JP2009143281A - タイヤとリムとの組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット耐久性、及び操縦安定性を向上し得る。
【解決手段】タイヤ2と、該タイヤ2が装着されるリム3と、該リム3と前記タイヤ2とが囲むタイヤ内腔で前記リム3に装着されかつ内圧が低下したときに前記タイヤ2のトレッド部2aの内面と接触して荷重を支持するサポートリング4とを有するタイヤとリムとの組立体1である。前記タイヤ2は、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2dのビードコア2eに至るカーカス2fと、前記トレッド部2aの内方かつ前記カーカス2fのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層2gと、前記ビードコア2eからタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックス2iとを具え、前記カーカス2fは、タイヤ周方向に対して45〜90°の角度で配列したカーカスコード20をトッピングゴム25で被覆したカーカスプライ2fpからなり、かつ前記カーカスコード20はアラミド繊維コード21からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラット耐久性及び操縦安定性を向上し得るタイヤとリムとの組立体に関する。
パンク等によりタイヤの内圧が低下したランフラット走行時でも、例えば約80km/h程度の速度で数十ないし数百キロメートルを安全に走行しうるタイヤとリムとの組立体が提案されている。この組立体は、ランフラット走行時、トレッド内側と接触してその荷重を支える中子としてのサポートリングをタイヤ内腔内に具えている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2005−112137号公報
発明者らは、この種のタイヤとリムとの組立体について、通常走行時の操縦安定性を向上させるべく、種々の改善を試みた。しかしながら、この種のタイヤのプロファイルが、サポートリングをタイヤ内腔への装着を容易とするために、通常の非中子式のタイヤに比べて大きく異なっている。具体的には、タイヤの幅がトレッド部からビード部に向かって漸増しており、かつ、カーカスプライの折返し部がビードコアの回りで折り返された後、タイヤ半径方向外側へと大きくのびることなく低い位置で終端している(いわゆる超ロータンナップ構造)。このため、サイドウォール部の剛性が低く、例えば、ベルト層の幅、ベルトコードの角度、バンド層の構造及び/又はビードエーペックスゴムの高さなどを種々変更しても、操縦安定性の向上効果が十分に得られないという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、高弾性であるアラミド繊維コードをカーカスコードに使用することを基本として、質量増加を抑えつつランフラット耐久性及び操縦安定性を向上し得るタイヤとリムとの組立体を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1の発明は、タイヤと、該タイヤが装着されるリムと、該リムと前記タイヤとが囲むタイヤ内腔で前記リムに装着されかつ内圧が低下したときに前記タイヤのトレッド部の内面と接触して荷重を支持するサポートリングとを有するタイヤとリムとの組立体であって、前記タイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記トレッド部の内方かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層と、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックスとを具え、前記カーカスは、タイヤ赤道に対して45〜90°の角度で配列したカーカスコードをトッピングゴムで被覆したカーカスプライからなり、かつ前記カーカスコードは、アラミド繊維コードからなることを特徴とする。
また請求項2の発明は、前記アラミド繊維コードは、次式(1)で示される撚り係数Tが0.5〜0.7である請求項1に記載のタイヤとリムとの組立体である。
T=N×√{(0.125×D/2)/ρ}×10−3 …(1)
(ただし、Nは上撚り数(回/10cm)、Dはトータル表示デシテックス(繊度)、ρはコード材料の比重である。)
また請求項3の発明は、前記カーカスコードは、前記撚り係数Tが0.6〜0.7である請求項1又は2に記載のタイヤとリムとの組立体である。
また請求項4の発明は、前記カーカスプライの前記トッピングゴムは、複素弾性率E*が5〜13MPaである請求項1乃至3の何れかに記載のタイヤとリムとの組立体である。
また請求項5の発明は、前記ビードエーペックスは、前記ビードコアのタイヤ半径方向最内側面からの高さが、タイヤ断面最大高さの20〜30%である請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤとリムとの組立体である。
なお、本明細書において、前記複素弾性率はJIS−K6394の規定に準じ、次に示される条件で(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて測定した値である。
初期歪:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70°C
本発明のタイヤとリムとの組立体は、耐熱性に優れるアラミド繊維コードをカーカスコードとして採用している。これにより、ランフラット走行時の温度上昇によるコード損傷を抑制できるので、ランフラット耐久性を向上し得る。また、アラミド繊維コードは高弾性であり、タイヤの荷重支持能力を向上しうる。特に、コーナリング時に生じるサイドウォール部の歪みを抑制し、トレッド部の接地性を向上させる。これより、コーナリングパワーが増大し、ひいては操縦安定性が向上する。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明のタイヤとリムとの組立体(以下、単に「タイヤ組立体」ということがある。)1の正規状態の断面図、図2は、その右半分拡大断面図を示す。
ここで、前記正規状態とは、タイヤ組立体1に正規内圧が充填されかつ無負荷である状態とする。また「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系ないしこれに準じたメーカ推奨値(以下、「規格等」という。)において、各規格等がタイヤ毎に定めている空気圧であり、例えばJATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、乗用車用タイヤの場合には、180kPaとする。特に言及されていない場合、タイヤ
各部の寸法等は、この正規状態での値である。
前記タイヤ組立体1は、タイヤ2と、該タイヤ2をリム組みするリム3と、前記タイヤ2と前記リム3とが囲むタイヤ内腔i内で前記リム3に装着された環状のサポートリング4とから構成されている。
タイヤ2は、路面と接地するトレッド部2aと、その両端部からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部2bと、各サイドウォール部2bの半径方向の内方端に形成されリム3に着座しうるビード部2dとを有するトロイド状をなす。前記正規状態において、タイヤ組立体1は、サイドウォール部2b、2bの外面間の幅Wが、トレッド部2a側からビード部2d側に向かって漸増するプロファイルを有し、標準的な空気入りタイヤとは全く逆になっている。また本実施形態のタイヤ2は、その内腔面に空気を透過し難いインナーライナーゴムが設けられたチューブレスタイプである。
またタイヤ2には、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2dのビードコア2eに至るカーカス2fと、該カーカス2fのタイヤ半径方向外側かつトレッド部2aの内部に配された例えばスチールコードよりなるベルト層2gと、該ベルト層2gのタイヤ半径方向外側に配されたバンド層2jとが設けられている。
前記カーカス2fは、図2に拡大して示されるように、ビードコア2e、2e間をトロイド状に跨る本体部2f1と、その両側に連なりかつビードコア2eのタイヤ半径方向の内方を通ってタイヤ半径方向に外側に折り返された後にループ状に折り曲げられ再びビードコア2eの内方を通って本体部2f1に沿って終端する折返し部2f2とを有する1枚のカーカスプライ2fpで形成されたものが例示される。但し、プライ数は2枚以上としても良い。
前記カーカスプライ2fpは、タイヤ赤道に対して45〜90°の角度で配列されたカーカスコード20(図3(A)、(B)に示す)をトッピングゴム25により被覆して形成される。本実施形態のカーカスコード20は、タイヤ赤道80〜90°の角度で配列した1枚のカーカスプライ2fpからなる場合が示されている。
このようなカーカスプライ2fpは、本体部2f1に引張力が作用すると、ループ状の折返し部2f2で包囲された断面滴状の楔ゴム2hが、ビードコア2eとリム3の第1ないし第2のシート3a又は3bとの間に強く引き込まれ、いわゆる楔作用が生じ得る。これにより、ビード部2dは、リム3に強く固定されタイヤ2のリム外れが効果的に防止される。このようなカーカスプライ2fpを形成するために、ビード部2dは、タイヤ半径方向内方に向かってその厚さが漸増し、上述のプロファイルを形成させる。
前記ベルト層2gは、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10〜40°の小角度で傾けて配列した少なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ2g1、2g2を前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成される。ベルトコードは、スチールコードの他、アラミド、レーヨン等の高弾性の有機繊維コードも必要に応じて用いることができる。
またタイヤ2には、前記ビードコア2eからタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックス2iが設けられている。ビードエーペックス2iは、ビード部2dの曲げ剛性を高め、旋回走行時ないしパンク時等において、ビード部2dの姿勢を安定化して、リム外れを防止するのに役立つ。このような機能を確保するために、該ビードエーペックス2iは、タイヤ半径方向外側に向かって先細状にのびている。前記ビードエーペックス2iはゴム硬度が50〜90゜、より好ましくは60〜80゜の硬質ゴムが好適である。なお、本明細書においては、「ゴム硬度」は、JIS−A硬度であり、JIS−K6253の規定に準じて、温度23℃の環境下で、タイプAのデュロメーターにて測定された硬さを意味する。
前記リム3は、タイヤ2の各ビード部2d、2dが装着される第1、第2のシート3a、3bを有する。また、それらの間にはサポートリング4を装着するためのサポートリング取付面3gと、タイヤの装着時にビード部2dが落とし込まれる小径のウエル部3dとが設けられる。
前記第1のシート3a、第2のシート3bは、タイヤ軸を含むタイヤ子午線断面において、従来の一般的なリムのシートとは反対方向に傾斜したものが示される。即ち、各シート3a、3bは、軸方向外側に向かって外径が漸減する向きに傾斜している。また、第1のシート3aの最小外径は、第2のシート3bの最小外径よりも小さく形成される。つまり、本実施形態のリム3は、左右非対称構造である。また、タイヤ2の各ビード部2d、2dも、この第1のシート3a、第2のシート3bに合致するようにビード内径を違えて設計されているのは言うまでもない。
前記サポートリング取付面3gの最大外径Dgは、第1のシート3aの軸方向端を区画するフランジの外端径Daより大で形成される。これにより、サポートリング4は、第1のシート3aから容易にリム組できる。またサポートリング取付面3gの一端部には、該サポートリング4の軸方向の移動を阻止するための円周方向にのびる突起物3fが設けられている。
本実施形態のサポートリング4は、全体として環状をなし、ランフラット走行時にトレッド部2aの内面と当接しうる外周面4aを有しかつ半径方向外側に位置する外のリング体5と、リム3のサポートリング取付面3gに装着される内周面4bを有しかつ半径方向内側に位置する内のリング体6と、外のリング体5と内のリング体6との間を継ぎかつ周方向にのびる支持壁部7a、7bとを一体に有するものが例示される。サポートリング4の断面形状、高さ、幅などは、タイヤサイズ、リムサイズなどに応じて適宜選択することができる。またサポートリング4は、ゴム、エラストマーなどの各種の弾性体により形成される。
図4に示すように、このようなタイヤ組立体1は、ランフラット走行時、トレッド部2aの内面がサポートリング4に当接し、タイヤの縦撓み量が規制されるので、継続して一定速度で相当長い距離を走行し得る。
そして、本発明では、タイヤ組立体1の操縦安定性を大幅な質量増加なしに向上させるために、前記カーカスコード20に、アラミド繊維コード21が採用される。
アラミド繊維は、他の有機繊維コード材料に比べて、100〜150℃の高温下での弾性率の低下が小さく、耐熱性に優れるという特性を有する。従って、ランフラット走行時のタイヤ温度上昇によっても、カーカスコード20の強度低下による損傷、弾性率の低下によるタイヤ変形量の増加及びそれに伴うさらなるタイヤ温度上昇などを防止できる。
一方、アラミド繊維は、弾性率が高い分、耐疲労性に劣るという欠点がある。そのため図3(B)に示されるように、アラミド繊維コード21として、下撚りされたアラミド繊維フィラメント束22(即ちストランド22)の2本を、上撚りにて互いに撚り合わせた2本撚り構造を採用するとともに、このときの撚り合わせを従来よりも高い撚り係数Tにて行うことが望ましい。
ここで前記「撚り係数T」は、コードの上撚り数をN(単位:回/10cm)、コード1本のトータル表示デシテックス(繊度)をD(単位:dtex)、コード材料の比重をρとしたとき、次式(1)で示される。
T=N×√{(0.125×D/2)/ρ}×10−3 …(1)
そして、前記撚り係数Tを0.5〜0.7の範囲まで高めた場合には、アラミド繊維コード21の欠点である耐疲労性を大幅に向上させることができる。即ち、撚り係数Tが0.5を下回ると、耐疲労性の改善効果が不充分であり、必要なランフラット耐久性の確保が難しくなる。逆に、撚り係数Tが0.7を上回ると、コードの撚り加工が難しくなり生産性に不利となる。このような観点から、撚り係数Tの下限は、特に好ましくは0.6以上が望ましく、これによりコードの耐疲労性を充分に改善することが可能となる。
なお前記カーカスコード20では、アラミド繊維の重要な特性である高弾性を活かして優れた補強効果を発揮させるために、2本撚り構造が採用されている。そのとき、下撚り数との比(下撚り数/上撚り数)は、好ましくは0.2〜2.0、より好ましくは0.5〜1.5、さらに好ましくは下撚り数と上撚り数とが等しい所謂バランス撚りが最も好ましい。
また、前記トータル表示デシテックスD(繊度)は、特に限定されるものではないが、好ましくは1500〜5000dtexの範囲が好ましい。また、カーカスプライ2fpにおけるコードエンド数n(本/5cm)とトータル表示デシテックスDとの積(n×D)は、70000〜150000の範囲が好ましい。前記積(n×D)が70000未満では、アラミド繊維コード21とはいえプライ強度が不充分となる傾向があり、逆に150000を超えると、カーカス剛性が過大となって乗り心地性を損ねるとともに、質量や材料コストの不必要な増加を招く。このような観点より、前記積(D×n)は、より好ましくは100000以上、かつ、120000以下が望ましい。
このように、本発明のタイヤ組立体1は、カーカスコード20に、耐熱性に優れるアラミド繊維を用いることにより、ランフラット走行時の温度上昇によるコード損傷を抑制できるため、ランフラット耐久性を向上し得る。また、アラミド繊維は、高弾性であるため、大幅な質量増加なしにサイドウォール部2bの曲げ剛性を高め、かつ、荷重支持能力を向上しうる。特に、コーナリング時等に生じるサイドウォール部2bの歪みを抑制することで、トレッド部2aの接地性が向上する。これにより、タイヤ組立体1は、コーナリングパワーが増大するので、操縦安定性が向上する。
また、前記カーカスプライ2fpのトッピングゴム25には、従来のトッピングゴムに比して高弾性のゴム、具体的には複素弾性率E*が5MPa以上のゴム組成物を採用することが望ましい。このように、高弾性のゴムをトッピングゴム25に採用することで、コーナリング等におけるサイドウォール部2bの歪がより一層抑制される点で望ましい。なお複素弾性率E*が5MPa未満の場合、このような効果が十分に期待できず、逆に13MPaを上回ると、ゴムが硬くなり過ぎて、乗り心地性が一気に悪化してしまう。このような観点から、複素弾性率E*は、より好ましくは5.5MPa以上、さらに好ましくは6MPa以上、最も好ましくは7MPa以上が望ましく、又上限値は12MPa以下が特に好ましい。
さらに、本実施形態のタイヤ2は、カーカスコード20にアラミド繊維を用いることによって生じた荷重支持能力の向上と引き替えに、タイヤ2の構成要素の小型化及び/又はプライ数の低減による軽量化が可能である。例えば、図1及び2に示されるように、正規状態におけるビードコア2eのタイヤ半径方向最内側面からのビードエーペックス2iの高さ(以下、単に「ビードエーペックス高さ」ということがある。)Bhや、前記バンド層2jのバンドプライ2jpの枚数などを減じることができる。
具体的には、前記ビードエーペックス高さBhは、タイヤ断面最大高さThの30%以下に設定されることが望ましい。本実施形態では、リム3の第1のシート3a側に装着されるビード部のビードエーペックス高さBh1は、第2のシート3B側に装着されるビード部2dのビードエーペックス高さBh2よりも大きく設定されているが、各高さBh1及びBh2は、いずれもタイヤ断面最大高さThの30%以下、より好ましくは28%以下に設定されるのが望ましい。これにより、ビードエーペックスゴム2iの体積が削減され、ひいてはタイヤ2の軽量化を実現できる。
他方、ビードエーペックスの高さBhが小さくなると、ビード部2dの曲げ剛性が低下し、タイヤの荷重支持能力の低下を招くおそれがある。このような観点により、ビードエーペックスの高さBhは、タイヤ断面最大高さThの20%以上、より好ましくは22%以上が望ましい。
なお、前記タイヤ断面最大高さThは、本実施形態のように左右のビード部2dにおいて、その内径が異なる場合、ビード内径の小さい方、即ち第1のシート3a側に装着されるビード部2dのタイヤ半径方向最内側面からトレッド部2aのタイヤ半径方向最外側面までのタイヤ半径方向の高さとする。
また、本実施形態のタイヤ2では、前記バンド層2jが1枚のフルバンドプライによって形成される。従来のタイヤ組立体1は、トレッド部2aの剛性及び接地性を確保するために、ベルト層2gの略全巾を覆う2枚のフルバンドプライによってバンド層2jが形成されていた。しかし、本実施形態のように、カーカスコード20にアラミド繊維コード21を採用することで、トレッド部2aの剛性及び接地性を十分に向上させることができるので、前記バンド層2jをフルバンドプライ1枚のみで形成する他、フルバンドプライ1枚とベルト層2gのタイヤ軸方向外端部のみを被覆する左右一対のエッジバンドプライとの組み合わせ等に変更し、その構成を簡素化及び軽量化しうる。
このように、本実施形態のタイヤ組立体1は、ビードエーペックス高さ及び/又はバンドプライ2jpの構成を、一定の範囲内において減じうる結果、ランフラット耐久性及び操縦安定性を確保し得る。また、タイヤ2の重量を減じ得るので、特に、通常走行時における燃費性能を向上させ得る。
以上、本発明の特に好ましい形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
図1に示す構造をなすサポートリングを配したタイヤ(245−700R480A)とリム(235×480A)とからなるタイヤ組立体が表1の仕様に基づき試作され、それらについて各種の性能が評価された。なお、表1に記載の仕様以外は、下記の共通仕様とした。
カーカスプライ数:1
カーカスコード角度:タイヤ赤道に対して90°
ベルトプライ数:2
ベルトコード角度:タイヤ赤道に対して±24°
テストの方法は、次の通りである。
<タイヤ質量>
各タイヤ組立体1本当たりの質量が測定され、比較例1を100とする指数で表示した。数値が小さいほど軽量である。
<縦バネ定数>
リム(235×480A)に装着された供試タイヤを内圧230kPa及び荷重5kNの条件で平面に接地させ、タイヤの縦たわみ量が測定された。そして、前記荷重5kNを縦たわみ量で除すことにより、近似的に縦バネ定数を得た。結果は、比較例1を100とする指数で表示した。数値が小さいほど縦バネが小さく乗り心地に有利であることを示す。
<ランフラット耐久性>
各タイヤ組立体を、排気量4600ccのFR乗用車の全輪に装着し、右側のリアタイヤの内圧を0kPaとし、他の3本のタイヤの内圧を230kPaとした状態にて、速度100km/hで楕円形の周回テストコースを左旋回走行した。そして、タイヤ組立体が破壊するまでの走行距離が計測された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きいほど良好である。
<コーナリングパワー>
室内試験機を用い、上記リム組み、内圧状態でスリップ角1゜の時のコーナリングパワーが測定された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きいほど良好である。
<操縦安定性>
前記車両を用い、ドライアスファルトのタイヤテストコースを走行し、操舵応答性に関して官能評価を行い、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほど操舵応答性に優れ、操縦安定性が優れている。テストの結果を表1に示す。
Figure 2009143281
Figure 2009143281
テストの結果、実施例のタイヤ組立体は、大幅な質量増加なしにランフラット耐久性を確保するとともに、コーナリングパワー及び操縦安定性が向上していることが確認できた。
本発明の実施形態を示すタイヤ組立体の断面図である。 その右半分拡大図である。 (A)はカーカスプライの断面図、(B)はカーカスコードの斜視図である。 ランフラット走行時のタイヤ組立体の断面図である。
符号の説明
1 タイヤとリムとの組立体
2 タイヤ
2a トレッド部
2b サイドウォール部
2d ビード部
2e ビードコア
2f カーカス
2fp カーカスプライ
2g ベルト層
3 リム
4 サポートリング
20 カーカスコード
21 アラミド繊維コード
25 トッピングゴム

Claims (5)

  1. タイヤと、該タイヤが装着されるリムと、該リムと前記タイヤとが囲むタイヤ内腔で前記リムに装着されかつ内圧が低下したときに前記タイヤのトレッド部の内面と接触して荷重を支持するサポートリングとを有するタイヤとリムとの組立体であって、
    前記タイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記トレッド部の内方かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層と、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスとを具え、
    前記カーカスは、タイヤ赤道に対して45〜90°の角度で配列したカーカスコードをトッピングゴムで被覆したカーカスプライからなり、
    かつ前記カーカスコードは、アラミド繊維コードからなることを特徴とするタイヤとリムとの組立体。
  2. 前記アラミド繊維コードは、次式(1)で示される撚り係数Tが0.5〜0.7である請求項1に記載のタイヤとリムとの組立体。
    T=N×√{(0.125×D/2)/ρ}×10−3 …(1)
    (ただし、Nは上撚り数(回/10cm)、Dはトータル表示デシテックス(繊度)、ρはコード材料の比重である。)
  3. 前記カーカスコードは、前記撚り係数Tが0.6〜0.7である請求項1又は2に記載のタイヤとリムとの組立体。
  4. 前記カーカスプライの前記トッピングゴムは、複素弾性率E*が5〜13MPaである請求項1乃至3の何れかに記載のタイヤとリムとの組立体。
  5. 前記ビードエーペックスは、前記ビードコアのタイヤ半径方向最内側面からの高さが、タイヤ断面最大高さの20〜30%である請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤとリムとの組立体。
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