨張・展開したエアバッグ本体は、図10に矢印Aで示すように、開閉ドア部11およびリッド部8を下側から押圧し、図11に示すように、ほぼ閉ループ状の開裂溝7を破断して開閉ドア部11およびリッド部8を開成し、インストルメントパネル1の部分に膨出用開口部を形成することによって、車室内へ膨出して行くように作動する。
一方、ほぼ閉ループ状の開裂溝7が破断されることにより開成を開始した開閉ドア部11およびリッド部8は、図11に矢印Bおよび破線で示すように、ヒンジ中心部16を中心として最後まで回動すると共に、ヒンジ用余長部13は、この回動に追従して伸びることにより回動を補助し、且つ、切れないで残ることにより開閉ドア部11と固定枠部12との分離による飛散を防止することが予定されている。
特開2004−175303号公報
しかしながら、上記エアバッグリッド部構造には、以下のような問題があった。
即ち、閉ループ状の開裂溝7が完全に破断された後、開閉ドア部11およびリッド部8が、ヒンジ中心部16を中心として、最後まで回動するいわゆる回動モード(図11参照)とはならずに、ヒンジ用余長部13が成行きまかせに伸びた結果、例えば、図12〜図14に順に示すように、ヒンジ中心部16がリッド外周部9の上面に沿って移動することなどにより、開閉ドア部11およびリッド部8が、ヒンジ中心部16と共にリッド外周部9の上面に沿って並進してしまう、いわゆる並進モードとなるようなことが稀に発生していた。
これは、閉ループ状の開裂溝7が破断されて、開閉ドア部11およびリッド部8が、フリーとなってからヒンジ用余長部13が回動を補助する機能を発揮し得る状態となるまでの間にタイムラグがあることや、ヒンジ用余長部13が長くて可動自由度があることなどが悪い方向に作用して、並進モードが発生してしまうのではないかと考えられている。
そして、ヒンジ用余長部13は、回動モードを想定して長さを設定しているため、並進モードが発生すると、ヒンジ用余長部13の長さが不足してしまうため、図14に示すように、ヒンジ用余長部13に負荷がかかったり、固定枠部12とリッド外周部9との振動溶着部分(溶着用リブ15)に負荷がかかったりするおそれがある。
これに対し、図15に示すように、開閉ドア部11と固定枠部12との間に、両者を直線的につなぐブリッジ部20を、ヒンジ用余長部13の位置に部分的に設けることにより、開閉ドア部11の開成直後からヒンジ中心部16を強制的に規定させることが考えられる。
しかし、このようにした場合、並進モードの発生を抑制することが可能となる反面、開閉ドア部11の開成直後に、固定枠部12のブリッジ部20によって連結された部分の周辺に、直接的な負荷を与えてしまうという問題が新たに発生する。
なお、上記した以外にも、本発明に至る過程で新たな問題やその他の問題などが生じることが考えられるが、そのようなものについては、本発明の説明の中で説明することによって、この欄での記載に代えることができるものとする。但し、必要な場合には、この欄に流用することができる。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、エアバッグリッド部材と、該エアバッグリッド部材の裏面側に配設された樹脂製枠部材とを備え、前記エアバッグリッド部材が、裏面側に形成されたほぼ閉ループ状の開裂溝によって、膨出用開口部を開成可能なリッド部と、リッド部の外周を取囲むリッド外周部とに区分可能に構成され、前記樹脂製枠部材が、前記リッド部のほぼ下方に位置する開閉ドア部と、前記リッド外周部のほぼ下方に位置する固定枠部と、開閉ドア部および固定枠部の間を余長を有して連結するヒンジ用余長部とを備え、前記開閉ドア部が、前記リッド部の裏面に対して溶着可能とされると共に、前記固定枠部が、前記リッド外周部の裏面に対して溶着可能とされたエアバッグリッド部構造において、前記ヒンジ用余長部に対し、開閉ドア部の開成直後には機能せず、開閉ドア部の開成途中で開閉ドア部のヒンジ中心部を規定するように機能可能な中途作動型ヒンジ中心規定部を、部分的に設けたことを特徴としている。
請求項2に記載された発明は、上記において、前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、前記ヒンジ用余長部よりも短い余長を有する短余長形状部であることを特徴としている。
請求項3に記載された発明は、上記において、前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、一時的にヒンジ中心部を規定した後に破断可能な破断予定部を有することを特徴としている。
請求項4に記載された発明は、上記において、前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、前記ヒンジ用余長部の両側部の位置に設置されたことを特徴としている。
なお、上記は、それぞれ、所要の作用効果を発揮するための必要最小限の構成であり、上記されていない構成については、自由度を有しているのは勿論である。
請求項1の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ヒンジ用余長部に対して部分的に設けられた中途作動型ヒンジ中心規定部は、開閉ドア部の開成直後には機能しないが、開閉ドア部の開成途中で開閉ドア部のヒンジ中心部を規定するように機能する。これにより、開閉ドア部の開成直後に固定枠部に負荷を与えることを防止することができると共に、開閉ドア部の開成途中で開閉ドア部のヒンジ中心部を規定することにより、並進モードとなることを防止し、確実に回動モードとすることができる。
請求項2に記載された発明は、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、中途作動型ヒンジ中心規定部を、ヒンジ用余長部よりも短い余長を有する短余長形状部としたことにより、中途作動型ヒンジ中心規定部は、ヒンジ用余長部よりも先に伸び切ることとなる。そのため、中途作動型ヒンジ中心規定部が伸び切るまでは、ヒンジ中心が規定されず、開閉ドア部はフリーな状態で回動されることにより、固定枠部への負荷を防止できると共に、中途作動型ヒンジ中心規定部が伸び切った時点でヒンジ中心が規定されることにより、開閉ドア部はヒンジ中心を中心として回動され、確実に回動モードとすることができる。そして、ヒンジ中心部を規定する開閉ドア部の開度は、ヒンジ用余長部と、中途作動型ヒンジ中心規定部との(余長の)長さの割合によって、簡単且つ自在に設定することができる。
請求項3に記載された発明は、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、中途作動型ヒンジ中心規定部は、一時的にヒンジ中心部を規定した後に、破断予定部によって破断されることとなる。これによって、中途作動型ヒンジ中心規定部を、必要な時点でのみ作動させることができるようになり、以て、中途作動型ヒンジ中心規定部がヒンジ用余長部の作動を妨げることのないようにすることができる。
請求項4に記載された発明は、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部を、ヒンジ用余長部の両側部の位置に設置することにより、ヒンジ用余長部の邪魔にならず、しかも、有効に機能し、製造し易い有利な位置に中途作動型ヒンジ中心規定部を設置することができるようになる。
本発明は、開閉ドア部の開成直後に固定枠部に負荷を与えることを防止することができるようにすると共に、開閉ドア部の開成途中で開閉ドア部のヒンジ中心部を規定することにより、並進モードとなることを防止し、確実に回動モードとすることができるようにすることを目的としている。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
なお、以下の実施例は、上記した背景技術や発明が解決しようとする課題などと密接な関係があるので、必要が生じた場合には、互いに、記載を流用したり、必要な修正を伴って流用したりすることができる。
図1〜図6は、この発明の実施例およびその変形例を示すものである。
なお、基本的な構成については、図7〜図11を用いて説明したものとほぼ同様なので、必要に応じてこれらの図面を参照すると共に、これらに対する記載を以てこの実施例の説明とすることができる。この際、同一ないし均等な部分については、同一の符号を付すようにしている。但し、構成の異なる部分については、図1〜図6に拠るものとする。
まず、構成について説明する。
自動車などの車両における、車室内の前部には、図7に示すような樹脂製のインストルメントパネル1が設けられている。このインストルメントパネル1には、助手席側の部分に助手席用のエアバッグ装置2が設けられている。この助手席用のエアバッグ装置2は、緊急時に、インストルメントパネル1の部分から袋状のエアバッグ本体を車室内乗員側へ向けて膨出させることにより、乗員を保護・拘束し得るようにしたものである。このような助手席用のエアバッグ装置2は、図8に示すように、上記したエアバッグ本体を膨出可能に備えたエアバッグモジュール3と、インストルメントパネル1からのエアバッグ本体の膨出用開口部となるエアバッグリッド部4とを備えている。
このうち、エアバッグリッド部4は、図9に示すように、エアバッグリッド部材5と、このエアバッグリッド部材5の裏面側に配設された樹脂製枠部材6とを備えている。この場合、エアバッグリッド部材5は、インストルメントパネル1に一体形成されている。
上記したエアバッグリッド部材5は、樹脂で構成され、裏面側にほぼ閉ループ状の開裂溝7(図7も併せて参照のこと)を備えており、この開裂溝7によって、上記した膨出用開口部を開成可能なリッド部8と、このリッド部8の外周を取囲むリッド外周部9とに区分可能に構成されている。
また、上記した樹脂製枠部材6は、リッド部8のほぼ下方に位置する開閉ドア部11と、リッド外周部9のほぼ下方に位置する固定枠部12と、開閉ドア部11および固定枠部12の間を所要の余長を有して連結するヒンジ用余長部13とを備えている(図1、図2も併せて参照のこと)。
更に、開閉ドア部11は、リッド部8の裏面に対して溶着可能とされている。同様に、固定枠部12は、リッド外周部9の裏面に対して溶着可能とされている。
そのために、開閉ドア部11が、その上面に、リッド部8の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ14を備えている。同様に、固定枠部12が、その上面に、リッド外周部9の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ15を備えている。
なお、符号16は、リッド部8が開成する際のヒンジ中心部、符号17は、固定枠部12に設けられた取付脚部である。ここで、ヒンジ中心部16は、固定点として設定されるようなものではなく、リッド部8の回動に伴う実質的なものである。また、取付脚部17は、エアバッグ本体の膨出用開口部の縁部にほぼ沿って、エアバッグ本体の膨出方向下方へほぼ延びるように、固定枠部12から一体に延設形成されたものである。この取付脚部17は、エアバッグモジュール3の上端部を収容してエアバッグ本体の膨出をガイドすると共に、エアバッグモジュール3の上端部近傍を、フック部18(図8も併せて参照のこと)を介して係止、保持させ得るようにしたものである。なお、エアバッグモジュール3は、その下端部を図示しない車体強度部材に対し、ブラケットを介して固定される。この固定部分については、良く知られた構造であっても良い。
なお、以上の構成は、上記した従来例のものとほぼ同様であると共に、この発明の実施例およびその変形例においても共通な構成である。
更に、補足説明をすると、インストルメントパネル1には、芯材単層のものや、芯材と表皮とを有する二層のものや、芯材と発泡層と表皮とを有する三層のものや、芯材と多層表皮とを有する多層のものなど、各種のものが存在している。このうち図9のものは、芯材と表皮とを有する二層のものとなっているが、これに限るものではない。但し、この発明の構造は、芯材単層のものや、芯材と表皮とを有する二層のものに適用される場合が多い。
また、エアバッグリッド部材5には、インストルメントパネル1と一体とされたものと、インストルメントパネル1と別体とされたものとが存在している。この場合、エアバッグリッド部材5は、インストルメントパネル1と一体のものとされているが、これに限るものではない。
そして、エアバッグリッド部材5のほぼ閉ループ状の開裂溝7には、平面視ほぼロ字状(一枚開き)のものや、平面視ほぼ日字状(二枚開き)のものなどが存在している。この場合には、平面視ほぼ日字状(二枚開き)のものなどとされている。平面視ほぼ日字状の開裂溝7の場合、中間の横裂溝部が、各リッド部8の先端部となり、上下の横裂溝部が、各リッド部8の基端部となる。よって、ヒンジ中心部16は、各リッド部8の基端部の側にできることとなる。ほぼ閉ループ状の開裂溝7は、実質的に同等の機能を有することができれば、一部が跡切れていても良い。なお、ロ字状および日字状の開裂溝7は、ほぼ車幅方向へ延びる横長状に形成されている。また、リッド部8は、エアバッグリッド部材5の可動部となり、リッド外周部9は、エアバッグリッド部材5の固定部となる。
そして、開裂溝7を平面視ほぼ日字状とした場合、樹脂製枠部材6は、図1に示すように、平面視ほぼH字状をしたスリット状空間19によって、開閉ドア部11と固定枠部12との側部間、および、二枚の開閉ドア部11の先端部間が画成されることとなる。平面視ほぼH字状のスリット状空間19は、平面視ほぼ日字状の開裂溝7における、上下の横裂溝部を除く、中央の横裂溝部と両側の縦開裂部とに対応する部分(ほぼ真下の部分)に設けられる。
そして、上下の横裂溝部と対応する部分において、開閉ドア部11と固定枠部12とがヒンジ用余長部13を介して、連結される。この場合、ヒンジ用余長部13は、上下の横裂溝部の真下よりもリッド部8に寄った位置に設けられている。ヒンジ用余長部13は、リッド部8が理想のモード(回動モード)で完全に開成した時に、ほぼ丁度良い長さとなるように設定される。ヒンジ用余長部13は、側面視ほぼU字状、または、下端部をアール形状としたほぼV字状となるように、ほぼ下方へ迂回された形状とされている。このヒンジ用余長部13は、開閉ドア部11と固定枠部12との間に、ほぼ車幅方向に沿って、ほぼ連続または、一部分断された状態で形成されている。この場合には、複数本の線状のスリット21によって複数に分断(分離独立)されている。
そして、以上のような基本構成および補足説明に対し、この実施例のものでは、ヒンジ用余長部13に対し、開閉ドア部11の開成直後には機能せず、開閉ドア部11の開成途中で開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定するように機能可能な中途作動型ヒンジ中心規定部31を、部分的に設けるようにする。
ここで、中途作動型ヒンジ中心規定部31は、独立して機能し得るようにするために、ヒンジ用余長部13から切り離されたものとするのが好ましい。この場合、中途作動型ヒンジ中心規定部31とヒンジ用余長部13とは、間隙32によって隔てられている。
なお、上記は、所要の作用効果を発揮するための必要最小限の構成であり、上記されていない構成については、自由度を有しているのは勿論である。例えば、中途作動型ヒンジ中心規定部31の(より具体的な)構成などについては、この段階ではまだ任意のものであって良い。また、上記構成の記載から読取ることが可能な事項については、特に具体的に記載されていない場合であっても、その範囲内に含まれる。
そして、上記において、例えば、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31を、ヒンジ用余長部13よりも短い余長を有する短余長形状部33などとする。
この場合、短余長形状部33は、ヒンジ用余長部13のほぼ半分程度の長さなどとしている。また、短余長形状部33は、ヒンジ用余長部13とほぼ同程度の肉厚などとされている。
更に、上記において、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31が、一時的にヒンジ中心部16を規定した後に破断可能な破断予定部35を有するものとする。
この場合、破断予定部35は、中途作動型ヒンジ中心規定部31の、固定枠部12に対する付根部分に設けられている。この付根部分の破断予定部35は、括れ部36(くびれぶ)などとされている。
そして、上記において、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31が、ヒンジ用余長部13の両側部の位置に設置されるようにする。
次に、この実施例の作用について説明する。
インストルメントパネル1に一体形成されたエアバッグリッド部材5の裏面側に、樹脂製枠部材6を配設し、開閉ドア部11の上面に設けた溶着用リブ14を、リッド部8の裏面に対して振動溶着し、固定枠部12の上面に設けた溶着用リブ15を、リッド外周部9の裏面に対して振動溶着することによって、エアバッグリッド部4を構成する。
そして、このエアバッグリッド部4に対し、エアバッグモジュール3を取付ける。エアバッグモジュール3は、その下端部を図示しない車体強度部材に対し、ブラケットを介して固定させるようにする。また、エアバッグモジュール3は、その上端部を取付脚部17の内側に収容した状態で、フック部18を介して取付脚部17に係止、保持させ得るようにする。但し、フック部18は、非作動時は、遊嵌状態に設置しておくようにする。
緊急時に、エアバッグモジュール3から膨張・展開したエアバッグ本体は、図10に矢印Aで示すように、開閉ドア部11およびリッド部8を下側から押圧し、図11に示すように、ほぼ閉ループ状の開裂溝7を破断して開閉ドア部11およびリッド部8を開成し、インストルメントパネル1の部分に膨出用開口部を形成することによって、車室内へ膨出して行くように作動する。
一方、ほぼ閉ループ状の開裂溝7が破断されることにより開成を開始した開閉ドア部11およびリッド部8は、図4〜図6に順に示すように、ヒンジ中心部16を中心として最後まで回動すると共に、ヒンジ用余長部13は、この回動に追従して伸びることにより回動を補助し、且つ、切れないで残ることにより開閉ドア部11と固定枠部12との分離による飛散を防止する。この際、ヒンジ用余長部13に対して部分的に設けた中途作動型ヒンジ中心規定部31が、開閉ドア部11の開成直後には機能せず、開閉ドア部11の開成途中で機能して、開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定する。これにより、開閉ドア部11およびリッド部8は、確実に回動モードで回動される。この中途作動型ヒンジ中心規定部31は、途中、破断予定部35によって破断される。
そして、この実施例によれば、エアバッグリッド部材5と、エアバッグリッド部材5の裏面側に配設された樹脂製枠部材6とを備え、エアバッグリッド部材5が、裏面側に形成されたほぼ閉ループ状の開裂溝7によって、膨出用開口部を開成可能なリッド部8と、リッド部8の外周を取囲むリッド外周部9とに区分可能に構成され、樹脂製枠部材6が、リッド部8のほぼ下方に位置する開閉ドア部11と、リッド外周部9のほぼ下方に位置する固定枠部12と、開閉ドア部11および固定枠部12の間を余長を有して連結するヒンジ用余長部13とを備え、開閉ドア部11が、その上面に、リッド部8の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ14を備えると共に、固定枠部12が、その上面に、リッド外周部9の裏面に対して振動溶着可能な溶着用リブ15を備えたエアバッグリッド部構造において、ヒンジ用余長部13に対し、開閉ドア部11の開成直後には機能せず、開閉ドア部11の開成途中で開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定するように機能可能な中途作動型ヒンジ中心規定部31を、部分的に設けたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、ヒンジ用余長部13に対して部分的に設けられた中途作動型ヒンジ中心規定部31は、開閉ドア部11の開成直後には機能しないが、開閉ドア部11の開成途中で開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定するように機能する。これにより、開閉ドア部11の開成直後に固定枠部12に負荷を与えることを防止することができると共に、開閉ドア部11の開成途中で開閉ドア部11のヒンジ中心部16を規定することにより、並進モードとなることを防止し、確実に回動モードとすることができる。
また、上記において、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31が、ヒンジ用余長部13よりも短い余長を有する短余長形状部33であることにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、中途作動型ヒンジ中心規定部31を、ヒンジ用余長部13よりも短い余長を有する短余長形状部33としたことにより、中途作動型ヒンジ中心規定部31は、ヒンジ用余長部13よりも先に伸び切ることとなる。そのため、中途作動型ヒンジ中心規定部31が伸び切るまでは、ヒンジ中心が規定されず、開閉ドア部11はフリーな状態で回動されることにより、固定枠部12への負荷を防止できると共に、中途作動型ヒンジ中心規定部31が伸び切った時点でヒンジ中心が規定されることにより、開閉ドア部11はヒンジ中心を中心として回動され、確実に回動モードとすることができる。そして、ヒンジ中心部16を規定する開閉ドア部11の開度は、ヒンジ用余長部13と、中途作動型ヒンジ中心規定部31との(余長の)長さの割合によって、簡単且つ自在に設定することができる。
なお、ヒンジ中心部16を規定する開閉ドア部11の開度は、開閉ドア部11が並進モードを開始する直前の角度とするのが最も効果的である。ここで、開閉ドア部11が並進モードを開始する直前の角度は、膨出用開口部が完全に開く(即ち、開閉ドア部11が、固定枠部12に対してほぼ垂直に立上がる)90度の前後になるものと考えられている。また、上記角度がそれよりも十分に小さい場合には、上記したように固定枠部12に負荷を与えるおそれがあり、また、それよりも十分に大きい場合には、並進モードを防止する効果が低くなることから、条件や状況によって若干異なるが、90度±20度(70度から110度)の範囲内に設定しておけば、実用的には、十分意義が有るものと考えられる(条件や状況に拘らず確実に作動する実用的範囲)。この場合には、約90度となるように設定されている。
更に、上記において、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31が、一時的にヒンジ中心部16を規定した後に破断可能な破断予定部35を有することにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、中途作動型ヒンジ中心規定部31は、一時的にヒンジ中心部16を規定した後に、破断予定部35によって破断されることとなる。これによって、中途作動型ヒンジ中心規定部31を、必要な時点でのみ作動させることができるようになり、以て、中途作動型ヒンジ中心規定部31がヒンジ用余長部13の作動を妨げることのないようにすることができる。
なお、予め中途作動型ヒンジ中心規定部31は、固定枠部12に対する付根部分に設けるようにすると、破断した中途作動型ヒンジ中心規定部31が、エアバッグ本体を傷付けるようなことを防止することができるので好適である。
特に、破断予定部35を、括れ部36(くびれぶ)などとすることにより、簡単で且つ必要な時に確実に破断する破断予定部35を設けることができる。但し、括れ部36は、どのようなものでも良いのではなく、必要な時に確実に破断できるように設定されたもののみとし、それ以外は除外される。
そして、上記において、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31が、ヒンジ用余長部13の両側部の位置に設置されたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部31を、ヒンジ用余長部13の両側部の位置に設置することにより、ヒンジ用余長部13の邪魔にならず、しかも、有効に機能し、製造し易い有利な位置に中途作動型ヒンジ中心規定部31を設置することができるようになる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲までを含むという意味で用いられている。
本発明の実施例にかかる樹脂製枠部材の平面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 図1のB−B線に沿った断面図である。 本発明の実施例の作動図である。 図4に続く作動図である。 図5に続く作動図である。 従来例などの説明に用いたインストルメントパネルの斜視図である。 図7のインストルメントパネルにおける助手席用のエアバッグ装置部分の断面図である。 図8の作動図(回動モード)である。 図9に続く作動図である。 図10に続く作動図である。 並進モードの時の作動図である。 図12に続く作動図である。 図13に続く作動図である。 ブリッジを有する樹脂製枠部材の側方断面図である。
符号の説明
4 エアバッグリッド部
5 エアバッグリッド部材
6 樹脂製枠部材
7 開裂溝
8 リッド部
9 リッド外周部
11 開閉ドア部
12 固定枠部
13 ヒンジ用余長部
14 溶着用リブ
15 溶着用リブ
16 ヒンジ中心部
31 中途作動型ヒンジ中心規定部
33 短余長形状部
35 破断予定部

Claims (4)

  1. エアバッグリッド部材と、該エアバッグリッド部材の裏面側に配設された樹脂製枠部材とを備え、
    前記エアバッグリッド部材が、裏面側に形成されたほぼ閉ループ状の開裂溝によって、膨出用開口部を開成可能なリッド部と、リッド部の外周を取囲むリッド外周部とに区分可能に構成され、
    前記樹脂製枠部材が、前記リッド部のほぼ下方に位置する開閉ドア部と、前記リッド外周部のほぼ下方に位置する固定枠部と、開閉ドア部および固定枠部の間を余長を有して連結するヒンジ用余長部とを備え、
    前記開閉ドア部が、前記リッド部の裏面に対して溶着可能とされると共に、前記固定枠部が、前記リッド外周部の裏面に対して溶着可能とされたエアバッグリッド部構造において、
    前記ヒンジ用余長部に対し、開閉ドア部の開成直後には機能せず、開閉ドア部の開成途中で開閉ドア部のヒンジ中心部を規定するように機能可能な中途作動型ヒンジ中心規定部を、部分的に設けたことを特徴とするエアバッグリッド部構造。
  2. 前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、前記ヒンジ用余長部よりも短い余長を有する短余長形状部であることを特徴とする請求項1記載のエアバッグリッド部構造。
  3. 前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、一時的にヒンジ中心部を規定した後に破断可能な破断予定部を有することを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグリッド部構造。
  4. 前記部分的な中途作動型ヒンジ中心規定部が、前記ヒンジ用余長部の両側部の位置に設置されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエアバッグリッド部構造。
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